JPH07790A

JPH07790A - 無菌液の攪拌用のインペラ

Info

Publication number: JPH07790A
Application number: JP5245817A
Authority: JP
Inventors: Hans P Meier; ペーターマイヤーハンス
Original assignee: Mavag Verfahrenstechnik AG
Current assignee: Mavag Verfahrenstechnik AG
Priority date: 1992-10-01
Filing date: 1993-10-01
Publication date: 1995-01-06
Also published as: DE4232936A1; EP0590473A1; EP0590473B1; US5393142A; DE4232936C2

Abstract

(57)【要約】【目的】無菌液の攪拌用のインペラにおいて、液位が
より僅かである場合にも自浄機能が確保されるようにす
る。【構成】攪拌板３を備えたインペラヘッド２と、中央
の中空部１５の中に芯部６を収容するために下部に形成
された開口部とからなり、無接触で誘導または磁力によ
り駆動できるように構成されている。外部表面１９を有
する中央の中空部１５が、少なくとも一つの連結通路１
７を有する。インペラヘッド２が、その下部領域におい
て、特にその下面１２が、ポンプ、特に流れポンプの羽
根車として構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は無菌液の攪拌用のイン
ペラに関し、特に、攪拌板を備えたインペラヘッドと、
中央の中空部の中に芯部を収容するために下部に形成さ
れた開口部とからなり、無接触で誘導または磁力により
駆動できるように構成されており、また外部表面を有す
る中央の中空部が、少なくとも一つの連結通路を有し
た、無菌液の攪拌用のインペラに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のインペラは、たとえば米国特許
第4,993,841 号およびヨーロッパ出願公開第0 399 972
号から公知である。インペラヘッドは半径方向に外へ延
びる多数の攪拌板を備えており、回転方向に沿ったその
後方の表面に通路が開口しており、これら通路は外部表
面を中央の中空部へ連通している。運転中に攪拌板の後
方に負圧が構成されるため、この開口部を通じて内部の
中空部から液体が吸い出され、その吸い出された分の液
体は、駆動芯部の収容のために下方に設けられた開口部
を通じて再び補充される。このようにして運転中に、イ
ンペラの内部にある中空部に液を通すことができる。し
たがって、適切な無菌液による容器の洗浄の際に、液体
がインペラの内部を洗浄することになるため、処理液が
チャージされた後にデッドコーナーが残ることが避けら
れる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし公知のインペラ
では、液位が下がって、中空部を表面と連結する通路に
おける最高位置の開口部にもはや液体が達しなくなる
と、低い液位における自浄効果がただちに止まって、大
気と連通してしまうという問題点がある。

【０００４】運転中に構成される流れパターンによって
は、液面が静止している場合にはインペラが完全に浸漬
する液位ですでに、この状態が生じる。そこでこの発明
は、液位がより僅かである場合にも自浄機能が確保され
るインペラを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的は、インペラヘ
ッドが、その下部領域において、特にその下面が、ポン
プ、特に流れポンプの羽根車として構成されていること
によって達成される。

【０００６】

【作用】この発明によれば、ポンプ効果は、連結通路の
位置によって決定されるのでなく、下部の羽根車の特殊
な構成によって達成される。これによってポンプ効果
は、液位がごく僅かな場合にも達成される。この場合
は、たとえば、下面を流れポンプとして構成するか、あ
るいはタービン羽根状の翼をインペラの側部に配置すれ
ば十分である。

【０００７】この発明の構成においては、中央の中空部
に過圧を形成する回転方向を有するように考えられてい
る。これによって、インペラの最も低い部分の面から中
央の中空部へと向かう流れが形成される。この中空部か
ら吸い出された液体は、続いて連結通路から外部へ出
る。したがって、この場合に内部の中空部は、連結通路
が大気と連通し、液体が還流しなくとも液体で満たされ
る。

【０００８】この発明の別の構成では、中央の中空部お
よび、または芯部の一部分が円錐状の孔部または円錐状
の芯部として構成されている。これによって形成される
過圧はインペラへ軸方向の力を生じさせ、インペラは通
常の攪拌力に対して軸方向に対抗している。この結果と
して、軸方向力は部分的に平衡する。円錐状の構成によ
り、中空部内の流れ断面は、対応するインペラの芯部の
軸方向位置に応じて変化する。特定の場合にはこれによ
って液体膜上にインペラが位置することがあり、これは
自動的に調整され、平衡位置をとる。

【０００９】表面領域において連結通路が開口して配置
されている回転軸をインペラが備えている場合は、連結
通路の開口部での流れ比は、もはやインペラによる体積
流に影響しない。体積流はしたがって、ポンプ状に構成
されたインペラの下面のポンプ効果によってのみ決定さ
れる。

【００１０】ただし特定の処理液のために体積流を追加
的に高めようとすれば、ポンプ効果を補助するために、
単数または複数の連結通路を、回転方向に沿って攪拌板
の後ろで開口するように配置することができる。

【００１１】この発明の別の構成では、中央の中空部の
中に負圧が形成されるような回転方向を有する。よって
この回転方向ではインペラの中央の中空部が必然的に空
になるため、滅菌容器を空にする作用の改善が図られ
る。

【００１２】単数または複数の連結通路が回転方向に沿
って攪拌板の前に開口するように配置されていれば、運
転中に単位時間あたりにインペラを通る液の量を上昇さ
せることができる。

【００１３】特に比較的低い回転数に対しては、インペ
ラの下部領域が容積形ポンプとして構成されていると有
利である。この場合は、たとえば中央の中空部は開口部
領域に偏心した穿孔部分を有し、芯部はこれに適合した
エラストマ製のインペラカラーを支持する。対応して配
置された流入、流出開口部と協働して、周知のインペラ
ポンプと同様のポンプを実現することができる。

【００１４】

【実施例】図１において、１はインペラヘッド２を駆動
するための駆動軸であり、その一部を省略して図示さ
れ、このインペラヘッドは複数の攪拌板３を装備してい
る。インペラヘッド２は容器の下部に配置されており、
その下部容器壁４が破線で示されている。この壁の中へ
取付けフランジ５が溶接されて入り込んでおり、この溶
接フランジは容器の内部に向いた芯部６を備え、この芯
部の内部は中空である。この芯部６の中空部の中へ駆動
軸１が突出しており、その上端には、複数の永久磁石を
装着した磁石盤７が固定されている。

【００１５】取付けフランジ５はおおむね非磁性鋼にて
形成されている。芯部６の上部は軸受９のための円柱状
軸受面８を形成している。軸受９は、ねじ込み式の軸受
面１０を備えたインペラヘッド２を回転可能に固定する
役割を果たす。インペラヘッド２の内部には磁石盤７と
対向する逆極性の多数の永久磁石１１が配置されている
ため、磁石盤７と永久磁石１１とのの間の磁力により、
駆動軸１のトルクを無接触でインペラヘッド２に伝達す
ることができる。

【００１６】下面１２は、この下面にフライス削りされ
た溝１３により、インペラヘッド２の回転時にポンプ効
果が生じるように形成されている。図２は線II−IIに沿
って切断したインペラヘッドの水平断面を示すが、見易
くするために容器側の部分は図示していない。その中に
破線で溝１３が示してある。溝１３が羽根車に類似した
配置とされることにより、インペラヘッド２が矢印１４
の方向に回転する時にポンプ効果が生じ、これがインペ
ラヘッド２の中空部１５から外に向かう流れを作り、こ
れは矢印１６で略示されている。中央の中空部１５から
の吸い出しによつて、この中空部１５をインペラヘッド
２の表面と連結する通路１７にて液が補充される。

【００１７】インペラヘッド２を分解するために、吊り
環１８を吊り上げ装置と連結することができる。インペ
ラヘッド２の外部表面１９は円錐形に構成されているた
め、インペラヘッドの回転時に下向きの軸方向力が形成
される。矢印方向１４の駆動の際には、インペラヘッド
２のポンプ羽根車として構成された下面１２により、中
空部１５の中に負圧が作られ、これが追加的な軸方向力
の働きをなし、これも同じく下向きである。

【００１８】しかし、インペラヘッド２が矢印１４とは
反対の方向に駆動されると、矢印１６と逆向きに中空部
１５を通る流れが形成される。このとき中空部１５の中
に過圧が生じ、インペラヘッド２に軸方向力が及び、こ
の軸方向力は攪拌力の軸方向力成分と逆向きになる。こ
うして軸方向力は部分的に平衡する。

【００１９】図３はインペラヘッドの平面図を示し、こ
れは矢印１４にしたがい時計方向に回転する。図４はイ
ンペラヘッド２の下面における溝１３の位置を明らかに
するものである。連結通路１７は、インペラヘッドの表
面の開口部２１で開口する。矢印１４の回転方向は、イ
ンペラヘッドの下面に、これにしたがった矢印１６の外
向きの流れを作る。この流れは、矢印２０により開口部
２１へ流入する流れによって補充される。ポンプ効果を
助けるために、開口部２１は、回転方向に沿って攪拌板
３の前に配置され、攪拌板の圧力側に存在する。

【００２０】図５、６は、回転方向が逆の場合の流れ状
況を示す。この場合、インペラ２の下面で流れは矢印１
６にしたがって流入し、中空部の中に過圧を作る。洗浄
効果を助けるため、開口部２１は攪拌板３の後ろに配置
され、このため攪拌板３の負圧側に存在する。したがっ
て流れは矢印２０のように流出する。

【００２１】図面ではゆるやかな円錐面上の支持部は描
かれていない。しかし当業者にとっては、円錐形の軸受
面の場合に、芯部６とインペラヘッド２との間に間隙が
生じ、これがインペラヘッドの軸方向位置に応じて中空
部１５の中に異なった流れ断面を形成することが容易に
理解できる。この断面に応じて、中空部１５の中には、
この間隙を自動的に平衡位置に保つ適切な過圧が形成さ
れる。

【００２２】ポンプ効果は、容器内部の液レベルとはほ
とんど無関係である。

【００２３】

【発明の効果】以上述べたようにこの発明によると、イ
ンペラヘッドが、その下部領域において、特にその下面
が、ポンプ、特に流れポンプの羽根車として構成されて
いるようにしたため、ポンプ効果を、連結通路の位置に
よってではなしに、下部の羽根車の特殊な構成によって
達成することができ、このため液位がごく僅かな場合に
もポンプ効果を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明にもとづくインペラの縦断面図であ
る。

【図２】図１における線II−IIに沿った水平断面図であ
る。

【図３】時計方向の駆動の際の流れ方向を示す図であ
る。

【図４】時計方向の駆動の際の流れ方向を示す図であ
る。

【図５】反時計方向の駆動の際の流れ方向を示す図であ
る。

【図６】反時計方向の駆動の際の流れ方向を示す図であ
る。

【符号の説明】

２インペラヘッド３攪拌板６芯部１２下面１５中空部１７通路１９外部表面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】攪拌板（３）を備えたインペラヘッド
（２）と、中央の中空部（１５）の中に芯部（６）を収
容するために下部に形成された開口部とからなり、無接
触で誘導または磁力により駆動できるように構成されて
おり、また外部表面（１９）を有する中央の中空部（１
５）が、少なくとも一つの連結通路（１７）を有し、イ
ンペラヘッド（２）が、その下部領域において、特にそ
の下面（１２）が、ポンプ、特に流れポンプの羽根車と
して構成されていることを特徴とする無菌液の攪拌用の
インペラ。
【請求項２】中央の中空部（１５）に過圧を形成する
回転方向を有することを特徴とする請求項１記載の無菌
液の攪拌用のインペラ。
【請求項３】中央の中空部（１５）および、または芯
部（６）の一部分が円錐形孔部または円錐形芯部として
形成されていることを特徴とする請求項１または２記載
の無菌液の攪拌用のインペラ。
【請求項４】回転軸心を有し、その表面（１９）の領
域に連結通路（１７）が開口して配置されていることを
特徴とする請求項１、２または３記載の無菌液の攪拌用
のインペラ。
【請求項５】単数または複数の連結通路（１７）が、
回転方向に沿って攪拌板（３）の後ろに開口して配置さ
れていることを特徴とする請求項１から４までのいずれ
か１項記載の無菌液の攪拌用のインペラ。
【請求項６】中央の中空部（１５）に負圧を形成する
回転方向を有することを特徴とする請求項１記載の無菌
液の攪拌用のインペラ。
【請求項７】単数または複数の連結通路（１７）が、
回転方向に沿って攪拌板（３）の前に開口して配置され
ていることを特徴とする請求項１から６までのいずれか
１項記載の無菌液の攪拌用のインペラ。
【請求項８】インペラの下部領域が容積式ポンプとし
て構成されていることを特徴とする請求項１から７まで
のいずれか１項記載の無菌液の攪拌用のインペラ。