JPH0787137B2 - コイル - Google Patents

コイル

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JPH0787137B2
JPH0787137B2 JP7284587A JP7284587A JPH0787137B2 JP H0787137 B2 JPH0787137 B2 JP H0787137B2 JP 7284587 A JP7284587 A JP 7284587A JP 7284587 A JP7284587 A JP 7284587A JP H0787137 B2 JPH0787137 B2 JP H0787137B2
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JP
Japan
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coil
electric wire
wire
winding
layer
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JP7284587A
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JPS63237404A (ja
Inventor
和夫 澤田
信二 稲澤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Insulated Conductors (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、電磁気機器用のマグネットに使用されるコ
イルに関し、特に、耐熱性が要求されるモータや高真空
度保持が要求されるモータ等に使用されるコイルに関す
るものである。
[従来の技術] 従来、コイルには巻線としてエナメル被覆が施された絶
縁電線が用いられ、巻かれた後、振動によるずれ防止の
ために有機材料による含浸によって固定されていた。し
かし、この有機材料の含浸固定は耐熱性や真空中でのガ
ス発生の防止の点で不十分であった。
このため、たとえば特公昭62−1241号公報において示さ
れるように、巻線として、その表面にセラミックス層な
どの無機絶縁被覆層が形成されている耐熱絶縁電線を使
用し、巻線を固定するためにコイルの線間空隙部分や外
表面部分に、セラミックス粒子とシリコン系樹脂との混
合物を焼成したものが形成された耐熱絶縁コイルが開示
されている。
また、真空中でのガス発生を防止し、高真空度を保持す
るためには、その表面にセラミックスと金属とを重ねて
被覆したシース型巻線を使用してコイルにしたり、コイ
ル部分を金属製容器で密封したりしている。
[発明が解決しようとする問題点] 上述のように、コイルの耐熱性、耐真空性を高めるため
に、その表面にセラミックスなどの耐熱無機材料が被覆
された巻線を使用している。しかしながら、巻線を固定
するために樹脂を出発物質とする材料を含浸する限り、
巻線自体に耐熱被覆が施されていてもコイル全体として
は耐熱性が不十分であった。
また、高真空度を保持するためにシース型巻線を使用し
たり、コイル部分を金属製容器で密封しているが、一般
用コイルに比べて高コストになるという問題点があっ
た。
そこで、この発明は、上述のような問題点を解消するた
めになされたもので、耐熱性に優れ、かつ、高真空度を
保持することのできるコイルを提供することを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] この発明に従ったコイルは、電線が巻付加工されたコイ
ルにおいて、そのコイルの線間空隙部分およびコイルの
外表面部分のうち少なくとも一部分には、アルコキシド
を反応させて生成される、酸化物セラミックスの充填層
または/および被覆層が形成されていることを特徴とす
るものである。
[発明の作用効果] 上述のように、耐熱絶縁巻線を固定するために線間空隙
部分やコイルの外表面部分に含浸する材料として用いら
れる、樹脂を出発物質とする材料は、巻線表面に被覆さ
れたセラミックスなどの無機材料に比べて耐熱性に劣
る。そこで、耐熱性無機材料を含浸し得る方法として、
樹脂の代わりにアルコキシドを出発原料として、無機材
料である酸化物セラミックスを生成する方法がある。こ
の方法はゾル−ゲル法と呼ばれ、以下のような工程で酸
化物セラミックスの被覆層が得られる。
被覆される基材の表面に、アルコキシドのアルコール溶
液に水、および触媒として酸を加え、加水分解、および
脱水縮合反応を起こさせた溶液を塗布する。その後、数
百度に加熱焼成することによって酸化物セラミックスの
被覆層を得る。このようにして得られた酸化物セラミッ
クス被覆層は、金属だけでなく金属に被覆される無機材
料、有機材料とも良好な密着性を呈することが認められ
る。また、この酸化物セラミックスは、樹脂を出発原料
とする無機材料に比べて耐熱性に優れていることが認め
られる。
したがって、電線を巻付加工した後、コイルの外表面に
アルコキシドを反応させた上記の溶液を塗布あるいはコ
イルごと、その溶液中に浸漬することによってコイルの
外表面部分あるいはコイルの線間空隙部分に浸漬させ
る。その後100〜1000℃の温度に加熱することによっ
て、コイルの外表面部分あるいは線間空隙部分に酸化物
セラミックスの被覆層、充填層が形成される。これらの
酸化物セラミックス層は、巻線の振動によるずれを防止
し、巻線を強固に固定するとともに、融点も高いので50
0℃以上の高温雰囲気下においても絶縁特性に優れてい
る。また、この酸化物セラミックスは、従来から用いら
れているシリコン系樹脂あるいはシリコン系樹脂とセラ
ミックス粉末を焼成したものからなる焼結体に比べて、
電線に対する密着性、コイル自体の耐熱性を高める効果
がある。さらに、この酸化物セラミックスは、ガス発生
源にならないので真空雰囲気下においても高真空度を維
持することが可能である。したがって、この発明による
コイルは真空用モータや耐熱モータなどに使用されるコ
イルに好適である。
なお、この発明にて用いる電線において被覆を有する場
合、その材料としては、一般的にはポリイミド、ポリア
ミドイミド、シリコン系樹脂、ポリテトラフルオラカー
ボンなどの耐熱有機材料が好ましく、使用条件が苛酷な
場合には、無機材料としてのAl2O3などのセラミック
ス、または上記セラミックス粒子とシリコン系樹脂との
混合物などが望ましい。このような被覆を有する電線を
巻線として用いると、さらに耐熱性を高める効果があ
る。電線の導体としては導電性の高いものであればよ
く、基材が銅、アルミニウムが好ましい。この銅または
アルミニウムの表面にニッケル、チタン、クロムなどの
金属からなるめっき層を形成した導体でもよい。
この発明によって形成される酸化物セラミックス層は巻
付加工された電線が機械的振動や衝撃等によって移動し
たり、擦れ合ったりしないように電線を保持していれば
よいから必ずしも線間空隙部分のすべてに充填されてい
なくてもよく、またコイルの外表面部分のみに被覆され
ていてもよい。すなわち、コイルの線間空隙部分および
コイルの外表面部分のうち少なくとも一部分に充填層、
被覆層として形成されていればよい。
[実施例1] 表面にニッケルめっきを施された銅線を用いて、その外
表面にシリコン樹脂中にAl2O3粒子を分散させた層から
なる被覆を施すことによって、電線を作製した。さら
に、この電線の外表面にポリイミドを被覆した。得られ
た電線をボビン上に巻付加工した後、コイルごと以下の
ように調製されたSiO2コーティング液中に浸漬した。す
なわち、テトラブチルオルトシリケイト[(n−C4H
9O)4Si];0.50molにブタノール[n−C4H9OH];1.70mo
l,水;1.10mol,硝酸;5mmolの混合液を室温で徐々に滴下
し、滴下終了後80℃で2時間撹拌した後室温に戻したも
のをコーティング液とした。
その後、このコイルを取出し、温度200℃で30分間加熱
することによってコイルの線間空隙部分にSiO2からなる
充填層を形成したコイルが得られた。
第1図は、このようにして得られたコイルを示す断面図
である。図示するコイルは、ボビン1上に巻かれた電線
2とSiO2からなる酸化物セラミックス層3とからなる。
このコイルの部分拡大断面図としては第2図のように示
される。第2図において、電線2はニッケルめっき銅線
である導体21と、シリコン樹脂とAl2O3粒子の混合層22
と、ポリイミド膜23とからなり、電線2の間隙をSiO2
らなる酸化物セラミックス層3が充填層として形成され
ている。
このコイルを温度500℃の加熱雰囲気下で使用したとこ
ろ、電気的絶縁特性を長期間にわたって維持することが
できた。
[実施例2] 銅線に、プラズマCVD法により膜厚3μmのAl2O3膜を被
覆した電線を作製した。この電線をボビン上に巻付加工
した後、コイルごと以下のように調製されたAl2O3コー
ティング液中に浸漬した。アルミニウムイソプロポキシ
ド[(i−C3H7O)3Al];0.50molにイソプロピルアルコ
ール[i−C3H7OH];1.20mol,水;0.65mol,硝酸;5mmolの
混合液を室温で徐々に滴下し、滴下終了後70℃で2時間
撹拌した後室温に戻したものをトーティング液とした。
その後、このコイルを取出し温度500℃で10分間加熱す
ることによってコイルの線間空隙部分にAl2O3からなる
充填層を形成したコイルが得られた。
実施例1と同様に第1図に示すようなコイルが得られ
た。このコイルの部分拡大断面図としては第3図のよう
に示される。第3図において、電線2は銅線である導体
21と、Al2O3膜24とからなり、その電線2の間隙をAl2O3
からなる酸化物セラミックス層3が充填層として形成さ
れている。
このコイルを温度500℃で加熱雰囲気下で使用したとこ
ろ、電気的絶縁特性を長期間にわたって維持することが
できた。また、高真空度の雰囲気中においても使用した
が、ガス放出はほとんど見られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に従ったコイルの全体を示す断面図
で、第2図および第3図はそれぞれこの発明に従ったコ
イルの実施例1,2を示す部分拡大断面図である。 図において、2は電線、3は酸化物セラミックス層であ
る。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電線が巻付加工されたコイルにおいて、 そのコイルの線間空隙部分およびコイルの外表面部分の
    うち少なくとも一部分には、アルコキシドを反応させて
    生成される、酸化物セラミックスの充填層または/およ
    び被覆層が形成されていることを特徴とするコイル。
  2. 【請求項2】前記電線が、無機材料による被覆を有す
    る、特許請求の範囲第1項記載のコイル。
JP7284587A 1987-03-25 1987-03-25 コイル Expired - Lifetime JPH0787137B2 (ja)

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JPS63237404A JPS63237404A (ja) 1988-10-03
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JP2827333B2 (ja) * 1989-10-13 1998-11-25 住友電気工業株式会社 耐熱絶縁コイルの製造方法
US5296260A (en) * 1989-12-28 1994-03-22 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of manufacturing inorganic insulation

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