JPH0781263A - スクリーン印刷版 - Google Patents
スクリーン印刷版Info
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- JPH0781263A JPH0781263A JP25220893A JP25220893A JPH0781263A JP H0781263 A JPH0781263 A JP H0781263A JP 25220893 A JP25220893 A JP 25220893A JP 25220893 A JP25220893 A JP 25220893A JP H0781263 A JPH0781263 A JP H0781263A
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- JP
- Japan
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- screen printing
- fine
- printing plate
- opening area
- ink
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- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 スクリーン印刷する場合に、被印刷面に転移
したインキの拡がりを少なく抑え、その拡がり具合を一
定にするとともに、被印刷面上のインキの薄膜の厚みを
均一化し、薄膜のエッジを尖鋭化して、薄膜印刷の品質
を向上させる。 【構成】 スクリーン印刷版10の下面側に、複数個の微
細透孔14からなる開口域12の周縁に沿って、下面から直
角方向に一定高さだけ突出する細幅仕切り部18、20を一
体的に形設するとともに、相互に隣接する微細透孔同士
間の下面側に、下面から細幅仕切り部の下端と同一高さ
位置まで突出する微細支柱部22を一体的に、開口域内に
おける非透孔部の交差部位下面を除いて形設する。
したインキの拡がりを少なく抑え、その拡がり具合を一
定にするとともに、被印刷面上のインキの薄膜の厚みを
均一化し、薄膜のエッジを尖鋭化して、薄膜印刷の品質
を向上させる。 【構成】 スクリーン印刷版10の下面側に、複数個の微
細透孔14からなる開口域12の周縁に沿って、下面から直
角方向に一定高さだけ突出する細幅仕切り部18、20を一
体的に形設するとともに、相互に隣接する微細透孔同士
間の下面側に、下面から細幅仕切り部の下端と同一高さ
位置まで突出する微細支柱部22を一体的に、開口域内に
おける非透孔部の交差部位下面を除いて形設する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基板等の被印刷面に
インキ(ワニス)を転写して微細なパターンを有する薄
膜を形成するのに使用されるスクリーン印刷版に関し、
この発明のスクリーン印刷版は、プリント配線、半導体
デバイス、フラットパネル、ディスプレイデバイスなど
の作製に利用されるものである。
インキ(ワニス)を転写して微細なパターンを有する薄
膜を形成するのに使用されるスクリーン印刷版に関し、
この発明のスクリーン印刷版は、プリント配線、半導体
デバイス、フラットパネル、ディスプレイデバイスなど
の作製に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】スクリーン印刷は、主として写真製版法
により開口部と非開口部とからなる図形、パターンを形
成してスクリーン印刷版を作製し、このスクリーン印刷
版の上に印刷インキを置き、スクリーン面にスキージを
摺接させて前記開口部からインキを押し出すことによ
り、スクリーンの下に配置された被印刷面にインキを転
移させて図形、パターンを転写する印刷方式である。
により開口部と非開口部とからなる図形、パターンを形
成してスクリーン印刷版を作製し、このスクリーン印刷
版の上に印刷インキを置き、スクリーン面にスキージを
摺接させて前記開口部からインキを押し出すことによ
り、スクリーンの下に配置された被印刷面にインキを転
移させて図形、パターンを転写する印刷方式である。
【0003】このスクリーン印刷に使用されるスクリー
ン印刷版としては、メッシュ状スクリーン面に乳剤で図
形、パターンを形成したものや、ステンレス鋼等の金属
薄板をエッチングするなどして形成されたメタルマスク
版、或いはサスペンディドメタルマスク版等がある。例
えば、特開昭63−303736号公報には、印刷時に
スクリーン印刷版の印刷面全面が被印刷物と密着するこ
とにより被印刷物表面が汚損されたり傷付けられたりす
ることを防止するため、メッシュ状スクリーン面に乳剤
で印刷パターンを形成しその印刷面に凹凸を形成して被
印刷物との密着面積を極力小さくしたスクリーン印刷版
について記載されている。また、特開昭64−8724
9号公報には、電解析出により形成されたニッケル被膜
からなり、複数個のマスク開口部を有する開口パターン
が形成され、マスク開口部の周縁の、被印刷物に接する
下面側に凸部が形成されたスクリーン印刷用メタルマス
ク版が開示されている。これらのスクリーン印刷版を使
用してファインラインのスクリーン印刷を行なう場合、
通常、薄膜印刷が行なわれる。尚、本明細書中における
「薄膜印刷」とは、被印刷面に転写されたインキの厚み
が約200μm以下のものを言う。
ン印刷版としては、メッシュ状スクリーン面に乳剤で図
形、パターンを形成したものや、ステンレス鋼等の金属
薄板をエッチングするなどして形成されたメタルマスク
版、或いはサスペンディドメタルマスク版等がある。例
えば、特開昭63−303736号公報には、印刷時に
スクリーン印刷版の印刷面全面が被印刷物と密着するこ
とにより被印刷物表面が汚損されたり傷付けられたりす
ることを防止するため、メッシュ状スクリーン面に乳剤
で印刷パターンを形成しその印刷面に凹凸を形成して被
印刷物との密着面積を極力小さくしたスクリーン印刷版
について記載されている。また、特開昭64−8724
9号公報には、電解析出により形成されたニッケル被膜
からなり、複数個のマスク開口部を有する開口パターン
が形成され、マスク開口部の周縁の、被印刷物に接する
下面側に凸部が形成されたスクリーン印刷用メタルマス
ク版が開示されている。これらのスクリーン印刷版を使
用してファインラインのスクリーン印刷を行なう場合、
通常、薄膜印刷が行なわれる。尚、本明細書中における
「薄膜印刷」とは、被印刷面に転写されたインキの厚み
が約200μm以下のものを言う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のスク
リーン印刷版を使用して薄膜印刷を行なっても、インキ
が被印刷面上で拡がってしまい、ファインラインの印刷
が困難であった。図19は、そのときの状態を説明する
ための部分拡大縦断面図である。
リーン印刷版を使用して薄膜印刷を行なっても、インキ
が被印刷面上で拡がってしまい、ファインラインの印刷
が困難であった。図19は、そのときの状態を説明する
ための部分拡大縦断面図である。
【0005】図19において、スクリーン印刷版1の上
面に置かれたインキは、矢印で示すように印刷版1の開
口部2を通って印刷版1の下面側へ押し出され、被印刷
面である、例えばガラス板3の表面にインキ4が薄膜状
に転移する。このとき、インキ4は、スクリーン印刷版
1の下面側においてガラス板3の表面上を水平方向へ拡
がる。このインキ4の拡がりの程度は、メッシュ状スク
リーン及びメタルマスクの何れであってもそれほど差が
無く、スクリーン印刷版1の開口部2のエッジから、例
えば50μm位である。しかも、インキ4の拡がり具合
は、一定ではなく、位置によって変化する。この結果、
印刷物におけるインキ付着部とインキ非付着部との境界
線が波状になるなどして不鮮明になり、プリント配線、
半導体デバイス、フラットパネル等の製品の品質低下を
招くことになる。
面に置かれたインキは、矢印で示すように印刷版1の開
口部2を通って印刷版1の下面側へ押し出され、被印刷
面である、例えばガラス板3の表面にインキ4が薄膜状
に転移する。このとき、インキ4は、スクリーン印刷版
1の下面側においてガラス板3の表面上を水平方向へ拡
がる。このインキ4の拡がりの程度は、メッシュ状スク
リーン及びメタルマスクの何れであってもそれほど差が
無く、スクリーン印刷版1の開口部2のエッジから、例
えば50μm位である。しかも、インキ4の拡がり具合
は、一定ではなく、位置によって変化する。この結果、
印刷物におけるインキ付着部とインキ非付着部との境界
線が波状になるなどして不鮮明になり、プリント配線、
半導体デバイス、フラットパネル等の製品の品質低下を
招くことになる。
【0006】尚、上記したような問題点は、特開昭63
−303736号公報や特開昭64−87249号公報
に記載されているようなスクリーン印刷版を使用しても
解消されない。すなわち、特開昭63−303736号
公報に記載のスクリーン印刷版は、印刷面に凹凸が形成
されているが、その凹凸は、乳剤で印刷パターンを形成
するスクリーン印刷版に特有の問題、すなわち印刷面が
被印刷物と密着することによる被印刷物表面の汚損や損
傷を防ぐために形成されているものであって、印刷面に
形成された凸部によって被印刷物上でのインキの拡がり
が抑止されることはない。また、特開昭64−8724
9号公報に記載のスクリーン印刷版は、マスク開口部の
周縁の、印刷面側に凸部が形成されているが、その凸部
は、意図して形成されたものではなく、エレクトロフォ
ーミング技術を用いたスクリーン印刷版の製造プロセス
上形成されたものであって、通常約0.5μm程度の高
さしかなく、その凸部によって被印刷物上でのインキの
拡がりが止められることはない。
−303736号公報や特開昭64−87249号公報
に記載されているようなスクリーン印刷版を使用しても
解消されない。すなわち、特開昭63−303736号
公報に記載のスクリーン印刷版は、印刷面に凹凸が形成
されているが、その凹凸は、乳剤で印刷パターンを形成
するスクリーン印刷版に特有の問題、すなわち印刷面が
被印刷物と密着することによる被印刷物表面の汚損や損
傷を防ぐために形成されているものであって、印刷面に
形成された凸部によって被印刷物上でのインキの拡がり
が抑止されることはない。また、特開昭64−8724
9号公報に記載のスクリーン印刷版は、マスク開口部の
周縁の、印刷面側に凸部が形成されているが、その凸部
は、意図して形成されたものではなく、エレクトロフォ
ーミング技術を用いたスクリーン印刷版の製造プロセス
上形成されたものであって、通常約0.5μm程度の高
さしかなく、その凸部によって被印刷物上でのインキの
拡がりが止められることはない。
【0007】また、特開昭64−87249号公報に記
載されているように、開口パターンをなす複数個の開口
部のそれぞれが単一の貫通孔で形成されているスクリー
ン印刷版では、図20に示すように、スクリーン面にス
キージを摺接させて開口部2からインキ4を押し出すよ
うにしたときに、印刷版1に開口部2の中央部で撓みを
生じ、被印刷物3の表面に転移したインキ4の薄膜の厚
みが、開口部2の周縁部に対応する部分に比べて中央部
に対応する部分で薄くなり、印刷厚みの均一性に欠ける
といった問題点がある。
載されているように、開口パターンをなす複数個の開口
部のそれぞれが単一の貫通孔で形成されているスクリー
ン印刷版では、図20に示すように、スクリーン面にス
キージを摺接させて開口部2からインキ4を押し出すよ
うにしたときに、印刷版1に開口部2の中央部で撓みを
生じ、被印刷物3の表面に転移したインキ4の薄膜の厚
みが、開口部2の周縁部に対応する部分に比べて中央部
に対応する部分で薄くなり、印刷厚みの均一性に欠ける
といった問題点がある。
【0008】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、スクリーン印刷によって薄膜印刷を
行なう場合に、被印刷面に転移したインキの拡がりを少
なく抑え、かつ、その拡がり具合を一定にするととも
に、被印刷面上のインキの薄膜の厚みを均一化し、か
つ、薄膜のエッジを尖鋭化して、薄膜印刷の品質向上を
図ることができるスクリーン印刷版を提供することを目
的とする。
されたものであり、スクリーン印刷によって薄膜印刷を
行なう場合に、被印刷面に転移したインキの拡がりを少
なく抑え、かつ、その拡がり具合を一定にするととも
に、被印刷面上のインキの薄膜の厚みを均一化し、か
つ、薄膜のエッジを尖鋭化して、薄膜印刷の品質向上を
図ることができるスクリーン印刷版を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明では、スクリー
ン印刷版の下面側に、複数個の微細透孔からなる開口域
の周縁に沿って、下面に対し直角方向に下面から一定高
さだけ突出する細幅仕切り部を一体的に形設するととも
に、前記開口域を形成する前記複数個の微細透孔の、相
互に隣接するもの同士間の下面側に、下面に対し直角方
向に下面から前記細幅仕切り部の下端と同一高さ位置ま
で突出する微細支柱部を一体的に、開口域内における非
透孔部の交差部位下面を除いて形設するように構成し
た。前記微細支柱部は、細幅の板状やピン状などに形成
される。
ン印刷版の下面側に、複数個の微細透孔からなる開口域
の周縁に沿って、下面に対し直角方向に下面から一定高
さだけ突出する細幅仕切り部を一体的に形設するととも
に、前記開口域を形成する前記複数個の微細透孔の、相
互に隣接するもの同士間の下面側に、下面に対し直角方
向に下面から前記細幅仕切り部の下端と同一高さ位置ま
で突出する微細支柱部を一体的に、開口域内における非
透孔部の交差部位下面を除いて形設するように構成し
た。前記微細支柱部は、細幅の板状やピン状などに形成
される。
【0010】白抜けの点を印刷するスクリーン印刷版で
は、非開口域の四方を開口域によって囲むように形成す
るとともに、細幅仕切り部を開口域と非開口域との境界
部分に形成し、開口域を通して被印刷面へインキを転写
したときに非開口域に対応する部分が白抜けの点となる
ようにする。
は、非開口域の四方を開口域によって囲むように形成す
るとともに、細幅仕切り部を開口域と非開口域との境界
部分に形成し、開口域を通して被印刷面へインキを転写
したときに非開口域に対応する部分が白抜けの点となる
ようにする。
【0011】
【作用】この発明に係るスクリーン印刷版は、被印刷面
と対向する下面側に、開口域の周縁に沿って細幅仕切り
部が形設されているため、開口域を通して被印刷面上に
供給されたインキは、その水平方向への拡がりを細幅仕
切り部によって規制され、インキの拡がりが最小限に抑
えられる。また、このスクリーン印刷版は、その下面
が、従来のように被印刷面に対し面状に接触もしくは近
接するのではなく、細幅仕切り部の下端部を介して被印
刷面に対し線状に接触もしくは近接するため、被印刷面
上におけるインキの拡がり具合が一定になり、印刷物に
おけるインキ付着部とインキ非付着部との境界線が鮮明
化する。さらに、この発明に係るスクリーン印刷版の下
面は、従来のように被印刷面に対して面状に接触するよ
うなことがなく、細幅仕切り部の下端部で被印刷面に対
し線状に接触もしくは近接するため、印刷を繰り返し行
なっても、インキによる版面の汚れが極めて少なくな
る。
と対向する下面側に、開口域の周縁に沿って細幅仕切り
部が形設されているため、開口域を通して被印刷面上に
供給されたインキは、その水平方向への拡がりを細幅仕
切り部によって規制され、インキの拡がりが最小限に抑
えられる。また、このスクリーン印刷版は、その下面
が、従来のように被印刷面に対し面状に接触もしくは近
接するのではなく、細幅仕切り部の下端部を介して被印
刷面に対し線状に接触もしくは近接するため、被印刷面
上におけるインキの拡がり具合が一定になり、印刷物に
おけるインキ付着部とインキ非付着部との境界線が鮮明
化する。さらに、この発明に係るスクリーン印刷版の下
面は、従来のように被印刷面に対して面状に接触するよ
うなことがなく、細幅仕切り部の下端部で被印刷面に対
し線状に接触もしくは近接するため、印刷を繰り返し行
なっても、インキによる版面の汚れが極めて少なくな
る。
【0012】一方、このスクリーン印刷版では、開口域
が複数個の微細透孔によって形成されており、かつ、相
互に隣接する微細透孔同士間の下面側に、下端位置が細
幅仕切り部の下端位置と同一高さにされた微細支柱部が
一体的に形設されているため、スクリーン面にスキージ
を摺接させて複数個の微細透孔からインキを押し出すよ
うにした際に、微細支柱部の下端が被印刷面に当接する
ことにより、印刷版が開口域で撓みを生じないように支
持されるので、被印刷面上に転移したインキの薄膜の厚
みが部位によって変化するといったことがない。また、
微細支柱部は、開口域内において各微細透孔から比較的
距離のある非透孔部の交差部位の下面には形設されてい
ないため、複数個の微細透孔を通して被印刷面上に供給
されたインキは、その非透孔部の交差部位の直下位置へ
も容易に流動する。そして、スキージング後に印刷版の
下面が被印刷面から離間すると、微細支柱部が位置して
いた跡へは周囲からインキが流れ込むことになるので、
被印刷面上に形成されるインキの薄膜に局部的に凹部が
出来ることもない。また、被印刷面上に転移したインキ
は、開口域の周縁において細幅仕切り部によって堰き止
められ、細幅仕切り部に沿ったインキの壁が形成される
ので、インキの薄膜のエッジが尖鋭化される。
が複数個の微細透孔によって形成されており、かつ、相
互に隣接する微細透孔同士間の下面側に、下端位置が細
幅仕切り部の下端位置と同一高さにされた微細支柱部が
一体的に形設されているため、スクリーン面にスキージ
を摺接させて複数個の微細透孔からインキを押し出すよ
うにした際に、微細支柱部の下端が被印刷面に当接する
ことにより、印刷版が開口域で撓みを生じないように支
持されるので、被印刷面上に転移したインキの薄膜の厚
みが部位によって変化するといったことがない。また、
微細支柱部は、開口域内において各微細透孔から比較的
距離のある非透孔部の交差部位の下面には形設されてい
ないため、複数個の微細透孔を通して被印刷面上に供給
されたインキは、その非透孔部の交差部位の直下位置へ
も容易に流動する。そして、スキージング後に印刷版の
下面が被印刷面から離間すると、微細支柱部が位置して
いた跡へは周囲からインキが流れ込むことになるので、
被印刷面上に形成されるインキの薄膜に局部的に凹部が
出来ることもない。また、被印刷面上に転移したインキ
は、開口域の周縁において細幅仕切り部によって堰き止
められ、細幅仕切り部に沿ったインキの壁が形成される
ので、インキの薄膜のエッジが尖鋭化される。
【0013】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例について図面
を参照しながら説明する。
を参照しながら説明する。
【0014】図1ないし図4は、この発明の1実施例を
示し、図1は、スクリーン印刷版を破断状態で示す部分
拡大斜視図、図2は、スクリーン印刷版を表面側から見
た部分拡大平面図、図3は、スクリーン印刷版を裏面側
から見た部分拡大平面図であり、図4は、図2のIV−IV
矢視縦断面図である。
示し、図1は、スクリーン印刷版を破断状態で示す部分
拡大斜視図、図2は、スクリーン印刷版を表面側から見
た部分拡大平面図、図3は、スクリーン印刷版を裏面側
から見た部分拡大平面図であり、図4は、図2のIV−IV
矢視縦断面図である。
【0015】このスクリーン印刷版10は、ニッケル(N
i)等の金属材料により形成されている。このスクリー
ン印刷版10は、強度と精度とが要求されるため、それを
例えばNiメッキにより形成しようとするときは、光沢
剤の添加による高張力、低伸度のメッキを行なう必要が
ある。そして、スクリーン印刷版10には、複数個の微細
透孔14が縦・横に並列して穿設された開口域12とそれ以
外の非開口域16とにより図形、パターンが形成されてい
る。また、スクリーン印刷版10の下面側には、開口域12
を囲むようにその周縁に沿って、縦・横各一対の細幅仕
切り部18、18、20、20がそれぞれ互いに平行に、一体に
形設されている。細幅仕切り部18、20は、下面に対し直
角方向に、かつ、下面から一定高さだけ突出している。
細幅仕切り部18、20の幅は、例えば15μm以下であ
り、0に近づくほど好ましい。また、細幅仕切り部18、
20の高さは、例えば5〜30μm程度が好ましい。ま
た、スクリーン印刷版10の下面側には、相互に隣接する
微細透孔14同士の間に、下面に対し直角方向に突出した
細幅板状の微細支柱部22が一体に形設されている。微細
支柱部22は、細幅仕切り部18、20の下端と同一高さ位置
まで突出するように形設されており、また、微細支柱部
22は、開口域12内における非透孔部の交差部位の下面に
は形設されていない。開口域12の非透孔部の交差部位を
挾んで直線上に並列した2つの微細支柱部22の各対向端
部間の距離は、例えば20〜300μm程度に設定され
る。また、細幅仕切り部18、20と微細支柱部22の対向端
部との間には、例えば10〜300μm程度の間隔が設
けられている。また、細幅板状の微細支柱部22の幅は、
例えば15μm以下にされている。尚、後述するよう
に、微細支柱部をピン状に形成する場合には、例えば底
面が20μm×20μm以下の寸法に形成される。
i)等の金属材料により形成されている。このスクリー
ン印刷版10は、強度と精度とが要求されるため、それを
例えばNiメッキにより形成しようとするときは、光沢
剤の添加による高張力、低伸度のメッキを行なう必要が
ある。そして、スクリーン印刷版10には、複数個の微細
透孔14が縦・横に並列して穿設された開口域12とそれ以
外の非開口域16とにより図形、パターンが形成されてい
る。また、スクリーン印刷版10の下面側には、開口域12
を囲むようにその周縁に沿って、縦・横各一対の細幅仕
切り部18、18、20、20がそれぞれ互いに平行に、一体に
形設されている。細幅仕切り部18、20は、下面に対し直
角方向に、かつ、下面から一定高さだけ突出している。
細幅仕切り部18、20の幅は、例えば15μm以下であ
り、0に近づくほど好ましい。また、細幅仕切り部18、
20の高さは、例えば5〜30μm程度が好ましい。ま
た、スクリーン印刷版10の下面側には、相互に隣接する
微細透孔14同士の間に、下面に対し直角方向に突出した
細幅板状の微細支柱部22が一体に形設されている。微細
支柱部22は、細幅仕切り部18、20の下端と同一高さ位置
まで突出するように形設されており、また、微細支柱部
22は、開口域12内における非透孔部の交差部位の下面に
は形設されていない。開口域12の非透孔部の交差部位を
挾んで直線上に並列した2つの微細支柱部22の各対向端
部間の距離は、例えば20〜300μm程度に設定され
る。また、細幅仕切り部18、20と微細支柱部22の対向端
部との間には、例えば10〜300μm程度の間隔が設
けられている。また、細幅板状の微細支柱部22の幅は、
例えば15μm以下にされている。尚、後述するよう
に、微細支柱部をピン状に形成する場合には、例えば底
面が20μm×20μm以下の寸法に形成される。
【0016】図17は、この発明に係るスクリーン印刷
版10を使用し図示しないスキージによって印刷を行なっ
ているときの状態を説明するための部分拡大縦断面図で
ある。図において、インキは、スクリーン印刷版10の開
口域の微細透孔14を通して矢印方向へ押し出され、開口
域の形状に対応してガラス板3の表面に薄膜状に転移す
るが、ガラス板3上のインキ4は、その拡がりを細幅仕
切り部20、20によって規制され、最大でも細幅仕切り部
20、20の外側縁の部分で流動が止まる。従って、インキ
の拡がりを20〜30μm程度、最善の条件では10μ
m程度に抑えることができる。また、ガラス板3上にお
けるインキ4の流動は、スクリーン印刷版10の下面から
線状に突出した細幅仕切り部20によって堰き止められる
ため、インキ4の拡がり具合が一定になり、ガラス板3
に転写された画線等のエッジが尖鋭になる。尚、微細支
柱部22は、開口域内における非透孔部の交差部位の下面
には形設されておらず、また、相互に隣接する微細透孔
14同士の間に形設されていて細幅仕切り部18、20付近に
は形設されていないので、複数個の微細透孔14を通して
ガラス板3上に供給されたインキ4は、それらの部位の
直下位置へも容易に流動する。また、印刷が終わってス
クリーン印刷版10の下面がガラス板3の表面から離れる
と、微細支柱部22が位置していた跡へ周囲からインキが
速やかに流れ込むことになる。
版10を使用し図示しないスキージによって印刷を行なっ
ているときの状態を説明するための部分拡大縦断面図で
ある。図において、インキは、スクリーン印刷版10の開
口域の微細透孔14を通して矢印方向へ押し出され、開口
域の形状に対応してガラス板3の表面に薄膜状に転移す
るが、ガラス板3上のインキ4は、その拡がりを細幅仕
切り部20、20によって規制され、最大でも細幅仕切り部
20、20の外側縁の部分で流動が止まる。従って、インキ
の拡がりを20〜30μm程度、最善の条件では10μ
m程度に抑えることができる。また、ガラス板3上にお
けるインキ4の流動は、スクリーン印刷版10の下面から
線状に突出した細幅仕切り部20によって堰き止められる
ため、インキ4の拡がり具合が一定になり、ガラス板3
に転写された画線等のエッジが尖鋭になる。尚、微細支
柱部22は、開口域内における非透孔部の交差部位の下面
には形設されておらず、また、相互に隣接する微細透孔
14同士の間に形設されていて細幅仕切り部18、20付近に
は形設されていないので、複数個の微細透孔14を通して
ガラス板3上に供給されたインキ4は、それらの部位の
直下位置へも容易に流動する。また、印刷が終わってス
クリーン印刷版10の下面がガラス板3の表面から離れる
と、微細支柱部22が位置していた跡へ周囲からインキが
速やかに流れ込むことになる。
【0017】また、このスクリーン印刷版10では、印刷
時にスキージからスクリーン印刷版10に対して下向きの
力が加わったとき、相互に隣接する微細透孔14同士間の
下面側に一体に形設された微細支柱部22の下端位置がガ
ラス板3の表面に当接する。これにより、スクリーン印
刷版10は開口域で撓みを生じないように支持されるの
で、ガラス板3の表面に転移したインキ4の薄膜の厚み
が部位によって変化するといったことがない。これに対
し、図18に示すように、下面に細幅仕切り部7だけが
形設され、相互に隣接する微細透孔6同士間の下面側に
微細支柱部が形設されていないスクリーン印刷版5で
は、印刷時に開口域で撓みを生じ、この結果、ガラス板
3の表面に転移したインキ4の薄膜の厚みが周辺部に比
べて中央部で薄くなる。一方、印刷時に開口域で撓みを
生じないように、スクリーン印刷版5の緊張度を維持さ
せるのは困難である。
時にスキージからスクリーン印刷版10に対して下向きの
力が加わったとき、相互に隣接する微細透孔14同士間の
下面側に一体に形設された微細支柱部22の下端位置がガ
ラス板3の表面に当接する。これにより、スクリーン印
刷版10は開口域で撓みを生じないように支持されるの
で、ガラス板3の表面に転移したインキ4の薄膜の厚み
が部位によって変化するといったことがない。これに対
し、図18に示すように、下面に細幅仕切り部7だけが
形設され、相互に隣接する微細透孔6同士間の下面側に
微細支柱部が形設されていないスクリーン印刷版5で
は、印刷時に開口域で撓みを生じ、この結果、ガラス板
3の表面に転移したインキ4の薄膜の厚みが周辺部に比
べて中央部で薄くなる。一方、印刷時に開口域で撓みを
生じないように、スクリーン印刷版5の緊張度を維持さ
せるのは困難である。
【0018】次に、上記したような構成のスクリーン印
刷版を作製する方法の1例を図5に基づいて説明する。
刷版を作製する方法の1例を図5に基づいて説明する。
【0019】まず、図5(A)に示すように、ガラス板
24の表面にインジウム・チン・オキサイド(ITO)26
を被着して形成された導電性ガラス板(ステンレス鋼板
等の金属板を用いてもよい)の表面に、スパッタ(又は
蒸着)により銀(Ag)皮膜28を被着形成し、通常の手
法により、フォトレジスト液塗布、乾燥、冷却(自然放
置)→密着焼付け→現像→水洗→乾燥の各工程を経て、
図5(B)に示すように、細幅仕切り部と複数個の微細
支柱部とを形成しようとする部位のAg皮膜28面が露出
したレジスト膜30を被着形成する。次に、Niメッキに
より、図5(C)に示すように、Ag皮膜28の露出面上
にNiを析出させ、さらに、細幅仕切り部及び微細支柱
部を形成しようとする部位付近のレジスト膜30上にまで
Ni層を成長させ、全体として一体につながったメッシ
ュ状のNi層とし、さらに、印刷時にメッシュ状部分が
破損しない程度の厚みにまでNi層32を成長させた後、
水洗する。最後に、レジスト膜30を溶解させるととも
に、Ag皮膜28を溶解させて、Ni層32を導電性ガラス
板から離脱させることにより、図1ないし図4に示すよ
うに、Ni材からなり、複数個の微細透孔14によってパ
ターン状開口域が形成され、下面側に細幅仕切り部18、
20及び複数個の微細支柱部22が一体に形設されたスクリ
ーン印刷版10が得られる。
24の表面にインジウム・チン・オキサイド(ITO)26
を被着して形成された導電性ガラス板(ステンレス鋼板
等の金属板を用いてもよい)の表面に、スパッタ(又は
蒸着)により銀(Ag)皮膜28を被着形成し、通常の手
法により、フォトレジスト液塗布、乾燥、冷却(自然放
置)→密着焼付け→現像→水洗→乾燥の各工程を経て、
図5(B)に示すように、細幅仕切り部と複数個の微細
支柱部とを形成しようとする部位のAg皮膜28面が露出
したレジスト膜30を被着形成する。次に、Niメッキに
より、図5(C)に示すように、Ag皮膜28の露出面上
にNiを析出させ、さらに、細幅仕切り部及び微細支柱
部を形成しようとする部位付近のレジスト膜30上にまで
Ni層を成長させ、全体として一体につながったメッシ
ュ状のNi層とし、さらに、印刷時にメッシュ状部分が
破損しない程度の厚みにまでNi層32を成長させた後、
水洗する。最後に、レジスト膜30を溶解させるととも
に、Ag皮膜28を溶解させて、Ni層32を導電性ガラス
板から離脱させることにより、図1ないし図4に示すよ
うに、Ni材からなり、複数個の微細透孔14によってパ
ターン状開口域が形成され、下面側に細幅仕切り部18、
20及び複数個の微細支柱部22が一体に形設されたスクリ
ーン印刷版10が得られる。
【0020】次に、下面にピン状の微細支柱部が一体に
形設されたスクリーン印刷版の作製方法の1例を図6な
いし図8に基づいて説明する。
形設されたスクリーン印刷版の作製方法の1例を図6な
いし図8に基づいて説明する。
【0021】まず、図6(A)に示すように、ガラス板
24の表面にITO26を被着して形成された導電性ガラス
板の表面にスパッタによりAg皮膜28を被着形成し、通
常の手法により、フォトレジスト液塗布、乾燥、焼付
け、現像、水洗及び乾燥の各工程を経て、図6(B)に
示すように、細幅仕切り部と複数個の微細支柱部とを形
成しようとする部位のAg皮膜28面が露出したレジスト
膜34を被着形成する。このとき、図6(B)に対応した
部分平面図を図8の(B’)に示すように、レジスト膜
34には、細幅仕切り部を形成しようとする部位に細幅の
深溝36が矩形状に形成されるとともに、微細支柱部を形
成しようとする部位に微小な深穴38が複数個形成されて
いる。次に、Agスパッタ(又はAg蒸着)により、図
6(C)に示すように、レジスト膜34の全表面を被覆す
るようにAg皮膜40を被着させて、表面に導電性を付与
する。続いて、フォトレジスト液塗布、乾燥、冷却(自
然放置)→アライメント密着焼付け→現像→水洗→乾燥
の各工程を経て、図6(D)に示すように、開口域の微
細透孔に対応する部位のAg皮膜40面を被覆したレジス
ト膜42を被着形成する。そして、Niメッキにより、図
6(E)に示すように、Ag皮膜40上にNi層44を形成
して水洗する。最後に、レジスト膜34、42を溶解させる
とともに、Ag皮膜28、40を溶解させて、Ni層44を導
電性ガラス板から離脱させることにより、図7(F)に
示すように、Ni材からなり、複数個の微細透孔48によ
ってパターン状開口域が形成され、下面側に細幅仕切り
部50及び複数個の微細支柱部52が一体に形設されたスク
リーン印刷版46が得られる。このスクリーン印刷版46を
表面側から見た部分拡大平面図を図9に、スクリーン印
刷版46を裏面側から見た部分拡大平面図を図10にそれ
ぞれ示す。
24の表面にITO26を被着して形成された導電性ガラス
板の表面にスパッタによりAg皮膜28を被着形成し、通
常の手法により、フォトレジスト液塗布、乾燥、焼付
け、現像、水洗及び乾燥の各工程を経て、図6(B)に
示すように、細幅仕切り部と複数個の微細支柱部とを形
成しようとする部位のAg皮膜28面が露出したレジスト
膜34を被着形成する。このとき、図6(B)に対応した
部分平面図を図8の(B’)に示すように、レジスト膜
34には、細幅仕切り部を形成しようとする部位に細幅の
深溝36が矩形状に形成されるとともに、微細支柱部を形
成しようとする部位に微小な深穴38が複数個形成されて
いる。次に、Agスパッタ(又はAg蒸着)により、図
6(C)に示すように、レジスト膜34の全表面を被覆す
るようにAg皮膜40を被着させて、表面に導電性を付与
する。続いて、フォトレジスト液塗布、乾燥、冷却(自
然放置)→アライメント密着焼付け→現像→水洗→乾燥
の各工程を経て、図6(D)に示すように、開口域の微
細透孔に対応する部位のAg皮膜40面を被覆したレジス
ト膜42を被着形成する。そして、Niメッキにより、図
6(E)に示すように、Ag皮膜40上にNi層44を形成
して水洗する。最後に、レジスト膜34、42を溶解させる
とともに、Ag皮膜28、40を溶解させて、Ni層44を導
電性ガラス板から離脱させることにより、図7(F)に
示すように、Ni材からなり、複数個の微細透孔48によ
ってパターン状開口域が形成され、下面側に細幅仕切り
部50及び複数個の微細支柱部52が一体に形設されたスク
リーン印刷版46が得られる。このスクリーン印刷版46を
表面側から見た部分拡大平面図を図9に、スクリーン印
刷版46を裏面側から見た部分拡大平面図を図10にそれ
ぞれ示す。
【0022】次に、図11ないし図14は、リバースド
ット(白抜けの点)を印刷するのに使用されるスクリー
ン印刷版の1例を示し、図11は、スクリーン印刷版を
破断状態で示す部分拡大斜視図、図12は、スクリーン
印刷版を表面側から見た部分拡大平面図、図13は、ス
クリーン印刷版を裏面側から見た部分拡大平面図であ
り、図14は、図12のXIV−XIV矢視縦断面図である。
ット(白抜けの点)を印刷するのに使用されるスクリー
ン印刷版の1例を示し、図11は、スクリーン印刷版を
破断状態で示す部分拡大斜視図、図12は、スクリーン
印刷版を表面側から見た部分拡大平面図、図13は、ス
クリーン印刷版を裏面側から見た部分拡大平面図であ
り、図14は、図12のXIV−XIV矢視縦断面図である。
【0023】このスクリーン印刷版60には、多数個の微
細透孔64を穿設することによって開口域62が形成されて
いるとともに、この開口域62によって四周が囲まれた非
開口域66が形成されている。このスクリーン印刷版60の
非開口域66が、開口域62を通して被印刷面へインキを転
写したときに白抜けの点となる部分に対応する。そし
て、スクリーン印刷版60の下面側には、開口域62の周縁
に沿い、換言すると、開口域62と非開口域66との境界部
分に細幅仕切り部68が、下面に対し直角方向に突出する
ように一体に形設されている。また、開口域62における
非透孔部の下面側には、複数個の微細支柱部70が、下面
に対し直角方向に下面から細幅仕切り部68の下端と同一
高さ位置まで突出するように一体に形設されている。微
細支柱部70は、この実施例ではピン状をなしている。そ
して、微細支柱部70は、開口域62内における非透孔部の
交差部位下面には形設されていない。図11ないし図1
4に示したような構成のスクリーン印刷版を作製する方
法の1例を図15及び図16に基づいて説明する。
細透孔64を穿設することによって開口域62が形成されて
いるとともに、この開口域62によって四周が囲まれた非
開口域66が形成されている。このスクリーン印刷版60の
非開口域66が、開口域62を通して被印刷面へインキを転
写したときに白抜けの点となる部分に対応する。そし
て、スクリーン印刷版60の下面側には、開口域62の周縁
に沿い、換言すると、開口域62と非開口域66との境界部
分に細幅仕切り部68が、下面に対し直角方向に突出する
ように一体に形設されている。また、開口域62における
非透孔部の下面側には、複数個の微細支柱部70が、下面
に対し直角方向に下面から細幅仕切り部68の下端と同一
高さ位置まで突出するように一体に形設されている。微
細支柱部70は、この実施例ではピン状をなしている。そ
して、微細支柱部70は、開口域62内における非透孔部の
交差部位下面には形設されていない。図11ないし図1
4に示したような構成のスクリーン印刷版を作製する方
法の1例を図15及び図16に基づいて説明する。
【0024】まず、図15(A)に示すように、ガラス
板72の表面にITO74を被着して形成された導電性ガラ
ス板(ステンレス鋼板等の金属板を用いてもよい)の表
面に、スパッタ(又は蒸着)によりAg皮膜76を被着形
成し、通常の手法により、フォトレジスト液塗布、乾
燥、冷却(自然放置)→電子ビーム照射による直接描画
(密着焼付けでもよい)→現像→水洗→乾燥の各工程を
経て、図15(B)に示すように、細幅仕切り部と複数
個の微細支柱部を形成しようとする部位のAg皮膜76面
が露出したレジスト膜78を被着形成する。次に、Agス
パッタ(又はAg蒸着)により、図15(C)に示すよ
うに、レジスト膜78の全表面を被覆するようにAg皮膜
80を被着させて、表面に導電性を付与する。続いて、フ
ォトレジスト液塗布、乾燥、冷却(自然放置)→アライ
メント密着焼付け→現像→水洗→乾燥の各工程を経て、
図15(D)に示すように、開口域の微細透孔に対応す
る部位のAg皮膜80面を被覆したレジスト膜82を被着形
成する。そして、Niメッキにより、図15(E)に示
すように、Ag皮膜80上にNi層84を形成して、その表
面を水洗した後乾燥させる。続いて、フォトレジスト液
塗布、乾燥、冷却(自然放置)→アライメント密着焼付
け→現像→水洗→乾燥の各工程を経て、図16(F)に
示すように、開口域の微細透孔に対応する部位のAg皮
膜80面上に形成されたレジスト膜82、並びに、Ni層84
の、非開口域に対応する部位及び複数個の微細支柱部を
形成しようとする部位以外の部位を被覆したレジスト膜
86を被着形成する。次に、過塩素酸を使用してNi層84
の露出面に表面処理を施した後、Niメッキにより、図
16(G)に示すように、Ni層84の露出面上にNi層
88を形成して水洗する。最後に、各レジスト膜78、82、
86を溶解させるとともに、Ag皮膜76、80を溶解させ
て、Ni層84、88を導電性ガラス板から離脱させること
により、図16(H)に示すように、Ni材からなり、
複数個の微細透孔92によってパターン状開口域が形成さ
れ、印刷したときに被印刷面上で白抜けの点となる非開
口域と開口域との境界部分の下面側に細幅仕切り部94が
一体に形設されるとともに、開口域の非透孔部の下面側
に複数個の微細支柱部96が一体に形設されたスクリーン
印刷版90が得られる。
板72の表面にITO74を被着して形成された導電性ガラ
ス板(ステンレス鋼板等の金属板を用いてもよい)の表
面に、スパッタ(又は蒸着)によりAg皮膜76を被着形
成し、通常の手法により、フォトレジスト液塗布、乾
燥、冷却(自然放置)→電子ビーム照射による直接描画
(密着焼付けでもよい)→現像→水洗→乾燥の各工程を
経て、図15(B)に示すように、細幅仕切り部と複数
個の微細支柱部を形成しようとする部位のAg皮膜76面
が露出したレジスト膜78を被着形成する。次に、Agス
パッタ(又はAg蒸着)により、図15(C)に示すよ
うに、レジスト膜78の全表面を被覆するようにAg皮膜
80を被着させて、表面に導電性を付与する。続いて、フ
ォトレジスト液塗布、乾燥、冷却(自然放置)→アライ
メント密着焼付け→現像→水洗→乾燥の各工程を経て、
図15(D)に示すように、開口域の微細透孔に対応す
る部位のAg皮膜80面を被覆したレジスト膜82を被着形
成する。そして、Niメッキにより、図15(E)に示
すように、Ag皮膜80上にNi層84を形成して、その表
面を水洗した後乾燥させる。続いて、フォトレジスト液
塗布、乾燥、冷却(自然放置)→アライメント密着焼付
け→現像→水洗→乾燥の各工程を経て、図16(F)に
示すように、開口域の微細透孔に対応する部位のAg皮
膜80面上に形成されたレジスト膜82、並びに、Ni層84
の、非開口域に対応する部位及び複数個の微細支柱部を
形成しようとする部位以外の部位を被覆したレジスト膜
86を被着形成する。次に、過塩素酸を使用してNi層84
の露出面に表面処理を施した後、Niメッキにより、図
16(G)に示すように、Ni層84の露出面上にNi層
88を形成して水洗する。最後に、各レジスト膜78、82、
86を溶解させるとともに、Ag皮膜76、80を溶解させ
て、Ni層84、88を導電性ガラス板から離脱させること
により、図16(H)に示すように、Ni材からなり、
複数個の微細透孔92によってパターン状開口域が形成さ
れ、印刷したときに被印刷面上で白抜けの点となる非開
口域と開口域との境界部分の下面側に細幅仕切り部94が
一体に形設されるとともに、開口域の非透孔部の下面側
に複数個の微細支柱部96が一体に形設されたスクリーン
印刷版90が得られる。
【0025】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
かつ作用するので、この発明に係るスクリーン印刷版を
使用してスクリーン印刷を行なうときは、被印刷面に転
移したインキの拡がりが少なく抑えられ、かつ、その拡
がり具合が一定になって、印刷物における画線のファイ
ンライン化が可能になるとともに、被印刷面上のインキ
の薄膜の厚みの均一化、薄膜のエッジの尖鋭化が可能に
なって、薄膜印刷における品質が向上し、この発明は、
プリント配線、半導体デバイス、フラットパネル、ディ
スプレイデバイス等の品質向上に大いに寄与することが
できる。また、この発明に係るスクリーン印刷版を使用
したときは、印刷を繰り返し行なった場合の、インキに
よる版面の汚れが、従来のスクリーン印刷版に比べて極
めて少なくなるため、版面の清掃回数が著しく低減され
て、スクリーン印刷における作業能率が向上する。
かつ作用するので、この発明に係るスクリーン印刷版を
使用してスクリーン印刷を行なうときは、被印刷面に転
移したインキの拡がりが少なく抑えられ、かつ、その拡
がり具合が一定になって、印刷物における画線のファイ
ンライン化が可能になるとともに、被印刷面上のインキ
の薄膜の厚みの均一化、薄膜のエッジの尖鋭化が可能に
なって、薄膜印刷における品質が向上し、この発明は、
プリント配線、半導体デバイス、フラットパネル、ディ
スプレイデバイス等の品質向上に大いに寄与することが
できる。また、この発明に係るスクリーン印刷版を使用
したときは、印刷を繰り返し行なった場合の、インキに
よる版面の汚れが、従来のスクリーン印刷版に比べて極
めて少なくなるため、版面の清掃回数が著しく低減され
て、スクリーン印刷における作業能率が向上する。
【図1】この発明の1実施例に係るスクリーン印刷版を
破断状態で示す部分拡大斜視図である。
破断状態で示す部分拡大斜視図である。
【図2】図1に示したスクリーン印刷版を表面側から見
た部分拡大平面図である。
た部分拡大平面図である。
【図3】図1に示したスクリーン印刷版を裏面側から見
た部分拡大平面図である。
た部分拡大平面図である。
【図4】図2のIV−IV矢視縦断面図である。
【図5】図1ないし図4に示したスクリーン印刷版を作
製する方法の1例を説明するための部分拡大縦断面図で
ある。
製する方法の1例を説明するための部分拡大縦断面図で
ある。
【図6】この発明に係るスクリーン印刷版を作製する方
法の別の例を説明するための部分拡大縦断面図である。
法の別の例を説明するための部分拡大縦断面図である。
【図7】同じく、部分拡大縦断面図である。
【図8】図6(B)に対応した部分平面図である。
【図9】図6及び図7に示した作製方法によって得られ
たスクリーン印刷版を表面側から見た部分拡大平面図で
ある。
たスクリーン印刷版を表面側から見た部分拡大平面図で
ある。
【図10】同じく、スクリーン印刷版を裏面側から見た
部分拡大平面図である。
部分拡大平面図である。
【図11】この発明に係るスクリーン印刷版の別の構成
例を破断状態で示す部分拡大斜視図である。
例を破断状態で示す部分拡大斜視図である。
【図12】図11に示したスクリーン印刷版を表面側か
ら見た部分拡大平面図である。
ら見た部分拡大平面図である。
【図13】図11に示したスクリーン印刷版を裏面側か
ら見た部分拡大平面図である。
ら見た部分拡大平面図である。
【図14】図12のXIV−XIV矢視縦断面図である。
【図15】図11ないし図14に示した構成のスクリー
ン印刷版を作製する方法の1例を説明するための部分拡
大縦断面図である。
ン印刷版を作製する方法の1例を説明するための部分拡
大縦断面図である。
【図16】同じく、部分拡大縦断面図である。
【図17】この発明に係るスクリーン印刷版を使用して
印刷を行なっているときの状態を説明するための部分拡
大縦断面図である。
印刷を行なっているときの状態を説明するための部分拡
大縦断面図である。
【図18】下面に細幅仕切り部だけが形設され微細支柱
部が形設されていないスクリーン印刷版を使用して印刷
を行なっているときの状態を説明するための部分拡大縦
断面図である。
部が形設されていないスクリーン印刷版を使用して印刷
を行なっているときの状態を説明するための部分拡大縦
断面図である。
【図19】従来のスクリーン印刷版を使用して印刷を行
なっているときの状態を説明するための部分拡大縦断面
図である。
なっているときの状態を説明するための部分拡大縦断面
図である。
【図20】同じく、部分拡大縦断面図である。
10、46、60、90 スクリーン印刷版 12、62 開口域 14、48、64、92 微細透孔 16、66 非開口域 18、20、50、68、94 細幅仕切り部 22、52、70、96 微細支柱部 3 ガラス板(被印刷面) 4 インキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 幸三 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 複数個の微細透孔からなる開口域と非開
口域とからなる図形、パターンが形成され、前記開口域
を通して被印刷面へインキを転写するスクリーン印刷版
において、下面側に前記開口域の周縁に沿って、下面に
対し直角方向に下面から一定高さだけ突出する細幅仕切
り部を一体的に形設するとともに、前記開口域を形成す
る前記複数個の微細透孔の、相互に隣接するもの同士間
の下面側に、下面に対し直角方向に下面から前記細幅仕
切り部の下端と同一高さ位置まで突出する微細支柱部を
一体的に、開口域内における非透孔部の交差部位下面を
除いて形設したことを特徴とするスクリーン印刷版。 - 【請求項2】 微細支柱部が細幅の板状である請求項1
記載のスクリーン印刷版。 - 【請求項3】 微細支柱部がピン状である請求項1記載
のスクリーン印刷版。 - 【請求項4】 非開口域が、その四方を開口域によって
囲まれるように形成されるとともに、細幅仕切り部が開
口域と非開口域との境界部分に形成されてなり、前記開
口域を通して被印刷面へインキを転写したときに前記非
開口域に対応する部分が白抜けの点となる請求項1記載
のスクリーン印刷版。 - 【請求項5】 微細支柱部がピン状である請求項4記載
のスクリーン印刷版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25220893A JPH0781263A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | スクリーン印刷版 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25220893A JPH0781263A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | スクリーン印刷版 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0781263A true JPH0781263A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=17234009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25220893A Pending JPH0781263A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | スクリーン印刷版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0781263A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007060742A1 (ja) * | 2005-11-28 | 2007-05-31 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | 印刷マスク並びに太陽電池セル、フラットパネルディスプレイおよびチップコンデンサ |
JP2007230223A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-09-13 | Bonmaaku:Kk | メタルマスクおよびその製造方法 |
WO2015030075A1 (ja) * | 2013-08-29 | 2015-03-05 | 株式会社ブイ・テクノロジー | 印刷用マスク及びこのマスクを用いた印刷方法 |
-
1993
- 1993-09-14 JP JP25220893A patent/JPH0781263A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007060742A1 (ja) * | 2005-11-28 | 2007-05-31 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | 印刷マスク並びに太陽電池セル、フラットパネルディスプレイおよびチップコンデンサ |
US7906366B2 (en) | 2005-11-28 | 2011-03-15 | Mitsubishi Electric Corporation | Printing mask and solar cell |
JP2007230223A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-09-13 | Bonmaaku:Kk | メタルマスクおよびその製造方法 |
WO2015030075A1 (ja) * | 2013-08-29 | 2015-03-05 | 株式会社ブイ・テクノロジー | 印刷用マスク及びこのマスクを用いた印刷方法 |
JP2015044382A (ja) * | 2013-08-29 | 2015-03-12 | 株式会社ブイ・テクノロジー | 印刷用マスク及びこのマスクを用いた印刷方法 |
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