JPH0777932B2 - 給紙用シリコーンゴム部材 - Google Patents
給紙用シリコーンゴム部材Info
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- JPH0777932B2 JPH0777932B2 JP3308415A JP30841591A JPH0777932B2 JP H0777932 B2 JPH0777932 B2 JP H0777932B2 JP 3308415 A JP3308415 A JP 3308415A JP 30841591 A JP30841591 A JP 30841591A JP H0777932 B2 JPH0777932 B2 JP H0777932B2
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- silicone rubber
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- paper feeding
- rubber
- paper
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
- C08K3/34—Silicon-containing compounds
- C08K3/36—Silica
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
- B65H27/00—Special constructions, e.g. surface features, of feed or guide rollers for webs
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/04—Oxygen-containing compounds
- C08K5/14—Peroxides
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
- B65H2401/00—Materials used for the handling apparatus or parts thereof; Properties thereof
- B65H2401/10—Materials
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- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
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- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は複写機、ファクシミ
リ、プリンター等の事務機に用いられる、印字用紙、原
稿紙を搬送するのに好適な、高摩擦係数を有しかつ安定
的な搬送力を有し給紙能力の変化の少ない給紙用シリコ
ーンゴム部材に関するものである。
リ、プリンター等の事務機に用いられる、印字用紙、原
稿紙を搬送するのに好適な、高摩擦係数を有しかつ安定
的な搬送力を有し給紙能力の変化の少ない給紙用シリコ
ーンゴム部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ
ー等の事務機に用いられる、印字用紙、原稿紙を給紙搬
送するためのゴムローラ、ベルト等のゴム部材は、紙送
りに必要な高摩擦係数を得るため、ゴム材料自体がこの
点に関して特性の良いエチレンプロピレンジエンゴム
(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ポリノルボ
ーネン等の合成ゴムあるいはこれらゴムの発泡体からな
るゴム部材が多用されている。
ー等の事務機に用いられる、印字用紙、原稿紙を給紙搬
送するためのゴムローラ、ベルト等のゴム部材は、紙送
りに必要な高摩擦係数を得るため、ゴム材料自体がこの
点に関して特性の良いエチレンプロピレンジエンゴム
(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ポリノルボ
ーネン等の合成ゴムあるいはこれらゴムの発泡体からな
るゴム部材が多用されている。
【0003】しかしながら、これら合成ゴムからなる部
材は耐環境特性が悪いものである。一般的に紙送り用ゴ
ム部材としての特性安定を図るため、一定の押圧荷重に
おけるゴムの変形量(ニップ量)を大きくとる傾向にあ
り、ゴム硬度として15〜40°Hs(JIS A形硬
度)と比較的低硬度のゴム材料が多用されている。この
ため、これら合成ゴムの場合、多量の可塑剤・軟化剤を
使用せざるをえず、表面へのブリード、物性や耐候性の
低下等、また、経時的な摩擦係数の変化が大きい等の問
題があった。また、ファクシミリに使用される自動給紙
用ゴムローラの場合、原稿紙がシリコーンオイル含浸紙
であると、徐々にシリコーンオイルがゴム表面へ移行、
蓄積され、しだいにゴムローラ表面の摩擦係数が低下し
ていき、ついには原稿を送らなくなるという問題もあっ
た。
材は耐環境特性が悪いものである。一般的に紙送り用ゴ
ム部材としての特性安定を図るため、一定の押圧荷重に
おけるゴムの変形量(ニップ量)を大きくとる傾向にあ
り、ゴム硬度として15〜40°Hs(JIS A形硬
度)と比較的低硬度のゴム材料が多用されている。この
ため、これら合成ゴムの場合、多量の可塑剤・軟化剤を
使用せざるをえず、表面へのブリード、物性や耐候性の
低下等、また、経時的な摩擦係数の変化が大きい等の問
題があった。また、ファクシミリに使用される自動給紙
用ゴムローラの場合、原稿紙がシリコーンオイル含浸紙
であると、徐々にシリコーンオイルがゴム表面へ移行、
蓄積され、しだいにゴムローラ表面の摩擦係数が低下し
ていき、ついには原稿を送らなくなるという問題もあっ
た。
【0004】一方、シリコーンゴム製の給紙部材を用い
ると耐環境特性は非常によく、シリコーンオイルも内部
吸収してしまうため摩擦係数の低下も少ないが、それ自
体の摩擦係数が低く紙送りのための搬送力が不足してい
る。また、紙粉の付着や摩耗による表面状態の変化によ
りやはり搬送力が変化したり低下してしまうという問題
があった。
ると耐環境特性は非常によく、シリコーンオイルも内部
吸収してしまうため摩擦係数の低下も少ないが、それ自
体の摩擦係数が低く紙送りのための搬送力が不足してい
る。また、紙粉の付着や摩耗による表面状態の変化によ
りやはり搬送力が変化したり低下してしまうという問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の状況に鑑み、本
願発明は、印字用紙、原稿紙を搬送するための十分な摩
擦係数を有し、紙粉の付着や摩耗による表面状態の変化
が少なく、安定した搬送力を有しかつ給紙能力の変化の
少ない、給紙用シリコーンゴム部材を提供しようとして
なされたものである。
願発明は、印字用紙、原稿紙を搬送するための十分な摩
擦係数を有し、紙粉の付着や摩耗による表面状態の変化
が少なく、安定した搬送力を有しかつ給紙能力の変化の
少ない、給紙用シリコーンゴム部材を提供しようとして
なされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記の課題を
解決すべく鋭意検討の結果、給紙用シリコーンゴム部材
の成形に際して、充填剤として煙霧質シリカを使用した
ものを非アシル系有機過酸化物により加圧加熱成形する
と特性が良いことを見出し、さらに検討を加えて本願発
明を完成させた。
解決すべく鋭意検討の結果、給紙用シリコーンゴム部材
の成形に際して、充填剤として煙霧質シリカを使用した
ものを非アシル系有機過酸化物により加圧加熱成形する
と特性が良いことを見出し、さらに検討を加えて本願発
明を完成させた。
【0007】すなわち、本願発明は前記の課題を解決し
たものであり、これは、ビニル基含有オルガノポリシロ
キサン生ゴム100重量部に対し煙霧質シリカ7〜40
重量部、適量の分散剤、硬化剤として0.3〜2重量部
の非アシル系有機過酸化物を配合した組成物を加熱加圧
してなる、硬化後の伸びが600%以下、引裂強度(J
IS A型、以下単に引裂強度と記す。)が15kgf
/cm以下、硬度が15〜40°Hsであることを特徴
とする給紙能力の経時変化の少ない給紙用シリコーンゴ
ム部材、好ましくは前記シリコーンゴム部材においてそ
の表面が研磨されたもの、特に好ましくは前記表面が研
磨されたシリコーンゴム部材において表面粗さがR max
30〜59μmであるもの、に関する。
たものであり、これは、ビニル基含有オルガノポリシロ
キサン生ゴム100重量部に対し煙霧質シリカ7〜40
重量部、適量の分散剤、硬化剤として0.3〜2重量部
の非アシル系有機過酸化物を配合した組成物を加熱加圧
してなる、硬化後の伸びが600%以下、引裂強度(J
IS A型、以下単に引裂強度と記す。)が15kgf
/cm以下、硬度が15〜40°Hsであることを特徴
とする給紙能力の経時変化の少ない給紙用シリコーンゴ
ム部材、好ましくは前記シリコーンゴム部材においてそ
の表面が研磨されたもの、特に好ましくは前記表面が研
磨されたシリコーンゴム部材において表面粗さがR max
30〜59μmであるもの、に関する。
【0008】以下に本願発明について詳しく説明する。
本願発明で用いるビニル基含有オルガノポリシロキサン
生ゴムとしては、ビニル基を含有しているものである限
り通常のシリコーンゴム成形用のものでよく、例えば、
一般式
本願発明で用いるビニル基含有オルガノポリシロキサン
生ゴムとしては、ビニル基を含有しているものである限
り通常のシリコーンゴム成形用のものでよく、例えば、
一般式
【化1】 (ここでRはメチル基、エチル基、ビニル基、フェニル
基から選択される同一または異種の1価の炭化水素基、
nは100〜10,000の整数)で示され、全有機基
中ビニル基を0.05〜3モル%含有するオルガノポリ
シロキサン生ゴムを挙げることができる。
基から選択される同一または異種の1価の炭化水素基、
nは100〜10,000の整数)で示され、全有機基
中ビニル基を0.05〜3モル%含有するオルガノポリ
シロキサン生ゴムを挙げることができる。
【0009】上記の生ゴム100重量部に対し、充填剤
として煙霧質シリカを適量の分散剤とともに7〜40重
量部加える。これは、煙霧質シリカの量が7重量部より
少ないとゴム強度が著しく低下、伸びが600%を超え
てしまうかゴム硬度が15°Hsより小さくなり、初期
の摩擦係数は大きくなるものの紙粉が付着しやすくまた
摩耗しやすくなり経時変化が大きくなるし、40重量部
より多いとゴム硬度が 40°Hsを超えるか引裂強度が
15kgf/cmを超えてしまい、初期摩擦係数が小さ
すぎて十分な給紙能力が得られないためである。なお、
分散剤はシリカの分散性向上とゴムコンパウンドの可塑
戻りを防止するために添加される。
として煙霧質シリカを適量の分散剤とともに7〜40重
量部加える。これは、煙霧質シリカの量が7重量部より
少ないとゴム強度が著しく低下、伸びが600%を超え
てしまうかゴム硬度が15°Hsより小さくなり、初期
の摩擦係数は大きくなるものの紙粉が付着しやすくまた
摩耗しやすくなり経時変化が大きくなるし、40重量部
より多いとゴム硬度が 40°Hsを超えるか引裂強度が
15kgf/cmを超えてしまい、初期摩擦係数が小さ
すぎて十分な給紙能力が得られないためである。なお、
分散剤はシリカの分散性向上とゴムコンパウンドの可塑
戻りを防止するために添加される。
【0010】硬化剤としては非アシル系有機過酸化物を
用いることが必要で、アシル系有機過酸化物であるベン
ゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパ
ーオキサイド等は用いない。アシル系のものを用いた場
合には得られる給紙用シリコーンゴム部材の初期粘着性
が高く紙粉がつきやすく、また摩耗しやすく、従って摩
擦係数の経時変化が大きいからである。非アシル系有機
過酸化物としては、例えばジクミルパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等を用いる
ことができる。この非アシル系有機過酸化物の添加量は
十分な加硫ゴムの物性を得るため、前記のオルガノポリ
シロキサン生ゴム100重量部に対し0.3〜2重量部
の範囲である。この量が少なすぎると圧縮永久歪が大き
くなり、給紙用シリコーンゴム部材の給紙時の変形追随
性が悪くなって元に戻らず給紙力にバラツキが生じる。
多すぎるとそれ以上添加しても効果が向上せず、経済的
に不利であるばかりでなく後処理にも時間がかかりすぎ
る。
用いることが必要で、アシル系有機過酸化物であるベン
ゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパ
ーオキサイド等は用いない。アシル系のものを用いた場
合には得られる給紙用シリコーンゴム部材の初期粘着性
が高く紙粉がつきやすく、また摩耗しやすく、従って摩
擦係数の経時変化が大きいからである。非アシル系有機
過酸化物としては、例えばジクミルパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等を用いる
ことができる。この非アシル系有機過酸化物の添加量は
十分な加硫ゴムの物性を得るため、前記のオルガノポリ
シロキサン生ゴム100重量部に対し0.3〜2重量部
の範囲である。この量が少なすぎると圧縮永久歪が大き
くなり、給紙用シリコーンゴム部材の給紙時の変形追随
性が悪くなって元に戻らず給紙力にバラツキが生じる。
多すぎるとそれ以上添加しても効果が向上せず、経済的
に不利であるばかりでなく後処理にも時間がかかりすぎ
る。
【0011】また、本願発明の給紙用シリコーンゴム部
材においては、初期の摩擦係数が高くかつ摩耗せず、ま
た表面にゴミ、紙粉が付着しにくいため摩擦係数が経時
的に低下せず、従って給紙能力の経時的変化が少ないと
いう特性を得るため、加硫ゴムの物性が伸び600%以
下、引裂強度15kgf/cm以下、硬度15〜40°
Hsとされるが、これら物性は前記した煙霧質シリカの
充填量、ビニル基含有オルガノポリシロキサン生ゴムの
ビニル基含有量、非アシル系有機過酸化物の添加量、加
熱加圧の温度、圧力、時間により調整することができ
る。
材においては、初期の摩擦係数が高くかつ摩耗せず、ま
た表面にゴミ、紙粉が付着しにくいため摩擦係数が経時
的に低下せず、従って給紙能力の経時的変化が少ないと
いう特性を得るため、加硫ゴムの物性が伸び600%以
下、引裂強度15kgf/cm以下、硬度15〜40°
Hsとされるが、これら物性は前記した煙霧質シリカの
充填量、ビニル基含有オルガノポリシロキサン生ゴムの
ビニル基含有量、非アシル系有機過酸化物の添加量、加
熱加圧の温度、圧力、時間により調整することができ
る。
【0012】伸びが600%より大きいと給紙用シリコ
ーンゴム部材表面にゴミや紙粉が付着しやすく、また、
引裂強度が15kgf/cmより大きいと、初期の摩擦
係数が経時的に変化しやすく、均一な表面状態が得られ
ないため、初期における摩擦係数のバラツキが大きくな
り、また、経時的に摩耗による表面状態の変化も大き
く、安定した搬送力が得られない。また、硬化後のゴム
表面を研磨する場合にはその研磨性が著しく悪くなる。
硬度が15°Hsよりも低いとゴム強度が低下するため
耐摩耗性が著しく低下し、やはり安定した搬送力が得ら
れない。逆に硬度が40°Hsよりも高いと、一定の押
圧荷重下でのゴムの変形量が少なくなり、十分な搬送力
が得られない。
ーンゴム部材表面にゴミや紙粉が付着しやすく、また、
引裂強度が15kgf/cmより大きいと、初期の摩擦
係数が経時的に変化しやすく、均一な表面状態が得られ
ないため、初期における摩擦係数のバラツキが大きくな
り、また、経時的に摩耗による表面状態の変化も大き
く、安定した搬送力が得られない。また、硬化後のゴム
表面を研磨する場合にはその研磨性が著しく悪くなる。
硬度が15°Hsよりも低いとゴム強度が低下するため
耐摩耗性が著しく低下し、やはり安定した搬送力が得ら
れない。逆に硬度が40°Hsよりも高いと、一定の押
圧荷重下でのゴムの変形量が少なくなり、十分な搬送力
が得られない。
【0013】本願発明の給紙用シリコーンゴム部材を成
形するに先立って、前記のビニル基含有オルガノポリシ
ロキサン生ゴム、充填剤の煙霧質シリカ、分散剤を均一
に混合して組成物とする。混合するための方法は公知の
シリコーンゴムコンパウンドの製造方法でよく、例え
ば、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ミキシングロ
ーラ、プラネタリーミキサー等で均一に混練すればよ
い。硬化剤の非アシル系有機過酸化物は成形加工の直前
に通常のミキシングローラにて均一に混練すればよい。
また、この混練に際しては、前記組成物へ顔料を添加す
ることにより自由に着色することが可能である。
形するに先立って、前記のビニル基含有オルガノポリシ
ロキサン生ゴム、充填剤の煙霧質シリカ、分散剤を均一
に混合して組成物とする。混合するための方法は公知の
シリコーンゴムコンパウンドの製造方法でよく、例え
ば、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ミキシングロ
ーラ、プラネタリーミキサー等で均一に混練すればよ
い。硬化剤の非アシル系有機過酸化物は成形加工の直前
に通常のミキシングローラにて均一に混練すればよい。
また、この混練に際しては、前記組成物へ顔料を添加す
ることにより自由に着色することが可能である。
【0014】次に、前記の硬化剤を混練した組成物を用
いて給紙用シリコーンゴム部材を成形するが、その方法
としては加圧加熱により硬化可能な方法、いわゆる金型
を用いて成形する方法であれば特に限定されずに採用す
ることができる。すなわち、コンプレッション成形、ト
ランスファー成形、インジェクション成形等によればよ
い。さらに、これらの方法を適用するに際して芯体の外
周部にシリコーンゴム部材を形成する場合には、あらか
じめ金型内へ芯体をセットしておいてその外周部へ組成
物を一体成形したり、組成物のみをあらかじめ成形した
のちに芯体へ圧入、接着する方法等、適宜選択すること
ができる。また、ローラ形状の給紙用シリコーンゴム部
材の場合、通常の円筒研削盤等を用いて表面を研磨加工
するのも可能である。
いて給紙用シリコーンゴム部材を成形するが、その方法
としては加圧加熱により硬化可能な方法、いわゆる金型
を用いて成形する方法であれば特に限定されずに採用す
ることができる。すなわち、コンプレッション成形、ト
ランスファー成形、インジェクション成形等によればよ
い。さらに、これらの方法を適用するに際して芯体の外
周部にシリコーンゴム部材を形成する場合には、あらか
じめ金型内へ芯体をセットしておいてその外周部へ組成
物を一体成形したり、組成物のみをあらかじめ成形した
のちに芯体へ圧入、接着する方法等、適宜選択すること
ができる。また、ローラ形状の給紙用シリコーンゴム部
材の場合、通常の円筒研削盤等を用いて表面を研磨加工
するのも可能である。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を記す。 実施例1 両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたジメチル
ポリシロキサン生ゴム(ビニル基含有量0.15モル
%)100重量部と添加量(重量部)を表1に示すよう
に変化させた煙霧質シリカとの配合物に、適量の分散剤
を加えてミキシングローラにて混練したのち、さらに硬
化剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン0.8重量部を加え、均一に混
練して組成物としたのち2.3mmの厚みに分出しし
た。これを2mm厚みの金枠を有する金型内へ充填し、
175℃、200kgf/cm2 の条件下で5分間加熱
硬化し、2mm厚みのシート状成形品を得た。得られた
成形品を200℃の乾燥機で4時間後処理することによ
り、加硫をより一層進行させるとともに硬化剤残渣を分
解除去して引裂強度、伸びを規格値の範囲内で向上させ
たのち、幅30mm、長さ50mmにカットして短冊状
の給紙用シリコーンゴム部材としての試験片を作製し
た。この試験片について摩擦係数を測定するとともに、
JIS K 6301に準じて諸物性を測定したところ
表1に示す結果が得られた。
ポリシロキサン生ゴム(ビニル基含有量0.15モル
%)100重量部と添加量(重量部)を表1に示すよう
に変化させた煙霧質シリカとの配合物に、適量の分散剤
を加えてミキシングローラにて混練したのち、さらに硬
化剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン0.8重量部を加え、均一に混
練して組成物としたのち2.3mmの厚みに分出しし
た。これを2mm厚みの金枠を有する金型内へ充填し、
175℃、200kgf/cm2 の条件下で5分間加熱
硬化し、2mm厚みのシート状成形品を得た。得られた
成形品を200℃の乾燥機で4時間後処理することによ
り、加硫をより一層進行させるとともに硬化剤残渣を分
解除去して引裂強度、伸びを規格値の範囲内で向上させ
たのち、幅30mm、長さ50mmにカットして短冊状
の給紙用シリコーンゴム部材としての試験片を作製し
た。この試験片について摩擦係数を測定するとともに、
JIS K 6301に準じて諸物性を測定したところ
表1に示す結果が得られた。
【0016】
【表1】
【0017】実施例2 実施例1と同様の組成物を、円筒状に加工したキャビテ
ィを有する金型内に充填し、175℃、200kgf/
cm2 の条件下で15分間加熱硬化し、内径φ9mm、
外径φ20.5mm、長さ200mmのチューブを成形
し、200℃の乾燥機で4時間後処理したものを長さ4
0mmにカットし、外径φ10mm、長さ150mmの
ステンレス製シャフトのほぼ中央部に圧入し、ゴム外径
をφ20mmに円筒研削盤にて表面研磨し給紙用シリコ
ーンゴム部材としてのローラを得た。得られたローラの
表面の研削状態を調べたところ表2のような結果であっ
た。
ィを有する金型内に充填し、175℃、200kgf/
cm2 の条件下で15分間加熱硬化し、内径φ9mm、
外径φ20.5mm、長さ200mmのチューブを成形
し、200℃の乾燥機で4時間後処理したものを長さ4
0mmにカットし、外径φ10mm、長さ150mmの
ステンレス製シャフトのほぼ中央部に圧入し、ゴム外径
をφ20mmに円筒研削盤にて表面研磨し給紙用シリコ
ーンゴム部材としてのローラを得た。得られたローラの
表面の研削状態を調べたところ表2のような結果であっ
た。
【0018】
【表2】
【0019】また、上記ローラを実機実装し、給紙テス
トを行なったところ表3に示す結果が得られた。
トを行なったところ表3に示す結果が得られた。
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】本願発明により、事務機用として印字用
紙、原稿紙の給紙搬送に好適なシリコーンゴムを用いた
給紙用シリコーンゴム部材が提供された。本願発明の給
紙用シリコーンゴム部材は表面の摩擦係数が良好で優れ
た搬送力を有し、表面状態の変化が少なく給紙能力の経
時的変化の少ない安定した搬送力を示すので極めて有用
である。
紙、原稿紙の給紙搬送に好適なシリコーンゴムを用いた
給紙用シリコーンゴム部材が提供された。本願発明の給
紙用シリコーンゴム部材は表面の摩擦係数が良好で優れ
た搬送力を有し、表面状態の変化が少なく給紙能力の経
時的変化の少ない安定した搬送力を示すので極めて有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65H 29/20
Claims (3)
- 【請求項1】 ビニル基含有オルガノポリシロキサン生
ゴム100重量部に対し煙霧質シリカ7〜40重量部、
適量の分散剤、硬化剤として0.3〜2重量部の非アシ
ル系有機過酸化物を配合した組成物を加熱加圧してな
る、硬化後の伸びが600%以下、引裂強度が15kg
f/cm以下、硬度が15〜40°Hsであることを特
徴とする給紙能力の経時変化の少ない給紙用シリコーン
ゴム部材。 - 【請求項2】 表面研磨されたものである請求項1記載
の給紙用シリコーンゴム部材。 - 【請求項3】 表面粗さがR max 30〜59μmである
請求項2記載の給紙用シリコーンゴム部材。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3308415A JPH0777932B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 給紙用シリコーンゴム部材 |
GB9222083A GB2260987B (en) | 1991-10-28 | 1992-10-21 | Rubber member for paper-feeding machine parts |
US08/240,262 US5455296A (en) | 1991-10-28 | 1994-05-10 | Rubber member for paper-feeding machine parts |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3308415A JPH0777932B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 給紙用シリコーンゴム部材 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20558096A Division JPH0925413A (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | 給紙用シリコーンゴム部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05116778A JPH05116778A (ja) | 1993-05-14 |
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