JPH0776086A - インク噴射装置の駆動方法 - Google Patents

インク噴射装置の駆動方法

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JPH0776086A
JPH0776086A JP22417093A JP22417093A JPH0776086A JP H0776086 A JPH0776086 A JP H0776086A JP 22417093 A JP22417093 A JP 22417093A JP 22417093 A JP22417093 A JP 22417093A JP H0776086 A JPH0776086 A JP H0776086A
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ink
group
ink chamber
chambers
partition wall
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JP22417093A
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Inventor
Kimei Chiyou
棄名 張
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動回路ならびにパターンを大幅に減らすこ
とができ、クロストークを緩和し、アクシデンタルドロ
ップの発生や気泡の混入などをなくすこと。 【構成】 第一タイミングで駆動パルスがAグループの
全てのインク室4a1、4a2に印加される。ここで、
インク室4a1からインクを噴射させない場合には、第
一タイミングで、インク室4b1のインク室4a1と共
通の隔壁6a1に対して、その隔壁6a1のインク室4
b1側の電極に制動パルスが印加され、隔壁6a1の両
側の電位差が0に保たれ、隔壁6a1が変形されなく、
インク室4a1からインクが噴射されない。一方、イン
ク室4b1の両隔壁6a1と6b1の電極が電気的に絶
縁されているので、制動パルスは隔壁6b1には印加さ
れず、隔壁6b1もまた両側の電位差が0に保たれ、イ
ンク室4c1からインクを噴射することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク噴射装置の駆動
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、これまでのインパクト方式の印字
装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト方式の印字装置のなかで、原理が最も単
純で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとし
て、インクジェット方式の印字装置が上げられる。なか
でも印字に使用するインク滴のみを噴射するドロップ・
オン・デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコス
トの安さなどから急速に普及している。
【0003】ドロップ・オン・デマンド型として特公昭
53−12138号公報に開示されているカイザー型、
あるいは特公昭61−59914号公報に開示されてい
るサーマルジェット型がその代表的な方式としてある。
このうち、前者は小型化が難しく、後者は高熱をインク
に加えるためにインクの耐熱性に対する要求が必要とさ
れ、それぞれに非常に困難な問題を抱えている。
【0004】以上のような欠陥を同時に解決する新たな
方式として提案されたのが、特開昭63−252750
号公報に開示されているせん断モード型である。
【0005】図6に示すように、上記せん断モード型の
インク噴射装置1は、圧電セラミックスプレート2とカ
バープレート10とノズルプレート14と基板41とか
ら構成されている。
【0006】その圧電セラミックスプレート2には、ダ
イヤモンドブレード等により切削加工された複数の溝3
が形成されている。また、その溝3の側面となる隔壁6
は矢印5の方向に分極されている。それらの溝3は同じ
深さであり、かつ平行である。また、それら溝3の深さ
は圧電セラミックスプレート2の一端面15に近づくに
つれて徐々に浅くなっており、一端面15付近には浅溝
7が形成されている。そして、溝3の内面には、その両
側面の上半分に金属電極8がスパッタリング等によって
形成されている。また、浅溝7の内面には、その側面及
び底面に金属電極9がスパッタリング等によって形成さ
れている。これにより、溝3の両側面に形成された金属
電極8は浅溝7に形成された金属電極9によって電気的
に接続されている。
【0007】次に、カバープレート10は、セラミック
ス材料または樹脂材料等から形成されている。また、カ
バープレート10には、研削または切削加工等によっ
て、インク導入口16及びマニホールド18が形成され
ている。そして、圧電セラミックスプレート2の溝3加
工側の面とカバープレート10のマニホールド18加工
側の面とがエポキシ系接着剤20(図8参照)によって
接着される。従って、インク噴射装置1には、溝3の上
面が覆われて横方向に同じ間隔を有する複数のインク流
路であるインク室4(図8参照)が構成される。図8に
示すように、そのインク室4は長方形断面の細長い形状
であり、全てのインク室4内には、インクが充填され
る。
【0008】図6に示すように、圧電セラミックスプレ
ート2及びカバープレート10の端面に、各インク室4
の位置に対応した位置にノズル12が設けられたノズル
プレート14が接着される。このノズルプレート14
は、ポリアルキレン(例えばエチレン)、テレフタレー
ト、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケ
トン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネイト、酢酸
セルロース等のプラスチックによって形成されている。
【0009】そして、圧電セラミックスプレート2の溝
3の加工側に対して反対側の面には、基板41が、エポ
キシ系接着剤等によって接着されている。その基板41
には各インク室4の位置に対応した位置に導電層のパタ
ーン42が形成されている。その導電層のパターン42
と浅溝7の底面の金属電極9とは、周知のワイヤボンデ
ィングによって導線43で接続されている。
【0010】次に、制御部のブロック図を示す図7によ
って、制御部の構成を説明する。基板41に形成された
導電層のパターン42は各々個々にLSIチップ51に
接続されている。また、クロックライン52、データラ
イン53、電圧ライン54及びアースライン55もLS
Iチップ51に接続されている。LSIチップ51は、
クロックライン52から供給される連続したクロックパ
ルスに基づいて、データライン53上に現れるデータに
応じて、どのノズル12からインク滴の噴射を行うべき
かを判断する。そして、駆動するインク室4内の金属電
極8に導通する導電層のパターン42に、電圧ライン5
4の電圧Vを印加する。また、駆動するインク室4以外
の金属電極8に導通する導電層のパターン42にはアー
スライン55の電圧0Vを印加する。
【0011】次に、図8を用いて、インク噴射装置1の
動作を説明する。駆動電圧が印加される前の各隔壁6の
状態を図8(a)に示す。LSIチップ51が、所要の
データに従って、例えばインク噴射装置1のインク室4
cからインクの噴出を行なうと判断する。すると、イン
ク室4cに、すなわち金属電極8dと8eとに正の駆動
電圧Vが印加され、金属電極8cと8fとが接地され
る。図8(b)に示すように、隔壁6bには矢印13b
の方向の駆動電界が発生し、隔壁6cには矢印13cの
方向の駆動電界が発生する。すると、駆動電界方向13
b及び13cは分極方向5とが直交しているため、隔壁
6b及び6cは、圧電厚みすべり効果により、この場
合、インク室4cの内部方向に急速に変形する。この変
形によってインク室4cの容積が減少してインク圧力が
急速に増大し、圧力波が発生して、インク室4cに連通
するノズル12(図6参照)からインク滴が噴射され
る。
【0012】また、駆動電圧Vの印加が停止されると、
隔壁6b及び6cが変形前の位置(図8(a)参照)に
戻るためインク室4c内のインク圧力が徐々に低下す
る。すると、図示しないインクタンクからインク供給口
16(図6)及びマニホールド18(図6)を通してイ
ンク室4c内にインクが供給される。
【0013】尚、インク噴射の効率を向上させるため、
通常上記分極5の方向を図10の矢印71のように反対
方向にし、正の電圧を印加することによって、まず隔壁
6b及び6cをお互いに離れるように変形させて、その
後電圧の印加を停止することによって、隔壁6b及び6
cが変形前の位置に戻し、インク滴を噴射させる。
【0014】ここで、上記のような駆動方法を用いた場
合の各インク室4内におけるインク噴射時の圧力波の挙
動について、図9のタイミングチャートと図10のイン
ク噴射装置断面図を参照しながら具体的に説明する。
【0015】まず、図10(b)のインク室4cからイ
ンクを噴射するために、当該インク室4cに対し図9
(a)で示す噴射用電圧パルスCを与える(ここで、あ
るインク室4に対して電圧を与えることは、そのインク
室4に面する電極8に電圧を印加することを言う)。す
ると、最初の立ち上がりで隔壁6bと6cはお互いに離
れるように動く(図10(b)参照)。インク室4cの
体積が増えて、ノズル12付近を含むインク室4c内の
圧力が減少する(図9(b))。この状態を図9中のL
/aで示される間だけ維持する。すると、その間マニホ
ールド18(図6)からインクが供給される。
【0016】なお、上記L/aはインク室4内の圧力波
がインク室4の長手方向(マニホールド18からノズル
プレート14まで、またはその逆)に対して、片道伝播
するに必要な時間であり、インク室4の長さLとインク
中での音速aによって決まる。圧力波の伝播理論による
と、前記の立ち上げからちょうどL/aの時間を立つと
インク室4c内の圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、
このタイミングに合わせてインク室4cに印加されてい
る電圧を0Vに戻す(図9(a))。すると、隔壁6b
と6cは変形前の状態(図10(a))に戻り、インク
に圧力が加えられる。その時、前記正に転じた圧力と隔
壁6b、6cが変形前の状態に戻って、発生した圧力と
がたし合わされ、図9(b)に示すような比較的高い圧
力Pcがインク室4c内のインクに与えられて、インク
がノズル12から噴出される。
【0017】上述した構成のインク噴射装置1を用いて
記憶媒体にイメージ情報を形成するにあたっては、その
構造上明らかに少なくとも隣接するインク室4から同時
にインクを噴射することはできない。そのため例えば特
開平2−150355号公報に記述されたようにインク
室4を奇数のものと偶数のものの2つのグループに分け
て交互に噴射させる方法を用いる。さらに前記特開がこ
のような方法を用いた場合各インク室4間の相互干渉い
わゆるクロストークが大きいときには、その改善方法と
してインク室をお互いまたがる3つ以上のグループ(例
えばグループが3つの場合は、図8においてインク室4
aと4dが、インク室4bと4eが、インク室4cと4
fがそれぞれ同一グループのメンバーである)に分けて
順次にローテーションして、各インク室4に駆動電圧を
印加して駆動することを提唱されている。
【0018】次に、上記インク室4を互いまたがる3つ
のグループに分けて順次にローテーションして駆動する
場合を、図11および図12を用いて説明する。グルー
プ分けでは、図12中インク室4a1、4a2はAグル
ープ、インク室4b1、4b2はBグループ、インク室
4c0、4c1、4c2はCグループとする。なお、図
12は、表記および説明を簡略化するため、インク室4
の数を限定して、電極、接着層などの記入は省略した。
【0019】図11は駆動電圧波形を示すタイミングチ
ャートであり、(a)、(b)、(c)および(d)に
波形は、それぞれインク室4a1、4b1、4c1およ
び4a2に印加する駆動電圧波形である。このような駆
動電圧波形を各インク室4に印加したときの各隔壁6の
変形を図12に示す。まず、インク室4a1および4a
2からインクを噴射するため、それぞれのインク室4a
1、4a2に電圧パルスVa1とVa2を同時に印加す
る。すると、各隔壁6が図12(b)のように変位し、
上記変位によってAグループのインク室4a1と4a2
に負の圧力が発生する。このような変位は時間t1から
t2の間、つまり上記L/a間だけ維持される。そうす
ると時間t2において、インク室4a1と4a2内に生
じた負の圧力波は圧力伝播理論によって逆転して正の圧
力に転じる。これに合わせて電圧パルスVa1とVa2
が立ち下がり、前記変形した各隔壁6が変形前の形(図
12(a))に戻る。
【0020】この動作によって、インク室4a1と4a
2の体積が減り、正の圧力が生じる。この正の圧力が前
記負から正に転じた圧力とが合成され、大きな正の圧力
となり、インク室4a1と4a2内のインクをノズルか
ら押し出す。
【0021】なお、印字パターンに応じて、インクの噴
射が行わないインク室に対しては、上記の電圧パルスを
与えなければ良い。また、グループB、Cの動作につい
てはグループAと全く同様に説明され、図12(c)に
Bグループに駆動電圧波形を印加したときの隔壁6の変
形状態を示す。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
駆動方法をそのまま用いたとき、3つのグループに分け
て駆動するにもかかわらず、印字パターンに対応したイ
ンクの噴射を行うために、全インク室4に印加する駆動
電圧は、全て独立して印加しなければならず、インク室
4の数と同数の駆動回路が必要であり、インク室4の数
と同数のパターン42が必要である。
【0023】これに対し、本出願人は、同日付の特許出
願において、インク室を3つ以上のグループに分けて順
次ローテーションしてインクを噴射する場合に、一つの
グループの各インク室に対しての電圧印加によって、全
インク室からのインク噴射を制御することを提案した
が、隣接するインク室のインク噴射を制御するために印
加した制動パルスが、両方の隔壁に印加され、一方の隣
接するインク室のインク噴射を制御と反対側のもう一方
の隣接するインク室に従来技術の2グループに分けて噴
射する場合とほぼ同等なクロストークが発生し、アクシ
デンタルドロップの発生や気泡の混入などの恐れがある
という問題点が残る。
【0024】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、駆動回路ならびにパターンを大
幅に減らすことができ、クロストークを緩和し、アクシ
デンタルドロップの発生や気泡の混入などをなくすこと
ができるインク噴射装置の駆動方法を提供することを目
的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明では、分極された圧電素子で少なくとも一部が
形成された隔壁と、前記隔壁で分離された複数のインク
室と、電圧が印加されて圧電素子の前記分極方向と略直
交する電界を発生するために前記隔壁の両側に設けられ
た電極とを有し、前記複数のインク室を、インクの噴射
タイミングによって第一,第二,第三の少なくとも3つ
のグループに分割し、第一及び第二グループのインク室
の両側の電極は接続され、第三グループのインク室の両
側の電極は離隔され、前記インク室の両側の隔壁を変形
させてインクを噴射するインク噴射装置の駆動方法であ
って、前記第一もしくは前記第二グループのインク室か
らインクを噴射する際には、第一もしくは第二グループ
の全インク室の電極に電圧を印加すると共に、噴射すべ
きでない第一もしくは第二グループのインク室に対して
は、そのインク室に隣接する前記第三グループ側の隔壁
の第三グループ側の電極に電圧を印加し、噴射すべき第
一もしくは第二グループのインク室に対しては、そのイ
ンク室に隣接する前記第三グループ側の隔壁の第三グル
ープ側の電極に電圧を印加させないことにより、印字パ
ターンに対応したインク室からインクを噴射させ、前記
第三グループのインク室からインクを噴射する際には、
印字パターンに対応した第三グループのインク室の両側
の電極に電圧を印加してインクを噴射させることを特徴
とする。
【0026】
【作用】上記の特徴を有する本発明のインク噴射装置の
駆動方法では、前記第一もしくは前記第二グループのイ
ンク室からインクを噴射する際には、第一もしくは第二
グループの全インク室の電極に電圧を印加すると共に、
噴射すべきでない第一もしくは第二グループのインク室
に対しては、そのインク室に隣接する前記第三グループ
側の隔壁の第三グループ側の電極に電圧を印加して、そ
の隔壁の両側の電極の電位が同電位となって、その隔壁
が変形しなく、この時、第三グループ側の両電極は離隔
されているから、第三グループのもう一方の隔壁の電極
に電圧が印加されなく、その隔壁が変形しなく、他のイ
ンク室に圧力が発生しない、噴射すべき第一もしくは第
二グループのインク室に対しては、そのインク室に隣接
する前記第三グループ側の隔壁の第三グループ側の電極
に電圧を印加させないことにより、噴射すべき第一もし
くは第二グループのインク室の両側の隔壁が変形して印
字パターンに対応したインク室からインクが噴射され、
前記第三グループのインク室からインクを噴射する際に
は、印字パターンに対応した第三グループのインク室の
両側の電極に電圧を印加して、第三グループのインク室
の両隔壁が変形してインクが噴射される。
【0027】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。尚、従来技術と同一の部分には同一
の符号を付し、その説明を省略する。また、インク噴射
装置の基本的な構造は図6に示す従来技術と同じである
が、一部のインク室については従来技術と異なって、両
側の隔壁の電極が互いに電気的に絶縁されている。ま
た、外部との電気的接続をするために基板41上に形成
される導電層のパターン42及びワイヤボンディングの
接続方法が従来技術と異なる。また、分極の方向は図6
の矢印5と反対方向の矢印71(図10)方向である。
尚、本実施例の基本的な動作は前記従来技術のように、
インク室4を互いにまたがるA、B、Cの3つのグルー
プに分けて順次にローテーションして駆動する方法に基
づく。
【0028】図2は本実施例のヘッド基板上に形成され
る導電層のパターンおよびワイヤボンディングの接続方
法を示す図である。基板49には2本の共通導電層4
5、47と複数の独立導電層46がパターニングされて
いる。各インク室4の両側の隔壁6の電極8に導通する
電極9と前記導電層との接続にはワイヤボンディング4
3を用いるが、接続は図示の如く、共通導電層45、独
立導電層46、共通導電層47に、という様に順番に施
される。つまり、Aグループのインク室4は全て共通導
電層45に、Cグループのインク室4は全て共通導電層
47に、また、Bグループのインク室4はそれぞれ独立
して、独立導電層46に接続される。ただし、Bグルー
プのインク室4の電極8は、図1に示すように、電極9
をスパタリングなどによって形成するときにマスキング
するなどして、左右両方の隔壁6に形成されている電極
8を電気的に絶縁し、それぞれの電極9から導いた導線
43を個々の独立導電層46に接続する。
【0029】本実施例の駆動電圧波形および駆動電圧波
形を印加した場合の噴射装置の動作を図3および図4を
用いて説明する。
【0030】図3は本実施例の噴射装置に印加する駆動
電圧のタイミングチャートを示す。図3(a)の電圧波
形Laは、Aグループのインク室4に導通する共通導電
層45に印加されるものであり、Aグループの全てのイ
ンク室4は印字パターンによらず、この電圧波形Laが
印加される。同様に、図3(d)の電圧波形Lcは、C
グループのインク室4に導通する共通導電層47に印加
されるものであり、Cグループの全てのインク室4は印
字パターンによらず、この電圧波形Lcが印加される。
図3(b)の電圧波形Lb11及び図3(c)の電圧波
形Lb12は、それぞれBグループのインク室4の両側
の隔壁6の内の片側に導通する独立導電層46に印加さ
れるものであり、Bグループの個々のインク室4に対し
て、それぞれ独立した電圧波形が用いられ、印字パター
ンに対応した電圧パルスが印加される。なお、ここでは
電圧波形Lb11とLb12がBグループの一つのイン
ク室4b1に印加されるものであり、電圧波形Lb11
が隔壁6a1(図4)に、電圧波形Lb12が隔壁6b
1(図4)に印加される。
【0031】図4は図3の各駆動電圧波形を各グループ
のインク室4に印加したときの各インク室の隔壁6の動
きを示す。ここで、インクを噴射する動作を図3のタイ
ミングチャートに沿って、時間的に追って説明する。
【0032】最初に、どのインク室4にも駆動パルスが
印加されていないときの各隔壁6の状態を図4(a)に
示す。続いて、電圧波形Laの駆動パルスVaが第一タ
イミングで共通導電層45を介してAグループの全ての
インク室4に印加され、各隔壁6の状態が図4(b)に
示すようになり、インク室4a1の両隔壁6c0と6a
1及びインク室4a2の両隔壁6c1と6a2が互い離
れるように変形し、このパルスVaが終了した時点で、
上記変形した隔壁6c0と6a1及び隔壁6c1と6a
2が変形前(図4(a))の状態に戻り、インク室4a
1及びインク室4a2からインクが噴射される。
【0033】その後、第二タイミングで電圧波形Lb1
1とLb12の駆動パルスVb11とVb12がそれぞ
れ独立導電層46を介してインク室4b1に印加され、
インク室4b1から上記インク室4a1、4a2で説明
したのと同様にインクが噴射される。第三タイミングで
電圧波形Lcの駆動パルスVcが共通導電層47を介し
てインク室4c1に印加され、上記と同様にインクが噴
射される。
【0034】上記ではA、B、C各グループのインク室
4から常に順番にインクの噴射を行わせる例を説明した
が、次は印字パターンに基づいて、特定のインク室4の
みからインクを噴射させる駆動方法について説明する。
本実施例ではAグループとCグループの全てのインク室
4が、それぞれ共通の導電層45と47に接続されてい
るため、この2グループについては、特定のインク室4
に駆動パルスを与えないようにすることはできない。し
たがって、例えば図4のインク室4a1からのインク噴
射を行わないときでも、電圧波形Laの駆動パルスVa
が第一タイミングで共通導電層45を介してインク室4
a1に印加されてしまう。
【0035】ここで本実施例ではインク室4a1からイ
ンクを噴射させないために、駆動パルスVaと同一な第
一タイミングで、インク室4b1のインク室4a1と共
通の隔壁6a1に対して、その隔壁6a1のインク室4
b1側の電極8に独立導電層46を介して制動パルスV
baを印加する。この制動パルスVbaが印加されるこ
とによって隔壁6a1の両側の電位差が0に保たれ、図
4(c)に示すように隔壁6a1が変形しない。したが
って、インク室4a1内に生じた圧力は隔壁6c0によ
るもののみで、インク室4a1内の圧力が通常インク噴
射時の圧力の半分しかなく、インクは噴射されない。
【0036】一方、インク室4b1の両隔壁6a1と6
b1の電極8が電気的に絶縁されているので、制動パル
スVbaは隔壁6b1には印加されず、隔壁6b1もま
た両側の電位差が0に保たれ、変形されない。したがっ
て、インク室4c1には、インク室4a2からのインク
噴射のための隔壁6c1の変形による圧力のみが与えら
れ、インク室4c1内の圧力が通常インク噴射時の圧力
の半分しかなく、インクを噴射することがない。
【0037】同様な原理で制動パルスVbcを用いて、
隔壁6b1の変形を制御し、インク室4c1からのイン
クの噴射が制御できる。なお、Bグループのインク室4
b1のインク噴射は、駆動パルスVb11とVb12と
を同時に印加するか否かによって制御できる。Bグルー
プの各インク室4はそれぞれ独立導電層46に接続され
ているので、個々のインク室4に対して独立した電圧波
形Lbが印加できる。よって、本実施例のインク噴射装
置において、全てのインク室4からのインク噴射が制御
できる。
【0038】以上説明したように、本実施例のインク噴
射装置の駆動方法によれば、Aグループ及びCグループ
の全インク室4には第一タイミング及び第三タイミング
で駆動パルスVa及びVcが印加され、Bグループのイ
ンク室4には、Aグループ及びCグループのインク室4
から噴射を制御する制動パルスVba、VbcとBグル
ープのインク室4から噴射させる駆動パルスVb11及
びVb12が印加されるので、Aグループ及びCグルー
プのインク室4は共通導電層45及び47に電気的に接
続され、Bグループのインク室4の両電極8はそれぞれ
独立導電層46に接続される。このため、Bグループの
インク室4に駆動パルス及び制動パルスを印加するため
の駆動回路はBグループのインク室4の数の2倍だけ必
要であるが、Aグループ及びCグループの全インク室4
に駆動パルスを印加するための駆動回路はAグループに
一個、Cグループに一個でよい。
【0039】従って、任意な印字パターンを印字するた
めの独立した制御信号の数が、インク噴射装置1の全イ
ンク室4の数の2/3+2しか必要とされず、独立した
駆動回路の数を従来技術の2/3+2に減少することが
でき、駆動回路の小型化、低コスト化ができる。また、
駆動回路とインク噴射装置1の電気的接点数も従来技術
の2/3+2に減少することができ、電気的な接続不良
や短絡などのトラブルの発生回数を減少させることがで
き、信頼性が向上される。さらに、噴射装置の基板49
上に形成される導電層の数を従来技術の2/3+2に減
少することができ、導電層パターンの形成工程におい
て、加工コストの低減をはかることができる。
【0040】このように、駆動回路が減少すると、特
に、インク室を用紙幅に一列に並べたラインヘッドの場
合、インク室が数千個設けられるので、本実施例のイン
ク噴射装置の駆動方法は非常に効果的である。
【0041】また、本実施例では、Bグループのインク
室4、例えばインク室4b1の両隔壁6a1と6b1の
電極8が電気的に絶縁されているので、制動パルスVb
aは隔壁6b1には印加されず、隔壁6b1もまた両側
の電位差が0に保たれ、変形されない。このため、イン
ク室4c1には、インク室4a2からのインク噴射のた
めの隔壁6c1の変形による圧力のみが与えられ、イン
ク室4c1内の圧力が通常のインク噴射時の圧力の半分
しかなく、インクを噴射することがない。従って、イン
ク室4c1に、従来技術の2グループに分けて噴射する
場合とほぼ同等なクロストークを発生させることがな
く、インク室4c1からのアクシデンタルドロップの発
生やインク室4c1への気泡の混入などが防止される。
【0042】上記の実施例ではインクを噴射させる駆動
パルスに単純な矩形パルスを用いたが、単純な矩形パル
ス以外の駆動パルスを用いても差し支えない。本実施例
の別の実施例として、例えば図5に示す正と負の両方に
振るような駆動パルスを用いても良い。この場合、駆動
パルスと制動パルスが同様な波形で、タイミングがあっ
ていれば、制動される隔壁6は変形しない。したがっ
て、前記実施例と同様にインクの噴射が制御できる。
【0043】また、前記制動パルスの形状が必ずしも駆
動パルスと同様なものである必要はない。この場合前記
制動される隔壁6が必ずしも完全に変形しないようには
ならないが、制動パルスが印加されるときにインクが噴
射しないのであれば、制動パルスの形状は問わない。
【0044】また、前記制動パルスの印加タイミングが
必ずしも駆動パルスと一致する必要はない。この場合前
記制動される隔壁6が必ずしも完全に変形しないように
はならないが、制動パルスが印加されるときにインクが
噴射しないのであれば、制動パルス印加タイミングは問
わない。
【0045】また、前記制動パルスの形状と前記制動パ
ルスの印加タイミングの最も適切な組み合わせによって
設定される制動パルスを用いることによって、インクの
噴射に対する制御が最適化することができる。
【0046】また、本実施例では、インク室4を3つの
グループに分けていたが、3つ以上のグループに分けて
もよい。例えば、A、B、C、Dの4つのグループの場
合は、A及びCグループを共通導電層に接続し、B及び
Dグループを独立導電層に接続して駆動させる。また、
A、B、C、D、Eの5つのグループの場合は、A、
C、Dグループを共通導電層に接続し、B及びEグルー
プを独立導電層に接続して駆動させる。
【0047】
【発明の効果】本発明のインク噴射装置の駆動方法によ
れば、任意な印字パターンを印字するための独立した制
御信号の数が、全インク室の数より少なく、独立した駆
動回路の数を従来技術より減少することができ、駆動回
路の小型化、低コスト化ができる。また、駆動回路と噴
射装置の電気的接点数も従来技術より減少することがで
き、電気的な接続不良や短絡などのトラブルの発生回数
を減少させ、信頼性を向上することができる。さらに、
噴射装置の基板上に形成される導電層の数を従来技術よ
り減少することができ、導電層パターンの形成工程にお
いて、加工コストの低減をはかることができる。また、
第三グループの両側の隔壁の電極は絶縁されているの
で、第三グループによる第一または第二グループのイン
ク室からのインク噴射の制御時に、噴射すべきでないイ
ンク室への、従来技術の2グループに分けて噴射する場
合とほぼ同等なクロストークの発生をなくし、噴射べき
でないインク室からのアクシデンタルドロップの発生や
気泡の混入などを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインク噴射装置の電極分離
を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施例のインク噴射装置の電気的接
続を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例のインク噴射装置に印加する
電圧波形を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明の一実施例のインク噴射装置の動作を示
す説明図である。
【図5】本発明の別の実施例の噴射装置に印加する電圧
波形を示すタイミングチャートである。
【図6】従来技術のせん断モード型インク噴射装置を示
す斜視図である。
【図7】従来技術の制御部を示す説明図である。
【図8】従来技術のせん断モード型インク噴射装置の動
作を示す説明図である。
【図9】従来技術のインク噴射装置の他の電圧波形を示
すタイミングチャートである。
【図10】従来技術のインク噴射装置の他の動作を示す
説明図である。
【図11】従来技術のインク噴射装置のインク室を3つ
のグループに分けたときの電圧波形を示すタイミングチ
ャートである。動作を示す説明図である。
【図12】従来技術のインク噴射装置のインク室を3つ
のグループに分けたときの動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インク噴射装置 2 圧電セラミックスプレート 4 インク室 6 隔壁 8 電極 9 電極 45 共通導電層 46 独立導電層 47 共通導電層 71 分極方向

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分極された圧電素子で少なくとも一部
    が形成された隔壁と、前記隔壁で分離された複数のイン
    ク室と、電圧が印加されて圧電素子の前記分極方向と略
    直交する電界を発生するために前記隔壁の両側に設けら
    れた電極とを有し、前記複数のインク室を、インクの噴
    射タイミングによって第一,第二,第三の少なくとも3
    つのグループに分割し、第一及び第二グループのインク
    室の両側の電極は接続され、第三グループのインク室の
    両側の電極は離隔され、前記インク室の両側の隔壁を変
    形させてインクを噴射するインク噴射装置の駆動方法で
    あって、 前記第一もしくは前記第二グループのインク室からイン
    クを噴射する際には、第一もしくは第二グループの全イ
    ンク室の電極に電圧を印加すると共に、噴射すべきでな
    い第一もしくは第二グループのインク室に対しては、そ
    のインク室に隣接する前記第三グループ側の隔壁の第三
    グループ側の電極に電圧を印加し、噴射すべき第一もし
    くは第二グループのインク室に対しては、そのインク室
    に隣接する前記第三グループ側の隔壁の第三グループ側
    の電極に電圧を印加させないことにより、印字パターン
    に対応したインク室からインクを噴射させ、 前記第三グループのインク室からインクを噴射する際に
    は、印字パターンに対応した第三グループのインク室の
    両側の電極に電圧を印加してインクを噴射させることを
    特徴とするインク噴射装置の駆動方法。
JP22417093A 1993-09-09 1993-09-09 インク噴射装置の駆動方法 Pending JPH0776086A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009274328A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Konica Minolta Ij Technologies Inc インクジェットヘッド

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