JP6508363B2 - 空気清浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸込んだ空気を清浄化して吹出す空気清浄装置に関し、特に、空気中の汚染物質を効率よく捕集して無害化する機能を備えた空気清浄装置に関する。
一般に、フィルタ、電気集塵機等のような装置は、塵埃を捕集する集塵部を備えている。集塵部には、例えば菌、ウイルス、埃等が捕集されるだけでなく、埃に吸着した有害な化学物質及び臭気物質等も溜まり易い。従って、集塵部の衛生性及び捕集機能を維持するためには、自動または手動でメンテナンスを行うのが好ましい。メンテナンスでは、捕集された物質を集塵部から取除いて一時的に他の場所に貯めたり、除去する処理が行われる。また、メンテナンスでは、殺菌、ウイルスの不活性化、化学物質の変性等を生じさせることで、集塵部に捕集された物質の有害性を軽減する処理を行ってもよい。
但し、捕集効率が高い空気清浄装置等においては、塵埃等の汚染物質が集塵部に蓄積される速度が速いため、汚染物質の処理を必要最小限のエネルギ(低コスト)で速やかに行うことが要求される。このような要求に対応して、従来技術では、例えば特許文献1に記載されているように、光触媒を備えた繊維フィルタを採用し、捕集された菌を光の照射により殺菌する手段が考案されている。また、例えば特許文献2に記載された従来技術では、積層した板に熱触媒を設け、捕集された塵埃を定期的に加熱することで酸化してガス化する手段が考案されている。
特許4814555号公報 特開2006−320613号公報
上述した特許文献1に記載の従来技術では、光の照射によりラジカルが発生して殺菌性能を得ることができるものの、菌を効率よく捕集する動作、及び、捕集した菌とラジカルとの接触効率を高める手段等が考慮されていない。このため、特許文献1に記載の従来技術では、埃が多量に蓄積されたり、菌が多く捕集された場合において、ラジカルが菌と接触し難くなることがあり、殺菌性能を安定的に発揮できないという問題がある。
一方、特許文献2に記載の従来技術では、集塵部の前段に設けられた放電電極の作用によりラジカルが発生するように構成されている。即ち、集塵部では、ラジカルと菌との接触効率を高めることが考慮されていない。このため、特許文献2に記載の従来技術でも、埃が多量に蓄積されたり、菌が多く捕集された場合には、ラジカルが菌と十分に接触できず、殺菌性能を安定的に発揮するのが難しいという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、多量の汚染物質を捕集した場合でも、捕集した汚染物質と清浄化用の活性物質とを効率よく接触させることが可能な空気清浄装置を提供することを目的とする。
本発明に係る空気清浄装置は、空気中の汚染物質を捕集する機能と当該汚染物質を清浄化可能な活性物質を生成する機能とを有する捕集手段と、室内の空気を捕集手段に導入し、捕集手段を通過した空気を室内に送風する送風手段と、を備えている。捕集手段は、活性物質を生成可能な成分を含む第1の繊維層と、第1の繊維層よりも繊維密度が高くなるように形成された第2の繊維層と、第1の繊維層を形成する材料と第2の繊維層を形成する材料とを混合することにより形成された第3の繊維層と、を有するフィルタを有する。第1の繊維層は、フィルタを通過する空気の流れ方向において上流側に配置される。第2の繊維層は、フィルタを通過する空気の流れ方向において下流側に配置される。第3の繊維層は、フィルタを通過する空気の流れ方向において第1の繊維層と第2の繊維層との間に配置される。
本発明によれば、多量の汚染物質を捕集した場合でも、捕集した汚染物質と、当該汚染物質を清浄化可能な活性物質とを効率よく接触させることができる。これにより、汚染物質を安定的に清浄化することができ、一旦捕集された汚染物質が再放出されるのを抑制することができる。従って、衛生的な空気清浄装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1による空気清浄装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1による空気清浄装置が備える制御系統の一例を示す構成図である。 本発明の実施の形態1による空気清浄装置が備える汚染捕集部の一例を示す構成図である。 本発明の実施の形態1による空気清浄装置の制御例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2による空気清浄装置が備える汚染捕集部の一例を示す構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書で使用する各図においては、共通する要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略するものとする。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本発明は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合わせ可能な構成のあらゆる組合わせを含むものとする。
実施の形態1.
まず、図1から図4を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1による空気清浄装置を示す斜視図である。また、図2は、空気清浄装置が備える制御系統の一例を示す構成図である。これらの図に示すように、本実施の形態の空気清浄装置は、ケーシング1、台座2、回転駆動部3、吸込口4、汚染捕集部5、送風装置6、吹出口7、ルーバー8,9、ルーバー駆動部10、赤外線センサ11、センサ駆動部12、汚染物質センサ13、制御部20、操作部24等を備えている。
ケーシング1は、図1に示すように、空気清浄装置の外郭を構成するもので、床面等に設置される台座2上に回転駆動部3を介して搭載されている。ケーシング1の内部には、吸込口4と吹出口7とを接続する風路(図示せず)が設けられている。回転駆動部3は、ケーシング1を台座2上で水平方向に回転させるものである。吸込口4は、室内の空気を前記風路に吸込むための開口部であり、例えばケーシング1の前面部に設けられている。
また、図2において、汚染捕集部5は、本実施の形態における捕集手段の具体例に相当するもので、前記風路を吸込口4から吹出口7に向けて流れる空気中の汚染物質を捕集し、当該空気を清浄化する機能を有している。なお、汚染捕集部5の詳細については後述する。また、本明細書において、汚染物質とは、例えば粉塵、菌、ウイルス、花粉、臭気等のように、空気中に含まれることで人体に不利益、不快感を与えるものを意味している。
送風装置6は、送風手段の具体例に相当するもので、例えば電動ファン等により構成されている。送風装置6は、室内の空気を吸込口4から汚染捕集部5に導入し、汚染捕集部5を通過した空気を吹出口7から室内に送風する。汚染捕集部5及び送風装置6は、ケーシング1の内部に収容され、前記風路の途中に接続されている。また、送風装置6は、前記風路において汚染捕集部5の下流側に配置されている。
吹出口7は、吸込口4から前記風路に吸込まれた空気を室内に吹出すための開口部であり、図1に示すように、例えばケーシング1の上面部に設けられている。ルーバー8,9は、送風装置6により吹出口7から室内に送風される空気の風向を前方と上方との間で変更するもので、風向可変手段の具体例に相当している。ルーバー8,9は、それぞれ吹出口7の前部側、後部側に配置されている。また、ルーバー8,9は、ルーバー駆動部10(図2参照)により駆動され、空気制御装置の前方と上方との間で上下方向に対して個別に揺動する。
赤外線センサ11は、人、動物等を含む熱源の有無及び水平方向における熱源の位置を検出するもので、例えばケーシング1の前面部に配置されている。赤外線センサ11は、センサ駆動部12(図2参照)により水平方向に駆動され、熱源の検出方向がケーシング1に対して左右両側に変化するように構成されている。また、図2において、汚染物質センサ13は、本実施の形態における検出手段の具体例に相当するもので、例えばケーシング1内の風路に配置されている。汚染物質センサ13は、ケーシング1の近傍において、空気中に含まれる汚染物質の有無及び濃度を検出する。
制御部20は、空気制御装置の作動状態を制御する制御手段に相当するもので、ケーシング1の内部に収容されている。制御部20は、図2に示すように、プロセッサ21、メモリ22及び電源回路23を備えている。電源回路23は、外部電源に接続されるもので、後述の帯電部30及び集塵部40に高電圧を印加するための回路である。なお、電源回路23は、制御部20と別体の部品により構成してもよい。制御部20の機能は、メモリ22に予め記憶されたプログラムをプロセッサ21が実行することにより実現される。なお、メモリ22は、送風装置6の運転時間等を記憶する記憶手段に相当している。
制御部20の入力側には、赤外線センサ11及び汚染物質センサ13を含めて、空気制御装置に搭載された各種のセンサが接続されている。制御部20の出力側には、回転駆動部3、汚染捕集部5、送風装置6、ルーバー駆動部10、センサ駆動部12等のアクチュエータが接続されている。一方、操作部24は、ユーザが空気制御装置の作動状態を設定または変更するために操作するもので、作動状態の表示機能も備えている。操作部24は、制御部20に対して相互通信が可能となるように接続されている。制御部20は、赤外線センサ11及び汚染物質センサ13の検出結果と、操作部24の操作内容とに基いて、回転駆動部3、汚染捕集部5、送風装置6、ルーバー駆動部10、センサ駆動部12を制御する。また、制御部20は、空気制御装置の作動状態を表示するための信号を操作部24に送信する。
次に、図3を参照して、汚染捕集部5の構成について説明する。図3は、本発明の実施の形態1による空気清浄装置が備える汚染捕集部の一例を示す構成図である。この図に示すように、汚染捕集部5は、帯電部30及び集塵部40を備えている。帯電部30は、汚染物質の粒子を帯電させるための機構であり、電源回路23から高電圧が印加される帯電部高電圧極31と、電源回路23を介して接地された例えば2つの帯電部接地極32とを備えている。2つの帯電部接地極32は、帯電部高電圧極31を挟んで両側に配置され、それぞれ帯電部高電圧極31と規定の間隔をもって対向している。ケーシング1内の風路を流れる空気は、帯電部高電圧極31と帯電部接地極32との間を流通するように構成されている。
集塵部40は、帯電部30により帯電された汚染物質の粒子を静電気により捕集するもので、電源回路23から高電圧が印加される複数の集塵部高電圧極41と、電源回路23を介して接地された複数の集塵部接地極42とを備えている。なお、図3では、平板状に形成された集塵部高電圧極41及び集塵部接地極42を3つずつ用意し、これらの集塵部高電圧極41と集塵部接地極42とを互いに平行な状態で交互に配置して対向させた状態を例示している。集塵部40は、空気の流れ方向に対して帯電部30の下流側に配置されている。即ち、集塵部高電圧極41と集塵部接地極42との間には、集塵部40を通過した空気が流通するように構成されている。
また、各集塵部接地極42のうちの集塵部接地極42Aは、導電性材料を用いて、例えばメッシュ状、織布状、不織布状等に形成されている。また、他の集塵部接地極42Bは、平板状の導電性材料により形成されているが、当該集塵部接地極42Bのうち集塵部高電圧極41と対向する部位には複数の溝が形成され、この部位は凹凸形状をなしている。これにより、集塵部接地極42A,42Bは、例えば平板状の電極板により形成された集塵部高電圧極41と比較して、大きな表面積を有している。
上記構成によれば、例えば平板状の電極板と同量の菌、ウイルス等を被捕集物として捕集した場合でも、当該電極板と比較して、集塵部接地極42A,42Bの表面上における被捕集物の密度を低下させることができる。この結果、集塵部接地極42A,42Bの表面を構成する物質に対して、被捕集物が接触する確率を高くすることができる。なお、本発明では、集塵部接地極42A,42Bで例示した以外の方法により、集塵部接地極42の表面積を大きくしてもよい。また、本発明では、全ての集塵部接地極42を集塵部接地極42A,42Bの何れか一方のみで構成してもよいし、一部または全部の集塵部接地極42を平板状の電極板により構成してもよい。
また、各集塵部接地極42は、ラジカルを生成可能な成分を含む材料により形成するのが好ましい。このような成分の一例としては、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガン等が挙げられる。ラジカルとは、菌、ウイルス等の汚染物質を清浄化可能な活性物質の一種である。ラジカルは、不対電子を有する物質であり、ESR(電子スピン共鳴法)により検知される。銅、鉄、マンガン等の酸化物は、光の照射及び加熱が行われない常温常圧下においても、酸化数に応じて不対電子を有する状態、即ち、ラジカルになることが可能である。ラジカルの不対電子は、基本的に不安定であり、当該ラジカルに接触した原子、分子等に対して電子を奪ったり、与えたりすることが知られている。このため、ラジカルは、菌、ウイルス等の汚染物質を構成する分子を変性し、殺菌及びウイルスの不活性化を行うことができる。
上述した銅、鉄、マンガン等の酸化物は、固体粉末状であるが、例えば樹脂、微細なシリカ等をバインダーとして塗布またはコーティングすることにより、集塵部接地極42の表面全体に配置することができる。また、本発明では、集塵部接地極42を構成する材料の内部に上記酸化物を混合させる構成としてもよい。このようにして形成された集塵部接地極42は、その表面全体にラジカルが存在する状態を実現できるので、集塵部接地極42の表面に接触した菌、ウイルス等の汚染物質を効率よく清浄化することができる。しかも、このときの清浄化能力は、前述した集塵部接地極42A,42Bのように、集塵部接地極42の表面積を増加させることで、大幅に向上させることができる。
(通常の空気清浄動作)
次に、本実施の形態の空気清浄装置により実行される通常の空気清浄動作について説明する。空気清浄装置の作動時には、まず、制御部20により汚染捕集部5及び送風装置6が駆動される。これにより、室内の空気は、ケーシング1の吸込口4から前記風路に吸込まれ、汚染捕集部5の帯電部30及び集塵部40を順次通過する。このとき、汚染捕集部5では、電源回路23から帯電部高電圧極31及び集塵部高電圧極41にそれぞれ高電圧が印加される。これにより、帯電部30では、帯電部高電圧極31から帯電部接地極32へと電子が放出され、放電が生じる。また、集塵部40では、集塵部高電圧極41から集塵部接地極42に向かう電界が形成される。
この状態で、前記風路を流れる空気が帯電部30内の空間を通過すると、当該空気中に存在する菌、ウイルス、及びこれらを含む塵埃等からなる汚染物質の粉塵が帯電される。そして、帯電した粉塵は、集塵部40内の空間を通過するときに、静電力を受けて集塵部接地極42に吸引され、当該集塵部接地極42に付着、捕集される。このとき、捕集された菌、ウイルス等は、集塵部接地極42の表面に存在するラジカルと接触することにより、殺菌及び不活性化される。従って、菌、ウイルス等の汚染物質を効率よく無害化することができる。
また、汚染物質の捕集効率が高い空気清浄装置においては、集塵部接地極42の表面上に蓄積される粉塵の蓄積速度が速いので、例えば粉塵が層状に蓄積されると、上層側の菌、ウイルス等がラジカルと直接接触しない可能性がある。このため、本実施の形態では、例えば集塵部接地極42A,42Bのように、集塵部接地極42の表面積を大きく形成している。これにより、集塵部接地極42の表面上で粉塵を広い面積に分散して蓄積させ、菌及びウイルスとラジカルとが直接接触する確率を高くすることができる。従って、多量の汚染物質が捕集される場合でも、集塵部接地極42上のラジカルにより殺菌及びウイルスの不活性化を効率よく行うことができ、空気を安定的に清浄化することができる。
このようにして、空気中に含まれる菌、ウイルス、塵埃等の汚染物質は、汚染捕集部5により除去されるので、汚染捕集部5からは清浄化された空気が流出する。そして、清浄化された空気は、前記風路に沿って送風装置6を追加した後に、吹出口7から室内に送風される。このとき、制御部20は、回転駆動部3及びルーバー駆動部10を駆動することにより、空気の送風方向を制御する送風制御を実行する。送風制御では、送風される空気の上下方向に対する風向(仰角)をルーバー8,9により調整する。また、送風される空気の水平方向に対する風向(回転角)を回転駆動部3により調整する。
また、風向制御では、赤外線センサ11の検出結果を用いるのが好ましい。一例を挙げると、制御部20は、センサ駆動部12を作動させることで、赤外線センサ11により室内の広い範囲を走査しつつ、当該範囲内に存在する人(熱源)の有無及び位置を検出する。そして、吹出口7から送風される空気の風向を、赤外線センサ11の検出結果に基いて制御する。より具体的に述べると、制御部20は、赤外線センサ11の画角内で検出された熱源の位置を記憶し、所定の時間毎に熱源の位置を比較することにより、熱源の移動状態を判定する。一般的な住居内において、移動する熱源とは、人、動物等である場合が多い。従って、移動する熱源は、埃、菌、ウイルス、臭気等を発生する汚染源となり得る。一方、移動しない熱源は、窓、冷暖房装置等である場合が多く、汚染源になり難い。
このため、制御部20は、移動する熱源を検出した場合に、吹出口7から熱源に向けて空気が送風されるように当該空気の風向を設定する。即ち、赤外線センサ11は、汚染源の位置を検出する装置として用いることができる。従って、風向制御では、汚染源の位置に空気を送風し、当該汚染源の周囲の空気を効率よく清浄化することができる。一方、風向制御では、室内で熱源が検出されない場合において、例えば吹出口7から送風される空気が室内全体を満遍なく流通するように、風向の仰角及び回転角が制御される。これらの送風動作により、室内の各所に送風された空気は、空気中に含まれる汚染物質と共にケーシング1の近傍に還流する。
汚染物質センサ13は、空気清浄動作を行うことでケーシング1の近傍に還流してきた空気中に含まれる汚染物質の濃度を検出する。制御部20は、汚染物質の濃度が許容される基準まで低下したか否かを判定することにより、室内全体の空気が清浄化されたか否かを判定することができる。
このように、空気清浄時には、室内を走査して汚染源を広い範囲で検出しつつ、検出された汚染源の位置に空気を送風して汚染源の周囲を的確に清浄化することができる。また、汚染源が存在しない場合には、例えば風向を上下左右に大きくスイングさせて室内全体の空気を均等に浄化することができる。これにより、室内全体の空気を効率よく清浄化することができる。従って、汚染物質の捕集効率が高い空気清浄装置、即ち、汚染捕集部5における汚染物質の蓄積速度が速い空気清浄装置を実現することができる。
(捕集能力調整制御)
次に、本実施の形態の空気清浄装置により実行される捕集能力調整制御について説明する。上述したように、汚染物質の捕集効率が高い空気清浄装置を実現した場合には、汚染捕集部5における粉塵の蓄積量が多いので、菌、ウイルス等の汚染物質とラジカルとの接触効率が低下し、汚染捕集部5の衛生性を保ち難くなる。このため、制御部20は、汚染捕集部5の衛生性及び浄化性能を維持するための捕集能力調整制御を実行する。捕集能力調整制御では、下記の図4に示すように、予め設定された制御条件が成立した場合に、汚染捕集部5による汚染物質の捕集能力を低下させる運転モード(以下、捕集能力抑制モードと表記)で空気清浄動作を実行する。
図4は、本発明の実施の形態1による空気清浄装置の制御例を示すフローチャートである。この図に示すルーチンでは、まず、ステップS101において、汚染物質センサ13の出力、即ち、汚染物質センサ13により検出された汚染物質の濃度Xを読み込む。そして、濃度Xが予め設定された動作判定値X1よりも大きいか否かを判定する。ここで、ステップS101の判定が不成立の場合には、空気清浄動作が必要となるほど室内の空気が汚染されていないと判断し、ステップS102に移行してスタンバイ動作を行う。スタンバイ動作とは、例えばステップS101の判定が成立したときにステップS103以降の処理を開始するための待機状態である。
一方、ステップS101の判定が成立した場合には、ステップS103に移行する。ステップS103では、前述した通常の空気清浄動作を実行すると共に、汚染積算量ΣAの積算動作を開始する。ここで、汚染積算量ΣAとは、汚染捕集部5(集塵部40)に捕集されることで集塵部接地極42に蓄積した汚染物質の総蓄積量(積算値)に相当するものである。汚染積算量ΣAは、例えば送風装置6の運転時間に基いて設定してもよい。具体的には、例えば運転時間が長くなるほど、汚染積算量ΣAが増加するように設定すればよい。なお、制御部20は、送風装置6を起動する毎に、当該送風装置6の運転時間を計測する。そして、新たに計測した運転時間を過去の運転時間に積算し、当該積算値をメモリ22に記憶させる。
また、本発明では、例えば送風装置6の運転時間と、汚染捕集部5を通過する空気に含まれる汚染物質の濃度Xとを乗算し、この乗算値(運転時間×濃度)を一定時間毎に積算することにより汚染積算量ΣAを算出してもよい。さらに、本発明では、上述した運転時間及び濃度Xと、汚染捕集部5を通過する空気の風量と、集塵部40による汚染物質の捕集効率とを乗算し、この乗算値(運転時間×濃度×風量×捕集効率)を一定時間毎に積算することにより汚染積算量ΣAを算出してもよい。ここで、捕集効率は、空気清浄装置の運転状態に基いて算出される可変値でもよいし、予め記憶された一定値でもよい。このようにして、複数のパラメータに基いて汚染積算量ΣAを算出すれば、集塵部40に蓄積した汚染物質の総蓄積量をより正確に推定することができる。
次に、ステップS104では、汚染積算量ΣAが予め設定された基準値A1を超えているか否かを判定する第1の判定と、汚染物質の濃度Xが予め設定された下限判定値X2以下であるか否かを判定する第2の判定とを実行する。ここで、基準値A1は、例えば捕集能力抑制モードが必要ない汚染物質蓄積量の最大値に応じて設定される。また、下限判定値X2は、例えば空気清浄動作が必要ない汚染物質濃度の最大値に応じて設定される。
即ち、第1の判定が成立した場合には、集塵部接地極42に蓄積した汚染物質の蓄積量が捕集能力抑制モードを必要とするほど増加していることになる。また、第2の判定が成立した場合には、室内の空気がそれほど汚れていないので、捕集能力抑制モードを実行しても悪影響が生じないことになる。このため、ステップS104において、前記第1,第2の判定の少なくとも一方が成立した場合には、捕集能力抑制モードを実施するためにステップS105に移行する。また、第1,第2の判定が両方とも不成立の場合には、捕集能力抑制モードが不要または不都合であるから、ステップS103に戻る。
次に、ステップS105では、捕集能力抑制モードを実施し、汚染捕集部5による汚染物質の捕集能力を低下させる。捕集能力抑制モードによれば、例えばラジカルの浄化能力を超える量の汚染物質が蓄積されたり、空気清浄動作の必要性が低い状態となった場合に、汚染物質が集塵部40に蓄積する速度を適度に低下させることができる。これにより、蓄積した汚染物質に対して殺菌及びウイルスの不活性化を行うための時間を確保することができ、汚染捕集部5の衛生性及び浄化性能を安定的に維持することができる。
捕集能力抑制モードでは、例えば下記(1)〜(4)のうち少なくとも1つの制御を実行することにより、汚染捕集部5の捕集能力を低下させる。
(1)送風装置6を停止させる。
(2)送風装置6による送風量を減少させる。
(3)送風装置6及びルーバー8,9(ルーバー駆動部10)を制御することにより、ショートサイクルモードを実施する。
(4)帯電部30と集塵部40のうち少なくとも一方(好ましくは、集塵部40)に対する供給電力を減少させる。
上記(1),(2)の制御によれば、汚染捕集部5による汚染物質の捕集能力を容易に低下させることができる。また、上記(3)の制御において、ショートサイクルモードとは、送風装置6から送風された空気が通常の空気清浄動作時と比較して短い経路で汚染捕集部5に戻るように当該空気の風向を制御する運転モードである。具体例を挙げると、ショートサイクルモードでは、送風装置6による送風量を最低レベルまで低下させると共に、ルーバー8,9を最も前方に倒した状態とする。これにより、吹出口7から吹出した空気は、空気清浄装置の前側に到達してからすぐに吸込口4に吸込まれるようになり、通常の空気清浄動作時と比較して短い空気の循環経路が形成される。従って、ショートサイクルモードによれば、吹出口7から吹出した清浄な空気を汚染捕集部5に循環させるので、汚染捕集部5による汚染物質の捕集能力を低下させることができる。
また、上記(4)の制御によれば、帯電部30による汚染物質の帯電量を減少させたり、集塵部40の電界を小さくすることができる。従って、汚染捕集部5による汚染物質の捕集能力を低下させることができる。なお、本発明では、捕集能力抑制モードにおいて、(1)〜(4)に例示した制御のうち2つ以上の制御を組合わせてもよい。
また、ステップS105では、捕集能力抑制モードの実施中であることを操作部24に表示させる構成としてもよい。これにより、汚染捕集部5を衛生化するための動作を行っていることをユーザに報知することができる。また、ステップS105の処理が終了した後には、通常の空気清浄動作に復帰することが望ましい。
以上詳述した通り、本実施の形態によれば、多量の汚染物質を捕集した場合でも、捕集した汚染物質と、集塵部接地極42で生成されるラジカルとを効率よく接触させることができる。これにより、汚染物質に含まれる菌及びウイルスを安定的に無害化することができ、一旦捕集された菌及びウイルスが活性状態で再放出されるのを抑制することができる。従って、衛生的な空気清浄装置を提供することができる。なお、図4においては、ステップS103が積算量算出手段の具体例を示し、ステップS104,S105が制御手段の具体例を示している。
実施の形態2.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。図5は、本発明の実施の形態2による空気清浄装置が備える汚染捕集部の一例を示す構成図である。なお、本実施の形態において、空気清浄装置のうち汚染捕集部以外の構成、及び、空気清浄装置の動作は、前記実施の形態1と同様であるものとする。
図5に示すように、本実施の形態による空気清浄装置は、捕集手段としての汚染捕集部50を備えている。汚染捕集部50は、それぞれ層状に成形された骨材繊維層51、微細繊維層52及び混合繊維層53を備えている。汚染捕集部50は、これらの繊維層51,52,53を積層することにより構成されている。なお、骨材繊維層51、微細繊維層52及び混合繊維層53は、それぞれ第1,第2及び第3の繊維層に相当している。
骨材繊維層51は、前述のラジカルを生成可能な材料が混合または塗布された繊維により形成されている。骨材繊維層51は、汚染捕集部50を通過する空気の流れ方向において、繊維層51,52,53のうち最も上流側に配置されている。微細繊維層52は、骨材繊維層51と比較して、より細い繊維を用いてより高密度に形成され、高い繊維密度を有している。この結果、微細繊維層52は、菌及びウイルスを捕集する能力が骨材繊維層51よりも高くなるように形成されている。また、微細繊維層52は、空気の流れ方向において、繊維層51,52,53のうち最も下流側に配置されている。
混合繊維層53は、骨材繊維層51を形成する材料(ラジカルを含む骨材繊維)と、微細繊維層52を形成する材料(微細繊維)とを混合することにより形成されている。また、混合繊維層53は、空気の流れ方向において、骨材繊維層51と微細繊維層52との間に配置されている。なお、微細繊維層52は、例えばエレクトレットと呼ばれる帯電した繊維により構成されており、骨材繊維層51に対して単純に積層した状態で用いることが多い。これに対し、本発明では、例えばニードルパンチ、エアジェット等の手段により、骨材繊維層51と微細繊維層52とを積層しつつ、両者間に混合繊維層53を積層するようにしてもよい。
次に、汚染捕集部50の機能について説明する。空気中に含まれる菌及びウイルスは、上流側の骨材繊維層51を通過して微細繊維層52に付着及び捕集される。これにより、汚染捕集部50から流出する空気は、清浄化された状態となる。このとき、菌及びウイルスは、微細繊維層52の下流側に進むほど、当該微細繊維層52の繊維と接触して捕集されていくので、混合繊維層53が存在しない場合には、菌及びウイルスが骨材繊維層51中のラジカルと接触しない状態が生じ易い。
これに対し、本実施の形態では、骨材繊維層51と微細繊維層52との間に混合繊維層53が介在しており、混合繊維層53においては、骨材繊維層51が微細繊維層52に入り込む構造が形成されている。この結果、微細繊維層52に捕集された菌及びウイルスと、骨材繊維層51で生成されるラジカルとが接触する確率を高めることができる。これにより、殺菌及びウイルスの不活性化を効率よく行うことができる。従って、本実施の形態によれば、フィルタからなる汚染捕集部50を備えた構成において、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明では、前記実施の形態1による汚染捕集部5に代えて、前記実施の形態2による汚染捕集部50を用いる構成としてもよい。また、本発明では、2つの汚染捕集部5,50を直列または並列に接続した状態で併用する構成としてもよい。
1 ケーシング
2 台座
3 回転駆動部
4 吸込口
5,50 汚染捕集部(捕集手段)
6 送風装置(送風手段)
7 吹出口
8,9 ルーバー(風向可変手段)
10 ルーバー駆動部
11 赤外線センサ
12 センサ駆動部
13 汚染物質センサ(検出手段)
20 制御部(制御手段)
21 プロセッサ
22 メモリ(記憶手段)
23 電源回路
24 操作部
30 帯電部
31 帯電部高電圧極
32 帯電部接地極
40 集塵部
41 集塵部高電圧極
42,42A,42B 集塵部接地極
51 骨材繊維層(第1の繊維層)
52 微細繊維層(第2の繊維層)
53 混合繊維層(第3の繊維層)

Claims (4)

  1. 空気中の汚染物質を捕集する機能と当該汚染物質を清浄化可能な活性物質を生成する機能とを有する捕集手段と、
    室内の空気を前記捕集手段に導入し、前記捕集手段を通過した空気を室内に送風する送風手段と、
    を備え、
    前記捕集手段は、
    前記活性物質を生成可能な成分を含む第1の繊維層と、
    前記第1の繊維層よりも繊維密度が高くなるように形成された第2の繊維層と、
    前記第1の繊維層を形成する材料と前記第2の繊維層を形成する材料とを混合することにより形成された第3の繊維層と、を有するフィルタを有し、
    前記第1の繊維層は、前記フィルタを通過する空気の流れ方向において上流側に配置され、
    前記第2の繊維層は、前記フィルタを通過する空気の流れ方向において下流側に配置され、
    前記第3の繊維層は、前記フィルタを通過する空気の流れ方向において前記第1の繊維層と前記第2の繊維層との間に配置される
    空気清浄装置。
  2. 前記捕集手段は、
    前記汚染物質を帯電させる帯電部と、
    前記帯電部により帯電された前記汚染物質を捕集する集塵部と、を備え、
    前記集塵部は、
    高電圧が印加される高電圧極と、
    前記活性物質を生成する成分を含む材料により形成され、前記高電圧極と対向する位置に接地状態で配置された接地極と、
    を備えた請求項1に記載の空気清浄装置。
  3. 前記集塵部の接地極の表面積は、前記高電圧極の表面積よりも大きく形成した請求項2に記載の空気清浄装置。
  4. 前記捕集手段は、前記活性物質を生成可能な成分を有し、当該成分は、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガンのうち少なくとも1つである請求項1から3のうち何れか1項に記載の空気清浄装置。
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