JPH0781556A - 鉄道車両の車体 - Google Patents

鉄道車両の車体

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JPH0781556A
JPH0781556A JP22546993A JP22546993A JPH0781556A JP H0781556 A JPH0781556 A JP H0781556A JP 22546993 A JP22546993 A JP 22546993A JP 22546993 A JP22546993 A JP 22546993A JP H0781556 A JPH0781556 A JP H0781556A
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JP
Japan
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composite material
reinforced composite
fiber
frame
vehicle
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JP22546993A
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English (en)
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Keiji Omura
慶次 大村
Sumio Okuno
澄生 奥野
Michifumi Takechi
通文 武市
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】車体に作用する垂直荷重および車内外圧力、車
外からの熱の流出入および騒音に対し、それぞれ剛性お
よび強度の確保,断熱および遮音を効果的に行い、車体
の軽量化と製作工数の低減を図ることを目的としたもの
である。 【構成】鉄道車両の車体において、車内側にリブを配設
した側外板に繊維強化型複合材料で形成した板材および
ハット形断面の骨組部材を接着剤とリベット併用して接
合、該ハット形断面を同材料の平板で塞ぐようにして側
構を形成し、該部位を空調用ダクトとしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両の車体に係
り、特に主要構成部材として複合材料を用いて構成する
ものに好適な鉄道車両の車体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の鉄道車両において、側構体は例え
ば文献「鉄道車両と設計技術」(昭和55年12月(株)
大河出版発行)の第38頁に記載されているように、一
般に外板に大小の骨組を接合して構成している。該側構
体において、外板および骨組はそれぞれ面内および面外
剛性を確保するために主要な役割を果たしている。例え
ば、車体には自重や乗客などの垂直荷重、さらに高速車
両では気密構造にする必要があるため内外圧が作用する
が、これに対して車体として必要な垂直曲げ剛性および
強度を確保、並びに面外変形の抑制などを行うため、適
正な外板の板厚および骨組の形状、肉厚を選定してい
た。側構体における外板の補強方法としては、単に骨組
を配設する方法に代わって、雑誌「電気車の科学」のV
ol.45−No.11の第20頁に記載されているよ
うに、一体プレス成形により凹凸を有する内板を製作
し、該内板を平外板に接合することも行われている。こ
の方法では、量産時のコスト低減および側外板の剛性向
上あるいは外板の薄肉化を図ろうとしている。また、ア
ルミニウム合金製の車体では、例えば雑誌「電気車の科
学」のVol.46−No.4の第39頁から第45頁
に記載されているように外板と骨組が一体となった大形
押出し形材を使用して車体の側構体を形成している。
【0003】一方、車体としての側構は、室内側に断熱
材および内装材と呼ばれる側壁などを配設していた。ま
た、床下に空調システムがある場合には、側構の外板と
内装材の間に空調用ダクトを配設していた。さらに、台
車や床下機器などの車外騒音が原因で、車内騒音が適正
なレベル以下とならない場合には、別途遮音材および吸
音材などの防音材を配設していた。
【0004】車体を複合材料で製作する方法としては、
例えば雑誌「電気車の科学」のVol.45−No.1
2の第33頁から第34頁およびVol.46−No.
5の第18頁から第23頁に記載されている。ここで、
屋根構体は外板および骨組が炭素繊維強化プラスチック
(以下、単にCFRPという)を主体に形成されてい
る。また、骨組を廃止し、CFRPのサンドイッチ板を
主体に屋根構体を形成している。これにより、屋根構体
は車体の軽量化、低重心化および強度向上を図ろうとし
ている。また、先頭構体では成形の自由度を活かして側
外板をCFRPで製作し、該外板にアルミニウム合金製
の骨組を組合せて構体を形成して全体の軽量化を図ろう
としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術のう
ち、車体の側構体を外板と骨組で形成する構造、外板の
補強を凹凸を有する内板で行う方法、アルミニウム合金
製の大形押出し形材を使用するいずれの構造において
も、強度および剛性は側構体でほとんど負担するように
なっていた。また、車体に配設される空調用ダクト、断
熱材および防音材などもその目的とした機能および特性
をそれぞれ単独で得ることを前提に取付けられていた。
それ故、部品点数の削減に限界があり、その取付け作業
もそれぞれ個々に必要であることから製作工数、車体の
重量低減を図るうえでも不利であった。CFRPを屋根
および側構体の外板として使用する構造では、CFRP
製の外板が直射日光および雨水などの外気に直接暴露
し、この影響をアルミニウム合金などの金属に比較して
受けやすく、一次構造部材としての劣化を考慮する必要
がある。また、外板は直接人目に付く部位であることか
ら、補修時には他の個所と同程度に仕上げることが重要
となるが、本補修への対応が困難であった。
【0006】本発明の目的は、車体に作用する垂直荷重
および車内外圧力、車外からの熱の流出入および騒音に
対し、それぞれ剛性および強度、熱および騒音の遮断を
効果的に行い、重量および製作工数の低減を図るうえで
有利な鉄道車両の車体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、台枠、側構、屋根構および妻構を組合せて形成する
鉄道車両の車体において、前記側構を車内側にフランジ
部付きのリブを配設した側外板と、該リブのフランジ部
に繊維強化型複合材料で形成した板材を接着剤と機械的
接合手段を併用して接合することにより構成した構造,
さらに該リブのフランジ部に繊維強化型複合材料で形成
したハット形断面の骨組部材を、該ハット形断面の凹み
の平坦部で側外板のリブのフランジ部と接着剤と機械的
接合手段を併用して接合することによりなした構造,さ
らにまた、ハット形断面のフフランジ面に繊維強化型複
合材料で形成した平板を、ハット形断面を塞ぐように配
設して側構を構成し、ハット形断面の骨組部材と繊維強
化型複合材料で形成した平板を組合せた部位を空調用ダ
クトとして構成したことを特徴としたものである。
【0008】
【作用】前記鉄道車両の車体において、側構は作用する
垂直荷重および内外圧に対し、繊維強化型複合材料で形
成した板材およびハット形断面の骨組部材が側外板と一
体となって強度部材として作用するため、従来技術に比
較して剛性および強度が大きく向上する。また、繊維強
化型複合材料で形成した板材が金属材料と比較して断熱
および防音の面で優れていることから、従来技術の車体
において配設していた断熱材および防音材を簡易化する
ことができるようになる。繊維強化型複合材料で形成し
たハット形断面の骨組部材と平板を組合せた部位は、剛
性、強度と共に断熱性が良好であることから、そのまま
空調用ダクトとして使用することができる。さらに、繊
維強化型複合材料で形成した板材およびハット形断面の
骨組部材は、車内側に配設しており、直射日光および雨
水などの影響を受けず、屋外に暴露した状態で使用する
場合に比較して材料自身の劣化を抑制することができ
る。また、材料自身の補修が必要な状態となっても、車
外の状態、例えば見栄えに影響を与えないで修理するこ
とができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図4を
用いて説明する。図1は本発明を適用した鉄道車両の車
体を側構の室内側から見た平面図、図2および図3は図
1のそれぞれII−IIおよびIII−III視図で、繊維強化型
複合材料で形成した平板およびハット形断面形状の骨組
部材をアルミニウム合金製リブ付き大形押出し形材に配
設した断面図、図4は図2のA部に関する他の実施例の
断面図である。図において、1は側構、2はアルミニウ
ム合金製の大形押出し形材で製作した側外板である。3
は側外板2を成す平板部、4は側外板2の平板3に配設
したリブである。5は繊維強化型複合材料で形成した平
板である。6および7は側外板2のリブ4と平板5を接
合するそれぞれリベットおよび接着剤である。8は繊維
強化型複合材料で形成したハット形断面の骨組部材、9
はハット形断面の骨組部材8のフランジ部8aに配設し
て接合することにより箱形断面を形成する繊維強化型複
合材料製の蓋である。10は箱形断面の骨組部材8´の
側面に配設するL形材である。
【0010】本実施例では、最初に側外板2をアルミニ
ウム合金製の大形押出し形材を組合せて製作すると共
に、繊維強化型複合材料で側外板2の腰部2aおよび幕
部2bに配設する平板5およびハット形断面の骨組部材
8、該骨組部材8と組合せる蓋9をそれぞれ製作する。
ここで、側外板2の製作は、繊維強化型複合材料製の平
板5およびハット形断面の骨組部材8との接合が容易に
行えるように、アルミニウム合金製の大形押出し形材を
拘束し、接合時の変形を抑制できるように配慮する。リ
ブ4は平板部3とすべて平行で同じ高さとする。平板5
は作用する荷重、必要な断熱性能および防音特性を考慮
して繊維の種類を選定すると共に、適正な繊維の配設方
向を与え、側外板2のリブ4の平面状態に対応できるよ
うに製作する。例えば、側外板2が車体の断面方向にお
いて曲率を有する場合には、対応できるようにしてお
く。ハット形断面の骨組部材8は、車体の高さ方向に配
設するため、平板5と同様に車体の断面方向の形状に合
わせて製作する。例えば曲面の場合、骨組部材8は、全
体に曲率を与えるか、側外板との接合面のみに曲率を与
え、蓋9との接合面は平坦な面となるようにしてもよ
い。
【0011】次に、側外板2の車内側のリブ4の表面お
よび平板5のリブ4との接合面にそれぞれ接着剤7を塗
布すると共に、平板5をリブ4に重ね合わせ適度のピッ
チにリベット6を配設し、側外板2に繊維強化型複合材
料製の平板5を固定する。ハット形断面の骨組部材8
は、凹み部8bを側外板2のリブ4の表面にそれぞれ接
着剤7を塗布した後に重ね合わせ、リベット6で側外板
2と接合する。ここで、ハット形断面の骨組部材8の配
設位置は、側外板2の吹寄せ部2eが形成されている位
置と空調用ダクトが必要な個所とする。高さは、吹寄せ
部2eに対応する位置では側外板2の下部から幕部2b
の上端、或いは、空調用ダクトが腰部2aまでの仕様と
なるときには側外板2の下部から腰部2aの上端とす
る。ハット形断面の骨組部材8の車内側のフランジ部8
aの表面には、空気の流入出が可能な開口部を有する蓋
9を配設し、接着剤7とリベット6を併用して接合す
る。本実施例では平板5および蓋9は繊維強化型複合材
料で形成することを前提に説明したが、ハニカム材料を
使用しても対応できる。
【0012】また、図4に示したように、繊維強化型複
合材料で骨組部材8´を箱形断面に製作する場合には、
骨組部材8´の側面にL形材10および10´を接着剤
7とリベット6あるいはボルトを併用して接合した後、
該L形材10および10´を側外板2のリブ4と溶接
し、骨組部材8´を側外板2に接合しても良い。これに
より、側外板2は車体に作用する垂直荷重および内外圧
に対して、繊維強化型複合材料で形成した板材および骨
組部材が、側外板と一体となって強度部材として作用す
るため、従来技術に比較して軽量化と剛性および強度の
向上が図れる。また、繊維強化型複合材料で形成した板
材が金属材料と比較して断熱および防振の面で優れてい
ることから、従来技術の車体において配設していた断熱
材および防振材を簡易化することができるようになる。
【0013】さらに、例えば図3に示した構造におい
て、側外板2と平板5との空間に適度の断熱材を配設す
ると、断熱効果を一段と向上させることができる。繊維
強化型複合材料で形成したハット形断面の骨組部材8と
蓋9を組合せた部位および箱形断面8´は、剛性、強度
と共に断熱性が良好であることから、そのまま空調用ダ
クトとして使用することができる。
【0014】このように、本実施例では繊維強化型複合
材料で形成した板材およびハット形断面の骨組部材が、
強度部材と断熱材、防音材および空調用ダクトとして利
用できることから従来技術に比較して部品点数が削減で
きる。さらに、繊維強化型複合材料で形成した板材およ
びハット形断面、箱形断面の骨組部材は、車内側に配設
しており、直射日光および雨水などの影響を受けず、屋
外に暴露した状態で使用する場合に比較して材料自身の
劣化を抑制することができる。また、材料自身の補修が
必要な状態となっても、車外の状態、例えば見栄えに影
響を与えることなく修理することができる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、車体に作用する垂直荷
重,側面からの熱の流出入および騒音に対し、それぞれ
剛性および強度、断熱,遮音を効果的に行うことがで
き、車体の軽量化および製作工数を低減できる鉄道車両
の車体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車体の一実施例を側構の室内側か
ら見た平面図である。
【図2】図1のII−II部の断面図である。
【図3】図1のIII−III部の断面図である。
【図4】図2のA部に相当する部分の本発明の他の実施
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…側構、2…側外板、3…平板部、4…リブ、5…平
板、6…リベット、7…接着剤、8…骨組部材、9…
蓋。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】台枠、側構、屋根構および妻構を組合せて
    形成する鉄道車両の車体において、繊維強化型複合材料
    で形成した骨組部材を前記側構の側柱として配設したこ
    とを特徴とする鉄道車両の車体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の鉄道車両の車体におい
    て、前記繊維強化型複合材料で形成した骨組部材を、中
    空の箱形断面形状に構成したことを特徴とする鉄道車両
    の車体。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の鉄道車両の車体におい
    て、前記側構体を、車内側にフランジ部付きのリブを配
    設した側外板と該リブのフランジ部に繊維強化型複合材
    料で形成した骨組部材とを接合して構成したことを特徴
    とする鉄道車両の車体。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の鉄道車両の車体におい
    て、繊維強化型複合材料で形成した骨組部材に、前記側
    外板の前記フランジ部に面接触で接合可能な平面部を形
    成したことを特徴とする鉄道車両の車体。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の鉄道車両の車体におい
    て、繊維強化型複合材料で形成した骨組部材と前記側外
    板の前記フランジ部とを、接着剤および機械的接合手段
    を併用して接合したことを特徴とする鉄道車両の車体。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の鉄道車両の車体におい
    て、繊維強化型複合材料で形成した骨組部材をハット形
    断面に形成しており、該断面の凹みの平坦部を前記側外
    板のフランジ部に接着剤および機械的接合手段を併用し
    て接合しており、端部の両フランジ面に骨組部材のハッ
    ト形断面の開口部を塞ぐ繊維強化型複合材料で形成した
    平板を配設したことを特徴とする鉄道車両の車体。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の鉄道車両の車体におい
    て、繊維強化型複合材料で形成したハット形断面形状の
    骨組部材と繊維強化型複合材料で形成した平板を組合せ
    て成る連続した空間をダクトとしたことを特徴とする鉄
    道車両の車体。
  8. 【請求項8】請求項6または請求項7に記載の鉄道車両
    の車体において、繊維強化型複合材料で形成したハット
    形断面形状の骨組部材の開口部に設置される蓋をハニカ
    ム材料で構成したことを特徴とする鉄道車両の車体。
  9. 【請求項9】台枠、側構、屋根構および妻構を組合せて
    形成する鉄道車両の車体において、繊維強化型複合材料
    で形成した板材を、側構の車内側に該側柱間で荷重を伝
    達可能に配設したことを特徴とする鉄道車両の車体。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の鉄道車両の車体におい
    て、前記側構体を、車内側にフランジ部付きのリブを配
    設した側外板と、該リブのフランジ部に繊維強化型複合
    材料で形成した板材を接合して構成したことを特徴とす
    る鉄道車両の車体。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の鉄道車両の車体にお
    いて、繊維強化型複合材料で形成した板材と側外板のリ
    ブのフランジ部を接着剤および機械的接合手段を併用し
    て接合したことを特徴とする鉄道車両の車体。
  12. 【請求項12】台枠、側構、屋根構および妻構を組合せ
    て形成する鉄道車両の車体において、車内側にフランジ
    部付きのリブを配設した側外板と、該リブのフランジ部
    に繊維強化型複合材料で形成した骨組部材および板材を
    接合して前記側構を構成したことを特徴とする鉄道車両
    の車体。
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