JP6167362B2 - 給紙ローラ及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、給紙ローラ及び画像形成装置に関し、さらに詳しくは、安定した給紙特性を長期間にわたって維持できる給紙ローラ及び画像形成装置に関する。
レーザープリンター及びビデオプリンター等のプリンター、複写機、ファクシミリ、これらの複合機等には、電子写真方式を利用した各種の画像形成装置が採用されている。電子写真方式を利用した画像形成装置は、一般に、多数の記録紙を収納するカセットと、カセット内に収納された記録紙に接触するようにカセットの近傍に配置された給紙ローラとを備えている。このような給紙ローラは、カセット内の最上位にある記録紙を1枚ずつカセットから搬送する給紙特性が求められ、例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM)、ウレタンゴム、クロロプレンゴム等の合成ゴムで成形された弾性層を有している。
このような給紙ローラの環境特性に関する問題を解決するため、弾性層をシリコーンゴムで成形した給紙ローラがいくつか提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
特許文献1には、「硬化前にはロール作業性が優れ、硬化後には研磨加工性が優れたシリコーンゴムを形成する給紙ロール用シリコーンゴム組成物を提供すること」と言う課題(特許文献1の段落番号0005欄)を解決する手段が「゜(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン生ゴム 100重量部、(B)シリカ微粉末 3〜30重量部、(C)平均粒子径が0.5〜30μmである球状シリコーンゴム粉体 3〜100重量部及び本組成物を硬化させるに十分な量の(D)硬化剤からなる給紙ロール用シリコーンゴム組成物」(特許文献1の特許請求の範囲)である発明が記載されている。
特許文献2には、「ポリノルボルネンゴムやEPDMなどの材料ではシリコーンオイルとの相溶性が悪いため上記したようなシリコーンオイルの吸着効果はない。しかしながら、例えばKE941U(信越化学工業株式会社製商品名)のような標準的なシリコーンゴムを給紙ローラに適用すると初期の動摩擦係数が高々1.0程度であるため、通紙枚数が増加するにつれて徐々に摩擦係数が低下し、通紙枚数が10,000枚程度の初期においてさえ通紙不良が発生するという不具合があった。そこで、本発明は、上記のような問題点を解決し摩擦係数を維持し、通紙不良を無くすとともに耐久性に優れた給紙ローラの提供を目的とするものである。」との記載がある(特許文献2の段落番号0004参照)。
特許文献2に記載の発明における前記課題を解決する手段が、「シリコーンゴムからなる給紙ローラにおいて、前記シリコーンゴムの架橋密度が2.0×10-4mole/cc 以上であることを特徴とする給紙ローラ」である(特許文献2の特許請求の範囲参照)。
特許文献3には、「本発明の目的は、かかる事実及び上記したような従来の問題点を認識した上で、無機充填剤を添加したシリコーンゴムの優れた摩耗性を高い摩擦係数及びその他の優れた特性とともに維持しつつ、オイル、インク等の油性成分が表面に付着している媒体を多数枚搬送しても摩擦係数の低下を起こすことがなく、結果として長寿命である搬送用ゴムロールを提供することにある。」との記載がある(特許文献3の段落番号0009参照)。
特許文献3に記載の発明における前記課題を解決する手段が、「ミラブルタイプのシリコーンを出発物質として形成され、その内部に無機充填剤が分散せしめられているシリコーンゴム組成物からなるゴム材料を少なくとも外周部分に含有することを特徴とする給紙・搬送用ゴムロール」である(特許文献3の特許請求の範囲参照)。
特開平7−70443号公報 特開平7―125101号公報 特開平11−278693号公報
ところで、シリコーンゴムは一般的に摩擦係数が小さいうえに摩耗しやすいから、シリコーンゴムで成形された弾性層を備えた給紙ローラ、例えば特許文献1及び特許文献2に記載された給紙ローラは、高い環境特性を発揮するものの、安定した給紙特性を発揮しにくく、特に紙粉の付着及び/又は摩耗によって長期間にわたって安定した給紙特性を発揮できないことがあった。
この発明は、安定した給紙特性を長期間にわたって維持できる給紙ローラ及び画像形成装置を提供することを、目的とする。
この発明の発明者は、弾性層の中央部に特定量のシリカを含有させ、初期静摩擦係数を1.3〜1.7に設定すると、摩擦係数が小さく摩耗しやすいシリコーンゴムを用いても、摩耗しにくく記録紙を1枚ずつ安定して搬送できる弾性層を形成できることを見出してこの発明を完成させた。
すなわち、前記課題を解決するための手段として、請求項1〜7に記載された手段を挙げることができる。
すなわち、請求項1は、軸線方向に沿って両端部の間に形成された中央部を有するシリコーン弾性層を最外層として備えている給紙ローラであって、
前記中央部は、シリコーンゴム100質量部に対して3〜13.5質量部のシリカを含有し、下記測定方法による初期静摩擦係数が1.3〜1.7であり、前記給紙ローラの耐久試験後の静摩擦係数が前記初期静摩擦係数と比較して、低下変動率が10%以内である給紙ローラである。
<初期静摩擦係数の測定方法>
HEIDON TYPE14(新東科学株式会社製 表面性測定機)に、コピー用紙(富士ゼロックス株式会社製、商品名:V−Paper)を装填し、外径10mm、及び軸線長さ60mmのシャフトの外周面に、外径20mm、及び軸方向長さ(弾性層長さ)25mmの寸法を有する円筒形のシリコーンゴム弾性層を成形してなる給紙ローラがRANGE25%100g荷重で前記コピー用紙を押さえ付けた状態で、600mm/minの速さで、前記コピー用紙に対して前記給紙ローラを90mm転動移動させる。この時、移動開始地点から10mm迄の領域と移動開始地点から80〜90mm迄の領域における静摩擦係数値を除外した静摩擦係数値の平均値を、初期摩擦係数とする。
請求項2は、前記中央部は、1010〜1014(Ω/□)の表面抵抗値を有している請求項1に記載の給紙ローラであり、
請求項3は、前記両端部それぞれは、シリコーンゴム100質量部に対して15〜40質量部のシリカを含有している請求項1又は2に記載の給紙ローラであり、
請求項4は、前記中央部は、分子内にケイ素原子の結合する少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100質量部とシリカ3〜13.5質量部と過酸化物硬化剤とを含有する第1のシリコーンゴム組成物で形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の給紙ローラであり、
請求項5は、前記両端部それぞれは、分子内にケイ素原子の結合する少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100質量部とシリカ15〜40質量部と過酸化物硬化剤とを含有する第2のシリコーンゴム組成物で形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の給紙ローラであり、
請求項6は、前記両端部は、その合計の長さが、給紙ローラ全長に対して2〜15%又は5.0mm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の給紙ローラであり、
請求項7は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の給紙ローラを備えている画像形成装置である。
この発明に係る給紙ローラは、シリコーンゴム100質量部に対して3〜13.5質量部のシリカを含有し、1.3〜1.7の前記初期静摩擦係数を有する中央部が両端部の間に配置されたシリコーン弾性層を備えているから、摩耗しにくく安定した給紙特性を長期間にわたって維持できる。また、この発明に係る画像形成装置はこの発明に係る給紙ローラを備えている。したがって、この発明によれば、安定した給紙特性を長期間にわたって維持できる給紙ローラ及び画像形成装置を提供できる。
図1は、この発明に係る給紙ローラの一例である給紙ローラを示す概略斜視図である。 図2は、この発明に係る給紙ローラの一例である給紙ローラを示す概略断面図である。 図3は、この発明に係る画像形成装置を示す概略説明図である。 図4は、耐久試験機の概略を示す側面図である。 図5は、耐久試験機御概略を示す正面図である。
この発明に係る給紙ローラは、最外層としてシリコーン弾性層を備えており、換言するとシリコーン弾性層の外周面に表面層及びコート層等の他の層を備えていない。したがって、この発明に係る給紙ローラは、最外層としてのシリコーン弾性層を備えていればよく、シリコーン弾性層に加えて、シリコーン弾性層を支持する軸体、軸体とシリコーン弾性層との間に弾性層又は接着層若しくはプライマー層等の他の層を有していてもよい。以下、この発明に係る給紙ローラを具体的に説明する。
この発明に係る給紙ローラの一例としての給紙ローラ1は、図1及び図2に示されるように、軸体2と、軸体2の外周面に配置されたシリコーン弾性層3とを備え、シリコーン弾性層3は最外層でその外周面にコート層又は表面層等を備えていない。
軸体2は、通常、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮等で構成された所謂「芯金」と称される軸体、及び熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等の絶縁性の軸体であってもよく、さらには、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等に導電性付与剤としてカーボンブラック又は金属粉体等を配合した導電性樹脂で形成された軸体であってもよい。
シリコーン弾性層3は、図1及び図2に示されるように、その軸線方向の両端それぞれに配置された略同一の端部3Aそれぞれと、両端部3Aそれぞれの間に形成された中央部3Bとを有する。シリコーン弾性層3は、一方の端部3Aの外側端面から他方の端部の外側端面迄に至る軸線方向においてほぼ一定の外径を有する所謂「ストレート形状」であっても、中央部3Bが両端部3Aより外径が大きくても良い。中央部3Bが両端部3Aより外径が大きい形状をしたシリコーン弾性層として、例えば中央部3Bの一端から他端に至る軸線方向において中央部3Bの直径が一定であり、中央部3Bの両端に位置する端部3Aそれぞれが、軸線方向における直径が中央部3Bの直径よりも小さく、且つ一定である態様であってもよく、また、中央部3Bの一端から他端に至る軸線方向において中央部3Bの直径が一定であり、中央部3Bの両端に位置する端部3Aそれぞれが、軸線方向における直径が中央部3Bから端部3Aの外側端面に向けて小さくなる、所謂テーパ状外周面を有するように形成される形態であっても良い。
シリコーン弾性層3の外径、厚さ及び軸線長さは装着される画像形成装置及び搬送する記録紙等に応じて適宜に設定され、例えば、外径は通常10〜50mm、厚さは通常2〜20mm、軸線長さは通常10〜50mmに設定される。
中央部3Bは、後述するように給紙ローラ1が画像形成装置に装着されたときに記録紙に接触して搬送する給紙領域として機能するから、記録紙を1枚ずつ搬送する給紙特性を有している。この中央部3Bは、シリコーンゴムの管状成形体であって、シリコーンゴム100質量部に対して3〜13.5質量部のシリカを含有している。中央部3Bが3〜13.5質量部のシリカを含有していると中央部3B、延いてはシリコーン弾性層3自体が摩耗しにくく、中央部3Bの安定した給紙特性を長期間にわたって維持できる。給紙ローラ1において、中央部3Bにおけるシリカの含有量は、前記効果により一層優れる点で、4〜12質量部であるのが好ましく、5〜8質量部であるのが特に好ましい。
中央部3Bにおけるシリカの含有量は次のようにして測定できる。すなわち、中央部3Bから切り出したサンプルを電子比重計で計測し、シリコーンの比重と比較することにより算出できる。なお、中央部3Bにおけるシリカの含有量は、通常、中央部3Bを形成するシリコーンゴム組成物におけるシリカ含有量とほぼ一致する。シリコーンゴム組成物、及びシリカについては後述する。この中央部3Bは後述するようにシリコーンゴム及びシリカ以外の成分を含有していてもよい。
本発明にあっては、中央部3Bは、下記測定方法による初期静摩擦係数が1.3〜1.7である。中央部3Bが1.3〜1.7の初期静摩擦係数を含有していると安定した給紙特性を発揮し、前記シリカの含有量と相まって安定した給紙特性を長期間にわたって維持できる。より一層安定した給紙特性を発揮できる点で、初期静摩擦係数は1.4〜1.7であるのが好ましく、1.5〜1.7であるのが特に好ましい。
初期静摩擦係数は次のようにして測定できる。
すなわち、HEIDON TYPE14(新東科学株式会社製 表面性測定機)に、コピー用紙(富士ゼロックス株式会社製、商品名:V−Paper)を装填し、外径9mm、及び軸線長さ60mmのシャフトの外周面に、外径20mm、及び軸方向長さ(弾性層長さ)25mmの寸法を有する円筒形のシリコーンゴム弾性層を成形してなる給紙ローラがRANGE25%100g荷重で前記コピー用紙を押さえ付けた状態で、600mm/minの速さで、前記コピー用紙に対して前記給紙ローラを90mm転動移動させる。この時、移動開始地点から10mm迄の領域と移動開始地点から80〜90mm迄の領域における静摩擦係数値を除外した静摩擦係数値の平均値を、初期摩擦係数とする。
初期静摩擦係数は、例えば、金型の内面凹凸状態や模様を変更、又は砥石の種類や回転速度を変えることにより、給紙ローラの表面状態を多様に変えることによって調整できる。
中央部3Bは、1010〜1014の表面抵抗値を有しているのが好ましく、1011〜1013の表面抵抗値を有しているのがより一層好ましく、1011〜1012の表面抵抗値を有しているのが特に一層好ましい。中央部3Bが前記範囲の表面抵抗値を有していると中央部3Bに記録紙の紙粉が付着しにくくなって安定した給紙特性を長期間にわたって発揮するのに貢献する。中央部3Bの表面抵抗値は、抵抗測定機などで測定できる。表面抵抗値は、例えば、後述するシリコーンゴム組成物に含有される、導電性カーボンや金属フィラー、イオン系導電剤の種類又は含有量によって調整できる。
中央部3B給紙ローラは、0.99〜1.15g/cmの比重を有しているのが好ましく、1.05〜1.10g/cmの比重を有しているのが特に好ましい。中央部3Bが前記範囲の比重を有していると、磨耗性に優れ、かつ加工性にも優れるという効果が得られる。中央部3Bの比重は給紙ローラ1から切り出した中央部3Bを用いて電子密度計(水中置換法 水温23℃)によって測定することができる。比重は、例えば、シリカの含有量、顔料、その他フィラー含有量によって調整できる。
中央部3Bは、10〜35のJIS A硬度を有しているのが好ましく、15〜25のJIS A硬度を有しているのが特に好ましい。中央部3Bが前記範囲のJIS A硬度を有していると、一定の荷重をかけた際、記録紙との接触率が上がり、かつ摩擦が安定するという効果が得られる。中央部3BのJIS A硬度はJIS K6253に準じて測定できる。JIS A硬度は、例えば、シリカの含有量、顔料、その他フィラー含有量や架橋密度によって調整できる。
中央部3Bは、10〜120μmの十点平均粗さRzを有しているのが好ましく、20〜80μmの十点平均粗さRzを有しているのが特に好ましい。中央部3Bが前記範囲の十点平均粗さRzを有していると、一定の荷重をかけた際、記録紙との接触率が上がり、かつ摩擦が安定するという効果が得られる。中央部3Bの十点平均粗さRzは、JIS B 0601―1984に準じ、先端半径2μmの測定プローブを備えた表面粗さ計(商品名「590A」、株式会社東京精密製)に、給紙ローラ1をセットし、測定長4mm、カットオフ波長0.8mm、カットオフ種別ガウシアンにより、中央部3Bの少なくとも3点における表面粗さ測定し、これらの平均値を十点平均粗さRzとする。十点平均粗さRzは、例えば、研磨等の加工により、給紙ローラの表面状態を変更する事が出来る。また、研磨等の後加工で表面状態を変更するのではなく、金型の内面に任意の形状を施して給紙ローラ表面に転写させ表面状態を変更する事ができる。
端部3Aは、後述するように給紙ローラ1が画像形成装置に装着されたときに記録紙に接触する場合もあるが、記録紙の搬送には大きく寄与しない。この端部3Aは、シリコーンゴム及びシリカ無含有で形成され、又はシリコーンゴムとシリカとを含有する組成物で管状成形体に形成されることができる。この端部3Aがシリコーンゴムとシリカとを含有する場合、シリコーンゴム100質量部に対して15〜40質量部のシリカを含有するのが好ましい。端部3Aが15〜40質量部のシリカを含有していると引裂き強度等の機械的強度が高くなり、中央部3Bを両側から補強して耐久性を向上させることができる。給紙ローラ1において、端部3Aにおけるシリカの含有量は、前記効果により一層優れる点で、15〜35質量部であるのが好ましく、15〜30質量部であるのが特に好ましい。
端部3Aにおけるシリカの含有量は中央部3Bと基本的に同様にして測定できる。なお、端部3Aにおけるシリカの含有量は、通常、端部3Aを形成するシリコーンゴム組成物におけるシリカ含有量とほぼ一致する。シリコーンゴム及びシリカについては後述する。この端部3Aは後述するようにシリコーンゴム及びシリカ以外の成分を含有していてもよい。
端部3Aは、20〜50のJIS A硬度を有しているのが好ましく、25〜40のJIS A硬度を有しているのが特に好ましい。端部3Aが前記範囲のJIS A硬度を有していると、中央部3Bの補強効果に優れるという効果が得られる。端部3AのJIS A硬度はJIS K6253に準じて測定できる。
この発明に係る給紙ローラは、例えば、準備した軸体の外周面に、シリコーン弾性層を形成可能なシリコーンゴム組成物を配置して硬化することで、製造できる。
まず、軸体を準備する。軸体は、例えば、前記材料を用いて、公知の方法により、図1に示されるように軸線方向に沿って均一な外径を有する棒状体とされる。この軸体は、その外周面にメッキ処理が施されてもよい。例えば、無電解メッキ、より具体的には、無電解ニッケルメッキ等が挙げられる。これらのメッキ処理は適宜の方法及び条件で行うことができる。
次いで、中央部を形成可能な第1のシリコーンゴム組成物、及び端部を形成可能な第2のシリコーンゴム組成物を準備する。第1のシリコーンゴム組成物は、分子内にケイ素原子の結合する少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンとシリカと過酸化物硬化剤とを混合して調製され、オルガノポリシロキサン100質量部に対してシリカを3〜15質量部、過酸化物硬化剤を適量含有している。
前記オルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(I)で示されるオルガノポリシロキサンを用いることができる。
RaSiO(4−a)/2 (I)
(式中、a個のRは互いに同一、又は異種の、炭素数1〜10の非置換、又は置換の一価の炭化水素基であり、aは1.8〜2.3の正数である。)
ここで、Rは互いに同一、又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換、又は置換の一価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、及びデシル基等の炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、及びナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、及びフェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、及びオクテニル基等炭素数2〜10アルケニル基、並びにこれらの基の水素原子の一部または全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、又はシアノ基等で置換した基、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、及びシアノエチル基等が挙げられる。これらの中でメチル基、ビニル基、フェニル基、及びトリフロロプロピルプロ基が好ましく、Rの少なくとも50モル%以上、特に80モル%以上がメチル基であることが好ましい。この場合、Rのうち少なくとも2個はアルケニル基(炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、更に好ましくは2〜6である)であることが必要である。アルケニル基の含有量は、R中0.0001〜20モル%、特に0.001〜10モル%とすることが好ましい。このアルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中のケイ素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。
aは1.8〜2.3、好ましくは1.9〜2.1の正数であり、このオルガノポリシロキサンは基本的には直鎖状であるが、ゴム弾性を損なわない範囲において部分的には分岐していてもよい。分子量については、特に限定なく粘度の低い液状のものから、粘度の高い生ゴム状のものまで使用できるが、硬化してゴム状弾性体になるためには、重合度が100〜100,000、特に150〜20,000であることが好ましい。
また、前記オルガノポリシロキサンは1種でも分子構造や重合度の異なる2種以上を併用してもよい。
このようなオルガノポリシロキサンは、公知の方法、例えばオルガノハロゲノシランの1種又は2種以上を(共)加水分解縮合することにより、或いは環状ポリシロキサンをアルカリ性又は酸性触媒を用いて開環重合することによって得ることができる。
前記シリカとしては、ヒュームド(煙霧質)シリカ、及び沈降(湿式)シリカ等が挙げられる。これらのシリカはBET法による比表面積が50m/g以上であることが好ましく、特に100〜400m/gであるものが好ましい。
このようなシリカは必要に応じて、その表面をオルガノポリシロキサン、シラザン、クロロシラン、アルコキシシラン等の表面処理剤で表面処理されたシリカを用いても良い。また、前記オルガノポリシロキサンにこれら微粉末シリカを配合するときに上記表面処理剤を配合しても良い。
前記過酸化物硬化剤として、例えばベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、及び1,6−ヘキサンジオール−ビス−t−ブチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。
第2のシリコーンゴム組成物はシリカの含有量が異なること以外は第1のシリコーンゴム組成物と基本的に同様である。したがって、第2のシリコーンゴム組成物は、分子内にケイ素原子の結合する少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンとシリカと過酸化物硬化剤とを混合して調製され、オルガノポリシロキサン100質量部に対してシリカを15〜40質量部、過酸化物硬化剤を適量含有している。
次いで、準備した軸体の外周面であって、軸体の軸線に沿って第1のシリコーンゴム組成物を配置し、金型にてプレス加工する。次いで加工物を所定の長さにカットした後、必要に応じて軸体にプライマーを塗布して、第2のシリコーンゴム組成物を両側に配置して、再度プレス加工する。
このようにして軸体の外周面に各シリコーンゴム組成物を配置した後、各シリコーンゴム組成物を加熱硬化してシリコーン弾性層を形成する。
具体的には、各シリコーンゴム組成物を軸体の外周面に配置した状態を維持しつつ軸体ごと各シリコーンゴム組成物を加熱する。各シリコーンゴム組成物の加熱はプレス加工と同時に加熱され、各シリコーンゴム組成物に含まれる過酸化物硬化剤でオルガノポリシロキサンが架橋するのに十分な条件で行われればよい。例えば、加熱温度は、165〜180℃程度、好ましくは170〜175℃で、加熱時間は製品の大きさに応じて、2分以上1時間以下、好ましくは、5分以上30分以下に設定される。各シリコーンゴム組成物は、所望により、さらに二次加熱が行われてもよい。二次加熱は、例えば、前記の条件で加熱硬化された各シリコーンゴム組成物の硬化体を、さらに、例えば、180〜250℃、好ましくは190〜230℃で、1〜24時間、好ましくは4〜18時間にわたって、再度加熱されることによって、行われる。
このようにして成形されたシリコーン弾性層は、所望により、研削工程、研磨工程及び/又は切削工程等が施されてもよい。
このようにして給紙ローラを製造することができる。
この発明に係る給紙ローラ、例えば給紙ローラ1は、中央部3Bが安定した給紙特性を発揮するうえ、端部3Aが中央部3Bの損傷等を効果的に防止できるから、安定した給紙特性を長期間にわたって維持できる。
また、この発明に係る給紙ローラ、例えば給紙ローラ1は、例えば填料の種類及び多寡による「記録紙の紙質」にも影響されることなく、給紙特性を安定して発揮できる。
この発明に係る画像形成装置の一例を、図3を参照して、説明する。
この発明に係る画像形成装置30は、静電潜像が形成される回転可能な像担持体31例えば感光体と、前記像担持体31の周囲に配置された、帯電手段32例えば導電性ローラで形成された帯電ローラと、帯電手段32に向けて記録体36例えばPPC用紙を供給する給紙手段60と、露光手段33と、現像手段40と、転写手段34例えば導電性ローラで形成された転写ローラと、クリーニング手段37と、記録体の搬送方向下流側に定着装置35とを備えている。この現像手段40は、従来の現像手段と基本的に同様に形成され、具体的には、図3に示されるように、現像剤収納部41と、像担持体31に現像剤42を供給する現像剤担持体44と、現像剤担持体44に現像剤42を供給する現像剤供給手段43と、現像剤42を帯電させる現像剤規制部材45とを備えている。
前記定着装置は、アスカーC硬度(荷重1.0Kg)は20〜35の範囲にある低硬度の定着ローラ53と、低硬度の加圧ローラ56とを有する加熱定着装置である。すなわち、この定着装置35は、記録体36を通過させる開口52を有する筐体50内に、導電性ローラで形成された定着ローラ53と、定着ローラ53の近傍に配置された無端ベルト支持ローラ54と、定着ローラ53及び無端ベルト支持ローラ54に巻回された無端ベルト55と、無端ベルト55を介して定着ローラ53に圧接する加圧ローラ56と、無端ベルト55に非接触となるように配置され、無端ベルト55を介して外部から定着ローラ53を加熱する加熱手段57とを備え、無端ベルト55を介して定着ローラ53と加圧ローラ56とが互いに当接又は圧接するように回転自在に支持されて成る圧力熱定着装置である。
無端ベルト支持ローラ54は、画像形成装置に通常用いられるローラであればよく、例えば、弾性ローラ等が用いられる。無端ベルト55は、例えば、ポリアミド、ポリアミドイミド等の樹脂により、無端状に形成されたベルトであればよく、その厚さ等も適宜定着装置35に適合するように調整することができる。加圧ローラ56はスプリング等の付勢手段(図示しない。)によって無端ベルト55を介して定着ローラ53に圧接している。この定着装置35においてこの発明に係る加圧ローラが加圧ローラ56として装着されている。前記加熱手段57は、ハロゲンヒーター及び反射板等を用いた輻射加熱方法、加熱器等を直接接触させて加熱する直接接触加熱方法、並びに、誘導加熱方法等が採用される。この加熱手段57は、定着ローラ53における軸線方向の長さとほぼ同じ長さを有する部材であり、定着装置35のいずれに配置されてもよいが、定着ローラ53の表面より一定の間隔を隔てて定着ローラ53に略並行に配置されるのがよい。前記誘導加熱方法には加熱用コイルが用いられ、この加熱用コイルは、通常、フェライト等の強磁性体で、スイッチング電源用として用いられている代表的な形状であるI型、E型及びU型等に形成され、導線が巻かれて成る。無端ベルト55と加圧ローラ56との圧接された間を記録体36が通過することにより、加圧と同時に加熱され、記録体36に転写された現像剤42(静電潜像)を定着させることができる。
給紙装置60は、記録体36例えばPPC用紙を重ねて収容する給紙カセット61と、給紙カセット61内に収容されている記録体36を取り出すことができるように配置された、この発明に係る給紙ローラ1と、給紙ローラ1により取り出された記録体36を像担持体31に向けて搬送路に送り込む送り込みローラ63とを有する。
この送り込みローラ63は給紙ローラ1と同じであっても良い。
この発明に係る画像形成装置30は、次のように作用する。まず、画像形成装置30において、帯電手段32により像担持体31が一様に帯電され、露光手段33により像担持体31の表面に静電潜像が形成される。次いで、現像手段40から現像剤42が像担持体31に供給されて静電潜像が現像され、この現像剤像が像担持体31と転写手段34との間に搬送される記録体36上に転写される。この記録体36は定着装置35に搬送され、現像剤像が永久画像として記録体36に定着される。このようにして、記録体36に画像を形成することができる。
安定した給紙特性を長期間にわたって維持できる給紙ローラ1が装着された画像形成装置30は安定した給紙特性を長期間にわたって維持できる。また、このような画像形成装置は例えば填料の種類及び多寡による「紙質」が異なる記録紙を用いても「紙質」に影響されない給紙特性を安定して発揮できる。
この発明に係る給紙ローラ及び画像形成装置は、前記した態様に限定されることはなく、本願発明の課題を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、給紙ローラ1は、端部3Aと中央部3Bとが直接接続したシリコーン弾性層3を備えているが、この発明において、給紙ローラは、端部と中央部との間に、例えば、接着部又は中間部等を備えていてもよい。
給紙ローラ1は、同一の端部3Aを有するシリコーン弾性層3を備えているが、この発明において、給紙ローラは、寸法又は形状異等がなる端部を有するシリコーン弾性層を備えていてもよい。
給紙ローラ1は、軸線方向にわたって均一な外径となる所謂「ストレート形状」のシリコーン弾性層3を備えているが、この発明において、給紙ローラは、軸線方向の中央における外径がその端部における外径よりも大きくなる所謂「クラウン形状」のシリコーン弾性層を備えていてもよく、また軸線方向の中央における外径がその端部における外径よりも小さくなる所謂「逆クラウン形状」のシリコーン弾性層を備えていてもよい。
(実施例1、2、4〜9、参考例、並びに比較例1及び2)
無電解ニッケルメッキ処理が施された軸体5(直径10mm×長さ60mm、SUM22)をトルエンで洗浄し、プライマー「No.31A/B」(信越化学工業株式会社製:商品名)を塗布した。プライマー処理した軸体5を、ギアーオーブンを用いて180℃の温度にて30分焼成処理した後、常温にて30分以上冷却し、プライマー層を形成した。
次いで、表1又は2に記載の配合量をもって下記組成を有する第1のシリコーンゴム組成物、及び表1又は2に記載の配合量をもって下記組成を有する第2のシリコーンゴム組成物を準備した。
<第1のシリコーンゴム組成物>
・オルガノポリシロキサン:KE−78VBS(商品名:信越化学工業株式会社製)100質量部
・シリカ:Arosil200(商品名:日本エアロジル株式会社製)表1又は2記載の質量部
・過酸化物硬化剤:C−8(商品名:信越化学工業株式会社製)2.0質量部
・顔料:カラーCB(商品名:信越化学工業株式会社製)0.5質量部
・導電性材料:KE−87C40PU(商品名:信越化学工業株式会社製)10質量部(実施例4のみ)
<第2のシリコーンゴム組成物>
・オルガノポリシロキサン:KE−78VBS(商品名:信越化学工業株式会社製)100質量部
・シリカ:Arosil200(商品名:日本エアロジル株式会社製)表1又は2に記載の質量部
・過酸化物硬化剤:C−8(商品名:信越化学工業株式会社製)2.0質量部
・顔料:カラーCB(商品名:信越化学工業株式会社製)0.5質量部
次いで、プライマー層を形成した軸体2の外周面に第1のシリコーンゴム組成物を内面がサンドブラスト処理で、#40に加工されたφ20mmの金型で175℃で15分のプレス成形によって配置し、配置された第1のシリコーンゴム組成物の両側であって軸体2の外周面に第2のシリコーンゴム組成物をφ18mmの金型で175℃で15分のプレス成形によって配置し、175℃加熱硬化後のシリコーンゴム組成物を200℃、7時間の条件で二次加熱し、常温にて1時間以上放置し、給紙ローラ1を製造した。給紙ローラ1の寸法、物性は第1表に示す通りであった。このようにこれらの実施例及び比較例においては給紙ローラの中央部分は、第1のシリコーンゴム組成物を用いて形成され、給紙ローラの両端部分が第2のシリコーンゴム組成物を用いて形成されてなる給紙ローラが形成された。
(静摩擦係数の測定)
HEIDON TYPE14(新東科学株式会社製 表面性測定機)に、コピー用紙(富士ゼロックス株式会社製、商品名:V−Paper)を装填し、外径9mm、及び軸線長さ60mmのシャフトの外周面に、外径20mm、及び軸方向長さ(弾性層長さ)25mmの寸法を有する円筒形のゴムを成形してなる給紙ローラがRANGE25%100g荷重で前記コピー用紙を押さえ付けた状態で、600mm/minの速さで、前記給紙ローラを前記コピー用紙に対して90mm転動移動させた。この時、移動開始地点から10mm迄の領域と移動開始地点から80〜90mm迄の領域における静摩擦係数値を除外した静摩擦係数値の平均値を、初期摩擦係数とした。
次に説明する耐久性試験を行う前のコピー用紙について静摩擦係数を上述のとおりにして測定した静摩擦係数を初期静摩擦係数とした。
次に説明する耐久性試験機で給紙ローラに紙に摺接することにより、模擬的に給紙ローラで所定枚数の紙送りを行ったのと同じ状態を作り出し、模擬的に所定枚数の紙送りを行った給紙ローラにおけるシリコーン弾性層中央部の静摩擦係数を上述のとおりにして測定することにより得られた静摩擦係数を耐久試験後静摩擦係数とした。
なお、耐久性試験機は、具体的には、図4及び図5に示される構造を有する耐久試験機を使用した。この耐久試験機は、図4及び図5に示されるように、錐台の下端面両側に設けられた懸垂保持体と、この懸垂保持体に、ベアリングを介して回転可能に保持された回転土台ローラと、この回転土台ローラの周側面に、この回転土台ローラの軸線の方向と平行に軸線が配置されるように給紙ローラの回転軸を支持する一対のベアリングと、前記一対のベアリングに保持された給紙ローラに対して接触圧を調整するために前記錐台の上面に配置された調整錐と、前記回転土台ローラを回転させるモータ及び駆動ベルトからなる駆動部とを有する。
その結果を表1及び表2に示す。表1及び表2において、「シリコーン弾性層中央部初期静摩擦係数」は、耐久性試験機に装填する前の給紙ローラにおけるシリコーン弾性層の静摩擦係数を意味し、「シリコーン弾性層中央部摩擦係数25h後」は、耐久性試験機に装填した給紙ローラを、回転土台ローラに装填したA4用紙に接触しつつ回転させ、その回転を25時間継続した後に耐久性試験機から取り出した給紙ローラにおけるシリコーン弾性層の静摩擦係数を意味し、同様に「シリコーン弾性層中央部摩擦係数50h後」との記載における「50h」は耐久試験機に装填した給紙ローラをA4用紙に接触回転させ続けた時間を示す。
耐久試験後静摩擦係数変化率は、以下の計算式によった。
[「シリコーン弾性層中央部初期摩擦係数」−「シリコーン弾性層中央部摩擦係数300h後」]/「シリコーン弾性層中央部初期摩擦係数」
Figure 0006167362
Figure 0006167362
表1及び表2における硬度(A)は、JIS A硬度であり、JIS K6253に準じて測定された値である。なお、比較例1は耐久試験100時間から150時間の間に破損したため、試験を中止した為、記載していない。
抵抗値は、同様の配合で2mmのシートを作成し、高抵抗率計「Hiresta−UP」(商品名、三菱化学株式会社製、URSプローブ)を用いて、シートの内側表面にURSプローブを接触させた状態で、JIS K6911に従って、500Vの電圧を10秒間印加したときの表面抵抗値を測定することにより、求めた。なお、シリコーン弾性層における中央部に導電材が含まれていないものは抵抗値を「−」で示される。
表1及び表2の結果から明らかなように、シリカ含有量がシリコーンゴム100質量部に対して3質量部よりも少ないと、ゴムの強度が小さく破損し、13.5質量部よりも多いと、摩擦力の初期からの低下率が10%を超え、摩擦係数が1.3未満であると著しく給紙搬送力に影響があるため、本願発明の課題を解決することができない。実施例1、2、4〜9及び参考例ではシリカの含有量が3〜13.5質量部の範囲内にあり、初期静摩擦係数が1.3〜1.7の範囲内にあり、低下変動率が10%以内であると、60万枚(300÷5×10k)の紙送りを実現することができて本願発明の課題を解決することができることが分かる。
1 給紙ローラ
2 軸体
3 シリコーン弾性層
3A 端部
3B 中央部
30 画像形成装置
31 像担持体
32 帯電手段
33 露光手段
34 転写手段
35 定着装置
36 被転写体
37 クリーニング手段
40 現像手段
41 現像剤収納部
42 現像剤
43 現像剤供給手段
44 現像剤担持体
45 現像剤規制部材
50 筐体
52 開口
53 定着ローラ
54 無端ベルト支持ローラ
55 無端ベルト
56 加圧ローラ
57 加熱手段
60 給紙装置
61 給紙カセット
63 送り込みローラ

Claims (7)

  1. 軸線方向に沿って両端部の間に形成された中央部を有するシリコーン弾性層を最外層として備えている給紙ローラであって、
    前記中央部は、シリコーンゴム100質量部に対して3〜質量部のシリカを含有し、前記中央部は0.99〜1.15g/cm の比重を有し、
    下記測定方法による初期静摩擦係数が1.3〜1.7であり、前記給紙ローラの300時間の耐久試験後の静摩擦係数が前記初期静摩擦係数と比較して、低下変動率が2.6%以内である給紙ローラ。
    <初期静摩擦係数の測定方法>
    HEIDON TYPE14(新東科学株式会社製 表面性測定機)に、コピー用紙(富士ゼロックス株式会社製、商品名:V−Paper)を装填し、外径10mm、及び軸線長さ60mmのシャフトの外周面に、外径20mm、及び軸方向長さ(弾性層長さ)25mmの寸法を有する円筒形のシリコーンゴム弾性層を成形してなる給紙ローラがRANGE25%100g荷重で前記コピー用紙を押さえ付けた状態で、600mm/minの速さで、前記コピー用紙に対して前記給紙ローラを90mm転動移動させる。この時、移動開始地点から10mm迄の領域と移動開始地点から80〜90mm迄の領域における静摩擦係数値を除外した静摩擦係数値の平均値を、初期摩擦係数とする。
  2. 前記中央部は、1010〜1014(Ω/□)の表面抵抗値を有している請求項1に記載の給紙ローラ。
  3. 前記両端部それぞれは、シリコーンゴム100質量部に対して15〜40質量部のシリカを含有している請求項1又は2に記載の給紙ローラ。
  4. 前記中央部は、分子内にケイ素原子の結合する少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100質量部とシリカ3〜13.5質量部と過酸化物硬化剤とを含有する第1のシリコーンゴム組成物で形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の給紙ローラ。
  5. 前記両端部それぞれは、分子内にケイ素原子の結合する少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100質量部とシリカ15〜40質量部と過酸化物硬化剤とを含有する第2のシリコーンゴム組成物で形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の給紙ローラ。
  6. 前記両端部は、その合計の長さが、給紙ローラ全長に対して2〜15%又は5.0mm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の給紙ローラ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の給紙ローラを備えている画像形成装置。
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