JPH0773005B2 - 絶縁電線およびその製造方法 - Google Patents

絶縁電線およびその製造方法

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JPH0773005B2
JPH0773005B2 JP61129683A JP12968386A JPH0773005B2 JP H0773005 B2 JPH0773005 B2 JP H0773005B2 JP 61129683 A JP61129683 A JP 61129683A JP 12968386 A JP12968386 A JP 12968386A JP H0773005 B2 JPH0773005 B2 JP H0773005B2
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synthetic resin
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泉 石川
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、静電粉体塗装法による絶縁電線の製造方法
に係り、特に絶縁皮膜の膜厚が電線の長手方向に沿って
変化せしめた絶縁電線およびその製造方法に関する。
「従来の技術」 従来より、高い絶縁特性が要求される変圧器などの静止
機器用絶縁電線としては、例えばテープ巻線や合成樹脂
エナメル線などがある。
テープ巻線が、例えば銅あるいはアルミニウムなどから
なる長尺の導体上にクラフト紙やこのクラフト紙に化学
処理を施したアミン処理紙などのテープ状の絶縁紙を横
巻きしてなるものである。一般に、このようなテープ巻
線は、導体を一定の線速で走行させたうえ、この導体上
にテーピング機を用いて絶縁紙などを巻くことによって
製造されることから、絶縁皮膜の膜厚が電線の長手方向
に沿って一定とされ、よって絶縁耐力も電線全線に亙っ
て一定とされる。
また、上記の合成樹脂エナメル線は、絶縁皮膜を形成す
る材料として、例えばポリエステル樹脂、ポリエステル
イミド樹脂などを溶剤に希釈してなるワニスを用いた場
合、上記のワニスを導体上に塗布し、焼付けする工程を
数度行ない、絶縁皮膜を形成することによって製造され
る。また、絶縁皮膜を形成する材料として、溶剤を必要
としない例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂
およびフッ素材系樹脂などの合成樹脂を用いたもので
は、ホットメルト法や押出被覆法などの方法によって製
造される。そして、上記のような合成樹脂エナメル線の
絶縁皮膜の膜厚は、いずれも導体上に余剰に塗布された
樹脂を除去する金属ダイスの口径に応じて決められ、全
線に亙って一定とされる。
「発明が解決しようとする問題点」 ところで、変圧器などの静止機器には、非定常的に開閉
サージや雷などの電気的負荷が加わることがある。この
ような負荷が機器内に配線された上記のような絶縁電線
に加わった際には、この電線に周囲に電線各部の対地分
布静電容量などにより電位分布が生じるため、絶縁電線
の絶縁皮膜にかかる電気的ストレスは、電線の長手方向
に沿って不均一なものとなる。そのため、負荷がかかっ
た絶縁電線の端部においては、その負荷により絶縁破壊
が生じるなどの問題があった。
従来、このような不均一な電気的ストレスなどを考慮し
て、絶縁皮膜の膜厚を全体的に厚くしたものが提供され
ている。
しかしながら、このような絶縁電線にあっては、部分的
に強くかかる電気的ストレスに対処するのに絶縁皮膜の
膜厚を全体的に厚くしたものであるので、占積率が低
く、かつ不経済であるなどの問題があった。
そのため、従来より、電線の長手方向に沿って不均一な
電気的ストレスに対応できるように、電気的ストレスを
被り易い部分の絶縁皮膜の膜厚を厚くするなどストレス
対策を施した絶縁電線の開発が急がれていた。
「問題点を解決するための手段」 そこで、この発明は、コーティングゾーン内を走行する
導体の走行速度を一定とし、かつチャージ電圧を制御す
ることによって導体表面に付着する上記合成樹脂粉体の
付着量を導体の長手方向に沿って変化せしめるようにし
たことにより、上記の問題点を解決するようにした。
「作用」 この発明の絶縁電線にあっては、絶縁皮膜の膜厚が導体
の長手方向に沿って変化せしめられたものであるので、
例えば雷や開閉サージなどの非定常的負荷による不均一
な電気的ストレスに対応する絶縁耐力を具備するものと
なる。
また、この発明の絶縁電線の製造方法にあっては、チャ
ージ電圧を制御することにより、コーティングゾーン内
で浮遊する合成樹脂粉体が帯びる静電気量が変化すると
ともに、導体に対する合成樹脂粉体の付着力が変化す
る。その結果、導体上への合成樹脂粉体の付着量が変化
するので、導体の走行速度を一定とする条件で、絶縁皮
膜の膜厚を導体の長手方向に沿って調整することが可能
となる。
「実施例」 以下、図面を参照してこの発明を詳しく説明する。
第1図は、この発明の絶縁電線の製造方法を実施する上
で好適に用いられる製造装置の一例を示すものである。
この製造装置において、銅あるいはアルミニウムなどか
らなる導体1は、まず送り出しボビン2に装填されたの
ち、洗浄槽3に送られて導体1の表面に付着する油汚れ
などが除去される。ここで、導体1の走行速度は、後述
する巻き取りボビンの巻き取り速度などに応じて決めら
れ、製造中は常に一定とされる。
次いで、導体1は予熱槽4に送られてその表面温度が所
定温度となるように加熱されたのち、塗装機5に送られ
る。この塗装機5は、合成樹脂からなる粉体を浮遊せし
めるコーティングゾーン6と、このコーティングゾーン
6内の粉体が帯びる静電気量を変化せしめる高電圧発生
装置7と、この高電圧発生装置7から所定のチャージ電
圧が発生するように制御するスライダック装置8と、上
記のコーティングゾーン6内を所定の粉体密度とするた
めに高電圧発生装置7およびスライダック装置8を制御
するプログラミング装置9とから構成されている。この
ような塗装機5においては、コーティングゾーン6内の
粉体が高電圧発生装置7による所定のチャージ電圧によ
り所定の静電気量を帯びるように帯電せしめられるとと
もに、上記のコーティングゾーン6内を走行する導体1
の表面には、所定量の粉体が付着せしめられる。すなわ
ち、一定速度で走行する導体1の表面に付着する粉体量
は、上記の高電圧発生装置7によるチャージ電圧を制御
することによって調整される。
次に、上記の導体1は、焼付炉10内に送られて導体1の
表面に粉体が加熱融着せしめられたのち、冷却槽11内に
送られて常温まで冷却されて目的の絶縁電線12が得られ
る。次いで、このようにして製造された絶縁電線12は、
巻き取りボビン13に巻き取られる。ここで、巻き取りボ
ビン13の巻き取り速度は、前述した導体1の走行速度と
等しいものとされ、製造中は常に一定とされる。
このようにして得られた絶縁電線12は、その表面に静電
粉体塗装法により薄い絶縁皮膜が形成されたものである
ので、占積率が高いものとなるとともに、導体1の長手
方向に沿って膜厚が変化せしめられたものであるので、
例えば非定常的に雷や開閉サージなどの負荷がかかり易
い変圧器などの静止機器内に配線されて、不均一な電気
的ストレスに対応して優れた絶縁耐力を示すものとな
る。
そして、このような方法によれば、導体1の走行速度を
一定とし、かつチャージ電圧を制御するようにしたの
で、コーティングゾーン6中の粉体の静電気量を変化せ
しめることができるとともに、導体1の表面に付着する
粉体の付着量を調整することができ、よって導体1上に
形成される絶縁皮膜の膜厚を調整することができる。
以下、実験例を示してこの発明の作用効果を明確にす
る。
(実験例) 外形寸法が2.0×7.0mmの平角銅線を用意し、これを第1
図に示した製造装置を用いて銅線表面上にエポキシ樹脂
粉体(住友スリーエス社製、XR−5256)を付着させ、コ
ーティングゾーン内で加熱融着させて全長100mの絶縁電
線を製造した。後述の各実施例に共通の製造条件として
は、コーティングゾーン内の初期チャージ電圧を70kVと
するとともに、銅線の線速を10m/min.としたことであ
る。そして、製造中においては、チャージ電圧を変化さ
せることによって絶縁皮膜の膜厚を調整するようにし
た。
《実施例1》初期チャージ電圧から毎分2kVずつチャー
ジ電圧を減少させた。
《実施例2》初期チャージ電圧から2分毎に4kVずつチ
ャージ電圧を減少させた。
《実施例3》製造開始時刻から4分後から6分後の間、
初期チャージ電圧から毎分8.3kVずつ減少させ、さらに
開始時刻から6分以降においてはチャージ電圧を46kVで
一定とした。
《実施例4》製造開始時刻から5分間、初期チャージ電
圧から4.8kVずつ減少させたのち、チャージ電圧を46kV
で一定とした。
《比較例1》製造中、チャージ電圧を初期値の70kVで一
定とした。
《比較例2》外形寸法が2.0×7.0mmの平角銅線上にこの
銅線の長手方向に沿って一定の膜厚(0.060mm)を有す
るホルマールワニスをエナメル焼付けした。
上記の実施例1〜4および比較例1の各絶縁電線につい
て、それぞれ電線の長手方向の沿う絶縁皮膜の膜厚を測
定したところ、実施例1〜4では、第2図〜第5図の各
グラフに示すように、チャージ電圧を変化させることに
よって電線の長手方向に沿って絶縁皮膜の膜厚を調整で
き、また比較例1では、チャージ電圧を製造中一定とし
たため、第6図のグラフに示すように、絶縁皮膜の膜厚
を変えることができないことがわかった。
次に、実施例1〜4および比較例1、2の各絶縁電線に
ついて、JISC3003に準拠した伸長性試験(40%)、屈曲
試験(曲げ径は、フラットワイズ自己径)をそれぞれ行
なったところ、いずれにおいても良好な試験結果を得
た。
次いで、実施例1〜4および比較例1、2の各絶縁電線
をそれぞれ2本ずつ用意し、互いに長手方向に沿うよう
に重ね合わせ、全体をクラフト紙で複合巻きしたのち、
これをJIS2号絶縁油に含浸させた。このようにして絶縁
油に含浸させた各絶縁電線について、それぞれ一端部か
らインパルス電圧を印加して絶縁耐力を測定するインパ
ルス破壊試験を行なった。その結果を下記の表に示し
た。なお、このインパルス破壊試験は、JEC212に準拠し
たもので、−(1×40)μsの負極性インパルスを絶縁
電線の一端部に印加し、このときの初期課電電圧を予想
破壊値の70%とし、順次5kVずつステップアップしそれ
ぞれ2回印加して破壊値を調べたものである。
この表から明らかなように、実施例1〜4の絶縁電線
は、比較例1、2の絶縁電線に比べて優れた絶縁耐力を
発揮することがわかる。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明の絶縁電線は、絶縁皮膜
の膜厚が電線の長手方向に沿って変化したものであるの
で、例えば開閉サージや雷などの非定常負荷が加わる変
圧器などの静止機器用絶縁電線として好適なものとな
る。
また、この発明によれば、コーティングゾーン内に一定
の速度で導体を走行させ、かつ上記コーティングゾーン
内のチャージ電圧を制御したので、上記コーティングゾ
ーン内で浮遊する合成樹脂粉体が帯びる静電気量を変化
させることができるとともに、導体表面に対する合成樹
脂粉体の付着力をの変化させることができる。その結
果、導体表面に付着する合成樹脂粉体の付着量を導体の
長手方向に沿って変化せしめることができるので、絶縁
皮膜の膜厚を導体の長手方向に沿って容易に調整した絶
縁電線を製造することができる。
また、この方法によれば、変圧器に組込まれた際に、屈
曲部分となる巻線部分の絶縁皮膜を部分的に厚くするこ
とによって、その屈曲部分における絶縁耐力に優れた絶
縁電線を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の絶縁電線の製造方法を実施する上
で好適に用いられる製造装置の一例を示す概略構成図で
ある。第2図〜第5図は、いずれもこの発明の絶縁電線
の製造方法によって得られた絶縁電線の長手方向に沿う
絶縁皮膜の膜厚を示すグラフである。 第6図は、従来の絶縁電線の製造方法によって得られた
絶縁電線の長手方向に沿う絶縁皮膜の膜厚を示すグラフ
である。 1…導体、6…コーティングゾーン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−214221(JP,A) 特開 昭59−103213(JP,A) 特開 昭60−7015(JP,A) 特開 昭61−129075(JP,A) 特開 昭61−227315(JP,A) 特開 昭62−37816(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体上にこの導体の長手方向に沿って静電
    粉体塗装法により合成樹脂粉体を加熱融着してなる絶縁
    皮膜が形成された絶縁電線において、 上記の絶縁皮膜の膜厚が導体の長手方向に沿って変化せ
    しめられたものであることを特徴とする絶縁電線。
  2. 【請求項2】チャージ電圧により帯電せしめた合成樹脂
    粉体が浮遊するコーティングゾーンに導体を走行させ、
    導体表面に上記合成樹脂粉体を付着させたのち、加熱融
    着させて絶縁皮膜を形成する静電粉体塗装法による絶縁
    電線の製造方法において、 上記導体の走行速度を一定とし、かつ上記のチャージ電
    圧を制御することによって上記の導体表面に付着する上
    記合成樹脂粉体の付着量を導体の長手方向に沿って変化
    せしめるようにしたことを特徴とする絶縁電線の製造方
    法。
JP61129683A 1986-06-04 1986-06-04 絶縁電線およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH0773005B2 (ja)

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