JPH0788707A - 工作機械の主軸装置 - Google Patents

工作機械の主軸装置

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JPH0788707A
JPH0788707A JP5256296A JP25629693A JPH0788707A JP H0788707 A JPH0788707 A JP H0788707A JP 5256296 A JP5256296 A JP 5256296A JP 25629693 A JP25629693 A JP 25629693A JP H0788707 A JPH0788707 A JP H0788707A
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JP
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hole
cylinder
cutting tool
piston
pull rod
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JP5256296A
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Futoshi Sugimoto
太 杉本
Senkei Ri
宣珪 李
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 引張棒を油圧作動で進退させる工作機械の主
軸装置の軸線方向及び半径方向の寸法の小形化。 【構成】主軸装置において、切削工具へのクーラント流
通用の主軸軸心の貫通孔に嵌挿され、ばねで後退される
引張棒の後端には、後端開口と貫通孔とを連通する通孔
がある押圧部が備えられており;押圧部に係合するスリ
ーブを前方に押圧し、ばねを引張棒から離す第1油圧シ
リンダは、環状室をなす二重円筒状の第1シリンダ本体
及び環状室に嵌合した外側円筒部とスリーブに前方に向
って係合し得る内側円筒部とから成る二重筒状の第1ピ
ストンから構成され、引張棒の押圧部を前方に押圧する
第2油圧シリンダは、第1シリンダ本体の後端の第2シ
リンダ本体及び第2シリンダ本体に嵌合した大径部と第
1ピストンの内側円筒部内に嵌合すると共に引張棒の押
圧部に係合する小径部とから成り、相対回転自在のシー
リングを介して引張棒の押圧部の後端開口に係合される
クーラント供給孔が軸線方向に貫通した第2ピストンか
ら構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工作機械、例えばマ
シニングセンタ、横中ぐりフライス盤などにおける引張
棒の作動により切削工具のクランプを行う主軸装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、切削工具がプルスタッドをもつ
テーパシャンク形式の場合は、工作機械の主軸に切削工
具を装着するに際してのプルスタッドの把持作用及び牽
引作用は皿ばね群のばね力によっている。装着にあたっ
ては、主軸先端のテーパ穴にシャンクが挿入され、皿ば
ね群のばね力によりプルスタッドはコレットにより把持
され、且つ牽引されて、その結果、テーパシャンクは主
軸先端のテーパ穴に、延いては切削工具は、主軸に確実
に装着されるのである。
【0003】又、切削工具を主軸より取外すのにあたっ
ては、引張棒の皿ばね群のばね力と逆の引張棒の突出に
よりコレットによるプルスタッドの把持の解放及びプル
スタッド、即ちテーパシャンクの押出しが行われる。そ
れは、皿ばねのばね力と逆方向に働く油圧シリンダによ
るのである。そのような形式の切削工具のシャンクのク
ランプ及び解放を行う主軸装置としては、例えば実公平
4−53844号公報及び特開昭60−34237号公
報に記載されたものがある。
【0004】それらにおいては、主軸先端のテーパ孔に
装着された工具のシャンクのプルスタッドを開放すると
共に工具を押出すべく、皿ばねや引張棒を押圧する油圧
シリンダは、2連で、通常形状のシリンダ本体が2つ主
軸の軸線方向に縦並びに隣接して並設されている。しか
も一方の油圧シリンダのピストン後退作動は、油圧によ
らないで、軸線方向に介挿された別設の引戻しばねによ
り行われている。又、切削工具へのクーラントの供給手
段は、後者にのみ具備されており、しかもそれは、非回
転側である主軸ハウジングからディストリビュータを介
して半径方向に回転側である主軸にクーラントを供給
し、引張棒中の流通孔を通して切削工具へと流してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術によ
る工作機械の主軸装置においては、上記のような構造で
あるため、主軸装置の全長が長くならざるを得ない。特
に実公平4−53844号公報に記載されたものは、油
圧シリンダが主軸ハウジング内にあるために問題は更に
大きい上、組立てや保守も困難である。
【0006】更に、切削工具へのクーラントの供給手段
は、実公平4−53844号公報に記載されたものにお
いて、主軸ハウジングに設けられていて、組立てや保守
が困難の上、半径方向からの供給のために、主軸装置の
直径方向の寸法が大きくならざるを得ない。又、特開昭
60−34237号公報に記載されたものには、切削工
具へのクーラントの供給手段は欠如しているが、仮にそ
れに設けるとしても実公平4−53844号公報に記載
されたものと同様となるか、引張棒の後端から供給する
にしてもディストリビュータを介して半径方向から供給
しなければならないので、直径方向の寸法が大きくなる
問題は残る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の工作機械の主
軸装置は、(A)主軸ハウジングに回転可能に支承され
ており、且つ切削工具のシャンクが先端に嵌着され得る
と共に、切削工具へのクーラントが流通する貫通孔が穿
設され、モータにより回転駆動される主軸と、(B)前
記貫通孔に前進後退自在に貫挿されており、且つ進退に
より開閉し、前記切削工具のシャンクを把持する把持部
を先端側に備えると共に、後端面に設けられた第1接触
面に開口し、前記貫通孔に連通する連通孔が形成された
押圧部を後端側に備えた引張棒と、(C)前記引張棒の
押圧部の外周面と前記貫通孔の内周面との間に滑動自在
に嵌着され、前記引張棒の押圧部と後方に向って係合す
るスリーブと、(D)前記引張棒の外周面と前記貫通孔
の内周面との間に嵌挿され、前記スリーブを後方に弾性
的に押圧する弾性部材と、(E)前記スリーブを前方に
前記弾性部材のばね力に抗して押圧する第1流体圧シリ
ンダ及び前記引張棒の押圧部を前方に押圧する第2流体
圧シリンダから成る二重流体圧シリンダ装置と、(F)
クーラント供給部材とを備えており;、 (a)前記第1流体圧シリンダは、前記主軸ハウジング
に取付けられた二重円筒状の第1シリンダ本体及び第1
シリンダ本体の環状シリンダ室に嵌合した外側円筒部
と、前方に向って前記スリーブに係合し得る内側円筒部
とから形成された二重円筒状の第1ピストンから構成さ
れ、(b)前記第2流体圧シリンダは、前記第1シリン
ダ本体の後端に結合された第2シリンダ本体及び第2シ
リンダ本体に嵌合した大径部と、前記第1ピストンの内
側円筒部内に嵌合すると共に前記引張棒の押圧部に前方
に向って係合し得る前側小径円筒部とを有する第2ピス
トンから構成され、(c)前記クーラント供給部材は、
前記第2ピストンの前端小径円筒部の内側において前記
引張棒の押圧部の第1接触面に面接触する第2接触面を
有している。
【0008】
【作用】上記の工作機械の主軸装置において、先ず、切
削工具が主軸に装着されている状態(二重流体圧シリン
ダ装置の無負荷状態)から切削工具を主軸から取外す場
合は、第1流体圧シリンダを作動し、第1ピストンを前
進させる。内側円筒部がスリーブを弾性部材のばね力に
抗して前方に押圧し、引張棒の押圧部から離れる。従っ
て、引張棒は前進方向に変位自在になる。この状態で
は、切削工具のシャンクは、主軸の貫通孔に喰いついた
状態で一応保持されている。
【0009】次いで、第2流体圧シリンダを作動し、第
2ピストンを前進させ、前側小径部を引張棒の押圧部に
前方に向って係合させて、引張棒を押圧する。すると把
持部を開放状態にされ、切削工具のシャンクを緊締から
解放すると共に、引張棒の先端が切削工具のシャンクの
後端面を押して切削工具のシャンクを主軸の貫通孔から
押し出す。このようにして、切削工具は、主軸から取外
される。切削工具を主軸に装着する場合は、把持部を開
放状態のまま、切削工具のシャンクを主軸の貫通孔の先
端に挿入する。
【0010】次に、第2流体圧シリンダを作動し、第2
ピストン36を後退させ、その先端が引張棒の押圧部から
離れる。従って、引張棒は後退方向に変位自在になり、
延いては、把持部が開放自在になる。そして第1流体圧
シリンダを作動し、第1ピストンは後退させると、スリ
ーブは、後退自由となる。すると、弾性部材のばね力に
より後方に押圧されたスリーブは、引張棒後部を後方に
押圧する。従って、引張棒は後退し、把持部は、閉じた
状態になり、切削工具のシャンクを把持すると共に、切
削工具のシャンクを主軸の貫通孔に引込み、強固に嵌着
する。
【0011】そして、上記の切削工具の着脱作用とは別
に、切削加工にクーラントの供給が必要な場合には、押
圧部の第1接触面とクーラント供給部材の第2接触面と
が面接触され、クーラントが引張棒の押圧部の連通孔を
介して引張棒の貫通孔に給送され、引張棒の貫通孔内を
満しながら流れ、主軸を冷却する。そして、把持部に流
出する。更に把持された切削工具のクーラント噴出孔を
流れて刃部先端の開口から噴出する。
【0012】
【実施例】この発明の実施例における主軸装置を図面に
従って説明する。図1に示すように主軸ハウジング1に
軸受により回転可能に支承され、その中間部に設けられ
たビルトインモータ2により回転駆動される主軸3は、
その先端に切削工具TのテーパシャンクSが装着される
テーパ穴4が穿設され、テーパ穴4の底から後端に向っ
て貫通孔5が穿設されている。その貫通孔5に引張棒6
が前進後退自在に貫挿されている。
【0013】引張棒6の先端には、切削工具Tのテーパ
シャンクSのプルスタッドPを把持するコレットチャッ
クが取付けられ、コレットチャックは、引張棒6の先端
部材7の前鍔部7aと後鍔部7bとの間にその基部が微
少移動可能に取付けられたコレット8と、その周囲に嵌
まり貫通孔5に嵌挿されたコレットスリーブ9とより構
成されている。コレットスリーブ9の内周面には前部の
環状突起9aが形成されていると共に、軸線方向の適宜
数の連通溝9b及び前部内周面から連通溝9bに貫通し
た連通孔9cが夫々形成されている。コレットスリーブ
9は、環状突起9dが貫通孔5の内周面の段部に係合し
て前進方向に拘束されている。
【0014】更にコレット8の基部の外周及びコレット
スリーブ9の前部内周面の夫々には、図示の状態からコ
レット8を前進させたときに共同作用してコレット8を
開かせるカム部9aが形成されている。図2に示すよう
に引張棒6の後端には、貫通孔5の後端から突出した押
圧部材11が螺着され、押圧部材11は、スリーブ12を介し
て貫通孔5に嵌合し、押圧部材11とスリーブ12とは、貫
通孔5に対し夫々独立して軸線方向に滑動自在である。
スリーブ12は、図4にも示すように前端が押圧部材11の
前端より僅かに突出し、後端が押圧部材11の中間部まで
伸び、後端に形成された環状突起12aが貫通孔5の後端
部材10の環状突起10aと係合することで後退方向に拘束
されている。
【0015】押圧部材11は、その外周面には前向きの第
1段部11cと後方の後向きの第2段部11dとが形成さ
れ、第1段部11cにスリーブ12の後端面が当接すること
によりスリーブ12の後退が規制され、第2段部11dを後
記の第2ピストン36の前壁の開口縁部が当接押圧するこ
とにより前方に押圧されるようになっている。
【0016】貫通孔5において、コレットスリーブ9の
後端とスリーブ12の先端との間には、スリーブ12、即ち
引張棒6を後方に引張るようにばね力が働く皿ばね群13
と適宜間隔配置の滑動鍔14が積層状態で貫通孔5及び引
張棒6に対し滑動自在に嵌挿されており、ばね力により
後退するスリーブ12は、後記の圧油シリンダ装置Aが無
負状態で、且つテーパ穴4に切削工具Tが装着されてい
ない状態においては、後端に形成された環状突起12aが
主軸3の外周に螺着された後端部材10の環状突起10aに
当接して最後位置に係止される。各滑動鍔14の外周面に
は、軸線方向の適宜数の連通溝14aが形成されている。
【0017】図4に示すように押圧部材11には後端面か
らの流通孔11aが前部の外周面に形成された円周溝11b
に開口して穿設され、円周溝11bは、スリーブ12の通路
12bを介して主軸3の貫通孔5内に連通している。流通
孔11aの後端は段付孔となり、第1シールリング15が嵌
着されている。なお、第1シールリング15は、面粗度の
小さい第1接触面15aを有し、後記の第1チェック弁51
の第2シールリング57の第2接触面57aに面接触するよ
うになっている。主軸3の後方には、押圧部材11、即ち
引張棒6を皿ばね群13のばね力に抗して前方へ押圧する
ための引張棒操作用の油圧シリンダ装置Aが設けられて
いる。
【0018】油圧シリンダ装置Aについて説明する。油
圧シリンダ装置Aは二重油圧シリンダ装置であり、主軸
ハウジング1の後部には、第1シリンダ本体20が主軸軸
線方向に進退可能に取付けられ、スプリング20aによっ
て主軸ハウジング1の端面に密接する方向に押付けられ
ている。又、第1シリンダ本体20は、その一端に前壁部
21が固着され、前壁部21の後端面には外向きフランジ部
24aが形成されたカップ状体24が固着されている。第1
シリンダ本体20が主軸ハウジング1に対し後退すると、
前壁部21がスラスト軸受16を介して後端部材10に当接す
るようになっている。
【0019】第1シリンダ本体20内にある第1ピストン
25は、外向きフランジ部をもつカップ状体26と、外向き
フランジ部の外周縁から前方に伸びて、第1シリンダ本
体20の周壁部内周面及びカップ状体24のフランジ部24a
外周面に内外周面が滑動自在・油密に嵌合し、前端口縁
に内向きフランジ部をもつ筒状部27とから形成されてい
る。筒状部27の内向きフランジ部の内周面は、カップ状
体24の外周面に滑動自在・油密に嵌合している。
【0020】そして、筒状部27には、カップ状体24の外
向きフランジ部24aの前側に開口した第1連通孔28及び
後側に開口した第2連通孔29が夫々穿設され、第1シリ
ンダ本体20の周壁部内周面には、作動油の供給路及び排
出路(図示しない)と切換え連通される円周方向の第1
油溝30及び第2油溝31が形成され、第1連通孔28は、第
1油溝30を第1油室32に連通し、第2連通孔29は、第2
油溝31を第2油室33に連通している。第1ピストン25の
カップ状体26の底部は、押圧部材11が貫通し、その底部
の開口縁突起部26aは、スリーブ12の後端面に対向して
いる。
【0021】第1シリンダ本体20の後壁部22の外面に
は、第2シリンダ本体35が同軸線関係に取付けられ、第
2シリンダ本体35内に収容された第2ピストン36の前部
は、中空の外側円筒部36aと外側円筒部36a内のそれよ
り短い内側円筒部36bとから構成され、外側円筒部36a
は、第1ピストン25のカップ状体26内に突出し、第2ピ
ストン36の後部36cは、第2シリンダ本体35の後壁部を
滑動自在・油密に貫通して外部に突出している。
【0022】第2シリンダ本体35の周壁部には、第2ピ
ストン36の中間ピストン部36dの後側の第3油室37に開
口した第3連通孔38及び前側の第4油室39に開口した第
4連通孔40が夫々穿設され、第2ピストン36には、後部
から内側円筒部36bまで軸線方向に中心孔41が貫通して
いる。そして、中心孔41の前端は、後記のチェック弁が
嵌着される段付き弁孔41aとなり、後記のように第1チ
ェック弁51が嵌着された状態で、中心孔41の後端開口に
は、開閉弁Vを介してクーラントの貯溜槽CのポンプP
が接続されている。
【0023】主軸3の後端部は、第1シリンダ本体20の
前壁部21及びカップ状体24の底部を貫通して第1シリン
ダ本体20内に突出し、更に押圧部材11は、第1ピストン
25のカップ状体26の底壁及び第2ピストン36の外側円筒
部(前側小径円筒部)36aの前壁を貫通し、外側円筒部
36a内に突出し、第2段部11dが外側円筒部36aの前壁
の開口縁部に当接され得るようになっている。
【0024】図4に示すように、第2ピストン36の段付
き弁孔41aには、第1チェック弁51と第2チェック弁52
との組立構体が嵌着されいる。第1チェック弁51は、押
圧部材11の流通孔11aと同軸線関係となる中空孔51aが
形成され、中間の外向きフランジ部をもつ中空円筒体
で、中空孔51aの前端は、第2シールリング57が嵌着さ
れた段付き孔となり、後端は大径部及び内向きフランジ
部51bとなっている。第2シールリング57は、第1シー
ルリング15の第1接触面15aに面接触する第2接触面57
aを有する。
【0025】第1チェック弁51の後部は、弁孔41aに滑
動自在・油密に嵌合し、外向きフランジ部に円周等配に
適宜数穿設された各ボルト孔にスリーブ55を介して挿入
されたボルト53は、第2ピストン36の内側円筒部36bの
前側端面にねじ込まれ、ボルト53のヘッドと外向きフラ
ンジ部との間には、スリーブ55を囲繞する圧縮コイルば
ね54が嵌装されている。従って、第1チェック弁51は、
弾性的に弁孔41a内に向って付勢され、その後端の内向
きフランジ部51bは、段付き弁孔41aの段部、即ち弁座
41bに当接している。
【0026】第2チェック弁52は、段付き中空部52aを
もつカップ状体で、底部外周がテーパ面に形成され、中
空部52aにはテーパ面に開口する連通孔52bが開口して
いる。そして、第2チェック弁52は、底部を後向きにし
て第1チェック弁51の中空孔51aに滑動自在・油密に嵌
合されている。中空部52aには段部と第1チェック弁51
の中空孔51aに嵌着された止め環との間に圧縮コイルば
ね56が嵌装されている。従って、第2チェック弁52は、
弾性的に第1チェック弁51の内向きフランジ部51bに向
って付勢され、第2チェック弁52の底部外周に形成され
たテーパ面は、第1チェック弁51の内向きフランジ部51
bの内周縁、即ち弁座51cに当接している。前記第2シ
ールリング57、第1チェック弁51、第2チェック弁52、
並びに第2ピストン36の内側円筒部36b及び後部36cに
よってクーラント供給部材が構成される。
【0027】上記の工作機械の主軸装置の操作・作用に
ついて述べる。先ず、切削工具Tが主軸3に装着されて
いる状態(油圧シリンダ装置Aの無負荷状態、即ち図示
の状態)から切削工具Tを主軸3から取外す場合は、第
2油溝32に作動油の供給路を連通させ、第1油溝31に排
油路を連通させる。すると第2連通孔29を介して第2油
室33に作動油が供給され、第1油室32は無負荷となり、
第1ピストン25は前進し、その開口縁部26aにより、ス
リーブ12の後端面は、皿ばね群13のばね力に抗して前方
に押圧され、押圧部材11の段部11cから離れる。従っ
て、押圧部材11、即ち引張棒6は前進方向に変位自在に
なり、延いては、先端部材7、即ちコレット8が前進方
向に変位自在になる。しかし、この状態では、切削工具
TのテーパシャンクSは、主軸3のテーパ孔4に喰いつ
いた状態となり、この喰いつきで一応保持されている。
【0028】上記の切削工具TのテーパシャンクSの解
放自在作用は、遅速であるので、自動工具交換において
は、作業効率の上から交換される切削工具による切削加
工が完了してからその切削工具と次の切削工具とが交換
腕により把持されるまでの間に予め行われる。そして、
二つの切削工具が交換腕による把持された時点で、次の
作用が行われる。
【0029】第3連通孔38を介して第3油室37に作動油
を供給し、第4連通孔40を介して第4油室39から作動油
を排出すると、第2ピストン36は前進し、外側円筒部36
aの先端が第1ピストン25の底部に当接するまで、外側
円筒部36aの前壁の開口縁部が押圧部材11の第2段部11
dに当接して、押圧部材11を押圧する。即ち引張棒6を
押圧する。
【0030】すると、先端部材7の後鍔部7bは、コレ
ット8の基部を前方に押圧して、コレット8を開いた状
態にし、切削工具TのテーパシャンクSのプルスタッド
Pを緊締から解放すると共に、先端部材7の先端面が切
削工具TのテーパシャンクSのプルスタッドPの後端面
を押して切削工具TのテーパシャンクSを主軸3のテー
パ孔4から押し出す。このようにして、切削工具Tは、
主軸3から取外される。
【0031】切削工具Tを主軸3に装着する場合は、コ
レット8を開いた状態で切削工具TのテーパシャンクS
を主軸3のテーパ穴4に挿入する。次に、第4連通孔40
を介して第4油室39に作動油を供給し、第3連通孔38を
介して第3油室37から作動油を排出すると、第2ピスト
ン36は後退し、その先端が第1ピストン25の底部から離
れる。従って、押圧部材11、即ち引張棒6は後退方向に
変位自在になり、延いては、先端部材7、即ちコレット
8が後退方向に変位自在になる。
【0032】そして第1油溝31に作動油の供給路を連通
させ、第2油溝32に排油路を連通させると、第1連通孔
28を介して第2油室33に作動油が供給され、第1油室32
は無負荷となり、第1ピストン25は後退するので、スリ
ーブ12は、後退自由となる。すると、皿ばね群13のばね
力により後方に押圧されたスリーブ12は、押圧部材11の
段部11cを後方に押圧する。従って、押圧部材11、即ち
引張棒6は後退し、先端部材7の前鍔部7aは、コレッ
ト8の基部を後方に引っ張るので、コレット8は、コレ
ットスリーブ9により閉じた状態になり、切削工具Tの
テーパシャンクSのプルスタッドPを把持すると共に、
切削工具TのテーパシャンクSを主軸3のテーパ孔4に
引込み、強固に嵌着する。
【0033】押圧部材11の後退位置においては、押圧部
材11の後端の第1シールリング15は、第1チェック弁51
の第2シールリング57に微小間隙で近接した位置にあ
る。従って、主軸3が回転中においても、後記のクーラ
ントの供給が行われていない場合には、回転する第1シ
ールリング15と非回転の第2シールリング57との接触
は、生じないので、シールリングにおける不要な摩擦や
摩損が避られる。
【0034】そして、上記の切削工具Tの着脱作用とは
別に、切削加工にクーラントの供給が必要な場合には、
次のようにクーラントの供給作用が行われる。クーラン
トの貯溜槽CのポンプPが運転され、開閉弁Vが開弁さ
れると、第2ピストン36の中心孔41の後端から第1チェ
ック弁51・第2チェック弁52に向ってクーラントが圧送
される。そのクーラントの圧力が第1チェック弁51の内
向きフランジ部51bの外側面に働き、第1チェック弁51
は、圧縮コイルばね54のばね力に抗して前進し、第2シ
ールリング57の第2接触面57aは、押圧部材11の後端の
第1シールリング15の第1接触面15aに面接触し、中空
孔51aは、押圧部材11の流通孔11aとの連通接続が油密
に維持される。
【0035】その接触圧は、クーラントの圧力によるも
ので、回転する押圧部材11の後端の第1シールリング15
と非回転の第2シールリング57との面接触は、クーラン
トの圧力に対応する油密に必要な程度に保たれ、過度の
摩擦や摩損となる接触圧は避けられる。そして、更にク
ーラントの圧力により圧縮コイルばね56のばね力に抗し
て、第2チェック弁52は弁座51cから離れ、クーラント
は、第1チェック弁51の中空孔51aの大径部及び第2チ
ェック弁52の連通孔52b・中空部52aを介して、第1チ
ェック弁51の中空孔51aの開口に流れ、更に押圧部材11
の流通孔11aに流入する。
【0036】更に、クーラントは、押圧部材11の流通孔
11a及び円周溝11bを介してスリーブ12の通路12bから
主軸3の貫通孔5内に流入して、貫通孔5内を満しなが
ら皿ばね群13の軸線方向の隙間及び滑動鍔14の連通溝14
aを流れ、主軸3及びビルトインモータ部も含む周辺部
を冷却する。そして、コレットスリーブ9の連通溝9b
及び連通孔9cを介してコレットスリーブ9の内部、即
ちコレット装着部に流出する。
【0037】切削工具Tには、テーパシャンクSのプル
スタッドPから刃部先端の開口までクーラント噴出孔H
が貫通し、把持状態のプルスタッドPがコレット装着部
に位置しているので、切削加工中に、クーラントは、コ
レット装着部からクーラント噴出孔Hを経て切削工具T
の刃部先端の開口から噴出する。
【0038】なお、既述の実施例においては、第1チェ
ック弁51が設けられた内側円筒部36bは、後部36cを介
して中間ピストン部36dに連結されているが、後部36c
を介して第2シリンダ本体35に固定されていてもよい。
【0039】
【発明の効果】工作機械の主軸へ切削工具を装着するの
に際しての引張棒の引込み作用は弾性部材のばね力によ
り、切削工具を主軸より取外すのに際しての引張棒の突
出作用は、皿ばねのばね力と逆方向に働く2連の油圧シ
リンダによる工作機械の主軸装置において、この発明の
主軸装置の二重流体圧シリンダ装置は、通常の油圧シリ
ンダが2連軸線方向に縦並びに並設されいるのではな
く、第1流体圧シリンダのシリンダ本体は、環状シリン
ダ室を形成する二重円筒状であり、ピストンが環状シリ
ンダ室に嵌合した外側円筒部と、シリンダ本体の内側円
筒部に嵌合した内側円筒部とから形成された二重円筒状
である。
【0040】その上、第2流体圧シリンダのピストンの
前側小径円筒部が第1流体圧シリンダのピストンの内側
円筒部内に嵌合しているという重層構造となり、前側小
径円筒部の内側に押圧部の第1接触面に面接触する第2
接触面を有するクーラント供給部材が設けられた構造で
ある。従って、既述のような従来の技術のような主軸装
置の二連油圧シリンダ装置のように軸線方向に長大にな
らない。
【0041】しかも、非回転側と回転側の引張棒の押圧
部との間に軸線方向に面接触する第1接触面と第2接触
面が設けられ、軸線方向からクーラントを主軸の貫通孔
内に供給することができるので、既述のような従来の技
術のような主軸装置のクーラント供給手段のように直径
方向の寸法が大きくはならない。しかも、クーラント
は、引張棒内の流通孔でなく、主軸の貫通孔内を流れる
ので、主軸装置の冷却に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例における工作機械の主軸装置
の先端側部分の断面部分図である。
【図2】この発明の実施例における工作機械の主軸装置
の後端側部分の断面部分図である。
【図3】この発明の実施例における工作機械の主軸装置
のクーラント供給弁装置の断面部分図である。
【図4】図3のVI−VI線における断面図である。
【符号の説明】
1 主軸ハウジング 2 ビルトイン
モータ 3 主軸 4 テーパ穴 5 貫通孔 6 引張棒 7 先端部材 7a 前鍔部 7b 後鍔部 8 コレット 9 コレットスリーブ 9a カム部 9b 連通溝 9c 連通孔 9d 環状突起 10 後端部材 10a 環状突起 11 押圧部材 11a 流通孔 11b 円周溝 11c 第1段部 11d 第2段部 12 スリーブ 12a 環状突起 12b 通路 13 皿ばね群 14 滑動鍔 14a 連通溝 15 第1シール
リング 15a 第1接触面 16 スラスト軸
受 A 油圧シリンダ装置 20 第1シリンダ本体 20a スプリン
グ 21 前壁部 22 後壁部 24 カップ状体 24a 外向きフ
ランジ部 25 第1ピストン 26 カップ状体 26a 開口縁突起部 27 筒状部 28 第1連通孔 29 第2連通孔 30 第1油溝 31 第2油溝 32 第1油室 33 第2油室 35 第2シリンダ本体 36 第2ピスト
ン 36a 外側円筒部 36b 内側円筒
部 36c 後部 36d 中間ピス
トン部 37 第3油室 38 第3連通孔 39 第4油室 40 第4連通孔 41 中心孔 41a 弁孔 41b 弁座 51 第1チェッ
ク弁 51a 中空孔 51b 内向きフ
ランジ部 51c 弁座 52 第2チェッ
ク弁 52a 段付き中空部 52b 連通孔 53 ボルト 54 圧縮コイル
ばね 55 スリーブ 56 圧縮コイル
ばね 57 第2シールリング 57a 第2接触
面 T 切削工具 S テーパシャ
ンク P プルスタッド V 開閉弁 C 貯溜槽 P ポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸ハウジングに回転可能に支承されて
    おり、且つ切削工具のシャンクが先端に嵌着され得ると
    共に、切削工具へのクーラントが流通する貫通孔が穿設
    され、モータにより回転駆動される主軸と、 前記貫通孔に前進後退自在に貫挿されており、且つ進退
    により開閉し、前記切削工具のシャンクを把持する把持
    部を先端側に備えると共に、後端面に設けられた第1接
    触面に開口し、前記貫通孔に連通する連通孔が形成され
    た押圧部を後端側に備えた引張棒と、 前記引張棒の押圧部の外周面と前記貫通孔の内周面との
    間に滑動自在に嵌着され、前記引張棒の押圧部と後方に
    向って係合するスリーブと、 前記引張棒の外周面と前記貫通孔の内周面との間に嵌挿
    され、前記スリーブを後方に弾性的に押圧する弾性部材
    と、 前記スリーブを前方に前記弾性部材のばね力に抗して押
    圧する第1流体圧シリンダ及び前記引張棒の押圧部を前
    方に押圧する第2流体圧シリンダから成る二重流体圧シ
    リンダ装置と、 クーラント供給部材とを備えており;、前記第1流体圧
    シリンダは、前記主軸ハウジングに取付けられた二重円
    筒状の第1シリンダ本体及び第1シリンダ本体の環状シ
    リンダ室に嵌合した外側円筒部と、前方に向って前記ス
    リーブに係合し得る内側円筒部とから形成された二重円
    筒状の第1ピストンから構成され、 前記第2流体圧シリンダは、前記第1シリンダ本体の後
    端に結合された第2シリンダ本体及び第2シリンダ本体
    に嵌合した大径部と、前記第1ピストンの内側円筒部内
    に嵌合すると共に前記引張棒の押圧部に前方に向って係
    合し得る前側小径円筒部とを有する第2ピストンから構
    成され、 前記クーラント供給部材は、前記第2ピストンの前端小
    径円筒部の内側において前記引張棒の押圧部の第1接触
    面に面接触する第2接触面を有している工作機械の主軸
    装置。
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