JPH077452Y2 - 建築用パネル - Google Patents

建築用パネル

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JPH077452Y2
JPH077452Y2 JP8379891U JP8379891U JPH077452Y2 JP H077452 Y2 JPH077452 Y2 JP H077452Y2 JP 8379891 U JP8379891 U JP 8379891U JP 8379891 U JP8379891 U JP 8379891U JP H077452 Y2 JPH077452 Y2 JP H077452Y2
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JP
Japan
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deck plate
panel
floor
strength
concrete
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JP8379891U
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JPH0614312U (ja
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幹夫 石川
伸也 田次
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Sekisui House Ltd
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Sekisui House Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、とくに鉄骨造(S
造)の建築物、なかでも住宅等比較的小規模の建築物の
床、天井、屋根(以下、床といえば天井、屋根も含む意
味とする)用として適した建築用パネルに関する。
【0002】従来、住宅等の小規模建築においてはS造
も含め床は木造が基本である。しかしながら、小梁をか
け、根太をわたして床板を張るという木造工法は均質
なものを時間をかけずに安い費用で提供する狙いからプ
レファブ化が指向される昨今の状況を考えると、実状に
そぐわないことは明らかである。
【0003】一方、最近になってこの種の床にも、パネ
ル工法を適用した事例が一部みられるようになったが、
現存の工法は、もともと壁用として使われてきたALC
パネルあるいはアスベストにモルタルを組合せた孔あき
成形板等を流用するもので、このような成形板は本来床
構成材としては強度が十分でなく、細かいスパン割りが
必要で、梁の多用を余儀なくされる。更にまた、この種
の成形板は梁との取合をボルト接合に頼っているか、上
記のような成形板は、本来材質的には硬いが裂けやすい
性質のもので、ボルト接合では地震等による水平力の作
用があると、取合部周辺が容易に破断(支圧破壊)して
しまう。このように取合部強度が十分にないと、パネル
を張りながらその面内強度を躯体強度に寄与させ得ず、
その結果水平すじかいが必須となる。
【0004】本考案は、上記成形板にくらべ格段にすぐ
れた強度、靭性を示し、床に用いて梁の使用量を効果的
に節約できるとともに、梁との取合についても、単純梁
支持、連続梁支持の両方においてボルト接合により非常
に良好な接合強度を確保し得、水平すじかいの使用を実
質的に省略できる建築用パネルの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本考案のパネル
は、図1イ、ロおよび図3に示す如く波型断面の金属製
デッキプレート1の上面側にコンクリート2を一体的に
打設するとともに、波形をなすデッキプレート端部の谷
底部1b間必要カ所に、梁取合用の透孔5を有する取合
板12を架設した点に特徴がある。ここに、コンクリー
トとは、モルタルを含むものとする。
【0006】
【作用】本考案のパネルは、金属製(一般には鋼製)の
デッキプレート1にコンクリート2を組合せて一体化し
たものであるから、いわゆる合成床として機能し得、き
わめて高い強度を発揮する。すなわち、デッキプレート
1が引張に対する強度メンバーとして働き、コンクリー
ト2が圧縮を受ける形となり、すぐれた剛性機能を示す
ものである。
【0007】したがってこれを床パネルとして用いれば
従来にくらベスパン割りを粗くでき、梁の使用量が少な
くてすみ、このことが施工コストの低減、工期短縮の効
果にむすびつく。
【0008】また、本考案のパネルは、後で詳述するよ
うに梁10とは端部取合板12の透孔5を利用して金属
であるデッキプレート1との間で取合うことができ、ボ
ルト接合により強度上有効な摩擦接合を実現し得る。す
なわち、金属どうしの取合では高力ボルトによる強力な
締め込みにより、そこに摩擦接合形態(両者間に作用す
る摩擦力でもたせるもの)を付与することができる。摩
擦接合が、一般のボルト接合(ボルトのせん断耐力で接
合するもの)にくらべ強度上大きなメリットのあること
はよく知られるところであり、とくに従来例として示し
たALCパネル等の場合のように、パネルの支圧破壊に
より接合強度が決定されるものにくらべれば、接合強度
は飛躍的に向上する。
【0009】したがって、この接合方式の採用により、
パネルを水平力に対する躯体強度メンバーとして有効に
機能させることが可能であり、水平すじかいの必要性を
排除することができる。
【0010】本考案のパネルはまた、工場等であらかじ
め製作して現場に持込むようにするもので、寸法精度、
強度等の面で安定した品質を保証し得、プレファブ工法
に好適である。
【0011】この他、本考案パネルには、以下に列記す
る多くの特徴、利点がある。 材料が金属とコンクリ
ートであるから、建築基準法にいう不燃材料として扱わ
れる。 コンクリート2のかぶり厚Sとして所要厚
(7〜10cm)を確保してやれば、建築基準法に規定
する耐火構造の床を構成することができる。 従来か
ら戸建住宅に適用されている木質系の床にくらべ、庶音
性能のすぐれた床を得ることができ、高級マンション等
に必要とされる遮音床用としても有効である。 既述
したように工場製作により高い寸法精度を保証できるも
ので、床面精度のよい床を得ることができ、床面上に直
接タタミ、その他の床仕上材を敷設することも可能とな
る。
【0012】
【実施例】本考案パネルについて更に具体的かつ詳細に
説明する。
【0013】前出図1イ、ロは本考案の実施例に係る2
種のパネルを示し、イとロは使用デッキプレート1の断
面形状が異なっている。すなわち、イ図の例は、汎用
型、つまり谷底部1bから左右両側に立上る側面部1
C,1Cが上方に向かって拡がる方向に傾く断面形状を
もつデッキプレート(オープン型)を使用したもの、ロ
図の例は同じく側面部1C,1Cが上方に向かって互い
に近づく方向に傾斜する断面形状のデッキプレート(ク
ローズド型)を使用したもの、をそれぞれ示している。
【0014】デッキプレート1はこのように、オープン
型、クローズド型の何れを使用してもよい。ただし、合
成床構造とするには、デッキプレート1とその上の打設
コンクリート2とが一体挙動を示す、すなわち載荷時、
両者間に作用する剥離力に抗して一体を保持するように
しなければならない。クローズド型を使用すれば、谷底
部1bと左右両側面部1C,1Cに画成される上すぼま
りの谷部空間内にコンクリート2が入り込んで係合した
形となり、これにより一体構造(合成床構造)が得られ
るが、オープン型については、そのような効果が期待で
きない。このためオープン型の場合には、予め側面部1
Cにエンボス加工を施す、あるいは溶接金網や線材等を
デッキプレート上面に溶接付けする等して、コンクリー
ト2との結合性を高めるようにすることが推奨される。
【0015】パネル体としての巾方向(波形リブ方向と
直角方向)両側端面は、原則として一方に凸部31 、他
方に凹部32 を付与し、図のように床パネルとして敷き
並べるとき、隣接するものどうしの間で凸部31 と凹部
2 とを嵌め合せるようにするのがよい。このような構
造は、平坦性のよい床面の施工を可能にし、また床全体
を一体化して剛性を高める効果もある。なお、当然のこ
とながら施工時、床全体の端に置かれるものについて
は、嵌め合せ構造は、片側(パネルが隣接する側)にの
み設ければよい(図の右端にあるパネル参照)。
【0016】上記嵌め合せ構造は、図1のパネルを拡大
図示した図2に明らかなように、デッキプレート1の左
右側端部を折曲立上げ状とし、この部分を成形して凸部
1または凹部32 を設ければよい。
【0017】デッキプレート1の左右側端部の何れか一
方の端面1dは、コンクリート2の端面2dに対し内側
に若干の逃げXをとった形とするのが好ましい。これ
は、金属製品としてのデッキプレートには成形加工上あ
る程度の寸法誤差が避けられない事情によるもので、逃
げXの量を寸法バラツキの最大巾より大き目に設定し
て、コンクリート端面2dよりデッキプレート端面1d
が必ず内側にくるようにするものである。こうすれば、
パネルとしての巾寸法Wは、コンクリート2の巾寸法に
より規定されることになり、コンクリートの寸法出しは
作製上正確にできるから、パネル巾寸法がつねに安定し
たものとなる。
【0018】コンクリート2は、一般建築用コンクリー
トまたはモルタルを原則とするが、重量軽減の面から必
要があれば、発泡剤入りの気泡コンクリートを使用して
もよく、更には乾燥時の収縮によるひび割れを防止する
ために、石綿繊維、ガラス繊維、炭素繊維等を混入する
こともできる。
【0019】次に、梁との取合構造としては、図3に示
されるように、デッキプレート1の波形をなす長手方向
端部の、山部裏面側すなわち谷底部1b,1b間の必要
カ所に、梁取合用の透孔5をあけた取合板12が架設さ
れている。
【0020】この取合構造により梁10との取合をボル
ト接合するときは、あらかじめ取合板12の裏面側に透
孔5と同心にナット14(図4参照)を設けておく(溶
接付け)。取合に当たっては、パネルそのものは、図
4、図5、図6に示す如く、その長手方向両端部を建築
物の平行する梁10,10間に差し渡し、該端部の取合
部の取合板12を各梁10,10の上面に載せかけて設
置される。そして設置されたパネルPの上記取合板12
の透孔5およびこれにあわせてあけた梁10の上フラン
ジ10aの透孔15に下方からボルト16を通し、パネ
ル側の取合板12のナット14に締め込み固定する。
【0021】梁との取合は、上記ボルト接合以外にも、
取合板12上方の山形空間を利用して、溶接あるいはス
タッドコネクタによる接合も可能である。
【0022】溶接の場合には、この各透孔5について、
いわゆる栓溶接を行う。すなわち、透孔5の内周縁に沿
ってビートを形成し梁10と溶接付けするものである。
【0023】栓溶接はデッキプレートと梁の接合を得る
一方法として一般にも広く利用されているが、通常はデ
ッキプレートにそのための透孔が設けられていないため
に、まずデッキプレートに孔をあけ、それから栓溶接を
するという2ステップの方法がとられる。これは、焼抜
栓溶接と呼ばれるもので、栓溶接に先立って溶接棒によ
りデッキプレートに孔をあける、いわゆる焼抜を行うも
のであるが、この方法は本来、作業者の技量等で接合
強度が大きくばらつき信頼性に劣る、必要とされる接
合強度を得るためには高価な低水素系の溶接棒の使用が
不可欠で施工コストが高くつく、とくにデッキプレー
トに施されたメッキ(亜鉛)の付着量が多くなるとその
亜鉛の巻込みによって安定した溶接が困難となる、デ
ッキプレートの仮止め溶接との間で溶接棒を変更する必
要がある、等の欠点があった。
【0024】しかるに、本考案のようにデッキプレート
1に、これとは別部材である取合板12を設け、この取
合板に予め透孔5をあけておけば、溶接は栓溶接だけを
行えばよく、その結果、接合強度のばらつきが抑えら
れ信頼性が向上する、溶接部への水素巻込みのチャン
スが減少することから低水素系溶接棒を使用する必要が
なくなる、すなわち通常のイルミナイト系を用いて所要
強度を確保し得る、デッキプレートのメッキ付着に関
係なく常に安定した溶接が行える、仮止め溶接と同じ
溶接棒が適用可能となる等、従来のデッキプレートの梁
との焼抜栓溶接にまつわる問題は一掃される。
【0025】スタッドコネクタを使用する場合には、取
合板12の各透孔5にスタッドコネクタを対応させ、透
孔を通して梁10に直接溶植する。
【0026】スタッドコネクタの場合にも通常は、孔の
ないデッキプレートが使われ、溶植時デッキプレートを
溶かして孔あき状態にする過程を経て梁への溶植を行う
方法がとられるが、これも焼抜栓溶接同様、デッキプレ
ート表面のメッキ金属、その他異物の巻込み等があっ
て、必ずしも期待どおりの強度が出せなかった。
【0027】本考案のように、デッキプレート1とは別
部材である取合板12に予めあけておいた孔を介して梁
に直かに溶植するようにすれば、デッキプレート1を全
く溶かすことなくスタッドコネクタを梁10に溶植する
ことができ、つねに安定した接合強度を保証することが
できる。
【0028】因みに、以上に示した接合方式は、コンク
リートを現場打ちする一般の床板工法を適用する場合に
あっても有用である。
【0029】なお、施工された床は、必要に応じ目地
(隣接パネル間の隙間)をパテ埋めし、また場合によっ
ては更に床面上にならしモルタルを施してもよい。
【0030】
【考案の効果】以上に説明したとおり本考案の建築用パ
ネルは、現場における床施工作業を大幅に簡略化し、し
かも従来のALC板等にくらべ強度が高く、床用として
スパンを大きくとることを可能にし、梁使用量を大幅に
節減するのみならず、水平すじかいの使用を実質的に不
要ならしめる効果があり、また工場製作により安定した
強度、高い寸法精度を保証し得、品質の高い床を得るこ
とができ、かつまた不燃材料である、耐火構造基準にも
適合し得る、遮音効果が高い等多くの特徴を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係るパネルおよびその施工状
態を示す縦断正面図である。イはオープン型デッキプレ
ート使用の例、ロはクローズド型デッキプレート使用の
例である。
【図2】図1ロの拡大図である。
【図3】 本考案パネルの梁取合部構造(ボルト接合)
についての例を示す斜視図である。
【図4】図3に示す本考案パネルの梁との取合状態を示
す正面図である。
【図5】図4のA−A線矢視断面図である。
【図6】図4のB−B線矢視図断面図である。
【符号の説明】
1 デッキプレート 2 コンクリート 31 凸部 32 凹部 5 透孔 10 梁 12 取合板 14 ナット 15 透孔 16 ボルト

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形断面のデッキプレート1の上面側に
    コンクリート2を一体的に打設するとともに、波形をな
    すデッキプレート端部の谷底部1b間必要カ所に、梁取
    合用の透孔5を有する取合板12を架設したことを特徴
    とする建築用パネル。
JP8379891U 1991-09-17 1991-09-17 建築用パネル Expired - Lifetime JPH077452Y2 (ja)

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JP8379891U JPH077452Y2 (ja) 1991-09-17 1991-09-17 建築用パネル

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JPH0614312U JPH0614312U (ja) 1994-02-22
JPH077452Y2 true JPH077452Y2 (ja) 1995-02-22

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JP3010151U (ja) * 1994-04-26 1995-04-25 スミ子 片山 切込みのついた筒形食器収納ケース。
JP7240102B2 (ja) * 2018-04-27 2023-03-15 日鉄建材株式会社 プレキャスト合成スラブ並びにプレキャスト合成スラブと梁材との接合方法及び接合構造
KR102246944B1 (ko) * 2019-03-11 2021-05-03 백명령 콘크리트를 이용한 물류창고용 조립식 덱판넬

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