JPH0773714B2 - 廃水の硝化方法 - Google Patents

廃水の硝化方法

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JPH0773714B2
JPH0773714B2 JP1020317A JP2031789A JPH0773714B2 JP H0773714 B2 JPH0773714 B2 JP H0773714B2 JP 1020317 A JP1020317 A JP 1020317A JP 2031789 A JP2031789 A JP 2031789A JP H0773714 B2 JPH0773714 B2 JP H0773714B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は廃水の硝化方法に係り、特にアンモニアを含む
有機性廃水を生物学的に硝化する方法に関する。
[従来の技術] 従来、し尿等のアンモニアをむ有機性廃水の生物学的脱
窒プロセスでは廃水中のアンモニアイオン(NH4 +)が全
て亜硝酸イオン(NO2 -)、更には硝酸イオン(NO3 -)に
硝化された後、N2に脱窒素されている。
一方、化学的脱窒素プロセスとして、下記反応によりア
ンモニアイオン(NH4 +)亜硝酸イオン(NO2 -)から NH4 ++NO2 -→N2+2H2O …(I) の反応で脱窒素する方法が知られている。例えば、千谷
利三著「無機化学」第13章第600頁には、純粋な化学窒
素の製造法の一例として、下記反応式 NH4NO2→N2+2H2O …(II) が挙げられており、濃厚な水溶液を70℃に熱してNH4NO2
を分解することが記載されている。また、触媒として第
2鉄塩等を用いることにより、上記反応は常温でも進行
する旨の報告もなされている。
上記(I)式に示す反応による化学的脱窒素プロセスを
採用することにより、必要酸素量を低減して処理コスト
の低減を図ることが可能であるが、このような化学的脱
窒素プロセスを採用するためには、NH4 +の硝化を50%で
止めて、NH4 +/NO2 -=1の硝化処理水とする必要があ
る。
その他、一段で窒素を除去する方法として、固定化亜硝
酸菌を用いアンモニアを亜硝酸に酸化すると同時に生成
した亜硝酸を触媒酸化する方法が提案されている(特開
昭62−197196号)。
[発明が解決しようとする課題] 上記特開昭62−197196号記載の方法では、常温で触媒酸
化することは困難であり、一方、加熱して触媒酸化する
と固定化菌が熱で死滅してしまうという不具合がある。
一方、前述の如く、化学的脱窒素プロセスを採用するた
めには、硝化を50%で止めて、NH4 +/NO2 -=1の硝化処
理水を得る必要があるが、従来において、硝化率をちょ
うど50%に維持し、処理水のNH4 +/NO2 -=1にする効果
的な方法が提案されていない。
硝化槽のpHを下げることにより、硝化を抑制できること
は知られているが、単なるpH制御では硝化率を所望の値
で止めることはできない。即ち、排水中には、通常、pH
緩衝力を有する化合物、例えば重炭酸塩、炭酸塩、リン
酸塩等が含まれているため、pH制御により硝化率をコン
トロールすることは非常に難しい。
本発明は上記従来の問題点を解決し、硝化率を所望の値
に制御することができる廃水の硝化方法を提供すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の廃水の硝化方法は、アンモニアを含む有機性廃
水を生物学的に硝化する方法において、該廃水のアンモ
ニア濃度及びアルカリ度を測定し、両者の当量比が所定
値になるように酸又はアルカリを添加して硝化菌による
硝化を行い、硝化率を制御することを特徴とする。
なお、本発明において、添加する酸又はアルカリの種類
としては特に制限はなく、酸としては塩酸、硫酸等を、
またアルカリとしてはNaOH、KOH等を用いることができ
る。
本発明の方法は、廃水のアンモニア濃度及びアルカリ度
を測定し、その当量比が所定値になるように、廃水又は
硝化槽に所定量の酸又はアルカリを添加することによ
り、硝化率を制御する。
たとえば、廃水のアンモニア濃度とアルカリ度の当量比
を1とした場合には、硝化率を50%とし、アンモニア濃
度とアルカリ度の当量比を1未満とした場合には硝化率
を50%を超える値に、アンモニア濃度とアルカリ度の当
量比を1を超える値にした場合には、硝化率を50%未満
にすることができる。なお、アンモニア濃度はインドフ
ェノール青法や滴定法などの常法により測定でき、アル
カリ度はメチルレッドとブロムクレゾールグリンとの混
合指示薬(変色点pH4.8)を用いて滴定により容易に測
定することができる。
[作用] 以下に本発明の作用効果を説明することにより、本発明
の方法を詳細に説明する。
前述の如く、廃水中には重炭酸塩、炭酸塩、リン酸塩等
の様々なpH緩衝力を有する物質即ちバッファーが存在す
る。そして硝化が進行しNO2 -イオンが生成すると共に、
バッファーが消費される。バッファーが全て消費される
とpHが急激に低下し、硝化が止まる。従って、廃水中の
NH4 +濃度とバッファー濃度即ちアルカリ度とを測定し、
この当量比を調整するべく酸又はアルカリを添加するこ
とにより、バッファーを調整し、硝化率を所望の値にす
ることができる。即ち、廃水中のアンモニア濃度とアル
カリ度とが等当量の場合には、廃水中のNH4 +の半分が硝
化されNH4NO2(NH4/NO2=1)が生成した段階でバッフ
ァーが残存しないため、pHが低下し硝化が止まり、硝化
率50%となる。また、アンモニア濃度がアルカリ度より
も高い場合には、硝化率がより少ない段階でバッファー
が全て硝化され硝化が止まった際にNH4 +が残存し、硝化
率は50%未満となる。一方、アンモニア濃度がアルカリ
度よりも低い場合には、硝化が半分進行した段階でも、
バッファーが残存するためpHは下がらず、更に硝化が進
み硝化率は50%を超えるものとなる。
以下に、本発明の方法に従って、硝化率を50%とし、NH
4/NO2=1の処理水を得る場合の作用効果について説明
する。
生物的硝化反応は次の基礎式で示される。
NH4 ++3/2O2→NO2 -+H2O+2H+ …(III) 従来においては生成するH+によるpHの低下を防ぐため通
常、pHコントロールを行なって100%硝化を行なってい
る。
一方、廃水中のNの形態は有機−N、NH4−Nが多く、
その発生の源は、タンパクのアミノ基の分解による。廃
水中に共存するBODが微生物の酸化を受けると、CO2の生
成があり、これとNH4 +が結合して、生物処理を受けたあ
とのNH4の形態はNH4HCO3となる。NH4HCO3をpH無調整で
硝化反応を行なった時の反応式は下記の通りである。
NH4HCO3+3/4O2→1/2NH4NO2+3/2H2O+CO2 ……(IV) NH4NO2が生成した時、原水中のNH4HCO3は全て消費さ
れ、これ以外のバッファーが液中になければ、pHが低下
し、硝化が止まる。即ち、NH4/NO2=1の状態で自然に
反応が停止する。
しかしながら、実際の廃水が全てバッファーとしてNH4H
CO3のみから構成されているとは限らず、例えば、工場
廃水などからNH4 +のみが流入することもあれば、HCO3 -
以外のバッファー(例えばリン酸バッファーなど)が存
在することもある。このような場合では、pH無調整で反
応を行なわせた場合、その終点は、前者の例では、NH4/
NO2>1となり、後者の例ではNH4/NO2<1となり、NH4/
NO2=1の水は得られない。
従って、あらゆる廃水に対してNH4/NO2=1とするため
には、NH4 +濃度と、液のバッファー量即ちアルカリ度を
測定して、予めその当量比を調整することが必要にな
る。即ち、前者の例では、所定量のアルカリを添加し、
後者では酸を添加してバッファーを相殺しておく。
このように、本発明に従って、廃水のアンモニア濃度と
アルカリ度を測定し、両者の当量比が1になるように酸
又はアルカリを添加して硝化菌による硝化を行なうこと
により、硝化率を50%としてNH4/NO2=1の処理水を得
ることが可能とされ、この場合には、亜硝酸型硝化とNH
4NO2の化学的分解とを段階的に行うことにより、効率的
な硝化、脱窒を行なうことが可能とされる。
なお、本発明の方法は、上記の如く、硝化率を50%に制
御する場合に限らず、硝化率を他の値として、NH4/NO2
が1以外の処理水を得る場合にも適用できることは言う
までもない。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1 し尿の嫌気性消化処理水(Run1)、石油精製廃水(Run
2)及びアルカリ度が高い廃水(Run3)を原水として、
それぞれ高分子ゲルで固定化した硝化菌(充填率30重量
%)により滞留時間をそれぞれ2日、18時間、5時間と
して処理した。
なお、硝化菌の固定化法は以下の通りである。
まず、集積硝化菌10g(湿潤重量)を下記組成の溶液A
の100ml中に加えて十分に混合し、これを下記組成の溶
液B(氷冷)の1中に滴下した。この状態で1時間放
置した後、下記組成の溶液C中に30分浸漬してアルギン
酸を溶解させた後、1/50Mトリスバッファー(pH8)で十
分に洗浄し、冷蔵保存した。
溶液A ポリアクリルヒドラジド(平均分子量183):3重量% アルギン酸ソーダ:0.5重量% 1/50Mトリスバッファー(pH8) 溶液B CaCl2・2H2O:2重量% グリオキザール:0.1重量% 1/50Mトリスバッファー(pH8) 溶液C K2HPO4:1.46重量% KH2PO4:0.226重量% 1/50Mトリスバッファー(pH8) 運転はNO2型硝化とするために、運転初期においてはDO
(溶有酸素)<0.2にし、NO2 -の蓄積が見られた時点で
通常のDO運転に切り替えた。各廃水のNH4−N濃度とア
ルカリ度を第1表に示す。また、pH無調整で約2ヶ月間
運転した後の処理水の平均水質を第2表に示す。
第1表及び第2表より明らかなように、廃水の有する本
来のアルカリ度の相違により、得られる処理水のNH4 +
N/NO2 -−Nは0.1〜15で大きく変動した。
そこで、アルカリ度が不足したRun2の原水にNaOHを70mg
当量/、また、アルカリ度が過剰なRun3にはH2SO4を1
5mg当量/連続的に添加したところ、数日後には、処
理水のNH4 +−N/NO2 -−N≒1となった。
なお、Run1の処理水を120℃に1時間加熱したところ、
処理水中のNH4 +−Nは15mg当量/、NO2 -−Nは8mg当
量/となり、前記(I)式による化学的脱窒反応が起
こり、良好な処理水が得られた。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の廃水の硝化方法によれば、
容易かつ確実に硝化率を所望の値に制御することができ
る。
このため、本発明の方法を採用することにより、硝化を
亜硝酸型硝化として硝化率を50%に抑え、NH4 +−N/NO2 -
−N≒1の処理水を得ることが可能とされ、化学的脱窒
プロセスの適用により、容易かつ低コストに、廃水の硝
化、脱窒を行なうことが可能とされる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンモニアを含む有機性廃水を生物学的に
    硝化する方法において、該廃水のアンモニア濃度及びア
    ルカリ度を測定し、両者の当量比が所定値になるように
    酸又はアルカリを添加して硝化菌による硝化を行い、硝
    化率を制御することを特徴とする廃水の硝化方法。
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