JPH078535Y2 - ホース巻取機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は散水用ホースを手動によって巻取るホース巻取
機に関する。

（従来の技術） 従来、此種ホース巻取機は、左右の側枠の下端に前後の
脚部を設け、夫々の脚部同士を互いに平行な前後の横杆
で連結すると共に、上端を持手兼用の上部杆で連結して
機枠を構成し、前記左右の側枠間には巻取ドラムを回転
可能に軸承してある。また、いずれか一方の側枠にはド
ラム軸に連結する操作ハンドルを回転自在に取付けてあ
る。

そうして、作業者が一方の手でホースを左右に振分けな
がら、他方の手で操作ハンドルを操作してドラムを回転
させることにより、ホースを巻取ドラムに平行に巻取る
ようになっている。

（考案が解決しようとする課題） 上述した従来のホース巻取機によれば、横杆を踏み付け
ながら上記操作を行うことで機枠を設置面に押さえ付け
てホース巻取機自体のがたつき，振れ等を防ぐようにな
っている。ところが、実際にはいずれか一方の横杆を踏
み付けながらの作業になるので、巻取ろうとするホース
の荷重により、ドラムの回転に伴って踏み付けた横杆を
軸にして残る他方の横杆側、即ち機枠の前側（ホース繰
出し側）又は後側のいずれか一方が浮き上がり、ひいて
は機枠が横転して巻取り作業がスムーズに行えないとい
う不具合があった。

本考案は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、
その目的とする処は、片足による踏み付けで機枠の前後
の浮き上がりを同時に防げるようにして、よりスムーズ
な巻取り作業を行えるようにすることである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成する為に、本考案のホース巻取機は、巻
取ドラムを軸承する左右の側枠における操作ハンドルを
備えた側枠の前後脚部の下部に、踏み台の基部を回動可
能に取付けると共に、その踏み台は左右の側枠間におけ
る巻取ドラムより下方の空間内に格納、又は巻取ドラム
下方の空間から側枠外に回動して突出自在としたことを
特徴とする。

（作用） 本考案によれば、踏み台を巻取ドラムの下部空間から突
出させて片足で踏み付ければ、この踏み台を設けた側枠
の前後脚部を同時に押さえ付けることができる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

ホース巻取機Ａは、、巻取ドラム１の胴部幅より若干広
い間隔をもって正対する左右の側枠2,3の前後脚部4,5間
に互いに平行な前後の横杆6,7を横設すると共に、前記
左右の側枠2,3上端間に持手兼用の上部杆８を横設して
機枠９を構成し、前記左右の側枠2,3間には巻取ドラム
１を回転自在に軸承する。また、巻取ドラム１のドラム
軸1aの一端には一方の側枠２の外側に回転可能に取付け
た操作ハンドル10を連結し、この操作ハンドル10の回動
操作により巻取ドラム１が一体に回転する。

左右の側枠2,3は所望の金属材等を用いて正面Ａ字状に
一体形成され、その下端には前後の脚部4,5を設け、両
脚部4,5間にはスペース11を確保する。また、操作ハン
ドル10を取付けた側枠２の前後脚部4,5間にわたっては
踏み台12が設けられている。

踏み台12は、金属製棒材を山形状に折曲し且つその両遊
端を外方へ折曲することによって形成する。また、前記
前後の脚部4,5におけるスペース11に臨む側面13下端に
正対して開設した差込孔14に、山形状部12aをその弾性
を利用して若干圧潰した状態で、両端の差込棒部12bを
差込むことで取付けられている。そうして、ホース巻取
時においては側枠２の前記スペース11下から外方へ山形
状部12aが突出しており（第１図）、ホース巻取機不使
用時には差込棒部12bを中心にして機枠９下方から半回
転すれば巻取ドラム１の下部空間15、即ち前後の横杆6,
7間に収納されるようになっている（第２図参照）。

また、踏み台12は、差込孔14直下に突設した小突起16を
その回転時に自らの弾性を利用して乗り上げることで、
持ち運び時等の垂れ下がることがないようになってい
る。

以上の構成によれば、ホース巻取時においては、踏み台
12の山形状部12aを側枠４の外方へ突出させ、この踏み
台12を片足で踏み付けることで側枠２の前後脚部4,5が
設置面Ｂに押さえ付けられを持って機枠９の前後の浮き
上がりを防止する。そうして、この状態でホースを左右
に振分けながら操作ハンドル10の操作で巻取ドラム１を
回転させて、ホースＣを平行に巻取る。

尚、踏み台12の形状は上述したものに限定されず、両遊
端に差込棒部12bを備えた平面 形、平面 形等に形成することも可能であり、また金属製棒材で囲
まれる先端部分に板材を嵌め込んで構成してもよい。

（考案の効果） 本考案のホース巻取機は以上説明したように構成したの
で、踏み台を踏み付けることで機枠の前後の浮き上がり
を同時に阻止してホース巻取り時における機枠の横転を
阻止でき、従って一方の手でホース振分けながら他方の
手でドラムを回転させてのホース巻取作業をよりスムー
ズに行うことが可能になる。

また、ホース巻取機を梱包，陳列，持ち運ぶ際等には踏
み台を巻取ドラムの下方空間に収納すれば、この踏み台
が邪魔になる虞れもない。

さらに、踏み台を側枠の前後脚部間に設けたことによ
り、巻取ドラムの下部空間を全域にわたって踏み台の収
納空間として利用でき、よって踏み台を、収納空間に収
納可能でなおかつ操作ハンドルの操作に影響されること
なく確実に踏み付けることができる長さに形成すれば上
述した夫々の効果をより向上し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はホース巻取機
の斜視図、第２図は第１図の底面図、第３図は脚部の断
面図である。 尚、図中、 10:操作ハンドル、2:側枠 4,5:脚部、12:踏み台 1:巻取ドラム、15:下部空間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】巻取ドラムを軸承する左右の側枠における
   操作ハンドルを備えた側枠の前後脚部の下部に、踏み台
   の基部を回動可能に取付けると共に、その踏み台は左右
   の側枠間における巻取ドラムより下方の空間内に格納、
   又は巻取ドラム下方の空間から側枠外に回動して突出自
   在としたことを特徴とするホース巻取機。