JPH0774292B2 - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH0774292B2
JPH0774292B2 JP59148866A JP14886684A JPH0774292B2 JP H0774292 B2 JPH0774292 B2 JP H0774292B2 JP 59148866 A JP59148866 A JP 59148866A JP 14886684 A JP14886684 A JP 14886684A JP H0774292 B2 JPH0774292 B2 JP H0774292B2
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rubber
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達雄 藤巻
文雄 堤
満彦 榊原
吉久 藤永
昇 大嶋
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ブタジエン系共重合体を含む、ヒステリシ
スロスが大きく、破壊強度が優れ、動的弾性率の温度依
存性が小さいゴム組成物に関するものである。
(従来の技術) 従来、防振ゴム、工業用品及びタイヤ等においてヒステ
リシスロスの大きいゴム材料としてブチルゴム、ハロゲ
ン化ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、高ス
チレン含量の乳化重合スチレンブタジエン共重合体ゴ
ム、高ビニル結合含量のポリブタジエンゴム、高3.4結
合含量のポリイソプレンゴム等が用いられた。
また特開昭57−70134号、特開昭57−70136号及び特開昭
57−70137号公報において高スチレン及び高ビニル結合
を含有するスチレンブタジエンゴムを用いることにより
加工性、高ヒステリシスロス特性及び耐摩耗性の改良を
図ることが記載される。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、前記のブチルゴム等のヒステリシスロスの大き
いゴム材料は高シスポリイソプレンゴム、天然ゴム、高
シスポリブタジエンゴム、乳化重合スチレンブタジエン
ゴムなどのジエン系ゴムに比べて前記ジエン系ゴムとの
共加硫性及び破壊強度が劣る。また防振ゴム、タイヤ等
に用いる材料としては20〜100℃の範囲におけるヒステ
リシスロスすなわち損失正接(tanδ)値とか動的弾性
率の温度依存性の小さい方が好ましいが、前記ヒステリ
シスロスの大きいゴム材料は損失正接及び動的弾性率の
温度依存性が大きい。したがつて、前記ヒステリシスロ
スの大きいゴム材料は防振ゴム、タイヤ等に用いるゴム
材料として満足すべき性能を備えていない。
また、前記特開昭57−70134号等に記載のスチレンブタ
ジエンゴムでは広範囲の高ヒステリシスロス特性及び温
度依存性の小さい動的弾性率を有するものは得られな
い。
この発明の目的は、他のジエン系ゴムとの共加硫性にす
ぐれ、ヒステリシスロスが大きく、20〜100℃の範囲で
動的弾性率の温度依存性が小さく、かつ破壊強度が良好
であるゴム組成物を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは上記問題点を解決するため鋭意研究を重ね
た結果、特定の構造を有しあらかじめ油展された特定の
ムーニー粘度を有するブタジエン共重合体を含むゴム組
成物により、この目的に適合することを確かめこの発明
を達成するに至つた。
すなわち、この発明はジエン系ゴムをゴム成分とするゴ
ム組成物において、該ジエン系ゴムが油展ブタジエン系
共重合体を油展された油分を除いた割合で該ジエン系ゴ
ムに対し少なくとも30重量%のブタジエン系共重合体の
割合で含有する物であり、該油展ブタジエン系共重合体
がゴム組成物に含まれる全伸展油の30重量%以上の油で
あらかじめ油展された20〜100の範囲内のムーニー粘度M
L1+4100℃を有する物であり、該ブタジエン系共重合体
自体がブタジエン重合部を基準にして35〜80%の範囲内
のビニル結合ブタジエン単位を含有し、かつ25〜50重量
%の範囲内の結合ビニル芳香族化合物を含有する物であ
り、該ゴム組成物の全伸展油配合量が油を除いたゴム分
100重量部に対し55〜200重量部であり、ゴム組成物の加
硫物の100℃対20℃の動的弾性率の比(G′100℃/G′20
℃)が0.20以上であるゴム組成物である。
この発明において上記ジエン系ゴムはブタジエン系共重
合体単独でもよく、該共重合体少なくとも30重量%と他
のジエン系ゴムとのブレンドでもよい。かかるブレンド
用ジエン系ゴムとしては該共重合体が比較的高いガラス
転移温度を有するので、相溶性の良い天然ゴム、合成ポ
リイソプレンゴムとが、低いガラス転移温度を有する高
1,4結合を有するポリブタジエンゴムが好ましい。上記
ブレンドの場合、ブタジエン系共重合体がジエン系ゴム
の30重量%未満の場合は高ヒステリシスロスでなくな
る。さらにブタジエン系共重合体量がジエン系ゴムの50
重量%以上であることが好ましい。
この発明のブタジエン系共重合体のブタジエン重合部を
基準にしたビニル結合ブタジエン単位の百分率が35%未
満では結合ビニル芳香族化合物のブロツク的連鎖が増加
し20〜100℃の範囲の動的弾性率の温度依存性が大き
く、また80%を超えると破壊強度が劣る。前記ビニル結
合百分率が50〜75%の範囲内であることが好ましい。ま
た、ブタジエン系共重合体の結合ビニル芳香族化合物の
含有量が25%未満ではヒステリシスロスが小さく、50%
を超えると結合ビニル芳香族のブロツク的連鎖が増加し
て20〜100℃の範囲の動的弾性率の温度依存性が大き
く、また破壊強度も劣る。前記結合ビニル芳香族化合物
含有量が27〜40重量%の範囲内であることが好ましい。
ビニル芳香族化合物としてはスチレン、ビニルトルエ
ン、P−メチルスチレン、o−メチルスチレン、ビニル
ナフタレン等が挙げられスチレンが特に好ましい。
この発明の油展ブタジエン系共重合体のムーニー粘度
(ML1+4100℃)が20未満では破壊強度が劣り、100を超
えると押出し、ロール作業性等の加工性が悪くなる。該
ムーニー粘度が30〜80であることが好ましい。
高いヒステリシスロスを得る為ゴム組成物は油を除いた
ゴム分100重量部に対し55重量部以上の伸展油を含有す
ることが必要であり、200重量部を超えると破壊強度が
悪くなる。破壊強度を高くする為に前記配合油の30重量
%以上の油を伸展油としてブタジエン系共重合体にあら
かじめ加えて油展ブタジエン系共重合体にしておき、必
要とする程度の他のジエン系ゴムとブレンドすることが
必要であり、この場合30重量%未満では破壊強度が劣
る。このブタジエン系共重合体にあらかじめ加える伸展
油の量は前記配合油の50重量%以上とすることが好まし
い。
この発明の伸展油としては芳香族油を用い、ASTM02501
で示される粘度比重恒数で0.900〜1.100のものが好まし
く、さらち0.920〜0.990のものが好ましい。
その他の配合剤としては通常使用される配合剤、例えば
カーボンブラツク、充填剤、加硫促進剤、加硫剤等を使
用することができる。
この発明のゴム組成物の加硫物の動的弾性率の温度依存
性(G′100℃/G′20℃)が0.20未満である場合は破壊
強度及びヒステリシスロスの温度依存性が大きくなり、
20〜100℃の使用温度領域における安定した性能が得ら
れない。
この発明のブタジエン系共重合体は種々の製造方法によ
り得られる。工業的な方法を例示すると、槽型又は塔型
反応器中で炭化水素溶媒中有機リチウム化合物開始剤を
エーテル又は第3級アミンの存在下で用いて、少量の1,
2−ブタジエンを含む1.3−ブタジエンとビニル芳香族化
合物とを共重合させることにより共重合体を得る方法で
ある。この場合、所要に応じて前記共重合反応の最終段
階でハロゲン化ケイ素、アジピン酸ジエステル、アルキ
レンカーボネート又はジビニルベンゼン等を適当量添加
してカツプリング反応を行い前記共重合体を改質した
り、触媒、単量体のいずれか又は両方を追加することを
等種々の変化が可能である。
(実施例) 以下に実施例を挙げてこの発明をさらに具体的に説明す
るが、この発明はその主旨を越えない限りこれらの実施
例によつて制限されるものではない。
実施例及び比較例に用いた重合体は下記の方法により得
られた物であり、その分析結果を表1に示す。
試料A 撹拌器及びジヤケツトを備えた内部容積20の反応器へ
単量体として1,2−ブタジエンを100ppm含んだブタジエ
ンを20g/min、スチレンを10g/min、溶媒としてシクロヘ
キサンを150g/minテトラヒドロフランを1.5g/min、触媒
としてn−ブチルリチウムを単量体100gに対して0.040g
を連続的にポンプで供給し、反応器の温度を70℃に制御
した。反応器頂部出口において四塩化ケイ素をn−ブチ
ルリチウムに対して1/4モルの割合で連続的に添加し、
これを反応器の上部に連結した第2反応器に導入してカ
ツプリング反応を行つた。第2反応器出口においてゴム
100重量部に対しジ−tert−ブチル−P−クレゾール0.5
重量部、次いでアロマオイル100重量部を加え常法にて
脱溶媒及び乾燥を行つた。
試料I 前記重合後アロマオイルをゴム100重量部に対し37.5重
量部加える以外は試料Aと同一の方法により重合体を得
た。
試料B,E,F 単量体の仕込み組成を変えた以外は試料Aと同じ方法に
より重合体を得た。
試料C n−ブチルリチウムを単量体100gに対して0.026g使用し
たこと及びカツプリング反応は行わなかつたこと以外は
試料Aと同一の方法により重合体を得た。
試料D 試料Aと同一の処方により第1の反応器において重合反
応を行い第2反応器においてはカツプリング反応を行わ
ずさらに単量体としてブタジエン15g/min、スチレン7g/
min、n−ブチルリチウムを連続的に供給し70℃にて重
合反応を行つた。第2反応器出口においてジ−tert−ブ
チル−p−クレゾールをゴム100重量部に対し0.5重量
部、次いでアロマオイルを100重量部加え常法により脱
溶媒及び乾燥を行つた。
試料G,H テトラヒドロフラン使用量を変えた以外は試料Aと同一
の方法で重合体を得た。
試料J 5オートクレーブにシクロヘキサン2000g、ブタジエ
ン335g、スチレン165gを仕込みテトラヒドロフラン25g
を添加後所定のビニル結合含有量、結合スチレン含有量
になるように重合温度を70℃に調節し、n−ブチルリチ
ウムを0.2g添加して重合を行つた。
実施例1〜7、比較例1〜13 前記及び表1に示す各試料から表2の配合処方に従つて
ゴム配合物を得た。これらの配合物を145℃×30分の加
硫条件で加硫した加硫物の引張強さ、tanδ、動的弾性
率の比(G′100℃/20℃)及び防振性を表3及び表4に
示す。
実施例1〜7に見られる様に該ゴム組成物はエンジンマ
ウントの様な使用環境温度が広い範囲で変化する条件下
で安定したヒステリシスロス(tanδ)及び動的弾性率
の温度依存性、高い破壊強度並びに防振ゴムの性能とし
て優れた振動吸収及び耐久性を示す。
これに対して比較例2,4,5,6,7,10,11,12及び13は破壊強
度が劣り防振ゴムの耐久性が劣る。
比較例3,7,8,9,10及び12は高温においてヒステリシスロ
スが小さく安定した防振性能が得られない。
比較例1,3,7,8,9,10,12及び13は動的弾性率の温度依存
性が大きく、同じく安定した防振性能が得られない。
(発明の効果) 以上実施例及び比較例で説明したように、この発明は特
定のビニル結合含量及び結合ビニル芳香族化合物含量を
有するブタジエン系共重合体であらかじめ油展した特定
のムーニー粘度範囲の油展ブタジエン系共重合体を含み
特定の加硫物動的弾性率比を有するゴム組成物を提供す
ることにより、防振ゴム、工業用品及びタイヤ等におい
てヒステリシスロスの大きい材料を望む場合、前記ヒス
テリシスロスの20〜100℃の範囲での安定性、同温度範
囲での加硫物の動的弾性率の温度依存性の小さいこと、
破壊強度の良好であること及び他のジエン系ゴムとの共
加硫性がすぐれることを同時に満足させたいという要求
をじゆうぶん満たしうる。これは従来の材料では実現す
ることができなかつたことであり、したがつてこの発明
のゴム組成物はヒステリシスロスが大きいゴム材料を望
む場合、防振ゴム、工業用品及びタイヤ等に好適に用い
られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊原 満彦 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 藤永 吉久 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 大嶋 昇 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−70134(JP,A) 特公 昭47−30903(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジエン系ゴムをゴム成分とするゴム組成物
    において、該ジエン系ゴムが油展ブタジエン系共重合体
    を油展された油分を除いた割合で少なくとも30重量%含
    有する物であり、該油展ブタジエン系共重合体がゴム組
    成物に含まれる全伸展油の30重量%以上の油であらかじ
    め油展された20〜100の範囲内のムーニー粘度ML1+4100
    ℃を有する物であり、該ブタジエン系共重合体自体がブ
    タジエン重合部を基準にして35〜80%の範囲内のビニル
    結合ブタジエン単位を含有し、かつ25〜50重量%の範囲
    内の結合ビニル芳香族化合物を含有する物であり、該ゴ
    ム組成物の全伸展油配合量が油を除いたゴム分100重量
    部に対し55〜200重量部であり、ゴム組成物の加硫物の1
    00℃対20℃の動的弾性率の比(G′100℃/G′20℃)が
    0.20以上であることを特徴とするゴム組成物。
JP59148866A 1984-07-18 1984-07-18 ゴム組成物 Expired - Lifetime JPH0774292B2 (ja)

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EP19850305108 EP0171935B1 (en) 1984-07-18 1985-07-17 Tread rubber composition
DE8585305108T DE3580213D1 (de) 1984-07-18 1985-07-17 Kautschukmischung fuer laufflaechen.

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