JPH0534242A - 多気筒内燃機関の失火気筒判別装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の失火気筒判別装置

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JPH0534242A
JPH0534242A JP18783091A JP18783091A JPH0534242A JP H0534242 A JPH0534242 A JP H0534242A JP 18783091 A JP18783091 A JP 18783091A JP 18783091 A JP18783091 A JP 18783091A JP H0534242 A JPH0534242 A JP H0534242A
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JP
Japan
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cylinder
time
misfire
elapsed time
deviation
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Application number
JP18783091A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Kobayashi
伸行 小林
Yukihide Hashiguchi
幸秀 橋口
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 いずれの気筒で失火を生じたかを確実に検出
する。 【構成】 各気筒の爆発行程の少くとも半分が次に点火
が行われる気筒の少くとも半分と重なる多気筒内燃機関
において、クランクシャフトが一定クランク角度回転す
るのに要する経過時間Tを検出する。或る気筒の燃焼時
における経過時間Tn とこの気筒に対し爆発行程が18
0クランク角度ずれておりかつこの気筒からみて二つ以
上前の燃焼が行われる他の気筒の燃焼時における経過時
間Tn-2 との偏差ΔT(=Tn −Tn-2 )を算出する。
この偏差ΔTが設定値Kを越えたときには上述の他の気
筒において失火が生じていると判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多気筒内燃機関の失火気
筒判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多気筒内燃機関において或る一つの気筒
が失火すると失火を生じた気筒の爆発行程における機関
回転数が低下し、斯くして失火を生じた気筒の爆発行程
中においてクランクシャフトが一定クランク角度回転す
るのに要する時間が他の気筒におけるよりも長くなる。
【0003】そこで例えば1番気筒の爆発行程中におい
てクランクシャフトが一定クランク角度回転するのに要
する時間が他の気筒におけるよりも長くなった場合には
1番気筒が失火したと判断するようにした多気筒内燃機
関が公知である(特開昭62−228929号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで或る気筒で失
火が生じて機関回転数が低下したとしても次の気筒およ
びこれに続く気筒において正常な燃焼が行われれば機関
回転数はただちに上昇するように思える。しかしながら
実際には或る気筒で失火が生じた後クランクシャフトが
180クランク角度程度を回転する間は機関回転数が下
降し続け、その後ようやく機関回転数が上昇し始める。
即ち、機関回転数は各爆発行程時における燃焼圧によっ
て一定に維持されている。しかしながら或る気筒で失火
を生ずるとその気筒の爆発行程中、即ちほぼ180クラ
ンク角度に亘って機関に与えられる駆動力が減少するの
で機関に与えられる駆動力が減少する期間、即ちクラン
クシャフトが180クランク角度程度を回転する間は機
関回転数が下降し続けることになる。従って或る気筒で
失火を生じた場合にはそのときから180クランク角度
後に機関回転数が最も低下することになる。
【0005】ところで各気筒の爆発行程の半分が次に点
火が行われる気筒の燃発行程の半分と重なる8気筒内燃
機関では180クランク角度経過すると2つ先に点火が
行なわれる気筒の爆発行程となり、また各気筒の爆発行
程の2/3が次に点火が行われる気筒の燃焼行程の2/
3と重なる12気筒内燃機関では180クランク角度経
過すると3つ先に点火が行われる気筒の爆発行程とな
る。従って8気筒内燃機関では或る気筒で失火を生じた
場合には2つ先に点火が行われる気筒の爆発行程中に機
関回転数が最も低下し、12気筒内燃機関では或る気筒
で失火を生じた場合には3つ先に点火が行われる気筒の
爆発行程中に機関回転数が最も低下することになる。
【0006】従って上述の内燃機関のように或る気筒の
爆発行程中においてクランクシャフトが一定クランク角
度回転するのに要する時間が他の気筒におけるよりも長
くなったときにはその或る気筒で失火が生じたと判断す
るようにした場合には、8気筒内燃機関では失火を生じ
た気筒から2つ先に点火が行われる気筒で失火が生じた
と判断され、12気筒内燃機関では失火を生じた気筒か
ら3つ先に点火が行われる気筒で失火が生じたと判断さ
れることになり、斯くして誤判断をすることになる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば図1の発明の構成図に示されるよう
に、各気筒の爆発行程の少くとも半分が次に点火が行わ
れる気筒の少くとも半分と重なる多気筒内燃機関におい
て、クランクシャフト10の角速度を検出する角速度検
出手段Aと、或る気筒の燃焼時におけるクランクシャフ
ト10の角速度とこの気筒に対し爆発行程が180クラ
ンク角度ずれておりかつこの気筒からみて少くとも二つ
以上前の燃焼が行われる他の気筒の燃焼時におけるクラ
ンクシャフト10の角速度との偏差を算出する角速度偏
差算出手段Bと、この偏差が設定値以上のときに上述の
他の気筒において失火が生じていると判断する判断手段
Cとを具備している。
【0008】
【作用】爆発行程が互いに180クランク角度ずれてい
る二つの気筒の燃焼時におけるクランクシャフトの角速
度の偏差が算出される。或る気筒で失火を生じたときに
はそのときから180クランク角度程度後に機関回転数
が最も低下するのでこのときには上述のように算出され
た偏差が最も大きくなる。或る気筒の燃焼時にこの偏差
が設定値以上となったときには180クランク角度前に
燃焼が行われた気筒で失火が生じたと判断される。
【0009】
【実施例】図2は本発明を8気筒内燃機関に適用した場
合を示している。図2を参照すると、内燃機関は1番気
筒#1、2番気筒#2、3番気筒#3、4番気筒#4、
5番気筒#5、6番気筒#6、7番気筒#7、8番気筒
#8からなる8つの気筒を具備する。各気筒は一方では
夫々対応する枝管2を介してサージタンク3に連結さ
れ、他方では排気マニホルド4に連結される。各枝管2
内には夫々燃料噴射弁5が取付けられる。サージタンク
3は吸気ダクト6およびエアフローメータ7を介してエ
アクリーナ8に連結され、吸気ダクト6内にはスロット
ル弁9が配置される。一方、内燃機関1のクランクシャ
フト10にはディスク状のロータ11が取付けられ、こ
のロータ11の外周面にクランク角センサ12が対面配
置される。また、内燃機関1の本体にはディストリビュ
ータ13が取付けられ、このディストリビュータ13は
クランクシャフト10の1/2の速度で回転するシャフ
ト14を具備する。このシャフト14にはディスク状を
なすロータ15が固定され、このロータ15の外周面に
上死点センサ16が対面配置される。クランク角センサ
12および上死点センサ16は電子制御ユニット20に
接続される。
【0010】電子制御ユニット20はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス21を介して相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)22、RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)23、CPU(マイクロプロセ
ッサ)24、タイマ25、入力ポート26および出力ポ
ート27を具備する。タイマ25は電子制御ユニット2
0に電力が供給されるとカウントアップ作用を続行する
フリーラニングカウンタからなり、従ってこのフリーラ
ニングカウンタのカウント値は時刻を表わしていること
になる。エアフローメータ7は吸入空気量に比例した出
力電圧を発生し、この出力電圧はAD変換器28を介し
て入力ポート26に入力される。また、クランク角セン
サ12および上死点センサ16の出力信号が入力ポート
26に入力される。一方、出力ポート27は対応する駆
動回路29を介して1番気筒#1が失火したことを示す
警告灯30、2番気筒#2が失火したことを示す警告灯
31、3番気筒#3が失火したことを示す警告灯32、
4番気筒#4が失火したことを示す警告灯33、5番気
筒#5が失火したことを示す警告灯34、6番気筒#6
が失火したことを示す警告灯35、7番気筒#7が失火
したことを示す警告灯36、8番気筒#8が失火したこ
とを示す警告灯37に接続される。
【0011】図3はロータ11とクランク角センサ12
を示している。図3に示す実施例ではロータ11は30
度おきに等角度間隔で形成された12個の外歯17を有
し、クランク角センサ11は外歯17と対面したときに
出力パルスを発生する電磁ピックアップからなる。従っ
て図3に示す実施例ではクランクシャフト10(図2)
が回転すると、即ちロータ11が回転するとクランク角
センサ12はクランクシャフト10が30度回転する毎
に出力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポート2
6(図2)に入力される。
【0012】一方、図4はロータ15と上死点センサ1
6を示している。図4に示す実施例ではロータ15は1
個の突起18を有し、上死点センサ16は突起18と対
面したときに出力パルスを発生する電磁ピックアップか
らなる。前述したようにロータ15はクランクシャフト
10(図2)の1/2の回転速度で回転せしめられる。
従ってクランクシャフト10が回転すると上死点センサ
16はクランクシャフト10が720度回転する毎に出
力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポート26
(図2)に入力される。突起18の位置は例えば1番気
筒#1が爆発上死点に達したときに上死点センサ16に
対面するように配置されており、従って1番気筒#1が
爆発上死点に達したときに上死点センサ16は出力パル
スを発生する。CPU24では上死点センサ16の出力
パルスおよびクランク角センサ12の出力パルスに基い
て現在のクランク角が計算され、更にクランク角センサ
12の出力パルスに基いて機関回転数が計算される。
【0013】いずれかの気筒において失火を生じて機関
回転数が低下するとクランクシャフトが一定クランク角
度回転するのに要する経過時間が長くなる。そこで本発
明による実施例では各気筒の燃焼時においてクランクシ
ャフトが一定クランク角度回転するのに要する経過時間
を検出し、この経過時間に基いて失火が生じているか否
かを判別するようにしている。なお、失火が生じて機関
回転数Nが低下すればこの経過時間は長くなり、一方ク
ランクシャフト10の角速度は機関回転数Nに比例する
のでクランクシャフト10の角速度はこの経過時間に反
比例する。
【0014】次に図5を参照しつつこの経過時間を用い
て失火を検出する方法について説明する。なお、図5は
点火順序が1−8−4−3−6−5−7−2である8気
筒内燃機関を例にとって示してある。また、図5は4番
気筒#4において失火が生じた場合を示しており、Nは
このときの機関回転数の変化を示している。また、T 1
は1番気筒#1が燃焼している期間のうちの前半におい
てクランクシャフト10が90クランク角度回転するの
に要する経過時間を示している。同様にT8 は8番気筒
#8の燃焼行程前半の経過時間を示しており、T4 は4
番気筒#4の燃焼行程前半の経過時間を示しており、T
3 は3番気筒#3の燃焼行程前半の経過時間を示してお
り、T6 は6番気筒の燃焼行程前半の経過時間を示して
おり、T 5 は5番気筒#5の燃焼行程前半の経過時間を
示しており、T7 は7番気筒#7の燃焼行程前半の経過
時間を示しており、T2 は2番気筒#2の燃焼行程前半
の経過時間を示している。
【0015】図5に示されるように4番気筒#4におい
て失火が生じたとすると機関回転数Nが低下し始める。
このように4番気筒#4において失火が生じて機関回転
数Nが低下しても次の3番気筒#3およびこれに続く気
筒において正常な燃焼が行われれば機関回転数Nはただ
ちに上昇するように思える。しかしながら実際には図5
に示されるように4番気筒#4で失火が生じた後クラン
クシャフト10が180クランク角度程度を回転する間
は機関回転数Nが下降し続け、その後ようやく機関回転
数Nが上昇し始める。即ち、前述したように機関回転数
Nは各爆発行程時における燃焼圧によって一定に維持さ
れている。しかしながら4番気筒#4で失火を生ずると
4番気筒#4の爆発行程中、即ちほぼ180クランク角
度に亘って機関に与えられる駆動力が減少するので機関
に与えられる駆動力が減少する期間、即ちクランクシャ
フト10が180クランク角度程度を回転する間は機関
回転数Nが下降し続けることになる。従って4番気筒#
4で失火を生じた場合にはそのときから180クランク
角度後の6番気筒#6の燃焼行程前半において機関回転
数Nが最も低下することになる。
【0016】従って4番気筒#4において失火が生じた
とすると4番気筒#4の燃焼行程前半の経過時間T4
若干増大し、これに続く3番気筒#3の燃焼行程前半の
経過時間T3 が大巾に増大し、これに続く6番気筒#6
の燃焼行程前半の経過時間T 6 が更に増大し、その後は
経過時間が徐々に減少する。一方、図5においてΔT′
は隣接する燃焼行程前半の経過時間の偏差を示してい
る。例えば4番気筒#4についてみるとΔT′4 は(T
4 −T8 )を示している。従ってこの偏差ΔT′は隣接
する燃焼行程前半の間におけるクランクシャフト10の
角速度の偏差を示していることになる。図5に示される
ように4番気筒#4において失火が生じると4番気筒#
4の燃焼行程前半の経過時間T4 が8番気筒#8の燃焼
行程前半の経過時間T8 に比べて若干長くなるので偏差
ΔT4 ′は若干増大する。これに対して 3番気筒#3の
燃焼行程前半の経過時間T3 は4番気筒#4の燃焼行程
前半の経過時間T4 に比べて大巾に増大するので偏差Δ
3 ′は大巾に増大する。一方、6番気筒#6の燃焼行
程前半の経過時間T6 は3番気筒#3の燃焼行程前半の
経過時間T3 に比べてさほど増大しないために偏差ΔT
6 ′は小さくなる。その後は経過時間が減少していくの
で偏差ΔT′は小さくなっていく。
【0017】従ってΔT′は3番気筒#3の燃焼行程前
半に対応する偏差ΔT3 ′が最も大きくなる。斯くして
偏差ΔT′が図5に示す設定値K′を越えたことを判別
すればその前の気筒、即ち4番気筒#4において失火が
生じていたと判別できることになる。一方、図5におい
てΔTは一つ隔てた燃焼行程前半の経過時間の偏差を示
している。例えば4番気筒#4についてみるとΔT4
(T4 −T1 )、即ち4番気筒#4と1番気筒#1の燃
焼行程前半の経過時間T4 ,T1 の偏差を示している。
従ってこの偏差ΔTは一つ隔てた燃焼行程前半の間にお
けるクランクシャフト10の角速度の偏差を示している
ことになる。図5に示されるように4番気筒#4におい
て失火が生じると4番気筒#4の燃焼行程前半の経過時
間T4が1番気筒#1の燃焼行程前半の経過時間T1
比べて若干長くなるので偏差ΔT4 は若干増大する。こ
れに対して3番気筒#3の燃焼行程前半の経過時間T3
は8番気筒#8の燃焼行程前半の経過時間T8 に比べて
大巾に増大するので偏差ΔT3 は大巾に増大する。一
方、6番気筒#6の燃焼行程前半の経過時間T6 は4番
気筒#4の燃焼行程前半の経過時間T4 に比べて更に増
大するために偏差ΔT6 は更に大きくなる。その後は経
過時間が減少していくので偏差ΔTは小さくなってい
く。
【0018】従ってΔTは6番気筒#6の燃焼行程前半
に対応する偏差ΔT6 が最も大きくなる。従って偏差Δ
Tが図5に示す設定値Kを越えたことを判別すればその
2つ前の気筒、即ち4番気筒#4において失火が生じて
いたと判別できることになる。ところで図5から経過時
間T3 とT4 の偏差ΔT3 ′に比べて経過時間T6 とT
4 の偏差ΔT6 の方が大きくなるので失火と判断するた
めの設定値KはK′に比べて大きくすることができるこ
とがわかる。
【0019】ところで、車両が凸凹道を走行した場合に
は路面に対する駆動輪の接地圧が大巾に変化し、接地圧
が低下したときには駆動輪がスリップして機関回転数が
上昇する。次いで接地圧が上昇して駆動輪が路面にグリ
ップしたときには機関回転数が下降する。このとき経過
時間Tが長くなって偏差ΔTが一時的に大きくなる。従
って失火と判断するための設定値K,K′(図5)が小
さいと駆動輪がグリップして偏差ΔTが一時的に大きく
なったときに設定値を越えてしまい、その結果失火をし
ていないのに失火を生じていると誤判断されることにな
る。従ってこのような誤判断を防止するためには設定値
をできるだけ大きくする必要がある。
【0020】ところで前述したように設定値KはK′に
比べて大きくすることができる。そこで本発明による実
施例では一つ隔てた燃焼行程前半の経過時間Tの偏差Δ
Tを求め、この偏差ΔTが設定値Kを越えたときに失火
が生じていると判断するようにしている。なお、前述し
たように12気筒内燃機関では失火が生じた後3つ先に
点火が行われる気筒の爆発行程中に機関回転数が最も低
くなる。従って本発明を12気筒内燃機関に適用した場
合には二つ隔てた燃焼行程前半の経過時間の偏差を求
め、この偏差が設定値を越えたときに失火が生じている
と判断することになる。
【0021】図6は図5に示す失火検出方法を用いた具
体例のタイムチャートを示している。なお、図6ではク
ランク角は1番気筒#1の爆発上死点を基準として示さ
れている。1番気筒#1が爆発上死点に達すると上死点
センサ16が図6に示されるように上死点パルスを発生
する。この上死点パルスが発生すると図7に示す割込み
ルーチンが実行され、カウンタのカウント値nが零とさ
れる。一方、図6のt1 ,t2 ,t3 ,t4 ,t5 ,t
6 ,t7 ,t8 で示されるように各気筒の爆発行程の中
間において90クランク角度毎に割込みルーチンが実行
される。この割込みルーチンが実行されるとカウンタの
カウント値nが1だけインクリメントされ、同時に前回
の割込時から今回の割込時までの経過時間T1 ,T2
3 ,T4 ,T5 ,T6 ,T7 ,T8 が計算される。即
ち、t1 で示す割込時には1番気筒#1における燃焼行
程前半の経過時間T1 が計算され、t2 で示す割込時に
は8番気筒#8における経過時間T2 が計算され、t3
で示す割込時には4番気筒#4における経過時間T3
計算され、t4 で示す割込時には3番気筒#3における
経過時間T4 が計算され、t5 で示す割込時には6番気
筒#6における経過時間T5 が計算され、t6 で示す割
込時には5番気筒#5における経過時間T6 が計算さ
れ、t7 で示す割込時には7番気筒#7における経過時
間T7 が計算され、t8 で示す割込時には2番気筒#2
における経過時間T8 が計算される。
【0022】更に各割込み時には二つ隔てた燃焼行程前
半の経過時間Tの偏差ΔTが計算される。即ち、t1
示す割込み時にはΔT1 (=T1 −T7 )が計算され、
2 で示す割込み時にはΔT2 (=T2 −T8 )が計算
され、t3 で示す割込み時にはΔT3 (=T3 −T1
が計算され、t4 で示す割込み時にはΔT4 (=T4
2 )が計算され、t5 で示す割込み時にはΔT5 (=
5 −T3 )が計算され、t6 で示す割込み時にはΔT
6 (=T6 −T4 )が計算され、t7 で示す割込み時に
はΔT7 (=T7 −T5 )が計算され、t8 で示す割込
み時にはΔT8 (=T8 −T6 )が計算される。なお、
図6ではTおよびΔTの各添字は気筒番号に一致してい
ないことに注意されたい。
【0023】更に各割込み時には偏差ΔTが設定値Kよ
りも大きいか否かが判別される。ここで設定値Kは機関
回転数Nと機関負荷Q/N(吸入空気量Q/機関回転数
N)との関数であり、このKの値は図8に示すようなマ
ップの形で予めROM22内に記憶されている。このK
の値は概略的に云うと機関回転数Nが高くなるにつれて
小さくなり、機関負荷Q/Nが高くなるにつれて大きく
なる。
【0024】図9から図11は図6に示した失火検出方
法を実行するためのルーチンを示しており、このルーチ
ンは90クランク角度毎の割込みによって実行される。
図9から図11を参照すると、まず初めにステップ40
においてカウント値nが1だけインクリメントされる。
次いでステップ41では時刻TimeがTimeoとさ
れる。次いでステップ42ではタイマ25により計時さ
れている現在の時刻Timeが読込まれる。従ってステ
ップ41におけるTimeoは前回の割込み時における
時刻を表わしていることになる。次いでステップ43で
は現在の時刻Timeから前回の割込み時における時刻
Timeoを減算することによって経過時間Tn が計算
される。次いでステップ44では機関始動時であるか否
かが判別され、機関始動時であるときには処理ルーチン
を完了する。これに対して機関始動時でないときにはス
テップ45に進む。なお、ステップ44では例えば機関
回転数Nが400r.p.m 以下のときに機関始動時である
と判別される。
【0025】ステップ45ではステップ43において計
算された経過時間Tnから前前回の割込み時に計算され
た経過時間Tn-2 を減算することによって経過時間の偏
差ΔTn が計算される。次いでステップ46では経過時
間の偏差ΔTn が図8に示すようにROM22内に記憶
された設定値Kよりも大きいか否かが判別される。ΔT
n >Kのときにはステップ47に進み、ΔTn ≦Kのと
きに処理ルーチンを完了する。
【0026】ステップ47ではカウント値nが1である
か否かが判別される。n=1のときにはステップ48に
進んで7番気筒#7が失火を生じていることを示す#7
異常フラグがセットされ、次いでステップ62に進む。
n=1でないときにはステップ49に進んでカウント値
nが2であるか否かが判別される。n=2のときにはス
テップ50に進んで2番気筒#2が失火を生じているこ
とを示す#2異常フラグがセットされ、次いでステップ
62に進む。n=2でないときにはステップ51に進ん
でカウント値nが3であるか否かが判別される。n=3
のときにはステップ52に進んで1番気筒#1が失火を
生じていることを示す#1異常フラグがセットされ、次
いでステップ62に進む。n=3でないときにはステッ
プ53に進んでカウント値nが4であるか否かが判別さ
れる。n=4のときにはステップ54に進んで8番気筒
#8が失火を生じていることを示す#8異常フラグがセ
ットされ、次いでステップ62に進む。
【0027】一方、n=4でないときにはステップ55
に進んでカウント値nが5であるか否かが判別される。
n=5のときにはステップ56に進んで4番気筒#4が
失火を生じていることを示す#4異常フラグがセットさ
れ、次いでステップ62に進む。n=5でないときには
ステップ57に進んでカウント値nが6であるか否かが
判別される。n=6のときにはステップ58に進んで3
番気筒#3が失火を生じていることを示す#3異常フラ
グがセットされ、次いでステップ62に進む。n=6で
ないときにはステップ59に進んでカウント値nが7で
あるか否かが判別される。n=7のときにはステップ6
0に進んで6番気筒#6が失火を生じていることを示す
#6異常フラグがセットされ、次いでステップ62に進
む。n=7でないときにはステップ61に進んで5番気
筒#5が失火を生じていることを示す#5異常フラグが
セットされ、次いでステップ62に進む。ステップ62
ではセットされている異常フラグに対応したいずれかの
警告灯30,31,32,33,34,35,36,3
7が点灯される。
【0028】
【発明の効果】各気筒の爆発行程の少くとも半分が次に
点火が行われる気筒の少くとも半分と重なる多気筒内燃
機関において、いずれの気筒で失火が生じたかを確実に
検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】内燃機関の全体図である。
【図3】ロータの正面図である。
【図4】ロータの正面図である。
【図5】失火時の燃焼行程前半の経過時間等の変化を示
すタイムチャートである。
【図6】本発明による失火検出方法を用いた具体例のタ
イムチャートである。
【図7】割込みにより実行されるフローチャートであ
る。
【図8】設定値Kを示す線図である。
【図9】失火気筒判別を行うためのフローチャートであ
る。
【図10】失火気筒判別を行うためのフローチャートで
ある。
【図11】失火気筒判別を行うためのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10…クランクシャフト 11…ロータ 12…クランク角センサ 13…ディストリビュータ 15…ロータ 16…上死点センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02P 17/00 U 8923−3G

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 各気筒の爆発行程の少くとも半分が次に
    点火が行われる気筒の少くとも半分と重なる多気筒内燃
    機関において、クランクシャフトの角速度を検出する角
    速度検出手段と、或る気筒の燃焼時におけるクランクシ
    ャフトの角速度とこの気筒に対し爆発行程が180クラ
    ンク角度ずれておりかつこの気筒からみて少くとも二つ
    以上前の燃焼が行われる他の気筒の燃焼時におけるクラ
    ンクシャフトの角速度との偏差を算出する角速度偏差算
    出手段と、該偏差が設定値以上のときに上記他の気筒に
    おいて失火が生じていると判断する判断手段とを具備し
    た多気筒内燃機関の失火気筒判別装置。
JP18783091A 1991-07-26 1991-07-26 多気筒内燃機関の失火気筒判別装置 Pending JPH0534242A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014070551A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Toyota Motor Corp 車両

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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