JPH0787400A - Ccd固体撮像素子 - Google Patents

Ccd固体撮像素子

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JPH0787400A
JPH0787400A JP5251181A JP25118193A JPH0787400A JP H0787400 A JPH0787400 A JP H0787400A JP 5251181 A JP5251181 A JP 5251181A JP 25118193 A JP25118193 A JP 25118193A JP H0787400 A JPH0787400 A JP H0787400A
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JP
Japan
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voltage
circuit
ccd
transfer
signal
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Pending
Application number
JP5251181A
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English (en)
Inventor
Tetsuro Izawa
哲朗 伊沢
Kayao Takemoto
一八男 竹本
Tatsuhisa Fujii
達久 藤井
Shigeo Nakamura
重雄 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低い単一電源を用いつつ、安定動作が可能な
CCD固体撮像素子を提供する。 【構成】 CCD固体撮像素子に内蔵されるFDAのリ
セット電圧を、内蔵のチャージポンプ回路により形成さ
れた昇圧電圧を用いる。 【効果】 外部からは5Vのような低い単一電源で動作
させつつ、内部で電源電圧以上に高くされた昇圧電圧に
よりFDAのリセット動作が行われるので、必要な信号
量を確保しつつ、量産時のプロセスバラツキを考慮して
安定的にCCD転送動作を行わせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、CCD(電荷結合素
子)固体撮像素子に関し、例えばCCD(電荷結合素
子)ラインセンサに利用して有効な技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】CCD固体撮像素子の増幅回路として、
浮遊拡散層型増幅器(FDA;FloatingDiffusion Amplifie
r)が呼ばれる回路が用いられる。このようなFDAに関
しては、例えばラジオ技術社昭和61年11月3日発行
『CCDカメラ技術』頁64がある。
【0003】上記FDAでは、転送された信号電荷の掃
き出しのためにキャパシタには約12V程度の高いリセ
ット電圧を印加する必要がある。なぜなら、図3に示し
たポテンシャル図のように、次式(1)のような電位関
係を満足する必要がある。次式(1)において、VR’
はFDAのリセット電圧である。 VR≧VR’>VR'- Vsat(FDA)≧VG2 >VG2 -Vsat(CCD)≧VG1 >0V ・・・(1)
【0004】必要な信号量(ダイナミックレンジ) V
sat(FDA)と Vsat(CCD)を確保しつつ、量産時のプロセス
バラツキを考慮して安定的にVG1とVG2を維持する
ためには、リセット電圧VRを5Vに設定することが極
めて難しく、約12Vのような高電圧が用いられのが現
状である。
【0005】この発明の目的は、低い単一電源を用いつ
つ、安定動作が可能なCCD固体撮像素子を提供するこ
とにある。この発明の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らか
になるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、CCD固体撮像素子に内蔵
されるFDAのリセット電圧を、内蔵のチャージポンプ
回路により形成された昇圧電圧を用いる。
【0007】
【作用】〔作 用〕上記した手段によれば、外部からは
5Vのような低い単一電源で動作させつつ、内 部で電
源電圧以上に高くされた昇圧電圧によりFDAのリセッ
ト動作が行われるので、必要な信号量を確保しつつ、量
産時のプロセスバラツキを考慮して安定的にCCD転送
動作を行わせることができる。
【0008】
【実施例】図1には、この発明に係るCCD固体撮像素
子の一実施例の出力部の構成図が示されている。信号電
荷はCCDにより出力拡散層から構成されるキャパシタ
C1にに転送される。転送された信号電荷は、キャパシ
タC1により信号電圧の形態に変換される。この信号電
圧は、ソースフォロワ出力回路等の増幅回路AMPを通
して外部端子Vout から出力される。
【0009】MOSFETQ1は、上記信号電荷に対応
した信号電圧が増幅回路AMPを通して増幅されて外部
端子Vout から出力されると、言い換えるならば、CC
Dを通して次の信号電荷が転送される前にリセットパル
スφR のタイミングでキャパシタC1に保持された信号
電荷をリセット電圧VRにより掃き出させる。
【0010】この実施例では、リセット電圧VRは、C
CD固体撮像素子の単一電源化、言い換えるならば、動
作電圧を5Vのような低い単一の電源で動作させるよう
にしつつ、前記のように必要な信号量を確保し、量産時
のプロセスバラツキを考慮して安定的にCCD転送動作
を行わせるようにするため、高電圧発生回路(チャージ
ポンプ回路)HVGにより形成された昇圧電圧が用いら
れる。
【0011】上記リセット電圧φRも5Vのような低い
電圧で形成されるので、MOSFETQ1としてはディ
プレッション型のものが用いられる。これより、5Vの
ような低い電位によってもリセット電圧VRに対応した
高いポテンシャルを得ることができる。
【0012】高電圧発生回路HVGは、特に制限されな
いが、上記CCD転送路に転送パルスφ1とφ2を用い
たチャージポンプ回路から構成され、電源電圧VCCよ
り高くされた約10V以上の直流電圧を発生させる。
【0013】図2には、上記高電圧発生回路(チャージ
ポンプ回路)の一実施例の回路図が示されている。同図
のおける各回路素子は、図1の回路素子と一部が重複し
ているが、それぞれは別個の回路機能を持つものである
と理解されたい。このことは、他の図5においても同様
である。
【0014】図2(A)のチャージポンプ回路は、互い
に重なり合うことの無いノンオーバーラップの転送パル
スφ1とφ2を用い、転送パルスφ1が5Vのようなハ
イレベルのときに、0Vのような転送パルスφ2によ
り、ダイオード形態のMOSFETQ1がオン状態にっ
なってキャパシタC1にチャージアップを行う。
【0015】転送パルスφ1がロウレベルになり、転送
パルスφ2がハイレベルにされると、上記ダイオード形
態のMOSFETQ1はオフ状態にされ、キャパシタC
1に保持されたハイレベルと転送パルスφ2のハイレベ
ルとが加算されて、このときにオン状態にされるダイオ
ード形態のMOSFETQ2を通して出力キャパシタC
2をチャージアップさせる。
【0016】以下、同様な動作の繰り返しよって、キャ
パシタC2には転送パルスのハイレベルの約2倍の昇圧
電圧にされる。実際には、ダイオート形態のMOSFE
TQ1とQ2のしきい値電圧分だけレベルが低下され
る。上記のように5Vの電源電圧により、転送パルスφ
1とφ2が形成され、MOSFETQ1とQ2のしきい
値電圧が1Vなら、約8Vのリセット電圧を得ることが
できる。
【0017】図2(B)のチャージポンプ回路は、3倍
の昇圧電圧を得るようにされる。すなわち、電源電圧V
CCからダイオード形態のMOSFETQ0を通してキ
ャパシタC0にチャージアップが行われる。以下、転送
パルスφ1とφ2及びMOSFETQ2とQ3及びキャ
パシタC1とC2は、前記(A)の回路と等価な回路で
ある。
【0018】この構成では、タイミングパルスφ1がロ
ウレベルときに、電源電圧VCCからキャパシタC0に
チャージアップが行われるので、転送パルスφ1がハイ
レベルにされるときには、キャパシタC0に保持された
電圧に転送パルスφ1のハイレベルが加算されてキャパ
シタC1にチャージアップされる。それ故、前記(A)
と等価な回路による2倍昇圧とを合わせて、全体で3倍
昇圧動作を行わせることができる。上記のように5Vの
電源電圧により、転送パルスφ1とφ2が形成され、M
OSFETQ1とQ2のしきい値電圧が1Vなら、約1
2Vのような高いリセット電圧を得ることができる。上
記MOSFETの基板効果によって、しきい値電圧が高
くされても10V程度の高い電圧を得ることができる。
【0019】図3には、上記図1に示した出力部のポテ
ンシャル分布図が示されている。同図のように、リセッ
ト電圧VRを高くすることにより、基準となる接地電位
0Vに対して大きな電圧マージンを得ることができるの
で、必要な信号量(ダイナミックレンジ) Vsat(FDA)
Vsat(CCD)を確保しつつ、量産時のプロセスバラツキを
考慮して安定的にVG1とVG2を維持することができ
る。
【0020】図4には、この発明に係るCCD固体撮像
素子のCCD転送回路の一実施例の素子構造断面図が示
されている。この発明の理解を容易にするために、この
発明が適用されるCCDの一例の構造及びその簡単な動
作を説明する。
【0021】CCDの概要は、次の通りである。CCD
では、電子(又は正孔)が通り易い転送チャンネルをシ
リコン基板中に作る。シリコン基板の表面に酸化膜を挟
み、対となる転送ゲート1A、2A・・・と蓄積ゲート
1B、2B・・・が形成される。転送ゲート1A、2A
・・・下のチャンネルと蓄積ゲート1B、2B・・・下
のチャンネルとでは不純物濃度が異なり、ゲートに電圧
を印加していない状態のときに、内部電位に差が生じ、
蓄積ゲート1B、2B・・・下に電子(又は正孔)が集
まり易くしてある。
【0022】今、シリコン基板表面のゲートに適当な電
圧を加え、転送チャンネル内の電荷に対するポテンシャ
ルを「波」形に出来たとすると、電荷(電子又は正孔)
はその「波」の谷に集まる。ゲートにかかる電圧をパル
スとし、適当に高電位/低電位に変化させ、上記「波」
形が一方向に移動できれば「波」の谷に集まった電荷を
転送チャンネル内に移送することができる。
【0023】CCDの構造の構造は、次の通りである。
以下、電子を転送電荷とする場合について述べる。正孔
を転送電荷とする場合は、電子を転送電荷とする場合か
ら容易に推論できるので略す。P型シリコン基板の表面
にチャンネル幅を残して酸化膜を形成し、リン原子イオ
ンをイオン打ち込み法で注入させる。次いで熱処理を行
い約0.7μm程度の深さ方向の厚みを持つN型の導電
性(電子を主荷電子とする)チャンネルを形成する。
【0024】次に、その表面全体を酸化させ、チャンネ
ル部表面に500〜1000Åのシリコン酸化膜を形成
する。酸化膜の上にポリシリコンからなる0.5μm程
度の膜を積層し、蓄積ゲート1B、2B・・・をホトリ
ソグラフィ技術によって形成する。これらの蓄積ゲート
1B、2B・・・のゲート長(転送チャンネルの長手方
向に向かっての寸法)は出来るだけ短いことが転送効率
の点から望まれる。上記ゲート長は現在の製造技術では
1.5〜3μmが普通である。将来、微細加工技術の進
展に伴い、1.0μm、0.8μm、0.5μm・・・
と短くなると考えられる。これらの各蓄積ゲート1B、
2B・・・の繰り返しピッチは、ゲート長の1.5〜2
倍である。上記各蓄積ゲート1B、2B・・・の間には
ボロン原子イオンをイオン打ち込みし、N型導電性を少
しキャンセルし、その上に転送ゲート1A、2A・・・
を蓄積ゲートと同様に酸化膜、ポリシリコン膜をホトリ
ソグラフィ技術により形成する。
【0025】CCDの電位は、次の通りである。転送ゲ
ートと蓄積ゲートを相隣合うもの、すなわち、1Aと1
B、2Aと2B・・・を結合させて同じタイミングで同
一電位を加えるようにし、かつこられの電極群を1つお
きに2つのグループに分け、一方に低電位(例えば0
V)φ1を、他方に高電位(例えば5V)φ2を与え
る。すなわち、上記ゲート1Aと1B等にはには転送パ
ルスφ1を供給し、上記ゲート2Aと2B等には転送パ
ルスφ2を供給する。
【0026】例えば、転送パルスφ1を0Vとし、転送
パルスφ2を5Vにすると、転送ゲート1A、蓄積ゲー
ト1B、転送ゲート2A、蓄積ゲート2Bの順に階段状
に低くなる電子に対する内部ポテンシャル(以下、電子
について論議を進めるので単に内部ポテンシャルとい
う)分布が形成される。このことは、同様な2組からな
る転送ゲート、蓄積ゲートにおいても同様となる。これ
により、谷の部分に電荷が集まり、電子に注目すると最
も高い電位を持つ蓄積ゲート2B等に転送すべき電子が
集まることになる。
【0027】次に、転送パルスφ1を5Vとし、転送パ
ルスφ2を0Vにすると、転送ゲート2A、蓄積ゲート
2B、次の転送ゲート、蓄積ゲートの順に階段状に低く
なるポテンシャル分布が形成される。これによって、上
記蓄積ゲート2B下にあった電子は次の蓄積ゲート下の
最も低い内部ポテンシャル部に転送される。そして、再
び転送パルスφ1を0Vに転送パルスφ2を5Vにする
と、前記のような内部ポテンシャル分布に戻るため、上
記のような次の蓄積ゲート下にあった電子は、図外のさ
らに右側に配置される蓄積ゲートに転送される。上記転
送パルスφ1とφ2の1周期によって1ビット分の転送
動作が行われる。すなわち、2相のクロックパルスφ
1,φ2により構成されるシフトレジスタと同様な動作
を行う。
【0028】図5には、図1の増幅回路AMPの一実施
例の回路図が示されている。同図の各回路素子は、公知
の半導体集積回路の製造技術により、特に制限されない
が、CCD固体撮像素子を構成する他の素子やチャージ
ポンプ回路とともに単結晶シリコンのような1個の半導
体基板上において形成される。
【0029】転送パルスφ1とφ2により上記のような
CCD転送回路を通して転送された信号電荷は、等価的
にダイオードDの形態で示された出力拡散層に入力され
る。この出力拡散層のPN接合容量や、リセットMOS
FETQ1や増幅MOSFETQ2における寄生容量か
らなるキャパシタC1により、入力された信号電荷が電
圧信号に変換される。このキャパシタC1の電圧信号
は、増幅MOSFETQ2と負荷MOSFETQ3から
なるソースフォロワ回路により電力増幅される。ここ
で、上記負荷MOSFETQ3は、ディプレッション型
MOSFETから構成され、そのゲートとソースが共通
化されることによって定電流負荷として作用する。
【0030】この実施例では、ソースフォロワ回路によ
り電力増幅された電圧信号を、電圧増幅するためにソー
ス接地増幅MOSFETQ5のゲートに伝えられる。こ
の場合、ソースフォロワ回路の電圧信号に含まれる直流
電圧に対して無関係にソース接地増幅MOSFETQ5
の動作点を最適に設定するため、ソースフォロワ回路の
出力とソース接地増幅MOSFETQ5のゲートとの間
には、結合容量としてのキャパシタC2が設けられる。
そして、増幅MOSFETQ5のゲートにはスイッチM
OSFETQ6を介して間欠的にバイアス電圧VBが与
えられる。すなわち、スイッチMOSFETQ6は、そ
のゲートにタイミングパルスφS が供給され、後述する
ように上記出力拡散層(キャパシタC1)をリセットす
るタイミングにほぼ同期して、言い換えるならば、信号
電荷の出力期間以外の期間においてスイッチMOSFE
TQ6がオン状態にされてソース接地増幅MOSFET
Q5のゲートにバイアス電圧VBを供給する。
【0031】ソース接地増幅MOSFETQ5のドレイ
ンには、反転増幅回路のオープン利得を高くするために
ゲートとソースとが接続されることにより定電源として
作用するデプレッション型MOSFETQ4が負荷とし
て設けられる。MOSFETQ4は高抵抗として作用す
るため、上記増幅MOSFETQ5とQ4による反転増
幅回路は、高いオープン利得を持つようにされる。この
反転増幅回路により、増幅MOSFETQ5のゲートに
供給された電圧信号VSが電圧増幅されて出力信号Vou
t として出力される。そして、反転増幅回路の入力と出
力と、言い換えるならば、増幅MOSFETQ4のゲー
トとドレインとの間に利得設定用のキャパシタC3が設
けられる。すなわち、反転増幅回路は、上記キャパシタ
C2を入力キャパシタとし、キャパシタC3を帰還キャ
パシタとして、その比C2/C3に対応した利得を持つ
ようにされる。
【0032】この実施例のようにキャパシタC2を介し
てソースフォロワ回路の出力とソース接地増幅MOSF
ETQ5を用いた反転増幅回路の入力とを直流的に分離
したのは、次のような理由による。ソースフォロワ出力
回路の出力と反転増幅回路の入力とを直結すると、反転
増幅回路の動作点が合わなくなる。CCDの性能を保っ
て信号電荷を効率よく引き出すためには出力拡散層(N
層)を約10V以上の高い電圧VRにリセットする必要
がある。このため、ソースフォロワ回路の出力電圧は、
電圧VRよりソースフォロワ増幅MOSFETQ2のし
きい値電圧だけレベル低下した電圧を基準にして低下す
るものとなる。そこで、ソースフォロワ増幅MOSFE
TQ2のしきい値電圧を高くして、反転増幅回路に入力
される電圧レベルを低下させることも考えられる。しか
しながら、このようにすると、ソースフォロワ増幅MO
SFETQ2の動作としては、電源電圧V1に対して出
力電圧が約半分以下になるような条件では特性が劣化し
てしまう。
【0033】一方、反転増幅回路において、出力電圧V
out は、例えばその電圧利得を5倍に設定しようとする
と電源電圧V2の1/6以下の電圧になる。当然にソー
ス接地増幅MOSFETQ5のゲート電圧VSは、それ
以下にする必要がある。これに対してもソース接地増幅
MOSFETQ5のしきい値電圧を極端に高くして電源
電圧V2の約半分近くまで動作点を高めることは理論的
には可能であるが、MOSFETの特性上好ましいこと
ではない。それでなくとも、ソースフォロワ増幅MOS
FETQ2等は高感度化のために極力小さく加工形成さ
れており、その加工バラツキに対応して、出力電圧は非
常に大きくバラツキ易く、素子毎に1V以上も変動する
ことさえ珍しいことでなはい。これに対して、反転増幅
回路は、その電圧利得が大きいことから入力のダイナミ
ックレンジは狭く、上記のバラツキを吸収することは極
めて困難である。
【0034】更に、上記のようにソースフォロワ回路と
反転増幅回路を直結したのでは、リセットパルスφR
ハイレベルからロウレベルにしてリセットMOSFET
Q1をオフ状態にするときのフィードスルー成分も(キ
ャパシタC1における電圧信号の落ち込み)も反転増幅
回路が増幅してしまい、信号成分に使える電圧範囲を狭
くしてしまう。また、熱雑音もそのまま増幅してしまう
など実用上難点が多くとうてい実用に供し得ない。
【0035】この実施例では上述のようにキャパシタC
2を介してソースフォロワ回路の出力とソース接地増幅
MOSFETQ5を用いた反転増幅回路の入力とを直流
的に分離し、それぞれ2つの増幅回路を最適な条件で動
作させるようにするものである。すなわち、ソースフォ
ロワ回路側では、CCDの性能を保って信号電荷を効率
よく引き出すために出力拡散層(N層)を約10V以上
の高い電圧VRにリセットし、それに対応した比較的高
いレベル電圧信号を出力させる。これに対して、反転増
幅回路側ではスイッチMOSFETQ6を設けて、ソー
ス接地増幅MOSFETQ5のゲートに最適動作条件で
のバイアス電圧VBを供給するものである。
【0036】この実施例の増幅回路の動作を図6に示し
た波形図を参照して次に説明する。転送パルスφ1がロ
ウレベルで転送パルスφ2がハイレベルのときには、C
CD側から出力拡散層(キャパシタC1)には信号電荷
は出力されない。このときリセットパルスφRとタイミ
ングパルスφsがハイレベルにされる。リセットパルス
φRのハイレベルに応じてリセットMOSFETQ1が
オン状態されて、出力拡散層(キャパシタC1)にリセ
ット電圧VRを与える。
【0037】タイミングパルスφsのハイレベルに応じ
てスイッチMOSFETQ6がオン状態にされて、反転
増幅回路の増幅MOSFETQ5のゲートにはバイアス
電圧VBを与えられる。この状態ではソースフォロワ回
路からリセット電圧VRに対応した暗出力電圧が出力さ
れているが、反転増幅回路の入力はVSで示すように上
記バイアス電圧VBに固定されている。それ故、キャパ
シタC2にはその両端に印加される2つの直流電圧の差
電圧に対応した直流電圧が蓄積される。
【0038】リセットパルスφRがハイレベルからロウ
レベルに変化すると、スイッチMOSFETQ1がオン
状態からオフ状態に変化し、出力拡散層(キャパシタC
1)はフローティング状態で上記リセット電圧VRを保
持することになる。このとき、リセットMOSFETQ
1がオン状態からオフ状態に切り替わるときのフィード
スルー成分によって保持電圧が若干低下する。しかし、
このタイミングではタイミングパルスφsがハイレベル
を維持してスイッチMOSFETQ6をオン状態にして
いる。
【0039】これにより、上記リセットMOSFETQ
1をオン状態からオフ状態にするときに生じるフィード
スルー成分を反転増幅回路が実質的に受け付けなくする
ことができる。次に、タイミングパルスφsがロウレベ
ルに変化し、スイッチMOSFETQ6はオフ状態にさ
れる。このとき、前記同様にフィードスルーが生じる
が、ソース接地増幅MOSFETQ5のゲートノードの
インピーダンがキャパシタC2及び負荷MOSFETQ
3により決定されて上記出力拡散層の場合に比べて約2
桁程度小さくなり、これに比例してフィードスルーによ
る電位変化が小さくなり実用上無視できる。
【0040】したがって、転送パルスφ1がハイレベル
に、転送パルスφ2がロウレベルにされる期間におい
て、CCDから上記出力拡散層に入力された信号電荷に
対応した電圧が、ソースフォロワ回路とキャパシタC2
を介して反転増幅回路に伝えられて電圧信号出力Vout
として出力される。このとき、キャパシタC2によって
上記暗出力と信号電荷に対応した明出力との差分が反転
増幅回路により増幅されることとなり、CDS回路と等
価な動作を行う。
【0041】この実施例のソースフォロワ回路で発生す
る熱雑音が除かれて反転増幅回路により電圧増幅されも
のとなる。これにより、高S/Nで、しかも大きな電圧
振幅の電圧信号Vout を得ることができる。この実施例
の増幅回路では、外部に設けられた相関二重サンプリン
グ(CDS)回路により同様に暗出力と明出力との差分
を求める場合に比べて、上記CDS回路に至までの波形
の歪、配線の引き回しによる各種飛び込みパルスによる
波形の乱れの影響を受けなくできるという利点がある。
【0042】ソースフォロワ回路の高感度化のためにソ
ースフォロワMOSFETQ2を微細化した場合、その
加工バラツキによるしきい値電圧等の変動により、ソー
スフォロワ回路側での直流的な電圧信号に変動があって
も、キャパシタC2がそれを吸収してしまうため、反転
増幅回路側ではその影響を受けることなく、バイアス電
圧VBにより設定された最適動作点で安定した電圧増幅
動作を行うことができる。反転増幅回路は、上記キャパ
シタC2とキャパシタC3の容量比のみによって利得が
設定されので、直線性(リニアリティ)のよい増幅出力
信号Vout を得ることができる。
【0043】上記反転増幅回路の利得Avは、次式
(2)により求められる。 Av=Avo/〔1+(C3/C2)Avo〕 ・・・・・・・・(2) ここで、Avoは、反転増幅回路のオープン利得であり、
上記のようにAvo≒∞に設定されているから、次式
(3)のように変形することができる。 Av=C2/C3 ・・・・・・・・(3) 上記式(3)から明らかなように、反転増幅回路により
増幅される信号は、キャパシタC2とC3の容量比にの
みによって決定されるから、入力電圧に対してリニアリ
ティのよい出力信号Vout を得ることができる。
【0044】上記の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1) CCD固体撮像素子に内蔵されるFDAのリセ
ット電圧を、内蔵のチャージポンプ回路により形成され
た昇圧電圧を用いることより、外部からは5Vのような
単一電源で動作させつつ、内部で電源電圧以上に高くさ
れた昇圧電圧によりFDAのリセット動作が行われるの
で、必要な信号量を確保しつつ、量産時のプロセスバラ
ツキを考慮して安定的にCCD転送動作を行わせること
ができるという効果が得られる。
【0045】(2) 上記(1)により、電源が低電電
圧の電池にすることができるから小型軽量化を図ったバ
ーコードリーダ等のようなハイディタイプのイメージ読
み取り装置を得ることができるという効果が得られる。
【0046】以上本発明者によりなされた発明を実施例
に基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。例えば昇圧
回路は、電圧モニター回路を設けて昇圧電圧が必要以上
に高くされたときには、チャージポンプ動作を停止させ
て低消費電力化を図るものであってもよい。チャージポ
ンプ回路に供給される周期的なパルスは、転送パルスの
他に他の適当なタイミングパルスを用いる用いるもので
あってもよい。また、チャージポンプ回路を4段等にし
て4倍昇圧動作を行わせるようにしてもよい。増幅回路
は、ソースフォロワ回路は複数段縦列接続したものであ
ってもよい。この発明は、CCDを用いたラインセンサ
やエリアセンサを構成するCCD固体撮像素子に広く利
用できる。
【0047】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、CCD固体撮像素子に内蔵
されるFDAのリセット電圧を、内蔵のチャージポンプ
回路により形成された昇圧電圧を用いることより、外部
からは5Vのような単一電源で動作させつつ、内部で電
源電圧以上に高くされた昇圧電圧によりFDAのリセッ
ト動作が行われるので、必要な信号量を確保しつつ、量
産時のプロセスバラツキを考慮して安定的にCCD転送
動作を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るCCD固体撮像素子の一実施例
を示す出力部の構成図である。
【図2】図1の高電圧発生回路HVGの一実施例を示す
回路図である。
【図3】この発明を説明するためのCCD固体撮像素子
の出力部の動作を説明するためのポテンシャル図であ
る。
【図4】図1のCCD固体撮像素子のCCD転送回路の
一実施例を示す素子構造断面図である。
【図5】図1のCCD固体撮像素子の増幅回路AMPの
一実施例を示す回路図である。
【図6】図5の増幅回路の動作を説明するための波形図
である。
【符号の説明】
AMP…増幅回路、HVG…高電圧発生回路(チャージ
ポンプ回路)、CCD…電荷移送回路、φout …出力ゲ
ート電圧、φ1,φ2…転送パルス、φR…リセットパ
ルス、φs …タイミングパルス、VR…リセット電圧、
VCC…電源電圧、C0〜C3…キャパシタ、Q0〜Q
5…MOSFET、1A、2A…転送ゲート、1B,2
B…蓄積ゲート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 重雄 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CCD転送路から転送された信号電荷を
    受けるキャパシタと、このキャパシタの電圧を受けるソ
    ースフォロワ回路を含む増幅回路と、周期的なパルス信
    号を受けて電源電圧に対して昇圧された高電圧を形成す
    るチャージポンプ回路と、上記チャージポンプ回路によ
    り形成された電圧により上記キャパシタの信号電荷をリ
    セットさせるリセットMOSFETとを含むことを特徴
    とするCCD固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 上記チャージポンプ回路に供給される周
    期的なパルス信号は、CCD転送路に用いられる転送パ
    ルスと共用されるものであることを特徴とする請求項1
    のCCD固体撮像素子。
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