JPH07807A - 花粉の処理方法及び花粉の処理装置 - Google Patents
花粉の処理方法及び花粉の処理装置Info
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- JPH07807A JPH07807A JP14069293A JP14069293A JPH07807A JP H07807 A JPH07807 A JP H07807A JP 14069293 A JP14069293 A JP 14069293A JP 14069293 A JP14069293 A JP 14069293A JP H07807 A JPH07807 A JP H07807A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 花粉症の原因となる抗原性物質等が再飛散し
ても花粉症を抑制可能な花粉の処理方法及び装置を提供
することを目的とする。 【構成】 排気口4の後方に設置された図示しない排気
手段にて、外部空気を吸気口3から電熱線からなる加熱
手段2a、2bによって内部が65度以上の温度に保持
された恒温槽1内に導入し、該空気内に含まれる花粉を
恒温槽1内部で加熱処理して花粉に含まれる抗原タンパ
ク質を変成させた後、後方の排気口4から放出する。
ても花粉症を抑制可能な花粉の処理方法及び装置を提供
することを目的とする。 【構成】 排気口4の後方に設置された図示しない排気
手段にて、外部空気を吸気口3から電熱線からなる加熱
手段2a、2bによって内部が65度以上の温度に保持
された恒温槽1内に導入し、該空気内に含まれる花粉を
恒温槽1内部で加熱処理して花粉に含まれる抗原タンパ
ク質を変成させた後、後方の排気口4から放出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は花粉症の原因となる花粉
の抗原たんぱく質に変性又は化学反応を生じせしめて、
この花粉の活性度を低下又は消滅させる花粉の処理方法
及び花粉の処理装置に関する。
の抗原たんぱく質に変性又は化学反応を生じせしめて、
この花粉の活性度を低下又は消滅させる花粉の処理方法
及び花粉の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、杉、ヒノキ、又はヤシャブ等の植
物の花粉に起因するアレルギー症状、所謂花粉症に悩む
人の数は増加の傾向にあり、大きな社会問題となってい
る。
物の花粉に起因するアレルギー症状、所謂花粉症に悩む
人の数は増加の傾向にあり、大きな社会問題となってい
る。
【0003】屋内での花粉症を予防する方法として、花
粉を捕集フィルタ等を介して収集する空気清浄機を用い
て屋内の花粉を取り除く方法が用いられている。
粉を捕集フィルタ等を介して収集する空気清浄機を用い
て屋内の花粉を取り除く方法が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記空
気清浄機では、花粉は花粉症の原因となる抗原たんぱく
質が存在した状態で捕集フィルタにて物理的に補捉され
残存している。このように物理的に補捉された花粉は、
捕集フィルタから容易に離脱するので、運転開始時、運
転停止時、又はフィルタ交換時等に補捉された花粉の再
飛散が起こるといった問題があった。
気清浄機では、花粉は花粉症の原因となる抗原たんぱく
質が存在した状態で捕集フィルタにて物理的に補捉され
残存している。このように物理的に補捉された花粉は、
捕集フィルタから容易に離脱するので、運転開始時、運
転停止時、又はフィルタ交換時等に補捉された花粉の再
飛散が起こるといった問題があった。
【0005】この問題を解決するために、含水性物質か
らなって、この物質に保持された水中に花粉に含まれる
抗原性物質を溶出するようにしたフィルタを用いること
が特開平1−168312号(B01D 39/16)
公報に開示されている。
らなって、この物質に保持された水中に花粉に含まれる
抗原性物質を溶出するようにしたフィルタを用いること
が特開平1−168312号(B01D 39/16)
公報に開示されている。
【0006】しかしながら、このフィルタはその寿命が
短いといった問題の他、水に溶解されずに存在する抗原
性物質や水に溶解した抗原性物質も活性度を保持するの
で、通常の運転時にも水と共にこの無害化されていない
抗原性物質が飛散する虞れがあった。
短いといった問題の他、水に溶解されずに存在する抗原
性物質や水に溶解した抗原性物質も活性度を保持するの
で、通常の運転時にも水と共にこの無害化されていない
抗原性物質が飛散する虞れがあった。
【0007】従って、本発明は花粉が再飛散等しても花
粉症を抑制可能な花粉の処理方法及び花粉の処理装置を
提供することを目的とする。
粉症を抑制可能な花粉の処理方法及び花粉の処理装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の花粉の処理方法
は、花粉の抗原たんぱく質に変性又は化学反応のうち少
なくとも1つを生じせしめて、該花粉の活性度を低下又
は消滅させることを特徴とする。
は、花粉の抗原たんぱく質に変性又は化学反応のうち少
なくとも1つを生じせしめて、該花粉の活性度を低下又
は消滅させることを特徴とする。
【0009】特に、花粉の抗原たんぱく質に物理的又は
化学的処理を施すことにより、該抗原たんぱく質に変性
又は化学反応のうち少なくとも1つを生じせしめて、該
花粉の活性度を低下又は消滅させることを特徴とする。
化学的処理を施すことにより、該抗原たんぱく質に変性
又は化学反応のうち少なくとも1つを生じせしめて、該
花粉の活性度を低下又は消滅させることを特徴とする。
【0010】更に、花粉の抗原たんぱく質に熱、電磁
波、コロナ放電、酸、又はアルカリのうち少なくとも1
つの処理を施すことにより、該抗原たんぱく質に変性又
は化学反応のうち少なくとも1つを生じせしめて、該花
粉の活性度を低下又は消滅させることを特徴とする。
波、コロナ放電、酸、又はアルカリのうち少なくとも1
つの処理を施すことにより、該抗原たんぱく質に変性又
は化学反応のうち少なくとも1つを生じせしめて、該花
粉の活性度を低下又は消滅させることを特徴とする。
【0011】また、本発明の花粉の処理装置は、花粉の
抗原たんぱく質に変性又は化学反応のうち少なくとも1
つを生じせしめて該花粉の活性度を低下又は消滅させる
手段を備えたことを特徴とする。
抗原たんぱく質に変性又は化学反応のうち少なくとも1
つを生じせしめて該花粉の活性度を低下又は消滅させる
手段を備えたことを特徴とする。
【0012】特に、花粉の抗原たんぱく質に変性又は化
学反応のうち少なくとも1つを生じせしめて該花粉の活
性度を低下又は消滅させる物理的又は化学的処理手段を
備えたことを特徴とする。
学反応のうち少なくとも1つを生じせしめて該花粉の活
性度を低下又は消滅させる物理的又は化学的処理手段を
備えたことを特徴とする。
【0013】更に、花粉の抗原たんぱく質に変性又は化
学反応のうち少なくとも1つを生じせしめて該花粉の活
性度を低下又は消滅させる熱、電磁波、コロナ放電、
酸、又はアルカリのうち少なくとも1つの処理を施す手
段を備えたことを特徴とする。
学反応のうち少なくとも1つを生じせしめて該花粉の活
性度を低下又は消滅させる熱、電磁波、コロナ放電、
酸、又はアルカリのうち少なくとも1つの処理を施す手
段を備えたことを特徴とする。
【0014】
【作用】花粉の表面に主に分布する花粉症を引き起こす
抗原たんぱく質に変性又は化学反応を生じせじめて、花
粉の活性度を低下又は消滅させるので、花粉症が引き起
こされるのを防止できる。
抗原たんぱく質に変性又は化学反応を生じせじめて、花
粉の活性度を低下又は消滅させるので、花粉症が引き起
こされるのを防止できる。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例に係る花粉の処理方法を図
面を用いて説明する。図1は本実施例で用いた花粉の処
理装置の模式図である。
面を用いて説明する。図1は本実施例で用いた花粉の処
理装置の模式図である。
【0016】図中、1は恒温槽であって、この恒温槽1
はその上側内壁面及び下側内壁面にそれぞれ設けられた
電熱線(ヒーター)からなる加熱手段2a、2bによっ
て内部が一定温度に設定され保持されている。
はその上側内壁面及び下側内壁面にそれぞれ設けられた
電熱線(ヒーター)からなる加熱手段2a、2bによっ
て内部が一定温度に設定され保持されている。
【0017】この恒温槽1の前面及び後面にはそれぞれ
対向して吸気口3、排気口4が設けられている。
対向して吸気口3、排気口4が設けられている。
【0018】斯る装置では、排気口4の後方に設置され
た図示しない排気手段としての排気ファンにて、外部空
気が前方の吸気口3に導入された後、恒温槽1内を数秒
〜数分間かけて通過して後方の排気口4から放出され
る。従って、前記空気中に含まれる花粉は恒温槽1内部
で加熱処理される。
た図示しない排気手段としての排気ファンにて、外部空
気が前方の吸気口3に導入された後、恒温槽1内を数秒
〜数分間かけて通過して後方の排気口4から放出され
る。従って、前記空気中に含まれる花粉は恒温槽1内部
で加熱処理される。
【0019】この装置を用いて、まず杉の花粉に含まれ
る抗原たんぱく質の活性度の変化について調べた。この
結果、この恒温槽内部の温度を65度(℃)以上、好ま
しくは100度(℃)以上に設定した場合に、後方の排
気口4から放出された杉花粉に含まれる抗原たんぱく質
は活性度を失った(失活した)。これは、花粉の表面に
主に分布する花粉症を引き起こす抗原たんぱく質が、加
熱処理されることにより変性するためである。
る抗原たんぱく質の活性度の変化について調べた。この
結果、この恒温槽内部の温度を65度(℃)以上、好ま
しくは100度(℃)以上に設定した場合に、後方の排
気口4から放出された杉花粉に含まれる抗原たんぱく質
は活性度を失った(失活した)。これは、花粉の表面に
主に分布する花粉症を引き起こす抗原たんぱく質が、加
熱処理されることにより変性するためである。
【0020】次に、前記杉の花粉以外のヒノキ又はヤシ
ャブ等の種々の花粉も同様に調べたが、杉以外の花粉に
含まれる抗原たんぱく質も同様に前記温度が65度以
上、好ましくは100度以上の場合に変性し失活した。
ャブ等の種々の花粉も同様に調べたが、杉以外の花粉に
含まれる抗原たんぱく質も同様に前記温度が65度以
上、好ましくは100度以上の場合に変性し失活した。
【0021】従って、このように花粉に含まれる全ての
抗原たんぱく質の活性度を消滅(活性度ゼロ:失活)さ
せて花粉の活性度を消滅させたので、この処理した空気
では花粉症は引き起こされなかった。尚、花粉の活性度
は消滅させるのが望ましいが、加熱時間等を短くして花
粉に含まれる一部、好ましくは花粉表面に分布する抗原
たんぱく質の活性度を消滅させ、花粉の活性度を低下さ
せても花粉症を抑制できる。
抗原たんぱく質の活性度を消滅(活性度ゼロ:失活)さ
せて花粉の活性度を消滅させたので、この処理した空気
では花粉症は引き起こされなかった。尚、花粉の活性度
は消滅させるのが望ましいが、加熱時間等を短くして花
粉に含まれる一部、好ましくは花粉表面に分布する抗原
たんぱく質の活性度を消滅させ、花粉の活性度を低下さ
せても花粉症を抑制できる。
【0022】この実施例では、加熱手段として、通電に
より熱を発する電熱線を用いたが、赤外領域の電磁波を
花粉に照射してもよい。この赤外領域の電磁波の照射に
より、抗原たんぱく質分子又は/及び抗原たんぱく質分
子以外の花粉の構成分子は高い振動エネルギー準位に励
起され、その後熱エネルギーに変換されるので、抗原た
んぱく質は加熱された状態となって変性される。尚、抗
原たんぱく質の加熱温度は、電磁波の照射強度により変
化させることができる。
より熱を発する電熱線を用いたが、赤外領域の電磁波を
花粉に照射してもよい。この赤外領域の電磁波の照射に
より、抗原たんぱく質分子又は/及び抗原たんぱく質分
子以外の花粉の構成分子は高い振動エネルギー準位に励
起され、その後熱エネルギーに変換されるので、抗原た
んぱく質は加熱された状態となって変性される。尚、抗
原たんぱく質の加熱温度は、電磁波の照射強度により変
化させることができる。
【0023】この赤外領域の電磁波を照射する加熱手段
としては、赤外線ランプや加熱することにより遠赤外線
を輻射する遠赤外線セラミックス等が用いられる。
としては、赤外線ランプや加熱することにより遠赤外線
を輻射する遠赤外線セラミックス等が用いられる。
【0024】尚、前記加熱温度を更に高温にして、花粉
症を引き起こす抗原たんぱく質分子に化学反応を生じせ
しめて他の分子に変化させても、杉、ヒノキ、又はヤシ
ャブ等の種々の花粉は失活(活性度は消滅)するので、
花粉症を抑制できる。勿論、この温度は花粉を完全に炭
化させるものでもよい。
症を引き起こす抗原たんぱく質分子に化学反応を生じせ
しめて他の分子に変化させても、杉、ヒノキ、又はヤシ
ャブ等の種々の花粉は失活(活性度は消滅)するので、
花粉症を抑制できる。勿論、この温度は花粉を完全に炭
化させるものでもよい。
【0025】次に、斯る方法を用いた空気清浄機を図面
を用いて説明する。図2はこの空気清浄機を模式的に示
す斜視図、図3はこの空気清浄機の構成を模式的に示す
構造断面図である。
を用いて説明する。図2はこの空気清浄機を模式的に示
す斜視図、図3はこの空気清浄機の構成を模式的に示す
構造断面図である。
【0026】図中、11は空気清浄機本体、12はこの
本体11前面に設けられた吸気口、13は吸気口12の
後方に設けれた加熱処理室である。
本体11前面に設けられた吸気口、13は吸気口12の
後方に設けれた加熱処理室である。
【0027】14は加熱処理室13内であって吸気口1
2の全域を覆うように直後方に設けられた空気中の花粉
以外の塵を集塵する集塵フィルターである。植物の花粉
の大きさは杉花粉の直径が約30ミクロンであるのをは
じめとして一般に20〜40ミクロン程度であるので、
本実施例の集塵フィルター14は空隙が80ミクロン程
度の網目構造を有している。
2の全域を覆うように直後方に設けられた空気中の花粉
以外の塵を集塵する集塵フィルターである。植物の花粉
の大きさは杉花粉の直径が約30ミクロンであるのをは
じめとして一般に20〜40ミクロン程度であるので、
本実施例の集塵フィルター14は空隙が80ミクロン程
度の網目構造を有している。
【0028】15は加熱処理室内13内であって集塵フ
ィルター13の後方に等間隔で複数配置された電熱線、
赤外線ランプ、遠赤外線セラミックス等の加熱装置から
構成される加熱手段である。この加熱手段15が加熱処
理室13内を昇温する電熱線等の加熱装置からなる場合
には、前記加熱処理室13内は花粉に含まれる抗原たん
ぱく質が変性する温度である65度以上、好ましくは1
00度以上の所定温度に設定される。また、加熱手段1
5が赤外線ランプ、遠赤外線セラミックス等の赤外領域
の電磁波を照射する加熱装置からなる場合には、抗原た
んぱく質が変性する照射強度に設定される。
ィルター13の後方に等間隔で複数配置された電熱線、
赤外線ランプ、遠赤外線セラミックス等の加熱装置から
構成される加熱手段である。この加熱手段15が加熱処
理室13内を昇温する電熱線等の加熱装置からなる場合
には、前記加熱処理室13内は花粉に含まれる抗原たん
ぱく質が変性する温度である65度以上、好ましくは1
00度以上の所定温度に設定される。また、加熱手段1
5が赤外線ランプ、遠赤外線セラミックス等の赤外領域
の電磁波を照射する加熱装置からなる場合には、抗原た
んぱく質が変性する照射強度に設定される。
【0029】16は加熱処理室内13内にあって放電線
16aと対向電極16bとが対をなして加熱手段15の
後方に等間隔で複数配置された帯電手段、17は加熱処
理室内13内であって帯電手段16の後方に配置され帯
電された花粉を収集する静電フィルターであって、例え
ばコロナ放電による静電気処理が施された空隙が10ミ
クロン程度のポリプロピレン不織布から構成されてい
る。
16aと対向電極16bとが対をなして加熱手段15の
後方に等間隔で複数配置された帯電手段、17は加熱処
理室内13内であって帯電手段16の後方に配置され帯
電された花粉を収集する静電フィルターであって、例え
ばコロナ放電による静電気処理が施された空隙が10ミ
クロン程度のポリプロピレン不織布から構成されてい
る。
【0030】18は静電フィルター17の後方に配置さ
れた吸気手段としての吸気ファン、19はこの吸気ファ
ン18を回転させるモータ、20は本体11の上面側に
設けられた排気口である。
れた吸気手段としての吸気ファン、19はこの吸気ファ
ン18を回転させるモータ、20は本体11の上面側に
設けられた排気口である。
【0031】21は本体11内部に設けられた前記加熱
手段15、帯電手段16、及び前記モータ19を制御す
る制御手段、22は本体11上面に設けられた操作部で
ある。
手段15、帯電手段16、及び前記モータ19を制御す
る制御手段、22は本体11上面に設けられた操作部で
ある。
【0032】この構成において、操作部22にてスイッ
チをオン状態にすると制御手段21が作動し、この結
果、前記帯電手段16に電圧が印加されると共に、前記
加熱手段15が作動され、その後、前記モータ19が動
作されて吸気ファン18が回転する。この結果、前記吸
気口12から外部空気が吸い込れ、集塵フィルター14
にて花粉以外の80ミクロン程度以上の塵を捕捉する。
花粉が含まれた空気は加熱処理室13内に導入され、こ
の加熱処理室13内を数秒〜数分間かけて通過中に加熱
手段15により花粉に含まれる抗原たんぱく質は加熱さ
れて変性し失活すると共に、前記花粉は帯電手段16に
より帯電され、この帯電した花粉は静電フィルタ17に
て捕捉される。この結果、静電フィルタ17側から清浄
な空気が取り出され、この空気は排出口20より本体1
1外に放出される。
チをオン状態にすると制御手段21が作動し、この結
果、前記帯電手段16に電圧が印加されると共に、前記
加熱手段15が作動され、その後、前記モータ19が動
作されて吸気ファン18が回転する。この結果、前記吸
気口12から外部空気が吸い込れ、集塵フィルター14
にて花粉以外の80ミクロン程度以上の塵を捕捉する。
花粉が含まれた空気は加熱処理室13内に導入され、こ
の加熱処理室13内を数秒〜数分間かけて通過中に加熱
手段15により花粉に含まれる抗原たんぱく質は加熱さ
れて変性し失活すると共に、前記花粉は帯電手段16に
より帯電され、この帯電した花粉は静電フィルタ17に
て捕捉される。この結果、静電フィルタ17側から清浄
な空気が取り出され、この空気は排出口20より本体1
1外に放出される。
【0033】斯る装置では、一旦装置内に導入された花
粉は熱処理が施されて花粉症の原因となる抗原たんぱく
質が変性されて失活している(花粉の活性が消滅してい
る)ので、運転開始時、運転時、運転停止時、又フィル
タ等の交換時等に花粉が飛散しても花粉症を引き起こす
ことがない。また、前記フィルター14、17は含水す
る必要がないので、長寿命である。
粉は熱処理が施されて花粉症の原因となる抗原たんぱく
質が変性されて失活している(花粉の活性が消滅してい
る)ので、運転開始時、運転時、運転停止時、又フィル
タ等の交換時等に花粉が飛散しても花粉症を引き起こす
ことがない。また、前記フィルター14、17は含水す
る必要がないので、長寿命である。
【0034】尚、前記加熱温度を更に高温にして、花粉
症を引き起こす抗原たんぱく質分子に化学反応を生じせ
しめて他の分子に変化させても勿論よい。
症を引き起こす抗原たんぱく質分子に化学反応を生じせ
しめて他の分子に変化させても勿論よい。
【0035】上記実施例では、花粉に含まれるれる抗原
たんぱく質を電熱線、赤外領域の電磁波の照射を用いて
加熱したが、マイクロ波領域の電磁波を照射して加熱し
てもよく、更に加熱処理(物理的処理)以外の物理的又
は化学的処理を施して抗原たんぱく質を変性又は化学反
応させることにより花粉の活性度を低下又は消滅させて
も花粉症を防止できる。
たんぱく質を電熱線、赤外領域の電磁波の照射を用いて
加熱したが、マイクロ波領域の電磁波を照射して加熱し
てもよく、更に加熱処理(物理的処理)以外の物理的又
は化学的処理を施して抗原たんぱく質を変性又は化学反
応させることにより花粉の活性度を低下又は消滅させて
も花粉症を防止できる。
【0036】例えば、花粉に紫外線等の単波長の電磁波
を照射(物理的処理)した場合には、花粉に含まれる抗
原たんぱく質分子が励起されることにより抗原たんぱく
質が変性したり、又は抗原たんぱく質分子が光解離等の
化学反応を起こして他の分子構造に変化することにより
花粉の活性度を低下又は消滅させることができる。
を照射(物理的処理)した場合には、花粉に含まれる抗
原たんぱく質分子が励起されることにより抗原たんぱく
質が変性したり、又は抗原たんぱく質分子が光解離等の
化学反応を起こして他の分子構造に変化することにより
花粉の活性度を低下又は消滅させることができる。
【0037】また、花粉に酸処理又はアルカリ処理(化
学的処理)をすることにより抗原たんぱく質分子中の水
素結合などを切断して、花粉の活性度を低下又は消滅さ
せることができる。
学的処理)をすることにより抗原たんぱく質分子中の水
素結合などを切断して、花粉の活性度を低下又は消滅さ
せることができる。
【0038】更に、花粉にコロナ放電(物理的処理)等
を照射することにより花粉の活性度を低下又は消滅させ
ることができる。
を照射することにより花粉の活性度を低下又は消滅させ
ることができる。
【0039】このように、花粉の抗原たんぱく質に変性
又は化学反応を生じせしめて、この花粉の活性度を低下
又は消滅(ゼロに)させる花粉の処理では、花粉が小さ
く粉砕された場合にも、花粉内部に含まれる抗原たんぱ
く質を変性又は化学反応を生じせしめ得るので、粉砕さ
れた花粉が運転中に装置外に再び飛散しても花粉症が引
き起こされる虞れがない。特に、花粉に含まれる抗原た
んぱく質を全て変性又は化学反応せしめる場合に、粉砕
された花粉は完全に活性度がゼロであるので好ましい。
又は化学反応を生じせしめて、この花粉の活性度を低下
又は消滅(ゼロに)させる花粉の処理では、花粉が小さ
く粉砕された場合にも、花粉内部に含まれる抗原たんぱ
く質を変性又は化学反応を生じせしめ得るので、粉砕さ
れた花粉が運転中に装置外に再び飛散しても花粉症が引
き起こされる虞れがない。特に、花粉に含まれる抗原た
んぱく質を全て変性又は化学反応せしめる場合に、粉砕
された花粉は完全に活性度がゼロであるので好ましい。
【0040】
【発明の効果】本発明では、花粉に含有された花粉症を
引き起こす抗原たんぱく質に変性又は化学反応を生じせ
じめて、花粉の活性度を低下又は消滅させるので、花粉
症が引き起こされるのを防止できる。しかも、一旦この
ように処理した花粉は活性度が低下又は消滅しているの
で、飛散した場合にも花粉症が引き起こされるのを抑制
できる。
引き起こす抗原たんぱく質に変性又は化学反応を生じせ
じめて、花粉の活性度を低下又は消滅させるので、花粉
症が引き起こされるのを防止できる。しかも、一旦この
ように処理した花粉は活性度が低下又は消滅しているの
で、飛散した場合にも花粉症が引き起こされるのを抑制
できる。
【図1】本発明の一実施例に係る花粉の処理装置を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係る空気清浄機を示す斜視
図である。
図である。
【図3】上記空気清浄機を示す構造断面図である。
2a、2b 加熱手段 15 加熱手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒木 和彦 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 鈴木 郁央 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 高川 悌二 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 桑野 幸徳 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 花粉の抗原たんぱく質に変性又は化学反
応のうち少なくとも1つを生じせしめて、該花粉の活性
度を低下又は消滅させることを特徴とする花粉の処理方
法。 - 【請求項2】 花粉の抗原たんぱく質に物理的又は化学
的処理を施すことにより、該抗原たんぱく質に変性又は
化学反応のうち少なくとも1つを生じせしめて、該花粉
の活性度を低下又は消滅させることを特徴とする花粉の
処理方法。 - 【請求項3】 花粉の抗原たんぱく質に熱、電磁波、コ
ロナ放電、酸、又はアルカリのうち少なくとも1つの処
理を施すことにより、該抗原たんぱく質に変性又は化学
反応のうち少なくとも1つを生じせしめて、該花粉の活
性度を低下又は消滅させることを特徴とする花粉の処理
方法。 - 【請求項4】 花粉の抗原たんぱく質に変性又は化学反
応のうち少なくとも1つを生じせしめて該花粉の活性度
を低下又は消滅させる手段を備えたことを特徴とする花
粉の処理装置。 - 【請求項5】 花粉の抗原たんぱく質に変性又は化学反
応のうち少なくとも1つを生じせしめて該花粉の活性度
を低下又は消滅させる物理的又は化学的処理手段を備え
たことを特徴とする花粉の処理装置。 - 【請求項6】 花粉の抗原たんぱく質に変性又は化学反
応のうち少なくとも1つを生じせしめて該花粉の活性度
を低下又は消滅させる熱、電磁波、コロナ放電、酸、又
はアルカリのうち少なくとも1つの処理を施す手段を備
えたことを特徴とする花粉の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14069293A JPH07807A (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 花粉の処理方法及び花粉の処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14069293A JPH07807A (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 花粉の処理方法及び花粉の処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07807A true JPH07807A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15274538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14069293A Pending JPH07807A (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 花粉の処理方法及び花粉の処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07807A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4957073A (en) * | 1981-10-19 | 1990-09-18 | Bergeron Charles W | Multiple concentric intake/exhaust valve system for an internal combustion engine |
US8263004B2 (en) | 2003-02-18 | 2012-09-11 | Sharp Kabushiki Kaisha | Method and apparatus for deactivating antigenic substance through positive and negative ions functions |
US8420326B2 (en) | 2003-02-18 | 2013-04-16 | Sharp Kabushiki Kaisha | Method of evaluating performance of activation gas deactivating antigenic substance and apparatus for generating processed antigenic substance used as evaluation sample of the evaluating method |
-
1993
- 1993-06-11 JP JP14069293A patent/JPH07807A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4957073A (en) * | 1981-10-19 | 1990-09-18 | Bergeron Charles W | Multiple concentric intake/exhaust valve system for an internal combustion engine |
US8263004B2 (en) | 2003-02-18 | 2012-09-11 | Sharp Kabushiki Kaisha | Method and apparatus for deactivating antigenic substance through positive and negative ions functions |
US8420326B2 (en) | 2003-02-18 | 2013-04-16 | Sharp Kabushiki Kaisha | Method of evaluating performance of activation gas deactivating antigenic substance and apparatus for generating processed antigenic substance used as evaluation sample of the evaluating method |
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