JPH0783412A - 濃淡燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 上部に濃混合気用炎孔１、下部に受入口１
１、内部に混合室１２を形成した偏平筒状の濃燃焼用バ
ーナａの複数を、間隔を隔てて並べた状態で筒状のケー
シングＫの内部に収納し、ケーシングＫの内部において
濃燃焼用バーナａとケーシング側壁６，７とで囲まれる
空間により偏平筒状の淡混合部Ｂを形成する濃淡燃焼装
置において、ケーシングＫの上端縁部に、淡混合部Ｂの
上端における淡混合気用炎孔２の端部から上向きに吐出
される淡混合気をケーシング内側へ傾く斜め上向きに変
向案内する案内部Ｇを設けてある。 【効果】 構造を簡略にしながら、淡混合気の未燃状態
のままでの通過や不完全燃焼を効果的に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は濃淡燃焼装置に関し、詳
しくは、上部に濃混合気用炎孔、下部に受入口、内部に
混合室を形成した偏平筒状の濃燃焼用バーナの複数を、
間隔を隔てて並べた状態で筒状のケーシングの内部に収
納し、前記ケーシングの内部において前記濃燃焼用バー
ナとケーシング側壁とで囲まれる空間により偏平筒状の
淡混合部を形成し、前記濃燃焼用バーナの受入口に、一
次空気比率の小さい濃混合気を生成する燃料ガス及び空
気を供給し、かつ、前記淡混合部の下部に、一次空気比
率の大きい淡混合気を生成する燃料ガス及び空気を供給
する供給部を設けた濃淡燃焼装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記の濃淡燃焼装置は（図１０及び図１
１参照）、ケーシングＫの内部において、並設する偏平
筒状の濃燃焼用バーナａとケーシング側壁６とで囲まれ
る空間により偏平筒状の淡混合部Ｂを形成するという構
成を採用することで、偏平筒状の濃燃焼用バーナと偏平
筒状の淡燃焼用バーナとを別部材で構成して、それら偏
平バーナを交互に並べるといった構成に比べ、全体構造
の簡略化を図ったものである。

【０００３】そして従来、この形式の濃淡燃焼装置にお
いては、同図１０及び図１１に示すように、淡混合部Ｂ
の上端における淡混合気用炎孔２の端部（ケーシング側
壁６に近接する部分）を閉塞する遮蔽板ｘ、換言すれ
ば、淡混合気用炎孔２の長手方向における形成範囲をケ
ーシング側壁６よりもケーシング内側寄りに制限する遮
蔽板ｘを、ケーシングＫの上端縁部に設けていた。

【０００４】つまり、淡混合気用炎孔２の端部（ケーシ
ング側壁６に近接する部分）から吐出される淡混合気
が、淡混合気用炎孔２の長手方向中間部から吐出される
淡混合気に比べ、濃燃焼用バーナａの炎孔１で形成され
る濃火炎の保炎作用を受け難く、このため、淡混合気用
炎孔２の端部から吐出される淡混合気が未燃状態のまま
で上方へ通過したり、不完全燃焼状態となってＣＯ発生
率が高くなるといった不都合が生じるのに対し、上記の
遮蔽板ｘにより、淡混合気用炎孔２の端部からの淡混合
気吐出を遮断することで、上述の如き不都合を回避して
いた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、遮蔽板ｘによ
り淡混合気用炎孔２の端部を閉塞する上記の従来構成で
は、淡混合部Ｂにおいて遮蔽板ｘの下方で淡混合気の強
い渦流が発生し、そして、この渦流発生による圧力損失
増大のため燃焼量が制限されたり、また、発生渦流のた
め淡混合気用炎孔２での形成火炎が乱れて燃焼性が低下
したり、さらには、渦流発生のため騒音が増大する等の
問題があった。

【０００６】本発明の目的は、全体構造の簡略化という
本来利点を保ちながら、また、渦流発生による上記の如
き派生的問題を回避しながら、淡混合気用炎孔の端部か
ら吐出される淡混合気が未燃状態のままで上方へ通過し
たり、不完全燃焼状態となってＣＯ発生率が高くなると
いった不都合を効果的に防止できるようにする点にあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明による濃淡燃焼装
置の特徴構成は、前記ケーシングの上端縁部に、前記淡
混合部の上端における淡混合気用炎孔の端部から上向き
に吐出される淡混合気をケーシング内側へ傾く斜め上向
きに変向案内する案内部を設けたことにある。

【０００８】

【作用】すなわち、上記の特徴構成においては（図１及
び図４参照）、淡混合気用炎孔２の端部（ケーシング側
壁６に近接する部分）から上向きに吐出される淡混合気
を、ケーシングＫの上端縁部に設けた上記案内部Ｇの案
内によりケーシング内側へ傾く斜め上向きに変向するこ
とで、その淡混合気を濃燃焼用バーナａの炎孔１で形成
される濃火炎の保炎作用を受け易いケーシング内側部へ
導き、これにより、淡混合気用炎孔２の端部から吐出さ
れる淡混合気を濃火炎の保炎作用下で確実かつ良好に燃
焼させる。

【０００９】また、先述の従来構成の如く淡混合気用炎
孔２の端部を遮蔽板ｘにより閉塞するに比べ、淡混合気
用炎孔２の端部から吐出される淡混合気を案内部Ｇによ
りケーシング内側へ傾く斜め上向きに変向案内するとい
った形態を採ることで、従来生じていた淡混合部Ｂでの
渦流発生を防止して、淡混合部Ｂでの淡混合気流動、及
び淡混合気用炎孔２からの淡混合気吐出を円滑にする。

【００１０】

【発明の効果】つまり、本発明の特徴構成によれば、偏
平筒状の濃燃焼用バーナとケーシング側壁とで囲まれる
空間をもって偏平筒状の淡混合部を形成することで全体
構成を簡略にできるという本来利点を保ちながら、ま
た、先述の従来構成で生じていた渦流発生による燃焼量
の制限、燃焼炎の乱れ、騒音の増大といった派生的問題
を回避しながら、淡混合気の未燃焼通過や不完全燃焼の
問題、すなわち、淡混合気用炎孔の端部から吐出される
淡混合気が濃火炎の保炎作用を充分に受けることができ
ずに未燃状態のままで上方へ通過したり、不完全燃焼状
態となってＣＯ発生率が高くなるといった問題を効果的
に防止し得るに至った。

【００１１】そして、このように淡混合気を確実かつ良
好に燃焼させ得ることで、淡混合気における一次空気比
率の一層の低下が可能となって、ＮＯｘの低減を一層効
果達成できるようになり、全体として、構造が簡略で、
安定燃焼性に優れるとともに騒音も小さく、そして、未
燃ガス分，ＣＯ，ＮＯｘの発生も効果的に防止できて安
全衛生面でも優れた濃淡燃焼装置を提供し得るに至っ
た。

【００１２】

【実施例】次に実施例を説明する。

【００１３】図１には、一次空気の吸入比が小さい濃混
合気を生成する偏平状の濃混合部Ａと、一次空気の吸入
比が大きい淡混合気を生成する偏平状の淡混合部Ｂとが
交互に配置され、濃混合部Ａの上面に濃混合気用の炎孔
１が形成され、淡混合部Ｂの上面に淡混合気用の炎孔２
が形成された濃淡燃焼装置が示されている。

【００１４】濃淡燃焼装置は、濃火炎によって着火性や
保炎効果を維持しつつも、淡火炎によって燃焼温度を低
くした状態で所望の燃焼量の燃焼を行うことにより、排
気ガスにおけるＮＯｘ（窒素酸化物）の発生が極力低減
された燃焼を安定的に行うことができる燃焼装置であ
る。

【００１５】本実施例における濃淡燃焼装置は、いわゆ
るブンゼン・バーナで構成されており、以下、同図１な
いし図４に基づいて具体的構成を説明する。

【００１６】濃混合部Ａ及び淡混合部Ｂは、有底角筒状
のケーシングＫの内部に交互に並設されて収納されてお
り、濃火炎は、濃混合部Ａに備えられている炎孔１の上
方にまた、淡火炎は、淡混合部Ｂに備えられている炎孔
２の上方に、それぞれ形成される。

【００１７】ケーシングＫは、底板５と、ケーシングＫ
の側壁としてのバーナ固定板６及び側板７とで構成さ
れ、ケーシングＫの底板５には、濃混合部Ａ及び淡混合
部Ｂの夫々に対応する濃混合用の供給口５ａと淡混合用
の供給口５ｂとが、淡混合用の供給口５ｂの開口面積を
濃混合用の供給口５ａの開口面積よりも大きくする状態
で形成されている。

【００１８】濃混合部Ａの下部（具体的には後述の濃燃
焼用バーナとしての偏平角筒状体ａの受入口１１）に、
一次空気比率の小さい濃混合気を生成する燃料ガス及び
空気を供給し、かつ、淡混合部Ｂの下部に、一次空気比
率の大きい淡混合気を生成する燃料ガス及び空気を供給
する供給部Ｓの具体構成として、底板５の下方には、濃
混合用の供給口５ａに向けて燃料ガスを噴出する噴出部
としての噴出ノズル３ａを備えた濃混合用の燃料ガス供
給管３と、淡混合用の供給口５ｂに向けて燃料ガスを噴
出する噴出部としての噴出ノズル４ａを備えた２本の淡
混合用の燃料ガス供給管４とが設けられている。

【００１９】従って、濃混合部Ａ及び淡混合部Ｂの夫々
に対して、供給口５ａ及び供給口５ｂを通して燃料ガス
が吹き込まれ、かつ、それに伴って燃焼用の一次空気が
吸入されるように構成してある。

【００２０】濃混合部Ａ及び淡混合部Ｂを収納するケー
シングＫ、並びに、濃混合用及び淡混合用の燃料ガス供
給管３，４は、有底角筒状の筒胴Ｒの内部に備えらてお
り、ケーシングＫの外周囲箇所には、筒胴Ｒとケーシン
グＫとによって隙間８が形成され、この隙間８は、空気
の通流によってケーシングＫを冷却し、かつ、筒胴Ｒに
対してケーシングＫからの熱を遮断する機能を有する。

【００２１】筒胴Ｒの底部には、底板５及び隙間８に向
けて燃焼用及び冷却用としての空気を送風する送風ファ
ン９のファン吐出口９ａが設けられ、ファン吐出口９ａ
には、吐出空気の流速分布をより均一にして、筒胴Ｒ内
の各部に均等な空気量を送風するための整風板１０が設
けられている。

【００２２】整風板１０はパンチング・メタルなどで構
成され、又、整風板１０は、整風効果を奏しつつも極力
送風ファン９の送風効果の妨げとならぬよう、一般的に
は、通過空気に対する開口面積ができるだけ大きくなる
ように構成されているが、開口面積を絞ったり、複数枚
の整風板１０を設けたりすることにより、整風効果及び
送風ファン９の送風効果を調整することも可能となって
いる。

【００２３】ケーシングＫの底板５における周部には、
前記の隙間８に空気を導く空気孔８ａを並設してあり、
これら空気孔８ａは、隙間８に対する空気の供給をケー
シングＫの周方向について均等化し、かつ、孔径及び形
成個数の設定により隙間８に対する空気供給量を適正量
に規定する。なお、隙間８の通過後、その隙間８の上端
開口から送出される空気は前記の炎孔１，２での形成炎
に対し燃焼用の二次空気として作用する。

【００２４】ケーシングＫ内に並設される濃混合部Ａの
夫々は、濃燃焼用バーナとしての偏平な角筒状体ａで構
成され、これら角筒状体ａはケーシング側壁としてのバ
ーナ固定板６に係止固定される。

【００２５】角筒状体ａの下部には、燃料ガス及び燃焼
用一次空気が供給される受入口１１が形成され、受入口
１１は、角筒状体ａがケーシングＫに収納された状態に
おいて、ケーシングＫの底板５に形成された濃混合用の
給気口５ａの上方に位置するように構成されている。

【００２６】また、濃燃焼用バーナとしての角筒状体ａ
の内部には、燃焼ガス及び燃焼用一次空気の混合が行わ
れる混合室１２が形成され、角筒状体ａの上面には前記
の濃混合気用の炎孔１が形成され、混合室１２の中央部
には、上面の炎孔１における混合気の吐出分布を均一化
するための絞り部１３が設けられている。

【００２７】従って、濃混合用の給気口５ａを通り受入
口１１に供給された燃料ガス及び燃焼用一次空気は、混
合室１２に導かれて、この混合室１２で混合及び拡散さ
れ、そして、濃混合気用の炎孔１から吐出されて濃火炎
を形成する。

【００２８】又、濃燃焼用バーナとしての上記角筒状体
ａにおける上部の両側面には、淡混合部Ｂの炎孔２に向
かって通流する淡混合気を整流する整流板１４が取り付
けられている。

【００２９】淡混合部Ｂは、有底筒状のケーシングＫの
内部に濃燃焼用バーナとしての角筒状体ａが所定の間隔
で並設されることにより角筒状体ａどうしの間に形成さ
れる空間、すなわち、隣合う角筒状体ａとケーシング側
壁としてのバーナ固定板６とにより囲まれる空間をもっ
て形成され、これに対し、ケーシングＫの底板５に形成
される淡混合用の給気口５ｂは、角筒状体ａどうしの間
に位置するように配置されている。

【００３０】従って、淡混合用の給気口５ｂから供給さ
れる燃料ガス及び燃焼用一次空気は淡混合部Ｂとしての
上記空間で混合及び拡散されながら上昇し、そして、淡
混合部Ｂの上部に位置する前記の整流板１４により整流
された後、２枚の角筒状体ａの上面部どうしの間の間隙
をもって形成される淡混合気用の炎孔２から吐出されて
淡火炎を形成する。

【００３１】つまり、偏平状の濃混合部Ａと偏平状の淡
混合部Ｂとを交互に配置する濃淡燃焼装置を構成するに
あたり、上記の如く、有底筒状のケーシングＫの内部に
濃燃焼用バーナとしての偏平角筒状体ａを並設して、そ
れら偏平角筒状体ａどうしの間の空間を偏平状の淡混合
部Ｂとするという構成を採用することで、濃混合部Ａと
淡混合部Ｂとの夫々を各別の偏平バーナ構造体で構成し
て、それらバーナ構造体を並設するといった形態に比
べ、全体構造を簡略にして製作を容易に行えるようにし
てある。

【００３２】ケーシング側壁としてのバーナ固定板６の
上縁部には、淡混合気用炎孔２の端部から上向きに吐出
される淡混合気をケーシング内側へ傾く斜め上向きに変
向案内する案内部Ｇとして、上端側ほどケーシング内側
に位置する傾斜姿勢の案内板部６ａをバーナ固定板６の
全長にわたって屈折形成してある。

【００３３】つまり、角筒状体ａどうしの間の空間を淡
混合部Ｂとするという前記の構成において、淡混合気用
炎孔２の端部から吐出される淡混合気が、淡混合気用炎
孔２の中間部から吐出される淡混合気に比べ濃火炎の保
炎作用を享受し難い状態となるのに対し、淡混合気用炎
孔２の端部から吐出される淡混合気を上記の案内板部６
ａによりケーシング内側へ傾く斜め上向きに変向案内す
ることで、淡混合気用炎孔２の端部から吐出される淡混
合気に対しても濃火炎の保炎作用を確実に与え、この淡
混合気を確実かつ良好に燃焼させる。

【００３４】又、案内板部６ａを傾斜姿勢に形成して、
淡混合気用炎孔２の端部から上向きに吐出される淡混合
気をケーシング内側へ傾く斜め上向きに変向案内すると
いう形態をとることにより、その淡混合気の変向におい
て渦流が発生することを防止した状態で、淡混合気を極
力円滑にケーシング内側へ変向させるようにしてあり、
これにより、渦流発生による炎の乱れや騒音の発生を回
避する。

【００３５】一方、ケーシング側壁としての側板７の上
端縁にも、同様に上端側ほどケーシング内側に位置する
傾斜姿勢の側方案内板部７ａを屈折形成してあり、側端
の角筒状体ａと側板７との間の隙間に対し燃料ガス及び
燃焼用一次空気の漏出を生じて、その隙間の上端部から
淡混合気が上方へ抜け出るような状況が生じても、この
上方へ抜け出る淡混合気を側方案内板部７ａの作用によ
りケーシング内側へ変向させることで、この淡混合気を
確実に燃焼させる。

【００３６】整流板１４は、淡混合気用の炎孔２の両側
に位置する角筒状体ａの夫々に取り付けられることか
ら、一つの淡混合部Ｂについては２枚の整流板１４が装
備され、これら整流板１４は淡混合部Ｂにおいて、燃料
ガス及び燃焼用一次空気の混合の促進、低インプット時
などにおける逆火の防止、及び、淡火炎の保炎効果等を
合わせ奏する。

【００３７】整流板１４の上端は、炎孔１よりも上方に
突出させてあり、その突出高さｈは、隣合う角筒状体ａ
の離間間隔がｄであることに対し、ｈ≦ｄ／２の範囲で
適値を選定してあり、また、整流板１４の上下方向の幅
は、淡混合気の通過抵抗による圧力損失が不必要に増加
しない範囲で、燃料ガス及び燃焼用一次空気の混合を極
力促進でき、かつ、燃焼騒音を極力低減できる適値を選
定してある。

【００３８】整流板１４には複数の凸部１４ａが形成さ
れており、これら凸部１４ａが角筒状体ａ及びもう一方
の整流板１４と当たり合って、角筒状体ａと整流板１４
との間隔、及び、整流板１４どうしの間隔が保持され
る。そして、角筒状体ａと整流板１４との間隔、及び、
整流板１４どうしの間隔は、整流板１４が淡火炎におい
てクエンチング効果（冷却効果）を奏するのに適当な寸
法を選定してある。

【００３９】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。

【００４０】（１）図５は、円筒状ケーシングＫの内部
に、濃燃焼用バーナとしての前記偏平角筒状体ａを放射
状に並べて収納し、そして、円筒状ケーシングＫの内部
において、角筒状体ａどうしの間の空間部、すなわち、
濃燃焼用バーナとしての角筒状体ａとケーシング側壁
（周壁）６とにより囲まれる空間により淡混合部Ｂを形
成した濃淡燃焼装置を示す。

【００４１】そして、ケーシング側壁６の上縁部には、
淡混合部Ｂの上端における淡混合気用炎孔２の外周側端
部から上向きに吐出される淡混合気をケーシング内側へ
傾く斜め上向きに変向案内する案内部Ｇとして、上端側
ほどケーシング内側に位置する傾斜姿勢の案内板部６ａ
をケーシング側壁（周壁）６の全周にわたって屈折形成
してある。

【００４２】つまり、本発明の実施において、ケーシン
グＫの具体的形状、及び、そのケーシングＫの内部にお
ける偏平濃燃焼用バーナａの並設形態は、種々の構成変
更が可能である。

【００４３】（２）前述の実施例においては、ケーシン
グＫの底板５に形成した淡混合用の給気口５ｂに対し、
噴出ノズル４ａから燃焼ガスを吹き込むことにより、そ
の淡混合用給気口５ｂを通して淡混合部Ｂの下部に燃料
ガスを供給するとともに、それに伴い、淡混合用給気口
５ｂを通して淡混合部Ｂの下部に燃焼用一次空気を吸入
させるようにしたが、これに代えて、例えば図６ないし
図８に示す如き構成により、燃料ガスと燃焼用一次空気
とを予め混合した淡混合気を、ケーシング底板５の給気
口５ｂ’を介し淡混合部Ｂの下部に供給するようにして
もよい。

【００４４】つまり、図６ないし図８に示す構成におい
ては、淡混合部Ｂに対する給気口５ｂ’を形成したケー
シング底板５の下方に淡混合気用の予混合室Ｃを設けて
あり、その予混合室Ｃの吸入口Ｃａに対し燃料ガスを噴
出ノズル４ａにより吹き込むことで、それに伴い吸入口
Ｃａに燃焼用一次空気を吸入させ、そして、これら吹き
込み燃料ガスと吸入空気とを予混合室Ｃにおいて予混合
した上で淡混合気として給気口５ｂ’を介し淡混合部Ｂ
の下部に供給する。

【００４５】（３）先述の実施例においては、濃燃焼用
バーナとしての角筒状体ａ、及び、淡混合部Ｂのいずれ
に対しても、ケーシング底板５に形成の給気口５ａ，５
ｂを介し燃料ガスと燃焼用一次空気を供給する構成とし
たが、これに代えて、図９に示すように、淡混合部Ｂに
対しては、燃料ガス供給管４により供給される燃料ガス
とファン吐出口９ａから供給される空気とをケーシング
底板５に形成の供給口５ｂを介して供給し、一方、濃燃
焼用バーナとしての角筒状体ａに対しては、その角筒状
体ａにおいて横向きに形成した受入口１１に側方から噴
出ノズル３ａにより燃料ガスを吹き込むとともに、それ
に伴い受入口１１に空気を吸入させることで、燃料ガス
と燃焼用一次空気とを供給する構成としてもよい。

【００４６】すなわち、本発明の実施において、濃燃焼
用バーナａの受入口１１に、一次空気比率の小さい濃混
合気を生成する燃料ガス及び空気を供給し、かつ、淡混
合部Ｂの下部に、一次空気比率の大きい淡混合気を生成
する燃料ガス及び空気を供給する供給部Ｓの具体構成は
種々の構成変更が可能である。

【００４７】（４）偏平筒状に形成して、ケーシングＫ
の内部に間隔を隔てて並設する濃燃焼用バーナａの具体
的構造、つまり、その濃燃焼用バーナａにおいて上部に
形成する濃混合気用炎孔１、下部に形成する受入口１
１、並びに、内部に形成する混合室１２の夫々の具体的
形成構造は種々の改良が可能である。

【００４８】（５）淡混合部Ｂの上端における淡混合気
用炎孔２の端部から上向きに吐出される淡混合気をケー
シング内側へ傾く斜め上向きに変向案内する案内部Ｇの
具体構成は、前述の実施例の如く、傾斜姿勢の案内板部
６ａをケーシング側壁６の上縁部において屈折形成する
構成に限定されるものではなく、例えば、ケーシング側
壁６とは別部材の案内部材をケーシングＫの上端縁部に
付設して上記案内部Ｇを構成するなど種々の構成変更が
可能である。

【００４９】また、案内部Ｇおける案内面も傾斜姿勢の
平面に限定されるものではなく、湾曲面などの屈曲面で
あってもよい。さらには、案内部Ｇの上方への突出高さ
は、例示図の如く、濃混合気用炎孔１と同高にしたり、
低くする他、高くしても良い。 （６）本発明による濃淡燃焼装置は給湯装置や暖房装置
等、種々の用途に用いることができる。

【００５０】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体装置構成を示す一部切欠き斜視図

【図２】濃燃焼用バーナ及び淡混合部の拡大斜視図

【図３】縦断面図

【図４】横断面図

【図５】別実施例を示す斜視図

【図６】別実施例を示す一部切欠き斜視図

【図７】図６に示す装置構成の縦断面図

【図８】図６に示す装置構成の横断面図

【図９】別実施例を示す横断面図

【図１０】従来構造を示す一部切欠き斜視図

【図１１】従来構造を示す横断面図

【符号の説明】

１ 濃混合気用炎孔 ２ 淡混合気用炎孔 ６，７ ケーシング側壁 １１ 受入口 １２ 混合室 ａ 濃燃焼用バーナ Ｂ 淡混合部 Ｇ 案内部 Ｋ ケーシング Ｓ 供給部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部に濃混合気用炎孔（１）、下部に受
   入口（１１）、内部に混合室（１２）を形成した偏平筒
   状の濃燃焼用バーナ（ａ）の複数を、間隔を隔てて並べ
   た状態で筒状のケーシング（Ｋ）の内部に収納し、 前記ケーシング（Ｋ）の内部において前記濃燃焼用バー
   ナ（ａ）とケーシング側壁（６，７）とで囲まれる空間
   により偏平筒状の淡混合部（Ｂ）を形成し、 前記濃燃焼用バーナ（ａ）の受入口（１１）に、一次空
   気比率の小さい濃混合気を生成する燃料ガス及び空気を
   供給し、かつ、前記淡混合部（Ｂ）の下部に、一次空気
   比率の大きい淡混合気を生成する燃料ガス及び空気を供
   給する供給部（Ｓ）を設けた濃淡燃焼装置であって、 前記ケーシング（Ｋ）の上端縁部に、前記淡混合部
   （Ｂ）の上端における淡混合気用炎孔（２）の端部から
   上向きに吐出される淡混合気をケーシング内側へ傾く斜
   め上向きに変向案内する案内部（Ｇ）を設けた濃淡燃焼
   装置。