JPH11222669A - ガスデポジション方法及び装置 - Google Patents

ガスデポジション方法及び装置

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JPH11222669A
JPH11222669A JP9243798A JP9243798A JPH11222669A JP H11222669 A JPH11222669 A JP H11222669A JP 9243798 A JP9243798 A JP 9243798A JP 9243798 A JP9243798 A JP 9243798A JP H11222669 A JPH11222669 A JP H11222669A
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JP
Japan
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evaporating material
evaporating
gas deposition
film
gas
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JP9243798A
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Inventor
Chikara Hayashi
主税 林
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Vacuum Metallurgical Co Ltd
Original Assignee
Vacuum Metallurgical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率よく、長時間、超微粒子でなる膜又は小
塊を形成することのできるガスデポジション方法又は装
置を提供すること。 【解決手段】 生成室内に配設された蒸発材料を蒸発さ
せて超微粒子を生成し、該超微粒子を搬送ガスと共に、
搬送管を介して膜形成室に搬送させて、該膜形成室内に
配設された基板上に前記超微粒子の膜又は小塊を形成す
るガスデポジション方法において、前記蒸発材料が線状
又は棒状でなり、該蒸発材料の先端を、該蒸発材料を摺
動可能に支持する支持部材より突出させ、該先端にのみ
レーザー光を照射させるようにして、該先端を局部的に
加熱し、前記蒸発材料を蒸発させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超微粒子をガスと
共に搬送し、ノズルより噴射させて基板上に超微粒子の
膜又は小塊を形成するガスデポジション方法及びその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のガスデポジション装置は、図5に
1として示されている。このガスデポジション装置1
は、超微粒子が蒸発材料S’から生成される超微粒子生
成室21’と、基板42に超微粒子の膜又は小塊が形成
される膜形成室41と、超微粒子生成室21’から膜形
成室41へと、搬送ガスと共に超微粒子を搬送する搬送
管31とを有しており、これらがほぼ垂直方向に配設さ
れている。
【0003】超微粒子生成室21’には、蒸発材料S’
を入れたルツボ22が配設されている。このルツボ22
には、黒鉛又はセラミックス(これはAl23 、Mg
Oなどの酸化物セラミックス、SiNやTiNなどの窒
化物セラミックス、SiCなどの炭化物セラミックスな
どがある)が主に使用されている。また、ルツボ22の
外周には、高周波誘導加熱用コイル23が巻装されてお
り、この高周波誘導加熱用コイル23は誘導加熱電源2
4に接続されている。この高周波誘導加熱用コイル23
は、高周波電流を流すことにより、ルツボ22及び/又
は蒸発材料S’による渦電流損失及び/又は誘電損失に
より、蒸発材料S’を加熱して、蒸発材料を蒸発(これ
には昇華も含まれる)させている。また、超微粒子生成
室21’には、圧力計6が取り付けられており、更にバ
ルブ55を介して、排気ポンプ54に接続されている。
更に、超微粒子生成室21’には、搬送管31の下端部
31aが挿入され、この外周は吸込管34により覆われ
ている。吸込管34は、超微粒子生成室21’の外部で
搬送管31と分岐しており、バルブ35を介して、He
循環ポンプ36に接続されている。なお、He循環ポン
プ36は、He循環システム59に供給されている。こ
のHe循環システム59は、特開平6−57413号公
報に記載されているガス循環装置であり、これを通過す
ることによって、He(ヘリウム)ガスから油分や超微
粒子等の不純物が除去され、これが、バルブ65を介し
て、再び超微粒子生成室21’へと供給されている。
【0004】膜形成室41には、超微粒子の膜又は小塊
が形成される基板42が配設されている。この基板42
は、ヒーターを内蔵し基板を保持する基板移動機構9に
取り付けられ、水平方向に可動となっている。また、こ
の基板42に対向して、噴出するように、搬送管31の
上端部31bにノズル32が配設されている。なお、基
板42には、図示しないが、基板42の表面温度を測定
するための熱電対が設けられている。更に、膜形成室4
1は、圧力計7が設けられ、この膜形成室41は、バル
ブ57を介して排気ポンプ56に接続され、かつHe循
環システム59に接続されているHe循環ポンプ5にバ
ルブ4を介して接続されている。
【0005】次に、従来例のガスデポジション装置1の
作用について説明すると、まず、高周波電流を流すこと
によって、蒸発材料S’を加熱し、この蒸発材料S’を
蒸発させる。このとき、超微粒子生成室21’の内部
が、例えばHeなどの不活性ガスのガス雰囲気となって
いるため、蒸発した蒸発材料S’は超微粒子となる(い
わゆるガス中蒸発法)。そして、この超微粒子になった
蒸発材料は、例えば超微粒子生成室21’(これは例え
ば0.5MPaに設定されている)と膜形成室41(こ
れは例えば、103 Pa以下に設定されている)との差
圧によって、搬送ガス(例えばHeなどの不活性ガス)
と共に、搬送管31を介して、膜形成室41へと搬送さ
れる。すなわち超微粒子は、搬送管31のノズル32か
ら基板42上に噴出され、基板42上に膜又は小塊を形
成する。
【0006】ところで、ガスデポジションの効率をより
向上させるためには、すなわち膜形成速度を上昇させる
ためには、超微粒子の生成速度を大きくすればよく、こ
の生成速度を大きくするには、蒸発材料の溶湯温度を高
くすればよい。ただし、このガスデポジション装置1を
工業生産用として用いる場合には、所定の堆積速度を、
長時間、例えば10時間以上、継続できるものとしなけ
ればならない。
【0007】しかしながら、従来の方法では、蒸発材料
S’を高温で長時間加熱すると、ルツボ22と蒸発材料
S’の界面で、これらが反応し、その後、この反応が進
行することになる。例えば、蒸発材料S’がAl(アル
ミニウム)でなり、1200℃以上の高温溶融Alに一
般に使用されている黒鉛(C)がルツボ22として使用
される場合には、Alが加熱されて、1400℃を越え
るとAlとC(炭素)とが反応し、AlC(炭化アルミ
ニウム)の化合物が生成される。そして、この反応は、
時間の経過と共に、また温度上昇と共に進行する。特
に、Alは、ぬれ性が高いため、ルツボ22内に入れて
おくと、Alがルツボ22の側面をはい上がるといった
現象が生じる。そのため、AlとCでなるルツボ22と
の接触面が大きくなり、AlCが多量に発生してしま
う。
【0008】すなわち、超微粒子の生成速度を大きくす
るために、蒸発材料を高温で加熱しても、その供給され
た熱は、蒸発して超微粒子を生成されるために使われず
に、ルツボ22との化学反応に使用されてしまう。その
ため、この蒸発材料とルツボとが反応する温度以上で
は、蒸発材料の蒸発速度は低下し続け、所定時間後に
は、蒸発材料が全く蒸発しなくなり、基板42上に膜又
は小塊が形成されなくなる。すなわち、基板42上に
は、蒸発材料S’でなる超微粒子の膜又は小塊を、長時
間、安定して効率よく形成することができなかった。
【0009】また、蒸発材料として、合金(すなわち2
種類以上の金属を混合したもの)を用いる場合には、ル
ツボ22内に入れられている2種類(又はそれ以上)の
金属のうち、蒸気圧の高い元素は、その蒸発速度が大き
いので、先に蒸発してしまう。そのため、蒸発の進行と
共に、ルツボ22内の蒸発材料S’では、その蒸気圧の
高い元素の濃度が低下する。すなわち、時間の経過に伴
って、膜の組成比が変動してしまう。そして、これを制
御することはできなかった。従って、2種類以上の超微
粒子からなる合金の膜を形成する際には、長時間、所望
の組成比の膜を得ることができなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
に鑑みてなされ、蒸発材料を支持している支持部材と蒸
発材料とが反応せず、長時間、安定して超微粒子を発生
させ、また、膜を形成する蒸発材料が2種類以上の元素
からなる場合でも、所望の組成比の膜を、長時間、安定
して得ることができるガスデポジション方法及び装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、生成室内
に配設された蒸発材料を蒸発させて超微粒子を生成し、
該超微粒子を搬送ガスと共に、搬送管を介して膜形成室
に搬送させて、該膜形成室内に配設された基板上に前記
超微粒子の膜又は小塊を形成するガスデポジション方法
において、前記蒸発材料が線状又は棒状でなり、該蒸発
材料の先端を、該蒸発材料を摺動可能に支持する支持部
材より突出させ、該先端にのみレーザー光を照射させる
ようにして、該先端を局部的に加熱し、前記蒸発材料を
蒸発させることを特徴とするガスデポジション方法、に
よって解決される。
【0012】又は、以上の課題は、膜又は小塊を形成す
る超微粒子を生成する生成室と、該生成室内に配設され
る蒸発材料と、該蒸発材料を支持する支持部材と、前記
蒸発材料を加熱して蒸発させるための加熱手段と、前記
膜又は前記小塊が形成される基板が配設された膜形成室
と、前記生成室から前記膜形成室へと前記超微粒子を搬
送ガスと共に搬送する搬送管とを備えたガスデポジショ
ン装置において、前記蒸発材料が線状又は棒状で成り、
前記支持部材が前記蒸発材料の先端を突出させて摺動可
能に前記蒸発材料を支持しており、前記加熱手段が前記
蒸発材料の前記先端を局部的に加熱するレーザー光であ
り、該レーザー光を発振するレーザー発振器を前記生成
室の外部に設けたことを特徴とするガスデポジション装
置、によって解決される。
【0013】このような方法又は構成にすることによっ
て、レーザーからの高エネルギーを受けて、その蒸発材
料の先端は、直接、加熱されて、蒸発され、超微粒子が
生成される。しかしながら、支持部材は、溶融した蒸発
材料からの輻射及び伝導により加熱されても、直接、加
熱されることはない。また、レーザーが照射されている
先端は、蒸発材料を支持している支持部材より突出して
いるため、支持部材と蒸発材料とが接触している部分の
温度は、先端の温度より低くなっている。更に、加熱さ
れた蒸発材料からの熱伝導により他の部分に比べて高温
となっている部分、すなわち蒸発材料と接触する部分の
面積も小さい。そのため、蒸発材料と支持部材の材料と
の反応はほとんどない。従って、長時間、加熱を行って
も、超微粒子の生成速度は同じであり、長時間、安定し
て膜又は小塊を形成することができる。また、レーザー
により局部的に加熱された先端から直接、蒸発材料が蒸
発して、超微粒子が生成されるので、2種類以上の元素
の超微粒子から成る膜を形成する際には、ほとんど同じ
組成比の膜が長時間、得られる。更に、蒸発材料をレー
ザーで局部的に加熱しているので、エネルギー密度を大
きく取れ、必要によりパルス状に加熱することも可能で
ある。また、レーザーを発振するレーザー発振器を、生
成室の外部に設けているので、出力の調節、メンテナン
スが容易であり、長時間の運転が容易にできる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、生成室に配設されて
いる支持部材に摺動可能に支持されている棒状又は線状
の材料を蒸発材料とし、この蒸発材料の先端を支持部材
から突出させ、この先端にのみレーザーを照射させて、
この先端を局部的に加熱して、蒸発材料を蒸発させて超
微粒子を生成する。そして、この超微粒子を搬送ガスと
共に、搬送管を介して膜形成室に搬送し、膜形成室に配
設されている基板に向けて噴射して、基板上に超微粒子
の膜又は小塊を形成する。このようにすることで、レー
ザーによって加熱された蒸発材料の先端は、蒸発材料が
蒸発するのに充分な温度となっているが、他方、支持部
材は直接、加熱されないため、蒸発材料が支持部材と接
触する部分の温度は、先端の温度より低くなっている。
そのため、蒸発材料と支持部材の材料とは、ほとんど反
応することがなく、レーザーからの加熱は、蒸発材料を
蒸発するために使われて、蒸発速度を大きくし、効率よ
く、膜又は小塊を形成することができる。
【0015】なお、本発明において、この方法を達成す
るために、膜又は小塊を形成する超微粒子を生成する生
成室と、この生成室内に配設される線状又は棒状で成る
蒸発材料と、この先端を突出させて摺動可能に支持する
支持部材と、蒸発材料の先端を加熱して蒸発させるため
のレーザー光と、このレーザー光を発振し、生成室の外
部に設けられたレーザー発振器と、超微粒子の膜又は小
塊が形成される基板が配設された膜形成室と、生成室か
ら膜形成室へと超微粒子を搬送ガスと共に搬送する搬送
管とを備えたガスデポジション装置とする。このよう
に、蒸発材料の先端を局部的に加熱するレーザーを発振
するレーザー発振器を、生成室の外部に設ける構造とし
たので、出力の調節、メンテナンスが容易であり、長時
間の運転が容易にできる。
【0016】また、本発明では、レーザーを照射した先
端部から(場合によってはこの近傍からも)、蒸発材料
が蒸発されるので、蒸発材料が、2元素から成る、いわ
ゆる合金や化合物である場合には、従来例のような、蒸
発の進行とともに溶融している蒸発材料中の蒸気圧の高
い元素の濃度低下が防止でき、長時間に渡って、組成比
がほぼ同じ膜又は小塊が形成される。
【0017】更に、蒸発材料が、蒸発に必要な温度が1
900℃〜2000℃と高温が必要なTiの場合に、本
発明を用いると特に有効である。従来例の方法では、こ
のTiと反応しない材料はなく、必ず、反応物が生成さ
れてしまっていたが、本発明の方法を用いると、支持部
材は直接、加熱されていないので、仮に、溶融したTi
が支持部材に接触するとしても、溶融したTiは、蒸発
に必要な温度よりかなり低い温度となって支持部材と接
触することになり、Tiと反応して生成される反応物は
少ない。また、この支持部材を所定温度以下(例えば1
000℃以下)に冷却すると、特に、Tiと支持部材の
材料との反応を極めて小さくすることができ、長時間、
大きく変動しない超微粒子の生成速度で、膜又は小塊を
形成することができる。すなわち、支持部材を所定温度
以下に冷却すると、蒸発材料と支持部材の材料との反応
を抑えることができるので好ましい。
【0018】なお、支持部材の、蒸発材料の先端が突出
している周辺部には、レーザー光によって局部加熱さ
れ、溶融した蒸発材料が垂れ下がって接触することもあ
るが、蒸発材料がAlなどのぬれ性の高い材料であって
も、その支持部材と接する部分の温度が低くなるので、
流動性が減少し、他の部分には拡がりにくくなり、はい
上りを少なくできる。また、この場合には、結果的に蒸
発する面積が拡がったことになり、蒸発速度を大きくす
ることができる。なお、支持部材の中心に孔を設け、こ
の孔の中に蒸発材料を挿入し、この孔の開口部をテーパ
ーとすれば、支持部材と接する溶融した部分が、開口部
に溜まり、四方八方に拡がることが防止できる。
【0019】また、長時間、膜形成を行う場合には、先
端から蒸発材料が蒸発する速度に応じて、蒸発材料を間
欠的あるいは連続的に供給し、常に支持部材より突出す
るようにするのが好ましい。このように、棒状又は線状
の蒸発材料は、突出する方向に供給され(移動され)な
がら、先端がレーザー光により加熱されるので、蒸発材
料と支持部材の材料との反応が進行することなく、長時
間の運転が行える。
【0020】更に、蒸発材料の外径以下の径でレーザー
光が照射されるようにすれば、すなわち、支持部材にレ
ーザー光が照射されるという恐れは全くなる。なお、材
料の外径としては約0.1mm〜約5mm、先端に照射
されるレーザー光の径も約0.1mm〜約5mmが好ま
しい。勿論、照射される蒸発材料溶融の温度を高くする
ためには、レーザー光の径及び蒸発材料の径は、小さい
方が好ましいと考えられるが、蒸発材料及び照射される
レーザー光の径があまり小さくなりすぎると、レーザー
光の照射にずれが生じやすくなり、好ましくない。
【0021】更に、線状又は細い棒状の蒸発材料の先端
に高密度エネルギーのパルスレーザーを照射して、この
蒸発材料の固相表面からの昇華もしくはフラッシュ蒸発
で気化させるようにして、蒸発材料の溶融部が支持部材
など異種の材料と接触させないようにしている。
【0022】
【実施例】以下、本発明の各実施例について、図面を参
照して説明するが、上記従来技術と同一な部分について
は、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0023】本発明の第1実施例によるガスデポジショ
ン装置10は、図1に示されているが、これは、上記従
来例と同様に、超微粒子を生成する超微粒子生成室21
と、超微粒子の膜又は小塊が形成される基板42が配設
された膜形成室41と、生成室21と膜形成室41とを
連通し、超微粒子を搬送ガスと共に、超微粒子生成室2
1から膜形成室41へと搬送する搬送管31を有してお
り、これらはほぼ垂直方向に配置されている。
【0024】膜形成室41の構造は、従来例と全く同様
であり、図示しないヒーターを内蔵し基板を保持する基
板移動機構9に基板42が取り付けられており、基板4
2は、X−Y−Z方向に移動可能となっている。本第1
実施例では、この基板42と、約2mm程度の距離をお
いて対向するようにノズル32が配設されている。この
ノズル32は、例えば内径1mmを有し、例えば内径6
mmの搬送管31の上端部31bに取り付けられてい
る。
【0025】超微粒子生成室21は、従来と同様に、搬
送管31の下端部31aが開口しており、この搬送管3
1を覆っている吸込管34は、従来と同様に、バルブ3
5を介してHe循環ポンプ36に接続されている。この
He循環ポンプ36は、He循環システム59に送り込
まれ、99.999%の純度に精製された後、加圧し
て、バルブ65を介して超微粒子生成室21に供給され
る。
【0026】更に、超微粒子生成室21において、搬送
管31のほぼ直下方に、支持ブロック15が配設されて
いる(これらは図1において誇張して示している)。こ
の支持ブロック15は、黒鉛(C)で成り、水冷を施さ
れており、外径Eがφ60mm、長さLが80mmの円
筒形状をしている。また、その中央には、例えば内径D
がφ4.05mmの貫通孔15aを有しており、この貫
通孔15aの上方の開口部15aaがテーパーになって
いる。支持ブロック15の貫通孔15aには、外径dが
φ4mmの蒸発材料であるAl棒Sが貫通して、上下に
摺動可能に支持されている。また、Al棒Sの上端部S
U は、支持ブロック15から突出している。また、支持
ブロック15の下方には、蒸発材料供給機構16が取り
付けられており、これは、例えば、測定されるAl棒S
の蒸発したために減少した量に応じた速度で、間欠的あ
るいは連続的にAl棒Sを押し上げる。
【0027】また、超微粒子生成室21の外部には、C
2 (炭酸ガス)レーザー発振器11が配設されてい
る。このCO2 レーザー発振器11は、連続発振方式で
あり、その出力は3KWである。発振されたレーザー光
Rは、偏光鏡12、集光レンズ13、レーザー光導入窓
14を介して、図2のAに示すように、Al棒Sの上端
部SU 上に斜め上方から照射される。なお、このレーザ
ー光Rは、Al棒Sの上端部SU において、直径約2m
m程度の大きさである。
【0028】本第1実施例のガスデポジション装置は以
上のように構成されているが、次に、この作用について
述べる。
【0029】まず、Al棒Sを支持ブロック15に配置
し、バルブ55、57を介して接続された排気ポンプ5
4、56によって、超微粒子生成室21及び膜形成室4
1を真空引きする。そして、バルブ55、57を閉じて
排気ポンプ54、56が止められ、バルブ65を介して
He循環シムテム59及び図示しないHeガスボンベか
ら、毎分約40リットルのHeガスが、超微粒子生成室
21に供給され、その圧力は0.5MPa(5気圧)以
下に保たれる。このとき、膜形成室41の圧力はHe循
環ポンプ5によって1×103 Pa以下に維持される。
この状態で、CO2 レーザー発振器11からレーザー光
RがAl棒Sの上端部SU に照射される。すなわち、こ
の照射された部分eには、エネルギー(本第1実施例で
はそのエネルギー密度は105 W/mm2 程度)が供給
されるため、照射された部分からAlが蒸発する。な
お、蒸発したAlは、超微粒子生成室21がHeのガス
雰囲気にあるため、すぐさま超微粒子となる。一方、A
l棒の照射された部分の周囲は、レーザーによる熱が伝
導されるので溶融する。本第1実施例では、蒸発材料が
ぬれ性が高いAlのため、溶融したAlは、支持ブロッ
ク15の表面で拡がり、テーパーとなっている開口部1
5aaに溜まり、図2のBで示す状態となる。なお、図
2のBにおいて、bは固相部分Wと液相部分Vとの固液
相境界である。このとき、レーザーRが照射されている
部分eの温度は約1500℃であり、開口部15aaに
あり支持部材15と当接している部分tの温度は110
0℃〜1200℃である。
【0030】他方、生成された超微粒子は、Heガス中
に浮遊して搬送管31に吸い込まれ、ノズル32からH
eガスのほぼ音速に近い速度で噴出し、基板42の表面
に衝突して、Alの超微粒子の堆積膜を形成する。な
お、このとき、基板42は、ノズル32と約2mmの間
隔をおいた状態で、水平方向、すなわちX−Y方向に移
動して、堆積膜を基板表面に均一に形成する。
【0031】本第1実施例では、支持部材である支持ブ
ロック15は、溶融Alからの輻射及び伝熱による加熱
はあるが、直接、加熱されない。また、蒸発材料である
Al棒Sは、レーザー光Rによって局部的に加熱されて
いるため、支持ブロック15と接している部分tの温度
は、1100℃〜1200℃と、AlとCとの反応温度
より低い。従って、支持ブロック15の黒鉛とAlとの
反応はごくわずかである。また、Al棒Sは、蒸発材料
供給機構16により上部に押し上げられて、加熱されて
いる部分すなわちレーザRが照射されている部分eに供
給されるため、長期の加熱をしたとしても、その熱が他
の部分に伝導して、反応が進行するということはない。
更に、Alはぬれ性が高いため、図2のBで示すよう
に、開口部15aaに拡がるが、むしろ蒸発面積が増
え、蒸発速度を大きくするのに寄与している。
【0032】なお、本第1実施例では、超微粒子生成室
21での超微粒子の生成速度は2×10-4g/sであっ
た。この超微粒子の生成速度は、上述した図5に示した
従来例のガスデポジション装置1において、内径32m
mの黒鉛でなるルツボ22で、蒸発材料S’を1400
℃に加熱したときの蒸発開始直後の生成速度と、ほぼ同
じである。更に、従来では、この1400℃では、蒸発
開始直後から蒸発材料S’の溶融表面にAlC反応膜が
生成し(一部はその溶融内で浮遊する)、超微粒子の生
成速度は低下の一途をたどっていたのにもかかわらず、
本第1実施例では、10時間、その蒸発を継続しても、
その蒸発速度の変動は、わずか15%以内であった。
【0033】次に、本発明の第2実施例について、図
3、図4を参照して説明する。なお、第1実施例と同一
な部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明
は省略する。
【0034】図3に本第2実施例のガスデポジション装
置20を示す。これは、超微粒子を生成する超微粒子生
成室21”と、超微粒子の膜又は小塊が形成される基板
42が配設された膜形成室41”と、生成室21”と膜
形成室41”とを連通し、超微粒子を搬送ガスと共に、
超微粒子生成室21”から膜形成室41”へと搬送する
搬送管31”を有しており、これらはほぼ垂直方向に配
置されているが、第1実施例と異なり、搬送管31”に
対して、超微粒子生成室21”を上方に、膜形成室4
1”を下方に配置している。これは、後述するように第
2実施例においては、蒸発材料S”を溶融させることな
く蒸発させるので、超微粒子生成室21”を上方に配置
しても、蒸発材料S”が溶融して下方へ垂れるというこ
とを考えなくてよいからである。
【0035】膜形成室41”には、図示しないヒーター
を内蔵し基板を支持する基板移動機構9”の上に基板4
2が取り付けられており、基板42は、X−Y−Z方向
に移動可能となっている。そして、この基板42と、約
2mm程度の距離をおいて対向するようにノズル32”
が配設されている。このノズル32”は例えば内径1m
mを有し、例えば内径6mmの搬送管31”の下端部3
1b”に取り付けられている。
【0036】超微粒子生成室21”には、搬送管31”
の上端部31a”が開口しており、この搬送管31”を
覆っている吸込管34”は、第1実施例と同様に、バル
ブ35を介してHe循環ポンプ36に接続されている。
【0037】更に、超微粒子生成室21”には、搬送管
31”のほぼ直上方に、円錐台形状の支持部材25が配
設されている。この支持部材25は、接触する蒸発材料
S”との反応を皆無とするため、銅製で水冷を施されて
いる。また、この支持部材25は、中心軸のまわりに回
転可能となっており、この中心軸から例えば、30度傾
斜して、120度間隔に配設された3本の貫通孔25
a、25b、25cが設けられている。(図4参照)。
この貫通孔25a、25b、25cの内径D”は3つと
も例えば4.05mmとなっている。この貫通孔25
a、25b、25cの延長線上では一点で交わるように
なっている。そして、貫通孔25a、25b、25cに
は、線状又は棒状の蒸発材料をそれぞれに支持させるこ
とが可能である。蒸発材料は、太くなると熱伝導による
損失のため、昇華もしくはフラッシュ蒸発に不利であ
り、また細くなるとレーザー光の照射がずれたり、集束
に不利となる。このため、蒸発材料の熱的な特性も考慮
に入れて、蒸発材料の直径は0.1mm〜5mmが適当
とする。本第2実施例においては外径d”が4mmのA
l棒S”を貫通孔25cに挿入して、Al棒S”がその
長さ方向に摺動可能となるように支持されており、Al
棒S”の先端部SU ”が支持部材25からわずかに突き
出ている。Al棒S”の先端部SU ”が長く突き出して
いると、細いAl棒S”の変形によりレーザー光がはず
れる(空振り)ことが生じてしまうからである。また、
支持部材25の上方には、蒸発材料供給機構26a、2
6b、26cが、それぞれ貫通孔25a、25b、25
cに取りつけられており、Al棒S”の蒸発による消耗
に対応する速度で、Al棒S”を間欠的あるいは連続的
に押し出すようにしている。
【0038】また、超微粒子生成室21”の外部には、
YAGレーザー発振器27が配設されている。このYA
Gレーザー発振器27は、パルス発振方式であり、その
出力は200W、パルス幅1ms以下、パルス繰り返し
数0.1〜2kp/sである。発振されたレーザー光
R”は、偏光鏡12、集光レンズ13、レーザー光導入
窓14を介して、図4に示すように、Al棒S”の先端
部SU ”に斜め下方から照射される。なお、このレーザ
ー光R”のスポット径は、Al棒S”の先端部SU ”に
おいて、直径約3mm程度の大きさである。(Al棒
S”の直径は4mm)。
【0039】本第2実施例のガスデポジション装置は以
上のように構成されているが、次に、この作用について
述べる。
【0040】まず、Al棒S”を支持ブロック25の貫
通孔25cに配置する。そして、第1実施例と同様に、
バルブ55、57を介して接続された排気ポンプ54、
56によって、超微粒子生成室21”及び膜形成室4
1”を真空引きする。そして、バルブ55、57を閉じ
て排気ポンプ54、56が止められ、バルブ65を介し
てHe循環シムテム59及び図示しないHeガスボンベ
から、毎分約40リットルのHeガスが、超微粒子生成
室21”に供給され、その圧力は0.5MPa(5気
圧)以下に保たれる。このとき、膜形成室41”の圧力
はHe循環ポンプ5によって1×103 Pa以下に維持
される。この状態で、YAGレーザー発振器27からレ
ーザー光R”がAl棒S”の先端部SU ”に照射され
る。
【0041】平均出力120Wのレーザー光R”を、パ
ルス幅100ns、パルスの繰り返し数2kp/sで照
射すると、Al棒S”は溶湯を形成することなく、Al
棒S”が溶ける以前に原子状で飛び出す昇華現象で、A
lが原子状で飛び出し、Al棒S”の先端部SU ”の極
く近くでのHeガス分子との衝突の繰り返しでAl超微
粒子が生成する。
【0042】ここで、レーザー出力とパルス発振条件を
変えることにより、Al棒S”の先端部SU ”では、昇
華からフラッシュ蒸発に移行する。すなわち、パルス出
力200W、パルス幅1ms、パルスの繰り返し数10
0p/sでは、Al棒S”の先端部SU ”が極めて高温
にされることによる、瞬時に溶融、蒸発するフラッシュ
蒸発現象で(このときも、溶湯は形成されない)、Al
が原子状で飛び出し、やはり昇華のときと同様にAl超
微粒子が生成する。
【0043】他方、生成された超微粒子は、Heガス中
に浮遊して搬送管31”に吸い込まれ、ノズル32”か
らHeガスのほぼ音速に近い速度で噴出し、基板42の
表面に衝突して、Alの超微粒子の堆積膜を形成する。
なお、このとき、基板42は、ノズル32”と約2mm
の間隔をおいた状態で、水平方向、すなわちX−Y方向
に移動して、堆積膜を基板表面に均一に形成する。
【0044】ノズル32”から噴出したHeガスは、第
1実施例と同様に、He循環ポンプ5により排気され、
He循環システム59に送り込まれ、純化された後加圧
されて超微粒子生成室21”に送り込まれる。
【0045】なお、昇華による気化条件でのAl超微粒
子生成速度は、2×10-5g/sで、図5に示した従来
法で内径18mmの黒鉛ルツボ22で溶湯を1300℃
に加熱したときの蒸発開始直後のAl超微粒子生成速度
に合致する。しかし、この従来の場合、その後に溶湯表
面にスラグ(AlC)反応膜が生成、浮遊し、この温度
ではAl超微粒子生成速度は低下の一途をたどる。
【0046】他方、フラッシュ蒸発による気化条件での
Al超微粒子生成速度は、2×10-4g/sで、従来法
で内径32mmの黒鉛ルツボ22で溶湯を1400℃に
加熱したときの蒸発開始直後のAl超微粒子生成速度に
合致する。しかし、従来での、その後の時間経過による
生成速度は、前述と同じように低下する。
【0047】以上述べたように本第2実施例において
は、パルス方式のレーザー27を用いている。連続発振
方式では、準定常状態で加熱され、蒸発部周辺に(あた
かも線香花火のような)小さい溶湯が形成され、これが
高温になると粘性の低下で垂れ下がりや溶け落ちとな
り、更に、支持部材との反応の進行と共に、熱伝導によ
る熱損失なども生じる。一方、適正な条件での繰り返し
パルス加熱では、蒸発材料S”に吸収された熱が周辺に
熱拡散して損失する前に、供給される熱が有効に蒸発に
利用される。そして、蒸発材料S”を溶融させることな
く蒸発させるので、溶融した蒸発材料S”と支持部材2
5との接触による問題を解消でき、大きい成膜速度で長
時間、安定して運転ができる。
【0048】また、第1実施例(図1)や、従来のガス
デポジション装置(図5)では、基板を基板移動機構の
下面に取りつける必要があり、その取りつけの作業や位
置決めに手間取り、また機構も複雑となっている。一
方、本第2実施例においては、蒸発材料S”の溶融によ
る垂れが起こらないので、超微粒子生成室21”を上方
に、膜形成室41”を下方に配置することが可能となっ
ており、このことにより、搬送管31”のノズル32”
と基板移動機構9”における移動テーブル9a”上の基
板42の配置など、構造がシンプルとなり、操作しやす
く、また保守も容易である。これは、ガスデポジション
の生産設備では大きいメリットとなる。
【0049】また、Al超微粒子生成において、超微粒
子の粒径は昇華の場合では2〜10nm前後、フラッシ
ュ蒸発では5〜70nmの粒径となっており、粒径の制
御は生成室21”の圧力や照射レーザーの条件(パルス
条件)で、ある程度の制御が可能である。これにより、
現在実用化の超微粒子(粒径数〜数十nm)とともに、
極超微粒子(ナノパーティクルあるいはクラスターとも
呼ばれている。粒径2〜4nm)の生成とこの粒子の堆
積膜の形成も可能となる。
【0050】また、積層膜の場合は、支持部材25の貫
通孔25a、25b、25cから、材質の異なる蒸発材
料を互いに接触させることなく1本づつレーザースポッ
トに供給すればよく、支持部材25を回転させることに
より、3本の蒸発材料を交互に蒸発させることができ
る。また、混合膜の場合は、それぞれの蒸発材料を、接
触する位置まで突き出し、レーザースポット径を大きく
(例えば5mm)して同時に照射すればよい。このと
き、更に、それぞれの材料の組成比や材料特性に応じ
て、供給速度の調節や材料の径の調節を行なえば、より
意にかなう混合膜を形成させることができる。このよう
に、本第2実施例のガスデポジション装置によれば、合
金膜、積層膜、複合膜、傾斜機能膜など膜の組成の選択
や調節が可能で、成膜方法として多様化できる。
【0051】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれらに限定されることなく、本発明の技
術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0052】以上の第2実施例では、超微粒子生成室2
1”を膜形成室41”の上方に設け、蒸発材料S”を下
向きとしたが、超微粒子生成室21”を膜形成室41”
の下方に設け蒸発材料S”を上向きにする、あるいは超
微粒子生成室21”と膜形成室41”を水平方向に配設
して、蒸発材料S”を水平にするようにしても、蒸発面
のすぐ近くに搬送管31”の入口があり、ガスがかなり
の速度で流れ込むので、この流れが支配的になり、蒸発
面からの蒸気や周辺の加熱されたガスの熱対流の影響を
無視できる。よって、生成される膜の性質に違いが出る
ことはない。
【0053】また、上記第1、第2実施例では、支持部
材の貫通孔に蒸発材料を入れて、摺動可能に支持する構
造としたが、摺動可能に蒸発材料を支持できればよく、
蒸発材料を挟持するような構成としてもよい。
【0054】また、上記第1実施例では、支持部材15
の材料に黒鉛を、第2実施例では、支持部材25の材料
に銅を用いたが、それぞれ、この他の材料、例えば、A
23 、MgO、などの酸化物セラミックス、SiN
やTiNなどの窒化物セラミックス、SiCなどの炭化
物セラミックスなどを使用してもよい。
【0055】また、上記実施例では、蒸発材料として棒
状のAl棒を用いた例について説明したが、棒状よりも
細い線状の蒸発材料であってもよい。更に、蒸発材料と
して、Ti、W、Ta、Mo、Nbなどの高融点、活性
金属、更に実用金属のCu(これらは、従来では大きい
超微粒子生成速度を長時間安定して持続する場合に適し
たルツボ材が見当たらなかった)やセラミックス材料、
高分子材料(これらは従来の溶融、蒸発法では無機化合
物の組成で超微粒子の生成はほとんど不可能であった)
を用いてもよい。
【0056】また、上記実施例では、不活性ガスとして
Heガスを使用したが、これ以外の不活性ガス、例え
ば、Ne(ネオン)やAr(アルゴン)を使用してもよ
い。
【0057】以上述べたように、本発明のガスデポジシ
ョン方法及び装置によれば、蒸発材料と支持部材との反
応を抑制し、蒸発材料から生成される超微粒子を長時
間、効率よく発生することができ、従って、超微粒子に
よる膜又は小塊を長時間、効率よく形成することができ
る。また、形成される膜が2種類以上の元素からなる場
合であっても、長時間にわたって、組成比がほぼ同じ膜
又は小塊を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるガスデポジション装
置を示す概略図である。
【図2】本発明の第1実施例によるガスデポジション装
置の主要部を示す拡大断面図であり、Aはレーザー光が
照射された直後、蒸発材料が溶融される前の状態を示
し、Bは蒸発材料にレーザー光を照射させて、蒸発材料
から超微粒子を生成している状態を示している。
【図3】本発明の第2実施例によるガスデポジション装
置を示す概略図である。
【図4】本発明の第2実施例によるガスデポジション装
置の要部の拡大図である。
【図5】従来例のガスデポジション装置を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
10 ガスデポジション装置 11 CO2 レーザー発振器 15 支持ブロック 15a 貫通孔 15aa 開口部 16 蒸発材料供給機構 21 超微粒子生成室 31 搬送管 41 膜形成室 R レーザー光 S Al棒 SU 上端部 V 液相部分 W 固相部分

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生成室内に配設された蒸発材料を蒸発さ
    せて超微粒子を生成し、該超微粒子を搬送ガスと共に、
    搬送管を介して膜形成室に搬送させて、該膜形成室内に
    配設された基板上に前記超微粒子の膜又は小塊を形成す
    るガスデポジション方法において、前記蒸発材料が線状
    又は棒状でなり、該蒸発材料の先端を、該蒸発材料を摺
    動可能に支持する支持部材より突出させ、該先端にのみ
    レーザー光を照射させるようにして、該先端を局部的に
    加熱し、前記蒸発材料を蒸発させることを特徴とするガ
    スデポジション方法。
  2. 【請求項2】 前記レーザー光はパルス状に照射させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のガスデポジション方
    法。
  3. 【請求項3】 前記レーザー光のパルス発振条件を変更
    することにより、前記蒸発材料を溶融及び/又は昇華さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項2に記載のガス
    デポジション方法。
  4. 【請求項4】 前記支持部材に材質の異なる複数本の線
    状又は棒状の蒸発材料を支持させて、交互又は同時に加
    熱蒸発させることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    何れかに記載のガスデポジション方法。
  5. 【請求項5】 前記先端から前記蒸発材料が蒸発する速
    度に応じて、該蒸発材料が、前記支持部材より突出する
    ように供給される請求項1乃至請求項4の何れかに記載
    のガスデポジション方法。
  6. 【請求項6】 前記蒸発材料の外径以下の径で、前記レ
    ーザー光が照射されている請求項1乃至請求項5の何れ
    かに記載のガスデポジション方法。
  7. 【請求項7】 前記支持部材が、所定の温度以下に冷却
    されている請求項1乃至請求項6の何れかに記載のガス
    デポジション方法。
  8. 【請求項8】 膜又は小塊を形成する超微粒子を生成す
    る生成室と、該生成室内に配設される蒸発材料と、該蒸
    発材料を支持する支持部材と、前記蒸発材料を加熱して
    蒸発させるための加熱手段と、前記膜又は前記小塊が形
    成される基板が配設された膜形成室と、前記生成室から
    前記膜形成室へと前記超微粒子を搬送ガスと共に搬送す
    る搬送管とを備えたガスデポジション装置において、前
    記蒸発材料が線状又は棒状で成り、前記支持部材が前記
    蒸発材料の先端を突出させて摺動可能に前記蒸発材料を
    支持しており、前記加熱手段が前記蒸発材料の前記先端
    を局部的に加熱するレーザー光であり、該レーザー光を
    発振するレーザー発振器を前記生成室の外部に設けたこ
    とを特徴とするガスデポジション装置。
  9. 【請求項9】 前記レーザ発振器はパルス発振方式であ
    ることを特徴とする請求項8に記載のガスデポジション
    装置。
  10. 【請求項10】 前記レーザー光の発振条件を変更する
    ことにより、前記蒸発材料を溶融及び/又は昇華させる
    ようにしたことを特徴とする請求項9に記載のガスデポ
    ジション装置。
  11. 【請求項11】 前記支持部材には複数の孔が設けら
    れ、前記線状又は棒状の蒸発材料を複数本、それぞれ前
    記複数の孔の中に挿入して支持するようにしていること
    を特徴とする請求項8乃至請求項10の何れかに記載の
    ガスデポジション装置。
  12. 【請求項12】 前記複数本の蒸発材料は相互に異なっ
    た材質でなることを特徴とする請求項11に記載のガス
    デポジション装置。
  13. 【請求項13】 前記膜形成室を前記搬送管の下方に、
    前記生成室を前記搬送管の上方に配設したことを特徴と
    する請求項9に記載のガスデポジション装置。
  14. 【請求項14】 前記支持部材の中心に孔が設けられ、
    該孔の中に前記蒸発材料が挿入されており、該蒸発材料
    の先端が突出している前記孔の開口部がテーパになって
    いる請求項8に記載のガスデポジション装置。
  15. 【請求項15】 前記超微粒子が蒸発する速度に応じ
    て、前記蒸発材料が支持部材より突出するように、該蒸
    発材料を供給する蒸発材料供給系を具備している請求項
    8乃至請求項14の何れかに記載のガスデポジション装
    置。
  16. 【請求項16】 前記蒸発材料の外径以下の径で前記レ
    ーザ光が照射されている請求項8乃至請求項15の何れ
    かに記載のガスデポジション装置。
  17. 【請求項17】 前記支持部材を所定の温度以下に冷却
    する冷却手段を具備している請求項8乃至請求項16の
    何れかに記載のガスデポジション装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010133019A (ja) * 2008-10-29 2010-06-17 Toto Ltd 構造物形成装置
JP2011214059A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Tama Tlo Ltd 物理蒸着装置及び物理蒸着方法
JP2014091840A (ja) * 2012-10-31 2014-05-19 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk 連続成膜装置および連続成膜方法

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