JPH0788359A - 化合物膜の成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

化合物膜の成膜方法及び成膜装置

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JPH0788359A
JPH0788359A JP6086588A JP8658894A JPH0788359A JP H0788359 A JPH0788359 A JP H0788359A JP 6086588 A JP6086588 A JP 6086588A JP 8658894 A JP8658894 A JP 8658894A JP H0788359 A JPH0788359 A JP H0788359A
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朗 松縄
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聖二 片山
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進 日置
Mitsuaki Haneda
光明 羽田
Ryoji Okada
亮二 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高純度の化合物膜を効率良く簡単に形成す
る。 【構成】 目的とする化合物膜を構成する化合物の成分
を含む雰囲気ガス中で、化合物の成分を含む原材料にレ
ーザ光をパルス照射して前記化合物の成分を含むプルー
ムを発生させ、このプルームを成膜対象物の成膜面に直
接接触させてその成膜面に化合物膜を形成する。プルー
ムに含まれる化合物の成分の超微粒子は活性な状態にあ
るので、プルームと雰囲気ガスとの直接化学反応によっ
て、種々の化合物の超微粒子が多量に生成されるから、
所望の高純度の化合物膜を効率良く得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物膜の成膜方法及
び成膜装置に係り、例えば金属、非金属に限らず種々の
化合物膜に適応可能な成膜方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アークにより超微粒子を製造する
には、例えば特公昭57−44725号公報に記載のよ
うに、水素を含有するガスを使用し、このガスが溶融金
属中に溶解、対流、放出する機構を利用している。
【0003】更に、こうして得られた超微粒子を成膜す
る方法として、溶剤に溶かして塗布する方法とガス流を
利用して吹きつける方法が知られている(特開昭57−
196085号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の超微粒子製
造は製造効率についての配慮がなされていない。また上
記従来の成膜方法は、前者にあっては高純度膜を得難
く、後者にあっては装置が複雑化するという夫々の欠点
があった。
【0005】本発明の目的は、高純度の化合物膜を効率
良く簡単に形成する成膜方法及び装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】レーザエネルギを原材料
表面に照射すると、そのエネルギ密度によって種々の溶
融形態をとる。本発明者は、レーザエネルギをプルーム
現象の生ずる条件即ち低真空雰囲気下で原材料にパルス
照射すると、高速度で多量の超微粒子が生成することを
発見した。そしてこのプルームを直接基板表面に照射す
ることにより基板表面上に簡単かつ高純度の超微粒子膜
を形成することに成功した。
【0007】本発明はこの発見に基づくものであって、
目的とする化合物膜を構成する化合物の成分を含む雰囲
気ガス中で、化合物の成分を含む原材料にレーザ光をパ
ルス照射して化合物の成分を含むプルームを発生させ、
このプルームを成膜対象物の成膜面に直接接触させてそ
の成膜面に化合物膜を成膜することを特徴とする。
【0008】また、本発明の成膜装置は、成膜室と、目
的とする化合物膜を構成する化合物の成分を含んでな
り、前記成膜室の内部に設置される原材料と、前記原材
料の表面にレーザ光をパルス照射するレーザ照射手段
と、前記原材料のレーザ光が照射される面に形成される
プルームに少なくとも接触する位置に配置される成膜対
象物と、前記成膜室に前記化合物膜を構成する化合物の
成分を含むガスを供給するガス供給手段と、前記成膜室
の内部圧力を減圧する排気手段と、前記原材料の表面に
照射されるレーザ光のエネルギ密度を前記プルームが発
生する条件に調整するレーザエネルギ調節手段とを含ん
で構成できる。
【0009】この場合成膜対象物は、予め加熱しておく
ことが望ましい。加熱手段はレーザ光以外のエネルギ使
用が好ましい。
【0010】雰囲気条件としては雰囲気圧力や雰囲気ガ
ス、更には超微粒子の原料となる被レーザ照射材料等が
挙げられる。雰囲気圧力を1.3×104〜5×105
aの範囲から適宜選定すれば超微粒子を所定の粒径分布
に揃えて成膜することが可能である。
【0011】雰囲気ガスを適宜選定すればこのガス成分
とプルーム及び/または成膜過程生成物乃至成膜物との
反応により、所望の化合物や合金膜を得ることが可能で
ある。
【0012】超微粒子の原材料は特に限定されず、適宜
選定することによって所望の金属、合金または非金属膜
を形成することが可能で、合金材料と雰囲気ガスとの両
者の適宜選定によって金属と化合物との混合膜を形成す
ることも可能である。
【0013】本発明は超微粒子構成の超電導薄膜にも利
用し得る。この場合には、原材料として酸化物超電導体
の焼結体或いは相当する合金、或いは希望する成膜組成
を得るために元素比率が成膜のそれと異なるセラミクス
や合金が適する。この成膜に際しては膜の加熱後に急冷
乃至徐冷することが好ましく、その加熱源にはヒータや
高周波誘導コイルを使用し得る。多くは徐冷(例えば2
00℃/hr)の方が有効である。この場合基板として
は、Al23基板、MgO基板、SrTiO3単結晶基
板、Si基板等が挙げられる。
【0014】尚、本発明においてはレーザエネルギで原
材料表面を活性化させるだけでなく、これに更にアーク
エネルギ又は放電エネルギを付加してより生成効率を向
上させることも含む。
【0015】
【作用】レーザエネルギをプルーム現象の生ずる条件で
原材料に照射すると高速度で多量の超微粒子が生成す
る。この生成した超微粒子は活性な状態にあるので、プ
ルームと雰囲気ガスとの直接化学反応によって、種々の
化合物の超微粒子が生成される。そして、多量の化合物
超微粒子を含むプルームは高速度で移行するので成膜対
象物である基板に当てることにより、この基板に強く付
着して化合物膜となる。この際、基板を予熱しておけば
この付着力は更に大となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って説明す
る。 (レーザ照射)図1は原材料表面にプルームの発生する
条件でレーザ光を照射し、生成したプルームを基板表面
に付着させる成膜装置の構成例である。レーザ源1には
本実施例においてはYAGレーザを使用した。発生した
レーザ光2は集光レンズ3にて収束しつつガラス板4を
経て超微粒子成膜室5内に入る。レーザ光2は超微粒子
成膜室5の底部中央近傍に位置する原材料6に照射され
る。集光レンズ3はレーザ源1からのレーザ光2を集光
するためのもので、焦点からの距離は焦点位置7を基準
に集光レンズ3側をマイナス、原材料6側をプラスとす
る。
【0017】(プルームの発生)原材料6表面に照射し
たレーザエネルギE(Joule/Pulse)が大きいと多量
のスパッタが発生し、一方エネルギが小さいと少量の金
属は蒸発するが、肉眼又は写真等に明瞭に観察すること
は困難である。適正なエネルギを与えれば多量の超微粒
子を含むプルーム8が認められる。
【0018】プルームとはレーザエネルギ等を原材料表
面に照射した時に、そこから一部電離した金属等の高密
度蒸気が光って図1の符号8に示すように観察されたも
のをいう。
【0019】このプルーム8の発生条件を与えるレーザ
エネルギと焦点からの原材料表面までの距離fdとの関
係は図2に示す通りで、Aはスパッタを伴う領域、Bは
プルームのみの領域、Cはプルームなしの領域である。
この関係は原材料6の種類、表面状態、雰囲気ガスの種
類、雰囲気圧力によって変化する。本例においては原材
料6にチタン(Ti)を使用し、超微粒子成膜室5内の
雰囲気圧力Pを1気圧とし、レーザ光2のパルス時間
(τ)を3.6msとした。また集光レンズ3の焦点距
離fは127mmであり、雰囲気は空気とした。このプ
ルームの生成には種々の原材料について検討した結果、
原材料表面に与えるレーザエネルギが104〜107W/
cm2の範囲にあることが判明した。
【0020】プルーム8の発生は図3の曲線Aに示すよ
うに、レーザエネルギEを照射後0.05〜0.3msの
時間を要し、この少しの時間遅れの後に蒸発が始まって
高速蒸気流として移行する。この時間(発生開始時間)
は照射エネルギの程度すなわち焦点からの距離fdによ
って変化する。また、発生したプルーム8の先端の成長
速度Vυは図3の曲線B及び図4に示すように、照射エ
ネルギE及び雰囲気圧力Pによって大きく変化する。こ
れら照射エネルギE及び雰囲気圧力Pは超微粒子の生成
量、粒径等に影響を与える。
【0021】尚、図中の記号abは〔レンズ3と原材料
6との距離〕/〔レンズ3の焦点距離f〕を表わしてい
る。尚、図3に関して照射エネルギEは36.5J/P
とし、他は図2と同条件とした。図4についてはτを
3.6msとし雰囲気を空気とし、E、fd、abは夫
々図中に示す条件とした。
【0022】プルーム8が高速蒸気気流として移行して
行く状態を図5に例示する。この金属蒸気からなるプル
ーム8は移行中に蒸発原子が空間で凝縮して超微粒子を
形成することになる。
【0023】プルーム先端の移行速度は同図の傾斜(υ
=tanθ)で示され、この場合υ=15m/sである。
尚、移行速度はレーザ光照射条件、原材料、雰囲気圧力
等により異なるが、その例を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】尚、パルス時間τは3.6ms、レーザエ
ネルギEは36.5J/PのYAGである。表1に見る
ようにグラファイトが最も速い。従ってこのプルームを
基板に当てることにより、超微粒子の膜を形成すること
が可能となる。
【0026】(超微粒子の生成)所望の超微粒子を生成
するために超微粒子成膜室5内に雰囲気ガス供給管9か
ら所定のガスを導入する。この供給管9の開孔部は成膜
室5の底部近傍で原材料6とほぼ同じ高さであり、供給
ガスはプルーム8の方向に流出する。尚、供給管9上に
はゲートバルブ10が配置されている。また反対側には
排気ポンプ11を設置して成膜室5内の排気を行うこと
とし、この流路上にもゲートバルブ10を配設する。雰
囲気圧力は排気ポンプ11で制御され、雰囲気ガスは超
微粒子成膜室5を真空に排気(10~ 3torr程度)し、
その後所定のガスを供給して得ることになる。
【0027】照射エネルギEと超微粒子生成量wとの関
係を図6に例示する。領域Aのスパッタの発生を伴うエ
ネルギ領域によりわずかに小さい領域Bのエネルギ照射
で最も効率よく生成できる。このデータの条件は、原材
料6にニッケル(Ni)を使用し、雰囲気ガスを空気と
し、焦点からの距離fdを10mmとした。
【0028】一方、一定エネルギを各種原材料〔チタン
(Ti)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、アルミニウ
ム(Al)、モリブデン(Mo)〕に照射する時の生成
量W及び蒸発量Vを図7に示す。照射のエネルギEは2
2J/P、雰囲気ガスはアルゴンであり、fdは10mm
とした。この関係は図示の通り、原材料の物性(表面吸
収エネルギ、熱伝導率、蒸発温度、溶融温度等)によっ
て変わる。尚、図中の黒く塗りつぶした線は重量損失即
ち生成量に対応し、白い線は蒸発量に対応する。従って
プルーム現象が最も激しいエネルギ条件を、各原材料、
表面状態、雰囲気ガス、雰囲気圧力、レーザの種類、レ
ーザ光の波長、光学系の種類、ガラス板の種類等に応じ
て把握して照射するとよい。
【0029】一例としてチタン(Ti)を原材料とする
場合についての雰囲気圧力と生成量との関係は図8に示
すように雰囲気圧力が大気圧に近い105Paで最も生
成量が多い。雰囲気ガスは空気、照射エネルギEは3
3.4J/P、パルスτは3.6ms、fdは24mm、a
bは1.189とした。図8及び図4から、雰囲気圧力
が5×105Pa以下であればプルームの先端成長速度
が速く、生成量が大きいことがわかる。
【0030】また超微粒子の強度分布は図9に示すよう
に雰囲気圧力P=105Paでは5〜65nmの粒径範
囲を示している。一方低い雰囲気圧力1.3×104Pa
では生成量はいく分少なくなるが、粒径の揃った細かい
(5nm)超微粒子が得られる。尚、図8では原材料6
はTi、雰囲気は空気、Eは25J/P、τは3.6m
s、fdは+25nm、abは1.189である。
【0031】原材料を鉄(Fe)にして、また雰囲気を
空気に代えてアルゴンにして行った場合のデータを図1
0に示す。雰囲気ガスによらず圧力が低い程粒径が小さ
く(例えば15nm)かつ揃ってくることがわかる。図
9及び図10から超微粒子膜の粒径分布は雰囲気圧力で
制御し得ることが明らかである。
【0032】レーザ光照射で得られる超微粒子は表2に
示すようにほとんどの金属材料について可能であり、ま
た非金属、合金についても同様に可能である。尚、合金
の場合は超微粒子の組成はいく分変化する傾向にある。
【0033】また生成した超微粒子は非常に活性な状態
にあるので、プルームと雰囲気ガスとの直接化学反応に
よって種々のセラミクス超微粒子(化合物超微粒子)が
生成可能となる。酸素雰囲気で生成した酸化物の例、窒
素雰囲圧で生成した窒化物の例も夫々表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】更に反応ガス雰囲気中で合金材料にレーザ
光を照射することにより、金属とセラミクスとの混合超
微粒子を生成することが可能である。一例として窒素雰
囲気でFe−Ti合金又はNi−Ti合金にレーザ光を
照射すると、前者の場合はFeとTiN、後者の場合は
NiとTiNの混合超微粒子が得られる。またレーザエ
ネルギやこれと併用することの可能なアークエネルギ、
または図11に示すように高周波誘導コイル15でプラ
ズマを発生させて、そのエネルギによって雰囲気ガスの
一部が解離するのでN2ガス、O2ガスの他にメタン(C
4)、アセチレン(CH≡CH)、フレオン(CCl2
2)、プロパン(C38)、ブタン(C410)等のガ
スを用いて炭化物超微粒子を生成することが可能であ
る。また炭化水素系ガスに限らずアンモニア(NH3
等も使用可である。このように所定のガスの選定によっ
て所望の酸化物、窒化物、炭化物の化合物超微粒子を生
成することが可能である。更にこれらの化合物(セラミ
クス)に直接レーザ光を照射することによっても同様に
化合物超微粒子が得られる。尚、使用エネルギはYAG
レーザの他CO2、ダイレーザ等他の発振方式のレーザ
でも可能である。
【0036】(成膜工程)上記の如くプルーム8が発生
すると超微粒子が生ずると共に上方へ高速で移行するこ
とから、移行先即ちプルーム8の先端方向に基板12を
置いておけばこれに超微粒子が衝突して堆積し超微粒子
膜13が形成できる。
【0037】基板12は図1の例ではヒータ14により
予熱しているが、図11に示す如く高周波誘導コイル1
5を使用しても良い。またこの他に光ビームやレーザ等
を熱源とすることも可能である。尚、図中の符号16は
ヒータ電源であり、符号17は整合器であり、符号18
は高周波電源である。
【0038】先に示した通りプルーム発生条件にて超微
粒子は生成と同時に基板へ高速度で移行することから、
簡易に高純度の超微粒子膜が得られることになる。
【0039】(セラミクス超電導薄膜形成への利用)本
発明はセラミクスの酸化物超電導材料の粉末生成又は膜
形成を行う場合にも利用し得る。
【0040】例えば原材料6にレーザ光2を照射して生
成した超微粒子膜が所定の超電導材料の組成(例えばY
Ba2Cu37_8等)になるような合金(例えばY−B
a−Cuの合金)を用いて酸素、酸素と不活性ガス、或
いは酸素は弗化物ガス等の雰囲気中でプルームを発生さ
せて酸化物超電導材料からなる超微粒子膜を基板表面に
得ることができる。また該当組成の酸化物超電導体の焼
結体を原材料とし、例えば不活性雰囲気或いは酸素含有
雰囲気中でプルームを発生させても良い。
【0041】更には最終生成物を構成する個々の金属
(Y、Ba、Cu等)または化合物(Y23、BaCO
3、CuO等)に夫々レーザエネルギを所定時間照射し
てプルームを発生させ基板へ移行中に混合させつつ所定
の超電導材料を得ることも可能である。
【0042】尚、図11に示す高周波誘導コイル15で
雰囲気をイオン化するとより効果的に反応が進む。
【0043】上記方法で形成した膜は成膜室5を不活性
ガス、酸素、酸素と不活性ガス、或いは酸素と弗化物ガ
ス等の雰囲気にして高周波誘導コイル15で膜を加熱し
て熱処理(例えばYBa2Cu37_8超電導材の場合は
900〜1050℃、5時間、酸素雰囲気で原料合金を
加熱、200℃/Hrで冷却)することにより、大気に
出さずにオンラインで高温超電導膜に形成することが可
能である。
【0044】原材料に用いる焼結体は例えば仮焼ずみ酸
化物超電導体粉末の焼結体である。これは例えば共沈法
にて作成し具体的にはY0.4Ba0.6CuO3粉末を焼結
したものである。
【0045】更に例えばLa−Ba−Cu−O系の超電
導薄膜を得るには各構成金属元素の対応酸化物(Baに
ついては炭酸化物)を原材料とし、照射時間を考慮して
アルゴン雰囲気中で成膜可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明により、化合物の成分を含む雰囲
気ガス中で、化合物の成分を含む原材料にレーザ光をパ
ルス照射するとプルームが発生して化合物の成分の超微
粒子が生成される。この生成した超微粒子は活性な状態
にあるので、プルームと雰囲気ガスとの直接化学反応に
よって、種々の化合物の超微粒子が多量に生成される。
この種々の化合物の超微粒子を成膜対象物の表面に直接
当てて、成膜するようにしていることから、化合物の超
微粒子の生成後直ちに成膜し得る。その結果、高効率に
種々の化合物の膜を簡単に得ることができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した超微粒子成膜装置
の模式図である。
【図2】集光レンズの焦点距離とレーザエネルギとの関
係特性図である。
【図3】焦点距離とプルームの発生開始時間及びプルー
ム先端成長速度との関係特性図である。
【図4】雰囲気圧力とプルーム先端成長速度との関係特
性図である。
【図5】プルームの移行速度を説明する特性図である。
【図6】レーザエネルギと超微粒子の生成量との関係特
性図である。
【図7】各種原材料の超微粒子の生成量及び蒸発量との
関係特性図である。
【図8】雰囲気圧力と生成量との関係特性図である。
【図9】雰囲気圧力が粒子径に及ぼす影響を示す特性図
である。
【図10】雰囲気圧力が粒子径に及ぼす影響を示す特性
図である。
【図11】他の実施例を示す基板付近の拡大模式図であ
る。
【符号の説明】
1 レーザ源 2 レーザ光 3 集光レンズ 4 ガラス板 5 超微粒子成膜室 6 原材料 8 プルーム 9 雰囲気ガス供給管 11 排気ポンプ 12 基板 13 超微粒子膜 14 ヒータ 15 高周波誘導コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01B 31/30 C01G 1/00 S (72)発明者 日置 進 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 羽田 光明 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 岡田 亮二 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目的とする化合物膜を構成する化合物の
    成分を含む雰囲気ガス中で、前記化合物の成分を含む原
    材料にレーザ光をパルス照射して前記化合物の成分を含
    むプルームを発生させ、このプルームを成膜対象物の成
    膜面に直接接触させてその成膜面に前記化合物膜を形成
    することを含んでなる成膜方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記化合物膜が超電
    導膜であることを特徴とする成膜方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記化合物膜が酸化
    物超電導膜であることを特徴とする成膜方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3に記載のいずれかにおい
    て、前記雰囲気ガスをイオン化することを含んでなる成
    膜方法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記化合物膜を、前
    記雰囲気ガスの成分と前記プルーム及び/または成膜過
    程生成物乃至成膜物との反応により形成することを特徴
    とする成膜方法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記レーザエネルギ
    密度を104乃至107W/cm2とすることを特徴とす
    る成膜方法。
  7. 【請求項7】 請求項1において、前記成膜対象物を予
    め加熱することを特徴とする成膜方法。
  8. 【請求項8】 請求項1において、前記プルームの成長
    方向に垂直に前記成膜面を配置することを特徴とする成
    膜方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8に記載のいずれかにおい
    て、前記プルームは前記原材料の蒸発原子の凝縮物を含
    むことを特徴とする成膜方法。
  10. 【請求項10】 成膜室と、 目的とする化合物膜を構成する化合物の成分を含んでな
    り、前記成膜室の内部に設置される原材料と、 前記原材料の表面にレーザ光をパルス照射するレーザ照
    射手段と、 前記原材料のレーザ光が照射される面に形成されるプル
    ームに少なくとも接触する位置に配置される成膜対象物
    と、 前記成膜室に前記化合物膜を構成する化合物の成分を含
    むガスを供給するガス供給手段と、 前記成膜室の内部圧力を減圧する排気手段と、 前記原材料の表面に照射されるレーザ光のエネルギ密度
    を前記プルームが発生する条件に調整するレーザエネル
    ギ調節手段とを含んでなる成膜装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記排気手段は、前記成膜室の内部圧力を調整可能であ
    ることを特徴とする成膜装置。
  12. 【請求項12】 請求項10において、 前記雰囲気ガスをイオン化するイオン化手段を前記成膜
    室内に設けたことを特徴とする成膜装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記イオン化手段が、アークエネルギ発生手段と高周波
    誘導コイルのいずれか1つであることを特徴とする成膜
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項10において、 前記成膜対象物を予め加熱する加熱手段を設けたことを
    特徴とする成膜装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、 前記加熱手段が、ヒータと高周波誘導コイルのいずれか
    1つであることを特徴とする成膜装置。
  16. 【請求項16】 請求項10において、 前記成膜対象物の成膜面と前記原材料のレーザ照射面を
    平面にして、前記成膜面と前記レーザ照射面とを対向さ
    せて平行に配置し、前記レーザ光を前記レーザ照射面に
    傾斜させて照射することを特徴とする成膜装置。
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JP2007084840A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Nagaoka Univ Of Technology 高硬度材料、及びその製造方法
JP2009527642A (ja) * 2006-02-23 2009-07-30 ピコデオン・リミテッド・オサケユキテュア 高品質の表面を製造するための方法および高品質の表面を有する製品
DE112008002463T5 (de) 2007-09-14 2010-09-16 International Superconductivity Technology Center, The Juridical Foundation Supraleiter aus einem auf RE123 basierenden Oxid und Verfahren zu dessen Herstellung

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