JPH078822U - 光ビーム走査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】回転軸のバランス設定を容易化を実現すること
ができるばかりでなく、部品コストを削減し得て、しか
も、性能弊害並びに騒音漏れを防止することができる光
ビーム走査装置を提供すること。 【構成】回転軸１３に光ビーム走査用の回転多面鏡１２
が固定され、この回転多面鏡１２は軸受１７を介して回
転軸１３を支承するヨークケーシング１５の内周面１５
ａにマグネット１６を固定すると共に、このマグネット
１６と対向するロータコア２０を回転軸１３に固定した
ブラシ付回転駆動装置の駆動力により高速回転させられ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば、レーザビーム等の記録装置に用いられ、高速で回転する回 転軸に多面鏡が固定された光ビーム走査装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図２に示すように、斯かる光ビーム走査装置１としては、側面を鏡面と した多角柱状の回転多面鏡２と、この回転多面鏡２を固定した回転軸３を高速高 精度で回転させるブラシレスモータ４を備えたもの（例えば、実公昭６３−１２ ８７号公報参照）がある。

【０００３】 ブラシレスモータ４は、上下２段に重畳された有底円筒状のケーシング５ａ， ５ｂと、上ケーシング５ａに固定されていると共に軸受６ａ，６ａを介して回転 軸２を支承する軸受ハウジング６と、軸受ハウジング６の外周に固定され且つ突 極にコイル７ａを巻回したステータ７と、回転軸２の上部に固定されたヨーク８ と、ステータ７に対向するようにヨーク８の内周面に固定されたマグネット８ａ と、回転軸２の下端に取り付けられた回転位置検出用の円板９と、この円板９に 対向する回転検出用のセンサ１０とを備え、コイル７ａに通電することによって マグネット８ａが回転軸２と一体に回転し、この回転軸２の回転によって回転多 面鏡１が高速回転して光ビームが走査される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、光ビーム走査装置に使用される回転駆動装置には、回転軸３を回転 させる際に、回転ムラや回転ブレが少なく、しかも、軸受部からのオイルの飛散 がない状態で高速回転（４０００ｒｐｍ以上）が可能であるという厳しい条件が 要求される。

【０００５】 しかしながら、上記の如く構成された光ビーム走査装置１あっては、このよう な条件を満たすべくヨーク８を回転軸３と一体に回転させるようにしたため、回 転軸３のバランス設定が困難で、しかも、センサ１０からの回転検出結果に基づ いてコイル７ａへの通電を制御する駆動回路（図示せず）を必要として部品コス トが高騰するばかりでなく、駆動回路の発熱によって回路内部ロス電流が増加す る等性能への弊害、さらに、ヨーク８と上ケーシング５ａとの間に隙間があるた めに騒音が漏れ易く且つ取り扱いにくいという問題が生じていた。

【０００６】 本考案は、上記実状に鑑み、回転軸のバランス設定を容易化を実現することが できるばかりでなく、部品コストを削減し得て、しかも、出力の飽和並びに騒音 漏れを防止することができる光ビーム走査装置を提供することを目的とするもの である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、その目的を達成するため、光ビーム走査用の回転多面鏡が固定され た回転軸と、前記回転軸を支承するヨークケーシングの内周面に固定されたマグ ネットと、前記回転軸に固定され且つ前記マグネットと対向するロータコアとを 備えたブラシ付回転駆動装置の駆動力により前記回転多面鏡を高速回転させるこ とを要旨とするものである。

【０００８】

【作用】

このような構成においては、回転軸に固定された光ビーム走査用の回転多面鏡 がブラシ付回転駆動装置の駆動力により高速回転させられる。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案の光ビーム走査装置の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１０】 図１において、光ビーム走査装置１１は、側面を鏡面とした多角柱状の回転多 面鏡１２と、この回転多面鏡１２を圧入固定した回転軸１３を高速高精度で回転 させるブラシ付回転駆動装置としてのＤＣモータ１４を備えている。

【００１１】 ＤＣモータ１４は、その内周面１５ａにマグネット１６を固定すると共に軸受 １７を介して回転軸１３の上部を回転可能に支承するヨークケーシング１５、回 転軸１３の下端が当接するようにヨークケーシング１５の下部に嵌合されたスラ スト軸受板１８、回転軸１３に固定され且つ突極にコイル１９を巻回したロータ コア２０、回転軸１３の下端に固定された回転位置検出用のＦＧマグネット２１ 、ＦＧマグネット２１に対向する回転検出用のＦＧセンサ２２、軸受２３を介し て回転軸１３の下方を支承するブラシホルダ２４、回転軸１３に固定されたコイ ル１９に接続された整流子２５、該整流子２５に圧接するようブラシホルダ２４ に取り付けられたブラシバネ（ブラシ含む）２６を備えている。

【００１２】 ロータコア２０は、マグネット１６の磁気中心をずらし（図示例では上方に） た状態で回転軸１３に固定され、この磁気中心をずらしたことにより常に一方向 に回転軸１３が吸引され、スラスト受けの支持力が向上されている。

【００１３】 上記の構成において、その回転を制御しつつコイル１９に流れる電流とマグネ ット１６との磁力により回転軸１３を高速回転させると、この回転と一体に回転 多面鏡１２が高速回転して光ビームが走査される。

【００１４】 この時、ＤＣモータ１４は、インナーロータ式のブラシ付モータであるため、 回転軸１３のバランスがよく、回転ムラや回転ブレが少ない上に駆動回路が不要 となる。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の光ビーム走査装置にあっては、光ビーム走査用 の回転多面鏡が固定された回転軸と、回転軸を支承するヨークケーシングの内周 面に固定されたマグネットと、回転軸に固定され且つ前記マグネットと対向する ロータコアとを備えたブラシ付回転駆動装置の駆動力により回転多面鏡を高速回 転させることにより、回転軸のバランス設定を容易化を実現することができるば かりでなく、部品コストを削減し得て、しかも、性能弊害並びに騒音漏れを防止 することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の光ビーム走査装置の要部の縦断面図で
ある。

【図２】従来の光ビーム走査装置の要部の縦断面図であ
る。

【符号の説明】

１１…光ビーム走査装置 １２…回転多面鏡 １３…回転軸 １４…ＤＣモータ（ブラシ付回転駆動装置） １５…ヨークケーシング １５ａ…内周面 １６…マグネット ２０…ロータコア ２６…ブラシバネ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光ビーム走査用の回転多面鏡が固定され
   た回転軸と、前記回転軸を支承するヨークケーシングの
   内周面に固定されたマグネットと、前記回転軸に固定さ
   れ且つ前記マグネットと対向するロータコアとを備えた
   ブラシ付回転駆動装置の駆動力により前記回転多面鏡を
   高速回転させることを特徴とする光ビーム走査装置。
2. 【請求項２】 前記マグネットと前記ロータコアとはそ
   の磁気中心をずらして設けられていることを特徴とする
   請求項１に記載の光ビーム走査装置。