JPH0784504B2 - ポリスチレンスルホン酸又はその誘導体の製造方法 - Google Patents

ポリスチレンスルホン酸又はその誘導体の製造方法

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JPH0784504B2
JPH0784504B2 JP62256266A JP25626687A JPH0784504B2 JP H0784504 B2 JPH0784504 B2 JP H0784504B2 JP 62256266 A JP62256266 A JP 62256266A JP 25626687 A JP25626687 A JP 25626687A JP H0784504 B2 JPH0784504 B2 JP H0784504B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリスチレンスルホン酸又はその誘導体の製
造方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) ポリスチレンスルホン酸類は、分散剤、帯電防止剤、導
電剤、凝集剤及び清缶剤などとして工業的に有用な化合
物である。このようなポリスチレンスルホン酸類の製造
方法としては、次のような方法が採用されている。有機
溶媒に溶解したポリスチレンに無水硫酸を反応させてポ
リスチレンスルホン酸と有機溶媒との懸濁液を得、該懸
濁液に水又はアルカリ水溶液を加えて静置させることに
よってポリスチレンスルホン酸類を水層中に抽出する方
法である。
しかしながら、上記したようなポリスチレンスルホン酸
類を水層中に抽出する方法を採用した場合、水に対する
溶解度が比較的小さい有機溶媒を選択し、且つ、静置時
間を長くしても、ポリスチレンスルホン酸類の水溶液中
に有機溶媒が相当量溶解して混入するという欠点があっ
た。この原因は、ポリスチレンスルホン酸類が有する界
面活性作用によって、有機溶媒が水層中に混入するもの
であると考えられる。
このため、純度の高いポリスチレンスルホン酸類が得難
いという問題があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らはかかる現状に鑑み、上記従来法の欠点を解
消し得るポリスチレンスルホン酸類の製造法を開発すべ
く鋭意研究を重ねてきた。その結果、ポリスチレンスル
ホン酸類の有機溶媒の懸濁液に水又は水蒸気を存在させ
て加熱することによって該有機溶媒を完全に留出除去す
ることができ、有機溶媒が混入しないポリスチレンスル
ホン酸類の水溶液を高純度に得ることができることを見
い出した。本発明はかかる知見に基づき完成されたもの
である。
即ち、本発明は、有機溶媒中に溶解したポリスチレン又
はその誘導体をスルホン化する第1工程と、第1工程で
得られたポリスチレンスルホン酸又はその誘導体が有機
溶媒中に分散した懸濁液に水を存在させて加熱すること
により、ポリスチレンスルホン酸又はその誘導体の水溶
液を回収する第2工程とよりなるポリスチレンスルホン
酸又はその誘導体の製造方法である。
本発明で得られるポリスチレンスルホン酸類は、下記式
〔I〕 で示される単量体単位を有する。上記一般式〔I〕中の
アルキル基としては、炭素数1〜6の低級アルキル基が
好ましい。また、アリール基としては、フェニル基、ト
リル基、キシリル基等が好適である。
上記一般式〔I〕で示される単量体単位の含有割合は、
特に制限されるものではないが、本発明の効果が十分に
発揮されるのは70モル%以上の場合である。ポリスチレ
ンスルホン酸類が、上記一般式〔I〕で示される単量体
単位と他の単量体単位とで構成される場合、他の単量体
単位としては公知のビニル単量体から得られる単量体単
位が何ら制限されず採用し得る。例えば、下記式〔II〕 で示される単量体単位が好適に採用される。上記一般式
〔II〕中のアルキル基としては、炭素数1〜6の低級ア
ルキル基であることが好ましく、アリール基としてはフ
ェニル基、トリル基、キシリル基等が好ましい。また、
これらの各基の置換基としてはハロゲン原子を挙げるこ
とができる。
本発明のポリスチレンスルホン酸類の分子量は、用途に
応じて選択されるが、一般に重量平均分子量は200〜1,0
00,000の範囲である。
次に、本発明で使用し得る有機溶媒は、特に制限される
ものではないが、ポリスチレンスルホン酸類の製造に適
した有機溶媒が選ばれる。例えば、ポリスチレン又はそ
の誘導体にスルホン酸基を導入してポリスチレンスルホ
ン酸類を製造する方法を採用する場合には、 1)ポリスチレン又はその誘導体を溶解する 2)スルホン酸基を導入しないために使用される試薬と
反応しない の要件を満足する有機溶媒が好適に採用される。また、
水100gに対する溶解度が2g以下であるものが水との分離
が良好である。さらに、沸点又は水との共沸温度が100
℃以下である有機溶媒が好適に使用される。
このような有機溶媒としては、例えば、塩化メチレン、
クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化メタン類;二
塩化エタン等のハロゲン化エタン類;二塩化エチレン、
三塩化エチレン等のハロゲン化エチレン類等のハロゲン
化炭化水素が好適である。
本発明の方法における第1工程は、有機溶媒に溶解させ
たポリスチレン又はその誘導体に公知の方法によってス
ルホン酸基を導入する試薬を反応させる方法が挙げられ
る。
本発明の第2工程において、懸濁液中のポリスチレンス
ルホン酸類は、次に述べる方法によって水溶液として分
離される。即ち、ポリスチレン酸類と有機溶媒との懸濁
液中に水を混合するか又は水蒸気を導入するか或いはそ
れらの両方により懸濁液中に水を存在させて加熱するこ
とによって該有機溶媒を留出除去する方法である。本発
明に於いて、水を存在させて加熱する具体的な方法とし
ては、下記の方法が挙げられる。
懸濁液に水を加えて加熱する方法。
加熱した水中に懸濁液を滴下する方法。
懸濁液中に水蒸気を導入し、水蒸気の熱量のみによ
って加熱する方法。
懸濁液中に水蒸気を導入し、さらに他の手段によっ
て加熱する方法。
水の存在量は、特に制限されないが、一般には懸濁液10
0重量部に対して水又は水蒸気を40〜100重量部用いるこ
とが好ましい。
ポリスチレンスルホン酸塩、即ち、ポリスチレンスルホ
ン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩
などを目的とする時は、使用する水に水酸化アルカリ金
属、水酸化アルカリ土類金属、又はアミンなどを溶解し
た水溶液を用いて同様な操作によって得ることができ
る。また、ポリスチレンスルホン酸を水溶液として得た
のち、水酸化アルカリ金属、水酸化アルカリ土類金属又
はアミンで中和しても得ることができる。
加熱の温度は、水と有機溶媒とが共沸混合物をつくる場
合にはその沸点迄、また、共沸混合物を使わない場合に
は有機溶媒の沸点迄加熱することが好ましい。加熱によ
り有機溶媒の留出を完全に行なうことによって、ポリス
チレンスルホン酸類を高純度の水溶液として得ることが
できる。
留出された有機溶媒は、簡単な精製によりポリスチレン
スルホン酸類の製造を行なう反応工程の溶媒として再利
用することができる。従来の方法の層分離により分離さ
れた有機溶媒層は、水と共に一部未反応ポリスチレン及
びポリスチレンスルホン酸類を含有するため、これらす
べてを除くため繁雑な操作を必要とした。しかし、本発
明によれば留出された有機溶媒は水を含有するのみであ
り、リサイクルに要する操作が簡便となる。一般に水と
層分離したあと、通常の乾燥操作を行なうのみで、反応
工程にリサイクル可能である。
従って、本発明を工業的に実施する場合には、有機溶媒
中に溶解したポリスチレン又はその誘導体を通常の方法
でスルホン化する工程、ポリスチレンスルホン酸類と有
機溶媒との懸濁液を得る反応工程と、該反応工程で得ら
れたポリスチレンスルホン酸類と有機溶媒との懸濁液に
水又は水蒸気を存在させて加熱することにより有機溶媒
を留出除去してポリスチレンスルホン酸類の水溶液を得
る分離工程と、該分離工程で分離された有機溶媒を反応
工程に回収する回収工程とを組合わせる方法が好適に採
用される。
(効 果) 本発明の方法によれば、得られるポリスチレンスルホン
酸類の水溶液中に含まれる有機溶媒の量を極めて少なく
することができる。従って、純度の高いポリスチレンス
ルホン酸類を得ることができる。
また、本発明の方法によれば、ポリスチレンスルホン酸
類の懸濁液から分離される有機溶媒中へのポリスチレン
スルホン酸類の混入を防止することができるため、有機
溶媒を簡単に精製するのみで再使用することができる。
以上のように本発明の方法は、純度の高いポリスチレン
スルホン酸類を製造し、また、分離された有機溶媒の再
利用による省資源を可能にするものであり、その工業的
な利用価値は極めて高いものである。
(実施例) 以下に、本発明をさらに詳細に説明するために実施例及
び比較例を掲げるが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
実施例1 重量平均分子量5,000のポリスチレン25.92g(0.25モ
ル)を二塩化エタン140mlに溶解した。この溶液に無水
硫酸20.02g(0.25モル)を二塩化エタン80mlに溶解した
溶液を、30〜35℃の温度で3時間かけて滴下した。30分
間同温度で熟成後、ポリスチレンスルホン酸と二塩化チ
タンの懸濁液を150mlの水中に滴下しながら水と有機溶
媒の共沸混合物の沸点まで加熱し、二塩化チタンを留出
除去した。
二塩化チタン含有量100ppm以下のポリスチレンスルホン
酸水溶液(濃度36重量%)130gを得た。ポリスチレンス
ルホン酸のスルホン化率は92モル%であった。留出除去
した二塩化エタンと水の共沸混合物は容易に層分離し、
得られた二塩化エタンは塩化カルシウムで脱水するだけ
で再利用が可能であった。
比較例1 実施例1と同様に反応を行い、ポリスチレンスルホン酸
と二塩化エタンの懸濁液を90mlの水中に滴下し、溶解
後、分解漏斗で5時間静置した。層分離によって濃度35
重量%のポリスチレンスルホン酸水溶液140を得た。こ
の水溶液には二塩化エタンが3.42重量%含まれていた。
実施例2 ポリスチレン又はその誘導体、無水硫酸及び有機溶媒と
して表1に示したものを使用し、また、ポリスチレンス
ルホン酸の塩を得る場合には、スルホン化反応後のポリ
スチレンスルホン酸又はその誘導体の懸濁液を滴下する
水中に表1に示したアルカリ金属、アルカリ土類金属又
はアミンを存在させたほかは、実施例1と同様に反応を
行ない、目的物を得た。結果は表1に示した。なお、い
ずれの場合も得られたポリスチレンスルホン酸又はポリ
スチレンスルホン酸塩水溶液中の有機溶媒の含量は100p
pm以下であり、また有機溶媒は塩化カルシウムで脱水す
るだけで再利用が可能であった。
実施例8 実施例1と同様にしてポリスチレンスルホン酸と二塩化
エタンの懸濁液を得た。この懸濁液を加熱しながら100
℃の水蒸気をバブリングさせて二塩化エタンを留出除去
した。得られたポリスチレンスルホン酸水溶液(濃度35
重量%)中の二塩化エタンの量は100ppm以下であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機溶媒中に溶解したポリスチレン又はそ
    の誘導体をスルホン化する第1工程と、第1工程で得ら
    れたポリスチレンスルホン酸又はその誘導体が有機溶媒
    中に分散した懸濁液に水を存在させて加熱することによ
    り、ポリスチレンスルホン酸又はその誘導体の水溶液を
    回収する第2工程とよりなるポリスチレンスルホン酸又
    はその誘導体の製造方法。
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