JP2017008784A - エンジンの停止判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランクシャフト13の回転が完全に停止する前に、できるだけ早くエンジン1の停止を判定する。
【解決手段】クランク信号(クランク角センサ101からの信号)を入力し、その時間間隔の変化に基づいてクランクシャフト13の回転速度の変化率(クランク角加速度)を算出するクランク角加速度算出手段(ステップST1)と、気筒2の圧縮上死点TDCおよび進角側の所定クランク角範囲(例えばBTDC90〜TDC)において算出したクランク角加速度が、前回の算出値以上である場合に、エンジン1の停止直前のクランクシャフト13の逆転動作が起きたと判定するエンジン停止判定手段(ステップST2→ST3)と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、クランク角センサからの信号に基づいて、エンジンが停止したことを判定する装置に関する。
従来より一般に、車両に搭載されるエンジンには、クランクシャフトが所定角度、回転する毎にパルス信号を出力するようにクランク角センサが配設されており、そのパルス信号(クランク信号)の時間間隔からクランクシャフトの回転速度が算出される。また、クランク信号をカウントすることによって、各気筒のクランク角位置(吸気、圧縮、膨張および排気の4つの行程からなる燃焼サイクルにおける位置)を算出し、各気筒毎に好適なタイミングで燃料の噴射や点火などの制御を行うことができる。
そして、運転中のエンジンが停止するときには、クランクシャフトの回転速度が低下するのに連れて、徐々にクランク信号の時間間隔が長くなってゆき、エンジン回転数の低下が検出されるとともに、クランク信号の時間間隔が所定以上に長くなったとき、言い換えると、予め設定した所定時間以上、クランク信号が入力しないときに、クランクシャフトの回転が停止したと判定される。
一例として特許文献1に記載のエンジンでは、スロットルバルブ周辺のデポジットの堆積によって、吸気の流量が少なくなることに着目し、エンジンの始動時に燃焼が開始された後に、前記のように所定時間以上、クランク信号が入力しなくなったときには、エンストが起きたと判定する。そして、次のエンジン始動時にはスロットルバルブの開度を大きめにして、吸気の流量を増大させるようにしている。
特開2013−036803号公報
ところで、前記のようにエンジンが停止するときのクランクシャフトの回転速度の変化を詳細に見ると、各気筒の圧縮行程においてはピストンが圧縮上死点に近づくほど、大きな筒内圧を受けることになり、クランクシャフトの回転が減速される。一方、圧縮上死点を超えて膨張行程に移行すると、筒内圧によってピストンが下死点に向かい押し出されることから、クランクシャフトの回転は加速されるようになる。
そうして各気筒の圧縮上死点を挟んで減速および加速を繰り返しながら、クランクシャフトの回転速度は全体としては徐々に低下してゆき、その回転の慣性力が小さくなって、何れかの気筒の筒内圧に抗して圧縮上死点を超えることができなくなる。こうなると、クランクシャフトは、圧縮上死点の手前で一瞬、停止した後に逆転動作し、その後、複数回の正転動作および逆転動作を繰り返した後に、完全に停止する。
このようにクランクシャフトが回転を停止する直前には複数回、正転側および逆転側へ回動することから、その間もクランク角センサからクランク信号が出力されることがある。この場合、従来までのようにクランク信号が所定時間以上、入力しないときに停止と判定するものでは、クランクシャフトが正転動作および逆転動作を繰り返す間は停止と判定されず、結果としてエンジン停止の判定が遅れてしまうという問題があった。
すなわち、例えば制御システムの異常によってエンストした場合、エンジンが停止する直前の各種センサによる検出値を異常のデータとして記録しておくことが望ましいが、前記のようにエンジン停止の判定が遅くなれば、その分、記録できるデータが少なくなるので、その後の故障診断および修理の際に、異常の原因を解析することが困難になるおそれがある。
また、前記のようにクランクシャフトが正転動作および逆転動作を繰り返す間、クランク信号が出力されると、そのカウント値に基づいてクランク角位置が誤認されるおそれがある。特に、前記従来例のように始動時にエンストが起きた場合は、クランクシャフトが逆転動作しているときに燃料噴射や点火が行われてしまうと、エンジンの逆回転を誘発するおそれもある。
このような問題点を考慮して本発明では、前記のようにエンジンの停止直前にクランクシャフトが逆転動作することに着目し、クランクシャフトの回転が完全に停止する前に、できるだけ早くエンジンの停止を判定することが目的である。
前記の目的を達成するために本発明は、クランク角センサからの信号(クランク信号)に基づいてエンジンの停止状態を判定する停止判定装置を対象として、クランク信号を入力し、その時間間隔の変化に基づいて、クランクシャフトの回転速度の変化率であるクランク角加速度を算出するクランク角加速度算出手段と、気筒の圧縮上死点およびその進角側の所定クランク角範囲において算出された前記クランク角加速度が、前回の算出値以上である場合に、エンジン停止直前のクランクシャフトの逆転動作が起きたと判定するエンジン停止判定手段と、を備えたものである。
すなわち、上述したようにエンジンが停止するときには、各気筒の圧縮上死点に近づくほど、上昇する筒内圧によってクランクシャフトの回転が減速されるので、圧縮上死点の直前の所定範囲においてはクランク角加速度が負の値になるはずである。しかしながら、エンジンが停止するときに、圧縮上死点の手前で一瞬、停止したクランクシャフトが逆転動作すれば、クランク角加速度は停止する直前に比べて大きくなる。
このことから、前記の所定範囲において算出されるクランク角加速度が、その前回値以上になれば、前記のようにクランクシャフトが逆転動作していると判定することができる。よって、一旦、逆転動作したクランクシャフトがその後、正転側および逆転側へ回動する間、クランク信号が出力されたとしても、クランクシャフトが回転していると誤認することなく、それが完全に停止するよりも前にエンジンの停止を判定できる。
以上、説明したように本発明に係るエンジンの停止判定装置によると、気筒の圧縮上死点近傍でのクランク角加速度の変化に着目して、クランクシャフトの逆転動作を検出し、直ちにエンジンの停止を判定することができる。よって、何らかの異常によるエンストの場合に従来よりも多くのデータを記録することができ、解析が容易になるとともに、逆転動作後のクランク信号をカウントしてしまい、クランク角位置を誤認することもない。また、始動時にエンストが起きた場合でも、不要な燃料噴射や点火が継続してしまい、エンジンの逆回転を誘発する心配はない。
実施の形態にエンジンの概略構成図である。 エンジンの停止時におけるエンジン回転数、クランク角加速度、およびクランク角位置の変化の一例を示すタイミングチャートである。 エンジン停止直前のクランクシャフトの逆転動作および正転動作を模式的に示す説明図である。 実施の形態に係るエンジン停止判定処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態は一例として、本発明を車両に搭載されたガソリンエンジンに適用する場合について説明する。
−エンジンの概要−
図1にはエンジン1の概略構成を示すように、本実施の形態のエンジン1は4気筒ガソリンエンジンであって、第1〜第4の4つの気筒2(図には1つのみ示す)のそれぞれには燃焼室11を区画するようにピストン12が収容されている。ピストン12とクランクシャフト13はコンロッド14によって連結されており、そのクランクシャフト13の回転角(クランク角)を検出するためのクランク角センサ101が、シリンダブロック15の下部に配設されている。
詳しくは、クランクシャフト13の端部にシグナルロータ17が取り付けられており、その外周面には複数の歯17aが設けられている。クランク角センサ101は例えば電磁ピックアップからなり、クランクシャフト13の回転によってシグナルロータ17の歯17aが通過する都度、パルス信号(以下、クランク信号という)を出力する。なお、シリンダブロック15の側壁には、ウォータジャケットに臨んで冷却水温度を検出する水温センサ102が配設されている。
また、シリンダブロック15の上端にはシリンダヘッド16が組み付けられており、各気筒2内に臨むように点火プラグ20が配設されて、イグナイタ21からの電力の供給により火花放電するようになっている。このシリンダヘッド16には、各気筒2内の燃焼室11に連通するように吸気ポート30および排気ポート40が形成されており、それぞれの気筒2内に臨む開口部が吸気バルブ31および排気バルブ41によって開閉される。
これら吸気バルブ31および排気バルブ41を動作させる動弁系は、吸気および排気の2本のカムシャフト32,42(カム軸)を備え、図示しないタイミングチェーンおよびスプロケットを介して、クランクシャフト13により回転されるようになっている。また、吸気カムシャフト32の近傍には、何れかの気筒2が所定クランク角位置(例えば第1気筒2が圧縮上死点)にあるときにパルス信号(以下、カム信号という)を出力するように、カム角センサ103が設けられている。
吸気カムシャフト32(および排気カムシャフト42)は、クランクシャフト13の半分の速度で回転するので、クランクシャフト13が2回転(クランク角で720°変化)する毎に、カム角センサ103は少なくとも1回、カム信号を出力する。そして、このカム信号とクランク信号とによって、後述するように各気筒2のクランク角位置を表すクランクカウンタが生成される。
前記吸気ポート30の上流側(吸気の流れの上流側)に連通する吸気通路3には、エアフローメータ104、吸気温センサ105(エアフローメータ104に内蔵)、および、電子制御式のスロットルバルブ33が配設されている。このスロットルバルブ33はスロットルモータ34によって駆動され、吸気の流れを絞ってエンジン1の吸気量を調整するものである。また、吸気通路3の下流側には、各気筒2毎に吸気ポート30に燃料を噴射するようにインジェクタ35が配設されている。
そのインジェクタ35によって吸気ポート30に噴射された燃料は、吸気と混じり合いながら吸気行程の気筒2内に吸入され、圧縮行程で圧縮された後に点火プラグ20により点火されて燃焼する。これにより発生した既燃ガスは、気筒2の排気行程で排気ポート40に流出する。この排気ポート40の下流側(排気の流れの下流側)に連通する排気通路4には、排気浄化用の触媒43が配設され、その上流側には空燃比センサ106が配設されている。
−制御系−
以上のように構成されたエンジン1はECU100によって制御される。ECU100は、公知の電子制御ユニット(Electronic Control Unit)からなり、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびバックアップRAMなどを備えている。CPUは、ROMに記憶された制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶し、バックアップRAMは例えばエンジン1の停止時に保存すべきデータ等を記憶する。
そして、ECU100には、前記したクランク角センサ101、水温センサ102、カム角センサ103、エアフローメータ104、吸気温センサ105、空燃比センサ106などの他に、図示しないが、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサなどが接続されている。これらの各種センサ101〜106などから入力する信号に基づいてECU100は、種々の制御プログラムを実行することにより、イグナイタ21による点火時期の制御、スロットルモータ34によるスロットル開度の制御(即ち、吸気量の制御)、およびインジェクタ35による燃料噴射制御を実行する。
ここで、前記の燃料噴射制御や点火制御は各気筒2毎に好適なタイミング(クランク角位置)で行われるものであり、そのために、クランクシャフト13の2回転(クランク角で720°)を1周期とするクランクカウンタが生成される。図2に一例を示すようにクランクカウンタは、例えば第1気筒2の圧縮上死点(#1TDC)を基準として生成される。すなわち、カム信号の入力に応じてクランクカウンタはリセットされ、図2の下段に示すようにカウント値が零(0)になった後に、クランク信号の入力に応じてカウントアップされてゆく。
なお、本実施の形態ではクランク角センサ101は、クランクシャフト13が30°回転する毎にクランク信号を発生するものであり、クランクカウンタは、このクランク信号の入力する都度、カウントアップする30°カウンタである。よって、図2の下段に示すようにクランクカウンタは、クランク角で30°ずつ階段状に変化してゆくことになる。
−エンジンの停止判定−
そのように変化するクランクカウンタの値によって、各気筒2毎に所定のタイミングで前記燃料噴射や点火の制御を行う他に、ECU100は、クランク信号に基づいて、以下のようにエンジン1の停止を判定する。まず、エンジン1が停止するときには、図2の上段に表れているように、エンジン回転数が低下するのに連れて、クランク信号の時間間隔が長くなってゆき、同図の下段に示すようにクランクカウンタのグラフの傾斜は徐々に緩やかになってゆく。
このとき、クランクシャフト13の回転速度の変化を詳細に見ると、同図の中段に示すようにクランク角加速度は、各気筒2の圧縮上死点TDCを過ぎると一旦、上昇し、正値のピークを迎えた後に下降して、次の圧縮上死点TDCにおいて負値のピークを迎えるようになる。なお、図の例では、左から三番目に示す第1気筒2の圧縮上死点#1TDCを過ぎてから、気筒2への吸気充填効率の向上に伴い、クランク角加速度の変動幅が大きくなっている。
より詳しくは、各気筒2の点火順(#1、#3、#4、#2)に、前記の#1TDCから次の#3TDCの間では、第1気筒2のピストン12が膨張行程における筒内圧を受けることにより、クランクシャフト13の回転が加速され、クランク角加速度が時刻t1において正値のピークを迎える。一方、第3気筒2のピストン12が圧縮行程における筒内圧を受けることにより、クランクシャフト13の回転は減速され、クランク角加速度は圧縮上死点(#3TDC)に近づくほど、下降してゆく。
そして、時刻t2、即ち第3気筒2の圧縮上死点(#3TDC)において、クランク角加速度は負値のピークを迎えた後に、この圧縮上死点を過ぎると、今度は第3気筒2のピストン12が膨張行程における筒内圧を受けることにより、クランクシャフト13の回転が再び加速される。これにより、クランク角加速度は時刻t3において再び正値のピークを迎える。
このようにして各気筒2の圧縮上死点(#1TDC、#3TDC、#4TDC、…)を挟んで、クランクシャフト13の回転が減速および加速を繰り返しながら(クランク角加速度が下降および上昇を繰り返しながら)、クランクシャフト13の回転速度は全体としては徐々に低下してゆく。そして、その回転の慣性力が小さくなり、図示の時刻t4において何れかの気筒2(図の例では第4気筒2)の筒内圧に抗して、圧縮上死点(#4TDC)を超えることができなくなる。
こうなるとクランクシャフト13は、圧縮上死点の手前で一瞬、停止した後に、図3に模式的に示すように逆転動作し(図には仮想線の矢印で示す)、その後、再び正転動作し(図には実線の矢印で示す)、さらに再び逆転動作をする。こうして複数回、正転動作および逆転動作を繰り返した後に、クランクシャフト13は完全に停止するのであるが、その間、クランク角センサ101からは、シグナルロータ17の歯17aの通過に応じてクランク信号が出力される。
図2の例では、時刻t4〜t5の間にクランク信号が4回、カウントされた後に、クランク信号が入力しなくなっている。このようにクランク信号の入力しない時間が、予め設定した所定時間Δt1になれば(時刻t6)、クランクシャフト13の回転が完全に停止していて、エンジン1は停止したと判定することができる。
しかしながら、そのようにクランク信号が所定時間以上、入力しないときに停止判定するようにした場合は、前記のように逆転動作した時刻t4以降、クランクシャフト13は実質、回転していないにもかかわらず、その後に完全停止する時刻t6までは停止と判定されないことになり、時刻t4から時刻t6まで、エンジン1の停止の判定が遅れてしまうという問題があった。
すなわち、例えば上述したエンジン1または制御系に何らかの異常が生じてエンストが起きた場合、このエンストの直前までの各種センサ101〜106による検出値を異常のデータとして記録しておくことが望ましい。この点で、前記のようにエンジン1の停止判定が遅れると、その分、記録できるデータが少なくなってしまい、故障診断や修理の際に原因を解析することが困難になるおそれがあった。
また、前記のようにエンジン1の停止直前でクランクシャフト13が正転動作および逆転動作を繰り返す間、クランク信号をカウントしてしまうと、クランク角位置を誤認するおそれがあった。さらに、エンジン1の始動時にエンストが起きた場合、クランクシャフト13が逆転動作しているときに燃料噴射や点火が行われてしまうと、エンジン1の逆回転を誘発するおそれがあった。
このような問題点を考慮して本実施の形態では、前記図2の時刻t4においてクランクシャフト13が逆転動作したことを判定し、これによりエンジン1の停止を判定するようにしたものである。以下に図4を参照して、ECU100により行われるエンジン停止判定の具体的な処理の手順を説明する。この処理は、エンジン1の運転中にエンジン回転数NEが所定回転数NE0以下にまで低下した場合に(NE≦NE0)、割り込み処理として実行される。
ここで、前記の所定回転数NE0というのは、例えば200〜300rpmくらいであって、図3を参照して前記したクランクシャフト13の逆転動作が起き得ない状態(クランクシャフト13の回転の慣性力が大きくて、エンストが起き得ない状態)を排除するために、予め設定したものである。よって、エンジン回転数NEが所定回転数NE0以下にまで低下し、エンストの起きるおそれがあるときに図4の処理がスタートする。
まず、ステップST1において、クランク信号に基づいてクランク角加速度を算出する。クランク信号はクランク角で30°毎にクランク角センサ101から出力されるので、このクランク信号の入力に応じて、前回のクランク信号との時間間隔を算出し、これによりクランク角速度を算出することができる。こうしてクランク信号が入力する都度、算出したクランク角速度はECU100のRAMに記憶されており、今回の算出値と前回の算出値との差分を、今回のクランク角加速度として算出する。
ステップST2では、各気筒2の圧縮上死点およびその進角側の所定クランク角範囲において、前記のように算出したクランク角加速度が、前回の算出値未満か否か判定する(算出値<前回値?)。すなわち、図2を参照して上述したように本来、クランク角加速度は、気筒2の圧縮行程の中盤から圧縮上死点に向かって下降してゆくはずなので、例えば上死点前90°から圧縮上死点までのクランク角範囲において、クランク角加速度の算出値が前回値未満で肯定判定(YES)すれば、クランクシャフト13は正回転していると判定し、リターンする。
一方、クランク角加速度の算出値が前回値以上で、否定判定(NO)であれば、上述したように本来、下降してゆくはずのクランク角加速度が変化していないか、或いは上昇していることから、クランクシャフト13は逆転動作していると判定する(ステップST3)。すなわち、図2の例では、第4気筒2の圧縮行程の後半において圧縮上死点(#4TDC)に向かって下降してゆくクランク角加速度が、時刻t4の圧縮上死点(#4TDC)において破線Gとして示すように落ち込むべきところ、実線のように僅かに上昇していれば、クランクシャフト13が逆転動作していると判定する。
こうして逆転判定したステップST3に続いてステップST4では、インジェクタ35による燃料噴射およびイグナイタ21による点火をいずれも停止し、続くステップST5においてエンジン1の始動時か否か判定する。この判定が否定判定(NO)であればステップST6に進んで所定期間(例えばクランクシャフト13の回転が完全に停止する時刻t6まで)、各種センサ101〜106による検出値を異常のデータとして、ECU100のバックアップRAMに記録(データ記録)し、その後、ステップST7に進む。
一方、前記ステップST5においてエンジン1の始動時であると肯定判定(YES)すれば、異常データの記録は行わずに前記ステップST7に進む。そして、ECU100のRAMに記憶されているカム角信号およびクランク角信号のデータ(即ち、クランクカウンタのカウント値など)を初期化して、処理を終了する(エンド)。
前記図4のフローにおいて、ステップST1の処理を実行することによってECU100は、入力するクランク信号の時間間隔の変化からクランク角加速度を算出するクランク角加速度算出手段を構成する。また、ステップST2,ST3の処理を実行することによってECU100は、何れかの気筒2の圧縮上死点およびその進角側の所定クランク角範囲において算出されたクランク角加速度が、前回の算出値以上である場合に、クランクシャフト13の逆転動作が起きたと判定するエンジン停止判定手段を構成する。
以上、説明したように本実施の形態では、図2に一例を示すようにエンジン1が停止するときに、エンジン回転数が低下して第4気筒2の圧縮上死点(#4TDC)を超えることができなくなり、その直前でクランクシャフト13が逆転動作すれば(図示の時刻t4)、本来、下降するはずのクランク角加速度が僅かに上昇することによって、クランクシャフト13の逆転動作を直ちに判定することができる。
これにより、その後、複数回に亘ってクランクシャフト13が正転側および逆転側へ回動する間(時刻t4〜t6)、ECU100にクランク信号が入力しても、クランクシャフト13が回転していると誤認することなく、その動作が完全に停止するよりも前に、エンジン1の停止を判定することができる。よって、何らかの異常によるエンストの場合にデータを従来よりも多く記録することが可能になり、異常の原因の解析が容易になる。
また、そうして停止判定した後はクランクカウンタを初期化するので、クランクシャフト13が正転側および逆転側へ回動する間のクランク信号をカウントしてしまい、クランク角位置を誤認することもない。さらに、エンストがエンジン1の始動時に起きた場合であっても、クランクシャフト13が逆転動作しているときに燃料噴射や点火が行われてしまい、エンジン1の逆回転を誘発する心配はない。
−他の実施の形態−
前記した実施の形態では、クランクシャフト13が30°回転する毎にECU100に入力するクランク信号に基づいて、当該クランクシャフト13の回転速度の変化率であるクランク角加速度を算出している。そして、一例として各気筒2の上死点前90°から圧縮上死点までのクランク角範囲において算出したクランク角加速度の変化から、クランクシャフト13の逆転動作を判定するようにしている。
しかしながら、クランク信号は、クランクシャフト13が30°未満の所定角度(例えば10°)回転する毎に、ECU100に入力するものであってもよい。また、クランク角加速度の変化を判定するクランク角範囲は、上死点前90°から圧縮上死点までに限定されず、例えば上死点前60〜30°のいずれかから圧縮上死点までというように、クランクシャフト13の逆転動作が起き得るクランク角範囲とすればよい。
さらに、前記実施の形態では、車両に搭載された4気筒ガソリンエンジン1に本発明を適用した場合について説明したが、これにも限定されず、本発明は、ディーゼルエンジンやアルコールエンジン、ガスエンジンなどに適用することも可能であり、また、車両以外に搭載されるエンジンに適用することも可能である。
本発明は、エンジンの停止を従来よりも早く判定することができ、エンストが起きた際のデータをより多く記録できる等のメリットがあるので、例えば自動車に搭載されたエンジンに適用して効果が高い。
1 エンジン(エンジン)
2 気筒
13 クランクシャフト
100 ECU(クランク角加速度算出手段、エンジン停止判定手段)
101 クランク角センサ

Claims (1)

  1. クランク角センサからの信号に基づいてエンジンの停止状態を判定する停止判定装置であって、
    前記クランク角センサからの信号を入力し、その時間間隔の変化に基づいて、クランクシャフトの回転速度の変化率であるクランク角加速度を算出するクランク角加速度算出手段と、
    気筒の圧縮上死点およびその進角側の所定クランク角範囲において算出された前記クランク角加速度が、前回の算出値以上である場合に、エンジン停止直前のクランクシャフトの逆転動作が起きたと判定するエンジン停止判定手段と、を備えることを特徴とするエンジンの停止判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110149486B (zh) * 2019-05-17 2021-07-30 凌云光技术股份有限公司 一种新增异常点的自动检测方法、校正方法及系统

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