JPH0779745A - 水産加工食品の品質改良法 - Google Patents

水産加工食品の品質改良法

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JPH0779745A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水産加工食品の保水性、保油性、硬さ、色
調、風味、食感、呈味等の品質全般を改良する方法を提
供する。 【構成】 水産加工食品の製造に際し、トレハロース、
重合リン酸塩及び糊料を均一添加して水産加工食品の品
質を改良する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水産加工食品の製造に際
し、トレハロースを含む品質改良剤を添加して水産加工
食品の品質を改良する方法に関する。本発明でいう水産
加工食品とはたとえば冷凍スリ身、水産練り製品など、
魚肉を用いる食品をいい、魚肉のほかに卵類、蛋白含有
物、小麦粉、澱粉、食用油脂などを用いる加工食品も含
む。水産練り製品とは魚肉に座り、蒸し、ボイル、焼
き、油揚げ、レトルト等の加工をしたもので、具体的に
は板付、ケーシング、刻み、細工、珍味等の各種カマボ
コ、竹輪、ハンペン、魚肉ソーセージ、ツミレ等があげ
られる。
【0002】
【従来の技術】水産加工食品の、品質改良は重要な課題
であり従来よりいろいろ検討されている。例えば、冷凍
スリ身では、スケソウダラ等の原料魚より魚肉を採取、
処理後包装、凍結し−20〜−30度に保存して製品と
しており、冷凍スリ身の冷凍変性による品質劣化を抑え
るために、ショ糖、グルコース、糖アルコール類を添加
する方法が提案されている。また水産練製品では、ショ
糖を添加することで「座り」の進行の抑制効果があり、
リン酸塩を、加工時魚肉に添加すると「足」を補強する
効果があることが知られ実際に使用されている。
【0003】冷凍スリ身では品質劣化、特に冷凍変性を
抑えることは重要な課題であり、ショ糖、グルコース、
糖アルコール類を添加すると添加量に応じて冷凍変性の
抑制効果が増加することが知られている。ところがこれ
らの効果を示す量まで添加すると、白度、弾力が劣化
し、また甘味が強くなり、このスリ身を使った練り製品
等の品質が悪化するため、事実上希望する効果を示す量
までは添加できなかった。特にスケソウダラ以外のイワ
シやサバ等の魚を冷凍スリ身として利用する時は、魚の
鮮度の低下が速く、脂肪も多く、蛋白変性がはやいこと
から、従来の技術では対応できなかった。スケソウダラ
以外の魚からスリ身をつくる場合、座りの時期、程度を
制御するため有機酸類の添加(特開平3−8716
2)、アンモニウム塩の併用(特開昭52−3186
4)などが提案されているが、食感等の品質の面でスケ
ソウダラのものに比べ劣っており、根本的な解決はなさ
れていない。
【0004】水産練製品では、食感を増すために「座
り」の進行を抑制し、「足」の補強をすることが課題と
なっており、ショ糖、ソルビトール、糖アルコールやリ
ン酸塩の添加がされている。ところがショ糖、ソルビト
ールや糖アルコールを添加することで呈味の変化が激し
く「座り」の防止に効果のある量までは使えなかった。
またリン酸塩を魚肉の加工時に添加すると「足」を補強
する効果はあるものの「だれ」が生じ形が崩れてしまう
問題があった。
【0005】ショ糖の代替としてデンプン加水分解物
(特公昭56−3016、特開昭57−155971、
特開昭61−249365)や還元デンプン加水分解物
(特開平1−235561)が提案されている。デンプ
ン加水分解物を使ったものは練り製品で加熱により褐変
が著しいため使えない。還元デンプン加水分解物はデン
プン加水分解物を化学的に水素添加して合成したもの
で、難消化性で緩下作用がある。さらによいものが求め
られている状況である。リン酸塩使用による「だれ」防
止のために水不溶性大豆多糖類の添加(特開昭53−2
9957)が提案されている。水不溶性大豆多糖類は均
一な混合に問題があり、作業性の改良が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の水産加
工食品の改良法の弱点を補い、水産加工食品の品質全般
を向上させ、冷凍変性しにくく、褐変をおこさず、弾
力、風味、食感にすぐれるような水産加工食品の品質改
良法を提供することを目的とする。より具体的には、冷
凍スリ身においては冷凍変性を抑制すること、水産練り
製品においては座りの防止および足の補強をすること
を、他の品質を悪化させずに実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】こうした課題を解決する
ため素材を種々検討し、トレハロースを使用することで
これまでになく強い冷凍変性の防止作用が生じること
と、風味、食感が従来に比べ著しく向上しかつ褐変せず
白度が高いことを見いだし、さらに従来の技術に併用す
ることで従来の技術の欠点を補い高品質の食品ができる
ことを見いだし、本発明に至った。ここでいう従来技術
とはたとえば特開平3−87162、特開昭52−31
864、特公昭56−3016、特開昭57−1559
71、特開昭61−249365、特開平1−2355
61、特開昭52−57360などを指す。
【0008】トレハロースは、マッシュルーム糖ともい
われ、マッシュルームに含まれ人間が長年食してきたも
のであるが、自然界にはカビ、酵母、紅藻類、昆虫など
に広くみられる糖である。またトレハロースはマイルド
なくせのない甘味を有する2糖類で、甘味度がショ糖に
較べて1/3〜1/5と少なく、添加量が増加しても甘
味度の影響が少ない。食品への応用としては、新規食品
素材として低う蝕、抗う蝕性、かつビフィズス菌増殖促
進効果を有する甘味剤としての応用(特開昭63−24
0758)や、水分を含有する食品原料または飲料に所
定量のトレハロースを添加すると、食品原料や飲料の変
性が抑制ができること(特表平2−503864)が知
られているが、水産加工食品の品質改良に応用した例は
ない。
【0009】本発明においてトレハロースはα,α−ト
レハロース、α,β−トレハロース、β,β−トレハロ
ースの1種または2種以上を含むものとする。トレハロ
ースはマッシュルームやその他の食品素材、動植物から
抽出物として得てもよいし、それを精製して用いてもよ
い。また微生物により生産することもできる。重合リン
酸塩は、ポリリン酸、ピロリン酸、メタリン酸、トリポ
リリン酸等のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩から選ばれる1種または2種以上を含むものとする。
【0010】本発明で使用できる魚は特に限定はなく、
スケソウダラ、ミナミダラ、グチ、クロカワエジキ、エ
ソ、オキギス、ホキ、メルルーサ、タチウオ、ハモ、カ
レイ、イトヨリダイ、キンメダイ、サンマ、ニシン、イ
ワシ、サバ、アジなどや、ナマズなどの淡水魚類を用い
ることができる。水産加工食品はその白度、弾力、呈味
が重要な3要素であるがトレハロースを添加することで
冷凍変性の抑止のみならず、白度においても呈味におい
ても著しい向上がみられ、また弾力、食感を劣化させる
ことは全くないことを見いだした。
【0011】トレハロースをスリ身に、原料100部
(重量、以下同じ)に対し0.01〜20部添加し冷凍
したものは、トレハロースを添加しない冷凍スリ身に比
べ、水産加工食品としたときの白度、呈味において著し
い向上がみられた。また、トレハロース無添加の冷凍ス
リ身でも水産加工食品の加工時にトレハロースを添加し
たものとしないものとでは、白度、呈味において明らか
に違いがみられた。このときのトレハロースの添加量は
原料100部に対し0.01〜20部が好ましく、0.
01〜10部がさらに好ましい。添加の方法、順序、時
期及び混合方法等は特に限定されるものではなく、また
使用するスリ身は、無塩スリ身、無リンスリ身のいずれ
も適用可能であり、他の改質剤、例えば卵タンパク、乳
タンパク、血しょうタンパク等の弾力増強剤を適宜配
合、混合してもよい。
【0012】また、水産加工食品にトレハロースと重合
リン酸塩を添加、混合することで、上記のように冷凍変
性の抑止ができ白度、呈味に著しい向上がみられるのに
加え、弾力も大幅に改善され、さらに両者の相乗効果で
食感、風味がこれまでになくすぐれたものとなった。重
合リン酸塩の添加で弾力が改善されることは知られてい
るが、トレハロースとの併用でさらなる改善がなされた
ものである。このときの添加量は原料100部に対し、
トレハロースは0.01〜20部が好ましく、0.01
〜10部がさらに好ましく、重合リン酸塩は0.1〜
0.5部でよい。添加の方法、順序、時期及び混合方法
等は限定されず、また使用するスリ身は、無塩スリ身、
無リンスリ身のいずれも適用可能であり、他の改質剤、
例えば卵タンパク、乳タンパク、血しょうタンパク等の
弾力増強剤を適宜配合、混合してもよい。
【0013】重合リン酸塩を添加した水産加工食品のう
ち、水産練り製品では「足」を保ちながら「だれ」を防
止することも見いだした。これはトレハロースの併用に
より重合リン酸塩の使用量が低減できるためだけでな
く、「だれ」そのものを防止する効果があるためでもあ
り、この点も従来知られていなかったことである。水産
加工食品の製造時に糊料と重合リン酸塩とトレハロース
を添加することで冷凍変性がみられず「だれ」もなく、
組織のしっかりした弾力に富む水産加工食品ができるこ
とを見いだした。このときの添加量は原料100部に対
し、トレハロースは0.01〜20部が好ましく、0.
01〜10部がさらに好ましく、重合リン酸塩は0.1
〜0.5部でよい。糊料は0.05〜2部が好ましく、
0.1〜0.7部が特に好ましい。添加の方法、順序、
時期及び混合方法等は限定されない。
【0014】糊料としては食品添加物の糊料であればい
ずれでもよく、すなわち合成糊料としてはアルギン酸ナ
トリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、
カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム、デンプンリン酸エステルナ
トリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、メチルセ
ルロース、ポリアクリル酸ナトリウムなどがあげられ、
化学的合成品以外の糊料としてはアエロモナスガム、ア
ゾトバクタービネランジーガム、アーモンドガム、アマ
シードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、アル
ギン酸、ガティガム、カードラン、カラギナン、ファー
セレラン、カラヤガム、ローカストビーンガム、キサン
タンガム、キチン、キトサン、グァーガム、タマリンド
シードガム、タラガム、ダンマル樹脂、トラガントガ
ム、ペクチン、プルラン、カシアガム、ジェランガ
ム、、酵母細胞膜、デキストラン、微小繊維状セルロー
ス、レバンなどがあげられる。これらの中から1種また
は2種以上を用いればよい。
【0015】以上述べた新規の水産加工食品の品質改良
法に加え、従来種々検討されてきた技術とトレハロース
との併用により、各技術の欠点を補完することも発見し
た。しかし改善された効果は本発明によるものであり、
したがってこれらも本発明の範囲に含まれる。以下に各
技術と併用による効果について説明する。
【0016】従来の水産加工食品の品質改良法としてク
エン酸、DL−リンゴ酸、酒石酸、コハク酸等の有機酸
類またはそれらの塩類を添加する方法がある。これはス
リ身の座り速度の制御を目的とした技術であるが、この
技術にトレハロースを併用することでスリ身の座りの制
御以外に冷凍変性を抑制し、さらに有機酸類またはその
塩類の添加で魚肉からのドリップ発生による変性も抑止
し、異味も抑止することができた。このときの添加量は
原料100部に対し、トレハロースは0.01〜20部
が好ましく、0.01〜10部がさらに好ましく、有機
酸類またはその塩類は開示されている添加量以下でもよ
いことがわかった。たとえばクエン酸三ナトリウムでは
開示されている添加量0.1〜0.5%でもよいがそれ
以下でもよく、好ましくは0.01〜0.2%が異味を
呈することなく効果がみられる量であった。DL−リン
ゴ酸ナトリウムやDL−酒石酸ナトリウム、コハク酸一
ナトリウム、コハク酸二ナトリウムでは開示されている
添加量0.5〜1%ではかなり強く異味を感じるが、ト
レハロースと併用することで添加量を0.01〜0.5
%、好ましくは0.05%〜0.3%にすることがで
き、異味を呈することなく効果が得られることがわかっ
た。
【0017】他の方法として練り製品の「足」の改善を
目的として次のA〜Cの3剤を添加する技術が知られて
いる。 A剤:グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ショ糖脂肪酸エステル、リン脂質から選ばれる
1種または2種以上 B剤:リン酸アンモニウム塩およびまたは硫酸アンモニ
ウム塩 C剤:ナトリウム、カリウム、マグネシウム、またはカ
ルシウムのリン酸塩、炭酸塩、硫酸塩から選ばれる1種
または2種以上
【0018】この技術は「足」の改善を目的としたそれ
までのアルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類を添加
する技術の欠点を改良するためのものであった。すなわ
ちこの技術はアルカリ金属塩類では、たとえば重合リン
酸塩では「だれ」が生じ、臭素酸カリウムでは防腐剤の
効果を減退させ、また「座り」の制御が難しくなるとい
う問題や、アルカリ土類金属では、たとえば炭酸マグネ
シウムではpHが異常に高くなり、塩化カルシウムでは
原料魚の種類により効果も異なるという問題を解決する
ことを目的としたものである。しかし効果の見られる添
加量はB剤が0.1%以上で、このためこの技術を適用
した練り製品の風味に、特に加熱や焼きの処理をした場
合に異味、異臭が感じられるという問題があらたに生じ
た。A〜C剤に加えてさらにトレハロースを原料100
部に対し0.01〜20部、さらに好ましくは0.01
〜10部添加することでB剤の添加量を0.005%〜
0.05%に減らすことができ、よって異味、異臭の問
題は解決し、すぐれた水産加工食品を提供することがで
きるようになった。
【0019】また別の方法として冷凍スリ身の製造時
に、還元デンプン加水分解物を添加する技術がある。こ
れは、呈味への影響の少ない冷凍変性抑止を目的とした
ものであるが、添加量が原料魚肉100部に対し、0.
5〜15部、好ましくは1.0〜5部配合するため、大
量に食した場合人により緩下作用がみられ、添加量を低
減することが望まれている。そこで還元デンプン加水分
解物にトレハロースを併用すると還元デンプン加水分解
物の添加量を低減させることができ、呈味に影響なく冷
凍変性抑止ができることがわかった。このときの添加量
は原料100部に対し、トレハロースは0.005〜5
部でよく、還元デンプン加水分解物は0.05〜2部で
よかった。
【0020】また別の方法として水産練り製品に水不溶
性大豆多糖類と重合リン酸塩を添加する技術がある。こ
れは重合リン酸塩による「だれ」を防ぐことが目的であ
るが、水不溶性大豆多糖類の添加により風味が減じるた
め、できるだけ添加量を低減することが望まれている。
水不溶性大豆多糖類および重合リン酸塩に加え、トレハ
ロースを併用すると重合リン酸塩の必要量を減少できる
ことがわかり、よって重合リン酸塩による「だれ」も少
なくなり、トレハロースの効果でさらに「だれ」が抑え
られ、水不溶性大豆多糖類の添加量も低減することがで
き風味がよくなった。添加量は原料100部に対し、ト
レハロースは0.01〜20部が好ましく、0.01〜
10部がさらに好ましい。このときの水不溶性大豆多糖
類は0.05部〜2部、重合リン酸塩は0.01部〜
0.2部でよい効果を得た。
【0021】また別の方法として加工食品の製造に際
し、改質されたホエータンパク質を添加する技術があ
る。これは水産加工食品においては弾力性、保水性、結
着力の改良を目的とするものであるがこのタンパク質自
体は冷凍により変性し効果が弱まってしまうという問題
があった。しかしこれにトレハロースを併用することで
改質されたホエータンパク質自体の冷凍変性も抑止さ
れ、すぐれた水産加工食品の品質改良法となった。なお
ここでいう改質されたホエータンパク質とは、ホエータ
ンパク質溶液をpH8.5〜11.5、温度35〜50
℃で保持後、該液にクエン酸、リン酸、ポリリン酸、フ
ィチン酸、シュウ酸から選ばれる1種または2種以上
と、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、コハク酸、DL
−リンゴ酸から選ばれる1種または2種以上との混液を
添加しpHを6〜8に調整して得られたものを指す。ト
レハロースの添加量は改質されたホエータンパク質10
0部に対し0.005部以上であればよく、原料100
部に対し0.005〜10部でよい。このときの改質さ
れたホエータンパク質の添加量は開示されている量でよ
く、一般のカマボコや竹輪では原料スリ身に対して0.
5〜2%(粉末換算)でよくハンペンでは2〜5%(粉
末換算)でよい。製造工程における添加の場合は塩ズリ
時および調味料やデンプンなどの副資材の添加時に粉体
をそのまま、または水に分散させて添加すればよい。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。 実施例1 漁獲されて1日後に陸あげされた鮮度良好なスケソウダ
ラから常法により脱水肉を製造し、これを予備混合して
水分含量を一定にした後、各区10kgに対して表1に
示した添加物を加え、小型らい潰機で7分間混合して均
一系とした。このスリ身をポリエチレン製の袋に約3.
5kgずつ添加したのち、エアブラスト冷凍機にてー3
0℃で一夜凍結して冷凍スリ身とし、その後はー30℃
で保管した。6か月後に各区約3.5kg冷凍スリ身を
取り出し、一夜室内に放置して自然解凍した。このスリ
身3kgを小型サイレント・カッターに入れ、食塩3重
量%を添加して13分練り上げたのち、折径48mmの
ポリ塩化ビニリデンフィルムに充填し、そのまま90℃
の熱湯中で30分間加熱してケーシング詰めカマボコを
製造し、また一方では、練り肉を直径40mm、厚さ1
0mmにて成型したものを160℃に加熱したコーンサ
ラダ油でそれぞれ裏表1.5分間揚げた後、室温で放冷
して揚げカマボコを製造した。
【0023】スリ身、ケーシング詰めカマボコについて
は、水分、ハンター白度、ゼリー強度を測定し、揚げカ
マボコについては、褐変(揚げ色の濃さ)の官能検査を
行った。なおハンター白度は色差計(SM−6−IS−
2B、スガ試験機製)を用いて測定した。カマボコの弾
力は、フードレオメーター(不動工業製)で直径5mm
の球形プランジャーを用いて測定しゼリー強度W×L
(g×cm)で示した。この褐変度の判定は、下記の評
価基準で行い。10名のパネラーの平均値で示した。 褐変度評価基準 0:揚げ色がほとんどついていない +1:わずかに褐変している +2:褐変(着色)している +3:非常に褐変している
【0024】
【表1】
【0025】表1に示すようにトレハロース添加のもの
は、スリ身では冷凍変性が抑制され甘味なく白度にすぐ
れ、カマボコでは白度、保水性にすぐれ、さらに揚げカ
マボコでは褐変が抑えられ、かつそれぞれの場合に重合
リン酸塩とトレハロースの併用による相乗効果が認めら
れ、食品としてすぐれた品質のものを得た。また重合リ
ン酸塩とトレハロースに加え、糊料を併用するとトレハ
ロースの添加量を減らしても「だれ」を生じることもな
く、組織のしっかりした、弾力に富むものができること
がわかった。
【0026】実施例2 冷凍スリ身を主原料として用い、表2のカマボコの処方
に示す原料を用いて練り生地を調製し、常法通りのカマ
ボコ調製法により、40℃、60分間の座り工程、90
℃、30分の加熱処理をおこなってカマボコを製造し
た。
【0027】
【表2】
【0028】カマボコA、Bの品質は表3に示すよう
に、トレハロースとトリポリリン酸Naを使用したカマ
ボコが、ゼリー強度も大で、歯切れも良く最も良好であ
った。
【0029】
【表3】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレハロースを含む品質改良剤を添加す
    ることを特徴とする、水産加工食品の品質改良法。
  2. 【請求項2】 品質改良剤が重合リン酸塩を含む、請求
    項1記載の水産加工食品の品質改良法。
  3. 【請求項3】 品質改良剤が糊料と重合リン酸塩とを含
    む請求項1記載の水産加工食品の品質改良法。
  4. 【請求項4】 トレハロースの添加量が原料100重量
    部に対し0.01〜10重量部である、請求項1〜3の
    いずれか1項記載の水産加工食品の品質改良法。
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