JPH0772436B2 - 外壁パネルの取付け方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明はALC等の仕上げ材を横および縦方向に組み積ん
で形成する建物の外壁本体に外壁パネルを取付ける外壁
パネルの取付け方法に関する。

「従来の技術」 従来、ALC等の仕上げ材を横および縦方向に組み積んで
形成する建物の外壁本体に該面を覆う外壁パネルを取付
ける場合、まず、ALC等の仕上げ材を組み積んで建物の
外壁本体を完成させる。

しかる後、完成した外壁本体の外面に複数本の胴縁を縦
あるいは横方向に所定間隔でアンカーボルトで固定し、
完了後、複数個の外壁パネルを外壁本体に所定間隔で取
付けられた複数本の胴縁に取付けて外壁本体の外面全体
を覆っていた。

しかし、このように外壁パネルを取付けた場合、外壁本
体の形成、胴縁の固定および外壁パネルの取付けの各作
業の度に外壁本体を上下移動して作業しなくてはなら
ず、工期が長くなるという欠点があった。また、同縁は
完成した外壁本体にアンカーボルトを埋め込んで作業す
るため、作業性か悪いだけでなく、安定した状態に固定
しずらいという欠点があった。

さらに隣の建物との間に狭い場合には、胴縁の取付けが
できず、結果的には外壁パネルが取付けられないという
欠点があった。

「本発明の目的」 本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、施工が容易に
できるとともに、工期が短縮でき、かつ隣の建物との間
が狭い場合でも、施工することもできる外壁パネルの取
付け方法を得るにある。

「本発明の目的を達成するための手段」 本発明はALC等の仕上げ材を横方向に複数個並べて形成
した所定幅の外壁本体形成ブロックを順次複数段積層し
て所定高さの建物の外が本体を形成する外壁本体形成工
程と、この外壁本体形成工程の外壁本体形成ブロックを
形成する時あるいは形成後に該外壁本体形成ブロックに
縦あるいは横方向に前記外壁本体形成工程によって形成
された建物の外壁本体の外面全体を覆うための複数個の
外壁パネルを取付けることのできる複数個の胴縁を取付
ける胴縁取付け工程と、この胴縁取付け工程によって取
付けられた複数個の胴縁に前記複数個の外壁パネルを取
付け、外壁本体の外面を覆う外壁パネル取付け工程とを
含むことを特徴とする外壁パネルの取付け方法におい
て、前記胴縁はALC等の仕上げ材の縦あるいは横寸法と
略同じ長さの断面コ字状の同縁本体と、この同縁本体の
一端側に該胴縁本体の両側壁部との間に隙間状の差込み
部を設けた状態に折曲げ形成された固定具としての釘で
前記仕上げ材の上端面あるいは側端面に直接固定するこ
とのできる固定片と、前記胴縁本体の両側部に突出形成
された他の胴縁の胴縁本体の一端側に設けられる差込み
部に差込んで連結状態にできる差込み片と、前記胴縁本
体の側壁部に１個あるいは所定間隔で複数個設けられた
外壁パネルを係止具で係止するための係止具取付け片と
で構成されたものを用いたことを特徴としている。

「本発明の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本発明を詳細に説明す
る。

第１図ないし第11図の実施例において、１はビル等の建
物２の外壁本体で、この外壁本体１は所定寸法の矩形形
状に形成されたALC等の仕上げ材３を横方向に複数個並
べて形成した所定幅の外壁本体形成ブロック４を順次複
数段組み積んで形成されている。

５は前記外壁本体１を形成する各段の外壁本体形成ブロ
ック４に、本実施例では縦方向に前記仕上げ材３にそれ
ぞれ１個、所定間隔となるように取付けられた前記外壁
本体１の外面全体を覆うための複数個の後述する外壁パ
ネルを取付けることのできる胴縁で、これらの胴縁５は
第３図および第４図に示すように前記外壁本体形成ブロ
ック４の形成する前記仕上げ材３の縦寸法と略同じ長さ
の断面コ字状の胴縁本体６と、この胴縁本体６の本実施
例では正面壁面6aの上端に両側壁部6b、6bとの間に隙間
状の差込み部７、７を形成した状態に内側に折曲げ形成
された前記仕上げ材３の上端面に固定具としての釘８で
直接固定される固定片９と、前記胴縁本体６の両側壁部
6b、6bの下端に下方へ突出形成された他の胴縁５の胴縁
本体６の上端側へ設けられた差込み部７、７へ差込んで
他の胴縁５と連結状態にできる差込み片10、10と、前記
胴縁本体６の側壁部6bに他の胴縁５と連結した場合に等
間隔となる位置に所定間隔で、本実施例では３個設けら
れた後述する外壁パネルを係止するためのビス孔11を有
する係止具取付け片12、12、12とで構成され、前記固定
片９が前記仕上げ材３の上端面に固定具としての釘８で
胴縁本体６の両側壁部6b、6bの先端を外壁本体形成ブロ
ック４の外面に当接させた状態で固定している。

13は前記各段の外壁本体形成ブロック４に取付けられた
複数個の胴縁５に複数個の係止具14で係止状態に取付け
られて前記外壁本体形成ブロック４によって形成された
外壁全体１の外面全体を覆う複数個のアルミ製の外壁パ
ネルで、これらの外壁パネル13は、第５図ないし第７図
に示すように前記胴縁５の係止具取付け片12のピッチに
対応する幅寸法で、横長に押出し形成された板状の外壁
パネル本体15と、この外壁パネル本体15の上端部に一体
に押出し成形された内方、すなわち建物２の外壁本体１
側へ突出する上端部部材16と、前記外壁パネル本体15の
下部側の内側面に一体に押出し成形された該外壁パネル
本体15の下端部とで溝状の嵌合部17を形成する嵌合部形
成部材18と、前記上端部部材16の基部に上方へ突出成形
された他の外壁パネル13の嵌合部17内にそれぞれの外壁
パネル本体15、15が略平坦面となるように入込んだ状態
で嵌合し、該部の目地部19となる部位に埃等が溜るのを
防ぐとともに、内部に雨水等が浸入するのを防ぐ嵌合部
材20と、前記上端部部材16の先端部に上方へ押出し成形
によって一体に形成された前記外壁パネル本体15を前記
建物２の外壁本体１に固設された前記胴縁５に係止具14
で係止される係止部材21とから構成されている。

前記外壁パネル本体15は、例えば長さが４〜5mの寸法に
形成され、内側面の横方向にはＴ字状の補強リブ22が一
体に２個、所定幅で突出形成されている。

なお、この補強リブ22、22は左右両端部が所定寸法量切
欠かれて、後述する水切りジョイントが挿入できるよう
になっている。

前記上端部部材16は前記外壁パネル本体15に対して直角
に突出形成されている。

前記嵌合部形成部材18は逆Ｌ字状に形成され、垂直辺部
18aが前記外壁パネル本体15の下端部と平行状態に突出
成形されている。

前記嵌合部材20は前記嵌合部17の深さと同じ高さ寸法に
突出成形され、上端部には他の外壁パネル13の嵌合部17
と嵌合する際、該嵌合部17との嵌合がゆるい場合に拡開
して良好な嵌合にできる溝23が設けられている。

前記係止部材21は前記上端部部材16の先端部に嵌合部材
20と嵌合部17とを嵌合した状態で他の外壁パネル13の嵌
合部形成部材18との間に所定の隙間を設けて上方へ突設
された上端が内側へ直角に屈曲したプレート片24と、こ
のプレート片24の上端屈曲部の先端に上方へ突設された
前記係止具14よって横方向にスライド可能に支持される
係合支持部25とで構成され、該係合支持部25の下端部に
はジョイントストッパー26が下方へ突設されている。

前記係止具14は第８図に示すように、前記胴縁５の係止
具取付け片12にビス27で固定されるようにビス挿入孔14
aが設けられている。

28は横方向に接続された前記外壁パネル13、13間の隙間
より浸入する雨水を内部に浸入させることなく下流側へ
排水する水切りジョイントで、この水切りジョイント28
は第９図に示すように、上部が前記外壁パネル13の上端
部部材16および係止部材21のプレート片24に沿ってＬ字
状に、下部が前記嵌合部形成部材18に沿って逆Ｌ字状に
それぞれ屈曲した水切りジョイント本体29と、この水切
りジョイント本体29の前面側の縦方向に多数本形成され
た横方向に隣り合う前記外壁パネル13、13間の隙間より
浸入する雨水を下方へ導くガイド溝30と、これらのガイ
ド溝30の内の両側のガイド溝30、30に嵌合された前記外
壁パネル13、13の内側面と密接して雨水が内部に浸入す
るのを防ぐゴム製のパッキン部材31、31とで構成されて
いる。

上記構成にあっては、外壁パネル13を外壁本体１に取付
ける場合には、まずALC等の仕上げ材３を横方向に複数
個並べて１段目の外壁本体形成ブロック４を形成して外
壁本体形成工程を始める。

しかる後、この外壁本体形成工程の１段目の外壁本体形
成ブロック４が形成完了後、該外壁本体形成ブロック４
に所定間隔で胴縁５を縦方向に取付ける胴縁取付け工程
を行なう。

すなわち、外壁本体形成ブロック４を形成する例えば左
端の仕上げ材３の略中央に胴縁５をセットし、該セット
した胴縁５の固定片９を固定具としての釘８を打込んで
仕上げ材３の上端面に固定し、完了後、順次右隣の仕上
げ材３に同様の手順で胴縁５を固定する。

次に、１段目の外壁本体形成ブロック４への胴縁５の取
付けが完了後、該取付けられた胴縁５に複数個の外壁パ
ネル13を取付け、該１段目の外壁本体形成ブロック４に
よって形成された部位の外壁本体１を覆う外壁パネル取
付け工程を行なう。

すなわち、固設された複数本の胴縁５の所定位置、例え
ば下部側の左端位置に外壁パネル13をセットし、該セッ
トした外壁パネル13の係止部材21を係止具14で係止状態
に装置し、この状態で該係止具14を胴縁５の最下部側の
係止具取付け片12にビス27で固定的に取付ける。

しかる後、取付けられた外壁パネル13の右端部の内側に
水切りジョイント28を略半分突出した状態に差込み、次
の外壁パネル13を略半分突出している水切りジョイント
28を若干の隙間を設けた状態に覆うようにセットして、
取付け済の外壁パネル13と同様に複数個の係止具14で係
止部材21を係止し、順次前述と同様に水切りジョイント
28、外壁パネル13を交互に取付けて１列目の取付けを行
なう。

次に１列目が完了すれば、取付け済の左端の外壁パネル
13の嵌合部材20に別の外壁パネル13の嵌合部17を外壁パ
ネル本体15、15間に隙間がない状態に嵌合させて、係止
具14で前述のように係止部材21を係止した状態で該係止
具14を２段目の係止具取付け片12にビス27で固定して取
付けることによって２列目の取付けを始め、この２列目
の初めの外壁パネル13の取付けが終了すれば、１列目と
同様に順次水切りジョイント28、外壁パネル13と交互に
取付けて設置する。

こうして２列目の取付けが完了したら、該２列目の同様
の手順で３列目の取付けを行なうことによって、１段目
の外壁本体形成ブロック４によって形成された部位の外
壁本体１の外面を覆う外壁パネル取付け工程が完了す
る。

次に外壁パネル13が取付けられた１段目の外壁本体形成
ブロック４の上部にALC等の仕上げ材３を複数個並べて
２段目の外壁本体形成ブロック４を積層状態に形成して
外壁本体形成工程の続きを行なう。

しかる後、外壁本体形成工程の２段目の外壁本体形成ブ
ロック４の形成が完了後、該２段目の外壁本体形成ブロ
ック４に１段目と同様に複数個の胴縁５を固定具として
の釘８で固定的に取付けて胴縁取付け工程を行なう。

なお、この胴縁取付け工程を行なう際、それぞれの胴縁
５は該胴縁５の下端部に設けた差込み辺10、10を１段目
の外壁本体形成ブロック４に取付けられているそれぞれ
対応する胴縁５の上端部にもうけられた差込み部７、７
に差込んで連結状態に取付ける。

こうして２段目の外壁本体形成ブロツク４への胴縁取付
け工程が完了後、該２段目の外壁本体形成ブロック４に
よって形成された部位の外壁本体１の外面を覆うための
外壁パネル取付け工程を行なう。

すなわち、１段目の外壁本体形成ブロック４に取付られ
た最上列の左端の外壁パネル13の嵌合部材20に他の外壁
パネル13の嵌合部17を外壁パネル本体15、15間に隙間が
ない状態に嵌合させて、係止具14で１段目の外壁本体形
成ブロック４の２列および３列目の外壁パネル13と同様
に取付けて４列目となる初めの外壁パネル13を取付け、
完了後、前述の要領で水切りジイント28、外壁パネル13
と交互に取付けて４列目となる外壁パネル13の取付けを
行ない、さらに完了後、順次５列、６列目となる外壁パ
ネル13の取付けを行なう。

こうして２段目の外壁本体形成ブロック４によって形成
された部位の外壁本体１の外面への外壁パネル13の取付
けが完了後、順次前述のように３段目の外壁本体形成ブ
ロック４を形成する外壁本体形成工程、該３段目の外気
本体形成ブロツク４に順次複数個の胴縁５を取付ける胴
縁取付け工程、該胴縁取付工程によって取付けられた複
数個の胴縁５に順次該３段目の外壁本体形成ブロック４
によって形成された部位の外壁本体１の外面を覆う外壁
パネル13を取付ける外壁パネル取付け工程を行ない、以
下同様に順次、所定高さまで同様の作業工程を行なうこ
とにより、外壁本体１の形成とともに外壁パネル13の取
付けができる。

なお、本実施例では外壁パネル取付け工程を各段の外壁
本体形成ブロック４への胴縁取付け工程の度に行なった
が、外壁本体形成工程および胴縁取付け工程がすべて完
了後に、まとめて行なっても良い。

「本発明の異なる実施例」 次に第12図ないし第32図に示す本発明の異なる実施例に
つき説明する。なお、これらの実施例の説明に当って、
前記本発明の実施例と同一構成部分には同一符号を付し
て重複する説明を省略する。

第12図ないし第14図の実施例において、前記本発明の実
施例と主に異なる点は、上端面の中央横方向に弧状の溝
32を設け、かつ胴縁５の固定片９が当る部位に切欠き凹
部33を設けたALC等の仕上げ材3Aを用いて外壁本体形成
ブロック4Aを形成するとともに、胴縁５の固定片９に前
記仕上げ材3Aの上端面に設けた溝32に沿って取付けられ
るように弧状の湾曲部34を形成して構成した点で、この
ように仕上げ材3Aに溝32および切欠き凹部33を設けたも
のに用いるとともに、胴縁５の固定片９に湾曲部34を設
けて構成することにより、胴縁５を外壁本体形成ブロッ
ク4Aに固定片９が仕上げ材3Aの上端面より突出しない状
態に固定することができる。なお、この場合には、溝32
の底面部に固定具としての釘８を打込む。

第15図および第16図の実施例において、前記本発明の実
施例と主に異なる点は、胴縁5Aを断面Ｌ字状の胴縁本体
6Aと、この胴縁本体6Aの正面壁部6aに所定間隔で形成し
た係止具14Aをビス27止めすることのできるビス孔11
と、前記胴縁本体6Aと別体に形成された基端部がALC等
の仕上げ材３の側面に釘８で固定され、先端部が前記胴
縁本体6Aの側壁部6bにビス固定される複数個、本実施例
では２個のクランク形状のホルダー35、35とで構成した
点で、このように構成した胴縁5Aを用いて胴縁取付け工
程を行なってもよい。

なお、この場合の胴縁取付け工程は外壁本体形成工程
で、ALC等の仕上げ材３を順に横に並べて外壁本体形成
ブロック４を形成する際、設置する前の仕上げ材３の側
面に、ホルダー35、35を釘８で固定し、該ホルダー35、
35が固定された仕上げ材３を順にホルダー35、35を挟着
した状態に並べて外壁本体形成ブロック４を形成し、完
了後、それぞれのホルダー35、35に胴縁本体6Aをビス36
で固定して胴縁取付け工程を行なう。

第17図および第18図の実施例において、前記第15図およ
び第16図の実施例と主に異なる点は、胴縁本体6Bを断面
コ字状に形成するとともに、ホルダー35Aの基部側に仕
上げ材3Bの側面に設けた縦長の弧状形状の溝32に嵌合す
る湾曲部34を設け、先端側をカギ状に屈曲形成し、該部
に胴縁本体6Bの正面壁部6aをビス36固定するようにそれ
ぞれ形成した点で、このように胴縁本体6Bおよびホルダ
ー35Aを形成した胴縁5Bであってもよい。なお、この場
合にも仕上げ材3Bを並べて外壁本体形成ブロック4Bを形
成する際に、ホルダー35Aを仕上げ材3B間に挟着状態に
固定しておく。

第19図および第20図の実施例において、前記第17図およ
び第18図の実施例と主に異なる点は、胴縁5Cのホルダー
35Bで、このホルダー35Bは先端部を胴縁本体6Bの両側壁
部6b、6bにそれぞれビス36で固定できるように左右に分
割して形成している点である。このように形成したホル
ダー35Bにすることによって胴縁5Cをより強固に固定す
ることができる。

第21図ないし第23図の実施例において、前記本発明の実
施例と主に異なる点は、胴縁5Dを仕上げ材３の横寸法と
同じ長さに形成して、横方向に仕上げ材３に所定間隔で
複数個、本実施例では３個取付けるようにした点で、こ
のように胴縁5Dを横方向に取付けてもよい。

なお、この場合の胴縁取付け工程は外壁本体形成ブロッ
ク４を形成する前の仕上げ材３にあらかじめ横方向に所
定間隔で３個の胴縁5Dを釘８で固定し、この胴縁5Dが取
付けられた仕上げ材３を順次横に並べて外壁本体形成ブ
ロック４を形成する。すなわち、外壁本体形成ブロック
４の形成時に胴縁取付け工程を行なう。

第24図ないし第26図の実施例において、前記第21図ない
し第23図の実施例と主に異なる点は、胴縁本体6Cを角パ
イプ状に形成するとともに、固定片９を前記胴縁本体の
一端側の底壁部6cに突設し、かつ、胴縁本体6Cの他端側
内部に他の胴縁5Eと連続するためのスリーブ37を若干突
出させた状態に取付けて胴縁5Eを構成した点で、このよ
うな胴縁5Eであってもよい。

第27図ないし第29図の実施例において、前記本発明の実
施例と主に異なる点は、胴縁5Fをアングル材で形成した
胴縁本体6Dと、この胴縁本体6Dと別体に形成した基部側
が平坦で先端に逆Ｌ字状の取付け部35aを設けたホルダ
ー35Cとで構成した点で、このように構成した胴縁5Fで
あってもよい。

第30図ないし第32図の実施例において、前記第27図ない
し第29図の実施例と主に異なる点は、胴縁5Gのホルダー
35Dを基部側に仕上げ材3Bの側面に設けた弧状の溝32に
嵌合する湾曲部34を設け、かつ先端にＬ字状の取付け部
35bを設けて形成した点と、外壁パネル13をビス38で前
記胴縁5Gに直接固定した点で、このように胴縁5Gを構成
するとともに、外壁パネル13をビス38で胴縁5Gに直接固
定するようにしてもよい。

なお、前記本発明の実施例では外壁本体形成ブロックを
形成する仕上げ材をALCを用いて形成したものについて
説明したが、これに限らずコンクリート版やコンクリー
トブロツクを用いて形成してもよい。

「本発明の効果」 以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に
列挙する効果がある。

（１）外壁パネルをALC等の仕上げ材を横方向に複数個
並べて形成した所定幅の外壁本体形成ブロックを順次複
数段積層して所定高さの建物の外壁本体を形成する外壁
本体形成工程と、この外壁本体形成工程の外壁本体形成
ブロックを形成する時あるいは形成後に該外壁本体形成
ブロックに縦あるいは横方向に前記外壁本体形成工程に
よって形成された建物の外壁本体の外面全体を覆うため
の複数個の外壁パネルを取付けることのできる複数個の
胴縁を取付ける胴縁取付け工程と、この胴縁取付け工程
によって取付けられた複数個の胴縁に前記複数個の外壁
パネルを取付け、外壁本体の外面を覆う外壁パネル取付
け工程とからなる外壁パネルの取付け方法において、前
記胴縁はALC等の仕上げ材の縦あるいは横寸法と略同じ
長さの断面コ字状の同縁本体と、この同縁本体の一端側
に該胴縁本体の両側壁部との間に隙間状の差込み部を設
けた状態に折曲げ形成された固定具としての釘で前記仕
上げ材の上端面あるいは側端面に直接固定することので
きる固定片と、前記胴縁本体の両側部に突出形成された
他の胴縁の胴縁本体の一端側に設けられる差込み部に差
込んで連結状態にできる差込み片と、前記胴縁本体の側
壁部に１個あるいは所定間隔で複数個設けられた外壁パ
ネルを係止具で係止するための係止具取付け片とで構成
されたものを用いて取付けを行なうので、外壁パネル取
付け工程を外壁本体形成ブロックへの胴縁取付け工程が
終わる度に行えば、建物の外壁本体の形成と同時に外壁
パネルの取付けを進行させることができる。

したがって、従来のように、各工程の作業を行う度に建
物の外壁を上下移動して設置作業をする必要がないの
で、工期を大幅に短縮できる。

（２）胴縁をALC等の仕上げ材を横に並べて外壁本体形
成ブロックを形成する時、あるいは形成後に行なうの
で、取付けが容易に、かつ効率よくできる。

（３）胴縁を外壁本体形成ブロックを形成するALC等の
仕上げ材の上端面あるいは側面に釘等で固定すれば、各
段の外壁本体形成ブロックを形成するALC等の仕上げ材
で挟み込んだ状態に取付けることができるので、強固に
取付けることができる。

（４）前記（１）によって外壁パネルを建物の外壁本体
の形成と同時に外壁パネルの取付けを進行させることに
よって、隣の建物との間が狭い場合でも設置作業ができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す外壁パネルを取付けた
状態の建物の説明図、第２図は外壁パネルの取付け状態
を示す要部の拡大図、第３図および第４図は胴縁の説明
図、第５図ないし第７図は外壁パネルの説明図、第８図
は係止具の斜視図、第９図は水切りジョイントの斜視
図、第10図は外壁本体形成ブロックに胴縁を取付けた状
態を示す説明図、第11図は外壁パネルを取付ける工程順
を示す説明図、第12図ないし第14図、第15図および第16
図、第17図および第18図、第19図および第20図、第21図
ないし第23図、第24図ないし第26図、第27図ないし第29
図、第30図ないし第32図はそれぞれ本発明の異なる実施
例を示す説明図である。 1:外壁本体、2:建物、 ３、3A、3B:仕上げ材、 ４、4A、4B:外壁本体形成ブロック、 ５、5A〜5G:胴縁、 ６、6A〜6G:胴縁本体、 7:差入部、8:釘、 9:固定片、10:差込み片、 11:ビス孔、12:係止具取付け片、 13:外壁パネル、14、14A:係止具、 15:外壁パネル本体、16:上端部部材、 17:嵌合部、18:嵌合部形成部材、 19:目地部、20:嵌合部材、 21:係止部材、22:補強リブ、 23:溝、24:プレート片、 25:係合支持部、 26:ジョイントストッパー、 27:ビス、28:水切りジョイント、 29:水切りジョイント本体、 30:ガイド溝、31:パッキン部材、 32:溝、33:切欠き凹部、 34:湾曲部、 35、35A〜35D:ホルダー、 36:ビス、37:スリーブ、 38:ビス。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ALC等の仕上げ材を横方向に複数個並べて
   形成した所定幅の外壁本体形成ブロックを順次複数段積
   層して所定高さの建物の外壁本体を形成する外壁本体形
   成工程と、この外壁本体形成工程の外壁本体形成ブロッ
   クを形成する時あるいは形成後に該外壁本体形成ブロッ
   クに縦あるいは横方向に前記外壁本体形成工程によって
   形成された建物の外壁本体の外面全体を覆うための複数
   個の外壁パネルを取付けることのできる複数個の胴縁を
   取付ける胴縁取付け工程と、この胴縁取付け工程によっ
   て取付けられた複数個の胴縁に前記複数個の外壁パネル
   を取付け、外壁本体の外面を覆う外壁パネル取付け工程
   とを含む外壁パネルの取付け方法において、前記胴縁は
   ALC等の仕上げ材の縦あるいは横寸法と略同じ長さの断
   面コ字状の同縁本体と、この同縁本体の一端側に該縁本
   体の両側壁部との間に隙間状の差込み部を設けた状態に
   折曲げ形成された固定具としての釘で前記仕上げ材の上
   端面あるいは側端面に直接固定することのできる固定片
   と、前記胴縁本体の両側部に突出形成された他の胴縁の
   胴縁本体の一端側に設けられる差込み部に差込んで連結
   状態にできる差込み片と、前記胴縁本体の側壁部に１個
   あるいは所定間隔で複数個設けられた外壁パネルを係止
   具で係止するための係止具取付け片とで構成されたもの
   を用いたことを特徴とする外壁パネルの取付け方法。
2. 【請求項２】外壁パネル取付け工程は各段の外壁本体形
   成ブロックへの胴縁取付け工程が終了する度に行なうこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の外壁パネル
   の取付け方法。
3. 【請求項３】外壁パネル取付け工程は全ての外壁本体形
   成ブロックへの胴縁取付け工程が終了した後、行なうこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項記載
   の外壁パネルの取付け方法。
4. 【請求項４】外壁パネルは所定幅寸法で横長に押出し形
   成された板状の外壁パネル本体と、この外壁パネル本体
   の上端部に一体に押出し形成された内方へ突出する上端
   部部材と、前記外壁パネル本体の下部側の内側面に一体
   に押出し形成された該外壁パネル本体の下端部とで溝状
   の嵌合部を形成する嵌合部形成部材と、前記上端部部材
   の基部に上方へ突出成形された他の外壁パネルの嵌合部
   内に、それぞれの外壁パネル本体が略平坦面となるよう
   に入込んで嵌合し、該部の目地部に埃等が溜るのを防ぐ
   とともに、内部に毛細管現象による雨水等の浸入を防ぐ
   嵌合部材と、前記上端部部材の先端部に上方へ押出し成
   形によって形成された前記外壁パネル本体を建物の外壁
   面に係止具で係止することのできる係止部材とから構成
   されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項ない
   し第３項いずれかに記載の外壁パネルの取付け方法。