JPH0777563B2 - 意匠部を有するインサート補強部材及び靴底 - Google Patents

意匠部を有するインサート補強部材及び靴底

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JPH0777563B2
JPH0777563B2 JP3909491A JP3909491A JPH0777563B2 JP H0777563 B2 JPH0777563 B2 JP H0777563B2 JP 3909491 A JP3909491 A JP 3909491A JP 3909491 A JP3909491 A JP 3909491A JP H0777563 B2 JPH0777563 B2 JP H0777563B2
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Japan
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insert reinforcing
shoe sole
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insert
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雅央 小川
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Mizuno Corp
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウォーキング用靴や一
般靴等の靴底の改良に関するものである。(特に防滑性
を有する靴底に関するものである。)
【0002】
【従来の技術】従来より、ウォーキング用靴や一般靴等
の靴底としては、種々のものが既に公知になっている。
その内、特に雨の日等に履用した場合に、滑り難い靴底
として防滑性を有する靴底が市場に出回って来ている。
これら従来より公知の防滑性を有する靴底を一例として
説明すれば、例えばウィスカーやセラミックスやカーボ
ランダムその他の防滑性を有する粒子素材を合成ゴム等
に配合して形成した防滑性ソール部材を靴底の前部踏み
付け部や踵部に配置し、その周りを発泡合成樹脂で一体
化して靴底を成形すると言った防滑性を有する靴底が市
場に出ているほか、滑り難い意匠を靴底全面に施した防
滑性を有するラバーやエラストマー製の靴底も市場に出
回っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の防滑性を
有する靴底においては、以下のような問題点を有してい
た。即ち、前者の場合には、ウィスカーやセラミックス
やカーボランダムその他の粒子を合成ゴムに配合して形
成した防滑性ソール部材を靴底の前部踏み付け部や踵部
に配置し、その周りを発泡合成樹脂で一体化して靴底を
成形しているため、靴底自体の重量が重くなり過ぎると
言った欠点を有していた。又、同様に滑り難い意匠を施
した防滑性を有する靴底においても靴底全面に装着配置
する形態であり、又どうしてもラバーやエラストマーで
成形されているため、靴底自体の重量が増加し、履用時
に疲労し易いと言った欠点をも有していた。その他、従
来の防滑性を有する靴底では、アッパーとの接続部であ
るコバの部分も発泡合成樹脂で成形されているため、こ
のコバの部分に、どうしても気泡によるピンホールや欠
膠部が生じ易く、靴底自体の歩留や外観が悪くなると言
った欠点を有していた。又、靴底本体を発泡合成樹脂で
成形しているため、どうしても屈曲性能を保持するため
には肉厚が厚くなり、更に靴底自体の重量が増加すると
言った欠点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、これら従来の
欠点に鑑み、軽量化が可能で、クッション性や屈曲性が
良好で、歩留や生産性が良好な特に防滑性を有するイン
サート補強部材及び靴底を供給することを目的になされ
たものである。即ち、本発明においては、任意意匠より
なる意匠部をインサートし、発泡合成樹脂にて一体的に
靴底本体を形成してなる靴底において、該靴底にインサ
ートする意匠部は、他の部分と一体的に形成されたイン
サート補強部材であって、且つ該インサート補強部材を
上記靴底より剛性の高い素材を用いて、略靴底形状に形
成すると共に、該インサート補強部材の外周縁部には、
金型挟持用片部を形成し、更に前記外周縁部の内側にコ
バ部を形成し、該コバ部に連設して所望箇所に任意意匠
を形成した意匠部を配置すると共に、該意匠部はリブ又
はプレートにより一体的に連設して形成されていること
を特徴とする意匠部を有するインサート補強部材であ
る。
【0005】なお、前記インサート補強部材のシャンク
相当箇所に熱可塑性合成樹脂をマトリックスとする長繊
維強化熱可塑性プラスチック板(スタンパブルシート)
を配置することも出来る。又、前記インサート補強部材
には、適宜任意形状の開口部を形成したり、踵部相当箇
所に、凹部を形成することも出来る。その他、前記イン
サート補強部材の少なくとも意匠部を形成する箇所に
は、防滑素材を使用することも出来る。
【0006】更に、任意意匠よりなる意匠部材をインサ
ートし、発泡合成樹脂にて一体的に靴底本体を形成して
なる靴底において、該靴底にインサートする意匠部材
は、他の部分と一体的に形成されたインサート補強部材
であって、即ち該インサート補強部材を上記靴底より剛
性の高い素材を用いて、略靴底形状に形成すると共に、
該インサート補強部材の外周縁部には、金型挟持用片部
を形成し、更に前記外周縁部の内側にコバ部を形成し、
該コバ部に連設して所望箇所に任意意匠を形成した意匠
部を配置すると共に、該意匠部はリブ又はプレートによ
り一体的に連設して形成しておき、更に該インサート補
強部材を発泡合成樹脂で一体化して靴底を形成したこと
を特徴とする意匠部を有するインサート補強部材を介在
した靴底とすることも出来る。
【0007】なお、その際本発明の意匠部を有するイン
サート補強部材を介在した靴底において、前記インサー
ト補強部材のシャンク相当箇所に熱可塑性合成樹脂をマ
トリックスとする長繊維強化熱可塑性プラスチック板
(スタンパブルシート)を配置することも出来る。又、
前記意匠部を有するインサート補強部材を介在した靴底
において、前記インサート補強部材には、適宜任意形状
の開口部を形成したり、踵部相当箇所に、凹部を形成す
ることも出来る。更に、本発明の意匠部を有するインサ
ート補強部材を介在した靴底においては、前記インサー
ト補強部材の少なくとも意匠部を形成する箇所には、防
滑素材を使用することも出来る。
【0008】
【作用】以上のように本発明の意匠部を有するインサー
ト補強部材及びインサート補強部材を介在した靴底にお
いては、インサート補強部材本体を靴底より剛性の高い
素材を用いて、略靴底形状に形成すると共に、該インサ
ート補強部材本体の外周縁部には、金型挟持用片部を形
成し、更に前記外周縁部の内側にコバ部を形成し、該コ
バ部に連設して所望箇所に任意意匠を有する意匠部を形
成すると共に、該意匠部は、リブ又はプレートにより一
体に連設するように形成しているため、例えば熱可塑性
合成樹脂を使用して射出成形時には、熱可塑性合成樹脂
の流動性が良好となり、生産の歩留が良好なインサート
補強部材を成形することが出来る。又、本発明のインサ
ート補強部材としては、ラバーやエラストマーを使用し
て成形することが出来ると共に、前述のごとく意匠部が
リブ又はプレートやその他の部分と一体になった構成で
あるため、成形後に金型から取り出し易く、作業効率が
良好となる。
【0009】更に、本発明のインサート補強部材におい
ては、意匠部がコバ部やリブ又はプレートと一体に連設
されているほか、インサート補強部材自体が、略靴底形
状で且つボックス状に形成されているため、形状安定性
が良好で靴底本体を成形する金型に設置する際も組み込
み易く、更に金型挟持用片部により金型に確実に挟持出
来るため、発泡合成樹脂の液漏れを防止し、靴底の生産
性も良好となる。
【0010】更に、インサート補強部材のシャンク相当
箇所に熱可塑性合成樹脂をマトリックスとする長繊維強
化熱可塑性プラスチック板(スタンパブルシート)を配
置することにより、インサート補強部材自体の剛性も向
上するため、金型に組み込む際の安定性もより向上す
る。又、本発明のインサート補強部材には、適宜任意形
状の開口部を形成しておくことも可能であるため軽量化
出来るほか、踵部に軽量補助芯材を使用することによ
り、更に軽量化が可能となる。その他開口部の形状を変
化さすことにより射出成形時のランナーの位置を設定す
る際にも最適な位置を選択出来る。
【0011】更に、前記インサート補強部材を発泡合成
樹脂で一体化して靴底本体を形成することによりインサ
ート補強部材を有する靴底とした場合には、これらイン
サート補強部材に形成したリブ又はプレートの形状や肉
厚により、従来よりも薄肉に設計することが可能とな
り、且つ靴底本体の屈曲性が自由に設定出来るため、設
計の自由度が著しく向上する。又、本発明のインサート
補強部材を配置することにより、剛性や屈曲性を自由に
増減することが出来るため、足の安定性も増大し、足の
障害を防止することも出来る。
【0012】その他、本発明の意匠部を有するインサー
ト補強部材を介在した靴底本体においては、意匠部の上
面に発泡合成樹脂が配置されることから、履用時にこれ
ら意匠部の突き上げ感を大幅に緩和出来るため、長時間
履用をしても疲労感が軽減し、履用感の良好な靴底を提
供することが出来る。
【0013】更に、本発明の意匠部を有するインサート
補強部材を介在した靴底においては、インサート補強部
材のシャンク相当箇所に熱可塑性合成樹脂をマトリック
スとし、カーボン繊維やグラス繊維やアラミド繊維その
他の補強繊維を使用した長繊維強化熱可塑性プラスチッ
ク板(スタンパブルシート)を装填配置することが出来
るため、特にヒール付き靴においては、シャンク相当箇
所の剛性を著しく増大させることが出来ると共に、従来
の金属製シャンクに比較して軽量化が可能となる。又、
本発明のインサート補強部材を有する靴底において、イ
ンサート補強部材には、適宜任意形状の開口部を形成し
ておくことにより、発泡合成樹脂で一体化した際にこれ
ら開口部に発泡合成樹脂が充填されるため、投錨効果に
よりインサート補強部材と発泡合成樹脂との密着性をよ
り向上さすことが出来る。
【0014】その他、本発明の意匠部を有するインサー
ト補強部材を介在した靴底において、インサート補強部
材の少なくとも意匠部には、防滑性を有するウィスカー
やセラミックスやカーボランダムその他の防滑素材を合
成樹脂や合成ゴムやエラストマー等に配合して、成形す
ることが可能である。これら、防滑素材は、耐摩耗性を
も合わせ持つため、意匠部自体の耐摩耗性も向上し、靴
底自体の耐久性が著しく良好となる。又、本発明の意匠
部を有するインサート補強部材を介在した靴底において
は、意匠部の意匠を防滑性を有する任意な意匠に出来る
ほか、意匠部自体の配置も靴の用途に合わせて任意の位
置に配置することが出来るため、防滑効果を発揮するこ
とが出来る。
【0015】更に、本発明の意匠部を有するインサート
補強部材を介在した靴底においては、靴底として仕上げ
る場合には、インサート補強部材として形成した金型挟
持用片部を切除して、合成樹脂製のコバ部が露呈するよ
うな構造になるため、従来の発泡合成樹脂製のコバ部の
ように、気泡によるピンホールのため、欠膠部が生じて
外観不良を呈すると言った欠点を防止し、靴底自体の外
観が良好になり高級感を呈する靴底を提供出来る。
【0016】なお、本発明においては、意匠部を有する
インサート補強部材を形成する熱可塑性合成樹脂として
は、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミドエ
ラストマー樹脂その他を適宜選択して使用することが出
来るほか、合成ゴムやエラストマーを使用することが可
能である。更に、靴底本体を形成する発泡合成樹脂とし
ては、発泡ポリウレタン樹脂を使用することが望まし
い。
【0017】
【実施例】本発明に係る意匠部を有するインサート補強
部材及び意匠部を有するインサート補強部材を介在した
靴底の実施例を図面に基づいて説明すれば、以下のよう
になる。即ち、第1図乃至第5図に示すように、任意意
匠よりなる意匠部をインサートし、発泡合成樹脂にて一
体的に靴底本体を形成してなる靴底において、該靴底に
インサートする意匠部は、他の部分と一体的に形成され
たインサート補強部材1であって、且つ該インサート補
強部材1を上記靴底より剛性の高い素材を用いて、略靴
底形状に形成すると共に、該インサート補強部材1の外
周縁部1aには、金型挟持用片部2を形成し、更に前記
外周縁部1aの内側にコバ部3を形成し、該コバ部3に
連設して所望箇所に任意意匠を形成した意匠部4を配置
すると共に、該意匠部4はリブ5又はプレート6により
一体的に連設して形成されていることを特徴とする意匠
部4を有するインサート補強部材1である。
【0018】又、本発明のその他実施例としては、第1
2図乃至第13図に示すように、インサート補強部材1
のシャンク相当箇所7に熱可塑性合成樹脂をマトリック
スとする長繊維強化熱可塑性プラスチック板(スタンパ
ブルシート)8を配置したことを特徴とするものであ
る。なお、前記インサート補強部材1には、適宜任意形
状の開口部9を形成することも可能である。その他前記
インサート補強部材1の踵部相当箇所7’に、凹部9’
を形成することも可能である。又、前記インサート補強
部材1の少なくとも意匠部4を形成する箇所には、防滑
素材を使用することも可能である。
【0019】更に、本発明のその他実施例としては、第
6図乃至第11図に示すように、任意意匠よりなる意匠
部をインサートし、発泡合成樹脂にて一体的に靴底本体
を形成してなる靴底において、該靴底にインサートする
意匠部は、他の部分と一体的に形成されたインサート補
強部材1であって、且つ該インサート補強部材1を上記
靴底より剛性の高い素材を用いて、略靴底形状に形成す
ると共に、該インサート補強部材1の外周縁部1aに
は、金型挟持用片部2を形成し、更に前記外周縁部1a
の内側にコバ部3を形成し、該コバ部3に連設して所望
箇所に任意意匠を形成した意匠部4を配置すると共に、
該意匠部4はリブ5又はプレート6により一体的に連設
して形成しておき、更に該インサート補強部材1を発泡
合成樹脂で一体化して靴底を形成したことを特徴とする
意匠部4を有するインサート補強部材1を介在した靴底
10である。
【0020】なお、本発明のその他実施例として、第1
4図乃至第15図に示すように、意匠部4を有するイン
サート補強部材1を介在した靴底10において、前記意
匠部4を有するインサート補強部材1のシャンク相当箇
所7に熱可塑性合成樹脂をマトリックスとする長繊維強
化熱可塑性プラスチック板(スタンパブルシート)8を
配置することも可能である。又、本発明に係る意匠部4
を有するインサート補強部材1を介在した靴底10にお
いては、前記インサート補強部材1として、適宜任意形
状の開口部9を形成したものを使用することも可能であ
る。その他、前記インサート補強部材の踵部相当箇所
7’に、凹部9’を形成したり、軽量補助芯材11を使
用することも可能である。又、前記インサート補強部材
1の少なくとも意匠部4を形成する箇所には、防滑素材
を配合したものを使用することも可能である。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の意匠部を有するイ
ンサート補強部材及び意匠部を有するインサート補強部
材を介在した靴底においては、インサート補強部材本体
を靴底より剛性の高い素材を用いて、略靴底形状に形成
すると共に、該インサート補強部材本体の外周縁部に
は、金型挟持用片部を形成し、更に前記外周縁部の内側
にコバ部を形成し、該コバ部に連設して所望箇所に意匠
部を形成すると共に、該意匠部は、リブ又はプレートに
より一体に連設するように形成しているため、射出成形
時には、熱可塑性合成樹脂の流動性が良好となり、生産
の歩留の良好なインサート補強部材を成形することが出
来るほか、合成ゴムやエラストマーを使用した場合に
は、開口部や踵部相当箇所に、凹部を形成しているた
め、従来の意匠部と異なり、著しく軽量化が可能となる
と言った効果を生じる。なお、踵部相当箇所に形成した
凹部に軽量補助芯材を挿着することにより、更に軽量化
が可能となる。
【0022】又、本発明の意匠部を有するインサート補
強部材を介在した靴底においては、インサート補強部材
の少なくとも意匠部には、防滑性を有するウィスカーや
セラミックスやカーボランダムその他の防滑素材を合成
樹脂や合成ゴムやエラストマー等に配合して、成形する
ことが可能であり、これら防滑素材は、耐摩耗性をも合
わせ持つため、意匠部自体の耐摩耗性も向上し、耐久性
を有する靴底が提供出来る。又、本発明の意匠部を有す
るインサート補強部材を介在した靴底においては、意匠
部の意匠を防滑性を有する任意な意匠に出来るほか、意
匠部自体の配置も靴の用途に合わせて任意の位置に配置
することが出来るため、防滑効果を発揮する靴底を提供
することが出来る。
【0023】更に、本発明の意匠部を有するインサート
補強部材及び意匠部を有するインサート補強部材を介在
した靴底においては、意匠部がコバ部やリブ又はプレー
トと一体に連設されているため、金型にインサート補強
部材を組み込む場合にも意匠部の装着位置が一定してお
り、組み込み易く作業効率が向上すると言った効果も生
じる。又、インサート補強部材自体が、略靴底形状で且
つボックス状に形成されているため、形状安定性が良好
で靴底本体を成形する金型に設置する際も組み込み易
く、更に金型挟持用片部により金型に確実に挟持出来る
ため、発泡合成樹脂の液漏れを防止し、歩留が良く生産
性も更に向上すると言った効果も生じる。
【0024】更に、本発明の意匠部を有するインサート
補強部材及び意匠部を有するインサート補強部材を介在
した靴底においては、前記インサート補強部材のシャン
ク相当箇所に熱可塑性合成樹脂をマトリックスとする長
繊維強化熱可塑性プラスチック板(スタンパブルシー
ト)を配置することにより、インサート補強部材自体の
剛性も向上するため、金型に組み込む際の安定性もより
向上すると言った効果も生じる。又、本発明に係る前記
インサート補強部材には、適宜任意形状の開口部を形成
しておくことも可能であるため、前述のごとく軽量化出
来るほか、開口部の形状を変化さすことにより射出成形
時のランナーの位置を設定する際にも最適な位置を選択
出来ると言った効果も生じる。
【0025】更に、本発明に係るインサート補強部材を
発泡合成樹脂で一体化して靴底本体を形成することによ
りインサート補強部材を有する靴底とした場合には、こ
れらインサート補強部材に形成したリブ又はプレートの
形状や肉厚により、靴底本体の屈曲性が自由に設定出来
るため、設計の自由度が著しく向上すると言った効果を
奏する。その他、従来の発泡合成樹脂単体の靴底本体で
は、剛性が不足していた箇所にも、本発明のインサート
補強部材を配置することにより、剛性や屈曲性を自由に
増減することが出来るため、足の安定性を増大し、足の
障害防止にもつながると言った効果を生じる。
【0026】その他、本発明に係るインサート補強部材
を有する靴底本体においては、意匠部の上面に発泡合成
樹脂が配置されることから、履用時にこれら意匠部の突
き上げ感を大幅に緩和出来るため、長時間履用しても疲
労感を軽減して、履用感の良好な靴底を提供することが
出来る。更に、本発明に係る意匠部を有するインサート
補強部材を介在した靴底においては、インサート補強部
材のシャンク相当箇所に熱可塑性合成樹脂をマトリック
スとし、カーボン繊維やグラス繊維やアラミド繊維その
他の補強繊維を使用した長繊維強化熱可塑性プラスチッ
ク板(スタンパブルシート)を装填配置することが出来
るため、特にヒール付き靴においては、シャンク相当箇
所の剛性を著しく増大させることが出来ると共に、従来
の金属製シャンクに比較して軽量化が可能となり、軽い
靴を供給出来る。
【0027】又、本発明に係る意匠部を有するインサー
ト補強部材を介在した靴底において、インサート補強部
材には、適宜任意形状の開口部を形成しておくことによ
り、発泡合成樹脂で一体化した際にこれら開口部に発泡
合成樹脂が充填されるため、投錨効果によりインサート
補強部材と発泡合成樹脂との密着性がより向上し、耐久
性の良好な靴を供給出来る。更に、本発明に係る意匠部
を有するインサート補強部材を介在した靴底において
は、靴底として仕上げる場合には、インサート補強部材
として形成した金型挟持用片部を切除して、合成樹脂製
のコバ部が露呈するような構造になるため、従来の発泡
合成樹脂製のコバ部のように、気泡によるピンホールの
ため、欠膠部が生じて外観不良を呈すると言った欠点を
防止し、靴底自体の外観が良好になり高級感を呈する靴
底を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る意匠部を有するインサート補強部
材の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1のA−A部分の要部断面図である。
【図3】図1のB−B部分の要部断面図である。
【図4】図1のC−C部分の要部断面図である。
【図5】図1のD−D部分の要部断面図である。
【図6】本発明に係る意匠部を有するインサート補強部
材を介在した靴底本体の一実施例を示す側面図である。
【図7】本発明に係る意匠部を有するインサート補強部
材を介在した靴底本体の一実施例を示す平面図である。
【図8】図7のa−a部分の要部断面図である。
【図9】図7のb−b部分の要部断面図である。
【図10】図7のc−c部分の要部断面図である。
【図11】図7のd−d部分の要部断面図である。
【図12】本発明に係る意匠部を有するインサート補強
部材のその他実施例を示す平面図である。
【図13】図13のE−E部分の要部断面図である。
【図14】本発明に係る意匠部を有するインサート補強
部材を介在した靴底本体のシャンク相当箇所にスタンパ
ブルシートを配置した靴底本体の一実施例を示す平面図
である。
【図15】図14のf−f部分の要部断面図である。
【符合の説明】
1 インサート補強部材 1a 外周縁部 2 金型挟持用片部 3 コバ部 4 意匠部 5 リブ 6 プレート 7 シャンク相当箇所 7’ 踵部相当箇所 8 長繊維強化熱可塑性プラスチック板(スタンパブ
ルシート) 9 開口部 9’ 凹部10 靴底 11 軽量補助心材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意意匠よりなる意匠部をインサート
    し、発泡合成樹脂にて一体的に靴底本体を形成してなる
    靴底において、該靴底にインサートする意匠部は、他の
    部分と一体的に形成されたインサート補強部材であっ
    て、且つ該インサート補強部材を上記靴底より剛性の高
    い素材を用いて、略靴底形状に形成すると共に、該イン
    サート補強部材の外周縁部には、金型挟持用片部を形成
    し、更に前記外周縁部の内側にコバ部を形成し、該コバ
    部に連設して所望箇所に任意意匠を形成した意匠部を配
    置すると共に、該意匠部はリブ又はプレートにより一体
    的に連設して形成されていることを特徴とする意匠部を
    有するインサート補強部材。
  2. 【請求項2】 前記インサート補強部材のシャンク相当
    箇所に熱可塑性合成樹脂をマトリックスとする長繊維強
    化熱可塑性プラスチック板(スタンパブルシート)を配
    置したことを特徴とする請求項1の意匠部を有するイン
    サート補強部材。
  3. 【請求項3】 前記インサート補強部材には、適宜任意
    形状の開口部が形成されていることを特徴とする請求項
    1又は請求項2の意匠部を有するインサート補強部材。
  4. 【請求項4】 前記インサート補強部材の踵部相当箇所
    に、凹部を有することを特徴とする請求項1、請求項2
    又は請求項3の意匠部を有するインサート補強部材。
  5. 【請求項5】 前記インサート補強部材の少なくとも意
    匠部を形成する箇所には、防滑素材が使用されているこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求
    項4の意匠部を有するインサート補強部材。
  6. 【請求項6】 任意意匠よりなる意匠部をインサート
    し、発泡合成樹脂にて一体的に靴底本体を形成してなる
    靴底において、該靴底にインサートする意匠部は、他の
    部分と一体的に形成されたインサート補強部材であっ
    て、且つ該インサート補強部材を上記靴底より剛性の高
    い素材を用いて、略靴底形状に形成すると共に、該イン
    サート補強部材の外周縁部には、金型挟持用片部を形成
    し、更に前記外周縁部の内側にコバ部を形成し、該コバ
    部に連設して所望箇所に任意意匠を形成した意匠部を配
    置すると共に、該意匠部はリブ又はプレートにより一体
    的に連設して形成しておき、更に該インサート補強部材
    を発泡合成樹脂で一体化して靴底を形成したことを特徴
    とする意匠部を有するインサート補強部材を介在した靴
    底。
  7. 【請求項7】 前記インサート補強部材を有する靴底に
    おいて、前記インサート補強部材のシャンク相当箇所に
    熱可塑性合成樹脂をマトリックスとする長繊維強化熱可
    塑性プラスチック板(スタンパブルシート)を配置した
    ことを特徴とする請求項6の意匠部を有するインサート
    補強部材を介在した靴底。
  8. 【請求項8】 前記インサート補強部材を有する靴底に
    おいて、前記インサート補強部材には、適宜任意形状の
    開口部が形成されていることを特徴とする請求項6又は
    請求項7の意匠部を有するインサート補強部材を介在し
    た靴底。
  9. 【請求項9】 前記インサート補強部材を有する靴底に
    おいて、前記インサート補強部材の踵部相当箇所に、凹
    部を有することを特徴とする請求項6、請求項7又は請
    求項8の意匠部を有するインサート補強部材を介在した
    靴底。
  10. 【請求項10】 前記インサート補強部材を有する靴底
    において、前記インサート補強部材の少なくとも意匠部
    を形成する箇所には、防滑素材が使用されていることを
    特徴とする請求項6、請求項7、請求項8又は請求項9
    の意匠部を有するインサート補強部材を介在した靴底。
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