JPH0774972B2 - ロボットの教示用データ作成方法 - Google Patents

ロボットの教示用データ作成方法

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JPH0774972B2
JPH0774972B2 JP63234294A JP23429488A JPH0774972B2 JP H0774972 B2 JPH0774972 B2 JP H0774972B2 JP 63234294 A JP63234294 A JP 63234294A JP 23429488 A JP23429488 A JP 23429488A JP H0774972 B2 JPH0774972 B2 JP H0774972B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば塗装・溶接用ロボットの作動のための
適切な表示用データを効率的に作成するデータ作成方法
に関する。
に関する。
[従来の技術] 従来、作業の効率性、生産性あるいは安全衛生の観点か
ら、自動車生産ライン等において塗装用ロボットや溶接
用ロボットが用いられている。これらのロボットは、同
一作業を正確に繰り返すことが可能なことから一旦適切
な作業データを教示(ティーチング)すれば、品質が高
く一定した製品を継続的に得ることが出来る(特開昭58
−180257号)。
この必要な作業データは人間が、例えばリモートティー
チングやダイレクトティーチングによりロボットのアー
ムを移動させつつ、適切な移動経路を教示させ、ロボッ
ト制御装置に記憶させていた。
また、複数のロボットを稼動する場合に問題となるロボ
ット同士の干渉をチェックする場合は、各ロボットに予
め教示しておいたデータを用いて、コンピュータの演算
によるシミュレーションを行い、干渉が起きると予想さ
れた場合は、再度教示しなおしていた。この教示データ
を再びシミュレーションにより確認した結果が不良であ
れば、上記作業を、適切な教示データが得られるまで、
繰り返していた(特開昭62−165212)。
[発明が解決しようとする問題点] ところが、ロボットの教示データの決定には様々な要因
が存在する。例えば塗装用ロボットでは、塗装品質、
動作効率、ワークや他のロボットとの干渉、他の
ロボットとの作業速度のバランス等である。
これらの要因がすべて満足されなければ、生産性、安全
性の観点からロボットを実際の生産ラインで用いること
はできない。
従って、前述のごとく作業者が教示する場合も、その後
シミュレーションで教示する場合も、上記要因が一つで
も満足できないものであれば、全ての作業を初めからや
り直さなくてはならなかった。このような試行錯誤に基
づく作業の膨大な繰り返しサイクルの後に初めて満足で
きる作業データが得られていた。
従って従来の方法は教示データの作成能率が極めて悪
く、ワークが複雑であればあるほど、一ケ所でのロボッ
トの稼動台数が増加すればするほど、等比級数的にその
教示データの作成及び検討時間が増加し、教示作業がき
わめて困難となっていた。
特開昭58−180257号は、塗装部位を塗装ブロックに区分
しているが、単に広い面積を、1台のロボットで塗布す
ることを考慮したもので、全体の作業の効率(動作効
率)や干渉等の問題は考慮されておらず、その効果もな
い。
発明の構成 そこで、本発明は、複雑なワークや複数ロボット稼動に
おける、上記問題点を解決することを目的とし、次のよ
うな構成を採用した。
[問題点を解決するための手段] 即ち、本発明の要旨とするところは、第1図の基本的構
成図に例示するごとく、 ロボットの作業領域を所定の小領域に分割し(P1)、 少なくともこの各小領域の作業位置データと、ロボット
の形状データ及び作動性能データとに基づいて、上記小
領域の作業順序を変えつつ、各作業順序につき計算上の
シミュレーションにより仮想的なロボットを作業させ
て、作業時間および干渉状況を含む作業状況シミュレー
ションデータを得(P2)、 この作業状況シミュレーションデータの内で干渉を生じ
ることがない最短の作業時間の作業順序を選出し、少な
くともこの選出された作業順序データを含めたデータ
を、ロボットの教示用データとする(P3)ことを特徴と
するロボットの教示用データ作成方法にある。
[作用] P1の処理において、作業領域を所定の小領域に分割する
とは、例えば塗装用ロボットではワークの表面をいくつ
かの小領域に分割することを言う。塗装対象が、例えば
自動車車体のようなワークであれば、クオータパネル外
表面、ラゲージコンパートメントドアの外表面、ラゲー
ジルームの前方内面、後方内面、その2つの内側面、ル
ーフパネル外表面等の小領域に分割する。
P2の処理において、シミュレーションを少なくとも3つ
のデータに基づいて実行する。3つのデータとは、上述
のごとく作業位置データ、ロボットの作動性能データ及
びロボット形状データである。
作業位置データとは、例えば塗装の場合は、最も簡単な
ものは各小領域での塗装の始点と終点である。スポット
溶接の場合は、各小領域での最初の溶接点と最後の溶接
点である。勿論、各小領域内での全作業位置を作業位置
データとしてもよい。このデータは実測値(教示デー
タ)ばかりでなく、ワーク等の作業領域の形状に対応し
て、計算上設定した位置データでもよい。この場合は、
本発明実施の後に、別個に各小領域毎に実測(教示)し
て、教示用データに加えることもできる。
ロボットの作動性能データとは、例えばロボットのアー
ムの作動性能を表すもので、溶接や塗装ロボットであれ
ば、アームの軸数、アームの各軸間の長さ、アームの各
軸の最大回転速度等である。
ロボット形状データとは、ロボットの移動する部分の外
形データであり、ロボットの骨格ばかりでなく、ロボッ
トともに移動するするものであれば、付属物も含まれ
る。
このロボットの作動性能データ及びロボット形状データ
は予め測定されているものが普通であるが、理論値であ
ってもよい。少なくとも以上のようなデータに基づけ
ば、各小領域間あるいは更に各小領域内におけるロボッ
トの姿勢・外形の変化、スプレーノズル等の機能部位の
移動時間、位置、干渉等が計算上のシミュレーションに
より判明する。
この計算上のシミュレーションは小領域をある作業順序
に組み合わせて、その順序に従って仮想的なロボットに
作業させ、その順序での干渉状況を含む作業状況シミュ
レーションデータを得る。
この結果から、干渉を生じない作業状況を実現する作業
順序を選び出し、この作業順序データを含めたデータを
ロボットの教示用データとする。
例えば1台の塗装用ロボットが、ある小領域の作業の
後、次の領域の作業に移る場合、その小領域間移動の時
間(作業状況データの一例)が計算上のシミュレーショ
ンで判明する。この計算上のシミュレーションは、単な
る演算により数値にて表してもよく、またCRT等に画像
として表し視覚的に作業状況データを表すようにしても
よい。
このようにして得られた作業状況データに基づき、例え
ば次のような基準で所望の作業状況に適合した作業順序
が選出される。
作業時間最短の作業順序、ワークと干渉しない作業
順序、複数のロボットの場合、他のロボットと干渉し
ない作業順序等である。勿論、これらを複合した基準で
選択することもできる。
このように、教示作業自体は、各小領域毎に行うため
に、教示作業の負担が少なく容易であることと、失敗し
てもその小領域のみの教示をやり直すだけで済む。また
各小領域間、あるいは各小領域内のロボットの動作や姿
勢等の作業状況は、演算や画像等の計算上のシミュレー
ションで確認できるので、複雑なワークや複数のロボッ
ト稼動に対しても、きわめて迅速に、干渉しない作業順
序が選択でき、干渉を防止した教示データが、試行錯誤
をきわめて少なくして作成できる。
[実施例] 次に、本発明の実施例を説明する。本発明はこれらに限
られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲の種々
の態様のものが含まれる。
第2図は、本発明の方法を実現しているシミュレーショ
ン装置の一例を表すシステム構成図である。
シミュレーション装置1は、一般的なノイマン型ディジ
タルコンピュータ3を中心として構成されている。この
コンピュータ3はCPU,ROM,RAM,I/O,バス等により構成さ
れているが、一般的な構成であるのでその内部の詳細説
明は省略する。このコンピュータ3には、出力装置とし
てCRT5,プリンタ7が、補助記憶装置としてフロッピィ
ディスク9,ハードディスク11が、入力装置としてキーボ
ード13が、接続されている。
本発明の実施例方法の手順は、本コンピュータ3のRAM
中にプログラムとして、ハードディスク11からロードさ
れている。コンピュータ3はこのプログラムに従い、フ
ロッピィディスク9に記憶されているワーク形状データ
及びワーク小領域毎の作業データ(教示データ)を読み
込み、更にハードディスク11中に記憶されているロボッ
トの作動性能データと形状データとを読み込んで、ロボ
ットのアームの作動を計算上でシミュレーション(以下
シミュレーションとあるは、すべて仮想的なロボットの
作業を想定した計算上のシミュレーションを意味し、ロ
ボットを実際に駆動させるわけではない)し、作業時間
を算出する。作業データはアーム先端の塗装ノズルの位
置(作業位置データ)とスプレーノズル方向とを表すデ
ータである。この位置を順にスプレー作業しながら、ま
た小領域間ではスプレーせずに辿ってゆく処理が計算上
なされるのである。そして最初の小領域の作業開始か
ら、最終の小領域の作業の終了までの時間をカウントす
ることにより、作業時間を得ることができる。これを小
領域の作業順序を変更して繰り返す。
この計算処理の際、キーボード13からの指示によってCR
T5上にシミュレーション計算に応じて、ワークとロボッ
トとの立体画像を遂次表示させることができる。
このようなロボットの作動性能データ・形状データと、
通過すべき位置データやノズル方向データに基づき、シ
ミュレーションを実施するCADプログラムは、市販され
ているものを用いることができ、例えばIBM社製の商品
名「CATIA」、三井造船(株)製の商品名「CILMA」が挙
げられる。
次に、各小領域の作業位置データが得られると共に、上
記シミュレーション装置1で得られる教示用データが適
用される塗装用ロボットの構成例を第3図に示す。ここ
で塗装用ロボット15は良く知られた多関節形ロボット
で、骨格部分は台座17,第1アーム19,第2アーム21,ス
プレーノズル23からなり、関節部分は、台座17に備えら
れ第1アーム19以上を左右旋回する第1駆動部25,その
上に備えられ第1アーム19を前後旋回する第2駆動部2
7,第1アーム19と第2アーム21との間に設けられ第2ア
ーム21を上下旋回する第3駆動部29,その先に設けられ
第2アーム21を回転させる第4駆動部31,第2アーム21,
スプレーノズル23との間の手首部分に設けられスプレー
ノズル23の振り動作をする第5駆動部33,その先に設け
られスプレーノズル23を回転する第6駆動部35とから構
成されている。
このロボット15は第1表のような作動性能を有する。勿
論、用途に応じて種々の作動性能のロボットを選択して
用いることが出来る。
この第1表のデータが作動性能データの一部として、形
状データとともに、シミュレーション装置1のハードデ
ィスク11に記憶されている。ワーク37に対する教示作業
はロボット制御装置41を介して、ディーチングボックス
43にて行われる。
本実施例では、操作者は、ワーク37の塗装部分を小領域
に分割し、その小領域毎に教示作業をし、そのデータを
ディスク41a中のフロッピィに記憶する。このような作
業は公知のロボット装置を用いて実施することが出来
る。この場合、小領域の塗装作業順序にかかわらず、最
終的に塗装品質が確保されるように各小領域毎に教示作
業をする必要がある。
例えば、自動車車体の内、ラゲージルーム周辺を塗装す
る場合、その塗装領域を模式的に表すと、第4図のごと
くとなる。即ち、ラゲージコンパートメントドア51,ラ
ゲージルームの4つの側壁53〜59,底部61である。この
内、前部側壁53と底部61とは内面のみ塗装されるとす
る。
この場合は、小領域としては、ラゲージコンパートメン
トドア51の外面M1,内面M2,ラゲージルームの側壁53の内
面M3,他の3つの側壁55〜59の外内面M4〜M9,底部61の内
面M10の合計10に設定するのが、最も簡便な分割とな
る。またこのような分割により各小領域が単純な平面と
なることから、塗装順序を変えても塗装品質の保証が出
来るように各小領域の塗装作業データを教示設定するこ
とは容易となる。例えば、その塗装作業データとしての
スプレーノズル23の軌跡(作業位置データ)は第4図の
ジグザグの線条で示すようにして教示設定する。
この小領域に対して、得られた作業データは、ロボット
制御装置41のフロッピィディスク41aにてフロッピィに
記憶される。
次にこのフロッピィをシミュレーション装置1にセット
することにより、シミュレーション装置1にて、シミュ
レーションが実行できるデータが揃うことになる。
以下、その処理について、第5図のフローチャートに基
づいて説明する。このフローチャートの処理はハードデ
ィスク11内に記憶され、コンピューター3のRAM内に読
み込まれて実行されるプログラムを表す。
シミュレーション装置1が立ち上げられると、ハードデ
ィスク11から上記プログラムが読み込まれ、続いてプロ
グラムに従った処理が開始される。
まず、RAM内のワークエリアへ必要なデータが読み込ま
れる(ステップ110)。必要なデータとは、既にハード
ディスク11中に記憶されている各種の塗装用ロボットの
形状及び作動性能データの内、今回シミュレーションし
たい機種のデータ及びワーク37の形状データ、更に既に
セットされたフロッピィ中に記憶されている該当ワーク
37の小領域毎の全作業データである。
位置を表す作業データがあれば、作業データを教示作業
したロボットと今回シミュレーションする仮想的なロボ
ットとは異なっていても構わない。この点で位置を表す
作業データには汎用性がある。即ち、シミュレーション
の結果、ロボットの機種が不都合であれば、直ちに他の
機種に変更してシミュレーションすることが出来、機種
の決定にも役立つ。
従って、小領域に対する各ロボットの割当を変更しても
構わないことになる。即ち、後述するごとく2台のロボ
ットが配備されている場合、最初、左側のロボットに作
業させるつもりで作成した小領域の教示データ群を右側
のロボットに適用して作業させてもよいことになる。
またロボット制御装置41側でのデータフォーマットがシ
ミュレーション装置1側のデータフォーマットと適合し
ない場合は、RAMに読み込むに際して、フォーマット変
換処理をして読み込めばよい。
次に小領域毎の作業データの1番目の順列組合せが決定
される(ステップ120)。即ち、小領域が10領域であれ
ば、その組合せは10!(=3,628,800)通りとなる。この
数は膨大であるので、コンピュータにすべての組合せを
記憶させておくことは実際的でないので、組合せを1つ
1つ検証してゆくことになる。勿論、最初に作業される
小領域と最後に作業される小領域とが予め決定されてい
れば、その組合せは8!(=40,320)通りとなり、また小
領域を2群に分けて塗装する場合は、各々5!(=120)
通りとなるので、組合せをすべて記憶させておき、その
組合せに対応して得られた作業状況データを記憶してお
いてもよい。小領域数自体がもっと少ない場合も同様で
ある。
次に全ての組合せ及びシミュレーションが終了したか否
かが決定される(ステップ130)。全ての組合せに対し
てシミュレーションが終了してしまえば、ここでは肯定
判定される。終了していなければ、次にシミュレーショ
ンが実行される(ステップ140)。即ち、ステップ110で
読み込んだデータを基にして、ロボットの作動性能・形
状に応じたシミュレーション上の作動を、設定された順
序で、小領域の作業位置データに応じて実行してゆき、
後述するごとく作業時間や干渉等の作業状況シミュレー
ションデータを得て検索(ステップ160)・排除(ステ
ップ145,147)等がなされる。
即ち、組み合わされた小領域の作業順序が、M1→M2→M3
→M4→M5→M6→M7→M8→M9→M10であれば、まずロボッ
ト15の停止位置から面M1のスプレー開始位置M1aにスプ
レーノズル23を移動させる。この移動の軌跡及びその速
度は勿論、第1表に示したロボットの作動性能データ・
形状データに従って行われる。また各面M1〜M10につい
ては、教示作業で得られた作業データに現れている位置
データに応じてスプレーノズル23を移動させてゆく。
各面M1〜M10間の移動は、最短時間で移動できるように
駆動される。この移動状態を模式的に表すと、第6図
(A)のごとくになる。即ち、各面(小領域)Mi〜Mkの
間は、Miの作業終了位置Mibから次の作業開始位置Mjaま
ではロボット15が可能な最短時間tiで移動し、Mjの作業
終了位置Mjbから次の作業開始位置Mkaまでは同じく最短
時間tjで移動することになる。他の面間も同じである。
この時、シミュレーションは同時にCAD処理にて、ロボ
ット15及びワーク37の全体画像をCRT5上に表示するよう
にしても良い。
このシミュレーションにより、作業開始から終了までの
作業時間が、設定された各作業順序毎にカウントされ記
憶される。
次にワーク干渉排除処理がなされる(ステップ145)。
即ち、各小領域間をスプレーノズル23が移動する際に、
ロボット15の一部がワーク37を横切るか否かが、ロボッ
ト15の姿勢・形状及びワーク37の形状データから判定さ
れる。横切ればその組合せは排除され、以後の処理には
使用されない。
シミュレーション内容がCRT5に画像で表示されている場
合は、操作者が視認して作業順序の適不適を決定し、シ
ミュレーション装置1にキーボード13から排除を指示し
ても良い。
次に中止か否かが、キーボード13からの入力により判断
される(ステップ150)。中止の信号が入力されていな
ければ、再度ステップ120に戻り、組合せを変えて同じ
処理を行う。こうして全ての組合せあるいは必要な組合
せについての作業時間が求められる。
中止あるいは組合せが終了していれば、ワーク37と干渉
した組合せが除かれた内で、最短作業時間の組合せが検
索される(ステップ160)。この結果がCRT5あるいはプ
リンタ7に出力される(ステップ170)。即ち、小領域
に組合せ順序と作業時間とが表示あるいはプリントされ
る。勿論、作業時間を短い順にソートして、表示しても
よい。
更にハードディスク11及びフロッピィにも記憶される
(ステップ180)。このフロッピィには必要に応じてデ
ータ変換を行って、ロボット15の制御装置に使用できる
データとして小領域の組合せ順序が記憶される。
本実施例は以上にように教示作業自体は、各小領域に行
えばよいので、教示作業自体が負担が少なく容易である
ことと、失敗してもその小領域のみの教示をやり直すだ
けで済む。
更に各小領域間、あるいは各小領域内のロボット15の動
作や姿勢等の作業状況は、演算や画像等のシミュレーシ
ョンで適切なものが選択でき、また視覚により確認でき
るので、ワーク37との干渉を生ぜず作業時間の短い適切
な作業順序が、迅速に選択できる。従って、その作業順
序と各小領域毎の教示とに基づいて、ロボット15の適切
な教示データを効率よく得ることが出来る。
尚、ワーク37が、比較的簡単な構造で、各小領域毎の教
示データのみで、ワーク37と干渉しない移動が可能であ
れば、ワーク37の形状データは必要ないし、ステップ14
5のワーク干渉排除処理も不要である。
次に第2実施例としてロボットが2台の場合を説明す
る。この場合はロボット同士の干渉も考慮する必要があ
る。
第7図は2台のロボット71,73の配置状態を示してい
る。この各々の構成は、前述のロボット15と全く同一で
ある。即ち、各ロボット71,73は制御装置75,77により制
御され、ディーチングボックス79,81にて教示できるよ
うになっている。
ロボット71,73の塗装分担は、例えば、第1のロボット
の場合、ラゲージルームの側壁55,59の内面M4,M8,外面M
5,M=9,底部61の内面M10の5面を担当し、第2のロボッ
トの場合、ラゲージコンパートメントドア51の外面M1,
内面M2,ラゲージルームの側壁53,57の内面M3,M6,外面M7
の5面を担当する。教示データはそれぞれの分担面に対
して、第1実施例と同様に教示し同一のフロッピィに記
憶する。
このフロッピィを用いて、シミュレーション装置1にて
第1実施例とほぼ同様なシミュレーション処理がなされ
る。第1実施例と異なる点は第5図にステップ147で示
すロボット干渉排除処理が新たに加わった点と、シミュ
レーション(ステップ140)では2台の仮想的なロボッ
ト71,73が同時にシミュレーションされる点である。
尚、第1のロボット71については第1実施例と同様にシ
ミュレーション処理をなし、第2のロボット73について
のみ、ロボット干渉処理(ステップ147)が実行され
る。
まず、第1のロボット71について第1実施例の処理に基
づいて、予め自己の分担分のみの適切な小領域作業順序
を複数決定しておく。
次に第2のロボット73については、まず、小領域作業を
組合せ、シミュレーションし(ステップ140)、ワーク3
7と干渉する組合せを排除(ステップ145)と共に、第1
のロボット71と干渉する組合せも排除する(ステップ14
7)。
第1ロボット71に対する第2ロボットの干渉は、演算
上、相互に相手を横切った場合に、干渉があったと判断
できる。この判断はCRT5への画像表示させることによ
り、操作者が視覚により判断し、シミュレーション装置
1にキーボード13等から排除指示を入力するようにもで
きる。
このような処理の後、第1実施例と同様に、残った組合
せの内の最短作業時間が検索され(ステップ160)、CRT
5あるいはプリンタ7に出力される(ステップ170)。そ
してハードディスク11やフロッピィに記憶される(ステ
ップ180)。こうして最終的に、両ロボット71,73はワー
ク37及び相手のロボットと干渉せずに最短時間で作業で
きる教示データを効率的に得ることができる。
次にロボット間の干渉をチェックする他のシミュレーシ
ョン処理について説明する。
予め第1ロボット71がある小領域間を移動する際にワー
ク37と干渉するような2つの小領域の組合せ、及び第1
ロボットがある小領域作業時に第2ロボットと干渉する
第ロボット作業小領域をシミュレーションにて発見して
おく。その内、ワーク37と干渉する組合せは、第2表に
例示するごとくである。尚、ロボットのスタートポイン
トSPとの間の移動も含めてある。
例えばM4行は第1ロボット71が小領域M4からM5〜M10の
どの小領域の作業またはSPに移っても、移動の際にワー
ク37との干渉を生じないことを示す。M10行は第1ロボ
ット71が小領域M10からM5またはM9に移ると、移動の際
にワーク37と干渉することを示している。
また、第2ロボット73と干渉する組合せは、第3表に例
示のごとくである。
例えばM4行は第2ロボット73が小領域M3を作業している
場合は、ロボット同士の干渉があることを示している。
M10行は更に第2ロボット73が小領域M3またはM6を作業
している場合は、ロボット同士の干渉があることを示し
ている。
一方、第2ロボット73についても、それが小領域及びSP
間を移動する際にワーク37と干渉するような2つの小領
域またはSPの組合せをシミュレーションにて発見してお
く。その組合せを第4表に例示する。
次に、第1ロボットにつき、上記第2表を参照しつつ、
次のように作業順序を決定する。
即ち、まず作業の開始を小領域M4とするとSPからM4への
移動はワーク37との干渉を生ずるので、SPからはM5に移
動することになる。M5行にはSPとM9とが移行可能である
ので、M9に移行する。M9行ではSPとM5とが移行可能であ
るが、この両者とも既に経過してきたので、これ以上の
移動は不可能となる。従って、次にSPから移動できるM8
を検討すると、M8→M4→M5→M9までワーク37との干渉な
し移動可能であるが、M9からはM10へは干渉が生ずるの
で移動ルートとすることはできない。このようにして選
択してゆくと、次の2つの組合せでは、ワーク37との干
渉を生ずることがない。
SP→M8→M10→M4→M5→M9→SP SP→M8→M10→M4→M9→M5→SP 次に、上記,の作業順序に対して、干渉しない第2
ロボット73の作業小領域を第3図に基づいて決めてゆ
く。
即ち、上記の順序に対して、第1ロボットがM8を作業
中に干渉しない作業小領域はM1,2,3,7である。まずM1を
選ぶ。次に、M10に対してM2を選ぶ。同様にして、M4に
対してM6を、M5に対してM3を、M9に対してM7を選ぶ。即
ち、第2ロボット73の移動順序は、 (1)SP→M1→M2→M6→M3→M7→SPとなる。
つぎにこの順序が、第2ロボット73とワーク37との干渉
を生ずるか否かが、第4表に基づいて検討される。表か
ら明らかなように、上記順序はワーク37との干渉を生じ
ない。従って実行可能な作業順序である。
同様にしてについて更に第2ロボット側の他の組合せ
が、またについても組合せが得られ、この得られた第
2ロボット73の作業順序の内、第4表に適合するものが
実行可能な作業順序として得られる。
次にこうして得られた干渉なしで実行可能な作業順序の
中から、両ロボット71,73の作業完了時間の内、長い方
が最小になるような作業順序が選ばれる。
以上のシミュレーションで選ばれた各々の作業順序は教
示データとして2枚のフロッピィに記憶され、ロボット
71,73の制御装置75,77にロードされて用いられる。
上記実施例は、各小領域の作業が両ロボット71,73とも
同一時間で行われることを前提にしたが、作業時間が小
領域毎に異なる場合は、第1ロボット71が1の小領域を
作業している場合に、第2ロボット73は2以上の小領域
にまたがって作業する場合がある。またその逆の場合も
ある。その場合は、1の小領域に対して複数の小領域が
干渉することを考慮して、第2ロボット73の作業順序を
決めてゆく。
即ち第1ロボット71がM10を作業している場合、第2ロ
ボット73がM1からM2への作業に移ることがシミュレーシ
ョンから判断されている場合は、M10に対するM1が、ロ
ボット同士の干渉を生じないかの判断と共に、M10に対
するM2も干渉判断の対象とする。
このようにして、第1ロボットと第2ロボットとが相互
に干渉せずかつワーク37とも干渉しない作業順序が第2
表〜第4表を用いたシミュレーションにより求められ
る。
また上記実施例では、小領域間の移動は作業の終点と始
点との間の移動としたが、ワーク37との干渉により移動
の組合せが制限されるので、その制限を極力少なくする
ために、小領域間の適当な位置に、第6図(B)に示す
ごとく、逃げ点Si,Sjを設けても良い。
通常、ロボットのアームの性質上、円弧状を移動するの
が最短時間の移動となるので、終点と始点との間にワー
ク37が存在しても、第6図(A)のごとく、うまく避け
て小領域間を移動できる。しかし、ワーク37の突出が大
きいと、干渉を生ずるので、中間に逃げ点を設けて、該
当する2つの小領域間を移動する場合には、その逃げ点
を通過するように設定しておけば、ワーク干渉の制約か
ら逃れることができ、作業順序の自由度が向上する。ま
た逃げ点を設けなくとも、絶対に干渉しない移動経路Mi
b→Mja,Mjb→Mkaを、全ての可能な移動経路について教
示データとして、予め得ておけば、何らワーク37との干
渉を考慮しないで、他の要因の観点から小領域作業順序
の組合せを選択できる。
尚、小領域間移動時のロボット同士の干渉は、最終段階
で、再シミュレーションにて演算上あるいは視覚にて確
認することも出来る。干渉が見つかればそのデータを排
除し、次善のデータを同様にして干渉チェックして干渉
がなければそのデータを教示データとしてロボット71,7
3の制御装置75,77側へロードすれば良い。
更に万一を考慮して、安全対策上、教示用データにロボ
ット相互の干渉を上記実施例とは別の観点から防止する
インターロック信号発信命令を付加してもよい。この場
合、制御装置75,77は相互に通信可能に構成されている
ものとする。そのデータの具体的内容を第8図に基づい
て説明する。
最終的に、第1ロボット71が「…→MAh→MAi→MAj→MAk
→…」という経路を通り、第2ロボット73が「…→MBh
→MBi→MBj→MAB→…」という経路を通ると設定された
とする。この経路の内、第1ロボット71が経路MAiを通
過しているとき、もし第2ロボット73が経路MBiを通過
すると、相互干渉を生ずるとする。このため第1ロボッ
ト71が経路MAiを通過した点PA1で第1ロボット71側の制
御装置75から第2ロボット73側の制御装置77へインター
ロック信号が発信されるよう教示用データが設定され
る。第2ロボット73の制御装置77はこのインターロック
信号を受け取るまでは、第2ロボット73を経路MBiの入
口の点PB1移行には移動させず待機させるよう教示用デ
ータが設定される。受け取れば、制御装置77は第2ロボ
ット73を教示用データを通り、経路MBi以降へ移動させ
る。他の相互干渉を生ずる経路MAk,MBk間でも同様に点P
A2がインターロック信号発信点であり、点PB2が待機点
として設定される。勿論、インターロック信号発信側が
第2ロボット73側であり、待機側が第1ロボット71側で
あってもよい。
第2ロボット73が経路MBiの入口の点PB1に達する以前
に、第1ロボット71側の制御装置75から第2ロボット73
の制御装置77へインターロック信号が発信される場合が
あるが、その場合は第2ロボット73の制御装置77内のI/
OやRAM中のバッファあるいはフラグ用メモリにインター
ロック信号発信有りのデータを保存しておき、確認後消
去すれば、第2ロボット73は点PB1に留まることなく円
滑に作業が進行する。
このようにインターロック信号の発信位置も教示用デー
タに付加することにより、一層安全な作業が可能とな
る。
発明の効果 本発明のロボットの教示用データ作成方法は、作業領域
を小領域に分けたためロボットの実際の教示は各小領域
毎でよく、教示作業自体に負担が少なく容易であること
と、失敗してもその小領域のみの教示をやり直すだけで
済む。従って、高品質の作業位置データが容易に得られ
る。また各小領域間、あるいは各小領域内のロボットの
動作や姿勢等の作業状況は、演算や画像等の計算上のシ
ミュレーションで確認できるので、きわめて迅速に干渉
を生じない作業順序が選択でき、ロボットへの所望の教
示データが、試行錯誤をきわめて少なくして作成でき、
きわめて効率的な教示データ作成が可能となる。
このことから、教示作業回数が低減されることにより、
作業者の安全衛生面の向上も図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成例示図、第2図は一実施例
のシステム構成図、第3図は塗装用ロボットの構成図、
第4図はワークの作業小領域を示す展開図、第5図はシ
ミュレーション処理のフローチャート、第6図(A),
(B)はロボット移動状態説明図、第7図は塗装用ロボ
ットを2台用いた場合の構成図、第8図はロボット間イ
ンターロックの動作説明図を表す。 1……シミュレーション装置 15,71,73……ロボット 37……ワーク 41,75,77……ロボット制御装置 M1〜M10……小領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤内 誠 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 三藤 孝則 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−199338(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロボットの作業領域を所定の小領域に分割
    し、 少なくともこの各小領域の作業位置データと、ロボット
    の形状データ及び作動性能データとに基づいて、上記小
    領域の作業順序を変えつつ、各作業順序につき計算上の
    シミュレーションにより仮想的なロボットを作業させ
    て、作業時間および干渉状況を含む作業状況シミュレー
    ションデータを得、 この作業状況シミュレーションデータの内で干渉を生じ
    ることがない最短の作業時間の作業順序を選出し、少な
    くともこの選出された作業順序データを含めたデータ
    を、ロボットの教示用データとすることを特徴とするロ
    ボットの教示用データ作成方法。
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