JPH0784370B2 - 歯科印象採得用トレー用樹脂組成物 - Google Patents

歯科印象採得用トレー用樹脂組成物

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JPH0784370B2
JPH0784370B2 JP62029977A JP2997787A JPH0784370B2 JP H0784370 B2 JPH0784370 B2 JP H0784370B2 JP 62029977 A JP62029977 A JP 62029977A JP 2997787 A JP2997787 A JP 2997787A JP H0784370 B2 JPH0784370 B2 JP H0784370B2
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resin composition
resin
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tray
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道夫 中西
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、歯科印象採得用トレー用樹脂組成物に関す
る。
さらに詳しくは、軟化点50〜80℃を有する低融点の熱可
塑性トランスポリイソプレン樹脂を必須成分とする樹脂
組成物からなるトレーを用いることを特徴とする歯科印
象採得用トレー用樹脂組成物に関する。
本発明の歯科印象採得用トレー用樹脂組成物とは従来か
ら用いられている公知の粉末状のポリメチルメタクリレ
ート樹脂と液体状のメチルメタクリレートモノマーなど
を主成分とする常温または加温重合レジンを用いる方法
と同じ目的で使用する事ができる。
(従来技術) 周知のように,歯科技工作業において患者の口腔内歯科
印象採得を正確に行なうためには個々の患者の口腔内の
微妙な形状の違いに合せて作成した個人用トレーが必要
である。
従来、歯科補綴において,歯科印象採得作業をする際に
個人トレー用材料として広く用いられていたのは即時重
合タイプの樹脂からなるものである。
上述のものは通称「レジン」と呼ばれ,ポリマーとモノ
マーをブレンドしたものであった。
この通称「レジン」とよばれるものを構成するポリマー
とモノマーとして最も一般的なものは常温硬化型の場合
は過酸化ベンゾイルなどの重合開始剤及び着色剤を含有
した粉末状のポリメチルメタクリレート樹脂と架橋剤
(EDTAなど),重合促進剤(ジメチルパラトルイジンな
ど),重合禁止剤(ヒドロキノンなど)などを含有した
液体状のメチルメタクリレートモノマーであり,この両
者を混合して練り合わせたものを用いていた。
なお,上記の組成中,重合促進剤(ジメチルパラトルイ
ジンなど)を添加せずに加熱することによって過酸化ベ
ンゾイルなどの重合開始剤を分解させる加熱硬化型のも
のもある。
この重合開始剤などを含有した粉末状のポリメチルメタ
クリレート樹脂と液体状メチルメタクリレートモノマー
を印象採得作業する直前にブレンドし,常温または加温
して硬化反応を起こさせ,印象作業を行なっていた。
その手順は概略以下の通りである。
先ず,技巧士などの術者が患者の口腔内の歯が全く無い
か,ごく一部にだけ歯がある歯茎にたとえば練和したア
ルジネート印象材などを押し当て,歯茎および一部の歯
の凹凸部分の形状を写しとり,これを陰型とし,これに
石こうを水に溶いたものを流し込んで硬化させ,これを
陽模型としてこれに前述の未だ軟化状態の「レジン」を
押し当ててトレーを成形する。
印象採得作業をする場合はこの凹凸状の上面に別途準備
した縮合系シリコンゴムなどの弾性印象材を接着して患
者の口腔内に差し込んで上下の歯茎で噛ませる。
以上の作業により上側または下側の歯茎の形状を縮合系
シリコンゴムに精密印象して用いる。
上記の作業において「レジン」として粉末状のポリメチ
ルメタクリレート樹脂と液体状のメチルメタクリレート
モノマーを混合したものを用いる代りに「モデリングコ
ンパウンド」と称する天然の樹脂と可塑剤であるステア
リン酸を前もって混合して融点70〜80℃の熱可塑性のも
のを準備しておいて型取り作業時に加温軟化して用いる
方法を一部では実用されている。
しかしながら,以上のような「レジン」や「モデリング
コンパウンド」を用いる方法には以下のような欠点があ
る。
(発明が解決しようとする問題点) その問題とは上記の材料の中で「レジン」はポリマーと
モノマーという2種類の物質を作業前に混合して用いね
ばならないこと,この2種類の物質を均一に混合するた
めには時間がかかること,また混合されたものが硬化す
るまでにかなりの時間,具体的には30分程度を要するこ
と,また,液体のモノマーであるメチルメタクリレート
を用いなければならないことによる作業性の悪さ,ま
た,それらは比較的不安定な物質であるため変質しない
ように保管状態に注意を要すること,また,トレーとし
て成形した後も特有の臭いがあることにより患者の口腔
内に適用する場合の衛生上の問題があることなどであ
る。
一方,「モデリングコンパウンド」は強度が小さいため
大きな力が加わると脆くて割れるという欠点を有してい
る。
このような状況に鑑み,本発明者は鋭意検討した結果,
本発明を完成させた。
(発明の構成) すなわち,本発明は 「軟化点50〜80℃を有し,かつ,室温で固形である熱可
塑性トランスポリイソプレン樹脂を必須成分とすること
を特徴とする歯科印象採得用トレー用樹脂組成物」 である。
本発明の歯科印象採得用トレー用樹脂組成物のポイント
は前記の「レジン」や「モデリングコンパウンド」の代
りに患者の口腔内で安全な,すなわち,口腔内で火傷を
しない温度で軟化し,かつ,室温で硬化する熱可塑性ト
ランスポリイソプレン樹脂を主成分とした樹脂組成物を
トレー材料として用いることにある。
本発明の歯科印象採得用トレー用樹脂組成物に用いられ
る軟化点50〜80℃を有し,かつ,室温で固形である樹脂
組成物の主成分である熱可塑性トランスポリイソプレン
樹脂は以下のようにして製造される。
すなわち,有機アルミニウム化合物と三塩化ヴァナジウ
ムとチタン化合物からなる触媒などを用いてイソプレン
モノマーを重合させることにより得られる。
反応温度は10〜100℃が適当であり,ベンゼンなどの溶
媒中で行なってもよい。
また,イソプレンモノマーに他の共役ジエン系のモノマ
ーなどを共重合させてもよい。
この熱可塑性トランスポリイソプレン樹脂は種々のグレ
ードのものがあり,各種の用途に用いられているが,本
発明の歯科印象採得用トレー用樹脂組成物におけるトレ
ーの材料として用いるためには少なくとも85%のトラン
ス−1,4体を含有し,X線回折で測定された結晶性15〜40
%,ムーニー粘度5〜50(ML−4,100℃)を有するのも
のが最も好ましい。
この様なトランス−1,4ポリイソプレンを主成物とする
樹脂組成物の結晶融点は20〜80℃である。
ところで,人間の口腔内に適用可能な温度は最高約80℃
である。
前記の物性範囲を外れるものは本発明の使用目的に合致
しない。
すなわち,結晶性40%を超えるものでは溶融粘度が高過
ぎるため押圧力を強くせねばならず患者に不快感を与え
るばかりでなく,正確な印象作業が出来ない。
すなわち,トレイは歯と顎と歯齦の凹部(gumpocket)
などの微細な細部について精密に型を取ることが出来
ず,印象が全体として精密でなくなる。
以上のようにして得られたトランス−1,4ポリイソプレ
ン樹脂を主成分とする樹脂組成物は白色又は淡黄色の固
体であり,通常はペレット状に成形されるか,またはフ
レーク状に成形されて出荷されるわけであるが,本発明
の歯科印象採得用トレー用樹脂組成物は板状に成形され
たものでも差支えはない。
板状に成形する場合は口蓋内の頬内周縁部および舌側縁
部などの湾曲部または歯列弓に沿うように合わせてU字
状に成形しておいてもよい。
板状に成形しておく場合の厚さは2〜10mm,好ましくは
3〜5mmである。
本発明の歯科印象採得用トレー用樹脂組成物に用いるト
ランスポリイソプレン樹脂を主成分とする樹脂組成物は
白色又は淡黄色のままでも良いが,心理的に受容しやす
いピンク色または淡青色などに着色したものを用いても
差し支えはない。
これを印象採得作業に用いる場合は軟化点程度の温度を
有する温水を準備するか,または電熱を用いたヘヤード
ライヤー様の加温器で樹脂を軟化させ,前述のように
「レジン」や「モデリングコンパウンド」の代りに用い
る。
(発明の効果) 本発明の,熱可塑性トランスポリイソプレン樹脂を主成
分とする組成物からなるトレーを使用する歯科印象採得
用トレー用樹脂組成物は作業時間が著しく短縮されるこ
と,具体的には従来の材料を用いた方法では30分以上を
要していたのに対して,3〜5分で可能になった。
使用するトランスポリイソプレン樹脂組成物が低分子量
物などをほとんど含有していないので,管理も簡単で,
かつ,経時変化も無く,また,患者に対しても不快感を
与えないので好適である。
また本発明の歯科印象採得用樹脂組成物で用いる熱可塑
性トランスポリイソプレン樹脂組成物からなるトレーは
寸法精度,寸法安定性にもすぐれている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟化点50〜80℃を有し、かつ、室温で固形
    である熱可塑性トランスポリイソプレン樹脂を必須成分
    とすることを特徴とする歯科印象採得用トレー材料用樹
    脂組成物。
JP62029977A 1987-02-12 1987-02-12 歯科印象採得用トレー用樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0784370B2 (ja)

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JPS63196504A JPS63196504A (ja) 1988-08-15
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