JPH0782331B2 - 電子弦楽器 - Google Patents

電子弦楽器

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JPH0782331B2
JPH0782331B2 JP4273531A JP27353192A JPH0782331B2 JP H0782331 B2 JPH0782331 B2 JP H0782331B2 JP 4273531 A JP4273531 A JP 4273531A JP 27353192 A JP27353192 A JP 27353192A JP H0782331 B2 JPH0782331 B2 JP H0782331B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子弦楽器に係り、特
にギター等のフレットのある弦楽器において、演奏時に
おいて同一フレット操作位置において弦をピッキングし
た場合においても、弦をピッキングした位置に応じて、
発生される楽音の特性を微妙に変化させることのできる
電子弦楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の急速な発展に伴って、
多種多様な音色の楽音を、伝統的な自然弦楽器(アコー
スティックギター等)の場合と同様なピッキング操作に
よって発音可能な電子弦楽器が開発されている。この種
の電子弦楽器として、指板側に設けた音高指定操作状態
感知部により、現在押圧操作されている弦のフレット位
置を感知し、対応する音高の楽音を指定すると共に、胴
部側に設けた弦トリガー感知部にて、弦に対するピッキ
ング操作状態を感知し、この弦トリガー感知部より、前
述の音高指定操作状態感知部にて指定されている音高
で、所定の音色の楽音の発音を行なう弦トリガー型の電
子弦楽器がある。この弦トリガー型の電子弦楽器の利点
は、その単純化された構成、すなわち、弦トリガー感知
部により、弦の振動開始を感知し、これを合図に楽音を
発音し、音高指定操作状態感知手段からの音高指定信号
により、発生すべき楽音の音高を決めるというシンプル
な構成にある。
【0003】ところで、楽器本体に共鳴板を有する所謂
生ギター(アコースティックギター)等においては、弦
を同じフレット(指板)位置で押弦した場合、ピッキン
グの強さを同じにしても、弦をブリッジ(弦の固定部)
側に近いところでピッキングすると固い音色の楽音を発
し、逆にフレット側に近いところでピッキングすると軟
らかい音色の楽音を発する。このように弦をピッキング
したときに発せられる固い音色の楽音は、弦をピッキン
グしたときの弦振動をピックアップで拾ってみると、ブ
リッジ側でピッキングした場合、図8(a)に示すよう
に第1ピッチ周期目のピーク値a0 がその次のピーク値
1 に比べて飛び出た波形特性となっていることによる
ものである。また、弦をピッキングしたときに発せられ
る軟らかい音色の楽音は、弦をピッキングしたときの弦
振動をピックアップで拾ってみると、フレット側でピッ
キングした場合、図8(b)に示すように、ピーク値a
0とその次のピーク値a1 はほとんど同じ値になること
によるものである。
【0004】そして、従来のギター等においては、弦を
ピッキングした時点における信号強度を検出し、楽音発
生回路がその信号強度に対応して音量及び音色等を変化
させた楽音を発生していた。このように従来のギター等
は、1つのパラメータのみで楽音の音量及び音色等を変
化させていたため、例えば入力波形信号が変化して楽音
の音量が大きくなると、同時に音色が硬い感じの音色に
なるというように常に相関をもって変化していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
楽器本体のフィンガーボード上に少なくとも一本の弦を
張弦し、該弦の下方で前記楽器本体の上面張弦方向に複
数のフレットを有するフィンガーボード上の前記各フレ
ット間にフレット状態を感知するフレット状態感知手段
を配設し、該フレット状態感知手段により感知されるフ
レット操作位置に対応する音高で楽音を発生させるタイ
プの電子弦楽器にあっては、例えば弦を弾く位置をずら
しながら、ピッキング操作を行なった場合でも、音量や
音色を別々に制御することができず、豊かな演奏効果を
得ることが出きないという問題点を有していた。
【0006】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、ギター等の弦楽器において、演奏時において同一
フレット位置において、弦をピッキング操作した場合、
そのピッキング操作位置に応じて、発生される楽音の特
性を微妙に変化させることのできる電子弦楽器を提供し
ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における電子弦楽器は、弾弦操作部材に対す
る弾弦操作を検出する弾弦操作検出手段と、フレット操
作状態を感知するフレット状態感知手段と、前記フレッ
ト状態感知手段が感知したフレット状態に基づいて楽音
の音高を設定する音高設定手段と、前記弾弦操作部材の
長手方向における前記弾弦操作がなされた位置を検出す
る弾弦操作位置検出手段と、前記弾弦操作位置検出手段
が検出する弾弦操作位置に基づいて楽音特性を設定する
楽音特性設定手段と、前記音高設定手段により設定され
た音高及び前記楽音特性設定手段により設定された楽音
特性の楽音を、前記弾弦操作検出手段が検出した弾弦操
作に応じて発生させるよう指示する楽音発生指示手段と
を有することを特徴とするものである。
【0008】また、前記弾弦操作位置検出手段は、前記
弾弦操作位置と対応する押圧操作位置を感知することに
より、前記弾弦操作位置を検出するようにしてもよい。
【0009】
【0010】
【作用】上記のように構成された電子弦楽器において、
例えば、所定のフレットボード上等におけるフレット操
作状態が、フレット状態感知手段に感知され、音高設定
手段により楽音の音高が設定される。
【0011】
【0012】そして、弾弦操作部材に対して、例えば弾
く、爪弾く等の弾弦操作を行なうと、弾弦操作位置検出
手段が、弾弦操作部材の長手方向における弾弦操作がな
された位置を検出し、楽音特性設定手段が、弾弦操作位
置に基づいて楽音特性を設定する。そして、楽音発生指
示手段が、音高設定手段により設定された音高及び楽音
特性設定手段により設定された楽音特性の楽音を発生さ
せるよう指示するので、弾弦操作の位置を異ならせるこ
とにより、異なった楽音特性の楽音を発生させることが
可能となり、微妙な特性変化を持たせた通常の弦楽器と
同様の深みのある木目細かな演奏を行なうことができ
る。この場合、楽音特性設定手段により設定される楽音
特性とは、例えば音色、音量、効果(エフェクト)等で
ある。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1には、本発明に係る電子弦楽器の外観全体が示されて
いる。図において、電子弦楽器1は、胴部2と、ネック
3と、ヘッド4とによって構成されるギターの形状を有
している。このネック3と同じ方向には、弦楽器演奏用
の複数本の弦5が張られている。また、胴部2には、各
種のパラメータを設定するためのパラメータスイッチ6
と、楽音を放音するためのスピーカ90が配設されてい
る。前記弦5は、その一端がヘッド4に設けられている
ペッグ8に張力を調節可能に支持され、その他端がネッ
ク3の上面を持って形成されるフィンガーボード9上を
延び、胴部2にある弦トリガースイッチ部7内に固定さ
れている。また、フィンガーボード9には、フレット状
態感知手段であるフレットスイッチFSWが1つの弦に
対応した各フレット間の位置においてそれぞれ設けられ
ている。このフレットスイッチFSWによって押弦位置
スイッチ列を形成している。このフレットスイッチFS
Wは弦5の張弦方向に沿って配設されており、フィンガ
ーボード9の上面に張弦方向に設けられたフレット10
間の弦5を押圧して該弦5をフィンガーボード9の上面
に押し当てることにより、対応するフレットスイッチF
SWがONするように構成されている。また、弦トリガ
ースイッチ部7の内部には、弦トリガースイッチTSW
が収納されており、この弦トリガースイッチTSWに連
結されている弦5を弾く、爪弾くといった操作を行なう
ことにより、弦トリガースイッチTSWがONし、これ
により、楽音が発音開始するようになっている。また、
電子弦楽器1の胴部2の弦5が張弦されている面には、
ピックガード11が取付けられている。このピックガー
ド11は、ピッキングの際に電子弦楽器1の胴部2が爪
等で破損するのを防護するためのものである。このピッ
クガード11の上方には、弦5が張弦されている。この
ピックガード11の張弦されている弦5に沿って弦5近
傍に溝12が設けられており、この溝12に楽音操作制
御装置の弾弦操作位置検出部13が設けられている。こ
の楽音操作制御装置の弾弦操作位置検出部13の設けら
れている位置は、通常、演奏者がピッキング時に右手を
固定するためにピックアップガードに添え、支えにする
小指や薬指が自然に位置する箇所である。
【0014】この楽音操作制御装置の弾弦操作位置検出
部13は、図2に示す如く電子弦楽器1の胴部2に設け
られている。すなわち、電子弦楽器1の胴部2には、楽
音操作制御装置の弾弦操作位置検出部13を収納するケ
ーシング14が取付けられている。このケーシング14
は、箱状に形成されており、このケーシング14内に弾
弦操作位置検出部13が収納固着されている。このケー
シング14には、フランジ部が形成されており、このフ
ランジ部には、上からケーシング14を胴部2に固定す
るようにピックガード11が取付けられている。このピ
ックガード11には、溝12が設けられており、この溝
12から弾弦操作位置検出部13を操作できるようにな
っている。
【0015】この楽音操作制御装置の弾弦操作位置検出
部13は、図2、図3に示す如き構成を有している。す
なわち、図2に示す如く、ケーシング14の内側底面に
は、抵抗板134が固着されており、この抵抗板134
の上には、導電ゴム133が固着されている。この導電
ゴム133の上には、可撓性導電板である金属板132
が固着されており、この金属板132の上に可撓性を有
する化粧用のシート131が被覆されている。前記導電
ゴム133は、図3に示す如き構成を有している。すな
わち、導電ゴム133は、絶縁部1332が格子状に設
けられており、この格子状に設けられた各絶縁部133
2の間に、導電性のゴムによって構成される導通部13
31が金属板132と抵抗板134に接触しないよう
に、すなわち、空隙部1333、1334を設けて各絶
縁部1332に固着されて構成されている。したがっ
て、導電ゴム133は図3のように導電部1331と絶
縁部1332が交互に有り、導電部1331の表面がわ
ずかに窪んで、この窪みによって通常は金属板132と
抵抗板134は絶縁されている。この図2、図3に示さ
れる弾弦操作位置検出部13は、指16によってシート
131を介して金属板132の一部を上から押圧する
と、その押圧した金属板132の一部が撓み金属板13
2の一部が下の抵抗板134と導電ゴム133に接し、
更に、指16によってシート131を介して金属板13
2の一部に圧力を掛けると導電ゴム133が押され、こ
の導電ゴム133が抵抗板134に接し、金属板132
と抵抗板134とは導電ゴム133を介して導通する。
この導通によって弾弦操作位置検出部13は、図4に示
す如き弾弦操作位置検出回路110を構成しており、こ
の検出回路110にて検出された所定の抵抗値を、弾弦
操作位置を示すアナログ値として取り出し、このアナロ
グ値を、A/Dコンバータ15によってディジタル値に
変換してマイクロコンピュータに出力する。
【0016】図5には、このフレットスイッチFSW、
パネルスイッチPSW等を有する電子弦楽器の回路構成
が示されている。図において、CPU20には、アドレ
スバス100を介して弾弦操作位置検出回路110が接
続されている。この弾弦操作位置検出回路110は、図
4に示される如き構成を有しており、演奏者が弦5をピ
ッキングしている位置を検出する機能を有するものであ
る。また、CPU20には、アドレスバス25を介して
スイッチステータス検出回路30と、ROM35と、R
AM40と、LCDドライバ45と、楽音発生回路50
が接続されている。このスイッチステータス検出回路3
0、ROM35、RAM40、LCDドライバ45、楽
音発生回路50のそれぞれのデータは、データバス55
を介してCPU20に送られるように構成されている。
このスイッチステータス検出回路30には、バスライン
60を介してフレットスイッチ群FSWが、また、バス
ライン65を介してパネルスイッチ群PSWがそれぞれ
接続されている。また、LCDドライバ45には、バス
ライン70を介してLCD表示部75が接続されてい
る。また、楽音発生回路50において発生した楽音信号
は、増幅器80を介してスピーカ90から音となって発
せられる。また、CPU20には、バスライン85を介
してラッチ回路95が接続されており、このラッチ回路
95には、バスライン86を介して弦トリガースイッチ
群TSWが接続されている。
【0017】したがって、弦を弾く、あるいは爪弾くこ
とによってONする弦トリガースイッチTSWから出力
されるON入力信号は、ラッチ回路95により、まず、
ラッチされ、このラッチ回路95を通してCPU20は
弦5のトリガーの検出を行なう。また、フレットスイッ
チ群FSWの各スイッチ状態と、パネルスイッチ群PS
W(図1図示パラメータ設定スイッチ6)の各スイッチ
の入力状態は、スイッチステータス検出回路30に入力
され、このスイッチステータス検出回路30を介してC
PU20に取り込まれる。また、楽音発生回路50は、
CPU20によって制御され、このCPU20によって
特定された楽音に相当する楽音信号を発生するもので、
この発生した楽音信号は増幅器80によって増幅されス
ピーカ90を通して外部に放音される。
【0018】次に、図5に図示のCPU20の演算処理
について、図6に図示の処理フローチャートを用いて説
明する。まず、電源が投入されると、ステップ200に
おいてイニシャライズ処理がなされる。このステップ2
00においてイニシャライズ処理がなされると、ステッ
プ201において、図5に図示のラッチ回路95にラッ
チされている情報を読み出し、図1に図示の弦5の全て
の弦に対してトリガーの有無、すなわち弦に対するピッ
キング操作があったか否かのピッキング操作状態の感知
の有無について判定を行なう。このステップ201にお
いて図1に図示の弦5の内トリガーされた弦が検出され
ると、図5に図示の楽音発生回路50を制御して楽音を
発生させる。そして、ステップ202においてフレット
状態検出処理を行なう。このステップ202におけるフ
レット状態検出処理は、図5に図示のスイッチステータ
ス検出回路30を介してフレットスイッチ群FSWの各
スイッチについて1つの弦あたりのスイッチ群の状態が
どうなっているかをCPU20内に読み込む処理を行な
うものである。次に、ステップ203において、フレッ
トスイッチ群FSWがONしている状態を示す所謂フレ
ット操作状態について、今回のフレット操作状態が前の
フレット操作状態から変化したか否かを判定し、このス
テップ203において、フレット操作状態が前のフレッ
ト操作状態から変化していないと判定すると、ステップ
205に移る。また、このステップ203において、フ
レット操作状態が前のフレット操作状態から変化したと
判定すると、ステップ204において、楽音情報変化処
理、すなわち、変化先のフレット操作位置に対応した周
波数となるように周波数変更を楽音発生回路50に指示
するための処理を行ないステップ105に移る。なお、
発音中の弦に属するいずれのフレットスイッチFSWが
離れた状態、いわゆる開放弦の操作状態に変化したとき
には消音を行なう。また、現在発音されていない弦に属
するフレットスイッチFSWに対するフレット操作状態
への変化に対しては何も行なわない。
【0019】次に、ステップ205において、図5に図
示のパネルスイッチ群PSWの各パラメータ設定スイッ
チの状態をスイッチステータス検出回路30を介してC
PU20は読み込む。そしてステップ206において、
ステップ205において検出したパネルスイッチ群PS
Wの各パラメータ設定スイッチの状態に変化があったか
否かを判定する。このステップ206においてパネルス
イッチ群PSWの各パラメータ設定スイッチの状態に変
化が無かったと判定すると、ステップ208に移る。ま
た、このステップ206においてパネルスイッチ群PS
Wの各パラメータ設定スイッチの状態に変化があったと
判定すると、ステップ207において、パネルスイッチ
状態変化処理を行なう。このステップ207におけるパ
ネルスイッチ状態変化処理は、例えば、音色、モジュレ
ーションデータ、ベンドレンジの設定、LCD表示の処
理等である。このステップ207においてパネルスイッ
チ状態変化処理が行なわれると、ステップ208におい
て、弾弦操作位置検出処理が行なわれる。この弾弦操作
位置検出処理は、図3に図示の指16によってシート1
31を介して金属板132の一部が上から押圧されてい
る金属板132の撓みによって金属板132と抵抗板1
34とが導電ゴム133を介して導通している位置を検
出するものである。ステップ208において弾弦操作位
置の検出がなされると、ステップ209において、音色
制御処理を行なう。
【0020】この音色制御処理は、例えば、図7に示す
如く行なわれる。すなわち、各フレット間に設けられて
いるフレットスイッチFSWによって検出される押弦位
置による音階データは、アドレス信号発生回路300に
入力され、入力音階データが所定アドレス値に変換さ
れ、波形メモリ310に入力される。この波形メモリ3
10は、各音階データに対応した波形情報が予め記憶さ
れており、入力されたアドレス信号に応じた波形を出力
する。この波形メモリ310には、D/Aコンバータ3
20が接続されており、このD/Aコンバータ320
は、波形メモリ310から出力されたディジタル波形信
号をアナログ信号に変換して電圧制御型フィルタVCF
330に出力する。一方、図3に図示の指16によって
シート131を介して金属板132の一部が上から押圧
することによって金属板132を撓ませて金属板132
と抵抗板134とを導電ゴム133を介して導通させて
検出される弾弦操作位置に応じた弾弦操作位置データ
は、D/Aコンバータ340に入力される。このD/A
コンバータ340においては、ディジタル信号として入
力されてくる弾弦操作位置データをアナログ信号に変換
して電子制御型フィルタVCF330に出力する。この
電圧制御型フィルタVCF330に入力されてくる弾弦
操作位置データのアナログ信号が楽音を変更する要素と
なる。したがって、この電圧制御型フィルタVCF33
0においては、所望の音色の楽音になるようにフィルタ
を掛けて変更を施して、対応する音色の楽音が、スピー
カ90から発生する。なお、この実施例では、例えば、
弾弦操作位置がブリッジ寄りの場合は硬い音、弾弦操作
位置がフレット寄りの場合は軟らかい音になるように図
5に図示の楽音発生回路50内部の変調の度合をコント
ロールするようにしているが、このほかに、弾弦操作位
置に応じて、波形メモリの出力信号と加算されるエンベ
ローブ波形信号の形状(特に、アタック波形部分の形
状)を変更させて、音色内容を変えるようにしてもよ
い。
【0021】なお、前述した実施例では、フィンガーボ
ード9上に弦5を張設した場合について説明している
が、必ずしも、フィンガーボード9上には、弦5を配設
する必要はなく、胴部2側にのみ、弦5を配設するよう
に構成してもよい。また、前述した実施例では、フィン
ガーボード9上に、複数のフレット10を、その長手方
向に沿って所定の間隔を置いて形成した場合について説
明しているが、必ずしも、フィンガーボード9上には、
フレットを形成しなくともよい、さらに、前述した実施
例では、各フレットスイッチFSWにて指定された音高
の楽音を、一旦、弦トリガースイッチTSWのオン状態
に対応して発音させた後、フレット操作位置を微妙に変
更した場合に、現在発音中の楽音の周波数を、その変更
状態に従って変更するようにしているが、前記弦トリガ
ースイッチTSWのオン状態が生じたあとでなくともよ
く、例えば、弦トリガースイッチTSWがオン状態とな
らない場合であっても、フレット操作を行なうと、その
フレット操作を行なうのみで、操作されたフレット位置
に対応した音高の楽音を発音させるタイプの電子弦楽器
に適応したときは、前記フレット操作により発音中の楽
音の音高を、フレット操作位置の微妙な変更にしたがっ
て微妙に変更するようにしてもよい。さらにまた、前述
した実施例では、フレットスイッチFSWにて指定され
た音高の楽音を、弦トリガースイッチTSWのオン状態
に対応して発音させるタイプの電子弦楽器に、この考案
を適用した場合について説明しているが、フレットスイ
ッチFSW及び弦トリガースイッチTSWを使用するタ
イプの電子弦楽器以外の各種の方式の電子弦楽器、例え
ば、弦に超音波を伝播させ、フレット操作によりその弦
と接触しているフレット位置からの超音波の反射時間を
計測して音高を指定する超音波方式の電子弦楽器(例え
ば、特開昭62−99790号公報記載のもの)等にも
適用してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明は、上述のように構成されている
ので、従来の電子弦楽器では不可能であった、弾弦操作
位置に応じて楽音特性を微妙に変化させること(例え
ば、弾弦操作位置がブリッジ寄りに変化した場合は硬い
音、弾弦操作位置がフレット寄りに変化した場合は軟ら
かい音になるように制御すること)ができ、このため、
微妙な特性変化を持たせた通常の弦楽器と同様の深みの
ある木目細かな演奏を行なうことができ、電子弦楽器
よる表現力を一層高めることができるといった効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電子弦楽器の全体斜視
図。
【図2】弾弦操作位置検出装置を示す図1に図示A−A
断面図。
【図3】図2に図示の弾弦操作位置検出装置の一部拡大
図。
【図4】図1に図示の弾弦操作位置検出装置の検出方法
を説明するための図。
【図5】図1に図示の電子弦楽器本体の駆動ブロック
図。
【図6】図5に図示のブロック図の動作フローチャー
ト。
【図7】図6に図示の弾弦操作位置検出回路の実施例を
示す回路図。
【図8】ピッキング操作位置による音色の違いを波形信
号で示した図。
【符号の説明】
1 電子弦楽器 2 胴部 3 ネック 4 ヘッド 5 弦 6 パラメータスイッチ 7 弦トリガースイッチ部 8 ペッグ 9 フィンガーボード 10 フレット 11 ピックガード 12 溝 13 弾弦操作位置検出部 FSW フレットスイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾弦操作部材に対する弾弦操作を検出す
    る弾弦操作検出手段と、 フレット操作状態を感知するフレット状態感知手段と、 前記フレット状態感知手段が 感知したフレット状態に基
    づいて楽音の音高を設定する音高設定手段と、前記弾弦操作部材の長手方向における 前記弾弦操作がな
    された位置を検出する弾弦操作位置検出手段と、 前記弾弦操作位置検出手段が検出する弾弦操作位置に基
    づいて楽音特性を設定する楽音特性設定手段と、 前記音高設定手段により設定された音高及び前記楽音特
    性設定手段により設定された楽音特性の楽音を、前記弾
    弦操作検出手段が検出した弾弦操作に応じて発生させる
    よう指示する楽音発生指示手段と を有することを特徴とする電子弦楽器。
  2. 【請求項2】 前記弾弦操作位置検出手段は、前記弾弦
    操作位置と対応する押圧操作位置を感知することによ
    り、前記弾弦操作位置を検出することを特徴とする請求
    項1に記載の電子弦楽器。
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