JPH0776718B2 - 多気筒内燃機関の失火検出装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の失火検出装置

Info

Publication number
JPH0776718B2
JPH0776718B2 JP20276291A JP20276291A JPH0776718B2 JP H0776718 B2 JPH0776718 B2 JP H0776718B2 JP 20276291 A JP20276291 A JP 20276291A JP 20276291 A JP20276291 A JP 20276291A JP H0776718 B2 JPH0776718 B2 JP H0776718B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
engine
overlap period
misfire
flag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20276291A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0545253A (ja
Inventor
健一 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP20276291A priority Critical patent/JPH0776718B2/ja
Priority to US07/907,417 priority patent/US5309756A/en
Priority to DE4221938A priority patent/DE4221938C2/de
Publication of JPH0545253A publication Critical patent/JPH0545253A/ja
Publication of JPH0776718B2 publication Critical patent/JPH0776718B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Testing Of Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多気筒内燃機関の失火検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多気筒内燃機関において或る一つの気筒
が失火すると失火を生じた気筒の爆発行程における機関
回転数が低下し、斯くして失火を生じた気筒の爆発行程
におけるクランクシャフトの角速度が小さくなる。そこ
で連続して爆発が行われる一対の気筒の各爆発行程にお
けるクランクシャフト角速度の偏差を求めてこの偏差が
予め定められた固定の設定値を越えたときには後で燃焼
が行われた気筒において失火が生じたと判断するように
した多気筒内燃機関が公知である(特開平2−4995
5号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが吸気弁と排気
弁とが共に開弁するオーバラップ期間を制御するように
した内燃機関ではオーバラップ期間が短いときには吸気
ポート内への排気ガスの吹き返し量が少なく、吹き返し
量のばらつきが小さいために燃焼が安定しており、従っ
て各気筒間における機関回転数の変動は小さい。これに
対してオーバラップ期間が長いときには吸気ポート内へ
の排気ガスの吹き返し量が多くなって吹き返し量がばら
つくために気筒間における燃焼が変動し、斯くして各気
筒間における機関回転数の変動が大きくなる。
【0004】従って失火と判断する上述の設定値を小さ
くしておくとオーバラップ期間が長く、従って機関回転
数の変動が大きくなったときに失火を生じていないにも
かかわらず失火を生じたと誤判断することになり、これ
に対して設定値を大きくすると今度はオーバラップ期間
が短かく、従って失火を生じてもオーバラップ期間が長
いときほど機関回転数が変動しないときに失火を検出す
ることが困難となる。即ち、上述の内燃機関におけるよ
うに設定値を固定しておくとオーバラップ期間を制御す
るようにした内燃機関では正確に失火を検出することが
できないという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば図1の発明の構成図に示されるよう
に、吸気弁と排気弁とが共に開弁するオーバラップ期間
を制御するオーバラップ期間制御手段Aと、各気筒の燃
焼時におけるクランクシャフト10の角速度を検出する
角速度検出手段Bと、燃焼時における気筒間のクランク
シャフト10の角速度の偏差を算出する角速度偏差算出
手段Cと、この偏差が設定値を越えたときには失火を生
じたと判断する失火判断手段Dと、オーバラップ期間が
長いときにはオーバラップ期間が短かいときに比べて設
定値を大きくする設定値制御手段Eとを具備している。
【0006】
【作用】オーバラップ期間が長くなって気筒間における
機関回転数の変動が大きくなったときには設定値が大き
くされる。
【0007】
【実施例】図2は本発明を6気筒内燃機関に適用した場
合を示している。図2を参照すると、内燃機関1は1番
気筒#1、2番気筒#2、3番気筒#3、4番気筒#
4、5番気筒#5、6番気筒#6からなる6つの気筒を
具備する。各気筒は一方では夫々対応する枝管2を介し
てサージタンク3に連結され、他方では排気マニホルド
4に連結される。各枝管2内には夫々燃料噴射弁5が取
付けられる。サージタンク3は吸気ダクト6およびエア
フローメータ7を介してエアクリーナ8に連結され、吸
気ダクト6内にはスロットル弁9が配置される。一方、
内燃機関1のクランクシャフト10にはディスク状のロ
ータ11が取付けられ、このロータ11の外周面にクラ
ンク角センサ12が対面配置される。また、内燃機関1
の本体にはディストリビュータ13が取付けられ、この
ディストリビュータ13はクランクシャフト10の1/
2の速度で回転するシャフト14を具備する。このシャ
フト14にはディスク状をなすロータ15が固定され、
このロータ15の外周面に上死点センサ16が対面配置
される。
【0008】一方、内燃機関1のシリンダベッドに取付
けられた吸気弁駆動用のカムシャフト17にはオーバラ
ップ期間制御装置18が取付けられている。このオーバ
ラップ期間制御装置18は図3に示されるようにカムシ
ャフト17上において回転可能に支承されかつタイミン
グベルトを介してクランクシャフト10により駆動され
るタイミングプーリ19と、カムシャフト17に固定さ
れかつ外筒部20aを有するケーシング20と、タイミ
ングプーリ19とケーシング20間に配置されかつカム
シャフト17の回りでリング状をなすピストン21と、
ピストン21によって画定された加圧室22と、ピスト
ン21を加圧室22に向けて押圧する圧縮ばね23とを
具備する。
【0009】加圧室22はカムシャフト17内に形成さ
れたオイル通路24を介して機関本体1内に形成された
オイル通路25に常時連通せしめられ、このオイル通路
25は電磁切換弁26を介して図2に示すようにオイル
ポンプ27の吐出側に接続される。ピストン21の内周
面とタイミングプーリ19とは28において互いにスプ
ライン嵌合しており、ピストン21の外周面とケーシン
グ外筒部20aも29において互いにスプライン嵌合し
ている。ところがスプライン28とスプライン29とは
カムシャフト17の軸線方向に対して互いに反対方向に
斜めに延びており、従ってピストン21がカムシャフト
17の軸線方向に移動せしめられるとカムシャフト17
はタイミングプーリ19に対して相対回転せしめられる
ことになる。
【0010】図4は排気弁の弁リフトEと吸気弁の弁リ
フトIとを示している。電磁切換弁26の切換作用によ
って加圧室22がオイル通路24、25、電磁切換弁2
6およびオイル返戻導管30を介してオイルリザーバ3
1に連結されるとピストン21は圧縮ばね23のばね力
によって図3において左端位置をとる。このときの吸気
弁の弁リフトが図4においてI1 で示されている。一
方、電磁切換弁26の切換作用によってオイルポンプ2
7の吐出圧が電磁切換弁26およびオイル通路24,2
5を介して加圧室22内に加えられるとピストン21は
図3において右端位置をとる。このときの吸気弁の弁リ
フトが図4においてI2 で示されている。従って加圧室
22内が高圧になると吸気弁と排気弁とが共に開弁する
オーバラップ期間が長くなることがわかる。図2に示す
実施例ではオーバラップ期間は電磁切換弁26の切換作
用により制御され、この電磁切換弁26の切換作用は電
子制御ユニット40の出力信号に基いて制御される。
【0011】電子制御ユニット40はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス41を介して相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)42、RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)43、CPU(マイクロプロセ
ッサ)44、タイマ45、入力ポート46および出力ポ
ート47を具備する。タイマ45は電子制御ユニット4
0に電力が供給されるとカウントアップ作用を続行する
フリーラニングカウンタからなり、従ってこのフリーラ
ニングカウンタのカウント値は時刻を表わしていること
になる。エアフローメータ7は吸入空気量に比例した出
力電圧を発生し、この出力電圧はAD変換器48を介し
て入力ポート46に入力される。スロットル弁9にはス
ロットル弁9の開度に比例した出力電圧を発生するスロ
ットルセンサ49が取付けられ、このスロットルセンサ
49の出力電圧がAD変換器50を介して入力ポート4
6に入力される。内燃機関1の本体には機関冷却水温に
比例した出力電圧を発生する水温センサ51が取付けら
れ、この水温センサ51の出力電圧がAD変換器52を
介して入力ポート46に入力される。また、クランク角
センサ12および上死点センサ16の出力信号が入力ポ
ート46に入力される。
【0012】一方、出力ポート47は駆動回路53を介
して電磁切換弁26に接続される。更に、出力ポート4
7は対応する駆動回路54を介して1番気筒#1が失火
したことを示す警告灯55、2番気筒#2が失火したこ
とを示す警告灯56、3番気筒#3が失火したことを示
す警告灯57、4番気筒#4が失火したことを示す警告
灯58、5番気筒#5が失火したことを示す警告灯5
9、6番気筒#6が失火したことを示す警告灯60に接
続される。
【0013】図5はロータ11とクランク角センサ12
を示している。図5に示す実施例ではロータ11は30
度おきに等角度間隔で形成された12個の外歯61を有
し、クランク角センサ11は外歯61と対面したときに
出力パルスを発生する電磁ピックアップからなる。従っ
て図5に示す実施例ではクランクシャフト10(図2)
が回転すると、即ちロータ11が回転するとクランク角
センサ12はクランクシャフト10が30度回転する毎
に出力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポート4
6(図2)に入力される。
【0014】一方、図6はロータ15と上死点センサ1
6を示している。図6に示す実施例ではロータ15は1
個の突起62を有し、上死点センサ16は突起62と対
面したときに出力パルスを発生する電磁ピックアップか
らなる。前述したようにロータ15はクランクシャフト
10(図2)の1/2の回転速度で回転せしめられる。
従ってクランクシャフト10が回転すると上死点センサ
16はクランクシャフト10が720度回転する毎に出
力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポート46
(図2)に入力される。突起62の位置は例えば1番気
筒#1が爆発上死点に達したときに上死点センサ16に
対面するように配置されており、従って1番気筒#1が
爆発上死点に達したときに上死点センサ16は出力パル
スを発生する。CPU44では上死点センサ16の出力
パルスおよびクランク角センサ12の出力パルスに基い
て現在のクランク角が計算され、更にクランク角センサ
12の出力パルスに基いて機関回転数が計算される。
【0015】いずれかの気筒において失火を生じて機関
回転数が低下するとクランクシャフトが一定クランク角
度回転するのに要する経過時間が長くなる。そこで本発
明による実施例では各気筒の燃焼時においてクランクシ
ャフトが一定クランク角度回転するのに要する経過時間
を検出し、この経過時間に基いて失火が生じているか否
かを判別するようにしている。なお、失火が生じて機関
回転数Nが低下すればこの経過時間は長くなり、一方ク
ランクシャフト10の角速度は機関回転数Nに比例する
のでクランクシャフト10の角速度はこの経過時間に反
比例する。
【0016】次に図7を参照しつつこの経過時間を用い
て失火を検出する方法について説明する。なお、図7は
点火順序が1−5−3−6−2−4である6気筒内燃機
関を例にとって示してある。また、図7は3番気筒#3
において失火が生じた場合を示しており、Nはこのとき
の機関回転数の変化を示している。また、T1 は1番気
筒#1が燃焼している期間のうちの前半においてクラン
クシャフト10が120クランク角度回転するのに要す
る経過時間を示している。同様にT5 は5番気筒#5の
燃焼行程前半の経過時間を示しており、T3 は3番気筒
#3の燃焼行程前半の経過時間を示しており、T6 は6
番気筒#6の燃焼行程前半の経過時間を示しており、T
2 は2番気筒の燃焼行程前半の経過時間を示しており、
4 は4番気筒#4の燃焼行程前半の経過時間を示して
いる。
【0017】図7に示されるように3番気筒#3におい
て失火が生じたとすると3番気筒#3の燃焼行程前半の
経過時間T3 は大巾に増大し、これに続く6番気筒#6
の燃焼行程前半の経過時間T6 はT3 とほぼ同じ位にな
り、その後は経過時間が次第に減少する。一方、図7に
おいてΔTは隣接する燃焼行程前半の経過時間の偏差を
示している。例えば3番気筒#3についてみるとΔT3
は(T3 −T5 )を示している。従ってこの偏差ΔTは
隣接する燃焼行程前半の間におけるクランクシャフト1
0の角速度の偏差を示していることになる。図7に示さ
れるように3番気筒#3において失火が生じると3番気
筒#3の燃焼行程前半の経過時間T3は5番気筒#5の
燃焼行程前半の経過時間T5 に比べて大巾に増大するの
で偏差ΔT3 は大巾に増大する。これに対して6番気筒
#6の燃焼行程前半の経過時間T6 は3番気筒#3の燃
焼行程前半の経過時間T3 に比べてさほど増大しないた
めに偏差ΔT 6 はかなり小さくなる。その後は経過時間
が減少していくので偏差ΔTは小さくなっていく。
【0018】従ってΔTは3番気筒#3の燃焼行程前半
に対応する偏差ΔT3 は他の偏差に比べて大きくなる。
斯くして偏差ΔTが図7に示す設定値Kを越えたことを
判別すれば設定値Kを越えた偏差ΔT(図7ではΔ
3 )に対応する気筒(図7では3番気筒#3)におい
て失火が生じていたと判断できることになる。ところで
燃焼が正常に行われているときでも機関回転数が低くな
るほど気筒間の回転数変動が大きくなり、機関負荷が高
くなるほど気筒間の回転変動が大きくなる。従って図7
に示す設定値Kは図8(A)に示すように機関回転数N
が低くなるほど大きくなり、機関負荷Q/N(吸入空気
量Q/機関回転数N)が高くなるほど大きくなるように
変化せしめられる。図8(A)に示す設定値Kは機関回
転数Nと機関負荷Q/Nの関数として図8(B)に示す
ようなマップの形で予めROM42内に記憶されてい
る。
【0019】一方、図2に示される実施例ではスロット
ル弁9の開度θが設定値θ0 より小さい機関低負荷運転
時には図4のI1 ,Eで示されるようにオーバラップ期
間が短かくされ、スロットル弁9の開度θが設定値θ0
よりも大きい機関高負荷運転時には図4のI2 ,Eで示
されるようにオーバラップ期間が長くされる。即ち、オ
ーバラップ期間を短かくすると充填効率が低下するため
に機関の出力トルクが低下するが吸気ポート内への排気
ガスの吹き返し量が少なく、吹き返し量のばらつきが小
さいために気筒間の燃焼変動が小さくなる。ところで機
関低負荷運転時には機関の出力トルク自体が小さいため
にこのとき気筒間の燃焼変動が大きくなって大きなトル
ク変動を生じると機関が激しく振動することになる。従
って機関低負荷運転時には機関が激しく振動するのを阻
止するために機関出力トルクが低下したとしてもオーバ
ラップ期間を短かくするようにしている。
【0020】一方、オーバラップ期間を長くすると機関
の出力トルクは高くなるが吸気ポート内への排気ガスの
吹き返し量が多くなり、吹き返し量のばらつきが大きく
なるために気筒間の燃焼変動が大きくなる。しかしなが
ら機関高負荷運転時には機関の出力トルク自体が大きい
ために気筒間の燃焼変動が大きくなって大きなトルク変
動を生じても機関はさほど振動しない。従って機関高負
荷運転時には機関の出力トルクを増大させるためにオー
バラップ期間を長くするようにしている。
【0021】一方、機関温度が低いときには燃焼が不安
定であるためにオーバラップ期間を長くすると気筒間の
燃焼変動はかなり激しくなる。従って機関温度が低くな
るほど機関負荷が高くても機関が激しく振動することに
なる。そこで図9に示すようにオーバラップ期間を長く
するスロットル開度の設定値θ0 を機関冷却水温Tが低
くなるにつれて増大させるようにしている。図9に示す
設定値θ0 と機関冷却水温Tとの関係は予めROM42
内に記憶されている。
【0022】上述したようにオーバラップ期間を長くす
るとオーバラップ期間が短かいときに比べて気筒間の燃
焼変動が大きくなり、機関回転数の変動が大きくなる。
従って冒頭で述べたように失火に基く機関回転数の変動
を確実に検出するためには図7に示す設定値Kをオーバ
ラップ期間が長くされたときには増大させなければなら
ない。図8(A)に示されるように設定値Kは機関負荷
Q/Nが高くなるにつれて増大せしめられるがこの増大
量だけでは不足である。従って本発明ではオーバラップ
期間が長くなったときには図8(A)に示す設定値Kに
オーバラップ補正値αを加算するようにしている。この
オーバラップ補正値αは一定値でもよいし、図10に示
すようにスロットル弁9の開度θ、或いは機関負荷Q/
Nの関数としてもよい。図10に示すようにオーバラッ
プ補正値αをスロットル弁9の開度θの関数とする場合
には例えば次式に基いてオーバラップ補正値αが算出さ
れる。
【0023】α=a−b・θ(a,bは定数) 一方、機関低負荷運転時には本来的に機関の出力トルク
が低く、しかもこのときオーバラップ期間が短かいので
機関の出力トルクが更に低くなっている。従ってこのと
きに失火を生じるとエンジンストールを生ずる危険性が
ある。そこで本発明による実施例ではオーバラップ期間
が短かいときに失火が生じたときには強制オンフラグが
セットされ、強制オンフラグがセットされたときにはオ
ーバラップ期間を長くするようにしている。オーバラッ
プ期間が長くなれば機関の出力トルクが高くなるのでエ
ンジンストールが生ずるのを阻止することができる。
【0024】一方、機関高負荷運転時にはオーバラップ
期間が長いので本来的に気筒間の燃焼変動が激しく、従
ってこのとき失火を生じると気筒間の燃焼変動は極めて
大きくなる。機関高負荷運転時には機関の出力トルクが
大きいがこのように気筒間の燃焼変動が極めて大きくな
ると機関の振動が激しくなる。そこで本発明による実施
例ではオーバラップ期間が長いときに失火を生じたとき
には強制オフフラグがセットされ、強制オフフラグがセ
ットされたときにはオーバラップ期間を短かくするよう
にしている。オーバラップ期間を短かくすれば気筒間の
燃焼変動が小さくなるので機関が激しく振動するのを阻
止することができる。なお、オーバラップ期間を短かく
すれば機関の出力トルクが低下するが機関高負荷運転時
にはもともと機関の出力トルクが高いのでこのときにエ
ンジンストールを生ずる危険性はない。
【0025】次に図2に示す実施例において用いられて
いるオーバラップ期間の制御方法について説明する。図
11はバルブタイミングを制御するためのルーチンを示
しており、このルーチンは例えばメインルーチン内で実
行される。図11を参照すると、まず初めにステップ7
0において上述した強制オンフラグがセットされている
か否かが判別される。強制オンフラグがセットされてい
ない場合にはステップ71に進んで上述した強制オフフ
ラグがセットされているか否かが判別される。強制オフ
フラグがセットされていないときはステップ72に進
む。ステップ72では水温センサ51の出力信号に基い
て図9に示すマップからスロットル弁開度の設定値θ0
が算出される。次いでステップ73ではスロットルセン
サ49の出力信号に基いてスロットル弁9の開度θが設
定値θ0よりも大きいか否かが判別される。θ≧θ0
ときにはステップ74に進んでオンフラグがセットされ
た後ステップ76に進み、θ<θ0 のときはステップ7
5においてオンフラグがリセットされた後ステップ76
に進む。
【0026】ステップ76ではオンフラグがセットされ
ているか否かが判別される。オンフラグがセットされて
いるときにはステップ77に進んで電磁切換弁26がオ
ンとされ、それによってオイルポンプ27の吐出圧がオ
ーバラップ期間制御装置18の加圧室22に加えられ
る。その結果、オーバラップ期間が増大せしめられる。
これに対してオンフラグがリセットされているときには
ステップ78に進んで電磁切換弁26がオフとされ、そ
れによって加圧室22内のオイルがオイルリザーバ31
内に返戻される。その結果、オーバラップ期間が減少せ
しめられる。
【0027】一方、ステップ70において強制オンフラ
グがセットされたと判断されたときはステップ79に進
んでオンフラグがセットされる。従ってこのときにはオ
ーバラップ期間が増大せしめられる。これに対してステ
ップ71において強制オフフラグがセットされたと判断
されたときはステップ75に進んでオンフラグがリセッ
トされる。従ってこのときにはオーバラップ期間が減少
せしめられる。
【0028】次に図12を参照して図7に示す失火検出
方法を用いた具体例について説明する。なお、図12で
はクランク角は1番気筒#1の爆発上死点を基準として
示されている。1番気筒#1が爆発上死点に達すると上
死点センサ16が図12に示されるように上死点パルス
を発生する。この上死点パルスが発生すると図13に示
す割込みルーチンが実行され、カウンタのカウント値n
が零とされる。一方、図12のt1 ,t2 ,t3
4 ,t5 ,t6 で示されるように各気筒の爆発行程の
中間において120クランク角度毎に割込みルーチンが
実行される。この割込みルーチンが実行されるとカウン
タのカウント値nが1だけインクリメントされ、同時に
前回の割込時から今回の割込時までの経過時間T1 ,T
2 ,T3 ,T4 ,T5 ,T6 が計算される。即ち、t1
で示す割込時には1番気筒#1における燃焼行程前半の
経過時間T1 が計算され、t2 で示す割込時には5番気
筒#5における経過時間T2 が計算され、t3 で示す割
込時には3番気筒#3における経過時間T3 が計算さ
れ、t4 で示す割込時には6番気筒#6における経過時
間T4 が計算され、t5 で示す割込時には2番気筒#2
における経過時間T5 が計算され、t6 で示す割込時に
は4番気筒#4における経過時間T6 が計算される。
【0029】更に各割込み時には隣接する燃焼行程前半
の経過時間Tの偏差ΔTが計算される。即ち、t1 で示
す割込み時にはΔT1 (=T1 −T6 )が計算され、t
2 で示す割込み時にはΔT2 (=T2 −T1 )が計算さ
れ、t3 で示す割込み時にはΔT3 (=T3 −T2 )が
計算され、t4 で示す割込み時にはΔT4 (=T4 −T
3 )が計算され、t5 で示す割込み時にはΔT5 (=T
5 −T4 )が計算され、t6 で示す割込み時にはΔT6
(=T6 −T5)が計算される。なお、図12ではTお
よびΔTの各添字は気筒番号に一致していないことに注
意されたい。
【0030】更に各割込み時には偏差ΔTが設定値Kよ
りも大きいか否かが判別される。図14から図17は図
12に示す失火検出方法を実行するためのルーチンを示
しており、このルーチンは120クランク角度毎の割込
みによって実行される。図14から図17を参照する
と、まず初めにステップ80においてカウント値nが1
だけインクリメントされる。次いでステップ81では時
刻TimeがTimeoとされる。次いでステップ82
ではタイマ25により計時されている現在の時刻Tim
eが読込まれる。従ってステップ81におけるTime
oは前回の割込み時における時刻を表わしていることに
なる。次いでステップ83では現在の時刻Timeから
前回の割込み時における時刻Timeoを減算すること
によって経過時間Tn が計算される。次いでステップ8
4では機関始動時であるか否かが判別され、機関始動時
であるときには処理ルーチンを完了する。これに対して
機関始動時でないときにはステップ85に進む。なお、
ステップ84では例えば機関回転数Nが400r.p.m 以
下のときに機関始動時であると判別される。
【0031】ステップ85では機関負荷Q/Nおよび機
関回転数Nに基いて図8(B)に示すマップから設定値
Kが算出される。次いでステップ86ではオンフラグが
セットされているか否か、即ちオーバラップ期間が長く
なっているか否かが判別される。オンフラグがセットさ
れていないときはステップ87に進んでオーバラップ補
正値αが零とされ、次いでステップ89に進む。これに
対してオンフラグがセットされているときにはステップ
88に進んでオーバラップ補正値αが算出され、次いで
ステップ89に進む。なお、このオーバラップ補正値α
は前述したように一定値であるか、或いはスロットル弁
9の開度θ、或いは機関負荷Q/Nの関数である。次い
でステップ89では設定値Kにオーバラップ補正値αを
加算することによって最終的な設定値Kが算出され、次
いでステップ90に進む。
【0032】ステップ90ではステップ83において計
算された経過時間Tn から前回の割込み時に計算された
経過時間Tn-1 を減算することによって経過時間の偏差
ΔT n が計算される。次いでステップ91では経過時間
の偏差ΔTn が設定値Kよりも大きいか否かが判別され
る。ΔTn >Kのときにはステップ92に進んでカウン
ト値Cn が1だけインクリメントされ、次いでステップ
93に進む。これに対してΔTn ≦Kのときにはステッ
プ93にジャンプする。ステップ93ではカウント値T
n が1だけインクリメントされる。次いでステップ94
ではカウント値Tn が一定値T0 に達したか否かが判別
される。Tn <T0 のときには処理ルーチンを完了す
る。これに対してTn ≧T0 のときにはステップ95に
進んでTn がクリアされ、次いでステップ96に進む。
ステップ96ではカウント値Cn が一定値C0 (<
0 )よりも大きいか否かが判別される。Cn <C0
ときはステップ97に進んでCn がクリアされ、次いで
処理ルーチンを完了する。これに対してCn ≧C0 のと
きにはステップ98に進んでCn がクリアされる。この
ときにはn番気筒で失火が生じたと判断され、ステップ
99に進む。即ち、図14から図17に示す実施例では
n 回のうちCn 回以上ΔTn >Kとなったときにはn
番気筒において失火が生じたと判断し、ステップ99に
進む。
【0033】ステップ99ではカウント値nが1である
か否かが判別される。n=1のときにはステップ100
に進んで1番気筒#1が失火を生じていることを示す#
1異常フラグがセットされ、次いでステップ110に進
む。n=1でないときにはステップ101に進んでカウ
ント値nが2であるか否かが判別される。n=2のとき
にはステップ102に進んで5番気筒#5が失火を生じ
ていることを示す#5異常フラグがセットされ、次いで
ステップ110に進む。n=2でないときにはステップ
103に進んでカウント値nが3であるか否かが判別さ
れる。n=3のときにはステップ104に進んで3番気
筒#3が失火を生じていることを示す#3異常フラグが
セットされ、次いでステップ110に進む。n=3でな
いときにはステップ105に進んでカウント値nが4で
あるか否かが判別される。n=4のときにはステップ1
06に進んで6番気筒#6が失火を生じていることを示
す#6異常フラグがセットされ、次いでステップ110
に進む。n=4でないときにはステップ107に進んで
カウント値nが5であるか否かが判別される。n=5の
ときにはステップ108に進んで2番気筒#2が失火を
生じていることを示す#2異常フラグがセットされ、次
いでステップ110に進む。n=5でないときにはステ
ップ109に進んで4番気筒#4が失火を生じているこ
とを示す#4異常フラグがセットされ、次いでステップ
110に進む。ステップ110ではセットされている異
常フラグに対応したいずれかの警告灯55,56,5
7,58,59,60が点灯される。
【0034】次いでステップ111では強制オンフラグ
がセットされているか否かが判別される。強制オンフラ
グがセットされているときには処理ルーチンを完了し、
強制オンフラグがセットされていないときにはステップ
112に進む。ステップ112では強制オフフラグがセ
ットされているか否かが判別される。強制オフフラグが
セットされているときには処理ルーチンを完了し、強制
オフフラグがセットされていないときにはステップ11
3に進む。ステップ113ではオンフラグがセットされ
ているか否かが判別される。オンフラグがセットされて
いるときにはステップ114に進んで強制オフフラグが
セットされ、次いで処理サイクルを完了する。これに対
してオンフラグがリセットされているときにはステップ
115に進んで強制オンフラグがセットされ、次いで処
理サイクルを完了する。
【0035】従ってオーバラップ期間が短かいときに失
火が生じて一旦強制オンフラグがセットされるとその後
オーバラップ期間が長くされ続け、オーバラップ期間が
長いときに失火が生じて一旦強制オフフラグがセットさ
れるとその後オーバラップ期間が短かくされ続けること
がわかる。
【0036】
【発明の効果】オーバラップ期間が短かいか長いかにか
かわらずに失火が生じたことを確実に検出することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】内燃機関の全体図である。
【図3】オーバラップ期間制御装置の側面断面図であ
る。
【図4】吸気弁および排気弁のオーバラップ期間を示す
線図である。
【図5】ロータの正面図である。
【図6】ロータの正面図である。
【図7】失火時の燃焼行程前半の経過時間等の変化を示
すタイムチャートである。
【図8】設定値Kを示す線図である。
【図9】設定値θ0 を示す線図である。
【図10】オーバラップ補正値αを示す線図である。
【図11】バルブタイミングを制御するためのフローチ
ャートである。
【図12】失火検出方法の具体的な一実施例のタイムチ
ャートである。
【図13】割込みにより実行されるフローチャートであ
る。
【図14】失火気筒判別を行うためのフローチャートで
ある。
【図15】失火気筒判別を行うためのフローチャートで
ある。
【図16】失火気筒判別を行うためのフローチャートで
ある。
【図17】失火気筒判別を行うためのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10…クランクシャフト 11…ロータ 12…クランク角センサ 13…ディストリビュータ 15…ロータ 16…上死点センサ 18…オーバラップ制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 368 Z F02P 17/12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気弁と排気弁とが共に開弁するオーバ
    ラップ期間を制御するオーバラップ期間制御手段と、各
    気筒の燃焼時におけるクランクシャフトの角速度を検出
    する角速度検出手段と、燃焼時における気筒間のクラン
    クシャフトの角速度の偏差を算出する角速度偏差算出手
    段と、該偏差が設定値を越えたときには失火を生じたと
    判断する失火判断手段と、オーバラップ期間が長いとき
    にはオーバラップ期間が短かいときに比べて該設定値を
    大きくする設定値制御手段とを具備した多気筒内燃機関
    の失火検出装置。
JP20276291A 1991-07-04 1991-08-13 多気筒内燃機関の失火検出装置 Expired - Fee Related JPH0776718B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20276291A JPH0776718B2 (ja) 1991-08-13 1991-08-13 多気筒内燃機関の失火検出装置
US07/907,417 US5309756A (en) 1991-07-04 1992-07-01 Device for determining malfunction of an engine cylinder
DE4221938A DE4221938C2 (de) 1991-07-04 1992-07-03 Einrichtung zum Ermitteln von Funktionsstörungen in einem Zylinder einer Brennkraftmaschine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20276291A JPH0776718B2 (ja) 1991-08-13 1991-08-13 多気筒内燃機関の失火検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0545253A JPH0545253A (ja) 1993-02-23
JPH0776718B2 true JPH0776718B2 (ja) 1995-08-16

Family

ID=16462750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20276291A Expired - Fee Related JPH0776718B2 (ja) 1991-07-04 1991-08-13 多気筒内燃機関の失火検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0776718B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3852303B2 (ja) * 2001-02-05 2006-11-29 トヨタ自動車株式会社 多気筒内燃機関の制御装置
JP5241078B2 (ja) 2006-03-31 2013-07-17 Ntn株式会社 固定式等速自在継手
JP2019183776A (ja) * 2018-04-13 2019-10-24 日立オートモティブシステムズ株式会社 内燃機関の制御装置、および、制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0545253A (ja) 1993-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2893300B2 (ja) 多気筒内燃機関の失火検出装置
JP3839119B2 (ja) 4サイクルエンジンの行程判別装置
EP0354497B1 (en) Combustion fault detection apparatus and control system for internal combustion engine
US7409936B2 (en) Cam angle detecting apparatus, and cam phase detecting apparatus for internal combustion engine and cam phase detecting method thereof
JPH0552707A (ja) 多気筒内燃機関の失火検出装置
US5245865A (en) Device for determining misfiring cylinder of multicylinder engine
US5325710A (en) Crank angle detecting system for a two-cycle engine
JPH0270960A (ja) 内燃機関の制御装置
EP1143142A2 (en) Ignition timing control device for internal combustion engine
EP1367378B1 (en) Apparatus and method for detecting misfire in internal combustion engine
JPH0579396A (ja) 内燃機関の失火検出装置
JP4875554B2 (ja) 単気筒内燃機関の運転制御装置
TWI468585B (zh) 引擎之點火控制裝置,內燃機及具備其之機車
JP2018076818A (ja) 内燃機関の失火判定装置および失火判定方法
JPH0776718B2 (ja) 多気筒内燃機関の失火検出装置
JP4167324B2 (ja) エンジン回転数算出装置
CN1884810A (zh) 判定发动机中的活塞位置的装置和方法
JP2005042589A (ja) 内燃機関のクランク角検出装置
WO2002038928A2 (en) Camless engine with crankshaft position feedback
JP6742470B1 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3120720B2 (ja) 内燃機関の失火検出装置
JPH0534242A (ja) 多気筒内燃機関の失火気筒判別装置
JPH11311148A (ja) エンジンの気筒判定装置
JP2017008784A (ja) エンジンの停止判定装置
JP2621441B2 (ja) 内燃機関のクランク角センサ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070816

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080816

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080816

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090816

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100816

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees