JPH0782776B2 - 配線施工方法および装置 - Google Patents

配線施工方法および装置

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JPH0782776B2
JPH0782776B2 JP4501184A JP50118492A JPH0782776B2 JP H0782776 B2 JPH0782776 B2 JP H0782776B2 JP 4501184 A JP4501184 A JP 4501184A JP 50118492 A JP50118492 A JP 50118492A JP H0782776 B2 JPH0782776 B2 JP H0782776B2
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clip
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    • H01B13/012Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables for manufacturing wire harnesses
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は配線を施工する装置に関する。この発明の技
術分野は配線の施工の分野である。配線は、洗濯機、車
等、多くの家庭用若しくは工業用の電気器具に使用され
ている。
【0002】
【従来の技術】
配線は、例えばプラスティック製締め具、吸着帯等、ブ
ラケットに対し接続され固定される電気的接続を形成す
る手段により相互に組合された多くの導電線からなる。
各線は、まず、所望の長さに切断され、次いで被覆を剥
がされる。これらの各線の両端は、必要に応じ、ラグに
巻き付けたり、あるいはコネクタ、ソケット等の部品に
挿入することができる。
【0003】 配線の施工は、このようにして用意された各線のグルー
プ化、それらの両端の部品への挿入およびこのように形
成された条の結合を締め具、吸着帯等の結合手段によっ
て確実なものにする処理からなる。 導電線を自動的に所望の長さに切断し、被覆を剥がして
巻き付ける方法および装置は既知であり、例えばフラン
ス国特許出願88/16702号(公開番号FR2640436号)およ
びフランス国特許出願88/11392号(公開番号FR2619038
号)において説明されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
自動化された配線の施工方法の問題は、導電線が一般的
に公知であり移送用クリップを載せて移動するリニアコ
ンベアを有する機器に供給され、各クリップが1本の導
電線の一端を把持している点にある。各導電線は、コン
ベア上において一方が他方に対して前後する関係にある
2個の近接したクリップによってこのように把持され
る。
【0005】 一般的に挿入点は、このコンベアの後方に配置され、こ
の位置において、挿入装置は、まず、コンベアによって
戻された第1の導電線を、それに続いて後続の導電線
を、というように2本の導電線の端部を部品の受け側ソ
ケットに挿入することができる。 しかしこのような配線の施工方法および装置では、他の
導電線の端部を既に収容した部品には導電線の端部を挿
入するこができないという問題が生じる。すなわち、コ
ネクタの受け側ソケットの密度は、多くの場合、自動挿
入装置が既に挿入された導電線の妨害により後の導電線
の端部を要素に挿入することができない状態にある。
【0006】 また、施工すべき配線が多数の導電線および多くの要素
を含む場合、準備した導電線を挿入点に置くことが困難
であるという問題が生じる。これらの問題は多くの導電
線があり、かつ、配線が比較的短い場合に顕著になる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に従い、要素に設けられた受容部に挿入される
予定である端子に端部が適合した配線(1,2,3,4…)の
施工方法が提供されることにより、かかる問題が解決さ
れる。この発明による施工方法は、各導電線がリニアコ
ンベアにおける2個の近接した移送用クリップによって
端部近傍を把持されるものであり、それに続いて以下の
処理が行われる。
【0008】 <準備フェーズ> ・前記要素が挿入点(13)に配置される。 ・前記導電線端部の一連の一時保持クリップが前記挿入
点および前記リニアコンベア近くに置かれる。 ・前記端子の前記要素の受容部への挿入順序が決定され
る。 ・前記リニアコンベアにおける前記移送用クリップ上に
下記条件を満足するように前記各導電線が並べられる。 (条件1)前記コンベアの流れの上手の第1の導電線が
前記挿入順序に従って前記受容部へ第1番目に挿入され
るべき端子を有すること。 (条件2)後続の各導電線(2),(3),(4)がそ
れより順序が前の導電線の各々の少なくとも一端を有
し、すなわち、前記導電線(1)の少なくとも一端を有
し、その後は前記導電線(1),(2)の少なくとも一
端を有し、その後は前記導電線(1),(2),(3)
の少なくとも一端を有すること。
【0009】 <保持挿入フェーズ> 前記コンベアに配置された第1の導電線が前記コンベア
の流れに関し上手に進むことにより前記移送用クリップ
から引出され、該第1の導電線の前記端子に適合する該
導電線端部の少なくとも一方が、該導電線端部が最後に
挿入された端部となり、該第1の導電線における挿入さ
れていない他方の端部が前記一時保持クリップ内に置か
れるように、前記挿入順序に従って前記受容部の少なく
とも1つに挿入される。
【0010】 以上の各フェーズの他、各非挿入の導電線端部に関し、
以下の処理が行われる。最後に挿入された導電線端部の
後に前記挿入順序に従って挿入されるべき導電線端部が
前記保持クリップの1つに位置する場合、該挿入される
べき導電線端部は把持および挿入されて最後に挿入され
た導電線端部とされる。 また、最後に挿入された導電線端部の後に前記挿入順序
に従って挿入されるべき導電線端部が前記移送用クリッ
プによって把持された導電線の1つに位置する場合、該
挿入されるべき導電線端部は前記移送用クリップから引
出され、該導電線の端子に結合する少なくとも一方の端
部が前記挿入順序に従って前記受容部の1つに挿入さ
れ、該導電線端部が最後に挿入された導電線端部とな
り、該導電線における非挿入の端部が前記一時保持クリ
ップの1つに置かれる。
【0011】 好ましい態様においては、前記保持挿入フェーズにおい
て、前記導電線が前記移送用クリップから引出され、前
記導電線の少なくとも一端が前記受容部に挿入された
後、非挿入の前記導電線の端部が、前記一連の一時保持
クリップの上手に向うことにより前記導電線の長さが増
大する順序に従い、前記一連の一時保持クリップに配置
される。 また、別の好ましい態様においては、前記導電線端部の
前記一時保持クリップは、前記リニアコンベア上、前記
移送用クリップの後、前記移送用クリップおよび前記挿
入点の間に配置され、前記一時保持クリップは前記導電
線端部を保持する高い保持能力を有する。なお、保持能
力とは、各クリップが受け入れることのできる導電線端
部の最多本数を意味する。
【0012】 さらに別の好ましい態様においては、前記一時保持クリ
ップの保持能力および前記移送用クリップの保持能力の
比は2より大きく、かつ、5より小さく、前記一時保持
クリップの保持能力は前記コンベアのメートル当り50個
相当の導電線端部を保持し得る。
【0013】 また、上記提起された問題は、本発明による装置によっ
ても解決される、かかる装置は、要素に設けられた受容
部に挿入されるべき端子に端部が適合する導電線(1,2,
3…)による配線を施工する装置であって、各々がその
略端部をリニアコンベア(12)の2個の近接した移送用
クリップ(91、92)によって把持することによって配線
を施工する装置において、前記導電線の端部を保持する
保持能力の高い一時保持クリップを具備し、該一時保持
クリップが、前記リニアコンベア上、前記移送用クリッ
プおよび挿入点の間に配置されるものである。
【0014】 好ましい太陽においては、前記一時保持クリップが、前
記コンベアによって搬送されるように前記コンベアと協
動する底部を有し、前記底部は壁によって分離された凹
部を有するクリップ本体の底部となっており、前記壁は
前記凹部の開口部に沿って起立した少なくとも1個の戻
し部を有する。
【0015】 また、本発明の好ましい態様である装置は、前記凹部に
変形されて挿入されるフレキシブルチューブを有し、該
フレキシブルチューブの軸は前記凹部の長手方向の軸xx
1にほぼ平行に維持され、前記フレキシブルチューブ
は、前記凹部にある時、前記導電線の前記凹部内の通過
を許すように、変形し、転動し、または曲るものであ
り、前記フレキシブルチューブは、前記導電線端部を前
記凹部内に留めるストッパとして機能し、前記フレキシ
ブルチューブの外径D1と前記凹部の幅E2との比は1と2
の間、好ましくは1.1と1.4の間である。 また、より好ましくは、前記フレキシブルチューブは中
空のチューブであり、該中空チューブの厚さE1と外径と
の比は0.4と0.1の間である。
【0016】 また、別の好ましい態様においては、前記凹部が該凹部
を囲む前記壁に設けられた中空溝を有し、該中空溝は前
記凹部の長手方向の軸xx1に沿って形成され、前記壁の
自由端は前記一時保持クリップの前記凹部への前記フレ
キシブルチューブおよび前記導電線のガイドおよび導入
を容易にする傾斜部が形成され、前記壁の少なくとも1
つは前記フレキシブルチューブの前記軸xx1方向の動き
による前記凹部からの脱落を防止するストッパを有す
る。
【0017】 さらに本発明の別の好ましい態様による装置は、前記導
電線を把持する手段を備え、前記導電線を前記凹部に導
入するマニピュレータを有し、前記凹部は、前記コンベ
アのメートル当り、50より多く、好ましくは少なくとも
200個の前記導電線端部を前記一時保持クリップ内に収
納し得るように、垂直軸zz1に沿って所定間隔で形成さ
れている。 より好ましくは、前記マニピュレータは、前記一時保持
クリップ上を前記コンベアの長手方向の軸にほぼ平行な
軸yy2に沿って移動し得る少なくとも1個の運搬台を有
し、さらに前記マニピュレータは、前記凹部との間で前
記導電線端部の導入および/または引出しを行い得るよ
うに、前記導電線把持手段を前記凹部の1つの開口面に
対面させる手段(27)を有する。
【0018】
【作用】
本発明による方法およびその装置は多くの効果をもたら
し、接合および枝が高密度である配線の施工を可能にす
る。すなわち、本発明に係る配線施工方法および装置に
よれば、導電線を接続すべき要素が配置された挿入点
と、各導電線を保持したリニアコンベアとの間に、一時
保持クリップを配置し、一定の規則に基づきこの一時保
持クリップに導電線の端部を一時的に退避させつつ順次
配線を行うので、自動挿入装置が既に挿入した導電線が
邪魔になって後の導電線の端部を要素に挿入することが
できないといった不具合を回避でき、他の導電線の端部
を既に収容した要素にも、導電線の端部を挿入すること
が可能である。これにより、施工すべき配線が多数の導
電線および多くの要素を含む場合や、配線が比較的短い
場合にも、準備した導電線を挿入点にある要素に接続す
ることが容易である。 本発明の多くの効果は図面を参照した以下の説明により
さらに理解されよう。ただし、以下の説明は本発明によ
る方法および装置を限定するものではない。
【0019】
【実施例】
図1Aに示すように、4個の要素61,62,63,64が挿入点13
に配置されている。要素61は、導電線の端部が挿入され
るべき3個のソケット(または受容部)810,811,812
有し、要素62はソケット820,821,822,823を有し、第3
の要素63はソケット830,831,832を有し、第4の要素64
はソケット840,841を有している。
【0020】 さらに移送用クリップ9を矢印S方向に移動可能に載置
したコンベア12の終端において、各クリップが1本の導
電線を把持し、各導電線がピンの形状を呈するように、
各導電線が近接した2個の移送用クリップによって把持
される。 移送用クリップに配置された導電線は既に所望の長さに
切断され、かつ、被覆が剥がされていることが好適であ
り、ラグに巻き付けられていてもよい。
【0021】 図1Aにおいて、矢印O1は、導電線の端部7を要素の受容
部へ挿入するために選択された挿入方向を示している。
それは導電線の端部を連続的にソケット810,811,812,8
20,821,822,823,830,831,832,840および841へ挿入する
ことを表している。この発明によれば、導電線7は、コ
ンベア12上の移送用クリップ9によって把持された導電
線の端部7が71,72,73,74,…,712の順に出てくるように
施工される。また、第1の導電線の端部71は第1の要素
61のソケット810に挿入され、第2の導電線の端部73
ソケット811に挿入され、端部75はソケット812へ挿入さ
れ、端部72はソケット820に挿入され、端部74はソケッ
ト821へ、端部77はソケット822へ、端部79はソケット8
23へ、端部78はソケット830へ、端部76はソケット8
31へ、端部711はソケット832へ、端部712はソケット840
へ、端部710はソケット841へ各々挿入される。
【0022】 また、本発明によれば、図1Bに示すように、一連の一時
保持クリップ11が設けられている。 また、コンベア12の移送用クリップ9における第1の5
本の導電線が、端部711および712を有する最後の導電線
のみが移送用クリップ内に残るように引出された状態が
示されている。 移送用クリップから引出された少なくとも1個の導電線
の端部、より詳しくは端部71,73,75,72,74,77,79はソケ
ット810,811,812,820,821,822,823に挿入された状態に
ある。
【0023】 導電線における把持された挿入されていない端部は一時
保持クリップ11に配置されている。この図に示されたス
テージに続くステップとして下記のものがある。 ・一時保持クリップの一つに配置された導電線の端部78
の把持、および該端部のソケット830への挿入 ・一時保持クリップの一つに配置された導電線の端部76
の把持、および該端部のソケット831への挿入 ・移送用クリップからの最後の導電線の引出しおよび該
最後の導電線の端部711および712のソケット832および8
40への挿入 ・一時保持クリップの一つに配置された導電線の端部7
10の把持、および該端部のソケット841への挿入 この段階において配線が完成する。
【0024】 本発明による配線の施工方法の基本的なステップを図2A
〜図2Jに示す。図2Aにおいて、1,2,3,4は各々導電線で
あり、これらの導電線は各々近接した2個の移送用クリ
ップ91および92によって把持されている。また、同図に
示すように、移送用クリップはリニアコンベア12に配置
され、このコンベアは移送用クリップを矢印S方向に前
進させることができる。ソケット(または受容部)8を
有するコネクタ61,62,63もまたコンベア12の後方に位置
する挿入点13に用意されている。挿入点13の近くに配置
された一時保持クリップ11は、移送用クリップの後のコ
ンベアに配置される。図に示すように、導電線1は2個
の端部71および72を有し、導電線2は2個の端部73およ
び74を有し、導電線3は2個の端部75および76を有し、
導電線4は2個の端部77および78を有している。これら
の導電線の各々の端部近傍は近接した移送用クリップ91
および92によって把持されている。
【0025】 図2A〜図2Jに示された本発明による施工方法の実施例に
おいて、導電線は太線、×印、三角印、または○印で示
されたそれらの端部において後続部に適合している。具
体的には、導電線端部71,73,75は太線で示され、導電線
端部72,76,77は×印で示され、導電線端部74は三角印で
示され、導電線端部78は○印で示されている。ここで、
太線、×印、三角印および○印は、コネクタ6のソケッ
トのタイプに対応した各々異なる多様な接続の種別を表
している。図2Bに示すように、コネクタ61はソケット8
10,811および812を有し、コネクタ62はソケット820,
821,822および823を有し、コネクタ63はソケット830
よび831を有している。図2Jに本発明の施工方法によっ
て施工された配線を示す。同図に示すように、コネクタ
61は太線タイプの導電線の端部7を受容可能なソケット
を有し、コネクタ62は×印タイプの導電線を受容するよ
うに設計されたソケット8を有し、コネクタ63は三角印
タイプの導電線を受容するように設計されたソケット8
を有し、○印タイプの接続に適合した導電線4の一端は
自由な状態にある。
【0026】 図2A〜図2Jに示された例において、各導電線の各端部
は、810,811,812,820,821,822,830の順に要素に挿入さ
れるようになっている。従って、コネクタにおける導電
線端部の挿入順序は71,73,75,72,77,76,74の順であり、
導電線端部78はコネクタへ挿入されない。
【0027】 次に図2Bを参照し本実施例による施工方法を説明する。
まず、最初の導電線、すなわち、この場合、移送用クリ
ップに配置された導電線1を把持し、コンベア上に配置
された移送用クリップの長手方向に沿ってコンベアの移
動方向の反対方向へ進めることにより、施工が開始され
る。次に導電線1の端部71がコネクタ61のソケット810
へ挿入され、導電線1の第2の端部72が一時保持クリッ
プ11の1つ、すなわち、この場合、一時保持クリップ11
1に配置される。そして、図2Cに示すように、次のフェ
ーズの間、第2の導電線、すなわち、この場合、移送用
クリップに置かれた導電線2が把持され、移動方向の反
対方向へ進められる。このフェーズの間、導電線2の端
部73がコネクタ61のソケット811に挿入され、導電線2
の第2の端部74は一時保持クリップ113に置かれる。導
電線2の第2の端部74は、一時保持クリップ113、すな
わち、導電線1の端部72がかつて配置された一時保持ク
リップ111の前に既に配置されている。挿入順序によれ
ば、導電線2の端部74は導電線1の端部72の後に層され
ねばならない。図2Dに示す次のフェーズにおいて、第3
の導電線、すなわち、この場合、コンベアの移送用クリ
ップの線に配置された導電線3が把持され、移送用クリ
ップの線に沿って移動方向の逆方向に進められる。この
間、導電線3の端部75はコネクタ61のソケット812に挿
入され、導電線3の端部76はクリップ112、すなわち、
導電線1の端部72の前であり、かつ、導電線2の端部74
の後に配置される。挿入順序によれば、端部76は端部72
の後であり、かつ、端部74の前に挿入されねばならな
い。各導電線端部は挿入順序の少なくとも一部に従って
配置される。
【0028】 図2Eに示す本発明による施工方法の次のフェーズにおい
て、移送用クリップの線に配置された第4番目の導電線
4が把持され、導電線端部77がコネクタ62のソケット8
21に挿入され、一時保持クリップ113,112,111が導電線
端部74および75を保持する前に、導電線端部78は一時保
持クリップ114に配置される。このように一連の一時保
持クリップに沿ってコンベアの移動方向の反対方向に進
めることにより、導電線端部76,74,78は回復される。す
なわち、各導電線端部は挿入順序の少なくとも一部に従
って回復される。
【0029】 次のフェーズにおいては、図2Gに示すように、導電線3
の端部76がコネクタ62のソケット822に挿入され、図2H
に示すように、導電線2の端部74がコネクタ63のソケッ
ト830に挿入される。そして、図21に示すように、コネ
クタに次に配置されるべく一時保持クリップ114から引
出された導電線4の端部78が把持される。図2Iに示され
た処理の終了時点で、本発明の施工方法により、配線が
施工される。
【0030】 図2Iに示す処理を終えた配線を図2Jに示す。同図に示す
ように、他の方法により提供されるコネクタ61は太線に
よって図示された導電線1,3,2の端部を受入れ、コネク
タ62は×印によって図示された導電線1,3,4の端部7を
受入れ、コネクタ63は三角印によって図示された導電線
2の端部を受入れ、○印によって図示された導電線4の
端部7は挿入されていない状態にある。
【0031】 図3は本発明による一時保持クリップの構成を例示する
側面図である。この図に示す一時保持クリップ11は、コ
ンベアが保持クリップ11の動作を初期化し得るようにコ
ンベアと協働する底部14を有している。また、該クリッ
プは底部の上に壁17によって分けられた凹部16を有する
接続部15を有しており、該壁は凹部の開口部に実質的に
沿って起立している把持部21を有している。図3に示す
ように、平坦化され、凹部に導入されるフレキシブルチ
ューブ18が凹部に挿入され、導電線19は凹部に挿入され
てフレキシブルチューブの側部によって保持される。
【0032】 図4に一時保持クリップ11の他の構成を例示する。この
図に示すように、凹部16は実質的に垂直軸zz1に沿い正
規の間隔で重ねて形成されている。凹部を有する一時保
持クリップの本体15は一時保持クリップの底部14より上
にあり、かかる底部はコンベア12と協動する。
【0033】 図4には導電線端部を把持する手段25に適合するマニピ
ュレータ24が示されている。このマニピュレータ24は一
時保持クリップの凹部へ導電線端部を挿入することがで
きる。把持手段25は、第1の鍔部29と、例えばクランピ
ングアクチュエータ30の動作により鍔部29と連係して実
質的に上記zz1軸に平行にスライドする第2の鍔部28を
有している。このように該アクチュエータが上記鍔部28
および29を共に駆動し、導電線19が各鍔間にクランプさ
れ、把持手段により把持される状態となる。上記把持手
段は鍔部28および29のアクチュエータとして旋回アクチ
ュエータ31を有しており、該アクチュエータ31は上記鍔
部を軸xx2廻りに旋回させる。
【0034】 アクチュエータ31および軸xx2は垂直運搬台32に接続さ
れ、この垂直運搬台32はアクチュエータ34およびスクリ
ュー35の垂直方向の動作により実質的に軸zz1に沿って
スライドし得る。スクリュー35はナット36を位置決め
し、該ナットは上記垂直動作アクチュエータにより動作
する上記垂直運搬台の垂直方向の運動を制限するストッ
パとして機能する。垂直方向ガイド手段33は、主運搬台
26と連係し上記垂直運搬台を動作をガイドするために設
けられたものである。垂直運行モータ37はスクリュー35
を駆動する。上記鍔部の軸xx2廻りの旋回を駆動するア
クチュエータ31の動作により、導電線19を保持する鍔部
の端部が矢印Rによって示される円運動をする。主運搬
台26は変換動作ガイド38上をリニアコンベア12の動作軸
に平行な軸yy2に沿って移動可能である。
【0035】 図5に本発明による配線の施工装置を示す。同装置にお
いて、一時保持クリップ11は移送用クリップ9の後のコ
ンベア12に配置されている。一時保持クリップ11によっ
て提供される導電線端部の保持能力は、図5に例示する
ように各々導電性端部8個を受入れ可能であり、導電線
端部を合1個のみ受入れ得る移送用クリップ9の保持能
力に比べて高い。一時保持クリップ11の底部14は移送用
クリップ9の底部9Aと同様であり、一時保持クリップ11
は移送用クリップ9のために設けられたコンベア12によ
り、大きな修正を伴うことなく輸送され得る。 一時保持クリップ11は上記コンベア12上の上記移送用ク
リップ9の後、すなわち、コンベア12の移動方向Sに関
し移送用クリップ9の線と挿入点13との間に配置され
る。
【0036】 図5に本発明による装置の別の例を示す。同装置におい
て、把持手段は、一連の一時保持クリップから少なくと
も1個の一時保持クリップを引出すと共に該クリップを
実質的に垂直軸zz1に沿った変換動作により昇降させる
手段40を有する。また、把持手段は、導電線19を把持す
る手段25を有し、この手段25は円Rの弧に沿った鍔部2
8,29の動作を可能にする。上記手段40は、垂直輸送モー
タ39を有し、このモータ39は、上記導電線19が挿入され
るべき凹部16aを鍔部28,29の一端の高さに相当する高さ
“h"に位置させるため、スクリュー41により一時保持ク
リップ11aを垂直方向に駆動することができる。
【0037】 図6は本発明による一時保持クリップのこれまでとは異
なった倍率による断面図である。この一時保持クリップ
は一連の凹部16a,16b,16c,16d,16eおよび16fを有する。
各凹部は壁17によって囲まれ、壁17は各凹部を隣の凹部
と分離している。各壁17は凹部の開口部161に沿って実
質的に起立した戻し部21を有する。
【0038】 図の左側に示された第1の凹部16aは中が空であり、該
凹部近くに準備されたフレキシブルチューブ18aが導入
される。第2の凹部16bはフレキシブルチューブ18bが導
入されようとしている。第3の凹部16c内にはフレキシ
ブルチューブ18cが導入されており、このフレキシブル
チューブ18cは戻し部21によって保持されている。第4
の凹部16dにおいては導電線端部19dの導入が開始されて
いる。第5の凹部16eでは導電線19eの導入が進行してい
る。第6の凹部19fは導電線19fの導入が完了している。
この例において、フレキシブルチューブ18aは直径D1を
有する中空の管であり、該管の管壁の厚さはE1である。
フレキシブルチューブの直径D1は凹部の幅E2よりも大き
いことが好ましい。
【0039】 図に示した通り、フレキシブルチューブ18b,18d,18e,18
fは、凹部16b,16d,16e,16fに導入されるため、チューブ
自体の柔軟性およびチューブが中空であることにより曲
げられる。また、凹部16cにおいて見られるように、フ
レキシブルチューブ18cはその直径が凹部の幅E2より大
きいため、凹部への導入により実質的に平坦化される。
凹部16dにおいては、挿入する力F3によってチューブ18d
を曲げることにより導電線19dが挿入される。凹部16eに
おいて、フレキシブルチューブ18eは転がりおよび/ま
たは曲げられおよび/またはスライドして導電線19eを
矢印F4方向に通過させる。凹部16fへの導入が完了した
導電線19fは該凹部内に形成された中空溝162によって維
持され、フレキシブルチューブ18fは導電線19fが凹部か
ら脱落するのを防止する。各壁17の上限である自由端17
aは傾斜部22および23を有しており、これらの傾斜部は
上記フレキシブルチューブおよび導電線の導入を円滑化
する。
【0040】 図7は、凹部16fの軸xx1に沿って延びる導電線19fの端
部がフレキシブルチューブ18fにより壁17の中空溝162
保持された状態を示している。また、図7に示すよう
に、壁17の一方の側は2個のストッパ163を有してお
り、これらはフレキシブルチューブがxx1軸方向に動い
て凹部内から脱落するのを防止している。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係る配線施工方法および装置によれば、導電線
を接続すべき要素が配置された挿入点と、各導電線を保
持したリニアコンベアとの間に、一時保持クリップを配
置し、一定の規則に基づきこの一時保持クリップに導電
線の端部を一時的に退避させつつ順次配線を行うので、
自動挿入装置が既に挿入した導電線が邪魔になって後の
導電線の端部を要素に挿入することができないといった
不具合を回避でき、他の導電線の端部を既に収容した要
素にも、導電線の端部を挿入することが可能である。し
たがって、施工すべき配線が多数の導電線および多くの
要素を含む場合や、配線が比較的短い場合にも、準備し
た導電線を挿入点にある要素に接続することが容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aおよび図1Bはこの発明の一実施例による方法の各ス
テージを示す図であり、導電線の端部の密度が低い配線
について説明する図である。
【図2】 図2A〜図2Jは導電線の端部の密度が高い配線の施工のた
めのこの発明の一実施例による方法の各ステージを示す
図である。
【図3】 この発明の一実施例における一時保持クリップの横断面
図である。
【図4】 この発明に従って配線を施工する装置の横断面図であ
る。
【図5】 この発明による装置の別の構成例を示す横断面図であ
る。
【図6】 この発明による一時保持クリップおよびその使用方法の
詳細な例を示す異なる倍率による図である。
【図7】 図6のVII−VII線断面図である。
【符号の説明】
61,62,63,64……要素 7……導電線端部 810〜841……ソケット(受容部) 9……移送用クリップ 11……一時保持クリップ 12……コンベア 13……挿入点 15……接続部 16……凹部 18……フレキシブルチューブ 21……把持部 24……マニピュレータ 25……導電線を把持する把持手段 30……クランピングアクチュエータ 31……旋回アクチュエータ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−90815(JP,A) 特開 昭57−90816(JP,A) 特開 昭57−90817(JP,A) 特開 昭63−314716(JP,A) 特開 平1−130422(JP,A) 特開 平1−132009(JP,A) 特開 平2−155127(JP,A) 特開 平2−281510(JP,A) 欧州特許出願公開277279(EP,A)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】要素(61,62,63…)に設けられた受容部
    (8)に挿入されるべき端子(7)に端部が適合する導
    電線(1,2,3…)による配線を施工する方法であって、
    各々がその略端部をリニアコンベア(12)の2個の近接
    した移送用クリップ(91,92)によって把持することに
    よって配線を施工する方法において、 前記要素が挿入点(13)に配置され、 前記導電線端部の一連を一時保持クリップ(11)が前記
    挿入点および前記リニアコンベアの近くに設けられ、 前記端子を前記要素の受容部(810,811,812,820,821,8
    22,830)に挿入順序(810,811,812,820,821,822,830
    に従って挿入することが決定され、 前記リニアコンベアにおける前記移送用クリップ上に、
    第1の導電線(1)が前記コンベアの流れの上手を向く
    ことにより前記挿入順序に従って前記受容部へ第1番目
    に挿入されるべき端子を有し、後続の各導電線(2),
    (3),(4)が前記コンベアの流れの上手を向くこと
    により以前の導電線の各々の少なくとも一端を有し、す
    なわち、前記導電線(1)の少なくとも一端を有し、そ
    の後は前記導電線(1),(2)の少なくとも一端を有
    し、その後は前記導電線(1),(2),(3)の少な
    くとも一端を有するように各導電線が並べられる準備フ
    ェーズと、 前記コンベアに配置された第1の導電線が前記コンベア
    の流れに関し上手に進むことにより前記移送用クリップ
    から引出され、該第1の導電線の前記端子に適合する該
    導電線端部の少なくとも一方が、該導電線端部が最後に
    挿入された端部となり、該第1の導電線における挿入さ
    れていない他方の端部が前記一時保持クリップ内に置か
    れるように、前記挿入順序に従って前記受容部の少なく
    とも1つに挿入される保持挿入フェーズとを有し、 各非挿入の導電線端部に関し、 最後に挿入された導電線端部の後に前記挿入順序に従っ
    て挿入されるべき導電線端部が前記保持クリップの1つ
    に位置する場合、該挿入されるべき導電線端部は把持お
    よび挿入されて最後に挿入された導電線端部となり、 最後に挿入された導電線端部の後に前記挿入順序に従っ
    て挿入されるべき導電線端部が前記移送用クリップによ
    って把持された導電線の1つに位置する場合、該挿入さ
    れるべき導電線端部は前記移送用クリップから引出さ
    れ、該導電線の端子に適合する少なくとも一方の端部が
    前記挿入順序に従って前記受容部の1つに挿入され、該
    導電線端部が最後に挿入された導電線端部となり、該導
    電線における非挿入の端部が前記一時保持クリップの1
    つに置かれることを特徴とする配線施工方法。
  2. 【請求項2】前記保持挿入フェーズにおいて、前記導電
    線が前記移送用クリップから引出され、前記導電線の少
    なくとも一端が前記受容部に挿入された後、非挿入の前
    記導電線の端部が、前記一連の一時保持クリップの上手
    に向うことにより前記導電線の長さが増大する順序に従
    い、前記一連の一時保持クリップに配置されることを特
    徴とする請求項1記載の配線施工方法。
  3. 【請求項3】前記導電線端部の前記一時保持クリップ
    は、前記リニアコンベア上、前記移送用クリップの後、
    前記移送用クリップおよび前記挿入点の間に配置され、
    前記一時保持クリップは前記導電線端部を保持する高い
    保持能力を有することを特徴とする請求項1または2記
    載の配線施工方法。
  4. 【請求項4】前記一時保持クリップの保持能力および前
    記移送用クリップの保持能力の比は2より大きく、か
    つ、5より小さく、前記一時保持クリップの保持能力は
    前記コンベアのメートル当り50個相当の導電線端部を保
    持し得るものであることを特徴とする請求項3記載の配
    線施工方法。
  5. 【請求項5】要素(61,62,63…)に設けられた受容部
    (8)に挿入されるべき端子(7)に端部が適合する導
    電線(1,2,3…)による配線を施工する方法であって、
    各々がその略端部をリニアコンベア(12)の2個の近接
    した移送用クリップ(91、92)によって把持することに
    よって配線を施工する装置において、 前記導電線の端部を保持する保持能力の高い一時保持ク
    リップ(11)を具備し、該一時保持クリップは、前記リ
    ニアコンベア上、前記移送用クリップおよび挿入点(1
    3)の間に配置されることを特徴とする配線施工装置。
  6. 【請求項6】前記一時保持クリップが、前記コンベアに
    よって搬送されるように前記コンベアと協動する底部
    (14)を有し、前記底部は壁(17)によって分離された
    凹部(16)を有するクリップ本体(15)の底部となって
    おり、前記壁は前記凹部(16)の開口部(16A)に沿っ
    て起立した少なくとも1個の戻し部(21)を有すること
    を特徴とする請求項5記載の配線施工装置。
  7. 【請求項7】前記凹部に変形されて挿入されるフレキシ
    ブルチューブ(18)を有し、該フレキシブルチューブの
    軸は前記凹部の長手方向の軸xx1にほぼ平行に維持さ
    れ、前記フレキシブルチューブは、前記凹部にある時、
    前記導電線の前記凹部内の通過を許すように、変形し、
    転動し、または曲るものであり、前記フレキシブルチュ
    ーブは、前記導電線端部を前記凹部内に留めるストッパ
    として機能し、前記フレキシブルチューブの外径D1と前
    記凹部の幅E2との比は1と2の間、好ましくは1.1と1.4
    の間であることを特徴とする請求項6記載の配線施工装
    置。
  8. 【請求項8】前記フレキシブルチューブは中空のチュー
    ブであり、該中空チューブの厚さE1と外径との比は0.4
    と0.1の間であることを特徴とする請求項7記載の配線
    施工装置。
  9. 【請求項9】前記凹部(16)が該凹部を囲む前記壁(1
    7)に設けられた中空溝(162)を有し、該中空溝は前記
    凹部の長手方向の軸xx1に沿って形成され、前記壁の自
    由端(17A)は前記一時保持クリップの前記凹部への前
    記フレキシブルチューブおよび前記導電線のガイドおよ
    び導入を容易にする傾斜部(22,23)が形成され、前記
    壁(17)の少なくとも1つは前記フレキシブルチューブ
    の前記軸xx1方向の動きによる前記凹部からの脱落を防
    止するストッパ(163)を有することを特徴とする請求
    項7または8記載の配線施工装置。
  10. 【請求項10】前記導電線を把持する手段(25)を備
    え、前記導電線を前記凹部に導入するマニピュレータ
    (24)を有し、前記凹部は、前記コンベアのメートル当
    り、50より多く、好ましくは少なくとも200個の前記導
    電線端部を前記一時保持クリップ内に収納し得るよう
    に、垂直軸zz1に沿って所定間隔で形成されていること
    を特徴とする請求項6乃至9のうちいずれか記載の配線
    施工装置。
  11. 【請求項11】前記マニピュレータは、前記一時保持ク
    リップ上を前記コンベアの長手方向の軸にほぼ平行な軸
    yy2に沿って移動し得る少なくとも1個の運搬台(26)
    を有し、さらに前記マニピュレータは、前記凹部との間
    で前記導電線端部の導入および引出しを行い得るよう
    に、前記導電線把持手段を前記凹部の1つの開口面に対
    面させる手段(27)を有することを特徴とする請求項10
    記載の配線施工装置。
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