JPH0786187A - マルチチャンバー処理装置のクリーニング方法 - Google Patents

マルチチャンバー処理装置のクリーニング方法

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JPH0786187A
JPH0786187A JP25468093A JP25468093A JPH0786187A JP H0786187 A JPH0786187 A JP H0786187A JP 25468093 A JP25468093 A JP 25468093A JP 25468093 A JP25468093 A JP 25468093A JP H0786187 A JPH0786187 A JP H0786187A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマレスで複数の処理室の内部のみなら
ず、搬送室などの他のチャンバーの内部をも構成部材を
損ねるこなく完全にクリーニングできるマルチチャンバ
ー処理装置のクリーニング方法を提供する。 【構成】 本マルチチャンバー処理装置のクリーニング
方法は、半導体ウエハ8を処理する処理室1、2、3、
これら各処理室へ半導体ウエハ8を搬送する搬送室4、
16及び真空予備室12、13などのチャンバーを備え
たマルチチャンバー処理装置の内部をクリーニングする
方法際に、ClF3ガスを処理室2へ供給し、この処理
室2を介して他の全てのチャンバーへClF3ガスを供
給し、このClF3ガスにより全てのチャンバーの内部
に付着した付着物を一括してクリーニングするようにし
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マルチチャンバー処理
装置のクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近半導体集積回路素子は益々高集積化
されて来ており、その集積度が64MDRAMから25
6MDRAMの世代に入りつつある。そのため配線構造
の多層化及び微細化が一層顕著になって来ている。この
ように配線構造が多層化するに従って配線工程のステッ
プが増加し、配線工程の効率化及び防塵対策が従来以上
に問題になって来ている。また、配線構造の微細化が進
むに従って、従来のアルミニウム(Al)配線ではマイ
グレーション断線などが問題となり、Alに代わる材料
としてタングステン(W)などのマイグレーション耐性
に優れた金属が配線材料として種々検討されている。ま
た、配線構造の多層化が進むに従ってコンタクトホー
ル、ビアホールなどの埋め込みについても材料面など種
々検討されている。更に、被処理体の大口径化及び多層
化に伴って各層のカバレッジ性も重要になって来る。
【0003】例えばタングステンを配線膜として成膜す
る場合には、カバレッジ性に優れたCVD法によるブラ
ンケットW配線が検討されている。このブランケットW
による配線膜は剥がれ易い欠点があり、それ故パーティ
クルを発生し易い難点があるため、その防止策として窒
化チタン(TiN)などの密着層を下地層として設ける
方法が採られている。このTiNは従来はスパッタ法に
より成膜していたが、スパッタ法ではアスペクト比の高
いホール底部でのカバレッジ性に限界があるため、Ti
Nについてもカバレッジ性に優れたCVD法による成膜
が検討されている。
【0004】また、コンタクトホール、ビアホールの埋
め込みにはブランケットWあるいは、表面の金属被膜な
どの化学的性質を利用してタングステンを選択的に埋め
込む選択Wが検討されている。ブランケットWによる埋
め込みは、TiNからなる密着層の形成、ブランケット
W、及びエッチバックをなど多くの工程が必要で、コス
ト的に高くなるため、電流密度の高い特定の半導体集積
回路素子の配線に対して適用する傾向にある。一方、選
択Wによる埋め込みは、ホール部を選択的に埋め込むこ
とができるため、密着層を必要とせず、多層配線が簡単
でコスト的に有利である。そのため、埋め込みを選択W
で行ない、配線をスパッタAlによる方法が検討されて
いる。
【0005】また、配線構造の微細化に伴って水平方向
での配線層の間隔が狭くなり、このギャップを埋め込む
ための工程も各配線層について必要になり、配線構造の
微細化に伴って配線工程には益々多くの工程が必要にな
って来ている。
【0006】いずれにしてもこのように半導体集積回路
素子が多層化、微細化するに連れて配線工程が複雑にな
り、より多くの工程が必要になって来ている。そして、
これらの工程ではカバレッジ性に優れたCVD法による
メタル成膜及び埋め込み、あるいは必要に応じてスパッ
タ法によるメタル成膜などを適宜組み合わせた処理装置
を開発する必要に迫られている。しかも、配線工程では
複数のメタル成膜、埋め込み工程を伴う関係上、配線工
程全体の高スループット化、及び各工程間でのパーティ
クルなどからの汚染を極力抑制する必要があり、これら
の課題を一つ一つ解決しながら今後の256MDRAM
でも64MDRAM以下のものと同様の品質を保証する
と共に生産性の向上の図る必要がある。
【0007】このような要求を満たす有力な処理装置と
して複数の処理を一貫して連続処理するマルチチャンバ
ー処理装置が注目されている。このマルチチャンバー処
理装置は、複数の成膜処理装置、埋め込み処理装置を組
み合わせてモジュール化した装置で、所定の真空下で成
膜等の処理を行なう複数の処理室と、これらの処理室へ
被処理体を搬送する搬送装置を有する搬送室と、この搬
送室との間で真空予備室を介して被処理体を搬入、搬出
するカセット室とを備え、各処理室で1枚ずつ連続的に
成膜処理、埋め込み処理などを行なうように構成され
た、いわゆる枚葉処理装置である。このマルチチャンバ
ー処理装置では、各処理室でCVDあるいはスパッタな
どにより成膜処理を行なった後、これらの処理室と同様
の真空度に保たれた搬送室内の搬送装置を介して連続的
に次の処理室へ搬送し、連続的に成膜処理を行なうこと
ができ、複数の処理を効率良く行なうことができるた
め、スループットを高めることができる。また、各処理
工程を結ぶ搬送室が真空に保たれているため、被処理体
をクリーンな環境下で搬送することができ、被処理体を
各処理工程での処理状態をそのまま維持することがで
き、各処理の再現性を高めることができる。更にまた、
このマルチチャンバー処理装置は、多層配線の処理内容
に応じて処理室を適宜組み合わせることができ、処理設
計に高い自由度を有している。
【0008】しかし、64MDRAMから256DRA
Mのような半導体集積回路素子を製造する場合には、ク
リーンルームはスーパークリーン化しているため、クリ
ーンルームからの汚染が激減する反面、処理装置内部の
クリーン度が低下し、パーティクル等の90%は処理装
置内部で発生するとの報告がある。つまり、各処理室で
はそれぞれの成膜処理に伴って被処理体のみならず、処
理室内部で被処理体を支持するサセプタや電極なども同
時に成膜され、更に処理室内周面にも成膜が行なわれ、
これらがいずれは剥離してパーティクルとして浮遊した
り、処理室の底面に堆積することになる。また、搬送室
では搬送装置の駆動部からパーティクルが発生すると共
に搬送時の被処理体のスリップなどによりパーティクル
が発生して浮遊し、底部に堆積することになる。あるい
は成膜時のプロセスガスが十分に反応せず、反応途上の
生成物が被処理体に付着し、生成物が搬送過程で搬送室
や他の処理室へ搬入され、クロスコンタミネーションを
起こす。これらの生成物は徐々に底部などに堆積するこ
とになる。そして、処理時の給排気時の気流により、あ
るいは搬送系の駆動時に発生する気流によりパーティク
ルが浮遊し、これらのパーティクルが被処理体表面を汚
染して歩留りを低下させることになる。
【0009】そこで、従来からこのような汚染をなくす
ために、所定回数の成膜処理などが終了する度に処理装
置内をクリーニングしてパーティクル等の汚染物を除去
するようにしている。そのクリーニング方法としては、
マルチチャンバー処理装置自体を解体し、解体後に各構
成部品を洗浄液内に浸漬してこれらの部品に付着した汚
染物を洗浄したり、あるいは各構成部品に付着した汚染
物を拭き取ったりする方法が採られていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マルチチャンバー処理装置のクリーニング方法は、マル
チチャンバー処理装置を解体した後、各構成部品を洗浄
液に浸漬してそれぞれの汚染物を洗浄し、あるいは拭き
取るようにしていたため、クリーニングに多大な時間を
要し、マルチチャンバー処理装置の稼動効率が著しく低
下するという課題があった。
【0011】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、プラズマレスで複数の処理室の内部のみな
らず、搬送室などの他のチャンバーの内部をも構成部材
を損ねるこなく完全にクリーニングすることができ、半
導体集積回路素子の製造時に問題となるパーティクルな
どの汚染源を除去できるマルチチャンバー処理装置のク
リーニング方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のマルチチャンバー処理装置のクリーニング方法は、被
処理体を処理する複数の処理室と、これら各処理室へ被
処理体を搬送する搬送装置を設けた搬送室と、この搬送
室に接続された予備室とを備えたマルチチャンバー処理
装置の内部をクリーニングする方法において、ClF3
ガスを上記複数の処理室の少なくとも一つの処理室へ供
給し、この処理室を介して上記他の処理室、搬送室及び
予備室へClF3ガスを供給し、このClF3ガスにより
全てのチャンバーの内部に付着した付着物をクリーニン
グするようにしたものである。
【0013】また、本発明の請求項2に記載のマルチチ
ャンバー処理装置のクリーニング方法は、請求項1に記
載の発明において、排気系配管を介して全てのチャンバ
ー内に供給されたClF3ガスを排気し、このClF3
スにより排気系配管の内面に付着した付着物をクリーニ
ングするようにしたものである。
【0014】また、本発明の請求項3に記載のマルチチ
ャンバー処理装置のクリーニング方法は、被処理体に成
膜処理を施す少なくとも一つの成膜室と、この成膜室へ
被処理体を搬送する搬送装置を設けた搬送室と、この搬
送室に接続された予備室とを備えたマルチチャンバー処
理装置の内部をクリーニングする方法において、少なく
とも一つの上記成膜室内で上記被処理体に成膜処理を施
し、成膜後の上記被処理体を上記搬送室及び上記予備室
を介して外部へ搬送した後、ClF3ガスを少なくとも
一つの上記成膜室へ供給し、この成膜室を介して上記搬
送室及び予備室などの全てのチャンバーへClF3ガス
を供給し、このClF3ガスにより全てのチャンバーの
内部に付着した付着物をクリーニングするようにしたも
のである。
【0015】また、本発明の請求項4に記載のマルチチ
ャンバー処理装置のクリーニング方法は、被処理体に成
膜処理を施す少なくとも一つの成膜室と、この成膜室へ
被処理体を搬送する搬送装置を設けた搬送室と、この搬
送室に接続された予備室とを備えたマルチチャンバー処
理装置の内部をクリーニングする方法において、上記各
室内をクリーニングするClF3ガスを少なくとも一つ
の上記成膜室へ供給した後、このClF3ガスを排気系
配管を介して排気するようにしたものである。
【0016】
【作用】本発明の請求項1に記載の発明によれば、Cl
3ガスを複数の処理室の少なくとも一つの処理室へ供
給すると、このClF3ガスはこの処理室から他の処理
室及び搬送室及び予備室などのチャンバーへ行き渡り、
ClF3ガスがそれぞれのチャンバーに付着した付着物
と反応し、この時の反応熱で更にClF3ガスが活性化
され、この活性化したClF3ガスと付着物との反応が
促進されて各チャンバーに付着した付着物を除去するこ
とができる。
【0017】また、本発明の請求項2に記載の発明によ
れば、請求項1に記載の発明において、全チャンバーに
供給されたClF3ガスを排気系配管から排気すると、
このClF3ガスが排気系配管を通過する間に排気系配
管内面の付着物と反応し、その反応生成物を排気系配管
から除去することができる。
【0018】また、本発明の請求項3に記載の発明によ
れば、少なくとも一つの成膜室内で被処理体に成膜処理
を施し、成膜後の被処理体を搬送室及び予備室を介して
外部へ搬送した後、ClF3ガスを少なくとも一つの成
膜室へ供給すると、このClF3ガスはこの成膜室から
搬送室及び予備室などの全てのチャンバーへ行き渡り、
ClF3ガスがそれぞれのチャンバーに付着した付着物
と反応し、この時の反応熱で更にClF3ガスが活性化
され、この活性化したClF3ガスと付着物との反応が
促進されて各チャンバーに付着した付着物を除去するこ
とができる。
【0019】また、本発明の請求項4に記載の発明によ
れば、被処理体に成膜処理を施す少なくとも一つの成膜
室、この成膜室へ被処理体を搬送する搬送装置を設けた
搬送室、及びこの搬送室の内部をクリーニングするCl
3ガスを少なくとも一つの上記成膜室へ供給した後、
このClF3ガスを排気系配管を介して排気すると、C
lF3ガスが排気系配管に付着した付着物と反応し、こ
の時の反応熱で更にClF3ガスが活性化され、この活
性化したClF3ガスと付着物との反応が促進されて排
気系配管に付着した付着物を除去することができる。
【0020】
【実施例】以下、図1〜図5に示す実施例に基づいて本
発明を説明する。本発明のクリーニング方法を適用する
マルチチャンバー処理装置は例えば図1に示すように複
数のチャンバーを有する処理装置、いわゆるクラスタツ
ールとして構成されている。即ち、クリーニングガスを
供給する複数、本実施例では3つの処理室1、2、3
は、後述するように所定の真空下でタングステンなどの
メタル成膜処理などを行なうように構成されている。そ
して、これらの処理室1、2、3は、同図に示すよう
に、略矩形状に形成された第1搬送室4の3箇所の側面
にゲートバルブ5、6、7を介して接続され、これらの
ゲートバルブ5、6、7を開放することにより第1搬送
室4と連通し、これらを閉じることにより第1搬送室4
から遮断できるように構成されている。また、この第1
搬送室4内には各処理室1、2、3へ被処理体、例えば
半導体ウエハ8を搬送する搬送装置9を備え、処理室
1、2、3と同程度の真空度を保持できるように構成さ
れている。この搬送装置9は、第1搬送室4の略中央に
配設されており、屈伸可能に構成されたアーム9Aを有
し、このアーム9Aに半導体ウエハ8を載せて半導体ウ
エハ8を搬送するように構成されている。この第1搬送
室9の残りの一側面にはゲートバルブ10、11を介し
て2つの後述する真空予備室12、13がそれぞれ連通
可能に並設され、これらの真空予備室12、13はゲー
トバルブ10、11を開放することにより第1搬送室4
に連通し、これらのゲートバルブ10、11を閉じるこ
とにより第1搬送室4から遮断できるように構成されて
いる。従って、所定の真空雰囲気下で搬送装置9により
半導体ウエハ8を例えば真空予備室12から所定の処理
室へ移載し、この処理室内で所定の成膜処理などを行な
った後、その処理室から搬送装置9を介して順次他の処
理室へ移載してそれぞれの処理室で所定の処理を終了し
た後、再び他の真空予備室13へ移載できるように構成
されている。
【0021】これらの各真空予備室12、13は、ゲー
トバルブ10、11に対向する側で、ゲートバルブ1
4、15を介して第2搬送室16に連通可能に接続さ
れ、これらのゲートバルブ14、15を開放することに
より第2搬送室16と連通し、これらを閉じることによ
り第2搬送室16から遮断できるように構成されてい
る。また、この第2搬送室16の左右両側面にはゲート
バルブ18、19を介してカセット17を収納するカセ
ット室20、21が連通可能に接続され、これらのカセ
ット室20、21は、ゲートバルブ14、15を開放す
ることにより第2搬送室16と連通し、これらを閉じる
ことにより第2搬送室16から遮断できるように構成さ
れている。また、第2搬送室16内には左右のカセット
室20、21間の中央に位置させた後述する第2搬送装
置23が配設され、この第2搬送装置23により真空予
備室12、13とカセット室20、21間で半導体ウエ
ハ8を移載するように構成されている。更に、この第2
搬送装置23と真空予備室12、13の間には半導体ウ
エハ8のオリエンテーションフラットにより半導体ウエ
ハ8の位置決めをする位置決め装置24が配設され、こ
の位置決め装置24により一旦位置決めした後、第2搬
送装置23により真空予備室12へ半導体ウエハ8を移
載するように構成されている。
【0022】また、第2搬送室16は室内に窒素ガス等
の不活性ガスを供給し、そのガス圧を大気圧に調整して
保持する気圧調整装置(図示せず)とを備え、この気圧
調整装置によって大気圧に調整された窒素ガス中で、第
2搬送装置23を用いてカセット室20、21内のカセ
ット17と真空予備室12、13の間での半導体ウエハ
8を搬送するように構成されている。また、この第2搬
送室16はクリーニング時に所定の真空度を保持できる
ように構成されている。
【0023】また、第2搬送室16の底面にはクリーニ
ングガスを排気する排気口25が形成され、この排気口
25から処理室1、2、3の少なくともいずれか一つの
処理室から供給され、第1搬送室4、真空予備室12、
13及び必要に応じてカセット室20、21に行き渡っ
たクリーニングガスを排気するように構成されている。
この排気口25は例えば真空予備室12、13の排気系
にバルブ(図示せず)を介して接続され、この排気系を
利用してクリーニング時の真空排気するように構成さ
れ、その他の時はバルブを閉じて真空予備室12、13
のみを真空排気するように構成されている。そして、上
記各処理室1、2、3、第1搬送室4、真空予備室1
2、13などの各チャンバーに排気系を備え、それぞれ
のチャンバーから排気できるように構成されている。
尚、26、27はカセット室20、21の正面に取り付
けられたゲートバルブである。
【0024】次に、本発明のクリーニング方法の一実施
例について説明する。このクリーニング方法では、上述
のように処理室1、2、3の少なくともいずれか一つの
処理室からクリーニングガスが供給され、このクリーニ
ングガスが第1搬送室4、真空予備室12、13及び必
要に応じてカセット室20、21を経由して排気口25
から排気されるように構成されているが、このクリーニ
ング方法によるクリーニングガスの流れを概念的に示し
たものが図2である。この図に示すように、後述するク
リーニングガス供給系35から処理室2へクリーニング
ガスを供給すると、このクリーニングガスは同図に矢印
で示したように順次全チャンバーへ行き渡り、第2搬送
室16の排気口25から排気されるようになっている。
このクリーニングガスは予め定められた濃度で各チャン
バー内に分布した時点で所定時間排気を停止して良く、
また、排気停止後予め定められた時間を経過した後クリ
ーニングガスの供給を停止するようにしても良い。また
排気とクリーニングガスの供給をパルス的に繰り返して
実施しても良い。このクリーニングガスはClF3ガス
あるいは窒素ガスなどの希釈用ガスを含むガスとして構
成されている。このClF3は化学的に活性で、特にタ
ングステン系の被膜と良く反応し、タングステン系の付
着物を効果的に除去することができる。しかし、このC
lF3はタングステンに限らず、他の金属例えばチタン
系、モリブデン系などの金属化合物とも良く反応し、こ
れらの金属化合物を効果的に除去することができる。こ
のクリーニングに際し、クリーニング雰囲気を加熱して
も良く、更にクリーニングガスは全チャンバーから供給
するようにしても良い。
【0025】このクリーニングガスがClF3ガスのみ
である場合には、ClF3ガスの流量が5リットル/分
以下で、その温度がClF3の沸点〜700℃、内部の
圧力が0.1〜100Torrの条件でクリーニングするこ
とが好ましい。ClF3ガスの流量が5リットル/分を
超えると、各チャンバーの構成材料を損ねる虞がある。
ClF3ガスの温度が沸点未満ではClF3が構成部材に
結露してその材料を損ねる虞があり、700℃を超えて
もClF3ガスが活性化されてやはり材料を損ねる虞が
ある。ClF3ガスの圧力が0.1Torr未満ではクリーニ
ング効果が期待できなくなる虞があり、100Torrを超
えると構成材料を損ねる虞がある。また、ClF3ガス
を主成分とするクリーニングガスは、不活性ガス例えば
窒素ガスでClF3を希釈したものである。そして、こ
のように窒素ガスなどによりClF3ガスを希釈するこ
とによりClF3ガスの反応性を抑制してクリーニング
対象物を穏やかにクリーニングしてその損傷を緩和する
ことができる。
【0026】次に、クリーニングガスを供給するガス供
給系及び処理室1、2、3について図3を参照しながら
説明する。ここでは例えば処理室1がスパッタリング処
理室として構成され、処理室2が熱CVD処理室として
構成され、処理室3がエッチング処理室として構成され
ている。そこで、これらの処理室を代表して処理室2に
ついて説明する。この処理室2は、図3に示すように、
所定の真空度を保持できるアルミニウムなどから円筒状
として形成されている。この処理室2内の底面2Aの略
中央に配設された、半導体ウエハ8を載置するサセプタ
28と、このサセプタ28の上方でこれに対向して配置
され、プロセスガスまたはクリーニングガスを供給する
ガス分散供給部29とを備えて構成されている。また、
この処理容器28の底面の外側にはサセプタ28に対向
させた石英窓30が形成され、この石英窓30のやや下
方に配設された加熱用のハロゲンランプ31から石英窓
30を介してサセプタ28上の半導体ウエハ8を光エネ
ルギーにより加熱するように構成されている。
【0027】また、ガス分散供給部29には図3に示す
ようにプロセスガスを供給するプロセスガス供給系32
が配管33を介して接続され、この配管33に取り付け
られたバルブ34を開放することにより所定のプロセス
ガスをガス分散供給部29を介して処理室2内に供給す
るように構成されている。そして、この処理室2内で例
えばブランケットW処理を行なう場合にはプロセスガス
供給系32からガス分散供給部29へ六フッ化タングス
テン(WF6)及び水素をプロセスガスとして供給し、
ガス分散供給部29の下面に多数分散させて形成され分
散孔29Aから処理室2内全体へプロセスガスを均等に
供給するように構成されている。尚、金属配線用のプロ
セスガスとしては、ハロゲン化物、カルボニル化合物、
有機金属化合物があり、これらは還元剤と共に供給され
る。そして、比較的蒸気圧の低い化合物が配線材料とし
ては好ましい。
【0028】また、配管33には図3に示すようにクリ
ーニングガスを供給するクリーニングガス供給系35が
配管36を介して接続され、クリーニング時にはこのク
リーニングガス供給系35から配管36、配管33、ガ
ス分散供給部29を介して処理室2内へクリーニングガ
スを供給するように構成されている。このクリーニング
ガス供給系35は、クリーニングガスであるClF3
スを貯留するClF3ガスボンベ37と、このClF3
スを希釈する窒素ガスを貯留する窒素ガスボンベ38を
備え、これら両者37、38はそれぞれ配管36から分
岐する配管36A、36Bの端部にそれぞれ接続されて
いる。ClF3ガスボンベ37が接続された配管36A
には上流側から下流側へバルブ39、マスフローコント
ローラ40、バルブ41が順次配設され、また、窒素ガ
スボンベ37が接続された配管36Bには上流側から下
流側へバルブ42、マスフローコントローラ43、バル
ブ44が順次配設され、これら両者37、38からのガ
スが配管36で合流し、バルブ45を開放することによ
り配管33、ガス分散供給部29を介して処理室2内へ
クリーニングガスを供給するように構成されている。
【0029】処理室2の底面2Aにはサセプタ28の近
傍に位置する排気口46が形成されている。そして、こ
の排気口46には排気管48を介して真空排気ポンプ4
9が接続され、この真空排気ポンプ49により処理室2
内を排気して所定の真空度を形成するように構成されて
いる。この真空ポンプ49は本発明のクリーニング方法
を実施する場合にもクリーニングガスの排気用として兼
用することもできる。この真空ポンプ49としては排気
されるガスの影響を受けないようにオイルフリーのドラ
イポンプを用いることが好ましい。更に、この真空排気
ポンプ49の下流側には、この真空ポンプ49から排気
されたプロセスガス、クリーニングガスなどの有害なガ
スを捕捉して排気ガスからこれらの有害ガスを除去する
除害装置50が配設されている。この除害装置50には
ClF3を良く溶解する溶剤、例えばアルカリ溶液など
を満たしたものが用いられる。
【0030】また、処理室1、2、3に対して第1搬送
室4を介してその前方、即ち図1では紙面下方に接続さ
れている真空予備室12、13は図4(a)に示すよう
に構成されている。この真空予備室12は、同図に示す
ように、処理室と同材料によって形成された予備室本体
51と、この予備室本体51内に配設された、半導体ウ
エハを冷却する冷却ステージ52と、この冷却ステージ
52に対向させて予備室本体51天面の上方に配設され
た、半導体ウエハを予備加熱する加熱装置53と、この
加熱装置53と冷却ステージ52間で半導体ウエハを支
持する上下2段の支持具54、55と、これらの支持具
54、55を一体化して連結し、予備室本体51の底面
を貫通する連結軸56と、この連結軸56の下端に連結
され、支持具54、55を昇降させる昇降機構57とを
備えて構成されている。また、予備室本体51の底面に
は排気口51Aが形成され、この排気口51Aに排気配
管58を介して真空ポンプ59が接続され、この真空ポ
ンプ59により予備室本体51内を真空排気するように
構成されている。また、この排気口51Aの近傍にガス
供給口51Bが形成され、このガス供給口51Bに供給
配管60を介してガス供給源(図示せず)が接続され、
真空状態の予備本体51内に不活性ガスなどを供給して
内部を大気圧に戻すように構成されている。この真空ポ
ンプ59は、本発明のクリーニング方法を実施する際に
も利用することができる。
【0031】上記加熱装置53は、ハロゲンランプなど
からなる加熱ランプ53Aと、この加熱ランプ53Aの
光を予備室本体51側へ反射する反射板53Bを有し、
この反射板53Bで反射された加熱ランプ53Aからの
光エネルギーを予備室本体51の天面に配設された石英
窓53Cを介してその内部の半導体ウエハを照射して加
熱するように構成されている。即ち、半導体ウエハを処
理室へ搬入する前に予め予備加熱するが、この際には、
昇降機構57によって支持具54を上昇させて加熱装置
53に接近させて処理前の半導体ウエハを予備加熱す
る。また、処理後の半導体ウエハを搬出する場合は外部
の温度に合わせて半導体ウエハを冷却するが、この際に
は、昇降機構57によって支持具55を下降させて冷却
ステージ52に接触させて処理後の半導体ウエハを冷却
する。また、上記支持具54、55は、図4(b)に示
すように、冷却ステージ52の外径よりやや大径に形成
されたリング54A、55Aと、各リング54A、55
Aに周方向等間隔に3個取り付けられた保持爪54B、
55Bとからなり、これらの保持爪保持爪54B、55
Bで半導体ウエハを支持するように構成されている。ま
た、他の真空予備室13も真空予備室12と同様に予備
室本体61、冷却ステージ62、加熱装置63、支持具
64、65、連結軸66、昇降機構67、排気配管68
及びガス供給配管70を備えている。
【0032】上記真空予備室12、13の前方に接続さ
れている第2搬送室16内に配設された第2搬送装置2
3は、リンク機構によって屈伸自在に構成されたアーム
71と、このアーム71の先端に連結されたハンド72
と、このハンド72の上面に形成された孔73で半導体
ウエハ8を真空吸着するように真空排気管74を介して
排気する真空ポンプ(図示せず)とを備えて構成されて
いる。そして、この第1搬送装置23は、大気圧以上に
圧力が保持された室内で半導体ウエハ8を移載する際に
は、そのアーム71を伸ばしてカセット17内の半導体
ウエハ8間へ挿入し、ハンド72に半導体ウエハ8を載
せると共に真空ポンプにより真空排気管74を介して排
気して半導体ウエハ8をハンド72の孔73を介して正
確に吸着固定して半導体ウエハ8を脱落させることなく
搬送し、搬送後には真空吸着を解除して所定の位置へ半
導体ウエハ8を正確に載置するように構成されている。
【0033】次に、上記マルチチャンバー処理装置を用
いた配線用成膜処理の一例について説明する。例えば、
処理室1内ではスパッタリングによりTiNを半導体ウ
エハのコンタクトホールの表面に密着層を形成し、処理
室2内では処理室1内で処理後の半導体ウエハのコンタ
クトホールにブランケットWによりタングステンを埋め
込み、処理室3内では処理室2内でタングステン埋め込
み後の半導体ウエハの表面からタングステンをエッチバ
ックしてコンタクトホールにのみタングステンを残す処
理を行なう。これらの一連の配線処理同時に行ない、各
処理室での処理後は連続して次の工程へ半導体ウエハを
第1搬送装置9を介して搬送する。勿論、各処理室内は
いずれもそれぞれの処理に必要な真空度に保持されてい
る。
【0034】例えば処理室2でのブランケットWについ
て説明すると、プロセスガス供給系32からガス分散供
給部29へ六フッ化タングステン(WF6)及び水素を
プロセスガスとして供給すると、ガス分散供給部29下
面の分散孔29Aからプロセスガスが室内全体へ均等に
供給される。この時、ハロゲンランプ31の光エネルギ
ーが石英窓30を介してサセプタ28に照射されてこれ
で支持された半導体ウエハ8が所定温度まで加熱されて
おり、加熱された半導体ウエハ8にプロセスガスが接触
すると、その熱エネルギーによりWF6が水素還元され
てタングステンの被膜が半導体ウエハ8の前表面に形成
される。この処理によってタングステンの被膜は半導体
ウエハ8の表面のみならずサセプタ28などその他の部
分にも形成される。
【0035】そして、ブランケットWの成膜工程が終了
すれば、他の処理室1、3でもそれぞれの処理を終了
し、それぞれの処理室から次工程へ半導体ウエハ8を第
1搬送室4内の第1搬送装置9により搬送する。即ち、
各半導体ウエハ8の搬送時には、各処理室のゲートバル
ブ5、6、7を開くと共に真空予備室12、13のゲー
トバルブ10、11を順次開いてこれらの各チャンバー
を互いに連通させる。この状態で第1搬送装置9を駆動
させて処理室3内の半導体ウエハ8を真空予備室13内
へ搬送し、その内部の支持具55へ半導体ウエハ8を移
載する。そして、第1搬送装置9のアーム9Aを真空予
備室13から後退させ、引き続き処理室2内へアーム9
Aを伸ばし、サセプタ28上のブランケットW後の半導
体ウエハ8を取り出して処理室3へ移載する。更に、ア
ーム9Aを処理室1内へ伸ばし、その内部からTiN成
膜後の半導体ウエハ8を取り出して処理室2内のサセプ
タ28へその半導体ウエハ8を移載する。その後、アー
ム9Aを真空予備室2内へ伸ばし、加熱装置53による
予備加熱後の半導体ウエハ8を支持具54から取り出
し、処理室1内へ半導体ウエハ8を移載する。これらの
一連の連続操作が順次終了すれば順次それそれのゲート
バルブを閉じて次の操作に備える。
【0036】真空予備室12ではゲートバルブ10が閉
じると、その後ゲートバルブ14を開いて次の半導体ウ
エハ8を第2搬送装置23により位置決め後の半導体ウ
エハ8を支持具55で受け取る。次いで昇降機構57が
駆動して連結軸56を介して支持具55を予備室本体5
1の天面に接近させる。この時予備室本体51内では真
空ポンプ59が駆動して室内の圧力を第1搬送室4の真
空度と同レベルまで真空引きすると共に、加熱装置53
により半導体ウエハ8を予備加熱し、次の処理に備え
る。一方、ゲートバルブ11が閉じた真空予備室13で
はガス供給配管70から窒素ガスを予備室本体61内に
供給し、室内の圧力を大気圧レベルに戻すと共に、昇降
機構67が駆動して連結軸66を介して支持具64を冷
却ステージ62に接触させて半導体ウエハ8を常温まで
冷却する。冷却後ゲートバルブ開放して第2搬送室16
に連通し、第2搬送装置23により支持具65上の半導
体ウエハ8をカセット室21内のカセット17へ移載す
る。この際、第2搬送装置23はハンド72の孔73を
介して半導体ウエハ8を真空吸着するため、半導体ウエ
ハ8を取りこぼすことなく移載できる。これによりマル
チチャンバー処理装置内での一連の処理が終了する。こ
れらの一連の処理工程をカセット17に収納された半導
体ウエハ8の全てについて行ない、その後未処理の半導
体ウエハ8と交換する。
【0037】このような成膜処理により処理室1、2、
3内ではそれぞれの壁面、サセプタ28及びその他の部
分にも多少の被膜が形成され、成膜処理を所定回数繰り
返すと、その都度被膜が積層されていずれはこれらが剥
離してパーティクルとして室内を浮遊し清浄な半導体ウ
エハ8を汚染するようになることは前述の通りである。
また、処理室1、2、3内では完全に反応しきれない反
応生成物や分解生成物が半導体ウエハ8に付着する。そ
のためこれらの反応生成物や分解生成物が半導体ウエハ
8の搬送過程で半導体ウエハ8から飛散して処理室1、
2、3は勿論のこと、他の第1搬送室4、真空予備室1
2、13及び第2搬送室16などのチャンバーにも飛散
してそれぞれのチャンバーの底部に徐々に蓄積される。
そして、これらもパーティクルになって半導体ウエハ8
を汚染する虞がある。更には、第1、第2搬送室4、1
6内ではそれぞれの搬送装置9、23の駆動部からパー
ティクルが発生し、これらが徐々にそれぞれの底面に蓄
積し、これらが半導体ウエハ8の搬送時に舞い上がり半
導体ウエハ8を汚染する虞がある。
【0038】そこで、成膜処理を一旦中断しこれらのパ
ーティクル等の塵埃を本発明のクリーニング方法により
除去する。ここでは例えば処理室2へクリーニングガス
を供給してマルチチャンバー処理装置の内部全体をクリ
ーニングする場合について説明する。この場合にはマル
チチャンバー処理装置内で各チャンバー間を遮断するゲ
ートバルブを全て開放し、処理室2を他の全てのチャン
バーと連通した状態にする。その後、処理室2のハロゲ
ンランプ31などの電源を切った後、半導体ウエハ8が
各処理室1、2、3にない状態にする。そして、処理室
2に接続されたクリーニングガス供給系35からクリー
ニングガスを処理室2に供給することにより本実施例の
クリーニングを実施する。このクリーニングに際して各
処理室1、2、3内のプロセスガスを窒素ガスなどで予
め置換しておくことが好ましい。
【0039】次いで、ClF3の沸点より高い常温下で
各処理室1、2、3の真空ポンプ49及び真空予備室1
2、13の真空ポンプ59を駆動し、各処理室1、2、
3、真空予備室12、13及び第2搬送室16から窒素
ガスを排気してマルチチャンバー処理装置の各チャンバ
ー内の所定の真空度を維持する。そして、この排気状態
下でクリーニングガス供給系35のバルブ39、41、
45を所定の開度で開放すると共にマスフローコントロ
ーラ40によりClF3ガスを所定の流量、例えば5リ
ットル/分以下の流量で配管33、ガス分散供給部29
を介して処理室2内へ導入し、全チャンバーにClF3
ガスを行き渡らせて内部の圧力を0.1〜100Torrの
真空度に維持する。この時、クリーニングガスは、処理
室2から流入して第1搬送室4へ流れ、更に他の処理室
1、3へ行き渡る。更に、真空予備室12、13及び第
2搬送室16でもそれぞれの排気口51A、61A及び
25から真空ポンプ59などにより真空排気しているた
め、結局全てのチャンバーへクリーニングガスが行き渡
り、図2で示すようにクリーニングガスを1箇所から導
入し、全チャンバー内のクリーニングガスの圧力を0.
1〜100Torrの真空度に維持することになる。
【0040】全チャンバーへ行き渡ったClF3ガスは
化学的に活性なガスであるため、処理室1、2、3に形
成されたタングステン系の被膜やこれらの処理室1、
2、3及びその他の全てのチャンバーの底面などに処理
過程で付着した付着物と反応してこれらの被膜及び付着
物を除去して各チャンバー内を清浄にクリーニングする
ことができる。また、ClF3ガスの被膜等との反応が
発熱反応であるため、この発熱によりClF3ガスの反
応は益々促進されてより被膜等の付着物を除去すること
ができる。特に、ClF3ガスはタングステンと良く反
応するため、本実施例で各チャンバー内に付着したタン
グステン系の付着物を良くクリーニングすることができ
る。
【0041】しかも、本実施例ではクリーニングガスを
排気系配管を介して外部へ排出するようにしているた
め、それぞれの排気配管、特に各処理室1、2、3の排
気管48のように反応生成物の被膜を形成し易い部分に
ついても、その被膜をクリーニングガスにより除去する
ことができる。また、排気系から排出される有毒ガスを
除害装置50により除去できるため、クリーンな排気を
行なうことができる。
【0042】以上説明したように本実施例によれば、N
3ガスなどのプラズマを利用して内部をクリーニング
する方法では除去できなかった各チャンバーの底面など
プラスマが及ばない部分でも、ClF3ガスが完全に行
き渡って各チャンバーの隅々まで完全にクリーニングす
ることができ、このことから64MDRAM以上の多層
配線からなる半導体集積回路素子の製造装置の主流とな
りえるマルチチャンバー処理装置を構成する全チャンバ
ーを完全にクリーニングすることができ、64MDRA
M以上の集積度を有する半導体集積回路素子の製造で問
題になるパーティクルなどの汚染源を除去できる。しか
も、本実施例によれば、ClF3ガスが活性なガスであ
るとはいえ、材料に対する腐食性がなく、しかもプラズ
マレスであるため、プラズマによる装置内部を損傷など
させることなく極めて穏やかなクリーニングを行なうこ
とができる。また、本実施例によれば、既存のマルチチ
ャンバー処理装置にクリーニングシステムとしてクリー
ニングガス供給系35を設ける他、多少の排気系の改良
を加えるだけ良いため、極めて低コストで効果的なクリ
ーニングを行なうことができる。また、当然のことなが
ら作業員が装置を解体してクリーニングする方式と比較
すれば、クリーニング時間を格段に短縮できる。
【0043】また、他のクリーニング方法としては、C
lF3ガスのプラズマを利用して処理装置内をクリーニ
ングする方法もある。このクリーニング方法では、Cl
3ガスを例えば処理室2内に供給し、この処理室2内
でClF3ガスのプラズマを立て、このプラズマにより
処理室2内の図示しないサセプタ、電極及びその近傍を
クリーニングすると共に、このClF3ガスを処理室2
を介して他の処理室1、3、第1搬送室4、予備真空室
12、13及び第2搬送室16へ供給することにより、
マルチチャンバー処理装置の全チャンバーをクリーニン
グすることができる。この方法によれば、処理室2にお
ける成膜処理により処理室2の内面、サセプタ、電極が
成膜されても、特に成膜の著しいサセプタ、電極をCl
3のプラズマ中の活性種により堆積膜を効果的に除去
することができると共に、他の全てのチャンバーについ
てはClF3ガスによって上述した場合と同様にクリー
ニングすることができる。この際、他の処理室1、3で
もプラズマを立てることにより同様にそれぞれのサセプ
タ、電極をClF3のプラズマによりクリーニングする
ことができる。この場合にも装置を解体することなく、
ClF3ガスなどのクリーニングガスを処理室2内でプ
ラズマ化してサセプタ、電極などに形成された被膜ある
いは付着したパーティクルなどをエッチングにより除去
することができるため、クリーニング時間を短縮するこ
とができ、しかも稼動時の状態のまま簡便に行なうこと
ができる。
【0044】尚、上記実施例ではクリーニングガスとし
てClF3ガスを用いたものについて説明したが、本発
明では、このClF3ガスを除去すべき被膜等の付着物
の成分に応じて窒素ガスによって適宜希釈し、その活性
を適宜調整することもできる。また、上記実施例では、
一つの処理室2からクリーニングガスを導入し、各処理
室1、2、3及び真空予備室12、13及び第2搬送室
16から排気する方法について説明したが、一つの処理
室2からクリーニングガスを導入し、第2搬送室16の
排気口25のみから排気を行なって図2で示すようなク
リーニングガスの流れを作ってクリーニングするように
しても良い。更に、全ての処理室1、2、3からクリー
ニングガスを供給するようにし、各処理室1、2、3及
び真空予備室12、13の全排気系配管から排気するよ
うにしても良く、あるいは上記実施例のように第2搬送
室16の排気口25のみから排気するようにしても良
い。また、カセット室20、21のクリーニングについ
ては説明しなかったが、これらのチャンバーの場合に
は、ゲートバルブ26、27を開放した状態で作業員が
簡単に内部を清掃できるため、本発明のクリーニング方
法を用いるまでもない。仮に本発明のクリーニング方法
をカセット室20、21のクリーニングにも適用すると
すれば、上述したように各カセット室20、21にクリ
ーニングガスの供給口と排気口を設けるようにすれば良
い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
記載の発明によれば、ClF3ガスを複数の処理室の少
なくとも一つの処理室へ供給し、更にこの処理室を介し
て他の全てのチャンバーへClF3ガスを供給し、この
ClF3ガスにより全てのチャンバーの内部に付着した
付着物をクリーニングするようにしたため、クリーニン
グの目的のためにマルチチャンバー処理装置を解体する
ことなく、プラズマレスで複数の処理室の内部のみなら
ず、搬送室などの他のチャンバーの内部をも構成部材を
損ねるこなく完全にクリーニングすることができ、半導
体集積回路素子の製造時に問題となるパーティクルなど
の汚染源を除去できるマルチチャンバー処理装置のクリ
ーニング方法を提供することができる。
【0046】また、本発明の請求項2に記載の発明によ
れば、請求項1に記載の発明において、排気系配管を介
してClF3ガスを排気し、このClF3ガスにより排気
系配管の内面に付着した付着物をクリーニングするよう
にしたため、各処理室などの排気管の内面に付着した付
着物を除去できるマルチチャンバー処理装置のクリーニ
ング方法を提供することができる。
【0047】また、本発明の請求項3に記載の発明によ
れば、少なくとも一つの成膜室内で被処理体に成膜処理
を施し、成膜後の被処理体を搬送室及び予備室を介して
外部へ搬送した後、ClF3ガスを少なくとも一つの成
膜室へ供給し、更にこの成膜室を介して搬送室及び予備
室などの全てのチャンバーへClF3ガスを供給し、こ
のClF3ガスにより全てのチャンバーの内部に付着し
た付着物をクリーニングするようにしたため、クリーニ
ングの目的のためにマルチチャンバー処理装置を解体す
ることなく、プラズマレスで少なくとも一つの成膜室の
内部のみならず、搬送室などの他のチャンバーの内部を
も構成部材を損ねるこなく完全にクリーニングすること
ができ、半導体集積回路素子の製造時に問題となるパー
ティクルなどの汚染源を除去できるマルチチャンバー処
理装置のクリーニング方法を提供することができる。
【0048】また、本発明の請求項4に記載の発明によ
れば、マルチチャンバー処理装置の各室内をクリーニン
グするClF3ガスを少なくとも一つの成膜室へ供給し
た後、このClF3ガスを排気系配管を介して排気する
ようにしたため、成膜時に堆積した排気系配管内面の付
着物と反応し、その反応生成物を排気系配管から除去で
きるマルチチャンバー処理装置のクリーニング方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーニング方法の実施対象となるマ
ルチチャンバー処理装置の一例の全体を示す平面図であ
る。
【図2】本発明のクリーニング方法の一実施例における
クリーニングガスの流れを概念的に説明する説明図であ
る。
【図3】図1に示すマルチチャンバー処理装置の処理室
及びクリーニングガスの供給系を示す構成図である。
【図4】図1に示すマルチチャンバー処理装置の真空予
備室を示す図で、同図(a)はその断面図、同図(b)
は真空予備室の半導体ウエハを支持する支持具を取り出
して示す斜視図である。
【図5】図1に示す第2搬送装置の要部を示す図で、同
図(a)はその平面図、同図(b)はその側面図であ
る。
【符号の説明】
1、2、3 処理室(チャンバー) 4 第1搬送室(チャンバー) 8 半導体ウエハ(被処理体) 9 搬送装置 12、13 真空予備室(チャンバー) 16 第2搬送室(チャンバー) 23 第2搬送装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を処理する複数の処理室と、こ
    れら各処理室へ被処理体を搬送する搬送装置を設けた搬
    送室と、この搬送室に接続された予備室とを備えたマル
    チチャンバー処理装置の内部をクリーニングする方法に
    おいて、ClF3ガスを上記複数の処理室の少なくとも
    一つの処理室へ供給し、この処理室を介して上記他の処
    理室、搬送室及び予備室へClF3ガスを供給し、この
    ClF3ガスにより全てのチャンバーの内部に付着した
    付着物をクリーニングすることを特徴とするマルチチャ
    ンバー処理装置のクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 排気系配管を介して全てのチャンバー内
    に供給されたClF3ガスを排気し、このClF3ガスに
    より排気系配管の内面に付着した付着物をクリーニング
    することを特徴とする請求項1に記載のマルチチャンバ
    ー処理装置のクリーニング方法。
  3. 【請求項3】 被処理体に成膜処理を施す少なくとも一
    つの成膜室と、この成膜室へ被処理体を搬送する搬送装
    置を設けた搬送室と、この搬送室に接続された予備室と
    を備えたマルチチャンバー処理装置の内部をクリーニン
    グする方法において、少なくとも一つの上記成膜室内で
    上記被処理体に成膜処理を施し、成膜後の上記被処理体
    を上記搬送室及び上記予備室を介して外部へ搬送した
    後、ClF3ガスを少なくとも一つの上記成膜室へ供給
    し、この成膜室を介して上記搬送室及び予備室などの全
    てのチャンバーへClF3ガスを供給し、このClF3
    スにより全てのチャンバーの内部に付着した付着物をク
    リーニングすることを特徴とするマルチチャンバー処理
    装置のクリーニング方法。
  4. 【請求項4】 被処理体に成膜処理を施す少なくとも一
    つの成膜室と、この成膜室へ被処理体を搬送する搬送装
    置を設けた搬送室と、この搬送室に接続された予備室と
    を備えたマルチチャンバー処理装置の内部をクリーニン
    グする方法において、上記各室内をクリーニングするC
    lF3ガスを少なくとも一つの上記成膜室へ供給した
    後、このClF3ガスを排気系配管を介して排気するこ
    とを特徴とするマルチチャンバー処理装置のクリーニン
    グ方法
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