JP2006265635A - 微粒子製造方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新規な固体の原料物質を大気圧下に加熱して微粒子を簡易に製造する方法及びその装置を提供する。
【解決手段】 固体状の原料物質に赤外線を集光させて、原料物質のみを急速に加熱して蒸発させた原料物質を急冷させる微粒子の形成方法である。その固体状の原料物質としては、原料物質の焼結体又粉末として赤外線集光部付近に設置するものであることが好ましい。また、固体状の原料物質の設置手段、大気圧下或いはガス雰囲気下、或いは加圧下、あるいは減圧下に赤外線を集光させて原料物質のみを急速に加熱して蒸発させる手段、気体状となった原料物質を急冷させる手段を含むことからなる微粒子の形成装置であって、その固体状原料物質の設置手段としては、原料物質の焼結体又粉末として固定設置することが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、新規な微粒子製造方法の製造装置に関するものである。
微粒子を製造する場合には、金属箔膜と同様な操作が行われる。金属薄膜を製造する場合には、金属を気化させてこれを凝縮させることが行なわれる。例えば、以下の通りである。半導体メモリー用の酸化物系誘電体薄膜として、より高誘電率でステップカバレッジ性が高いチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)膜、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)膜等が用いられている。これらの薄膜の原料としては、例えばPb源としてPb(DPM)2(固体原料)、Zr源としてZr(OC(CH334(液体原料)、Zr(DPM)4(固体原料)、Zr(DMHD)4(固体原料)、Ti源としてTi(OCH(CH324(液体原料)、Ti(OCH(CH322(DPM)2(固体原料)、Ba源としてBa(DPM)2(固体原料)、Sr源としてSr(DPM)2(固体原料)が用いられている。
CVD原料に液体原料を使用する場合、通常、液体原料がキャリアガスとともに気化器に供給され、気化器でガス状にされた後にCVD装置に供給される。しかし、液体CVD原料は、一般的に蒸気圧が低く、粘度が高く、気化温度と分解温度が接近しているため、その品質を低下させることなく、しかも所望の濃度及び流量で効率よく気化させることは困難なことであった。
また、固体のCVD原料は、高温に保持し昇華して気化供給することにより高純度の原料を得ることが可能であるが、工業的には充分な供給量を確保することが極めて困難であるため、通常はテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解させて液体原料とすることにより気化させて使用する。しかし、固体CVD原料は、気化温度が溶媒と大きく相異し、加熱により溶媒のみが気化して固体CVD原料が析出しやすいので、液体CVD原料の気化よりもさらに困難となる。
このように金属半導体などの薄膜の製造は、高度の技術を必要とする。気体原料を用いた半導体薄膜より高品質、高純度のものが期待できるが、CVD原料の劣化や析出をさせることなく効率よく気化する目的で、種々の気化器が開発されるなど、これらに付随する設備の開発も必要となる。
これらの操作の中でもっとも大きな特徴は、操作を気化した状態で行わさせる必要がありこのため、反応を真空条件下に行なうこと必要とされる。これは専ら必要とする熱量を考慮してのことである。
以上のことから、薄膜製造に際しては、原料物質を気化させやすい状態のものを選定すること、また気化させやすくするために加熱手段の選定を行なうこと、また凝縮させて膜を製造するためには、効果的に凝縮させる手段が必要であることがわかる。
微粒子を製造するに当たっては、用いる手段が薄膜製造と類似することから、同様の困難な点が存在する予め存在することが理解できる。
微粒子を製造するに際し、前記の薄膜の製造に際しても課題とされており、解決されていない問題である反応を大気圧下に行うことができれば、特に有効な方法となることが予想される。
このようなことから、大気圧下に微粒子を製造する方法を見てみると、特許文献1が知られている。この場合にはキャリアガスは空気であり、管状反応炉内でエアロゾルを加熱調整するが、雰囲気は空気中である。また、特許文献2では、原料物質を不活性ガス中で加熱する際に、不活性ガスとの衝突による蒸気を急冷させ、基板の表面に付着させる。この場合には、不活性ガスの利用とその利用の操作を有効に行うことが要求される。いずれも、発明者が意図するような固体の原料物質を大気圧下に加熱・気化させて、これを冷却して微粒子を製造することの技術が切望されている。
特許公表2003−527735号公報 特開平7−16451号公報
本発明の課題は、新規な固体の原料物質を大気圧下に加熱することによる微粒子を簡易に製造する方法及びその装置を提供することである。
本発明者らは前記課題について鋭意研究し、以下の点を見出して、本発明を完成させた。
従来、微粒子を製造するための加熱手段には電気炉を用いるもの、プラズマを用いるもの、レーザーを用いるものなどが知られている。本発明者らは、今回、「特定物質に注目してこの物質に対して赤外線を集光させる」赤外線加熱により、「必要とされる熱量を短時間で与えること」ができることを見出した。
この赤外線加熱を、固体の原料物質を大気圧下に加熱することによる微粒子を製造する方法及びその装置における加熱手段として用いると、固体の原料物質を大気圧下に加熱することによる微粒子を製造する方法及びその装置が可能となることを見出した。
従来から存在した、固体の原料物質から微粒子を製造する方法及びその装置を見てみると、以下のような方法が知られている。
特許公表20002−529352では、レーザービームにより赤外線レーザーを発生させることを利用するものである。赤外線領域を含むレーザー光の利用であるから、前記本発明者らの赤外線加熱とは相違するものである。
また、特許公開2005−15258では、シリコン基板を含めて原料である粉末状の酸化インジウムを加熱するものである。また、加熱炉内で窒素とアンモニアの混合気流中に隔離、配置するものである。これも、本発明者らの「特定物質に注目し、この物質に対して赤外線を集光させる」赤外線加熱とは、相違するものである。なお、赤外線の波長範囲である(1mmから700mm)に一部含まれる「500mmから2000mmの波長の光により励起されたアップコンバージョン発光を用いる(特許公開2004−1076712)、プラズマをもちいるもの(例えば特開平10−27235)などがあるが、これらの、いずれも本発明者らが意図しているところとは相違するものである。すなわち、本 発明者らが考えた前記赤外線加熱について、「固体状の原料物質に対して」、「赤外線を集光して」、「赤外線を吸収する原材料物質のみを急速に加熱する」というプロセスの相違があり、さらには、この処理操作は「大気圧でも可能であり、また「ガス雰囲気下、あるいは加圧下、あるいは減圧下」でも可能なプロセスとしている。
前記本発明者らの方法は、「固体状の原料物質」に対して、「赤外線を集光して原料物質のみを急速に加熱する」、「気体状となった原料物質を基板上で急冷させる」内容から構成される。
「固体状の原料物質」に関しては、以下のとおりである。「原料物質の焼結体又粉末状として固定設置する。」
その際に、焼結体は「原料物質が気化されて消耗されるにしたがいまだ気化されていない原料物質の部位が気化できる位置に来るよう、焼結棒の位置を連続的に移動できる構造」とする。
また、粉末状は、「集光部の中央に置くことができるよう置かれており、赤外光が均一に照射することができるように偏りがなく薄い状態で置かれている」ものである。
また、焼結体は石英管をはじめとした赤外線を透過する容器内に固定設置され、焼結体頂部は絶えず赤外光は集中して照射されるようにする。
また、粉末は石英管をはじめとした赤外線透過材料内の集光部付近に置くことができるようにする。
「赤外線を集光して原料物質のみを急速に加熱する」ことは、赤外線が集光する部分が、「石英管をはじめとした赤外線透過材料内に収納される」と同時に、「石英管をはじめとした赤外線透過材料の外側にはハロゲンランプやキセノンランプをはじめとする赤外線加熱手段が設置され、赤外線加熱手段から発生する赤外線は集光部(焼結体の頂部又は粉末)に集光できるように反射鏡を設ける。」ことを同時に行うことが必要である。また、この反射鏡は、鏡により形成される。また、双楕円鏡などの効率よく赤外線を集中できるものが用いられる。
「気体状となった原料物質を基板上で急冷させる」は、「基板は前記赤外線による集中加熱のゾーンから離れた位置に設置され、かつ加熱気化されたものと十分に気固接触させることができるよう設置される」ことにより達成される。
本発明は以下のとおりである。
(1)固体状の原料物質に対して、 赤外線を集光させて原料物質のみを急速に加熱して蒸発させた原料物質を急冷させることを特徴とする微粒子を形成する方法。
(2)固体状の原料物質は、原料物質の焼結体又粉末として赤外線集光部付近に設置するものであることを特徴とする(1)記載の微粒子を形成する方法。
(3)前記焼結体は、原料物質が蒸発されて消耗されるにしたがいまだ蒸発されていない原料物質の部位が蒸発できる位置に来るよう、焼結棒の位置を連続的に移動できることを特徴とする(2)記載の微粒子を形成する方法。
(4)前記焼結体又粉末状には、赤外線に対して不活性な物質または原料物質より蒸気圧が低い物質が共存または固溶している状態であることを特徴とする(2)記載の微粒子を形成する方法。
(5)前記赤外線を集光させて原料物質のみを急速に加熱して気化させることができるよう赤外線発生手段であるハロゲンランプを設置され、ハロゲンランプから発生する赤外線は固体状の原料物質を照射すると共に、ハロゲンランプからの光は反射鏡により前記原料物質を照射すものであることを特徴とする(1)記載の微粒子を形成する方法。
(6)前記微粒子生成方法において、大気圧下での実施ができるが、原料物質の性質によっては、ガス雰囲気下、あるいは加圧下、あるいは減圧下、での微粒子生成ができるよう、石英管をはじめとした赤外線透過材料で原料物質を囲うことができる機構を持つことを特徴とする(1)記載の微粒子を形成する方法。
(7)前記気体状となった原料物質を急冷させることができるよう、基板を設置できる機構を有し、その基板は前記赤外線による集中加熱のゾーンから離れた位置に設置され、かつ加熱気化されたものと十分に気固接触させることができるよう設置されているものであることを特徴とする(1)記載の微粒子を形成する方法。
(8)固体状の原料物質の設置手段、大気圧下或いはガス雰囲気下、或いは加圧下、あるいは減圧下、に赤外線を集光させて原料物質のみを急速に加熱して蒸発させる手段、気体状となった原料物質を急冷させる手段を含むことからなことを特徴とする微粒子を形成する装置。
(9)前記固体状の原料物質の設置手段は、原料物質の焼結体又粉末として固定設置するものであることを特徴とする(1)記載の微粒子を形成する装置。
(10) 前記焼結体は、原料物質が気化されて消耗されるにしたがいまだ蒸発されていない原料物質の部位が蒸発できる位置に来るよう、焼結棒の位置を連続的に移動できることを特徴とする(8)記載の微粒子を形成する装置。
(11)前記焼結体又粉末状には、赤外線に対して不活性な物質が共存している状態または原料物質より蒸気圧が低い物質が共存または固溶している状態であることを特徴とする(12)記載の微粒子を形成する方法。
(12)前記赤外線を集光させて原料物質のみを急速に加熱して蒸発させる手段が、石英管をはじめとした赤外線透過材料内に収納すると同時に、石英管の外側にはハロゲンランプ、キセノンランプをはじめとする赤外線発生手段が設置され、赤外線発生手段から発生する赤外線は固体状の原料物質を照射すると共に、赤外線発生手段からの光は反射鏡により前記原料物質を照射すものであることを特徴とする(8)記載の微粒子を形成する装置。
(13)前記微粒子生成方法において、大気圧下での実施ができるが、原料物質の性質によっては、ガス雰囲気下、あるいは加圧下、あるいは減圧下、での微粒子生成ができるよう、石英管をはじめとした赤外線透過材料で原料物質を囲うことができる機構を持つことを特徴とする(8)記載の微粒子を形成する装置。
(14)前記気体状となった原料物質を急冷させ補修するために、基板を設置できる機構を有し、その基板は前記赤外線による集中加熱のゾーンから離れた位置に設置され、かつ加熱蒸発されたものと十分に気固接触させることができるよう設置されているものであることを特徴とする(8)記載の微粒子を形成する装置。
本発明によれば、大気圧下にかつ加熱を急速に行うことができるので、従来微粒子製造装置に見られたような減圧装置を必要とせず、比較的小規模な装置により、直接微粒子を製造することができる。
加熱手段として、赤外線加熱を採用する。従来から加熱手段として用いられていたプラズマなどは用いない。その結果、プラズマなどを用いるときに必要としている複雑な処理や装置を必要としない。また、赤外線を用いる加熱手段は、赤外線は集光が容易であり、特定の部分を急速に加熱することができるので、効果的な加熱をおこなうことができる。
また、原料物質は固体状で用いる事ができるので、予め液体状又は気体状とすることなく、固体状で供給されるので、原料処理操作はこれらのものと比較して簡便になる。
前記加熱手段は、微粒子と同じ組成の粉末又は焼結体、或いは微粒子の構成元素を含んだ若干異なる組成の粉末又は焼結体を融点近くまで急速加熱又は融点未満まで急速に加熱することができる。
基板上に微微粒子を固定できるものであり、半導体製造、デイスプレ、印刷用マスクの製造などに用いることができる。
本発明では固体状物質を用いる。固体状物質は焼結体又は粉末を用いる。物質には金属又は金属酸化物が用いられる。
金属としては赤外線加熱により溶融することができるものであれば可能となる。具体的な金属には.Al、Si、Ga、In、Ti、Cr、Mo、Cu、Ag、Znなどを挙げることができる。
金属酸化物としては、Cr2O3、AL2O3などを挙げることができる。
粉末状の場合には、粒径は適宜決定することができる。粒径は、粉砕手段で粉砕するのである程度の粒径分布を有している。粉末状の場合には、粉末物質が、不均一に加熱されることがないように薄く、均一に広げて置く。この広げ方は赤外線が集光できる範囲にとどめる。
粉末状についても金属又は金属酸化物が用いられる。金属及び金属酸化物については前記と同様である。
棒状とは丸棒、角棒などを意味する。
前記金属又は金属酸化物は、単一成分として用いるだけではなく、金属と他の金属、金属酸化物と他の金属酸化物の混合物としても用いることができる。この場合の実施例については、実施例1で具体例を示した。
金属と他の金属、金属酸化物と他の金属酸化物の混合物として用いる場合であって、さらに他の金属又は他の金属成分は、気化しにくい不活性成分の混合物であってもよい。この場合に他の金属又は他の金属酸化物と比較して、大気圧下に気化させることができるもの、又は不活性な物質又は原料物質より蒸気圧が低い物質として共存するものであってもよい。この場合については、具体例を以下の実施例2で示した。
本発明で用いる反応装置を示すと図1の通りである。
原料物質を、焼結体又粉末として固定設置する。具体的には、焼結体は石英管2に固定設置する。
焼結体又は粉末1は、石英管の頂部に赤外光が照射されるようにする。原料物質が気化され(気体状原料2)、消耗されるにしたがい焼結体は位置が移動できるように押し出しすることできる構造であり、焼結体頂部は絶えず赤外光は集中して照射されるようにする。
また、粉末の場合には石英管の頂部は平面とし、その中央部に置くことができるようにする。この場合には赤外光が均一に照射することができるように偏りがなく薄い状態で置くことができるようにする。
石英管の外側には赤外線加熱手段となるハロゲンランプ、キセノンランプをはじめとする赤外線発生手段3が設置される。ハロゲンランプ、キセノンランプから発生する赤外線は石英管内部の焼結体の頂部又は粉末に集光できるように反射鏡4が設けられている。
基板5に微粒子を析出させるために、基板5を焼結体又は粉末の直上部におき、赤外加熱を受けない離れた位置に気固接触が十分に行なわれるように水平状に固定して設置する。
焼結体又は粉末の設置手段及び基板の取り付け手段は大気圧下の状態に保ち赤外線透過材料からなる管6内に設置する。前記管は具体的には石英などで形成する。
以下に本発明を実施例により説明する。本発明はこれに限定されるものではない。
図1に示される装置は、本発明の微粒子を形成する装置の模式図である。
集光部に酸化クロム(Cr2O3)焼結体を設置し、集光部から上方へ一定距離はなれた場所に、微粒子補足用のSi基板を設置して、大気圧下であるが、ハロゲンランプが汚れるのを防ぐ為に、石英管で周囲を囲った。研磨された平滑で水平な面(この場合(100)面)で、蒸発する微粒子を捕集するようSi基板を配置した。次に、ハロゲンランプに通電し通電量を上げ、発生した赤外線を楕円鏡で集光させ急速に加熱し、約1分後には使用した装置の最大通電量に達した。一定時間の加熱後、ハロゲンランプへの通電量を下げ、約1分後にハロゲンランプへの通電をゼロにし、すぐさまSi基板を取り出した。肉眼でもSi基板上の積層物が確認でき、実体顕微鏡で基板表面を観察したのち、走査型電子顕微鏡(SEM)にて基板上を観察し、積層した微粒子の形態を確認した(図2に示す)。SEM観察に伴うエネルギー分散型X線(EDX)分析により、Cr2O3を主成分とした酸化クロム(Cr2O3)微粒子が積層して生成していることが分かった。
図1に示される装置を用いて、実施例1と同様な手順にて酸化アルミニウム((Al2O3)に酸化クロム(Cr2O3)1%を含有した焼結体を急速に加熱し、約1分後にその融点(2050℃付近)に達した。一定時間の溶融後、ハロゲンランプへの通電量を下げ、約1分後にハロゲンランプへの通電をゼロにし、すぐさまSi基板を取り出した。実体顕微鏡で基板表面を観察したのち、SEMにて基板上を観察し、微粒子及び超微粒子と思われる形態を確認した(図3に示す)。より高精度な分析ができる走査型透過電子顕微鏡(STEM)とそれに伴うエネルギー分散型X線(EDX)分析により、Si基板にはCr2O3を主成分とした酸化クロム(Cr2O3)超微粒子(粒径はおおよそ80nm)が生成していることが分かった(図4に示す)。
本発明の微粒子生成の装置の模式図 実施例1の結果のSEM観察結果を示す図 実施例2の結果のSEM観察結果 実施例2でのSTEM観察結果
符号の説明
1 焼結体又は粉末
2 気体状原料
3 赤外線発生手段
4 反射鏡
5 基板
6 赤外線透過材料からなる管

Claims (14)

  1. 固体状の原料物質に対して、 赤外線を集光させて原料物質のみを急速に加熱して蒸発させた原料物質を急冷させることを特徴とする微粒子を形成する方法。
  2. 固体状の原料物質は、原料物質の焼結体又粉末として赤外線集光部付近に設置するものであることを特徴とする請求項1記載の微粒子を形成する方法。
  3. 前記焼結体は、原料物質が蒸発されて消耗されるにしたがい、まだ蒸発されていない原料物質の部位が蒸発できる位置にくるように、焼結棒の位置を連続的に移動できることを特徴とする請求項2記載の微粒子を形成する方法。
  4. 前記焼結体又粉末状には、赤外線に対して不活性な物質又は原料物質より蒸気圧が低い物質が共存、又は固溶している状態であることを特徴とする請求項2記載の微粒子を形成する方法。
  5. 前記赤外線を集光させて原料物質のみを急速に加熱して気化させることができるよう赤外線発生手段であるハロゲンランプを設置され、ハロゲンランプから発生する赤外線は固体状の原料物質を照射すると共に、ハロゲンランプからの光は反射鏡により前記原料物質を照射すものであることを特徴とする請求項1記載の微粒子を形成する方法。
  6. 前記微粒子生成方法において、大気圧下での実施ができるが、原料物質の性質によっては、ガス雰囲気下、あるいは加圧下、あるいは減圧下、での微粒子生成ができるよう、石英管をはじめとした赤外線透過材料で原料物質を囲うことができる機構を持つことを特徴とする請求項1記載の微粒子を形成する方法。
  7. 前記気体状となった原料物質を急冷させることができるよう、基板を設置できる機構を有し、その基板は前記赤外線による集中加熱のゾーンから離れた位置に設置され、かつ加熱気化されたものと十分に気固接触させることができるよう設置されているものであることを特徴とする請求項1記載の微粒子を形成する方法。
  8. 固体状の原料物質の設置手段、大気圧下或いはガス雰囲気下、或いは加圧下、あるいは減圧下に赤外線を集光させて原料物質のみを急速に加熱して蒸発させる手段、気体状となった原料物質を急冷させる手段を含むことからなることを特徴とする微粒子を形成する装置。
  9. 前記固体状の原料物質の設置手段は、原料物質の焼結体又粉末として固定設置するものであることを特徴とする請求項1記載の微粒子を形成する装置。
  10. 前記焼結体は、原料物質が気化されて消耗されるにしたがいまだ蒸発されていない原料物質の部位が蒸発できる位置に来るよう、焼結棒の位置を連続的に移動できることを特徴とする請求項8記載の微粒子を形成する装置。
  11. 前記焼結体又粉末状には、赤外線に対して不活性な物質が共存している状態または原料物質より蒸気圧が低い物質が共存または固溶している状態であることを特徴とする請求項11記載の微粒子を形成する方法。
  12. 前記赤外線を集光させて原料物質のみを急速に加熱して蒸発させる手段が、石英管をはじめとした赤外線透過材料内に収納すると同時に、石英管の外側にはハロゲンランプ、キセノンランプをはじめとする赤外線発生手段が設置され、赤外線発生手段から発生する赤外線は固体状の原料物質を照射すると共に、赤外線発生手段からの光は反射鏡により前記原料物質を照射すものであることを特徴とする請求項8記載の微粒子を形成する装置。
  13. 前記微粒子生成方法において、大気圧下での実施ができるが、原料物質の性質によっては、ガス雰囲気下、あるいは加圧下、あるいは減圧下、での微粒子生成ができるよう、石英管をはじめとした赤外線透過材料で原料物質を囲うことができる機構を持つことを特徴とする請求項8記載の微粒子を形成する装置。
  14. 前記気体状となった原料物質を急冷させ捕集するために、基板を設置できる機構を有し、その基板は前記赤外線による集中加熱のゾーンから離れた位置に設置され、かつ加熱蒸発されたものと十分に気固接触させることができるよう設置されているものであることを特徴とする請求項8記載の微粒子を形成する装置。
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