JPH0784407B2 - 2−(置換アリ−ル)プロピオン酸またはエステルの製法 - Google Patents
2−(置換アリ−ル)プロピオン酸またはエステルの製法Info
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- JPH0784407B2 JPH0784407B2 JP62122764A JP12276487A JPH0784407B2 JP H0784407 B2 JPH0784407 B2 JP H0784407B2 JP 62122764 A JP62122764 A JP 62122764A JP 12276487 A JP12276487 A JP 12276487A JP H0784407 B2 JPH0784407 B2 JP H0784407B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、医薬品および医薬品を初めとする有機合成分
野において中間体として有用な2−(置換アリール)プ
ロピオン酸エステルおよび/または2−(置換アリー
ル)プロピオン酸を製造する方法に関するものである。
これらの2−(置換アリール)プロピオン酸エステルお
よび/または2−(置換アリール)プロピオン酸は、消
炎鎮痛効果を有する医薬品として有用な物質を多く含む
ものである。更に詳しくは、置換アリールエチレンを一
酸化炭素と、水および/またはアルコールと反応させ、
カルボン酸エステルおよび/またはカルボン酸を製造す
る際に、特定の金属酸化物を共存させ、目的物の選択性
を高める新規な製造方法に関するものである。
野において中間体として有用な2−(置換アリール)プ
ロピオン酸エステルおよび/または2−(置換アリー
ル)プロピオン酸を製造する方法に関するものである。
これらの2−(置換アリール)プロピオン酸エステルお
よび/または2−(置換アリール)プロピオン酸は、消
炎鎮痛効果を有する医薬品として有用な物質を多く含む
ものである。更に詳しくは、置換アリールエチレンを一
酸化炭素と、水および/またはアルコールと反応させ、
カルボン酸エステルおよび/またはカルボン酸を製造す
る際に、特定の金属酸化物を共存させ、目的物の選択性
を高める新規な製造方法に関するものである。
[従来の技術および本発明が解決しようとする問題点] 従来から、置換アリールエチレンをパラジウム触媒の存
在下でヒドロエステル化して、2−(置換アリール)プ
ロピオン酸を得る方法としては、例えば、英国特許第1,
565,235号および特開昭52−97930号公報等が提案されて
いる。
在下でヒドロエステル化して、2−(置換アリール)プ
ロピオン酸を得る方法としては、例えば、英国特許第1,
565,235号および特開昭52−97930号公報等が提案されて
いる。
しかしながら、ヒドロエステル化触媒として用いられる
ものは、複雑で、高価なパラジウム錯体触媒である。
ものは、複雑で、高価なパラジウム錯体触媒である。
更に、一般に末端オレフィンのカルボニル化では、目的
とするアリール基に対してα位の炭素原子に対してカル
ボニル基が導入された2−(置換アリール)体の他に、
β位の炭素原子に対してカルボニル基が導入された3−
(置換アリール)体の副生が避けられなかった。従っ
て、従来からこの技術分野では、有用で好ましい2−
(置換アリール)体への選択性を高める方法が望まれて
いた。即ち、2−(置換アリール)体(α)/3−(置換
アリール)体(β)のモル比で表すα/βと比率を高め
ることに努力が注がれている。
とするアリール基に対してα位の炭素原子に対してカル
ボニル基が導入された2−(置換アリール)体の他に、
β位の炭素原子に対してカルボニル基が導入された3−
(置換アリール)体の副生が避けられなかった。従っ
て、従来からこの技術分野では、有用で好ましい2−
(置換アリール)体への選択性を高める方法が望まれて
いた。即ち、2−(置換アリール)体(α)/3−(置換
アリール)体(β)のモル比で表すα/βと比率を高め
ることに努力が注がれている。
本発明者らは、非常に単純な化合物である酸化パラジウ
ムを用いても、特定の金属酸化物と塩酸並びにフォスフ
ィンを共存させることにより、置換アリールスチレンの
ヒドロエステル化反応が可能であり、しかも有用で好ま
しい反応物である2−(置換アリール)体の収率が高い
ヒドロエステル化が可能であることを見出し、本発明の
方法を完成したものである。
ムを用いても、特定の金属酸化物と塩酸並びにフォスフ
ィンを共存させることにより、置換アリールスチレンの
ヒドロエステル化反応が可能であり、しかも有用で好ま
しい反応物である2−(置換アリール)体の収率が高い
ヒドロエステル化が可能であることを見出し、本発明の
方法を完成したものである。
更に本発明の方法をフローシートで表すと次のようにな
る。
る。
[問題を解決するための手段] 即ち本発明は、塩酸、フォスフィンおよびCu、Zn、Feか
らなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の金属酸化
物を、パラジウム金属1原子に対して0.05原子以上共存
させて、置換アリールエチレンを、酸化パラジウム触媒
の存在下に、一酸化炭素、水および/または低級アルコ
ールと反応させ、必要に応じて加水分解することを特徴
とする2−(置換アリール)プロピオン酸またはそのエ
ステルの製法を提供するものであり、有用で好ましい2
−(置換アリール)体を効率よく製造する方法に関する
ものである。
らなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の金属酸化
物を、パラジウム金属1原子に対して0.05原子以上共存
させて、置換アリールエチレンを、酸化パラジウム触媒
の存在下に、一酸化炭素、水および/または低級アルコ
ールと反応させ、必要に応じて加水分解することを特徴
とする2−(置換アリール)プロピオン酸またはそのエ
ステルの製法を提供するものであり、有用で好ましい2
−(置換アリール)体を効率よく製造する方法に関する
ものである。
本発明において置換アリールエチレンとは、スチレンの
他、メチルスチレン、エチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、プロピルスチレン、ブチルスチレンなどのアルキル
スチレン類、その他に、ジフェニル基、フェノキシフェ
ニル基、アルコキシナフチル基、ベンゾイルフェニル基
が置換した置換アリールエチレン類等などである。これ
らの置換アリールエチレンは、従来公知の方法で製造さ
れたものであれば何れも使用することができる。製造方
法の具体例としては、 Industrial and Engineering Chemistry,Vol.46,No.4,6
52(1954); Journal of Chemical and Engineering Data,Vol.9,No.
1,104(1964); I&EC Product Resarch and Development,Vol.3,No.1,
16(1964); 米国特許第2,420,689、2,422,318,2,864,872、2,954,41
3および3,025,330号など が提案されており、これらの方法による置換アリールエ
チレンを何れも使用することができる。
他、メチルスチレン、エチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、プロピルスチレン、ブチルスチレンなどのアルキル
スチレン類、その他に、ジフェニル基、フェノキシフェ
ニル基、アルコキシナフチル基、ベンゾイルフェニル基
が置換した置換アリールエチレン類等などである。これ
らの置換アリールエチレンは、従来公知の方法で製造さ
れたものであれば何れも使用することができる。製造方
法の具体例としては、 Industrial and Engineering Chemistry,Vol.46,No.4,6
52(1954); Journal of Chemical and Engineering Data,Vol.9,No.
1,104(1964); I&EC Product Resarch and Development,Vol.3,No.1,
16(1964); 米国特許第2,420,689、2,422,318,2,864,872、2,954,41
3および3,025,330号など が提案されており、これらの方法による置換アリールエ
チレンを何れも使用することができる。
具体的な本発明の方法で得られる2−(置換アリール)
プロピオン酸としては、α−(3−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸、α−(3−ジフェニリル)プロピオ
ン酸、α−(3−フェノキシフェニル)プロピオン酸、
α−(3−アルコキシナフチル)プロピオン酸、α−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸等が例示され
る。
プロピオン酸としては、α−(3−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸、α−(3−ジフェニリル)プロピオ
ン酸、α−(3−フェノキシフェニル)プロピオン酸、
α−(3−アルコキシナフチル)プロピオン酸、α−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸等が例示され
る。
本発明の方法において、置換アリールエチンレンと一酸
化炭素と共に反応させるものは、水、低級アルコールま
たはこれらの混合物である。
化炭素と共に反応させるものは、水、低級アルコールま
たはこれらの混合物である。
本発明の方法で、水を用いて一酸化炭素と反応させたと
きには、2−(置換アリール)プロピオン酸を遊離のカ
ルボン酸として直接製造できる。
きには、2−(置換アリール)プロピオン酸を遊離のカ
ルボン酸として直接製造できる。
また、低級アルコールを用いて一酸化炭素と反応させた
ときには、2−(置換アリール)プロピオン酸は使用し
たアルコールのアルキルエステルとして製造される。
ときには、2−(置換アリール)プロピオン酸は使用し
たアルコールのアルキルエステルとして製造される。
このエステルは、必要に応じて、従来公知の方法で加水
分解することによって、遊離のカルボン酸に容易に変換
することができる。これらの低級アルコールは、炭素数
1から4の低級アルキル基を有する脂肪族アルコールで
ある。具体例としては、メタノール、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、se
c−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールな
どである。これらは単独でも、あるいは2種類以上のア
ルコールを混合しても用いてもよい。その種類は、反応
させる置換アリールエチレンに応じて適宜選択できる。
アルコールの使用量は、置換アリールエチレンに対し過
剰てあればよいが、モル比で、置換アリールエチレンの
1に対して5迄で充分である。
分解することによって、遊離のカルボン酸に容易に変換
することができる。これらの低級アルコールは、炭素数
1から4の低級アルキル基を有する脂肪族アルコールで
ある。具体例としては、メタノール、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、se
c−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールな
どである。これらは単独でも、あるいは2種類以上のア
ルコールを混合しても用いてもよい。その種類は、反応
させる置換アリールエチレンに応じて適宜選択できる。
アルコールの使用量は、置換アリールエチレンに対し過
剰てあればよいが、モル比で、置換アリールエチレンの
1に対して5迄で充分である。
アルコールを用いるヒドロエステル化では、一般にエス
テルの異性体としてノルマル体とイソ体との異性体が共
に生成する。これらの異性体を、例えば、蒸留により分
離精製する必要があるときには、沸点、融点などの異性
体間の物理恒数に差が生じるように、使用するアルコー
ルの種類を適宜選択すれば良い。
テルの異性体としてノルマル体とイソ体との異性体が共
に生成する。これらの異性体を、例えば、蒸留により分
離精製する必要があるときには、沸点、融点などの異性
体間の物理恒数に差が生じるように、使用するアルコー
ルの種類を適宜選択すれば良い。
本発明のヒドロエステル化は、酸化パラジウムのパラジ
ウム金属1原子に対して0.05原子倍以上のCu、Zn、Feか
らなる群から選ばれた少なくとも一種の金属の金属酸化
物、塩酸およびフォスフィンの存在下で行なうものであ
る。
ウム金属1原子に対して0.05原子倍以上のCu、Zn、Feか
らなる群から選ばれた少なくとも一種の金属の金属酸化
物、塩酸およびフォスフィンの存在下で行なうものであ
る。
ヒドロエステル化触媒の活性中心であるパラジウムの使
用量は、置換アリールエチレン1モルに対して、0.0001
〜0.5モル、好ましくは0.0005〜0.1モルである。
用量は、置換アリールエチレン1モルに対して、0.0001
〜0.5モル、好ましくは0.0005〜0.1モルである。
フォスフィンは、例えば、トリフェニルホスフィン、ト
リトリルフォスフィン、トリブチルホスフィン、トリシ
クロヘキシルホスフィン、トリエチルホスフィン等であ
る。フォスフィンの添加量は、パラジウム1原子に対し
て0.8〜10モル、好ましくは1〜4モルである。
リトリルフォスフィン、トリブチルホスフィン、トリシ
クロヘキシルホスフィン、トリエチルホスフィン等であ
る。フォスフィンの添加量は、パラジウム1原子に対し
て0.8〜10モル、好ましくは1〜4モルである。
金属酸化物はCu、Zn、Feからなる群から選ばれた金属の
金属酸化物であり、金属酸化物の酸化数は最大から最小
の状態のいずれでもよい。これらは、単独でも、また異
る金属もしくは異る酸化数の金属の混合物の状態で用い
ても良い。これら金属酸化物は、パラジウム原子に対し
て、0.05原子倍以上の添加量が好ましい。0.05原子倍未
満の添加量では、該酸化金属の添加の効果がない。即
ち、前述のα/β比(i/n比)を向上させる効果がな
い。金属化物の添加量の上限に付いては特に制限はな
く、適宜選択できるが、実用上は100原子倍で充分であ
る。
金属酸化物であり、金属酸化物の酸化数は最大から最小
の状態のいずれでもよい。これらは、単独でも、また異
る金属もしくは異る酸化数の金属の混合物の状態で用い
ても良い。これら金属酸化物は、パラジウム原子に対し
て、0.05原子倍以上の添加量が好ましい。0.05原子倍未
満の添加量では、該酸化金属の添加の効果がない。即
ち、前述のα/β比(i/n比)を向上させる効果がな
い。金属化物の添加量の上限に付いては特に制限はな
く、適宜選択できるが、実用上は100原子倍で充分であ
る。
具体的な本発明の金属酸化物は、CuO、Cu2O、ZnO、Fe
O、Fe2O3などである。
O、Fe2O3などである。
反応系に添加し共存させる塩酸は、HClの水溶液でもよ
いし、ガス状のHClでもよい。添加量は適宜選択できる
が、過大な添加は、副反応である置換アリールエチレン
とアルコールとの付加反応によるエーテルの副生をもた
らすため、実用上は酸化パラジウムに対して、2倍モル
から50倍モルの範囲が好ましい。
いし、ガス状のHClでもよい。添加量は適宜選択できる
が、過大な添加は、副反応である置換アリールエチレン
とアルコールとの付加反応によるエーテルの副生をもた
らすため、実用上は酸化パラジウムに対して、2倍モル
から50倍モルの範囲が好ましい。
ヒドロエステル化反応は反応温度40〜200℃、好ましく
は50〜180℃で行なう。反応温度が40℃未満では反応速
度が著しく遅くなり、実用上実施することができない。
また、反応温度が200℃を越えると、重合等の副反応
や、パラジウム系カルボニル化触媒の分解が生じ好まし
くない。
は50〜180℃で行なう。反応温度が40℃未満では反応速
度が著しく遅くなり、実用上実施することができない。
また、反応温度が200℃を越えると、重合等の副反応
や、パラジウム系カルボニル化触媒の分解が生じ好まし
くない。
反応圧力は5kg/cm2以上あれば適宜選択できる。5kg/cm2
未満では実用上実施することができない程反応が遅くな
る。また、圧力は高い程反応が速やかに進行し好ましい
が、圧力を必要以上に高く設定すると、反応器の耐圧を
非常に高する必要があるなど、製造装置の点から自ずと
限界がある。従って、実用上は500Kg/cm2以下の圧力で
充分である。
未満では実用上実施することができない程反応が遅くな
る。また、圧力は高い程反応が速やかに進行し好ましい
が、圧力を必要以上に高く設定すると、反応器の耐圧を
非常に高する必要があるなど、製造装置の点から自ずと
限界がある。従って、実用上は500Kg/cm2以下の圧力で
充分である。
ヒドロエステル化反応は、一酸化炭素の吸収による圧力
減少がみられなくなるまで行なえばよく、通常は4〜20
時間の反応時間で充分である。
減少がみられなくなるまで行なえばよく、通常は4〜20
時間の反応時間で充分である。
供給する一酸化炭素は単独で供給すればよい。
しかし、カルボニル化反応に不活性な、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン、メタン、エタン等の気体が共存しても良
い。
ム、アルゴン、メタン、エタン等の気体が共存しても良
い。
本発明のヒドロエステル化において、一般的には無溶媒
の状態で充分好ましい結果が得られるが、ヒドロエステ
ル化に不活性な溶媒を反応熱除去等の目的で用いること
もできる。ヒドロエステル化に不活性な溶媒としては、
エーテル、ケトン、アルコール等の極性溶媒や、パラフ
ィン、シクロパラフィン、芳香族炭化水素のような無極
性溶媒が挙げられる。
の状態で充分好ましい結果が得られるが、ヒドロエステ
ル化に不活性な溶媒を反応熱除去等の目的で用いること
もできる。ヒドロエステル化に不活性な溶媒としては、
エーテル、ケトン、アルコール等の極性溶媒や、パラフ
ィン、シクロパラフィン、芳香族炭化水素のような無極
性溶媒が挙げられる。
アルコールと反応させたときには、2−(置換アリー
ル)プロピオン酸はアルコールエステルの形で得られ
る。これを必要に応じて、カルボン酸の形に変換するに
は、例えば、アルカリ水溶液と共に加熱し加水分解した
後、適当な酸で酸性にして遊離のカルボン酸に変換した
後、カルボン酸を溶剤などで抽出分離すればよい。
ル)プロピオン酸はアルコールエステルの形で得られ
る。これを必要に応じて、カルボン酸の形に変換するに
は、例えば、アルカリ水溶液と共に加熱し加水分解した
後、適当な酸で酸性にして遊離のカルボン酸に変換した
後、カルボン酸を溶剤などで抽出分離すればよい。
反応終了後、再結晶などにより目的とする2−(置換ア
リール)プロピオン酸が得られる。
リール)プロピオン酸が得られる。
[発明の効果] 本発明の方法によれば、複雑で高価なパラジウム錯体触
媒を用いることなく、実際の使用面で好ましい2−(置
換アリール)プロピオン酸を選択性良く、効率的に製造
することが出来る。
媒を用いることなく、実際の使用面で好ましい2−(置
換アリール)プロピオン酸を選択性良く、効率的に製造
することが出来る。
[実施例] 以下に実施例により、本発明を更に詳しく説明する。
実施例1 −スチレンのヒドロエステル化− 容量200mlのかき混ぜ機付耐圧容器に、42gのスチレン
(0.4モル)、50mgのPdO(0.4ミリモル)、0.213gのト
リフェニルフォスフィン(0.8ミリモル)、35%塩酸(1
50mg、1.4ミリモル)および下記に示す量のCuOを入れ、
一酸化炭素によって75Kg/cm2まで加圧し、加圧状態を保
った。加圧下で撹拌しながら、温度90℃において10時間
反応させた。反応終了後冷却し、更に余剰の一酸化炭素
を放出して得られた反応物を、ガスクロマトグラムで分
析し、α−フェニルプロピオン酸メチルエステルの収
率、および選択性としてβ位体に対するα位体のモル比
を算出した。その結果を次に示す。
(0.4モル)、50mgのPdO(0.4ミリモル)、0.213gのト
リフェニルフォスフィン(0.8ミリモル)、35%塩酸(1
50mg、1.4ミリモル)および下記に示す量のCuOを入れ、
一酸化炭素によって75Kg/cm2まで加圧し、加圧状態を保
った。加圧下で撹拌しながら、温度90℃において10時間
反応させた。反応終了後冷却し、更に余剰の一酸化炭素
を放出して得られた反応物を、ガスクロマトグラムで分
析し、α−フェニルプロピオン酸メチルエステルの収
率、および選択性としてβ位体に対するα位体のモル比
を算出した。その結果を次に示す。
実験例1から4で得られた反応物をまとめて、精密蒸留
により、12mmHgから22mmHgの圧力における留出温度98℃
から119℃の留分であるα−フェニルプロピオン酸メチ
ルエステル(回収率83%、純度97.7%)を得た。
により、12mmHgから22mmHgの圧力における留出温度98℃
から119℃の留分であるα−フェニルプロピオン酸メチ
ルエステル(回収率83%、純度97.7%)を得た。
比較例1 実施例1の実験例2において、各々CuO、塩酸を添加せ
ずにヒドロエステル化を行なった。同様に収率および選
択性を求めた。
ずにヒドロエステル化を行なった。同様に収率および選
択性を求めた。
実施例2 −ブチルスチレンのヒドロエステル化− 実施例1と同様に、容量200mlのかき混ぜ機付き耐圧容
器に、83gのp−イソブチルスチレン(0.4モル)、56mg
のPdO(0.4ミリモル)、0.213gのトリフェニルフォスフ
ィン(0.8ミリモル)、20gのメタノール(0.6モル)お
よび各々下記に示す量のZnOおよび35%塩酸(150mg、1.
4ミリモル)を入れ、一酸化炭素によって圧力75Kg/cm2
まで加圧し、加圧状態を保った。加圧下で、撹拌しなが
ら温度90℃において10時間反応させた。反応終了後に冷
却した後余剰の一酸化炭素を放出し、得られた反応物を
ガスクロマトグラムで分析し、収率、および選択性とし
てβ位体に対するα位体のモル比を算出した。その結果
を次に示す。
器に、83gのp−イソブチルスチレン(0.4モル)、56mg
のPdO(0.4ミリモル)、0.213gのトリフェニルフォスフ
ィン(0.8ミリモル)、20gのメタノール(0.6モル)お
よび各々下記に示す量のZnOおよび35%塩酸(150mg、1.
4ミリモル)を入れ、一酸化炭素によって圧力75Kg/cm2
まで加圧し、加圧状態を保った。加圧下で、撹拌しなが
ら温度90℃において10時間反応させた。反応終了後に冷
却した後余剰の一酸化炭素を放出し、得られた反応物を
ガスクロマトグラムで分析し、収率、および選択性とし
てβ位体に対するα位体のモル比を算出した。その結果
を次に示す。
実験例5から8で得られた反応物をまとめて、精密蒸留
により3mmHgから5mmHgの圧力における留出温度120℃か
ら129℃の留分であるα−(p−イソブチルフェニル)
プロピオン酸メチルエステル(回収率87%、純度98.4
%)を得た。
により3mmHgから5mmHgの圧力における留出温度120℃か
ら129℃の留分であるα−(p−イソブチルフェニル)
プロピオン酸メチルエステル(回収率87%、純度98.4
%)を得た。
比較例2 実施例2の実験例8において、各々ZnO、塩酸を添加せ
ずにヒドロエステル化を行なった。また同様に収率およ
び選択性を求めた。
ずにヒドロエステル化を行なった。また同様に収率およ
び選択性を求めた。
実施例3 −ブチルスチレンのヒドロエステル化− 実施例2と同様にして、下に示す金属塩をPd原子に対し
て0.5原子比となる量を添加してp−イソブチルスチレ
ンのヒドロエステル化を行なった。
て0.5原子比となる量を添加してp−イソブチルスチレ
ンのヒドロエステル化を行なった。
実施例5 −加水分解− 実施例2の蒸留で得られたα−(p−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸メチルエステル留分110gを用いて加水
分解を行なった。
ル)プロピオン酸メチルエステル留分110gを用いて加水
分解を行なった。
容量1リットルの、還流冷却器、撹拌き付の反応器に、
エステル170gの10%苛性ソーダ水溶液を入れ、かき混ぜ
ながら徐々に加熱し、80℃から95℃に保って3時間反応
させた。反応終了後室温まで冷却し、35%塩酸を加えて
酸性にした。カルボン酸として遊離した生成物のために
白濁した反応混合物に300gのトルエンを加えカルボン酸
を抽出した。抽出後トルエンを蒸留分離して淡黄色のα
−(p−イソブチルフェニル)プロピオン酸98g(融点7
3.5℃から75.0℃)を得た。
エステル170gの10%苛性ソーダ水溶液を入れ、かき混ぜ
ながら徐々に加熱し、80℃から95℃に保って3時間反応
させた。反応終了後室温まで冷却し、35%塩酸を加えて
酸性にした。カルボン酸として遊離した生成物のために
白濁した反応混合物に300gのトルエンを加えカルボン酸
を抽出した。抽出後トルエンを蒸留分離して淡黄色のα
−(p−イソブチルフェニル)プロピオン酸98g(融点7
3.5℃から75.0℃)を得た。
淡黄色結晶をn−ヘキサンから再結晶し、融点75.0℃か
ら75.5℃の白色結晶を得た。このものは、標品との混合
融点試験でも同一の融点を示した。
ら75.5℃の白色結晶を得た。このものは、標品との混合
融点試験でも同一の融点を示した。
実施例6および比較実験例 −プロピルアルコール、ブチルアルコールによるヒドロ
エステル化− 実施例2の実験例7において、メチルアルコールの代り
に、イソプロピルアルコール、sec−ブチルアルコール
を用いてヒドロエステル化を行なった。更に各々の場合
において塩酸を添加しない系に付いても比較実験を行な
った。
エステル化− 実施例2の実験例7において、メチルアルコールの代り
に、イソプロピルアルコール、sec−ブチルアルコール
を用いてヒドロエステル化を行なった。更に各々の場合
において塩酸を添加しない系に付いても比較実験を行な
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01J 31/26 X C07B 61/00 300
Claims (1)
- 【請求項1】酸化パラジウム触媒の存在下に、塩酸、フ
ォスフィン、およびCu、Zn、Feからなる群から選ばれる
少なくとも一種の金属の金属酸化物を、パラジウム金属
1原子に対して0.05原子以上共存させて、置換アリール
エチレンを、一酸化炭素、水および/または低級アルコ
ールと反応させ、必要に応じて加水分解することを特徴
とする2−(置換アリール)プロピオン酸またはエステ
ルの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62122764A JPH0784407B2 (ja) | 1987-05-20 | 1987-05-20 | 2−(置換アリ−ル)プロピオン酸またはエステルの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62122764A JPH0784407B2 (ja) | 1987-05-20 | 1987-05-20 | 2−(置換アリ−ル)プロピオン酸またはエステルの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63287746A JPS63287746A (ja) | 1988-11-24 |
JPH0784407B2 true JPH0784407B2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=14844036
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62122764A Expired - Lifetime JPH0784407B2 (ja) | 1987-05-20 | 1987-05-20 | 2−(置換アリ−ル)プロピオン酸またはエステルの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0784407B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100408806B1 (ko) * | 2000-06-20 | 2003-12-11 | 삼성전자주식회사 | 에폭사이드 유도체로부터 3-히드록시프로피온산 또는 그염을 제조하기 위한 방법 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0615498B2 (ja) * | 1984-07-14 | 1994-03-02 | 日本石油化学株式会社 | α−(p−イソブチルフエニル)プロピオン酸またはそのアルキルエステルの製造方法 |
-
1987
- 1987-05-20 JP JP62122764A patent/JPH0784407B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63287746A (ja) | 1988-11-24 |
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