JPH07804B2 - スクラツプ溶解法 - Google Patents

スクラツプ溶解法

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JPH07804B2
JPH07804B2 JP24311186A JP24311186A JPH07804B2 JP H07804 B2 JPH07804 B2 JP H07804B2 JP 24311186 A JP24311186 A JP 24311186A JP 24311186 A JP24311186 A JP 24311186A JP H07804 B2 JPH07804 B2 JP H07804B2
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隆光 山田
昌二 古谷
貞夫 樋口
文雄 富沢
浩之 上杉
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石川島播磨重工業株式会社
川崎製鉄株式会社
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    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、スクラップを主原料として溶鋼を製造するス
クラップ溶解法に係り、特に電力エネルギーを少なくで
きるスクラップ溶解法に関するものである。
[従来の技術] 従来の製鋼用アーク炉は、交流又は直流アークを熱源と
してスクラップ(原料100%)を溶解・精練する方法が
一般的であり、補助エネルギーとして酸素と可燃物(カ
ーボン、オイル、ガス)の添加、あるいは酸素を原料ス
クラップに吹き付けて、酸化熱を利用するなどしている
が、主エネルギーの大部分は電力である。
[発明が解決しようとする課題] この電力エネルギーを主とする従来のアーク炉製鋼法
は、電力エネルギーが360〜420kwH/溶鋼トンであり、エ
ネルギーコスト低減の点ですでに限界であり、例えば電
力エネルギーを200kwH/溶鋼トン以下に低減しない限り
改善は望みえない。
また電力エネルギーを利用しない溶解法として高炉銑の
50%以上を母溶湯とし、この母溶湯に酸素を吹き付けて
母溶湯中のカーボンの酸化熱でスクラップを溶解するEO
Fの技術があるが、これは高炉銑を50%以上、通常は80
〜90%使用するため、スクラップを主原料として溶鋼を
製造する見地からは溶融するスクラップ原料が少なく高
炉銑が多くなるため好ましくない。また、高温、高エネ
ルギー密度のアークを使用していないため、仕上げ溶
解、昇温度の迅速性、入熱コントロールに難がある。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、スクラッ
プを主原料として溶解精練するにおいて、その溶解、精
練エネルギーのコスト低減ができるスクラップ溶解法を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記の目的を達成するために、炉内底部に鉄又
は鋼系からなる母溶湯を入れると共に、その上部に鉄又
は鋼系からなるスクラップ原料を充填し、炉頂部よりDC
電極を挿入すると共に該DC電極からアークを発生させて
スクラップ原料にボーリング孔を形成したのち、DC電極
を炉外に抜脱すると共に、上記炉頂部よりスクラップ原
料のボーリング孔を通してランスを挿入し、該ランスか
ら酸素を上記母溶湯に吹き付けて、母溶湯内の炭素を燃
焼させると共にランスから炭材を補給して燃焼を維持さ
せてスクラップ原料を溶解させるようにしたものであ
る。
[作用] 上記構成によれば、DC電極でスクラップ原料にボーリン
グ孔を形成することで、そのボーリング孔を通してラン
スを挿入でき、そのランスから母溶湯に直接酸素の吹き
付けができ、母溶湯の中の炭素を燃焼させ、その燃焼熱
でスクラップ原料を溶解させると共にランスより炭材を
補給して燃焼を維持させてスクラップ原料を炭素の燃焼
熱で溶解させることで、アークによる電力エネルギーを
低減させるようにしたものである。
[実施例] 以下、本発明に係るスクラップ溶解方法の好適一実施例
を添付図面に基づいて説明する。
第1図、第2図において、1は鉄又は鋼系からなるスク
ラップ原料2を溶解・精練するための炉で、耐火ライニ
ングを施した炉体3と炉蓋4とからなっている。
炉体3の底部には炉底電極5が設けられ、また炉1内に
攪拌のため不活性ガスを供給する不活性ガス供給管6が
接続され、炉体3の上部には炉1内で生じた排ガスを排
気する排気管7が接続される。
炉蓋4はスクラップ原料2の炉頂装入が可能なように、
図示されていない駆動装置で吊上、旋回できるようにな
っている。
炉蓋4の中央には直流黒鉛電極などのDC電極8(第1
図)や酸素吸込用のランス9(第2図)を挿入するため
の孔10が設けられる。
DC電極8は電源トランス11に接続され、また、その電源
トランス11と炉底電極5が接続され、DC電極8から直流
のアーク12が発生するようになっている。
このDC電極8は、図示していない移動装置により炉1内
に挿脱できるようになっている。
また、ランス9は酸素供給管13に可撓管14を介して接続
され、図示していない移動装置により炉1内に挿脱でき
るようになっている。
スクラップ原料2を溶解するには、先ず炉1の炉蓋4を
取り外し、炉体3内にスクラップ原料2を装入する。
次に炉体3の下部の注入部(図示せず)より鉄又は鋼系
からなる母溶湯15を炉体1の底部に入れ、炉蓋4の孔10
よりDC電極8を挿入し、同時に電源トランス11から直流
電源をDC電極8に供給する。
母溶湯15は炉底電極5と接触し、同時にスクラップ原料
2と接触するため、DC電極8とスクラップ原料2間に容
易にアーク12を発生でき、DCアークの問題点の一つであ
る点弧時の不安定さを解消し、同時に起動電極も不要と
なる。
DC電極8からのアーク12によりスクラップ原料2は、図
示のように溶解によるボーリング孔16が形成され、この
ボーリング孔16が母溶湯15に達したのち、DC電極8を上
昇させて炉1外に抜脱し、次に第2図に示すように炉蓋
4の孔10よりランス9を挿入し、その先端のノズル9aを
ボーリング孔16を通して母溶湯15の面近くまで位置させ
たのち、そのノズル9aより酸素を母溶湯15に吹き付け
る。
このランス9からの酸素ジェット流と不活性ガス管6か
ら母溶湯15内に供給された不活性ガスによる攪拌によ
り、酸素と溶湯との接続が促進され母溶湯15中の炭素の
急速な燃焼熱でスクラップ原料2の溶解、昇温されるこ
ととなる。
また母溶湯15中の炭素が不足してきたならばランス9よ
り炭材を補給し燃焼させる。すなわち、ランス9を第3
図、第4図に示すように二重の水冷ジャケット管17,18
で構成し、その内外のジャケット管17,18の間から酸素
を吹き付け、内側のジャケット管17から炭材を供給す
る。
このランス9による酸素の吹き付けにおいて、炉体3の
側部から適宜一本又は複数本の補助ランス19を挿入し、
この補助ランス19から酸素を吹き込んでもよい。
スクラップ原料2の溶解の末期になると、溶湯上部の残
存スクラップ原料2が少なくなり、熱効率も低下するの
でランス9を引き上げ、再びDC電極8の高温アークの熱
源で熱伝達を促進させ溶湯内外のスクラップ原料2の溶
解と溶湯の昇温を進める。
このようにDC電極8からのDCアークでスクラップ原料2
にボーリング孔16を形成し、このボーリング孔16を通し
てランス9を挿入して母溶湯15に酸素を吹き付け、母溶
湯15内の炭素を燃焼させることにより、電力エネルギー
を極力低減させることができる。
またDCアークはACアークのようなアークの揺動がなく、
静的で安定しており、その後ボーリング孔16を通して挿
入するランス9に何ら支障のないようなきれいなボーリ
ング孔16を形成する。
DC電極8は炉1が大型炉の場合には複数本挿入するよう
にしてもよい。
炉1内の原料の配合は、スクラップ原料2が70%、高炉
銑のごとき炭素量の多い母溶湯15が30%程度が最適であ
る。母溶湯15の配合が20%以下になるとスクラップ原料
2に溶湯のエネルギーを取られ、溶湯の温度低下或いは
一部凝固が生じ易く、ランス9にて酸素を吹き込むには
不充分なプールとなり、従ってDC電極8による溶解時間
が長くなり、その電極8とランス9の交換時期が遅れ、
その分電力エネルギーを使用する割合が高くなり好まし
くない。
また母溶湯15の配合が40%以上になるとスクラップ原料
2の配合比が低くなり、スクラップを主原料とする見地
からも離れてしまい、同時に高炉銑等の溶銑製造設備の
負担が大きくなり好ましくない。
よって、スクラップ原料2が80〜60%、母溶湯15が20〜
40%の範囲がよく、好ましくはスクラップ原料2が70
%、母溶湯15が30%がよい。
[発明の効果] 以上詳述してきたことから明らかなように本発明によれ
ば次のごとき優れた効果を発揮する。
(1) 炉内に母溶湯を入れ、その上部にスクラップ原
料を入れ、DC電極のアークによりスクラップ原料にボー
リング孔を形成し、そのボーリング孔を通してランスを
挿入すると共に、そのランスから母溶湯に酸素を吹き付
けて母溶湯中の炭素を燃焼させると共にランスから炭材
を補給して燃焼を維持させてスクラップ原料を溶解させ
るので、電力エネルギーを大幅に炭材エネルギーに置換
でき、通常のアーク炉の消費電力を大幅に低減すること
が可能となる。
(2) 母溶湯として使用する溶鉄中の炭素燃焼エネル
ギーを利用することにより製鋼コストの低減ができる。
(3) 始めにスクラップ原料にボーリングを形成する
ので、母溶湯に早い時期から効果的に酸素を吹き付ける
ことができ、炭素の燃焼熱によるスクラップ原料の溶解
を効率よくできる。
(4) DC電極によりボーリング孔を形成するので、安
定なボーリング孔が形成でき、ランスの挿入が容易にで
きる。
(5) 高炉銑のごとき成分の一定した清浄な母溶湯を
用いれば、溶鋼の品質向上が容易になる。
(6) 消費電力量の低減ならびにDCアークの採用によ
り電極原単位が低減する。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明の方法を実施する装置を示し、
第1図はスクラップ原料をDC電極で溶融させる状態を、
第2図はランスにより溶融させる状態示す図であり、第
3図、第4図はランスの一例を示す説明図である。 図中、1は炉、2はスクラップ原料、8はDC電極、9は
ランス、12はアーク、15は母溶湯である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 貞夫 東京都千代田区大手町2丁目2番1号 石 川島播磨重工業株式会社本社内 (72)発明者 富沢 文雄 東京都千代田区大手町2丁目2番1号 石 川島播磨重工業株式会社本社内 (72)発明者 上杉 浩之 東京都杉並区本天沼1−22−20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉内底部に鉄又は鋼系からなる母溶湯を入
    れると共に、その上部に鉄又は鋼系からなるスクラップ
    原料を充填し、炉頂部よりDC電極を挿入すると共に該DC
    電極からアークを発生させてスクラップ原料にボーリン
    グ孔を形成したのち、DC電極を炉外に抜脱すると共に、
    上記炉頂部よりスクラップ原料のボーリング孔を通して
    ランスを挿入し、該ランスから酸素を上記母溶湯に吹き
    付けて、母溶湯内の炭素を燃焼させると共にランスから
    炭材を補給して燃焼を維持させてスクラップ原料を溶解
    させることを特徴とするスクラップ溶解法。
JP24311186A 1986-10-15 1986-10-15 スクラツプ溶解法 Expired - Fee Related JPH07804B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5913889A (ja) * 1982-07-15 1984-01-24 新日本製鐵株式会社 電気炉における原料予熱方法

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