JPH0780770A - 炭化珪素単結晶のメカノケミカルポリシング方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶のメカノケミカルポリシング方法

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JPH0780770A
JPH0780770A JP22915093A JP22915093A JPH0780770A JP H0780770 A JPH0780770 A JP H0780770A JP 22915093 A JP22915093 A JP 22915093A JP 22915093 A JP22915093 A JP 22915093A JP H0780770 A JPH0780770 A JP H0780770A
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JP
Japan
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polishing
single crystal
silicon carbide
carbide single
surface plate
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JP22915093A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Kanetani
正敏 金谷
Atsushi Takahashi
淳 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、炭化珪素単結晶の平坦度の良い
メカノケミカルポリシング表面を得ることを目的とす
る。 【構成】 酸化クロム(Cr2 3 )を遊離砥粒として
用いて、マイクロビッカース硬さが1000〜2000
のポリシング定盤を使用して、炭化珪素単結晶をメカノ
ケミカルポリシングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化珪素単結晶のメカ
ノケミカルポリシング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化珪素単結晶は、化学的に安定でシリ
コンにはない半導体的物性を有するために、耐環境デバ
イスやパワーデバイス、青色発光ダイオードとして注目
されている材料である。半導体デバイス用の大型の単結
晶を作製する方法としては、改良レーリー法といわれる
昇華再結晶法が主な方法である。この方法で得られた単
結晶を加工して得た単結晶ウェハを電子デバイスに使用
する場合には、そのウェハ表面は平坦でかつ加工歪層が
少ないことあるいは全くないことが要求される。従来、
炭化珪素は硬いために、研磨材にダイヤモンドが通常使
われている。しかし、この方法では、平坦な面でも研磨
傷はなくならない。溶融KOHでエッチングすると研磨
傷に沿った加工によるエッチピットが観察される。
【0003】しかし、Journal of Amer
ican Ceramics Society 第76
巻、177項(1992年)に示されているように、メ
カノケミカル効果を使えば、この問題が解決されること
が報告されている。ここでいうメカノケミカル研磨と
は、被研磨材と砥粒との接触点における”メカノケミカ
ル現象(与えられた機械的エネルギーにより誘起される
化学反応や相変化)”を積極的に利用し、被研磨材より
も柔らかい砥粒を用いて、両者の直接的な固相反応で生
じた反応相を砥粒の摩擦作用により除去する研磨方法で
ある。すなわち、前記報告によれば、炭化珪素の単結晶
を酸化クロムで研磨すると、平坦で研磨傷も残留歪もな
い表面加工ができる。この報告では、ポリシング定盤に
粒径0.5μmの酸化クロムの粉末を樹脂で固めた円盤
を使用している。なるほど、この方法で研磨すると、簡
便に研磨傷も残留歪もない研磨ができるが、ダイヤモン
ドでポリシングした面の粗さに比べ、表面平坦度が悪く
なる。
【0004】一方、遊離砥粒を用いたポリシングにおい
ては、ポリシング定盤が硬い方が表面のダレが少なく、
平坦度は良くなると一般に言われているが、炭化珪素単
結晶のメカノケミカルポリシングにおいて、ポリシング
定盤の議論はされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来の炭
化珪素単結晶のメカノケミカルポリシング法では、平坦
度の問題解決が十分ではない。本発明が解決しようとす
る課題は、酸化クロムを遊離砥粒として用いたメカノケ
ミカルポリシングにおいて、炭化珪素単結晶の研磨傷も
研磨の残留歪もないかつ平坦な加工表面を得ることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、炭化珪素
単結晶を酸化クロム(Cr2 3 ) の粉末を遊離砥粒と
して用いてメカノケミカルポリシングする方法におい
て、ポリシング定盤にマイクロビッカース硬さが100
0〜2000の材料を使用し、遊離砥粒に酸化クロムを
用いたメカノケミカルポリシング方法によって達成され
る。
【0007】
【作用】本発明のポリシング方法は、炭化珪素単結晶を
酸化クロム粉末を遊離砥粒に用いてメカノケミカルポリ
シングする方法であるが、本発明においては、ポリシン
グ定盤の硬さを選択することで、メカノポリシングにお
いても従来のダイヤモンドポリシングと同程度の平坦度
を維持することができる。
【0008】まず、ポリシング定盤のマイクロビッカー
ス硬さが2000を越えると、砥粒としての酸化クロム
の保持が容易でない。また、この場合は、炭化珪素単結
晶のマイクロビッカース硬さ(4000から5000)
に近くなるため、好ましくない。さらに、ポリシング定
盤の表面は、砥粒が保持されるように加工する必要があ
るので、マイクロビッカース硬さ2000を越えると加
工が難しいので適さない。砥粒保持のための細工は、従
来のらせん溝あるいは格子溝がある。また、表面を低石
等で荒らして、砥粒保持機能を持たせたポリシング定盤
が好適に使用できる。この場合は、表面粗さのRmax
値が10μmよりも小さいと砥粒保持の機能が果たせな
い。さらに、表面粗さのRmax値が200μmを越え
ると定盤表面が粗くなって、砥粒と炭化珪素単結晶の適
切な荷重での接触面積が減るので、ポリシング効果がな
くなることや炭化珪素単結晶のメカノケミカルポリシン
グ面の表面平坦度が悪くなる。ポリシング定盤のマイク
ロビッカース硬さが1000より小さいと、ポリシング
定盤として柔らかいので、炭化珪素単結晶のメカノケミ
カルポリシング面の表面平坦度が悪くなる。
【0009】
【実施例】
実施例1 以下、本発明を実施態様に基づき詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明に好適に用いられる研磨装
置の一例を示す。図1において、1は研磨荷重用重り、
2はサンプルホルダー、3は炭化珪素単結晶、4はポリ
シング定盤、5は酸化クロムの粉末である。サンプルホ
ルダー2に取り付けられた炭化珪素単結晶3は、ポリシ
ング定盤4上の酸化クロム粉末5と重り1で調整された
圧力で接触している。ホルダー2とポリシングとポリシ
ング定盤4は互いに回転し、ホルダー2に取り付けられ
た炭化珪素単結晶3が、ポリシングされる。
【0011】以上の研磨装置において、ポリシング定盤
の材料にアルミナ(マイクロビッカース硬さ1900)
を使用し、表面をRmax値100μmに仕上げ、1.
0μmの酸化クロム粉末を使用し、昇華再結晶法で作っ
た直径30mmの炭化珪素単結晶(0001)面を研磨
した。加工条件は、加工圧力900Kg/cm2 、ポリ
シング定盤の回転スピードは50cm/sとした。表面
粗さの評価は、針先20nmRの原子間力顕微鏡(AF
M)で、Z軸を75万倍に拡大して測定して行った。メ
カノケミカルポリシングに供する炭化珪素単結晶ウェハ
は、クロスを使って、0.5μmのダイヤモンド砥粒で
ポリシングしたものである。その表面粗さは、RMS値
0.6nmであった。前記メカノケミカルポリシング方
法でRMS値0.6nmの前記炭化珪素単結晶(000
1)面を2時間ポリシングした結果、RMS値が0.5
nmであった。研磨時間を4時間としても、RMS値は
変わらなかった。研磨に伴う研磨傷は、全く見られなか
った。一方、市販の酸化クロムを樹脂で固めたポリシン
グ定盤を使用して、同条件でRMS値0.6nmの炭化
珪素単結晶(0001)面をポリシングすると、表面粗
さは、RMS値で1.5nmになった。2時間を越えて
4時間のポリシングを行ったところ、RMS値は、2.
0nmになった。研磨時間と共に表面平坦度が悪くなっ
た。
【0012】実施例2 図1に示す装置において、ポリシング定盤4に石英板
(マイクロビッカース硬さ1000)の表面を炭化珪素
の#320の砥粒で表面を荒した(Rmax値30μ
m)ものを用いて、実施例1と同様のRMS値が0.6
nmのダイヤモンドポリシングした炭化珪素表面をメカ
ノケミカルポリシングを行った。その結果、表面粗さ
は、RMS値が0.4nmとなり、研磨時間の経過によ
って表面平坦度が悪くなることはなかった。この表面の
平坦度は、市販の酸化クロムを樹脂で固めたポリシング
定盤を使用したメカノケミカルポリシングの結果よりも
優れている。
【0013】なお、本発明のメカノポリシング方法は、
上記の実施例の条件のみに限定されるものではなく、前
記ポリシング定盤の範囲内であれば上記と同様な効果が
得られる。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、炭化珪素単
結晶を酸化クロムを遊離砥粒として用いたメカノケミカ
ルポリシングを行う方法において、ポリシング定盤のマ
イクロビッカース硬さを選択してポリシングする方法で
あるから、本発明を用いることにより従来のダイヤモン
ドポリシングと同等の平坦度を確保しかつメカノケミカ
ルポリシングの研磨傷も加工の残留歪もない加工面を容
易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化クロムの遊離砥粒を用いたメカノケミカル
ポリシングの実施例を示した説明図である。
【図2】従来法の酸化クロムを樹脂で固めた定盤を用い
たメカノケミカルポリシングの方法を示した図である。
【符号の説明】
1:荷重用の重り 2:試料ホルダー 3:炭化珪素単結晶 4:ポリシング定盤 5:酸化クロム粉末 6:修正リング 7:酸化クロム粉末を含んだ樹脂製定盤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化クロム(Cr2 3 )粉末を遊離砥
    粒として用いてメカノケミカルポリシングを行う方法に
    おいて、ポリシング定盤にマイクロビッカース硬さが1
    000〜2000の材料を使用したことを特徴とする炭
    化珪素単結晶のメカノケミカルポリシング方法。
  2. 【請求項2】 表面をRmax値にて10μm〜200
    μmに荒らしたポリシング定盤を使用することを特徴と
    する請求項1に記載の炭化珪素単結晶のメカノケミカル
    ポリシング方法。
JP22915093A 1993-09-14 1993-09-14 炭化珪素単結晶のメカノケミカルポリシング方法 Pending JPH0780770A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000190206A (ja) * 1998-12-22 2000-07-11 Nippon Steel Corp 研磨方法及び研磨装置
US6835120B1 (en) 1999-11-16 2004-12-28 Denso Corporation Method and apparatus for mechanochemical polishing
DE102008027192A1 (de) 2007-07-05 2009-01-08 Denso Corp., Kariya-shi Verfahren zur Herstellung einer Halbleitervorrichtung, die ein Siliziumkarbidsubstrat aufweist
JP2010247287A (ja) * 2009-04-16 2010-11-04 Bridgestone Corp 炭化珪素単結晶基板の製造方法
CN116344348A (zh) * 2023-05-29 2023-06-27 深圳辰达行电子有限公司 屏蔽栅沟槽sgt-mosfet半导体器件的制备方法

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Effective date: 20010925