JPH0780993A - コンポジット銅張積層板 - Google Patents
コンポジット銅張積層板Info
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- JPH0780993A JPH0780993A JP24989193A JP24989193A JPH0780993A JP H0780993 A JPH0780993 A JP H0780993A JP 24989193 A JP24989193 A JP 24989193A JP 24989193 A JP24989193 A JP 24989193A JP H0780993 A JPH0780993 A JP H0780993A
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- bisphenol
- resin
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 本発明は、(A)ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、(B)ノボラック型エポキシ樹脂、(C)ビス
フェノールA、(D)フェノールノボラック樹脂および
(E)樹脂成分に対して35〜150 重量%の無機質充填剤
を必須成分とする組成物のうち(A)と(B)のエポキ
シ樹脂と(C)ビスフェノールAとを、基材への含浸・
乾燥工程において反応させたプリプレグを用いてなるこ
とを特徴とするコンポジット銅張積層板である。 【効果】 本発明のコンポジット銅張積層板は、耐熱
性、耐湿性、耐熱衝撃性、難燃性、スルーホール信頼性
等に優れ、樹脂の粘度が低く、塗布・含浸が容易で、ボ
イドの発生が少なくないもので電子機器等に好適なもの
である。
シ樹脂、(B)ノボラック型エポキシ樹脂、(C)ビス
フェノールA、(D)フェノールノボラック樹脂および
(E)樹脂成分に対して35〜150 重量%の無機質充填剤
を必須成分とする組成物のうち(A)と(B)のエポキ
シ樹脂と(C)ビスフェノールAとを、基材への含浸・
乾燥工程において反応させたプリプレグを用いてなるこ
とを特徴とするコンポジット銅張積層板である。 【効果】 本発明のコンポジット銅張積層板は、耐熱
性、耐湿性、耐熱衝撃性、難燃性、スルーホール信頼性
等に優れ、樹脂の粘度が低く、塗布・含浸が容易で、ボ
イドの発生が少なくないもので電子機器等に好適なもの
である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐湿性、含浸
性、スルーホール信頼性等に優れ、ボイドの発生が少な
く作業性のよいコンポジット銅張積層板に関する。
性、スルーホール信頼性等に優れ、ボイドの発生が少な
く作業性のよいコンポジット銅張積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、IC、LSI等の集積回路を使用
した電子機器の発達は目覚ましく、それらに使用される
銅張積層板も多種多様となり、また、一段と優れた特性
が要求されてきた。ガラス不織布を基材とするコンポジ
ット銅張積層板は、ガラス織布を基材とする銅張積層板
と電気特性がほぼ同等であり、寸法安定性、スルーホー
ル信頼性も優れ、かつ打抜加工が容易であること等から
その需要は急激に伸びている。
した電子機器の発達は目覚ましく、それらに使用される
銅張積層板も多種多様となり、また、一段と優れた特性
が要求されてきた。ガラス不織布を基材とするコンポジ
ット銅張積層板は、ガラス織布を基材とする銅張積層板
と電気特性がほぼ同等であり、寸法安定性、スルーホー
ル信頼性も優れ、かつ打抜加工が容易であること等から
その需要は急激に伸びている。
【0003】コンポジット銅張積層板に使用されるエポ
キシ樹脂は、優れた要求特性に対応すべく種々改良が加
えられている。即ち、硬化収縮や熱膨脹係数の低減、耐
トラッキング性および電気的、機械的特性向上のため無
機質充填剤等を配合することが行われているが、まだ十
分満足すべきものが得られていない。コンポジット銅張
積層板の耐熱性、耐熱衝撃性向上のため、無機質充填剤
を大量に配合すると、基材に含浸するエポキシ樹脂の粘
度が上昇し、これを塗布含浸すると基材に塗布むらが生
じ、ボイドや板厚不良の原因となる欠点がある。粘度を
下げるために無機質充填剤を減少させると、耐熱性や耐
熱衝撃性等の特性が低下する欠点がある。
キシ樹脂は、優れた要求特性に対応すべく種々改良が加
えられている。即ち、硬化収縮や熱膨脹係数の低減、耐
トラッキング性および電気的、機械的特性向上のため無
機質充填剤等を配合することが行われているが、まだ十
分満足すべきものが得られていない。コンポジット銅張
積層板の耐熱性、耐熱衝撃性向上のため、無機質充填剤
を大量に配合すると、基材に含浸するエポキシ樹脂の粘
度が上昇し、これを塗布含浸すると基材に塗布むらが生
じ、ボイドや板厚不良の原因となる欠点がある。粘度を
下げるために無機質充填剤を減少させると、耐熱性や耐
熱衝撃性等の特性が低下する欠点がある。
【0004】また、積層板用エポキシ樹脂の硬化剤に
は、従来よりアミン系のものとフェノール系のものとが
利用されている。フェノール系はアミン系に比べて耐熱
性、耐湿性、マイグレーション性に優れているが、層間
結合力、含浸性に劣る欠点がある。フェノール系のフェ
ノールノボラック樹脂で分子量が大きいものを使用する
と耐熱性、耐湿性に優れているが、層間結合力、含浸性
が著しく低下する。一方、分子量が小さいと層間結合
力、含浸性が向上するものの、耐熱性、耐湿性が著しく
低下する。従って、硬化剤として使用するフェノールノ
ボラック樹脂の分子量の調整によって、この相反する特
性を両立することは大変困難であった。
は、従来よりアミン系のものとフェノール系のものとが
利用されている。フェノール系はアミン系に比べて耐熱
性、耐湿性、マイグレーション性に優れているが、層間
結合力、含浸性に劣る欠点がある。フェノール系のフェ
ノールノボラック樹脂で分子量が大きいものを使用する
と耐熱性、耐湿性に優れているが、層間結合力、含浸性
が著しく低下する。一方、分子量が小さいと層間結合
力、含浸性が向上するものの、耐熱性、耐湿性が著しく
低下する。従って、硬化剤として使用するフェノールノ
ボラック樹脂の分子量の調整によって、この相反する特
性を両立することは大変困難であった。
【0005】さらに、積層板用エポキシ樹脂には難燃性
を向上させることを目的として、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂とテトラブロモビスフェノールAとを予め反
応させて得られる臭素化エポキシ樹脂を、主樹脂として
使用しているが、燃焼の際に有毒ガスであるハロゲン化
水素を発生するという欠点があった。
を向上させることを目的として、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂とテトラブロモビスフェノールAとを予め反
応させて得られる臭素化エポキシ樹脂を、主樹脂として
使用しているが、燃焼の際に有毒ガスであるハロゲン化
水素を発生するという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたもので、耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃
性、層間結合力、スルーホール信頼性、難燃性等に優
れ、樹脂の粘度が低く塗布・含浸が容易でボイドの発生
が少なく、かつ燃焼の際に有毒ガスを発生しないコンポ
ジット銅張積層板を提供しようとするものである。
に鑑みてなされたもので、耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃
性、層間結合力、スルーホール信頼性、難燃性等に優
れ、樹脂の粘度が低く塗布・含浸が容易でボイドの発生
が少なく、かつ燃焼の際に有毒ガスを発生しないコンポ
ジット銅張積層板を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究をすすめた結果、プリプレグ
製造時の樹脂粘度を低下させるとともに無機質充填剤を
増加させた特定未反応段階の組成物を用い、該組成物を
基材に塗布・含浸・乾燥させる工程において反応させる
というプリプレグを用いた構成のコンポジット銅張積層
板によって、上記目的が達成できることを見いだし、本
発明を完成したものである。
的を達成しようと鋭意研究をすすめた結果、プリプレグ
製造時の樹脂粘度を低下させるとともに無機質充填剤を
増加させた特定未反応段階の組成物を用い、該組成物を
基材に塗布・含浸・乾燥させる工程において反応させる
というプリプレグを用いた構成のコンポジット銅張積層
板によって、上記目的が達成できることを見いだし、本
発明を完成したものである。
【0008】即ち、本発明は、ガラス基材にエポキシ樹
脂組成物を含浸・乾燥させたプリプレグ複数枚をコンポ
ジット構成に積層し、その少なくとも片面に銅箔を重ね
合わせて一体に成形されたコンポジット銅張積層板であ
って、(A)ビスフェノールA型エポキシ樹脂、(B)
ノボラック型エポキシ樹脂、(C)ビスフェノールA、
(D)フェノールノボラック樹脂および(E)無機質充
填剤を必須成分として、樹脂成分全体[(A)+(B)
+(C)+(D)]に対して(E)の無機質充填剤を35
〜150 重量%の割合で含有するエポキシ樹脂組成物を、
基材に含浸・乾燥させる工程において、(A)ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂および(B)ノボラック型エポ
キシ樹脂と、(C)ビスフェノールAとを反応させたプ
リプレグを用いてなることを特徴とするコンポジット銅
張積層板である。
脂組成物を含浸・乾燥させたプリプレグ複数枚をコンポ
ジット構成に積層し、その少なくとも片面に銅箔を重ね
合わせて一体に成形されたコンポジット銅張積層板であ
って、(A)ビスフェノールA型エポキシ樹脂、(B)
ノボラック型エポキシ樹脂、(C)ビスフェノールA、
(D)フェノールノボラック樹脂および(E)無機質充
填剤を必須成分として、樹脂成分全体[(A)+(B)
+(C)+(D)]に対して(E)の無機質充填剤を35
〜150 重量%の割合で含有するエポキシ樹脂組成物を、
基材に含浸・乾燥させる工程において、(A)ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂および(B)ノボラック型エポ
キシ樹脂と、(C)ビスフェノールAとを反応させたプ
リプレグを用いてなることを特徴とするコンポジット銅
張積層板である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明に用いるプリプレグは、下記のエポ
キシ樹脂組成物を、ガラス基材に含浸・乾燥させる工程
に反応させてなるものである。
キシ樹脂組成物を、ガラス基材に含浸・乾燥させる工程
に反応させてなるものである。
【0011】エポキシ樹脂組成物は、(A)ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、(B)ノボラック型エポキシ樹
脂、(C)ビスフェノールA、(D)フェノールノボラ
ック樹脂および(E)無機質充填剤を必須成分とするも
のである。
ールA型エポキシ樹脂、(B)ノボラック型エポキシ樹
脂、(C)ビスフェノールA、(D)フェノールノボラ
ック樹脂および(E)無機質充填剤を必須成分とするも
のである。
【0012】エポキシ樹脂組成物の成分である(A)ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量
が 170〜340 のものが望ましく、特に制限はなく広く使
用することができる。そしてこれらのビスフェノールA
型エポキシ樹脂は、単独または 2種以上混合して使用す
ることができる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、
一般にエポキシ当量が 170以上であり、また 340を超え
ると含浸性が低下し好ましくない。
スフェノールA型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量
が 170〜340 のものが望ましく、特に制限はなく広く使
用することができる。そしてこれらのビスフェノールA
型エポキシ樹脂は、単独または 2種以上混合して使用す
ることができる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、
一般にエポキシ当量が 170以上であり、また 340を超え
ると含浸性が低下し好ましくない。
【0013】エポキシ樹脂組成物の成分である(B)ノ
ボラック型エポキシ樹脂としては、フェノール型、クレ
ゾール型、ビスフェノールA型等のものが挙げられ、こ
れらは単独または 2種以上混合して使用することができ
る。
ボラック型エポキシ樹脂としては、フェノール型、クレ
ゾール型、ビスフェノールA型等のものが挙げられ、こ
れらは単独または 2種以上混合して使用することができ
る。
【0014】また、エポキシ樹脂組成物の成分である
(C)ビスフェノールAの配合量は、樹脂成分全体
[(A)+(B)+(C)+(D)]に対して10〜50重
量%の割合で含有することが望ましい。ビスフェノール
Aの配合割合が10重量%未満では、十分な層間結合力が
得られず、また50重量%を超えると耐熱衝撃性、耐湿性
が低下し好ましくない。
(C)ビスフェノールAの配合量は、樹脂成分全体
[(A)+(B)+(C)+(D)]に対して10〜50重
量%の割合で含有することが望ましい。ビスフェノール
Aの配合割合が10重量%未満では、十分な層間結合力が
得られず、また50重量%を超えると耐熱衝撃性、耐湿性
が低下し好ましくない。
【0015】さらに、エポキシ樹脂組成物の成分である
(D)フェノールノボラック樹脂としては、フェノール
型、アルキル変性フェノール型、ビスフェノールA型等
のものが挙げられ、これらは単独または 2種以上混合し
て使用することができる。
(D)フェノールノボラック樹脂としては、フェノール
型、アルキル変性フェノール型、ビスフェノールA型等
のものが挙げられ、これらは単独または 2種以上混合し
て使用することができる。
【0016】エポキシ樹脂組成物の成分である(E)無
機質充填剤としては、タルク、シリカ、アルミナ、水酸
化アルミニウム、三酸化アンチモン等が挙げられ、これ
らは単独または 2種以上混合して使用することができ
る。無機質充填剤の配合量は、樹脂成分全体[(A)+
(B)+(C)+(D)]に対して35〜150 重量%の割
合で配合することが望ましい。配合量が35重量%未満で
は、耐熱性、耐熱衝撃性が悪く、また 150重量%を超え
ると粘度が増加し、基材に塗布ムラが生じボイドや板厚
不良となり好ましくない。これらの成分からなるものを
溶剤に溶解してワニス状として基材に含浸させる。
機質充填剤としては、タルク、シリカ、アルミナ、水酸
化アルミニウム、三酸化アンチモン等が挙げられ、これ
らは単独または 2種以上混合して使用することができ
る。無機質充填剤の配合量は、樹脂成分全体[(A)+
(B)+(C)+(D)]に対して35〜150 重量%の割
合で配合することが望ましい。配合量が35重量%未満で
は、耐熱性、耐熱衝撃性が悪く、また 150重量%を超え
ると粘度が増加し、基材に塗布ムラが生じボイドや板厚
不良となり好ましくない。これらの成分からなるものを
溶剤に溶解してワニス状として基材に含浸させる。
【0017】本発明に用いるプリプレグは、以上の各成
分を予め反応させて樹脂組成物としたものをガラス基材
に塗布・含浸・乾燥させるものではなく、上述した各成
分を必須成分とするエポキシ樹脂組成物を、ガラス基材
に塗布・乾燥させる工程で(A)ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂および(B)ノボラック型エポキシ樹脂と
(C)ビスフェノールAとを反応させてプリプレグをつ
くるものである。
分を予め反応させて樹脂組成物としたものをガラス基材
に塗布・含浸・乾燥させるものではなく、上述した各成
分を必須成分とするエポキシ樹脂組成物を、ガラス基材
に塗布・乾燥させる工程で(A)ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂および(B)ノボラック型エポキシ樹脂と
(C)ビスフェノールAとを反応させてプリプレグをつ
くるものである。
【0018】本発明に用いるガラス基材および銅箔は、
ともに、通常ガラスエポキシ銅張積層板に使用されるも
のであれば特に制限はなく使用することができる。ガラ
ス基材としてガラス織布、ガラス不織布、ガラスマット
等が挙げられる。
ともに、通常ガラスエポキシ銅張積層板に使用されるも
のであれば特に制限はなく使用することができる。ガラ
ス基材としてガラス織布、ガラス不織布、ガラスマット
等が挙げられる。
【0019】本発明の銅張積層板の製造には、上述のよ
うにしてつくったプリプレグの複数枚をコンポジット構
成に積層し、銅箔を重ねて加熱加圧一体に成形してコン
ポジット銅張積層板を製造することができる。
うにしてつくったプリプレグの複数枚をコンポジット構
成に積層し、銅箔を重ねて加熱加圧一体に成形してコン
ポジット銅張積層板を製造することができる。
【0020】
【作用】本発明は、エポキシ樹脂組成物を、ガラス基材
に含浸・乾燥させる工程で(A)ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂および(B)ノボラック型エポキシ樹脂と
(C)ビスフェノールAとを反応させてプリプレグをつ
くることを特徴としている。従来、積層板用の樹脂組成
物では、エポキシ樹脂と 2価ビスフェノールAとは反応
釜中で反応させて高分子化した後、ガラス基材に塗布・
含浸・乾燥させてプリプレグを製造していた。これに対
して、本発明では反応前の低分子の各成分をそのまま塗
布してガラスクロス等への含浸性を改善し、塗布ムラの
発生を防止し、無機質充填剤を増加させ耐熱性、難燃性
を向上させることができた。また、プリプレグ製造時に
各成分の反応を進めることにより、エポキシ樹脂とビス
フェノールAと硬化剤間での競争反応をコントロールし
て、層間結合力、耐熱衝撃性を改善し、従来の特徴であ
る耐熱性、耐湿性、スルーホール信頼性も維持させたコ
ンポジット銅張積層板を製造することができたものであ
る。
に含浸・乾燥させる工程で(A)ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂および(B)ノボラック型エポキシ樹脂と
(C)ビスフェノールAとを反応させてプリプレグをつ
くることを特徴としている。従来、積層板用の樹脂組成
物では、エポキシ樹脂と 2価ビスフェノールAとは反応
釜中で反応させて高分子化した後、ガラス基材に塗布・
含浸・乾燥させてプリプレグを製造していた。これに対
して、本発明では反応前の低分子の各成分をそのまま塗
布してガラスクロス等への含浸性を改善し、塗布ムラの
発生を防止し、無機質充填剤を増加させ耐熱性、難燃性
を向上させることができた。また、プリプレグ製造時に
各成分の反応を進めることにより、エポキシ樹脂とビス
フェノールAと硬化剤間での競争反応をコントロールし
て、層間結合力、耐熱衝撃性を改善し、従来の特徴であ
る耐熱性、耐湿性、スルーホール信頼性も維持させたコ
ンポジット銅張積層板を製造することができたものであ
る。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明する。本発
明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、「部」とは「重量
部」を意味する。
明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、「部」とは「重量
部」を意味する。
【0022】実施例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量 187)
173部、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ
当量 210、固形分70重量%)23部、ビスフェノールA41
部、ビスフェノールA型ノボラック樹脂(水酸基価 11
8、固形分70重量%) 108部、無機質充填剤として水酸
化アルミニウム 306部、2-エチル-4−メチルイミダゾー
ル 0.1部、およびメチルセロソルブを加えて樹脂固形分
80重量%のエポキシ樹脂ワニスを調製した。
173部、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ
当量 210、固形分70重量%)23部、ビスフェノールA41
部、ビスフェノールA型ノボラック樹脂(水酸基価 11
8、固形分70重量%) 108部、無機質充填剤として水酸
化アルミニウム 306部、2-エチル-4−メチルイミダゾー
ル 0.1部、およびメチルセロソルブを加えて樹脂固形分
80重量%のエポキシ樹脂ワニスを調製した。
【0023】このエポキシ樹脂ワニスを用いてガラス不
織布に連続的に含浸させ、165 ℃に保持した乾燥機で 6
分間乾燥させてプリプレグ(I)を得た。このプリプレ
グ(I)を 6枚重ね合わせ、その両面に別に準備した無
機質充填剤を含まないワニスをガラス織布に含浸・乾燥
させたプリプレグ(II)を重ね合わせ、さらにその両面
に厚さ18μm の銅箔を重ね、温度 170℃,圧力4.9 MP
a で90分間加熱加圧一体に成形して、コンポジット銅張
積層板を製造した。
織布に連続的に含浸させ、165 ℃に保持した乾燥機で 6
分間乾燥させてプリプレグ(I)を得た。このプリプレ
グ(I)を 6枚重ね合わせ、その両面に別に準備した無
機質充填剤を含まないワニスをガラス織布に含浸・乾燥
させたプリプレグ(II)を重ね合わせ、さらにその両面
に厚さ18μm の銅箔を重ね、温度 170℃,圧力4.9 MP
a で90分間加熱加圧一体に成形して、コンポジット銅張
積層板を製造した。
【0024】実施例2 実施例1のワニスの配合において、無機質充填剤として
水酸化アルミニウムを204部、タルクを 102部とした以
外は、すべて実施例1と同一にしてワニスを調製し、さ
らに実施例1と同一にしてコンポジット銅張積層板を製
造した。
水酸化アルミニウムを204部、タルクを 102部とした以
外は、すべて実施例1と同一にしてワニスを調製し、さ
らに実施例1と同一にしてコンポジット銅張積層板を製
造した。
【0025】比較例1 エポキシ樹脂(エポキシ当量 420、固形分75重量%) 2
40部、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当
量 210、固形分70重量%)26部、ビスフェノールA型ノ
ボラック樹脂(水酸基価 118、固形分70重量%)87部、
無機質充填剤としてタルク 259部、2-エチル-4−メチル
イミダゾール 0.1部、およびメチルセロソルブを加えて
樹脂固形分80重量%のエポキシ樹脂ワニスを調製し、さ
らに実施例1と同一にしてコンポジット銅張積層板を製
造した。
40部、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当
量 210、固形分70重量%)26部、ビスフェノールA型ノ
ボラック樹脂(水酸基価 118、固形分70重量%)87部、
無機質充填剤としてタルク 259部、2-エチル-4−メチル
イミダゾール 0.1部、およびメチルセロソルブを加えて
樹脂固形分80重量%のエポキシ樹脂ワニスを調製し、さ
らに実施例1と同一にしてコンポジット銅張積層板を製
造した。
【0026】比較例2 比較例1のワニスの配合において、無機質充填剤として
タルクを水酸化アルミニウムに替えた以外は、すべて比
較例1と同一にしてワニスを調製し、さらに実施例1と
同一にしてコンポジット銅張積層板を製造した。
タルクを水酸化アルミニウムに替えた以外は、すべて比
較例1と同一にしてワニスを調製し、さらに実施例1と
同一にしてコンポジット銅張積層板を製造した。
【0027】実施例1〜2および比較例1〜2で調製し
たコンポジット銅張積層板を用いて、半田耐熱性、耐熱
衝撃性、スルーホール信頼性、難燃性、ボイドの発生状
況を試験したのでその結果を表1に示した。本発明はい
ずれの特性にも優れており、本発明の効果を確認するこ
とができた。
たコンポジット銅張積層板を用いて、半田耐熱性、耐熱
衝撃性、スルーホール信頼性、難燃性、ボイドの発生状
況を試験したのでその結果を表1に示した。本発明はい
ずれの特性にも優れており、本発明の効果を確認するこ
とができた。
【0028】半田耐熱性は、コンポジット銅張積層板25
mm×25mmの試験片を、260 ℃および280℃の半田浴に浮
かべ、フクレの発生するまでの時間を試験した。耐熱衝
撃性は、銅箔をエッチングした50mm×50mmの試験片10個
を、 122℃,0.1 MPa ,7 時間の条件で前処理をした
後、260 ℃の半田浴に30秒間ディップし、フクレの発生
の有無を試験した。スルーホール信頼性は、200 穴の導
通したスルーホール基板をつくり、260 ℃のオイルに10
秒間浸漬した後、20℃のオイルに10秒間浸漬することを
1サイクルとし、各サイクル毎に導通抵抗を測定し、断
線するまでのサイクル数を測定した。難燃性は、UL9
4試験法に基づき試験した。ボイドの発生状況は、成形
したコンポジット銅張積層板30枚中にボイドの発生した
枚数を調べた。
mm×25mmの試験片を、260 ℃および280℃の半田浴に浮
かべ、フクレの発生するまでの時間を試験した。耐熱衝
撃性は、銅箔をエッチングした50mm×50mmの試験片10個
を、 122℃,0.1 MPa ,7 時間の条件で前処理をした
後、260 ℃の半田浴に30秒間ディップし、フクレの発生
の有無を試験した。スルーホール信頼性は、200 穴の導
通したスルーホール基板をつくり、260 ℃のオイルに10
秒間浸漬した後、20℃のオイルに10秒間浸漬することを
1サイクルとし、各サイクル毎に導通抵抗を測定し、断
線するまでのサイクル数を測定した。難燃性は、UL9
4試験法に基づき試験した。ボイドの発生状況は、成形
したコンポジット銅張積層板30枚中にボイドの発生した
枚数を調べた。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明のコンポジット銅張積層板は、耐熱性、耐湿
性、耐熱衝撃性、難燃性、スルーホール信頼性等に優
れ、樹脂の粘度が低く、塗布・含浸が容易で、ボイドの
発生が少なくないもので電子機器等に好適なものであ
る。
に、本発明のコンポジット銅張積層板は、耐熱性、耐湿
性、耐熱衝撃性、難燃性、スルーホール信頼性等に優
れ、樹脂の粘度が低く、塗布・含浸が容易で、ボイドの
発生が少なくないもので電子機器等に好適なものであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 ガラス基材にエポキシ樹脂組成物を含浸
・乾燥させたプリプレグ複数枚をコンポジット構成に積
層し、その少なくとも片面に銅箔を重ね合わせて一体に
成形されたコンポジット銅張積層板であって、(A)ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、(B)ノボラック型エ
ポキシ樹脂、(C)ビスフェノールA、(D)フェノー
ルノボラック樹脂および(E)無機質充填剤を必須成分
として、樹脂成分全体[(A)+(B)+(C)+
(D)]に対して(E)の無機質充填剤を35〜150 重量
%の割合で含有するエポキシ樹脂組成物を、基材に含浸
・乾燥させる工程において、(A)ビスフェノールA型
エポキシ樹脂および(B)ノボラック型エポキシ樹脂
と、(C)ビスフェノールAとを反応させたプリプレグ
を用いてなることを特徴とするコンポジット銅張積層
板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24989193A JP3323873B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | コンポジット銅張積層板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24989193A JP3323873B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | コンポジット銅張積層板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0780993A true JPH0780993A (ja) | 1995-03-28 |
JP3323873B2 JP3323873B2 (ja) | 2002-09-09 |
Family
ID=17199757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24989193A Expired - Fee Related JP3323873B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | コンポジット銅張積層板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3323873B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104640698A (zh) * | 2013-03-25 | 2015-05-20 | 积水化学工业株式会社 | 层叠体、层叠体的制造方法以及多层基板 |
CN117601478A (zh) * | 2023-11-27 | 2024-02-27 | 江苏耀鸿电子有限公司 | 一种高频耐热型环氧树脂基覆铜板及其制备方法 |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP24989193A patent/JP3323873B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104640698A (zh) * | 2013-03-25 | 2015-05-20 | 积水化学工业株式会社 | 层叠体、层叠体的制造方法以及多层基板 |
CN117601478A (zh) * | 2023-11-27 | 2024-02-27 | 江苏耀鸿电子有限公司 | 一种高频耐热型环氧树脂基覆铜板及其制备方法 |
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JP3323873B2 (ja) | 2002-09-09 |
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