JPH0783766B2 - 中空糸型血液浄化装置およびその製造方法 - Google Patents

中空糸型血液浄化装置およびその製造方法

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JPH0783766B2
JPH0783766B2 JP25007587A JP25007587A JPH0783766B2 JP H0783766 B2 JPH0783766 B2 JP H0783766B2 JP 25007587 A JP25007587 A JP 25007587A JP 25007587 A JP25007587 A JP 25007587A JP H0783766 B2 JPH0783766 B2 JP H0783766B2
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blood purification
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、中空糸型血液浄化装置およびその中空糸型
血液浄化装置の製造方法に関する。
さらに詳しく言うと、この発明は、血液の滞留がなく、
中空糸型血液浄化装置本体と血液導出入部材とを気密に
装着することができる中空糸血液浄化装置およびその製
造方法に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来、中空糸型血液浄化装置は、次のようにして製造し
ていた。
すなわち、中空繊維の束を筒型ケーシング中へその開放
端から挿入し、所定の長さを以って前記中空繊維の束の
両端が前記筒型ケーシングの開放端から突出するように
前記中空繊維の束を配置し、次いで、前記筒型ケーシン
グの両端部に成形型枠を装着し、前記筒型ケーシング内
に液状のシーラントを入れ、前記筒型ケーシングを回転
させることにより、筒型ケーシング内から成形型枠内に
液状シーラントを遠心力で移動させ、液状シーラントを
固化させる。その後、第9図に示すように、前記筒型ケ
ーシング50の開口部端面51より僅かに前方の位置でシー
ラント固化物52を切断して、第10図に示すように、切断
面において中空繊維束53の端面を開口させてなる中空糸
型血液浄化装置本体54を製造する。そして、第10図およ
び第11図に示すように、前記シーラント固化物の切断面
上において、中空繊維束の円形開口部の外側の領域Aで
たとえばO−リング55を配置し、これをシーリング部材
として前記中空糸型血液浄化装置本体54の端部に血液導
出入部材56を装着することにより、中空糸型血液浄化装
置57を製造していた。
前述のように、前記中空糸型血液浄化装置57において
は、前記切断端面にO−リング55を配置する必要上、第
10図に示すように、前記切断面に、中空繊維束53の外側
にO−リング55を配置する領域Aを設けていた。
しかしながら、O−リング55を配置するための領域Aを
切断面上で確保するためには、第11図に示すように、先
ず、筒型ケーシング50の両端開口部の内径r1を、筒型ケ
ーシング50の中央部の内径r2よりも大きくしなければな
らない。その結果、筒型ケーシング50の端部に成形型枠
(図示せず。)を装着してシーラントを固化させるとき
に、中空繊維束53が若干バラけてしまうことがある。中
空繊維束53がバラけたままシーラントを固化させると、
第11図に示すように、O−リング55を配置する切断面上
に中空繊維58の開口端が位置することになる。したがっ
て、前記中空糸型血液浄化装置本体54におけるシーラン
ト固化物52の切断面上にO−リング55を介在させて前記
中空糸型血液浄化装置57に血液導出入部材56を装着した
中空糸型血液浄化装置57を使用した場合に、バラけた中
空繊維58の開口端がO−リング55でふさがれているとき
には、ふさがれた中空繊維58において血液の滞留を生じ
る。また、バラけた中空繊維58の開口端が、前記シーラ
ント固化物52の切断面において、O−リング55の外側に
ある場合には、血液の漏洩を生じる。
中空糸型血液浄化装置57に対して血液の漏洩を防止しな
ければならないとの要請は非常に大きなものである。こ
の要請を満たすために、前記従来の装置にあっては、前
記シーラント固化物52の切断面を非常に高い精度で平滑
に切断しなければならないとの製造上の制約をもたら
す。もし、前記切断面が粗面であると、O−リング55を
装着していても、前記切断面とO−リング55との隙間か
ら血液の漏洩を生じることがあるからである。
また前記切断面が平滑であったとしても、血液導出入部
材56で前記O−リング55を前記切断面に対して押圧する
際、前記切断面とO−リング55との間からの血液の漏洩
を、完全に防止するためには、適正なOリング締めシロ
を維持するように筒型ケーシング50の端部と血液導出入
部材56とを螺合させる必要があり、そのためには筒型ケ
ーシング50の開口端から突出するシーラント固化物52の
突出長さを厳密に設定しなければならない。このことは
固化したシーラントの切断位置を厳密に設定しなければ
ならないことをも意味する。前記突出長さや切断位置の
厳密な設定はその製造条件を事さら面倒なものにすると
の製造上の問題点を誘発する。
血液漏出の重大な事故は、この中空糸型血液浄化装置57
における筒型ケーシング50における血液導出入部材56の
装着状態の緩みによっても発生する。この装着状態の緩
みは、筒型ケーシング50の端部と血液導出入部材56とを
螺合により装着する場合にしばしば発生した。そこで、
このような事態を防止するために、筒型ケーシング50の
端部と血液導出入部材56とを融着することが考えられ、
これにより一応の解決がなされた。
しかしながら、このような融着による装着において、融
着の程度が大きいと、融着部分でクラックが発生し、融
着の程度が小さいと、中空糸型血液浄化装置57の内圧を
高めた場合、血液導出入部材56が容易に脱落してしまう
との新たな問題点を生じた。
上記のような装置に起因する、あるいは製造上の問題点
の外に、筒型ケーシング50の両端開口部の内径r1を、筒
型ケーシング50の中央部の内径r2よりも大きくしなけれ
ばならないことから、シーラントの使用量が多くなって
製造費の増大をもたらすとの問題点および筒型ケーシン
グ50の形状が、両端に径の大きな太径部を有すると共に
中央部に径の小さな細径部を有する異形となって、小型
にすることができないとか、大きな貯蔵スペースを必要
とするなどの問題点もある。
この発明は前記問題点を解決することを目的とするもの
である。
すなわち、この発明の目的は、血液の漏洩や滞留を防止
した中空糸型血液浄化装置を提供することである。
この発明の他の目的は、血液導出入部材の装着が容易に
緩まないようにして、血液の漏出を防止した中空糸型血
液浄化装置を提供することである。
この発明の他の目的は、小型の中空糸型血液浄化装置を
提供することである。
この発明のさらに他の目的は、シーラントの使用量を低
減し、製造工程を簡略化し、しかも血液の漏洩や滞留を
防止した、製造経費の低減された中空糸型血液浄化装置
を製造する方法を提供することである。
[前記問題点を解決するための手段] 前記問題点を解決するための第1の発明の構成は、筒型
のケーシング内に装填した中空繊維の束の端部が開口し
た状態で、筒型ケーシングの両端部で前記中空繊維の束
をシーラントで固定してなる本体の両端に血液導出入部
材を装着してなる中空糸型血液浄化装置において、 筒型のケーシングの両端開口部から突出してなり、かつ
中空繊維の束の端部が揃って開口した状態で、前記中空
繊維の束をシーラントで固化してなるシーラント固化部
の周側面と前記筒型ケーシングの開口端面とに接触する
状態で環状弾性シール部材を前記シーラント固化部の周
面に装着し、前記環状弾性部材を前記血液導出入部材で
押圧することにより前記本体の両端に前記血液導出入部
材を気密に装着してなることを特徴とする中空糸型血液
浄化装置であり、 第2の発明の構成は、筒型のケーシング内に装填した中
空繊維の束の端部が開口した状態で、筒型のケーシング
の両端部で前記中空繊維の束をシーラントで固定してな
る中空糸型血液浄化装置本体の両端に血液導出入部材を
装着してなる中空糸型血液浄化装置において、 筒型のケーシングの両端開口部から突出してなり、かつ
中空繊維の束の端部が揃って開口した状態で、中空繊維
束をシーラントで固化してなるシーラント固化部の周側
面と前記筒型のケーシングの開口端面とに接触する状態
で環状弾性シール部材を前記シーラント固化部の周面に
装着すると共に、前記中空糸型血液浄化装置本体の端部
外周面に螺子部分を形成し、この螺子部分の少なくとも
一ケ所に第1凸部または第1凹部を設け、前記第1凸部
または第1凹部に対応して螺合する第2凹部または第2
凸部を前記血液導出入部材の端部内周面に設け、前記第
1凸部または第1凹部と第2凹部または第2凸部とを螺
合することにより、前記環状弾性部材を前記血液導出入
部材で押圧して前記中空糸型血液浄化装置本体の両端に
前記血液導出入部材を気密に装着してなることを特徴と
する中空糸型血液浄化装置であり、 第3の発明の構成は、中空繊維束を筒型のケーシング内
に装填し、前記筒型のケーシングの開口端に取り付けた
型枠内に注入したシーラントを固化し、固化したシーラ
ントを切断することにより、筒型のケーシングの両端部
で前記中空繊維の束をシーラントで固定してなる中空糸
型血液浄化装置本体を形成し、この中空糸型血液浄化装
置本体両端に血液導出入部材を装着することにより中空
糸型血液浄化装置を製造する製造方法において、前記筒
型のケーシングの開口部端面に配置した環状弾性部材を
シーラント注入時のシール部材にした状態で前記筒型の
ケーシングの開口端に型枠を取付け、型枠内でシーラン
トを固化した後、前記中空繊維の端面が開口するよう
に、固化したシーラントを切断して中空糸型血液浄化装
置本体を製造し、前記環状弾性シール部材を前記血液導
出入部材で押圧することにより前記中空糸型血液浄化装
置本体の両端に前記血液導出入部材を気密に装着するこ
とを特徴とする中空糸型血液浄化装置の製造方法であ
る。
以上のような構成によると、血液導出入部材を中空糸血
液浄化装置本体に装着すると、シーラント固化部の周面
と筒状ケーシングの開口端面とに接触した状態でシーラ
ント固化部に環状弾性シール部材を装着しているので、
装着された環状弾性シール部材が、血液導出入部材によ
る押圧力を受けて変形し、環状弾性シール部材がシーラ
ント固化部の周面と筒状ケーシングの開口端面とに密着
する。しかも、環状弾性シール部材をシーラント固化部
の周面に装着する構成としているから、シーラント固化
部の端面に開口する中空繊維の開口端をこの環状弾性シ
ール部材で閉塞することがない。
さらに、前記環状弾性シール部材を設ける外に、前記中
空糸型血液浄化装置本体の端部外周面に螺子部分を形成
し、この螺子部分の少なくとも一ケ所に第1凸部または
第1凹部を設け、前記第1凸部または第1凹部に対応し
て螺合する第2凹部または第2凸部を前記血液導出入部
材の端部内周面に設け、前記第1凸部または第1凹部と
第2凹部または第2凸部とを螺合することにより、前記
環状弾性部材を前記血液導出入部材で押圧して前記中空
糸型血液浄化装置本体の両端に前記血液導出入部材を気
密に装着してなるので、前記螺合部分の緩みがなくな
る。
また、この発明の方法では、環状弾性シール部材が、シ
ーラント固化時において筒型ケーシングと型枠とのシー
ル部材と、中空糸型血液浄化装置本体とこれに装着する
血液導出入部材とのシール部材とを兼ねており、シーラ
ント固化時の際に取り付けたシール部材の取外し工程が
省略される。したがって、この方法によると製造の作業
性、生産性が向上する。しかも、シーラント周面に環状
弾性シール部材を装着した状態で中空糸型血液浄化装置
本体に血液導出入部材を装着しているので、血液の滞留
および漏洩のない中空糸型血液浄化装置が出来上がる。
[実施例] 次にこの発明の実施例を説明して、この発明をさらに詳
細に説明する。
第1図に示すように、この発明に係る中空糸型血液浄化
装置は、筒型のケーシング1内にその両端開口部から突
出すると共に中空繊維束2の端部が揃って開口した状態
で、前記中空繊維束2の両端部をシーラントで固化して
なるシーラント固化部3を、筒型ケーシング1の両端部
に固着してなる。
前記筒型のケーシング1を構成するための材質として
は、この筒型のケーシング1が加圧または減圧下に置か
れることから、耐圧強度を考慮して適宜に決定される。
そのような材質としては、たとえば、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、アクリロニトリルとスチレンとの共
重合体、ポリメチルメタクリレート、ABS樹脂、AB樹脂
が好適である。さらに、使用の目的に応じて、他の通常
の高分子材料、金属材料を適宜に採用することも可能で
ある。
この筒型のケーシング1は、両端に開口部を有する筒形
状であれば特に制限がなく、たとえば円筒形状、角筒形
状、断面扁平形状など適宜の形状を採用することができ
る。第1図に示す筒型のケーシング1は円筒形状であ
る。
中空繊維としては、その素材および形状などの特性によ
って限定されることはないが、たとえば、セルロース、
セルロースジアセテート、セルロールトリアセテート
等、セルロースエーテル類等のセルロース誘導体、ポリ
アミド系誘導体、ポリエステル系誘導体、ポリメチルメ
タクリレート等のメタクリル系もしくはアクリル系重合
体、ポリ塩化ビニル等のポリビニル系重合体、ポリウレ
タン、ならびにポリエチレン、ポリプロピレンのような
ポリオレフィン等の中空繊維が挙げられる。中空繊維の
外径は通常、10〜600μm程度である。
前記シーラントとしては、たとえば、ポリウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂用の硬化性重合体組
成物を使用することができる。
シーラントで固化された中空繊維束2が前記筒型のケー
シング1の開口端からはみ出る長さは、環状弾性シール
部材4を装着可能とする長さである。
シーラント固化部3は、特開昭55−104606号公報等に記
載された所謂、静置法および遠心成形法などの公知の方
法により形成することができる。
この発明に係る装置では、環状弾性シール部材4は、シ
ーラント固化部3の周面と筒型のケーシング1の開口端
面とに接触する状態で、シーラント固化部3の周面に装
着されている。
この環状弾性シール部材4は、環状に形成されると共に
弾力性を有していれば特に制限がなく、たとえばシリコ
ーンゴム、ブタジエンゴム、ネオプレンゴムなどで形成
することができる。
また、環状弾性シール部材4の断面形状は、中空糸型血
液浄化装置本体5に血液浄化導出入部材を装着した場合
に、血液導出入部材による押圧力を受けて変形した環状
弾性シール部材4が前記シーラント固化部3と筒状のケ
ーシング1の開口端面とに密着することができる限り特
に制限がなく、たとえば断面円形、断面方形などの種々
の形状を採用することができる。さらに、この環状弾性
シール部材4は、中実であっても、チューブ状であって
も良い。
この実施例装置では、シーラント固化部3の周面3aは、
第1図に示すようにシーラント固化部3の端面に対して
直角となる周面に形成してあるのであるが、前記環状弾
性シール部材4の装着を容易にするために、第2図に示
すようなテーパ面6にしておいても良い。
第1図に示すように、シーラント固化部3の凹凸のない
周面に環状弾性シール部材4を装着しても良いのである
が、第3図に示すように、このシーラント固化部3の周
面に、この周面を一巡する環状凹部7を形成しておく
と、環状凹部7に環状弾性シール部材4をはめこむこと
により、環状弾性シール部材4の、シーラント固化部3
の周面への装着を確実なものとすることができるばかり
か、環状弾性シール部材4と前記環状凹部7の内凹面と
が面接触するので、中空糸型血液浄化装置本体5と血液
導出入部材との装着をより気密なものとすることができ
る。
この実施例においては、第4図に示すように、環状弾性
シール部材4をシーラント固化部3の周面に装着した中
空糸型血液浄化装置本体5の両端に血液導出入部材8を
装着して中空糸型血液浄化装置9を構成してなる。
前記血液導出入部材8は、第4図に示すように、中空糸
型血液浄化装置本体5中に血液を導出入することができ
る血液導入口10を備えた通常の構成を有する外に、シー
ラント固化部3の周面に配置した環状弾性シール部材4
を押圧することができるようになっていれば良い。環状
弾性シール部材4を押圧するのは、通常、血液導出入部
材8の内面により行われるのであるが、より確実な押圧
を実現するために、シーラント固化部3の周面に装着し
た環状弾性シール部材4に対応した血液導出入部材8の
内面に、第5図に示すような平坦な押圧部11a、あるい
は第6図に示すような湾曲した押圧部11bを形成するの
が良い。
中空糸型血液浄化装置本体5と血液導出入部材8とは、
前記中空糸型血液浄化装置本体5の端部外周面と前記血
液導出入部材8の端部内周面とを螺合することにより、
あるいは、前記中空糸型血液浄化装置本体5の端部外周
面と前記血液導出入部材8の端部内周面とを超音波で融
着することにより、装着することができる。
なお、装着の手段は、前記螺合、超音波融着によること
の外、接着剤で接着する方法を採用しても良い。
螺合により中空糸型血液浄化装置本体5と血液導出入部
材8とを装着する場合、装着した血液導出入部材8の緩
みを防止するために、第7図に示すように、前記中空糸
型血液浄化装置本体5の端部外周面に形成した螺子部分
たとえば雄螺子12の先端に少なくとも一個の凸部13を設
け、前記凸部13に対応して係合する凹部14を前記血液導
出入部材8の端部内周面に形成した雌螺子15の先端に設
けるのが良い。このようにしておくと、螺合により中空
糸型血液浄化装置本体5と血液導出入部材8とを装着す
る場合、前記凸部13と凹部14とが係合して、螺合の緩み
の防止を計ることができる。なお、前記凸部13の代りに
凹部を、凹部14の代りに凸部を形成しても良い。
以上に説明したように、第1図に示す実施例装置の構成
によると、血液導出入部材8を中空糸血液浄化装置本体
5に装着すると、シーラント固化部3の周面と筒状のケ
ーシング1の開口端面とに接触した状態でシーラント固
化部3に環状弾性シール部材4を装着しているので、装
着された環状弾性シール部材4が、血液導出入部材8に
よる押圧力を受けて変形し、環状弾性シール部材4がシ
ーラント固化部3の周面と筒状のケーシング1の開口端
面とに密着する。しかも、環状弾性シール部材4をシー
ラント固化部3の周面に装着する構成としているから、
シーラント固化部3の端面に開口する中空繊維の開口端
をこの環状弾性シール部材4で閉塞することがない。
この中空糸型血液浄化装置9は、特開昭55−104606号公
報等に記載された所謂、静置法および遠心成形法などの
公知の方法によりシーラント固化部3を形成して製造す
ることができる。
しかしながら、より簡略化された工程で、中空糸型血液
浄化装置本体5と血液導出入部材8との装着を完全なも
のとし、かつ使用時に血液の滞留および漏出のないを中
空糸型血液浄化装置を製造するためには、本願第2の発
明による製造方法を採用するのが良い。
第1図に示す構成の実施例装置の製造方法の一例につ
き、以下に説明する。
第8図(a)に示すように、先ず、中空繊維束2の両端
2a(図中では一端のみ示す。)が筒型のケーシング1の
両端開口部からはみ出た状態で、中空繊維束2を装填し
た筒型のケーシング1の開口部端面に環状弾性シール部
材4を配置し、次いで、型枠15をこの筒型のケーシング
1の開口部に装着する。なお、このとき、中空繊維束2
の端部2aには中空繊維束2がバラけないように若干のシ
ーラントを塗布していても良い。
その後、たとえば筒型のケーシング1に予め設けてある
シーラント導入口からシーラントを注入し、遠心成形法
により、すなわち中空繊維束2のほぼ中心部を回転軸に
して回転させながらシーラントを型枠内に注入し、これ
を常温で、あるいは加熱しながら、シーラントを硬化さ
せる。
シーラントの硬化後、型枠15を取外す。このとき、環状
弾性シール部材4は筒型のケーシング1の開口端面に装
着したままとする。その結果、第8図(b)に示すよう
に、筒状のケーシング1の開口部から突出すると共に、
中空繊維束2をシーラントで固化した硬化体16が得られ
る。第8図(c)に示すように、環状弾性シール部材4
の直前でこの硬化体15を切断することにより、シーラン
ト固化部3の周面と筒状のケーシング1の開口端面とに
接触した状態でシーラント固化部3の周面に環状弾性シ
ール部材4を装着してなる中空糸型血液浄化装置本体5
が得られる。
次いで、第1図に示すように、前記の中空糸型血液浄化
装置本体5の両端開口部に血液導出入部材8を装着する
ことにより、中空糸型血液浄化装置9が得られる。
前記のように、筒型のケーシング1の端部外周面に雄螺
子を形成し、血液導出入部材8の内周面に雌螺子を形成
しておくと、螺合により、前記の中空糸型血液浄化装置
本体5に血液導出入部材8を装着することができる。螺
合により、通常は中空糸型血液浄化装置9を完成するの
であるが、さらに念のために、螺着部分を超音波で融着
しても良い。また、螺合によらない場合、たとえば、前
記の中空糸型血液浄化装置本体5の両端開口部の外周面
に、血液導出入部材8を、嵌合し、その後、嵌合部分に
超音波を照射して、融着しても良い。
[発明の効果] この発明によると、 (1)シーラント固化部の周面と筒型のケーシングの開
口端面とに接触する状態で、環状弾性シール部材をシー
ラント固化部に装着しているので、血液導出入部材によ
る押圧力で、前記環状弾性シール部材が変形し、変形し
た環状弾性シール部材がシーラント固化部の周面、筒型
のケーシングの開口端面および血液導出入部材の内面に
密着するので、高度の気密性を実現し、血液の漏洩を防
止することができる。
(2)また、環状弾性シール部材をシーラント固化部の
端面部に装着していないので、中空糸束の各中空糸開口
端を閉塞することが全くなくなり、その結果、環状弾性
シール部材による血液の滞留をなくすることができる。
(3)この発明では、環状弾性シール部材をシーラント
固化部の端面に配置するものではないから、従来装置の
ようなシーラント固化部の端面に環状弾性シール部材を
配置するスペースをなくしてしまうことができ、その結
果、シーラント固化部に要するシーラント量を低減させ
てシーラント固化部の容積を低減させることができるの
で、全体の小型化および装置形状の簡略化を達成するこ
とができ、 (4)そして、螺合により中空糸型血液浄化装置本体の
端部外周に血液導出入部材を装着する場合には、螺子部
分に凹部、凸部を設けて凹凸の関係で前記本体に血液導
出入部材を係止しているので、時間の経過により血液導
出入部材の螺合状態の緩みを防止し、これによって、た
とえばこの血液浄化装置の使用中に血液導出入部材が外
れたりすることによる血液の漏洩を防止することができ
る。
さらにこの発明によると、 (1)シーラントを固化する際に使用した環状弾性シー
ル部材を、血液導出入部材を中空糸型血液浄化装置本体
に装着するときのシール部材と兼用しているので、シー
ラント固化部を形成する際のシール部材の取外しの繁雑
さを解消することができる、 (2)シーラントを固化する際に、血液導出入部材を中
空糸型血液浄化装置本体に装着するときのシール部材で
ある環状弾性シール部材を既に装着していることにな
り、しかもシーラント固化部の端面部に環状弾性シール
部材を装着するのではないから、シーラント固化部にお
ける筒状のケーシングの開口端からの突出長さを厳密に
管理すること、シーラント固化部の端面部を高度に平滑
化することの必要性がなくなるので、その分、製造工程
を簡単にすることができる、 (3)前記のようにシーラントの使用量を低減すること
ができるので、製造コストの低減化を達成することがで
きる、 などの優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す概略断面部、第2図
はこの発明の変形例を示す概略断面図、第3図はこの発
明の他の変形例を示す概略断面部、第4図はこの発明に
おける中空糸型血液浄化装置本体に血液導出入部材を装
着した状態を示す概略断面図、第5図および第6図は血
液導出入部材における押圧部を示す概略断面図、第7図
は中空糸型血液浄化装置における筒型ケーシングの端面
外周に血液導出入部材を螺合した状態を示す断面図、第
8図(a)、第8図(b)および第8図(c)はこの発
明に係る方法の一実施例を示す概略説明図、第9図は従
来装置における中空糸型血液浄化装置本体を示す概略断
面図、第10図は前記従来装置における中空糸型血液浄化
装置本体を示す正面図、第11図は従来の中空糸型血液浄
化装置を示す概略断面図である。 1……ケーシング、2……中空繊維束、3……シーラン
ト固化部、4……環状弾性シール部材、5……中空糸型
血液浄化装置本体、6……テーパ面、7……環状凹部、
8……血液導出入部材、9……中空糸型血液浄化装置、
13……凸部、14……凹部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒型ケーシング内に装填した中空繊維の束
    の端部が開口した状態で、筒型ケーシングの両端部で前
    記中空繊維の束をシーラントで固定してなる中空糸型血
    液浄化装置本体の両端に血液導出入部材を装着してなる
    中空糸型血液浄化装置において、 筒型のケーシングの両端開口部から突出してなり、かつ
    中空繊維の束の端部が揃って開口した状態で、前記中空
    繊維の束をシーラントで固化してなるシーラント固化部
    の周側面と前記筒型のケーシングの開口端面とに接触す
    る状態で環状弾性シール部材を前記シーラント固化部の
    周面に装着し、前記環状弾性部材を前記血液導出入部材
    で押圧して前記中空糸型血液浄化装置本体の両端に前記
    血液導出入部材を気密に装着してなることを特徴とする
    中空糸型血液浄化装置。
  2. 【請求項2】前記シーラント固化部の周側面をテーパ状
    に形成してなる前記特許請求の範囲第1項に記載の中空
    糸型血液浄化装置。
  3. 【請求項3】前記シーラント固化部の周側面に形成した
    環状凹部に前記環状弾性体を装着してなる前記特許請求
    の範囲第1項または第2項に記載の中空糸型血液浄化装
    置。
  4. 【請求項4】前記中空糸型血液浄化装置本体の端部外周
    面と前記血液導出入部材の端部内周面とを螺合して、前
    記中空糸型血液浄化装置本体の両端部に前記血液導出入
    部材を装着してなる前記特許請求の範囲第1項〜第3項
    のいずれかに記載の中空糸型血液浄化装置。
  5. 【請求項5】前記中空糸型血液浄化装置本体の端部外周
    面と前記血液導出入部材の端部内周面とを超音波で融着
    して、前記中空糸型血液浄化装置本体の両端部に前記血
    液導出入部材を装着してなる前記特許請求の範囲第1項
    〜第3項のいずれかに記載の中空糸型血液浄化装置。
  6. 【請求項6】筒型のケーシング内に装填した中空繊維の
    束の端部が開口した状態で、筒型のケーシングの両端部
    で前記中空繊維の束をシーラントで固定してなる中空糸
    型血液浄化装置本体の両端に血液導出入部材を装着して
    なる中空糸型血液浄化装置において、 筒型のケーシングの両端開口部から突出してなり、かつ
    中空繊維の束の端部が揃って開口した状態で、中空繊維
    束をシーラントで固化してなるシーラント固化部の周側
    面と前記筒型のケーシングの開口端面とに接触する状態
    で環状弾性シール部材を前記シーラント固化部の周面に
    装着すると共に、前記中空糸型血液浄化装置本体の端部
    外周面に螺子部分を形成し、この螺子部分の少なくとも
    一ケ所に第1凸部または第1凹部を設け、前記第1凸部
    または第1凹部に対応して螺合する第2凹部または第2
    凸部を前記血液導出入部材の端部内周面に設け、前記第
    1凸部または第1凹部と第2凹部または第2凸部とを螺
    合することにより、前記環状弾性部材を前記血液導出入
    部材で押圧して前記中空糸型血液浄化装置本体の両端に
    前記血液導出入部材を気密に装着してなることを特徴と
    する中空糸型血液浄化装置。
  7. 【請求項7】中空繊維束を筒型のケーシング内に装填
    し、前記筒型のケーシングの開口端に取り付けた型枠内
    に注入したシーラントを固化し、固化したシーラントを
    切断することにより、筒型のケーシングの両端部で前記
    中空繊維の束をシーラントで固定してなる中空糸型血液
    浄化装置本体を形成し、この中空糸型血液浄化装置本体
    両端に血液導出入部材を装着することにより中空糸型血
    液浄化装置を製造する中空糸型血液浄化装置の製造方法
    において、 前記筒型のケーシングの開口部端面に配置した環状弾性
    部材をシーラント注入時のシール部材にした状態で前記
    筒型のケーシングの開口端に型枠を取付け、型枠内でシ
    ーラントを固化した後、前記中空繊維の端面が開口する
    ように、固化したシーラントを切断して中空糸型血液浄
    化装置本体を製造し、前記環状弾性部材を前記血液導出
    入部材で押圧して前記中空糸型血液浄化装置本体の両端
    に前記血液導出入部材を気密に装着することを特徴とす
    る中空糸型血液浄化装置の製造方法。
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