JPH0782106A - 防汚剤 - Google Patents

防汚剤

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JPH0782106A
JPH0782106A JP16787294A JP16787294A JPH0782106A JP H0782106 A JPH0782106 A JP H0782106A JP 16787294 A JP16787294 A JP 16787294A JP 16787294 A JP16787294 A JP 16787294A JP H0782106 A JPH0782106 A JP H0782106A
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JP
Japan
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nicotinic acid
acid derivative
alkyl
chloride
marine
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JP16787294A
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Shinichirou Tawaki
新一郎 田脇
Akira Hatamori
晃 畑森
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全性持続性の高い防汚剤を提供する。 【構成】 一般式 (式中R1は炭素数1から30の直鎖状アルキル基もし
くは分岐アルキル基及びフェニル基、R2は水素あるい
は炭素数1から30の直鎖状アルキル基もしくは分岐ア
ルキル基及びフェニル基;Xは酸残基)で示されるニコ
チン酸誘導体を含有することを特徴とする海棲生物類の
付着を防止させ、かつスライム形成を防止する抗菌作用
を有する防汚剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は海棲生物類の付着を防止
させ且つ抗菌及び防藻作用を有する防汚剤に関し、船
舶、海中構造物、魚網、海水利用工場施設等の海棲生物
の付着防止に利用される。
【0002】
【従来の技術】海水中にはイガイやふじつぼ等の付着生
物が多数生息しており、船低、ブイ、海水を利用する火
力発電所等の冷却管、定置網などの表面に付着する。こ
れらの付着生物は船底の場合には船の速度低下による燃
料費向上及び侵食性能低下によるドック入り回数の向上
による船体維持費の向上、冷却管の場合には冷却効率の
低下、定置網の場合には海水の流れを妨げ飼育魚を酸素
不足により死に至らしめたりするなど経済的損害をもた
らす。海棲生物の付着機構は複雑である。例えば、最初
に海水中に棲息するバクテリアが人工構造物の表面に付
着し、次いで植物性の珪藻類が付着して多糖類の粘結物
質がを分泌される。この分泌物に海水に浮遊する無機有
機の微粒が付着することで粘性膜(スライム)が形成さ
れ、最後にイガイやふじつぼ等の海棲性付着生物が足糸
を出してこれに付着する。従来、海棲生物の付着による
被害を防ぐために、海棲生物の付着防止のための船舶、
海中構造物及び魚網の防汚剤として有機錫化合物が単用
または亜酸化銅他の併用で主に使用されてきた。しか
し、有機錫化合物は生物への蓄積性が高く毒性であり、
しかも生分解性がないので、魚介類汚染等による人への
安全性および環境へ汚染が問題となり使用する事が難し
くなっている。また、亜酸化銅は有機錫化合物程の効果
及び持続性能を有しているとは言えず、また、安全性の
面でも亜酸化銅は安全性が高い化合物であるとは言えな
い。防汚剤として使用する化合物は、船底塗料中から溶
出することにより防汚効果を発揮する。そのため、安全
性が高くかつ効果及び持続性の高い防汚剤が求められて
いる。ところで、安全性の高い化合物であるニコチン酸
アミドが海棲生物付着を防止する作用がある事が知られ
ている(特公昭52−7053号公報及び特開昭57−
53291号公報)。しかし、ニコチン酸アミドは水溶
性が高く、例えば防汚塗料中に配合した場合速やかに海
水中に流失し効果の持続が見られない欠点を有する。ま
たニコチン酸アミドは抗菌作用及び海棲生物の付着を促
すスライム形成を阻止する効果はないという欠点を有し
ている。そのためニコチン酸アミドを防汚剤とすること
は出来ない。また、1−アルキル−3−カルバミドピリ
ジニウム塩が抗菌性を示す事は公知であり(発酵工学会
誌 第50巻、第86〜92頁、(1972年))、ま
た、一般式(1)で表されるニコチン酸誘導体が界面活
性剤、静菌剤もしくは経皮吸収製剤として知られている
(特公昭62−45201号公報、特開平3−5894
1号公報)。しかし公知の技術は単に該該化合物が抗菌
性を示すことを述べているに過ぎず、ニコチン酸誘導体
のスライムの形成の防止効果、海棲性付着生物の忌避効
果についてはこれまで全く知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は安全性の高い
ニコチン酸アミドを原料として安全性、効果および持続
性の高い防汚剤の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、ニコチン酸誘導体が海棲生物付着を防止する忌
避効果があり、かつ海棲生物の付着を促進するスライム
形成菌および珪藻に対して抗菌効果および防藻効果があ
り防汚剤として有用であることを見いだし本発明を完成
した。即ち、本発明は一般式(1)[化2]
【0005】
【化2】 (式中R1は炭素数1から30の直鎖状アルキル基もし
くは分岐アルキル基及びフェニル基、R2は水素あるい
は炭素数1から30の直鎖状アルキル基もしくは分岐ア
ルキル基及びフェニル基;Xは酸残基)で示されるニコ
チン酸誘導体を含有することを特徴とする海棲生物類の
付着を防止させ且つスライム形成を防止し珪藻の付着を
防止する防汚剤を提供するものである。本発明に於いて
1−アルキル−3−カルバミドピリジニウム塩は通常の
方法(J.Am.Chem.Soc.,Vol.11
1,pp.3300−3311,(1989))で合成
することができる。すなわち、ニコチン酸アミドと1−
アルキルハライドをキシレンまたはDMF等の高沸点の
有機溶媒中に懸濁させ所定時間還流させ冷却により得ら
れる析出物を残存するニコチン酸アミド及び1−アルキ
ルハライドを溶かすアセトン等により洗浄後エタノール
にて再結晶することにより容易に得ることができる(特
公昭62−45201号公報)。また、1−アルキル−
3−アルキルカルバミドピリジニウム塩はニコチン酸に
過剰の塩化チオニルなどの塩素化剤を作用させニコチン
酸クロライドとし、これにベンゼン等の溶媒下、トリエ
チルアミン等の塩基存在下、アルキルアミンを作用させ
て3−アルキルカルバミドピリジンを生成せしめ、更
に、これにエタノール等の溶媒下、所望のアルキルハラ
イドを入れ所定時間還流させ冷却により得られる析出物
をクロロフォルム−ヘキサン等にて再結晶することによ
り容易に得ることができる。また、上記の一般式でR1
およびR2におけるアルキル基は炭素数1から30、好
ましくは炭素数6から22の直鎖状もしくは分岐アルキ
ル基である。炭素数が5以下では水溶性が増し海水中に
容易に流失し防汚効果の持続性が減少する傾向がある。
また、炭素が23以上では防汚効果の効果が減少する傾
向がある。また、R2は水素であってもよい。上記の一
般式でXにおける酸残基とは、塩化水素酸、臭化水素
酸、ヨウ化水素酸などのハロゲン化水素酸;硫酸、リン
酸、硝酸などの無機酸;シュウ酸、酢酸、オレイン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸などの有機酸;エチル硫酸
塩その他のアルキル硫酸塩などの陰イオンを生ずる酸の
残基を意味する。本発明でいう海棲生物類の付着防止
は、海洋の岩礁、人工敷設物、船底などに付着して生活
するフジツボ及びイガイ等の動物種の海棲生物に対し、
ニコチン酸誘導体が忌避作用を示すことに基づきそれら
生物が付着することを防止する。本発明でいうスライム
形成を阻止する抗菌効果とは、海水中に浸漬された船な
どの人工構造物の表面に海水中に棲息するバクテリアが
最初に付着し、次いで植物性の珪藻類が付着し分泌する
多糖類の粘結物質が海水に浮遊する無機有機の微粒をと
らえ形成される粘性膜いわゆるスライム形成期におい
て、初期のバクテリアが付着する過程をニコチン酸誘導
体の持つ抗菌作用により阻止することである。また、更
にニコチン酸誘導体が珪藻類に対して抗藻作用を示す
が、バクテリアが付着した後に起こる植物性の珪藻類の
付着をニコチン酸誘導体の持つ抗藻作用により阻止する
ことである。ニコチン酸誘導体が動物種の海棲生物に対
する忌避作用だけでなく、抗菌作用及び抗藻作用を同時
に合わせ持つことにより効率的な防汚効果が発揮され
る。本発明においては上述のニコチン酸誘導体を油性系
または合成樹脂系ビヒクルに配合して本発明の防汚剤と
することができる。油性系または合成樹脂系ビヒクルと
しては、例えばアマニ油、麻実油等のボイル油、ビニル
系、アルキッド系、アクリル系、ウレタン系、タールエ
ポキシ系、エポキシ系、塩化ゴム系、合成ゴム系、塩素
化ポリエチレンなどの合成樹脂等があげられる。本発明
のニコチン酸誘導体は防汚有効成分として単独で使用さ
れるが、これを主体として他の公知の防汚有効物質と併
用することができる。また本発明の防汚剤は実施目的に
応じて他の添加剤、例えば顔料、染料、可塑剤その他の
添加剤を任意に添加して製造できるし、またそれらを炭
化水素、ハロゲン化水素、ケトン、エステル等の有機溶
剤で希釈または溶解して製造される。汚染生物による被
害を受ける基体材料に本発明の防汚剤を処理する方法に
は、通常行なわれている方法、例えば、塗布法、浸漬
法、噴霧法等が挙げられる。本発明防汚剤中の防汚有効
成分の量は防汚目的に応じて選択されるが、全固形分中
1から80重量%、好ましくは、3重量%以上、更に好
ましくは10重量から70重量%含有させることができ
る。本発明の防汚剤は、鋼船、木船、強化プラスチック
製船の船底、魚網、海中構造物、海水導入管などの海水
に接する物体の保護に特に有利に使用されるが、河水、
湖水、その他の水を長期にわたって利用するため汚染生
物による被害を受けやすい物体の保護にも適用できる。
【0006】
【実施例】以下実施例によりこの発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例により制限されるものでは
ない。 実施例1及び比較例1(抗菌活性試験)Bacillus subtilis ATCC 6633(ATCC はアメリカン タ
イプカルチャーコレクションの番号)、Serratia marce
scens ICR 0500及び海洋のスライムから分離したPseudo
monas属の菌を用いて本発明の防汚剤のバクテリアに対
する抑制効果を試験した。肉エキス3g、ペプトン10
g、及び塩化ナトリウム5gを蒸留水1Lに溶かしpH
7に調製した液を2mLずつ10mL容の試験管に分注
し加圧滅菌した。その中に表−1[表1]に示す1−ア
ルキル−3−カルバミドピリジニウム塩が1000、5
00、100、50、25、12.5、6.25、3.
1ppmになるように無菌的に添加した。この液体培地
に予め前述の培地(1−アルキル−3−カルバミドピリ
ジニウム塩無し)で30℃にて24時間振とう培養によ
り培養された液0.1mLを植菌した。30℃にて24
時間振とう培養後の濁度を肉眼により観察することによ
り生育最小濃度(ppm)を求めた。その結果を表−1
[表1]に示した。比較例として、1−アルキル−3−
カルバミドピリジニウム塩の代わりにニコチン酸アミド
を用いて実施例1と同様の抗菌活性試験を行った。
【0007】
【表1】 表−1 抗菌活性試験(生育最小濃度) ─────────────────────────────────── 1-アルキル-3-カルハ゛ミト゛ Bacillus Serratia Pseudomonasヒ゜リシ゛ニウム 塩 subtilis marcescens sp1) 鎖長 X (ppm) (ppm) ──────────────────────────────────── 1 Cl >1000 >1000 >1000 5 Cl 1000 1000 1000 6 Cl 100 100 100 8 Cl 100 100 100 14 Cl 3.1 25 12.5 18 Cl 6.25 25 25 22 Cl 100 100 100 26 Cl >1000 >1000 >1000 30 Cl >1000 >1000 >1000 18 Br 25 50 25 18 I 12.5 25 25 比較例1 >1000 >1000 >1000 ─────────────────────────────────── 1)海洋のスライムから分離された菌
【0008】実施例2及び比較例2(防汚剤性能試験) 表−2[表2]に示す1−アルキル−3−カルバミドピ
リジニウム塩類1部を塗料樹脂9部に練り込み均一にし
た。この樹脂をプラスチック盤上に半径5cmの円を描
くように塗り付けた。これを海面下1mの所に浸漬し、
3ヶ月間海棲生物の付着状況及びスライム形成状況を観
察した。評価結果を表−2[表2]に示した。比較例と
して、1−アルキル−3−カルバミドピリジニウム塩の
代わりにニコチン酸アミドを用いて実施例2と同様の防
汚剤性能試験を行った。
【0009】
【表2】 表−2 防汚剤性能試験 ──────────────────────────────────── 1-アルキル-3-カルハ゛ミト゛ 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月ヒ゜リシ゛ニウム 塩 付着 スライム 付着 スライム 付着 スライム 鎖長 X ──────────────────────────────────── 1 Cl − − ++ ++ ++ ++ 5 Cl − − − − + + 6 Cl − − − − − − 8 Cl − − − − − − 14 Cl − − − − − − 18 Cl − − − − − − 22 Cl − − − − − − 26 Cl − − + + ++ ++ 30 Cl − − + + ++ ++ 18 Br − − − − − − 18 I − − − − − − 比較例2 + + ++ ++ ++ ++ ──────────────────────────────────── −: 無し +: わずかに付着 ++: 著しい付着
【0010】実施例3及び比較例3(溶解性試験) 表−3[表3]に示す1−アルキル−3−カルバミドピ
リジニウム塩0.1gを海水10gに懸濁させ5時間攪
拌した後の1−アルキル−3−カルバミドピリジニウム
塩及びニコチン酸アミド濃度を測定した。濃度測定は2
60nmの吸光度を分光光度計に測定することにより求
めた。結果を表−3[表3]に示した。比較例として、
1−アルキル−3−カルバミドピリジニウム塩の代わり
にニコチン酸アミドを用いて実施例3と同様の溶解性試
験を行った。
【0011】
【表3】
【0012】実施例4及び比較例1(抗菌活性試験) 1−アルキル−3−カルバミドピリジニウム塩の代わり
に表−4[表4]に示すニコチン酸誘導体を用い実施例
1と同様の抗菌活性試験を行なった。その結果を表−4
[表4]に示した。
【0013】
【表4】 表−4 抗菌活性試験(生育最小濃度) ────────────────────────────────────ニコチン 酸誘導体 Bacillus Serratia Pseudomonas subtilis marcescens sp1) (ppm) (ppm) ──────────────────────────────────── 1-メチル-3-ステアリルカルハ゛ミト゛ 6.25 25 6.25ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-メチル-3-セチルカルハ゛ミト゛ 3.1 25 3.1ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-メチル-3-ラウリルカルハ゛ミト゛ 6.25 50 6.25 ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-ステアリルカルハ゛ミト゛ 6.25 25 25ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ノニル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト゛ 12.5 100 25ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-イソノニル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト 12.5 100 25ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-イソノニルカルハ゛ミト゛ 6.25 100 6.25ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-テトラテ゛シル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト 3.1 25 6.25ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト゛ 3.1 25 3.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-イソノニル-3-カルハ゛ミト 25 100 50ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 比較例1 >1000 >1000 >1000 ──────────────────────────────────── 1)海洋のスライムから分離された菌
【0014】実施例5及び比較例2(防汚剤性能試験) 1−アルキル−3−カルバミドピリジニウム塩の代わり
に表−5[表5]に示すニコチン酸誘導体を用い実施例
2と同様の防汚材性能試験試験を行なった。その結果を
表−5[表5]に示した。
【0015】
【表5】 表−5 防汚剤性能試験 ────────────────────────────────────ニコチン 酸誘導体 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 付着 スライム 付着 スライム 付着 スライム ──────────────────────────────────── 1-メチル-3-ステアリルカルハ゛ミト゛ − − − − − − ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-メチル-3-セチルカルハ゛ミト゛ − − − − − − ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-メチル-3-ラウリルカルハ゛ミト゛ − − − − − −ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-ステアリルカルハ゛ミト゛ − − − − − −ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ノニル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト゛ − − − − − −ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-イソノニル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト − − − − − −ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-イソノニルカルハ゛ミト゛ − − − − − −ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-テトラテ゛シル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト − − − − − −ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト゛ − − − − − −ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-イソノニル-3-カルハ゛ミト − − − − + +ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 比較例2 + + ++ ++ ++ ++ ──────────────────────────────────── −: 無し +: わずかに付着 ++: 著しい付着
【0016】実施例6及び比較例4(抗藻活性試験) 珪藻(Nitzschia closterium)を用いて本発明の防汚剤の
珪藻に対する抑制効果を試験した。グリセロリン酸ソー
ダ1.05mg、硝酸カリ7.2mg、リン酸第2カリ
0.45mg、及びトリス50mgを海水100mLに
溶かし、pH8に調製した液を2mLずつ10mL容の
試験管に分注し加圧滅菌した。その中に表−6[表6]
に示すニコチン酸誘導体をまず10μmol/mLにな
るようにメタノールで希釈し各希釈液を前記に試験管に
20μL添加した。この液体培地に予め前述の培地(ニ
コチン酸誘導体無し)で光照射下24℃にて3日間振と
う培養により培養された培養液0.2mLを植菌した。
光照射下24℃にて3日間振とう培養した。その後、培
養液を遠心機により3000rpmで15分間遠心分離
することにより集菌し、集菌体に4mLのメタノールを
加えてクロロフィルを抽出した。クロロフィルアルファ
の吸光度665nmと700nmの吸光度差を求めコン
トロール(ニコチン酸誘導体無添加)との比較により最
小生育阻害濃度を求めた。 結果を表−6[表6]に示
す。比較例として、ニコチン酸誘導体の代わりにニコチ
ン酸アミドを用いて実施例6と同様の抗藻活性試験を行
った。
【0017】
【表6】 表−6 抗藻活性試験(生育最小濃度) ─────────────────────────────────── ニコチン 酸誘導体 珪藻Nitzschia closterium (μmol/ml) ──────────────────────────────────── 1-メチル-3-ステアリルカルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-メチル-3-セチルカルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-メチル-3-ラウリルカルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-ステアリルカルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ノニル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-イソノニル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト 0.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-イソノニルカルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-テトラテ゛シル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト 0.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-イソノニル-3-カルハ゛ミト 1.0ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ノニル-3-カルハ゛ミト゛ 1.0ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ト゛テ゛シル-3-カルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-テトラテ゛シル-3-カルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ステアリル-3-カルハ゛ミト゛ 0.1ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 比較例4(ニコチン酸アミト゛) >1 ───────────────────────────────────
【0018】実施例7及び比較例5(忌避活性試験) 直径4cmのサンプルゾーンを試験板(ウエブロンR、
特殊製紙製)に描き、脱脂綿を用いてゾーン内にサンプ
ルを塗布した。殻長20から25mmのムラサキイガイ
の下部にゴム製の円柱(直径5mm、高さ8mm)を接
着剤にて固定しさらにサンプルゾーンの周囲4カ所に固
定した。また試験板上には硫酸銅溶液を塗布したサンプ
ルゾーンを設け、活性測定に硫酸銅との対比をもって示
した。このように調製された試験板を一定量の新鮮な海
水(約2L/min.)が流入する試験水槽(縦900
mm、横750mm、深さ300mm)に暗所3時間浸
漬し、形成された足糸の総数とその位置との比較によっ
て活性を判定した。活性の標準化を計るため忌避活性の
判定は、以下の通り行った。即ち、サンプルゾーン外の
足糸の数をAとし、サンプルゾーン内外の足糸の総数を
Bとした場合、表−7[表7]に従って+2〜−2まで
の判定を行い、B7であり且つA/B2/3である場
合には全て+2と判定した。そして、忌避活性は下記の
式で計算されるユニットで表わした。結果を表−8[表
8]に示した。尚、比較例として、ニコチン酸誘導体の
代わりにニコチン酸アミドを用いて実施例7と同様の忌
避活性試験を行った。
【0019】
【表7】 表−7 忌避活性の判定 ───────────────────────── A 0 1 2 3 4 5 6 B ───────────────────────── 2 −1 0 +2 3 −1 −1 +1 +2 4 −2 −1 0 +1 +2 5 −2 −2 −1 0 +1 +2 6 −2 −2 −2 −1 +1 +2 +2 ─────────────────────────
【0020】
【表8】 表−8 忌避活性試験 ─────────────────────────────────── ニコチン 酸誘導体 ユニット ──────────────────────────────────── 1-メチル-3-ステアリルカルハ゛ミト゛ 40ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-メチル-3-セチルカルハ゛ミト゛ 30ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-メチル-3-ラウリルカルハ゛ミト゛ 20ヒ゜リシ゛ニウムアイオート゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-ステアリルカルハ゛ミト゛ 20ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ノニル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト゛ 30ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-イソノニル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト 40ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-イソノニルカルハ゛ミト゛ 40ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-テトラテ゛シル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト 30ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ヘ゛ンシ゛ル-3-ヘ゛ンシ゛ルカルハ゛ミト゛ 20ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-イソノニル-3-カルハ゛ミト 30ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ノニル-3-カルハ゛ミト゛ 20ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ト゛テ゛シル-3-カルハ゛ミト゛ 30ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-テトラテ゛シル-3-カルハ゛ミト゛ 30ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 1-ステアリル-3-カルハ゛ミト゛ 20ヒ゜リシ゛ニウムクロライト゛ 硫酸銅 100 比較例4(ニコチン酸アミト゛) 300 ───────────────────────────────────
【発明の効果】本発明によれば、従来技術では達成され
なかった安全性の高いニコチン酸アミドを原料にした安
全性、効果及び持続性の高い防汚剤の提供が達成され
る。即ち、ニコチン酸アミド(比較例2)は防汚剤性能
試験で効果がなかったのに対しニコチン酸誘導体は優れ
た効果を示した。これは、抗菌活性試験でニコチン酸ア
ミド(比較例1)は海洋バクテリアの生育を抑制しない
のに対しニコチン酸誘導体は海洋バクテリアの生育を抑
制した事よりスライム形成を防止する効果が発現した。
また、抗藻活性試験でニコチン酸アミド(比較例4)は
珪藻の生育を抑制しないのに対しニコチン酸誘導体は珪
藻の生育を抑制した。海棲生物に対する忌避活性試験で
もニコチン酸誘導体に忌避活性が認められた。ニコチン
酸アミドが最も高い海棲生物に対して忌避活性を示した
が、高い海水への溶解性により防汚剤性能試験で効果が
無かったことが考えられる。それに対しニコチン酸誘導
体は溶解性試験により示されたように海水に対する溶解
性が低い事よりニコチン酸誘導体の持つ抗菌活性、抗藻
活性及び海棲生物に対する忌避活性を発揮し防汚活性を
持続的に発揮すると考えられる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)[化1] 【化1】 (式中R1は炭素数1から30の直鎖状アルキル基もし
    くは分岐アルキル基及びフェニル基、R2は水素あるい
    は炭素数1から30の直鎖状アルキル基もしくは分岐ア
    ルキル基及びフェニル基;Xは酸残基)で示されるニコ
    チン酸誘導体を含有することを特徴とする海棲生物類の
    付着を防止させ且つスライム形成を防止する防汚剤。
  2. 【請求項2】 ニコチン酸誘導体が1−アルキル−3−
    カルバミドピリジニウム塩であることを特徴とする請求
    項1記載の防汚剤。
  3. 【請求項3】 請求項1或いは2に記載のニコチン酸誘
    導体を含有することを特徴とする抗スライム剤。
  4. 【請求項4】 請求項1或いは2に記載のニコチン酸誘
    導体を含有することを特徴とする防藻剤。
  5. 【請求項5】 請求項1或いは2に記載のニコチン酸誘
    導体を含有することを特徴とする海棲生物忌避剤。
JP16787294A 1993-07-22 1994-07-20 防汚剤 Pending JPH0782106A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004067540A (ja) * 2002-08-02 2004-03-04 Japan Enviro Chemicals Ltd 藻類防除剤および藻類防除方法
JP2009215271A (ja) * 2008-03-13 2009-09-24 Aquas Corp バイオフィルム剥離剤、及び、バイオフィルム剥離方法

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