JPH078813B2 - アルコキシベンズアルデヒドの製造方法 - Google Patents

アルコキシベンズアルデヒドの製造方法

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JPH078813B2
JPH078813B2 JP24198087A JP24198087A JPH078813B2 JP H078813 B2 JPH078813 B2 JP H078813B2 JP 24198087 A JP24198087 A JP 24198087A JP 24198087 A JP24198087 A JP 24198087A JP H078813 B2 JPH078813 B2 JP H078813B2
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JP
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hydroxybenzaldehyde
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alkali
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洋 佐藤
賢一 廣瀬
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住友化学工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はアルコキシベンズアルデヒドの製造方法に関
し、詳しくはヒドロキシベンズアルデヒドをアルキルク
ロライドを用いてアルキルエーテル化することによるア
ルコキシベンズアルデヒドの製造方法に関するものであ
る。
〈従来の技術〉 フェノール性水酸基をアルコキシ基に変換する一般的な
方法としては、アルキル化剤としてジアルキル硫酸を用
いることが知られている。
また、アルキルクロライドを用いフェノール類のアルカ
リ塩と反応させることも知られている(米国特許第3,60
7,946号)。
〈発明が解決しようとする問題点〉 アルキル化剤としてジアルキル硫酸を用いる方法はジア
ルキル硫酸が高価であり、しかも強い毒性を示す等の問
題点があった。
またアルキルクロライドを用いる方法をホルミル基を有
するヒドロキシベンズアルデヒドに適用した場合は、反
応が完結し難いという欠点があり、従って未反応ヒドロ
キシベンズアルデヒドを回収リサイクルせねばならず、
そのため複雑な操置と煩雑な操作を必要とするという問
題点があった。また反応率をより向上させるべくアルカ
リを大量用いたり、長時間反応すると、副反応を起した
り、反応マスのpHがアルカリから酸性側に移行するの
で、反応器としてアルカリにも酸にも耐蝕性を有する特
殊な材質のものを必要とする等の工業上の問題点があっ
た。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明者らはより優れたアルコキシベンズアルデヒドの
製造方法を見出すべく、ヒドロキシベンズアルデヒドと
アルキルクロライドの反応について鋭意検討を重ねた結
果、アルカリを反応系に追添加することにより、反応を
完結させることができ、しかも反応マスpHの酸性化も防
止し得ることを見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明はヒドロキシベンズアルデヒドのアル
カリ塩とアルキルクロライドとを反応させ、アルキルク
ロライドの吸収量が理論消費量の0.8倍以上に達した段
階でアルカリを追添加することを特徴とするアルコキシ
ベンズアルデヒドの製造方法を提供するものである。
本発明で使用されるヒドロキシベンズアルデヒドのアル
カリ塩は、ヒドロキシベンズアルデヒドとアルカリによ
り調製される。かかるアルカリとしては例えば、苛性ソ
ーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、炭酸カリ等が挙げられ、
その使用量はヒドロキシベンズアルデヒドに対し、通常
1.0〜1.5当量、好ましくは1.0〜1.2当量である。
またヒドロキシベンズアルデヒドとしては、例えばP−
ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズア
ルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。
ヒドロキシベンズアルデヒドのアルカリ塩は単離された
ものを用いても良いし、予め反応溶媒下に調製して単離
することなくそのまま用いることもできる。
本発明で使用される反応溶媒としては、例えば水、低級
脂肪族アルコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等
のエーテル類、アセトン等のケトン類、およびこれ等の
水溶液、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素と
水の混合溶液などを挙げることができる。その使用量は
ヒドロキシベンズアルデヒドのアルカリ塩に対し20〜0.
2wt倍、好ましくは4〜0.5wt倍、より好ましくは1.5〜
0.7wt倍である。
またアルキルクロライドとしては例えばメチルクロライ
ド、エチルクロライド、イソプロピルクロライド等が挙
げられる。アルキルクロライドは液状で一度に添加して
も良いし、液状で逐次供給しても良いし、ガス状で保圧
下に逐次供給しても良い。中でも逐次供給することが好
ましい。
反応は常圧でも加圧でも進行するが、反応速度を速める
には加圧が好ましく、その場合のアルキルクロライド分
圧は通常1〜10kg/cm2である。
反応温度は通常50〜180℃であり、好ましくは80〜130℃
である。
アルカリの追添加はアルキルクロライドの吸収量が用い
たヒドロキシベンズアルデヒドに対し、0.8モル倍以
上、好ましくは0.9〜1.2モル倍に達した段階で行う。ア
ルキルクロライドの吸収は、通常、用いたヒドロキシベ
ンズアルデヒドに対し約0.9〜1.2モル倍に達した段階で
急激に減少し、アルキル化反応が殆ど進行しなくなる。
追添加するアルカリとしては、前述と同様のアルカリが
例示される。その使用量は用いたヒドロキシベンズアル
デヒドに対し、通常0.01〜0.5モル倍、好ましくは0.02
〜0.2モル倍であり、水溶液の形態で通常添加される。
反応完結に要する時間は、温度、圧力等により異なる
が、通常反応開始後3〜10時間である。
反応終了後、目的物は分液、抽出、蒸留等の通常の操作
を行うことにより単離される。
〈発明の効果〉 本発明によれば、アルカリを追添加するという単純な操
作を行うことにより、ヒドロキシベンズアルデヒドのア
ルキルエーテル化反応を完結させることができ、未反応
ヒドロキシベンズアルデヒドの分離、回収工程が省略し
得る。
加えて、副反応も防止できるので、高収率で高純度の目
的物を製造することができる。
また本発明によれば、反応マスのpHをアルカリ側に保つ
こともでき、特殊な材質の反応器の使用も回避し得る。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 300mlのステンレス製オートクレーブにP−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド(以後、POBAと略記する)25g、水28.
8gと苛性ソーダ8.6gとからなる溶液を入れ、オートクレ
ーブの蓋を締め付けた後、オートクレーブ内を窒素で2
回置換した。
次いで内温を110℃まで昇温した。圧力は約1kg/cm2Gで
あった。同温度で撹拌(400rpm)下にメチルクロライド
ガスをボンベより減圧弁を通して、オートクレーブの内
圧が常時5.0〜5.1kg/cm2Gになるように保圧しながら供
給した。
反応開始後、4.5時間でメチルクロライドの吸収が非常
に遅くなった。この時のメチルクロライドの吸収量は1
0.85gで理論消費量の1.05倍であった。
ここで、35%の苛性ソーダ水溶液2.35gを加圧ポンプに
て15分間で加えた後、メチルクロライドの供給を停止
し、更に1.75時間反応を続けた。
反応後、オートクレーブを冷却し排ガスをパージして反
応マスを取り出した。このものの水層のpHは8.9であっ
た。この反応マスにトルエン100mlを加えた後、塩酸を
加えて酸性にし、トルエン抽出分液した。次でトルエン
層を水洗した後ガスクロマトグラフィーにより分析し
た。結果を表1に示した。
実施例2〜5 実施例1において溶媒、反応温度、時間、圧力を表1に
示す条件下で行う以外は実施例1に準拠して実施し、表
1の結果を得た。
実施例6 実施例1において、POBAの代りにサリチルアルデヒドを
用いる以外は実施例1と同様に行った。
尚、メチルクロライドの吸収量は反応開始後4.5時間で
非常に遅くなり、その消費量は理論消費量の1.03倍であ
った。
反応結果はサリチルアルデヒド反応率99.8%、o−メト
キシベンズアルデヒド収率97.8%であった。
実施例7 実施例−1において、反応温度を130℃に、アルキルク
ロライドをエチルクロライドにする以外は、実施例−1
に準拠して実施した。尚、エチルクロライドの吸収は4.
5時間で急激に遅くなり、その吸収量は理論消費量の1.0
7倍であった。又、反応液水層のpHは9.0であった。
反応結果はPOBA反応率99.6%、P−エトキシベンズアル
デヒド収率98.4%であった。
比較例1〜2 実施例1において、アルカリを追添加せずに4.5時間、
6.5時間反応させる以外は実施例1に準拠して実施し
た。結果を表2に示した。反応終了時のメチルクロライ
ドの消費量は、理論に対し1.04倍(4.5時間)、1.20倍
(6.5時間)であった。
比較例3 300mlのオートクレーブにPOBA25gと23%苛性ソーダ水溶
液40.94gを入れ、オートクレーブの蓋を締付た。
次いでオートクレーブをドライアイス−メタノールで深
冷し、真空ポンプで0.05mmHgまで減圧にした後、メチル
クロライド10.85gを入れた。これを110℃に昇温した
後、回転数400rpmで撹拌しながら6.5時間反応を続け
た。
次いで実施例1と同様にして後処理、分析を行った結果
を表2に示した。
比較例4 比較例3において、23%苛性ソーダ水溶液の代りに23%
苛性ソーダメタノール溶液を用いる以外は比較例3と同
様に実施した。反応結果を表2に示した。
比較例5 300mlのオートクレーブにPOBA25gとトルエン30mlを入
れ、オートクレーブの蓋を締付た後、オートクレーブ内
を窒素で置換し、続いて110℃に昇温した。
次いで、同温度、撹拌(400rpm)下に、メチルクロライ
ドガスをボンベより減圧弁を通して、オートクレーブの
内圧が常時5.0〜5.1kg/cm2Gになるように供給した。同
時に27%苛性ソーダ水溶液を毎時7.75gの速度で供給
し、4.5時間後供給を停止した。供給した全NaOH量は34.
9gであった。その後、更に2時間同温度で撹拌した。メ
チルクロライドの吸収量は13.6gであり理論の1.10倍で
あった。
実施例1と同様に後処理して分析した。その結果を表2
に示した。
比較例6 200mlのオートクレーブにPOBA25gとメタノール30mlを入
れ、オートクレーブの蓋を締付た後、オートクレーブを
ドライアイス−メタノールで深冷し、真空ポンプで0.05
mmHgまで減圧後、メチルクロライド12.8gを加えた。
これを120℃に昇温した後、回転数400rpmで撹拌しなが
ら、35%苛性ソーダ水溶液を加圧ポンプを用いて毎時12
gの速度で3時間供給した。実施例1と同様に後処理、
分析を行った。
POBA反応率90%、P−メトキシベンズアルデヒド収率62
%であり、他にアニスアルコールが13%、アニス酸が13
%の収率で生成していた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒドロキシベンズアルデヒドのアルカリ塩
    とアルキルクロライドとを反応させ、アルキルクロライ
    ドの吸収量が理論消費量の0.8倍以上に達した段階でア
    ルカリを追添加することを特徴とするアルコキシベンズ
    アルデヒドの製造方法。
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