JPH0777435A - 磁気センサー - Google Patents

磁気センサー

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Publication number
JPH0777435A
JPH0777435A JP24732993A JP24732993A JPH0777435A JP H0777435 A JPH0777435 A JP H0777435A JP 24732993 A JP24732993 A JP 24732993A JP 24732993 A JP24732993 A JP 24732993A JP H0777435 A JPH0777435 A JP H0777435A
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JP
Japan
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magnetic sensor
bobbin
coil
magnetism collecting
resin
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP24732993A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Narita
隆行 成田
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Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気センサーの製造工程中や半田付け作業時
に加熱を受けても、ボビン等の変形がなくしかも熱的悪
影響を受けることを防止する。 【構成】 モータのロータ等からなる移動体の表面に配
設した永久磁石等の磁気発生素子に近接させ、この磁気
発生素子からの磁界を検出する磁気センサーは、磁気発
生素子に対向する面に集磁部11aを形成した集磁コア
11と、この集磁コア11にボビン12を介して巻回し
たコイル13と、ボビン12に設けられた端子14とを
有し、集磁コア11及びコイル13等の各部品は、半田
28の溶解温度よりも高い荷重たわみ温度を有する熱可
塑性樹脂からなる封止材15により封止し、ボビン12
を封止材15よりも高い耐熱性を有する樹脂によって形
成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転体等の移動体の表
面に配設した磁気発生素子の磁界を検出して位置信号や
インデックス信号等を発生させる磁気センサーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、ビデオテープレコーダの回転ヘ
ッド駆動装置においては、実開昭61−38880号公
報に示すように、シリンダー内に配設した一対の回転ヘ
ッドを回転駆動するブラシレスモータのロータの外周表
面に、永久磁石からなる磁気発生素子を配設し、この磁
気発生素子をホール素子或いは検出コイルからなる磁気
センサーによって検出することにより上記一対の回転ヘ
ッドに対する記録信号或いは再生信号を適宜のタイミン
グによって切り替えるための位置信号を得るようにして
いる。
【0003】また、3.5インチ型のフロッピーディス
ク装置においては,特開昭61−82374号公報に示
されるように、ディスクを回転駆動するモータのロータ
の外周表面に固着した永久磁石を上記の例と同様の磁気
センサーによって検出することにより、インデックス信
号を得るようにしている。
【0004】図16及び図17は、回転ヘッド装置また
はフロッピーディスク装置における信号発生装置を示
し、回転ヘッドもしくはフロッピーディスクを回転駆動
するモータのロータ1の外周には、インデックス用の永
久磁石からなる磁気発生素子2が突出して固着配置され
ている。この磁気発生素子2に近接対向するように検出
コイル型の磁気センサー3が上記モータの基板5に固定
され、上記磁気センサー3から導出された端子4は基板
5の印刷配線パターンに半田付接続されている。そし
て、ロータ1の回転により1回転毎に磁気発生素子2と
磁気センサー3とが近接対向し、磁気センサー3に磁界
が加えられて端子4から所定の信号が検出される。
【0005】図15は、一般に実用に供されている検出
コイル型の磁気センサー3を示している。この磁気セン
サー3は、鉄等の磁性材によって形成された略ロ字状の
集磁コア6と、この集磁コア6の後方に合成樹脂からな
るボビン7を介して巻回したコイル8と、上記ボビン7
に設けられた端子4と、これら各部品を収納する金属或
いは合成樹脂製のケース9とによって構成されている。
上記集磁コア6の磁気発生素子2に対向する前面には、
ギャップを設けて左右に縦方向の平行な面を有する集磁
部6aが形成されている。この集磁部6aを上記ケース
9の前面から露出させて集磁コア6及びコイル8等をケ
ース9内に収納すると共に、端子4の先端4aを導出さ
せる。その後、ケース9の底面に形成された開口から液
状のエポキシ樹脂をポッティングし、オーブンにて加熱
硬化させることにより上記各部品を封止固定している。
【0006】以上のように形成された磁気センサー3
は、図17に示すように、モータの基板5に位置決めし
て固定し、さらに、端子4の先端4aと回路パターンと
をリフロー炉にてクリーム半田を加熱して半田付け接続
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の検出コイル
型の磁気センサーは、他のホール素子等に必要なバイア
ス電流が不要で省電力になると共に、出力信号電圧が大
きく増幅器が不要なうえに温度特性が良好な特徴を有し
ている。しかしながら、上記磁気センサーにあっては、
構成各部品をケースに収納して封止するためにエポキシ
樹脂をポッティングして加熱硬化したり、或いは、端子
と回路パターンを半田付けするために、リフロー或いは
ディップ等によって約240℃程度で加熱すると、内部
のボビンやコイルの絶縁皮膜が変形したり絶縁不良を生
ずる問題がある。また、封止用の樹脂をポッティングし
た場合にボビンが熱変形を起こし、コイルや集磁コア等
に応力を与え、諸特性が変化する等の悪影響が生ずる問
題があった。
【0008】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、磁気センサーの製造工程中や半田
付け作業時に加熱を受けても、ボビン等の変形がなくし
かも熱的悪影響を受けることのない磁気センサーを提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動体の表面
に配設した磁気発生素子に近接させ、この磁気発生素子
からの磁束を検出する磁気センサーであって、この磁気
センサーは、上記磁気発生素子に対向する面に集磁部を
形成した集磁コアと、この集磁コアに合成樹脂製のボビ
ンを介して巻回したコイルとを少なくとも有し、上記集
磁コア及びコイル等の各部品は、荷重たわみ温度を22
0℃とした熱可塑性樹脂からなる封止材により封止する
と共に、上記ボビンを上記封止部材よりも高い耐熱性を
有する樹脂によって形成したことを特徴としている。
【0010】
【作用】集磁コア及びコイルを巻回したボビン等の各部
品を封止する熱可塑性樹脂からなる封止材の成形温度よ
りも、ボビンを形成する樹脂の荷重たわみ温度を高く設
定しているため、封止材を成形する際にもボビンが変形
することがなくなる。また、リフロー等によって端子を
半田付けする際に加熱しても、ボビンが変形しないた
め、集磁コア及びコイル等に対して悪影響を及ぼすこと
が防止される。さらに、コイルを形成するマグネットワ
イヤも耐軟化温度を高くしているため、皮膜の剥離が未
然に防止される。このため、磁気センサーとして必要な
諸特性を満足させることが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明にかかる磁気センサーの実施例
について図面を参照しながら説明する。図1において、
磁気センサー10は、前方に集磁部11aを形成した集
磁コア11と、この集磁コア11の後方に合成樹脂によ
って形成されたボビン12を介して巻回したコイル13
と、ボビン12に一端をインサートまたは挿入されて一
体に設けられた一対の端子14とを有している。さら
に、集磁コア11及びコイル13等の各部品は、半田の
溶解用温度よりも高い例えば220℃以上の荷重たわみ
温度を有する熱可塑性樹脂からなる封止材15により封
止され、この封止材15自体によって磁気センサー10
の外形が構成されている。さらに、底面には、左右一対
の脚部16,16が封止材15によって一体形成されて
いる。
【0012】上記集磁コア11は、肉薄の鋼板等からな
る軟磁性板によって形成され、好ましくは厚さが0.3
mm程度の電気亜鉛めっき鋼板(SECC)が用いられ
る。この鋼板をプレス加工によって打ち抜き及び折り曲
げ加工され、図2に示すように前方の横幅が約4.5m
m、奥行約1.6mmとしたロ字状の四角形に形成されて
いる。そして、前方は高さ方向に2mm程の幅広に形成さ
れていて、左右から相寄る平行な面の間に最終寸法とし
て0.3mm程度のギャップ11bが設けられた集磁部1
1aが形成されている。集磁部11aから後方に至る左
右の側面は、テーパ部を介して幅狭に形成されている。
さらに、上記集磁部11aに対向する後方の辺は幅狭な
0.3mm程度に形成され、この後方の辺にボビン12が
挿入される。また、側面から後方に屈曲する左右の角部
には、内方から外方に向けたV型の溝11cが形成さ
れ、この溝11cの存在によって後述する開閉操作が容
易となるように形成されている。
【0013】次にボビン12は、図1及び図9(B)に
示すように、一辺の寸法を約2.3mmとした左右の鍔部
12a及び中央の中空胴部12bが形成され、これらに
は上記集磁コア11の後方の辺の挿入を許容するスリッ
ト12cが連通して形成されている。このボビン12に
は端子14を挿入するか、端子14に一体にモールド成
形され、左右の鍔部12a内には端子14の一端が埋設
されている。さらに、鍔部12aの後方にはコイル端子
部14aが各々突出されると共に、下端からは半田付け
接続用の端子部14bが突出されている。この端子部1
4bは0.6mm程度の幅を有し、図3及び図4に示すよ
うに封止材15の底面と同一面に露出するように屈曲し
て側面外方に突出させている。この端子14は、厚さが
0.15mm程度の導電性金属板によって形成され、本実
施例においては黄銅板が使用されている。
【0014】本実施例において、ボビン12に用いられ
る樹脂としては、液晶性芳香属ポリエステル樹脂(Ther
motropic Liquid Crystalline Polyester)が好ましい。
この樹脂は、ASTM,D648の試験方法による荷重
たわみ温度が、1.82MPaにおいて約330℃を有する
耐熱性の高い樹脂である。これは、後述する封止材15
に使用される熱可塑性樹脂の成形温度との関係で設定さ
れている。
【0015】さらに、このボビン12に巻回されるコイ
ル13について、本実施例においては、直径が0.03
mm程度の耐熱マグネットワイヤ(耐熱性変性ポリウレタ
ン銅線)が使用され、銅線の表面には耐熱性変性ポリウ
レタン樹脂の絶縁皮膜が施されている。そして、このコ
イル13はボビン12に数100ターン〜数千ターン巻
回されるが、本実施例においては1000ターンの巻回
数としている。このワイヤの耐軟化温度(JIS C3
003 12による)が230〜290℃に設定されて
いる。一般にこの種の磁気センサー等に使用されるマグ
ネットワイヤ(JIS C3202 ポリウレタン銅線
相当)は耐軟化温度が190〜200℃であり、これよ
り耐熱性を持たせているのは、前述のボビン12と同様
に次に説明する封止材15の成形時に絶縁皮膜に剥離等
を生じないためである。
【0016】封止材15は、熱可塑性樹脂からなり、射
出成形によって上記ボビン12、コイル13及び端子1
4を封止すると共に、この封止用熱可塑性樹脂自体によ
って一辺の幅を約4.5mmとした当該磁気センサー10
の外形を構成させている。本実施例においては、封止用
の熱可塑性樹脂としてPPS(ポリフェニレンサルファ
イド)が使用される。このPPSは、成形温度が約31
0℃であり、前述と同様の試験方法による荷重たわみ温
度が、1.82MPaにおいて約260℃の耐熱性を有する
樹脂である。さらに、この封止用の熱可塑性樹脂は、溶
融粘度が温度310℃、剪断速度10000/sec にお
いて、900〜1500Poise であり、低い粘度を有し
ている。この溶融粘度は2000Poise まで許容でき
る。
【0017】このように、耐熱性と低い溶融粘度を併せ
もった熱可塑性樹脂を封止材15として選択するには、
次の理由がある。即ち、第1には、一般に周知の射出成
形によって数秒から10秒程度で短時間に成形加工が可
能であり、前述した従来のエポキシ樹脂等に比較して、
生産性を大幅に高められる特徴がある。さらに、第2に
は、端子14を回路基板の回路パターンに半田付け実装
するとき、即ち、リフロー或いはディップ方式におい
て、封止材15が変形せずに炉内で半田を溶解させるに
必要な温度よりも高い荷重たわみ温度とする必要があ
る。
【0018】一方、例えばリフロー方式で半田付けを行
う際は、リフロー炉内の温度を一般的に220℃〜25
0℃に設定されている。従って、封止材15用の熱可塑
性樹脂にあっては、220℃以上の環境下においても諸
特性が変化しない耐熱性が必要とされる。そして、上記
温度状態であってクリーム半田を溶解して端子14との
ぬれを生じさせるためには、約30秒間の加熱が必要で
ある。従って、図5は上記封止材15用の樹脂の荷重た
わみ温度を横軸とし、加熱条件が240℃、30秒とし
たときの封止材の変形不良率を縦軸とした特性グラフで
ある。このグラフからも理解できるように、樹脂の荷重
たわみ温度が220℃を境にして、低温の場合は急激に
不良率が上昇し、高温の場合には不良が殆ど発生しな
い。
【0019】以上のように、封止材15に使用する熱可
塑性樹脂とボビン12に使用する樹脂について詳細に説
明したが、これら樹脂の耐熱温度の設定には格別な相対
関係を有している。即ち、封止材15の成形温度がボビ
ン12の荷重たわみ温度よりも高い場合には、成形封止
時にボビン12が変形してしまうことになる。このた
め、ボビン12に使用する樹脂の荷重たわみ温度に対
し、封止材15の成形温度をプラス60℃以下とするこ
とが必要である。
【0020】図6のグラフは封止材15の成形温度とボ
ビン12の変形量の関係を示したもので、横軸には封止
材15の成形温度を示し、縦軸にはボビン12の変形量
を示している。そして、ボビン12に使用する樹脂の荷
重たわみ温度が280℃,313℃及び335℃の3種
を選定し、各々の封止材15の成形封止時におけるボビ
ン12の変形量の変化を調べる。
【0021】その結果、例えば、ボビン12用樹脂の荷
重たわみ温度280℃に対し、封止材15の成形温度が
60℃高い340℃に達するとボビン12の変形量が増
加に転じるようになる。その他の樹脂の場合も、ボビン
12用樹脂の荷重たわみ温度が313℃,335℃に対
し60℃高い373℃,395℃から変形量が増大して
いる。つまり、ボビン12に使用する樹脂の荷重たわみ
温度に対する封止材15の成形温度は、60℃以下とす
ることが必要であることが理解されよう。因みに、本実
施例においては、ボビン12に使用する樹脂の荷重たわ
み温度は前述のように約330℃であり、これに対して
封止材15に使用する熱可塑性樹脂の成形温度は約31
0℃である。従って、封止材15用熱可塑性樹脂の成形
温度は、ボビン12用樹脂の荷重たわみ温度330℃に
60℃を加えた390℃よりも80℃低い温度に設定さ
れている。
【0022】上記実施例にかかる磁気センサーは、次に
説明する製造工程によって、一貫自動工法によって製作
される。まず、端子14を構成するための前述した黄銅
からなるフープ材17からなり、このフープ材17から
コイル端子部14a及び半田接続用の端子部14bと共
にプレスによって打ち抜き加工と折り曲げ加工が施され
る。そして、フープ材17には小孔17aが同時に打ち
抜き形成される。
【0023】その後、フープ材17は端子部14bを接
続した状態のままで、ボビン12を成形する射出成形機
に順送される。射出成形機においては液晶性芳香属ポリ
エステル樹脂等からなる高耐熱性の樹脂により、前述の
ような左右の鍔部12a及び中央の中空胴部12bと、
これらに連通したスリット12cが形成される。さら
に、左右の鍔部12aには図8(A)に示すように、コ
イル端子部14a及び端子部14bを露出させて端子1
4がインサート成形される。このときの成形温度は40
0℃程度である。尚、ボビン12を単体で成形してお
き、その後、このボビン12を端子14に圧入もしくは
挿入するようにしてもよい。
【0024】ボビン12の成形が終了した後に、図8
(B)のように、前述した集磁コア11がボビン12の
スリット12cに装着され、端子14はフープ材17か
ら図8(A)に示す点線のように切断される。次に、巻
線機に設置して、集磁コア11はV型の溝11cの部分
から左右の集磁部11aを図8(C)のように先端がボ
ビン12のコイル巻回幅よりも広くなるように外方に拡
開する。そして、ボビン12の中央の中空胴部12bに
前述した直径が0.03mm程度の耐熱マグネットワイヤ
を所定ターン巻回してコイル13を形成する。そして、
コイル13の始端、及び終端は各々コイル端子部14a
にからげられて半田付け接続される。その後、V型の溝
11cの部分から拡開していた左右の集磁部11aを閉
じることにより図8(D)のような状態となってコイル
組18が製作される。
【0025】このようなコイル組18は、次に、例えば
黄銅等の厚さが0.2mm程度のフープ状金属板からなる
キャリア19に装着される。つまり、フープ状のキャリ
ア19には、所定間隔毎に略四角形の透孔19aが穿設
され、その一辺からは内方に向けてつなぎ部19bが一
体に延設されている。さらに、透孔19aの両側近傍に
は各々バーリング突起19cが形成されると共に、キャ
リア19の両側近傍には一定間隔毎にパイロット孔19
dが穿設されている。このように形成されたキャリア1
9のバーリング突起19cに対して上記コイル組18の
小孔17aを嵌合した後に、突起19cの先端をプレス
によって放射方向に拡開することによって図8(E)に
示すようにカシメ固着される。このようにして、コイル
組18を順次フープ状のキャリア19の透孔19aにカ
シメ固着されると、キャリア19は図9に示すように巻
芯20に巻き取られて一旦ストック状態にされ、次の封
止材15の射出成形工程に移行される。
【0026】封止材15を射出成形する射出成形機は、
フープ状のキャリア19を順次送りながら加工を行う順
送ライン中に設置されている。このライン中に、図10
及び図11に示すように、射出成形金型21が配設され
ている。この射出成形金型21は上記コイル組18の一
対の端子部14aによって形成される平面から分割され
た上型21a及び下型21bからなり、キャリア19に
穿設した透孔19a内への挿入が許容される外形寸法に
設定されている。そして、射出成形金型21から端子部
14aを導出すると共に、キャリア19のつなぎ部19
bを導出した状態で内部に上記コイル組18が設置され
る。そして、射出成形金型21の内部形状は、当該磁気
センサー10の外形が形成されている。
【0027】このとき、集磁コア11の集磁部11a
は、前面が上記射出成形金型21の内面に当接するよう
に設置されている。さらに、当該磁気センサー10の外
形寸法を、封止材が各部品を封止するに足りる肉厚とす
る意味から、集磁コア11の側面も射出成形金型21の
他の内面に当接させると共に、端子部14aの底面が下
型21bの内面に当接させ、成形後に端子部14aが封
止材15から露出するように設定されている。
【0028】また、上記射出成形金型21に設けられる
樹脂の注入ゲート22は、丁度集磁コア11の集磁部1
1aとコイル13との間に形成されている隙間23に対
応する位置に設定されている。これは、熱可塑性樹脂を
注入ゲート22から注入する際、注入圧力によって集磁
部11aは射出成形金型21の内面に押圧付勢されると
共に、コイル13が反対方向に押圧付勢されることによ
り、両者間の隙間22を確保して電気的な短絡を防止す
るためである。因みに、他の箇所に注入ゲート22を設
定した場合には、注入圧力によって集磁部11aもしく
はコイル13が変形し、両者が電気的に短絡する危険性
が高い。さらに、集磁コア11の集磁部11aが射出成
形金型21の内面に押圧付勢されるため、集磁部11a
の位置が安定して特性のバラツキが未然に防止される。
【0029】以上のように構成した射出成形金型21の
注入ゲート22から、前述した封止用のPPSからなる
熱可塑性樹脂を注入すると、2000Poise 以下の低い
溶融粘度のため、熱可塑性樹脂は上記金型21内に隈な
く進行し、約30秒程度の短時間に図8(F)に示すよ
うな封止成形が完了する。その後、フープ状のキャリア
19にカシメ固着された次のコイル組18が、同様に射
出成形金型21に設置され、前述のように順次で封止材
15によって封止すると共に、磁気センサーとしての外
形が形成される。
【0030】成形完了後には、フープ状のキャリア19
が順送ライン中の次の端子フォーミング機に送られ、図
8(F)において矢示のように、プレス加工によって端
子14が打ち抜き成形され、また必要に応じて折り曲げ
加工等が施されてフォーミングされる。このとき、キャ
リア19のつなぎ部19bがインサートされているた
め、成形封止後の磁気センサー10はキャリア19に連
結されている。従って、当該磁気センサーは、フープ状
のキャリア19に連結した状態で巻回して搬送すること
が可能であり、自動マウンターによって回路基板に実装
する場合に、図8(F)において矢示の箇所で切断され
る。また、場合によってはつなぎ部19bを予め切断
し、自動マウンターに投入してもよい。
【0031】以上のようにして製作された磁気センサー
10は、一例としてモータ24に組付けられる。図12
はビデオテープレコーダの回転ヘッド駆動用モータ、も
しくはフロッピーディスクドライブ装置のスピンドルモ
ータに使用した例を示し、磁気センサー10はモータ2
4のステータを構成する鉄板コアの回路基板25上に配
設される。上記モータ24の回転する移動体としてのロ
ータ26の外周表面には、永久磁石チップ27が配設さ
れている。このチップ27は磁気発生素子であり、回転
基準位置或いはインデックス位置を示すために設けられ
ている。磁気センサー10はそのチップ27に近接対向
させて上記基板25上に半田付け接続によって配設され
ている。
【0032】このとき、基板25には図13に示すよう
に、所定位置に一対の位置決め孔25aが穿設され、磁
気センサー10の封止材15の前方底面に一体に形成さ
れた左右一対の脚部16,16が嵌合することによって
上記チップ27との相対位置関係を決めている。
【0033】さらに、磁気センサー10の封止材15の
底面から露出及び左右に導出された一対の端子14に対
応位置する基板25の表面には、回路接続用のランド2
5bが形成されている。このランド25bは図3に示す
ように、端子14の幅Wtよりも幅広な幅Wlに形成さ
れている。これは、端子14とランド25bとを半田付
けしたときに、幅狭な端子14では十分な取り付け固定
強度が得られないために、図4に示すように半田28に
よって端子14を覆うようにして強度を向上させるよう
にするものである。
【0034】そして、両者の半田付け接続方法として、
一例として、周知のリフロー方式が採用される。つま
り、まず、ランド25bにクリーム半田が印刷等によっ
て塗布され、前述のように磁気センサー10の脚部1
6,16を基板25の位置決め孔25aに嵌合した状態
に自動マウンター等によって載置する。その後、220
℃〜250℃の温度に設定されたリフロー炉内に約30
秒間投入し、上記クリーム半田を溶解して半田28が端
子14を覆うにしてランド25bと半田付け接続され、
強固に接続固定される。このとき、封止材15用の熱可
塑性樹脂は、220℃以上の耐熱性を有しているので、
このような環境下においても磁気センサーとしての諸特
性が変化することはない。
【0035】このようにして、磁気センサー10を基板
25に半田付け接続することによって、図13に示すよ
うに、ロータ25の外周表面に配設された永久磁石チッ
プ27に対し、各々の高さ方向の中心がほぼ一致するよ
うに対向する。また、図14に示すように、永久磁石チ
ップ27と磁気センサー10との間隔Dについても、基
板24に穿設された一対の位置決め孔25aに磁気セン
サー10に一体形成された左右一対の脚部16,16を
嵌合することによってほぼ一定寸法に設定される。この
結果、磁気センサー10から出力される出力電圧を所定
の規格値に入れることが可能となる。
【0036】上記間隔Dの寸法に対する磁気センサー1
0の出力電圧の関係を実測してみると、図7に示すよう
に、間隔Dとして0.5mmをセンター値とし、±0.1
mmの範囲でずれた場合、出力電圧が+14〜−12%の
範囲でバラツキが生じる。さらに±0.2mmの範囲でず
れた場合には、出力電圧が+30〜−23%と大きな範
囲でバラツキが生じてしまう。このため、基板25の位
置決め孔25aと磁気センサー10の脚部16,16と
を嵌合し、所定の位置に精度よく取り付けることは重要
な意味を持つ。
【0037】尚、上述の実施例は最適の具体例を示すも
ので、集磁コア、ボビン及び封止材による磁気センサー
の形状については、被検出体に応じて種々変更してもよ
い。また、上記各部品及び封止材の材質についても、本
発明を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の磁気センサーは、各構成部品を封止する熱可塑性樹脂
からなる封止材の成形温度よりも、ボビンを形成する樹
脂の荷重たわみ温度を高く設定しているので、封止材を
成形する際にもボビンが変形することを防止することが
できる。さらに、リフロー等によって端子を半田付けす
る際に加熱してもボビンが変形しないので、集磁コア及
びコイル等に対して悪影響を及ぼすことを防止できる。
また、コイルを形成するマグネットワイヤの耐軟化温度
を高くしているので、皮膜の剥離等を未然に防止するこ
とができる。このため、磁気センサーとして必要な諸特
性を満足させることを可能にできる利点がある。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる磁気センサーの実施例を示す斜
視図である。
【図2】同上集磁コアを示す斜視図である。
【図3】同上磁気センサーの端子と回路パターンの関係
を示す平面図である。
【図4】同上磁気センサーの端子と回路パターンの半田
付け状態を示す側面図である。
【図5】封止樹脂の荷重たわみ温度に対する不良率の関
係を示す特性図である。
【図6】封止樹脂の成形温度に対するボビン変形量を示
す特性図である。
【図7】磁気センサーと磁気発生素子との間隔に対する
出力電圧の関係を示す特性図である。
【図8】磁気センサーの製造工程を示す工程図である。
【図9】フープ状のコイル組を巻回した状態を示す説明
図である。
【図10】成形金型を示す横断面図である。
【図11】成形金型を示す平面断面図である。
【図12】モータに実装した状態を示す平面図である。
【図13】モータの回転移動体と磁気センサーとの相対
関係を示す側面図である。
【図14】磁気センサーと磁気発生素子との関係を示す
平面図である。
【図15】従来の磁気センサーを示す斜視図である。
【図16】従来の磁気センサーの使用状態をを示す平面
図である。
【図17】同磁気センサーの実装状態をを示す側面図で
ある。
【符号の説明】
10 磁気センサー 11 集磁コア 11a 集磁部 12 ボビン 13 コイル 14 端子 15 封止材 16 脚部 19 キャリア 21 射出成形金型 24 モータ 25 基板 26 ロータ(移動体) 27 永久磁石チップ(磁気発生素子) 28 半田

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体の表面に配設した磁気発生素子に
    近接させ、この磁気発生素子からの磁束を検出する磁気
    センサーであって、この磁気センサーは、上記磁気発生
    素子に対向する面に集磁部を形成した集磁コアと、この
    集磁コアにボビンを介して巻回したコイルとを少なくと
    も有し、上記集磁コア及びコイル等の各部品は、荷重た
    わみ温度を220℃とした熱可塑性樹脂からなる封止材
    により封止すると共に、上記ボビンを上記封止部材より
    も高い耐熱性を有する樹脂によって形成したことを特徴
    とする磁気センサー。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂からなる封止材の成形温度
    を、ボビンを形成する樹脂の荷重たわみ温度に対して+
    60℃以下に設定した請求項1に記載の磁気センサー。
  3. 【請求項3】 コイルはマグネットワイヤが巻回形成さ
    れ、このマグネットワイヤの耐軟化温度が230℃〜2
    90℃に設定された請求項1に記載の磁気センサー。
JP24732993A 1993-09-09 1993-09-09 磁気センサー Withdrawn JPH0777435A (ja)

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JP24732993A JPH0777435A (ja) 1993-09-09 1993-09-09 磁気センサー
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