JPH0786061B2 - 紙葉堆積装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は紙葉堆積装置，殊に紙幣認識部を出た紙幣をそ
の両端を一時保持した後紙幣押圧部材を用いて一時保持
部から堆積部へ移動させる形式の紙葉堆積装置に関す
る。

（従来技術） 上述したような形式の紙葉堆積装置としては第２図に示
すように紙幣認識部１を含む搬送路２を通過した紙幣両
側を相対面するコノ字状保持部３にて一時保持し前記コ
ノ字状部材3,3の間を往復する押圧部材４にて一時保持
した紙幣を一時保持部から堆積部材５に移動させるもの
がある。

しかしながら，このような紙葉堆積装置は前記搬送路２
の駆動源と前記押圧部材４のそれとに夫々別個のモータ
を使用するのが一般的であった為高価となり価格低減へ
の厳しい要求に応えられないという欠陥があった。

（発明の目的） 本発明は上述したような従来の紙葉堆積装置の欠陥を除
去する為になされたものであって極めて簡単な機構を付
加するのみで紙葉搬送路の駆動源と紙葉押圧部材のそれ
とを兼用させた紙葉堆積装置を提供することを目的とす
る。

（発明の概要） 上述の目的を達成する為本発明の紙葉堆積装置は紙葉搬
送路を駆動する軸に一方向クラッチを介してレバーを設
け該レバーの先端とスプリングによって原位置に向けて
付勢された紙葉押圧部材とをケーブルにて結合し前記搬
送路が紙葉をその挿入部に逆送する方向に運動した際に
のみ前記押圧部材を紙葉押圧方向に駆動し，前記レバー
が所定角だけ回転した際に前記押圧部材は前記スプリン
グによって原位置にもどるようにしたものである。

（実施例） 以下本発明を図面に示した実施例に基づいて詳細に説明
する。

第１図（ａ）及び（ｂ）は夫々本発明の一実施例を示す
断面図及び斜視図である。

第１図（ａ）に於いて１は紙幣認識部であって搬送路２
によって図上左方の紙幣挿入口６より送り込まれた紙幣
の真贋を判定する。真正なものであると判定された紙幣
は相対面するコノ字状部材３にてその両側の一時保持さ
れ紙葉押圧部材４によって前記部材３と紙葉堆積部材５
との間に移動させられるものである。而して前記押圧部
材４を駆動するのに従来は専用の動力源を使用していた
為，高価であったこと前述の通りである。

この問題を解決する為，本発明に於いてはモータ７の出
力ほ歯車8,9及び10にて搬送路２に伝達すると共に中間
歯車９の回転軸に一方向クラッチ11を介してレバー12を
取付け，該レバー12の自由端には空転自在の金具を設け
これにケーブル13を固定し該ケーブル13を適当なフレー
ムに係止した滑車14を介して前記押圧部材４に結合す
る。尚前記押圧部材４はスプリング15によって前記コノ
字状部材３から離れた原位置に付勢すると共に前記紙葉
堆積部材５もスプリング16によって前記コノ字状部材３
に押圧するよう構成する。

又第１図（ｂ）は同図（ａ）の部分斜視図である。

以上説明したように構成する本発明の紙葉堆積装置は以
下の様に動作する。

今，紙幣が挿入口６に挿入されると図示を省略したセン
サの出力によってモータ７は図上時計方向に回転し搬送
路２を紙幣取入れ側に駆動する。

この際レバー12は一方向クラッチ11の作用により回転せ
ず従って押圧部材４は原位置に静止している。

次に紙幣の真贋判定が終了し堆積すべきものと判定され
た場合には紙幣は前記コノ字状部材３中に一時保持され
ると共にモータ７は図示を省略した制御回路によって反
時計方向に回転するが，この際一方向クラッチ11はロッ
クされるのでレバー12は時計方向に回転し，従って押圧
部材４はスプリング15に抗して上昇しコノ字状部材３の
間を通ってその中に一時保留された紙幣及び堆積部材５
をスプリング16に抗して押上げる。斯くすることによっ
て一時保持された紙幣はコノ字状部材３中からこれと堆
積部材５との間に移され堆積される。モータ７が更に回
転しレバー12の回転角が180゜を越えると一方向クラッ
チ11のロックが外れ押圧部材４はスプリング15によって
原位置に復帰する。

ところで挿入された紙幣が真正なものでないと判断され
た場合モータ７は反時計方向に回転させられ，その結果
押圧部材４は上昇するが紙幣返却時に於けるモータ７の
回転量をレバー12の回転角180゜以上に相当するように
しておけば押圧部材４は次の紙幣がコノ字状部材３中に
進入する際必ず原位置に復帰していることになるので両
者の干渉を生ずることはない。

尚，本実施例によれば押圧部材４は衝撃的に原位置に復
帰することになるが，これが騒音，振動あるいは堆積紙
幣の整列に影響を及ぼす場合には適当なダンバーを付加
すべきことは云うまでもない。

（発明の効果） 本発明は以上説明したように構成するものであるから紙
葉堆積装置に於いて一方向クラッチ及びレバー程度の極
めて簡単安価な部品を付加するのみで高価なモータを節
約することが可能となるので紙幣取扱い装置等のコスト
低減に著しい効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）及び（ｂ）は夫々本発明の実施例を示す構
成図及び部分斜視図，第２図（ａ）乃至（ｃ）は従来の
紙葉堆積装置の構成及び動作説明図である。 ２……搬送路,3……コノ字状保持部材,4……押圧部材,5
……紙葉堆積部材,7……駆動源（モータ）,11……一方
向クラッチ,12……レバー,13……ケーブル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】所要の搬送路を出た紙葉の両側を一時的に
   保持部材にて保持し，前記保持部材の間隙を通して前記
   一時保持した紙葉を押圧部材を通して紙葉堆積部材に移
   動させる装置に於いて，前記搬送路の駆動源に一方向ク
   ラッチを介してレバーを固定し該レバーの先端とスプリ
   ングを介して原位置に付勢されている前記押圧部材とを
   ケーブルにて結合してその往復運動を制御することによ
   って前記搬送路が紙葉をその挿入部に逆送する方向に運
   動した際にのみ前記押圧部材を紙葉押圧方向に駆動し，
   前記レバーが所定角だけ回転した際に前記押圧部材は前
   記スプリングによって原位置にもどるようにしたことを
   特徴とする紙葉堆積装置。