JP3144174B2 - インク噴射装置及びその駆動方法 - Google Patents
インク噴射装置及びその駆動方法Info
- Publication number
- JP3144174B2 JP3144174B2 JP22416893A JP22416893A JP3144174B2 JP 3144174 B2 JP3144174 B2 JP 3144174B2 JP 22416893 A JP22416893 A JP 22416893A JP 22416893 A JP22416893 A JP 22416893A JP 3144174 B2 JP3144174 B2 JP 3144174B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- group
- chambers
- ink chambers
- electrodes
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2202/00—Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
- B41J2202/01—Embodiments of or processes related to ink-jet heads
- B41J2202/10—Finger type piezoelectric elements
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
るものである。
装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト方式の印字装置のなかで、原理が最も単
純で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとし
て、インクジェット方式の印字装置が上げられる。なか
でも印字に使用するインク滴のみを噴射するドロップ・
オン・デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコス
トの安さなどから急速に普及している。
53−12138号公報に開示されているカイザー型、
あるいは特公昭61−59914号公報に開示されてい
るサーマルジェット型がその代表的な方式としてある。
このうち、前者は小型化が難しく、後者は高熱をインク
に加えるためにインクの耐熱性に対する要求が必要とさ
れ、それぞれに非常に困難な問題を抱えている。
方式として提案されたのが、特開昭63−252750
号公報に開示されているせん断モード型である。
インク噴射装置1は、圧電セラミックスプレート2とカ
バープレート10とノズルプレート14と基板41とか
ら構成されている。
イヤモンドブレード等により切削加工された複数の溝3
が形成されている。また、その溝3の側面となる隔壁6
は矢印5の方向に分極されている。それらの溝3は同じ
深さであり、かつ平行である。また、それら溝3の深さ
は圧電セラミックスプレート2の一端面15に近づくに
つれて徐々に浅くなっており、一端面15付近には浅溝
7が形成されている。そして、溝3の内面には、その両
側面の上半分に金属電極8がスパッタリング等によって
形成されている。また、浅溝7の内面には、その側面及
び底面に金属電極9がスパッタリング等によって形成さ
れている。これにより、溝3の両側面に形成された金属
電極8は浅溝7に形成された金属電極9によって電気的
に接続されている。
ス材料または樹脂材料等から形成されている。また、カ
バープレート10には、研削または切削加工等によっ
て、インク導入口16及びマニホールド18が形成され
ている。そして、圧電セラミックスプレート2の溝3加
工側の面とカバープレート10のマニホールド18加工
側の面とがエポキシ系接着剤20(図7参照)によって
接着される。従って、インク噴射装置1には、溝3の上
面が覆われて横方向に同じ間隔を有する複数のインク流
路であるインク室4(図7参照)が構成される。図7に
示すように、そのインク室4は長方形断面の細長い形状
であり、全てのインク室4内には、インクが充填され
る。
ート2及びカバープレート10の端面に、各インク室4
の位置に対応した位置にノズル12が設けられたノズル
プレート14が接着される。このノズルプレート14
は、ポリアルキレン(例えばエチレン)、テレフタレー
ト、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケ
トン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネイト、酢酸
セルロース等のプラスチックによって形成されている。
3の加工側に対して反対側の面には、基板41が、エポ
キシ系接着剤等によって接着されている。その基板41
には各インク室4の位置に対応した位置に導電層のパタ
ーン42が形成されている。その導電層のパターン42
と浅溝7の底面の金属電極9とは、周知のワイヤボンデ
ィングによって導線43で接続されている。
って、制御部の構成を説明する。基板41に形成された
導電層のパターン42は各々個々にLSIチップ51に
接続されている。また、クロックライン52、データラ
イン53、電圧ライン54及びアースライン55もLS
Iチップ51に接続されている。LSIチップ51は、
クロックライン52から供給される連続したクロックパ
ルスに基づいて、データライン53上に現れるデータに
応じて、どのノズル12からインク滴の噴射を行うべき
かを判断する。そして、駆動するインク室4内の金属電
極8に導通する導電層のパターン42に、電圧ライン5
4の電圧Vを印加する。また、駆動するインク室4以外
の金属電極8に導通する導電層のパターン42にはアー
スライン55の電圧0Vを印加する。
動作を説明する。駆動電圧が印加される前の各隔壁6の
状態を図7(a)に示す。LSIチップ51が、所要の
データに従って、例えばインク噴射装置1のインク室4
cからインクの噴出を行なうと判断する。すると、イン
ク室4cに、すなわち金属電極8dと8eとに正の駆動
電圧Vが印加され、金属電極8cと8fとが接地され
る。図7(b)に示すように、隔壁6bには矢印13b
の方向の駆動電界が発生し、隔壁6cには矢印13cの
方向の駆動電界が発生する。すると、駆動電界方向13
b及び13cは分極方向5とが直交しているため、隔壁
6b及び6cは、圧電厚みすべり効果により、この場
合、インク室4cの内部方向に急速に変形する。この変
形によってインク室4cの容積が減少してインク圧力が
急速に増大し、圧力波が発生して、インク室4cに連通
するノズル12(図5参照)からインク滴が噴射され
る。
隔壁6b及び6cが変形前の位置(図7(a)参照)に
戻るためインク室4c内のインク圧力が徐々に低下す
る。すると、図示しないインクタンクからインク供給口
16(図5)及びマニホールド18(図5)を通してイ
ンク室4c内にインクが供給される。
め、通常上記分極5の方向を図9の矢印71のように反
対方向にし、正の電圧を印加することによって、まず隔
壁6b及び6cをお互いに離れるように変形させて、そ
の後電圧の印加を停止することによって、隔壁6b及び
6cが変形前の位置に戻し、インク滴を噴射させる。
合の各インク室4内におけるインク噴射時の圧力波の挙
動について、図8のタイミングチャートと図9のインク
噴射装置断面図を参照しながら具体的に説明する。
クを噴射するために、当該インク室4cに対し図8
(a)で示す噴射用電圧パルスCを与える(ここで、あ
るインク室4に対して電圧を与えることは、そのインク
室4に面する電極8に電圧を印加することを言う)。す
ると、最初の立ち上がりで隔壁6bと6cはお互いに離
れるように動く(図9(b)参照)。インク室4cの体
積が増えて、ノズル12付近を含むインク室4c内の圧
力が減少する(図8(b))。この状態を図8中のL/
aで示される間だけ維持する。すると、その間マニホー
ルド18(図5)からインクが供給される。
がインク室4の長手方向(マニホールド18からノズル
プレート14まで、またはその逆)に対して、片道伝播
するに必要な時間であり、インク室4の長さLとインク
中での音速aによって決まる。圧力波の伝播理論による
と、前記の立ち上げからちょうどL/aの時間を立つと
インク室4c内の圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、
このタイミングに合わせてインク室4cに印加されてい
る電圧を0Vに戻す(図8(a))。すると、隔壁6b
と6cは変形前の状態(図9(a))に戻り、インクに
圧力が加えられる。その時、前記正に転じた圧力と隔壁
6b、6cが変形前の状態に戻って、発生した圧力とが
たし合わされ、図8(b)に示すような比較的高い圧力
Pcがインク室4c内のインクに与えられて、インクが
ノズル12から噴出される。
記憶媒体にイメージ情報を形成するにあたっては、その
構造上明らかに少なくとも隣接するインク室4から同時
にインクを噴射することはできない。そのため例えば特
開平2−150355号公報に記述されたようにインク
室4を奇数のものと偶数のものの2つのグループに分け
て交互に噴射させる方法を用いる。さらに前記特開がこ
のような方法を用いた場合各インク室4間の相互干渉い
わゆるクロストークが大きいときには、その改善方法と
してインク室をお互いまたがる3つ以上のグループ(例
えばグループが3つの場合は、図7においてインク室4
aと4dが、インク室4bと4eが、インク室4cと4
fがそれぞれ同一グループのメンバーである)に分けて
順次にローテーションして、各インク室4に駆動電圧を
印加して駆動することを提唱されている。
のグループに分けて順次にローテーションして駆動する
場合を、図10および図11を用いて説明する。グルー
プ分けでは、図11中インク室4a1、4a2はAグル
ープ、インク室4b1、4b2はBグループ、インク室
4c0、4c1、4c2はCグループとする。なお、図
11は、表記および説明を簡略化するため、インク室4
の数を限定して、電極、接着層などの記入は省略した。
ャートであり、(a)、(b)、(c)および(d)に
波形は、それぞれインク室4a1、4b1、4c1およ
び4a2に印加する駆動電圧波形である。このような駆
動電圧波形を各インク室4に印加したときの各隔壁6の
変形を図11に示す。まず、インク室4a1および4a
2からインクを噴射するため、それぞれのインク室4a
1、4a2に電圧パルスVa1とVa2を同時に印加す
る。すると、各隔壁6が図11(b)のように変位し、
上記変位によってAグループのインク室4a1と4a2
に負の圧力が発生する。このような変位は時間t1から
t2の間、つまり上記L/a間だけ維持される。そうす
ると時間t2において、インク室4a1と4a2内に生
じた負の圧力波は圧力伝播理論によって逆転して正の圧
力に転じる。これに合わせて電圧パルスVa1とVa2
が立ち下がり、前記変形した各隔壁6が変形前の形(図
11(a))に戻る。
2の体積が減り、正の圧力が生じる。この正の圧力が前
記負から正に転じた圧力とが合成され、大きな正の圧力
となり、インク室4a1と4a2内のインクをノズルか
ら押し出す。
射が行わないインク室に対しては、上記の電圧パルスを
与えなければ良い。また、グループB、Cの動作につい
てはグループAと全く同様に説明されるが、図11
(c)はBグループに駆動電圧波形を印加したときの隔
壁6の変形状態を示す。
駆動方法をそのまま用いたとき、3つのグループに分け
て駆動するにもかかわらず、印字パターンに対応したイ
ンクの噴射を行うために、全インク室4に印加する駆動
電圧は、全て独立して印加しなければならず、インク室
4の数と同数の駆動回路が必要であり、インク室4の数
と同数のパターン42が必要である。
願において、インク室を3つ以上のグループに分けて順
次ローテーションしてインクを噴射する場合に、一つの
グループの各インク室に対しての電圧印加によって、全
インク室からのインク噴射を制御することを提案した
が、隣接するインク室のインク噴射を制御するために印
加した制動パルスが、両方の隔壁に印加され、一方の隣
接するインク室のインク噴射を制御と反対側のもう一方
の隣接するインク室に従来技術の2グループに分けて噴
射する場合とほぼ同等なクロストークが発生し、アクシ
デンタルドロップの発生や気泡の混入などの恐れがある
という問題点が残る。
になされたものであり、駆動回路ならびにパターンを大
幅に減らすことができ、クロストークを緩和し、アクシ
デンタルドロップの発生や気泡の混入などをなくすこと
ができるインク噴射装置を提供することを目的とする。
に本発明の請求項1では、分極された圧電素子で少なく
とも一部が形成された隔壁と、前記隔壁で分離された複
数のインク室と、電圧が印加されて圧電素子の前記分極
方向と略直交する電界を発生するために前記隔壁の両側
に設けられた電極とを有し、前記インク室の両電極に電
圧を印加して両隔壁を変形させて圧力波を発生させてイ
ンクを噴射するインク噴射装置において、前記複数のイ
ンク室を、第一グループと第二グループのインク室の間
に第三グループのインク室を配置し、噴射タイミングを
異にした少なくとも3つのグループに分割し、前記第一
グループ及び第二グループの各インク室の電極と前記第
三グループの各インク室の電極とに、それらに電圧を印
加するための駆動回路を接続してなり、その駆動回路
は、同一グループのインク室の内の近接するインク室ど
うしに対して噴射タイミングを各グループ間の噴射タイ
ミングのズレより小さい量ずらし、前記第一グループも
しくは前記第二グループのインク室からインクを噴射す
るタイミングにおいては、第一もしくは第二グループの
インク室の電極に、近接するインク室どうしに対して、
前記ズレ量だけずらして電圧を印加するが、その内噴射
すべきでない第一もしくは第二グループのインク室に対
しては、そのインク室に隣接する前記第三グループのイ
ンク室の電極に、第一もしくは第二グループのインク室
の電極との間に電位差を生じさせない電圧を印加し、噴
射すべき第一もしくは第二グループのインク室に対して
は、そのインク室に隣接する第三グループのインク室の
電極と第一もしくは第二グループのインク室の電極との
間に電位差を生じさせることにより、印字パターンに対
応したインク室からインクを噴射させ、前記第三グルー
プのインク室からインクを噴射する際には、印字パター
ンに対応した第三グループのインク室の電極に電圧を印
加してインクを噴射させ、第三グループのインク室から
インクを噴射しない場合は、第三グループのインク室の
電極に電圧を印加しないことを特徴とする。
タイミングの前記ズレ量は、前記電圧の印加時間と等し
いことを特徴とする。
タイミングの前記ズレ量は、前記インク室内において発
生する圧力波がインク室内の長手方向に片道伝播する時
間とほぼ同じであることを特徴とする。
グループのインク室の各奇数番目のインク室と各偶数番
目のインク室をそれぞれ共通導電層に接続し、前記第三
グループの各インク室を複数の独立導電層にそれぞれ接
続したことを特徴とするインク噴射装置にある。
は、前記複数のインク室を、インクの噴射タイミングに
よって第一,第二,第三の少なくとも3つのグループに
分割し、同一グループのインク室の内の近接するインク
室どうしに対して噴射タイミングを各グループ間の噴射
タイミングのズレより小さい量ずらし、前記第一グルー
プもしくは前記第二グループのインク室からインクを噴
射するタイミングにおいては、第一もしくは第二グルー
プのインク室の電極に、近接するインク室どうしに対し
て前記ズレ量だけずらして電圧を印加すると共に、その
内噴射すべき第一もしくは第二グループのインク室に対
しては、そのインク室に隣接する第三グループのインク
室の電極に電圧を印加させないことにより、噴射すべき
第一もしくは第二グループのインク室の両側の隔壁が変
形されてインクが噴射される。このとき、近接するイン
ク室を前記ズレ量だけずれて駆動することで、その近接
するインク室どうしの間に存在する他のグループのイン
ク室に対して伝播される圧力変動が分散される。
すべきでない第一もしくは第二グループのインク室に対
しては、そのインク室に隣接する前記第三グループのイ
ンク室の電極に電圧を印加して、そのインク室と第三グ
ループのインク室とが共有する隔壁の両側の電極の電位
を同電位にすることにより、その隔壁が変形されなく、
インクは噴射されない。つまり、第一グループもしくは
前記第二グループの噴射タイミングにおいて、電圧を印
加するが、第三グループのインク室の電極に電圧を印加
あるいは印加しないことにより、印字パターンに対応し
たインク室からインクが噴射される。前記第三グループ
のインク室からインクを噴射する際には、印字パターン
に対応した第三グループのインク室の電極に電圧を印加
して、第三グループのインク室の両隔壁が変形されてイ
ンクが噴射される。
及び第二グループのインク室の各奇数番目のインク室と
各偶数番目のインク室をそれぞれ共通導電層に接続し、
第三グループの各インク室を複数の独立導電層にそれぞ
れ接続することで、実現される。
参照して説明する。尚、従来技術と同一の部分には同一
の符号を付し、その説明を省略する。また、インク噴射
装置の基本的な構造は図5に示す従来技術と同じである
が、外部との電気的接続をするために基板41上に形成
される導電層のパターン42及びワイヤボンディングの
接続方法が従来技術と異なる。また、分極の方向は図5
の矢印5と反対方向の矢印71(図9)方向である。な
お、本実施例の基本的な動作は前記従来技術のように、
インク室4を互いまたがるA、B、Cの3つのグループ
に分けて順次にローテーションして駆動する方法に基づ
く。
る導電層のパターンおよびワイヤボンディングの接続方
法を示す図である。基板49には4本の共通導電層4
4、45、47、48と複数の独立導電層46がパター
ニングされている。各インク室4の両側の隔壁6の電極
8に導通する電極9と前記導電層との接続には導線43
を用いるが、接続の方法は図示の順とする。つまり、A
グループの各インク室4は交互に共通導電層44と45
に、Cグループの各インク室4は交互に共通導電層4
7、48に、また、Bグループのインク室4はそれぞれ
独立して、独立導電層46に接続される。なお、共通導
電層44に接続されるものはAグループの奇数番インク
室4、共通導電層45に接続されるものはAグループの
偶数番インク室4とする。また、Cグループについても
同様に共通導電層47、48に接続されるものはそれぞ
れCグループの奇数番と偶数番のインク室4とする。
形を印加した場合の噴射装置の動作を図2、図3および
図4を用いて説明する。
電圧のタイミングチャートを示す。図2(a)の電圧波
形Lamは、Aグループの奇数番インク室4に導通する
共通導電層44に印加されるものであり、また、図2
(b)の電圧波形Lanは、Aグループの偶数番インク
室4に導通する共通導電層45に印加されるものであ
る。Aグループの全てのインク室4は印字パターンによ
らず、これらの電圧波形LamまたはLanが印加され
る。
cm、Lcnは、Cグループの奇数番、偶数番インク室
4に導通する共通導電層47、48に印加されるもので
あり、Cグループの全てのインク室4は印字パターンに
よらず、これらの電圧波形LcmまたはLcnが印加さ
れる。
b2はBグループの奇数番、偶数番インク室4に導通す
る独立導電層46に印加されるものであり、Bグループ
の個々のインク室4に対して、それぞれ独立した電圧波
形が用いられ、印字パターンに基づいた電圧パルスが印
加される。なお、ここでは電圧波形Lb1はBグループ
のインク室4b1(図3)に、また電圧波形Lb2(図
3)はインク室4b2に印加するものとする。
4に印加したときの各インク室4の隔壁6の動きを示
す。ここで、インクを噴射する動作を図2のタイミング
チャートに沿って、時間的に追って説明する。
印加されていないときの各隔壁6の状態を図3(a)に
示す。続いて、第一タイミングで電圧波形Lamの駆動
パルスVamがインク室4a1を含むAグループの奇数
番のインク室4に印加され、各隔壁6の状態が図3
(b)に示すようになり、インク室4a1の両隔壁6c
0と6a1が互い離れるように変形し、このパルスVa
mが終了した時点で、上記変形した隔壁6c0と6a1
が変形前(図3(c))の状態に戻り、インク室4a1
からインクが噴射される。ここで、駆動パルスの幅は、
従来と同様に、L/aである。そのパルスVamの終了
と同時に、即ちパルスVam印加開始からL/a時間
後、電圧波形Lanの駆動パルスVanがインク室4a
2を含むAグループの偶数番のインク室4に印加され、
各隔壁6の状態が図3(c)に示すようになり、インク
室4a2の両隔壁6c1と6a2が互い離れるように変
形し、このパルスVanが終了した時点で、上記変形し
た隔壁6c1と6a2が変形前(図3(a))の状態に
戻り、インク室4a2からインクが噴射される。
の駆動パルスVb1がインク室4b1に印加され、パル
スVb1の終了と同時に電圧波形Lb2の駆動パルスV
b2がインク室4b2に印加され、インク室4b1と4
b2から上記インク室4a1、4a2で説明したのと同
様にインクが噴射される。またその次の第三タイミング
で電圧波形Lcmの駆動パルスVcmがインク室4c1
に印加され、パルスVcmの終了と同時に、電圧波形L
cnの駆動パルスVcnがインク室4c2に印加され、
上記と同様にインクが噴射される。
4から常に順番にインクの噴射を行わせる例を説明した
が、次は印字パターンに基づいて、特定のインク室4の
みからインクを噴射させる駆動方法について図4を用い
て説明する。本実施例ではAグループとCグループの全
てのインク室4が、それぞれ共通の導電層44、45と
47、48に接続されているため、この2グループにつ
ていては、特定のインク室4に駆動パルスを与えないよ
うにすることはできない。したがって、例えば図3のイ
ンク室4a1からのインク噴射を行わないときでも、第
一タイミングで電圧波形Lamの駆動パルスVamが印
加されてしまう。
インクを噴射させないために、駆動パルスVamと同一
な第一タイミングで、インク室4b1に対し制動パルス
Vbamを印加する。この制動パルスVbamが印加さ
れることによって隔壁6a1の両側の電位差が0に保た
れ、図4(b)に示すように隔壁6a1が制動されて変
形しない。
力は隔壁6c0によるもののみで、インク室4a1内の
圧力が通常のインク噴射時の圧力の半分しかなく、イン
クは噴射されない。この時隔壁6b1に電位差が生じ、
隔壁6b1がインク室4c1内部に変形するが、隔壁6
c1がまだ変形してないため、インク室4c1からのア
クシデンタルの発生が抑制される。
て、隔壁6a2の変形を制御し、インク室4a2からの
インクの噴射が制御できる(図4(c))。なお、Cグ
ループのインク室4のインク噴射もAグループと同様に
できる。また、Bグループのインク室4b1、4b2の
インク噴射は、駆動パルスVb1またはVb2を印加す
るか否かによって従来と同様に制御できる。Bグループ
の各インク室4はそれぞれ独立導電層46に接続されて
いるので、個々のインク室4に対して独立した電圧波形
Lbが印加できる。よって、本実施例のインク噴射装置
において、全てのインク室4からのインク噴射が制御で
きる。
射装置の駆動方法によれば、Aグループ及びCグループ
の全インク室4には第一タイミング、第一タイミングの
L/a後、第三タイミング及び第三タイミングのL/a
後で駆動パルスVam、Van、Vcm及びVcnが印
加され、Bグループのインク室4には、Aグループ及び
Cグループのインク室4から噴射を制御する制動パルス
Vbam、Vban、Vbcm及びVbcnとBグルー
プのインク室4から噴射させる駆動パルスVb1及びV
b2が印加されるので、Aグループ及びCグループのイ
ンク室4は共通導電層44、45、47及び48に電気
的に接続され、Bグループのインク室4はそれぞれ独立
導電層46に接続される。このため、Bグループのイン
ク室4に駆動パルス及び制動パルスを印加するための駆
動回路はBグループのインク室4の数だけ必要である
が、Aグループ及びCグループの全インク室4に駆動パ
ルスを印加するための駆動回路はAグループに二個、C
グループに二個でよい。
めの独立した制御信号の数が、インク噴射装置1の全イ
ンク室4の数の1/3+4しか必要とされず、独立した
駆動回路の数を従来技術の1/3+4に減少することが
でき、駆動回路の小型化、低コスト化ができる。また、
駆動回路とインク噴射装置1の電気的接点数も従来技術
の1/3+4に減少することができ、電気的な接続不良
や短絡などのトラブルの発生回数を減少することがで
き、信頼性が向上される。さらに、噴射装置の基板49
上に形成される導電層の数を従来技術の1/3+4に減
少することができ、導電層パターンの形成工程におい
て、加工コストの低減をはかることができる。
に、インク室を用紙幅に一列に並べたラインヘッドの場
合、インク室が数千個設けられるので、本実施例のイン
ク噴射装置の駆動方法は非常に効果的である。
番のインク室4と偶数番のインク室4とでは噴射タイミ
ングがL/aだけズレているので、制動パルスVbam
がインク室4b1に印加されたときは、インク室4a2
には駆動パルスVanが印加されていない。このため、
この時点ではインク室4c1には、隔壁6b1の変形に
よる圧力しか発生しない。また、第一タイミングのL/
a後には、隔壁6b1が元の状態に戻ると共に、インク
室4a2に駆動パルスVanが印加されて、インク室4
c1には、インク室4a2からのインク噴射のための隔
壁6c1の変形による圧力のみが与えられる。よって、
インク室4c1には、片側の隔壁6によって圧力がL/
aズレて与えられるので、インクを噴射することがな
い。従って、インク室4c1に、従来技術の2グループ
に分けて噴射する場合とほぼ同等なクロストークを発生
させることがなく、インク室4c1からのアクシデンタ
ルドロップの発生やインク室4c1への気泡の混入など
が防止される。
パルスに単純な矩形パルスを用いたが、単純な矩形パル
ス以外の駆動パルスを用いても差し支えない。本発明の
別の実施例として、例えば正と負の両方に振るような駆
動パルスを用いても良い。この場合、駆動パルスと制動
パルスが同様な波形で、タイミングがあっていれば、制
動される隔壁6は変形しない。したがって、前記実施例
と同様にインクの噴射が制御できる。
動パルスと同様なものである必要はない。この場合前記
制動される隔壁6が必ずしも完全に変形しないようには
ならないが、制動パルスが印加されるときにインクが噴
射しないのであれば、制動パルスの形状は問わない。
必ずしも駆動パルスと一致する必要はない。この場合前
記制動される隔壁6が必ずしも完全に変形しないように
はならないが、制動パルスが印加されるときにインクが
噴射しないのであれば、制動パルス印加タイミングは問
わない。
ルスの印加タイミングの最も適切な組み合わせによって
設定される制動パルスを用いることによって、インクの
噴射に対する制御が最適化することができる。
グループに分けていたが、3つ以上のグループに分けて
もよい。例えば、A、B、C、Dの4つのグループの場
合は、A及びCグループを共通導電層に接続し、B及び
Dグループを独立導電層に接続して駆動させる。また、
A、B、C、D、Eの5つのグループの場合は、A、
C、Dグループを共通導電層に接続し、B及びEグルー
プを独立導電層に接続して駆動させる。
な印字パターンを印字するための独立した制御信号の数
が、全インク室の数より少なく、独立した駆動回路の数
を従来技術より減少させることができ、駆動回路の小型
化、低コスト化ができる。また、駆動回路と噴射装置の
電気的接点数も従来技術より減少させることができ、電
気的な接続不良や短絡などのトラブルの発生回数を減少
させ、信頼性を向上させることができる。さらに、噴射
装置の基板上に形成される導電層の数を従来技術より減
少させることができ、導電層パターンの形成工程におい
て、加工コストの低減をはかることができる。
するインク室どうしに対して噴射タイミングを各グルー
プ間の噴射タイミングのズレより小さい量ずらすととも
に、第一グループもしくは前記第二グループの噴射タイ
ミングにおいて、電圧を印加するが、第三グループのイ
ンク室の電極に電圧を印加あるいは印加しないことによ
り、印字パターンに対応したインク室からインクを噴射
するので、第三グループによる第一または第二グループ
のインク室からのインク噴射の制御時には、噴射すべき
でないインク室への圧力が分散され、従来技術の2グル
ープに分けて噴射する場合とほぼ同等なクロストークの
発生をなくし、噴射すべきでないインク室からのアクシ
デンタルドロップの発生や気泡の混入などを防止するこ
とができる。
す説明図である。
形を示すタイミングチャートである。
す説明図である。
す説明図である。
す斜視図である。
作を示す説明図である。
すタイミングチャートである。
明図である。
のグループに分けたときの電圧波形を示すタイミングチ
ャートである。動作を示す説明図である。
のグループに分けたときの動作を示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 分極された圧電素子で少なくとも一部
が形成された隔壁と、前記隔壁で分離された複数のイン
ク室と、電圧が印加されて圧電素子の前記分極方向と略
直交する電界を発生するために前記隔壁の両側に設けら
れた電極とを有し、前記インク室の両電極に電圧を印加
して両隔壁を変形させて圧力波を発生させてインクを噴
射するインク噴射装置において、 前記複数のインク室を、第一グループと第二グループの
インク室の間に第三グループのインク室を配置し、噴射
タイミングを異にした少なくとも3つのグループに分割
し、前記第一グループ及び第二グループの各インク室の電極
と前記第三グループの各インク室の電極とに、それらに
電圧を印加するための駆動回路を接続してなり、その駆
動回路は、 同一グループのインク室の内の近接するインク室どうし
に対して噴射タイミングを各グループ間の噴射タイミン
グのズレより小さい量ずらし、 前記第一グループもしくは前記第二グループのインク室
からインクを噴射するタイミングにおいては、第一もし
くは第二グループのインク室の電極に、近接するインク
室どうしに対して、前記ズレ量だけずらして電圧を印加
するが、その内噴射すべきでない第一もしくは第二グル
ープのインク室に対しては、そのインク室に隣接する前
記第三グループのインク室の電極に、第一もしくは第二
グループのインク室の電極との間に電位差を生じさせな
い電圧を印加し、噴射すべき第一もしくは第二グループ
のインク室に対しては、そのインク室に隣接する第三グ
ループのインク室の電極と第一もしくは第二グループの
インク室の電極との間に電位差を生じさせることによ
り、印字パターンに対応したインク室からインクを噴射
させ、 前記第三グループのインク室からインクを噴射する際に
は、印字パターンに対応した第三グループのインク室の
電極に電圧を印加してインクを噴射させ、第三グループ
のインク室からインクを噴射しない場合は、第三グルー
プのインク室の 電極に電圧を印加しないことを特徴とす
るインク噴射装置。 - 【請求項2】 前記同一グループ内の噴射タイミング
の前記ズレ量は、前記電圧の印加時間と等しいことを特
徴とする請求項1記載のインク噴射装置。 - 【請求項3】 前記同一グループ内の噴射タイミング
の前記ズレ量は、前記インク室内において発生する圧力
波がインク室内の長手方向に片道伝播する時間とほぼ同
じであることを特徴とする請求項2記載のインク噴射装
置。 - 【請求項4】 前記第一グループ及び第二グループの
インク室の各奇数番目のインク室の電極と各偶数番目の
インク室の電極をそれぞれ共通導電層に接続し、前記第
三グループの各インク室の電極を複数の独立導電層にそ
れぞれ接続したことを特徴とする請求項1記載のインク
噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22416893A JP3144174B2 (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | インク噴射装置及びその駆動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22416893A JP3144174B2 (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | インク噴射装置及びその駆動方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0776084A JPH0776084A (ja) | 1995-03-20 |
JP3144174B2 true JP3144174B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=16809601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22416893A Expired - Lifetime JP3144174B2 (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | インク噴射装置及びその駆動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3144174B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE602004003444T2 (de) | 2003-09-29 | 2007-09-20 | Fujifilm Corp. | Bilderzeugungsgerät und Steuerverfahren zum Tintenausstoss |
-
1993
- 1993-09-09 JP JP22416893A patent/JP3144174B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0776084A (ja) | 1995-03-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS63252750A (ja) | 高密度マルチ流路アレイ・パルス滴付着装置および同装置の製造方法 | |
JPH07132590A (ja) | インク噴射装置の駆動方法 | |
JP3183010B2 (ja) | インク噴射装置 | |
JP3189491B2 (ja) | インク噴射装置 | |
JP3268939B2 (ja) | インク噴射装置 | |
US5898448A (en) | Ink ejecting device having ink chambers of differing shapes | |
JP3144174B2 (ja) | インク噴射装置及びその駆動方法 | |
JP3109338B2 (ja) | インク噴射装置及びその駆動方法。 | |
JP3116661B2 (ja) | インク噴射装置 | |
JP3348738B2 (ja) | インク噴射装置の駆動方法及びその装置 | |
JP3311085B2 (ja) | インク吐出装置 | |
JPH0776086A (ja) | インク噴射装置の駆動方法 | |
JP3257054B2 (ja) | 液滴吐出装置とその駆動方法 | |
JPH08258261A (ja) | インク噴射装置 | |
JP2001063055A (ja) | インクジェットプリンタヘッド | |
JP3024425B2 (ja) | インク噴射装置及びその駆動方法 | |
JP3320531B2 (ja) | インク噴射装置 | |
JP2557135Y2 (ja) | 液滴噴射装置 | |
JP3024424B2 (ja) | インク噴射装置の駆動装置 | |
JPH07156388A (ja) | インク噴射装置の駆動方法 | |
JPH07164629A (ja) | インク噴射装置の駆動方法 | |
JPH06340067A (ja) | インク噴射装置 | |
JP4660891B2 (ja) | カラーインクジェット記録装置 | |
JPH07178898A (ja) | インク噴射装置の駆動方法 | |
JP3208966B2 (ja) | インク噴射装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090105 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 11 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 11 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140105 Year of fee payment: 13 |