JPH0772394A - 手術用顕微鏡 - Google Patents

手術用顕微鏡

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JPH0772394A
JPH0772394A JP5318503A JP31850393A JPH0772394A JP H0772394 A JPH0772394 A JP H0772394A JP 5318503 A JP5318503 A JP 5318503A JP 31850393 A JP31850393 A JP 31850393A JP H0772394 A JPH0772394 A JP H0772394A
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Takashi Fukaya
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な操作で且つ自動的に鏡体部を所定位置に
高精度に位置決めさせることが可能な手術用顕微鏡を提
供する。 【構成】位置制御機構8と角度制御機構10と鏡体部1
2とを備え、鏡体部には、この鏡体部を移動させる際に
使用されるハンドル48が取り付けられており、このハ
ンドルには、ポイント指示装置の超音波位置センサから
発振される超音波信号を受信可能な超音波受信部50が
設けられている。ポイント指示装置から発振された超音
波信号に基づいて、位置制御機構及び角度制御機構を作
動させることによって、鏡体部は、術部に対して所定位
置に所定角度で位置付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手術を行う場合におい
て術部を拡大観察する鏡体部が3次元的に移動可能であ
る手術用顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の手術用顕微鏡は、術部を拡大観
察するための鏡体部を有するが、手術する上で、その鏡
体部を所望の位置と向きに移動調節することができなけ
ればならない。このため、鏡体部は所望の位置と向きに
移動調節自在な架台部によって支持される。この種の架
台としては、例えば、特公昭53−23168 号公報や特公平
3−21887 号公報において示されたものが知られてい
る。
【0003】特公昭53−23168 号公報において示された
ものは、他端に所定の重りを備えた天秤によって支持さ
れた平行スタンドの一端に鏡体部を取り付け、平行スタ
ンドを手動操作によって変形して、鏡体部の空間的な位
置調整を行うようにしたものである。
【0004】また、特公平 3−21887 号公報において示
されたものは、架台に対して上下動兼水平回動可能に装
架されたアームの先端部に鏡体吊下げ部を介して鏡体部
が水平回動可能に支持されており、電動操作によって鏡
体の位置および向きの空間的な位置調整を行うように構
成されている。
【0005】ところで、人間の手では行えない微妙な鏡
体部の移動を実現する架台としては、図19で示すよう
な構成のものが考えられる。図19において、200は
底部にキャスタ201を取り付けた架台ベースであり、
前記架台ベース200には鉛直に取り付けられる支柱2
02が立設されている。この支柱202には、上下移動
体203が上下動自在に取り付けられている。支柱20
2の上部には、上下移動体204を懸架する負荷懸垂装
置205が設けられている。この負荷懸垂装置205は
プーリ206に掛けたベルト207を有しており、この
ベルト207の一端は前記上下移動体203に連結さ
れ、ベルト207の他端は支柱202の内部において上
下動自在であって前記上下移動体203およびそれに取
り付けられる部材を加算した重量に吊り合う同じ重量の
バランサ208に連結している。
【0006】上下移動体203には水平アーム210が
取り付けられ、この水平アーム210の延出先端端部に
は、例えば特公平 3-21887公報において示されるような
鏡体移動装置211が取り付けられている。
【0007】鏡体移動装置211の水平移動部には前後
傾斜機構の固定部212が設けられ、この固定部212
に対して軸Aを中心として回動自在に前後傾斜機構の可
動部213が設けられている。この可動部213には左
右傾斜機構の固定部214が取り付けられる。さらに、
前記固定部214に対しては、紙面に垂直な軸Bを中心
に回動自在な左右傾斜機構の可動部215が取り付けら
れる。そして、この左右傾斜機構の可動部215に対し
て鏡体部216が取り付けられるのである。
【0008】図20は、前記固定部212,214と可
動部213,215における駆動機構を示している。す
なわち、221は各固定部212,214のハウジング
であり、このハウジング221には、回転軸222を有
するモータ223が固定されている。ハウジング221
には、モータ223の回転軸222に、カップリング2
24を介して同軸的に連結されたウォーム226が軸C
を中心として回転自在に取付けられている。さらに、前
記ウォーム226とかみ合うウォームホイール227と
一体的に固定された前記可動部213,215の回転軸
228が設けられており、回転軸228は前記ハウジン
グ221に対して前記軸A,Bを中心に回転自在であ
る。
【0009】しかして、前記可動部213,215の回
転軸228をモータ223により回転駆動して、鏡体部
216の上下動、水平動、前後および左右の傾斜移動を
行う。したがって、それぞれの動きに対応する図示しな
いスイッチの操作により電動で移動を行うことができ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
架台部を有した手術用顕微鏡は、術部を観察するのに最
適な位置に鏡体部216を移動させようとしたとき、非
常に面倒な作業を伴う。すなわち、鏡体部216を最適
な位置に移動させる作業は、図21に示すように、拡大
観察下で、まず術部229の開口230が見える実線位
置に鏡体部216を移動し、次に、その術部開口230
を見失わないように術部229が見える破線の位置での
向きに鏡体部216を移動させる。
【0011】ところが、前述した特公昭53−23168 号公
報において示される平行スタンドを利用した架台によ
り、その鏡体部216の空間的な位置調整を行う場合で
は、手動操作する手の動きが直接に鏡体部216に伝わ
るため、微妙な位置調整を行うことができない。しか
も、高倍率の観察下では鏡体部216のわずかな移動が
観察視野内では大きく動き、大きなずれとなって現れて
しまうため、拡大観察下でその位置調整を行うのは一般
に困難である。図20で示す実線位置から破線位置に鏡
体部216を移動するときでも、その術部開口230を
見付け出すのは困難であり、一旦、術部開口230を見
付け出しても、その術部開口230から術部231を見
付け出す際、再び見失っていまい易い。そして、見失う
都度、探し出さなければならないが、一旦、見失うと、
再発見することは困難である。それだけに位置調整作業
にはかなりの熟練が必要であり、また、位置調整作業に
長い時間がかかり、本来の手術に移るまでの時間が長く
なってしまう。
【0012】また、スイッチの操作により、電動で前記
可動部213,215の回転軸228をモータ223に
より回転駆動して鏡体部216の上下動、水平動、前後
および左右の傾斜移動を行う方式では、それなりに微妙
な移動調節を行わせることができるが、それぞれの動き
に対応する複雑なスイッチの操作が必要であるため、そ
のスイッチ操作が非常に面倒であり、やはり熟練を要
し、かつその位置調整作業に時間がかかってしまう。す
なわち、手術用顕微鏡下の作業に入る前に時間がかかっ
てしまうため、この間に患者の容態が急変しやすいだけ
に問題であった。
【0013】本発明は前述した課題に着目してなされた
もので、その目的とするところは、簡単かつ容易な操作
で、自動的に観察手段を所定の位置へ迅速に位置決めさ
せることが可能な手術用顕微鏡を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、術部を任意の
倍率で観察可能な観察手段を3次元的に移動可能に構成
された手術用顕微鏡において、前記観察手段を前記術部
に対して所定位置に所定角度で位置付ける際に必要とな
る前記術部に対する相対距離情報及び相対位置情報なら
びに前記術部に対する観察光軸の相対角度情報を出力す
る情報出力手段と、この情報出力手段から出力された前
記相対距離情報及び前記相対位置情報ならびに前記相対
角度情報に基づいて、前記観察手段の移動方向及びその
移動量を演算して、その演算結果情報を出力する演算手
段と、この演算手段から出力された前記演算結果情報に
基づいて、前記観察手段を所定方向に所定量だけ自動的
に移動させ、かつ前記術部に対して所定位置に所定角度
で位置付ける移動制御手段とを備えるものである。
【0015】
【作用】情報出力手段から、術部に対する相対距離情報
及び相対位置情報ならびに術部に対する観察光軸の相対
角度情報が出力されると、演算手段によって、これら情
報に基づいた観察手段の移動方向及びその移動量が演算
される。この演算結果に基づいて、移動制御手段は、観
察手段を所定方向に所定量だけ自動的に移動させ且つ術
部に対して所定位置に所定角度で位置付ける。
【0016】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例に係る手術用顕
微鏡について、図1ないし図12を参照して説明する。
図1ないし図3に示すように、本実施例の手術用顕微鏡
は、位置制御機構8と、この位置制御機構8に取り付け
られた角度(向き)制御機構10と、この角度制御機構
10に対して取り付けられた鏡体部12とを備えてい
る。
【0017】位置移動機構8には、底部にキャスタ14
が取り付けられた架台ベース16と、この架台ベース1
6から鉛直上方向へ延出したアーム座を兼ねる支柱18
と、この支柱18によって鉛直上下方向に移動可能に支
持された支持アーム20と、この支持アーム20の先端
部に取り付けられた第1のアーム座22と、この第1の
アーム座22によって前記支持アーム20の移動方向に
直交する水平方向に移動可能に支持された第1のアーム
24と、この第1のアーム24の先端部に取り付けられ
た第2のアーム座26と、この第2のアーム座26に前
記第1のアーム24の移動方向に直交する水平な方向に
移動可能に支持された第2のアーム28とが設けられて
いる。この位置移動機構8によって、第2のアーム28
の先端部に取り付けられる物体、すなわち、角度制御機
構10および鏡体部12は、3次元空間的に移動可能と
なる。
【0018】支柱18内には、支持アーム20とこの支
持アーム20上に取り付けられる構成部材を加算した総
重量を相殺可能な付勢力を有する定圧ばね30が内蔵さ
れている。また、位置移動機構8における各移動部に
は、軽い力で円滑且つ迅速に各アーム20,24,28
を移動させるように、例えばボールガイド等(図示しな
い)の案内手段が組み込まれている。
【0019】一方、角度制御機構10は、第2のアーム
28の先端に取り付けられる第1の回転座32と、この
第1の回転座32に対して第1軸線(A)を中心に回動
自在に支持された第1の回転軸34と、この第1の回転
軸34の先端部に取り付けられた第2の回転座36と、
この第2の回転座36に対して第2軸線(B)を中心に
回動自在に支持された第2の回転軸38と、この第2の
回転軸38の先端部に取り付けられた第3の回転座40
と、この第3の回転座40に対して第3軸線(C)を中
心に回動自在に支持された第3の回転軸42とを設けて
なる。
【0020】そして、第1ないし第3軸線(A,B,
C)は、図3で示すように、互いに一点Pで交差するよ
うに構成されており、前記鏡体部12はこの点Pを中心
として各軸線(A,B,C)の回りを回転するようにな
っている。
【0021】なお、第1ないし第3の回転軸34,3
8,42及びこれらに取り付けられる部材は、第1ない
し第3軸線(A,B,C)の回りに回転モーメントが発
生しないように重量配分がなされている。また、各回転
座32,36,40には、各回転軸34,38,42を
軽い力で円滑且つ迅速に回動させるように、例えばベア
リング等(図示しない)の案内手段が組み込まれてい
る。
【0022】第3の回転軸42の先端部に取り付けられ
る鏡体部12は、合焦制御可能な対物レンズ44と、こ
の対物レンズ44を介して導光された像を観察可能な接
眼レンズ46とが設けられている。また、この鏡体部1
2には、鏡体部12を移動させる際に使用されるハンド
ル48が取り付けられており、このハンドル48には、
後述する超音波位置センサ98(図9参照)から発振さ
れる超音波信号を受信可能な超音波受信部50が設けら
れている。
【0023】図4は前述した角度制御機構10の各回転
座32,36,40の部分に組み込んで設けられ、これ
らにそれぞれ対応する回転軸28,34,42を回動す
る機構を示すものである。すなわち、回転軸28,3
4,42にはそれぞれギア33が設けられ、このギア3
3には駆動用ピニオンギア35が噛み合っている。そし
て、このオンギア35のピニオン軸37は後述する駆動
部(図6参照)に連結される。この駆動部を作動してピ
ニオン軸37を回動させることによって、対応する回転
軸28,34,42を個別的に回動するようになってい
る。
【0024】図5は位置移動機構8における各アーム2
0,24,28を、これにそれぞれ対応する支柱18お
よびアーム座22,26に対して軸方向に移動させる機
構を例示的に示している。これは各アーム20,24,
28ごとに設けられるものである。すなわち、この機構
は、支持アーム20,24,28の周面の一部がその長
手方向に沿って切除されて平坦面が形成されており、こ
の平坦面にラック52を形成している。また、アーム座
を兼ねる支柱18およびアーム座22,26には、後述
する駆動部(図6参照)に連結されるピニオン軸54が
回動自在に枢支されており、このピニオン軸54には、
その周面にピニオン56が形成されている。そして、こ
のピニオン56は、前記ラック52に噛合されており、
駆動系を作動してピニオン軸54を回動させることによ
って、ラック52を介して支持アーム20,24,28
を上下動可能に構成されていると共に、支持アーム2
0,24,28の回り止めを成している。
【0025】図6は前記駆動部を示すものである。この
駆動部は位置移動機構8の支柱18およびアーム座2
2,26、角度制御機構10の各回転座32,36,4
0にそれぞれ内蔵されており、そのピニオン軸37,5
4は、第1のカップリング58を介して電磁鎖錠60の
一端に接続されている。この電磁鎖錠60の他端は、第
2のカップリング62を介してモータ66の駆動軸64
に連結されている。なお、このモータ66には、ロータ
リーエンコーダ68が付設され、そのモータ66の回転
が検出されるようになっている。
【0026】前記電磁鎖錠60は電圧が印加されないと
き、連結状態になり、モータ66の駆動力をピニオン軸
37,54に伝達する。一方、電圧が印加されたとき
は、分離状態になり、モータ66の駆動力をピニオン軸
37,54に伝達しないように構成されている。
【0027】一方、鏡体部12のハンドル48には、図
7で示すような複合スイッチ(図8の(a)を参照)が
内蔵されている。この複合スイッチは、鏡体部12に取
着されたハウジング70に対して図7中、矢印S方向、
及びこれに垂直な平面内を移動自在に支持されたスイッ
チ作動体72が設けられており、このスイッチ作動体7
2にはその軸線Dを中心に所定角度だけ回動自在に連結
された第1の回転体74と、この第1の回転体74に対
して軸線Dに直交した軸部76を中心に所定角度だけ回
動自在に連結された第2の回転体78と、この第2の回
転体78に対して軸線Eを中心に所定角度だけ回動自在
に連結されたハンドル本体80が備えられている。な
お、軸線Eは軸線Dと軸部76の軸中心とに直交してい
る。
【0028】また、図8の(a)は、図7でのF−F線
に沿う断面図を示すものであり、ハウジング70の内周
面には、その周面を4等分した位置に夫々スイッチ82
が設けられている。これらスイッチ82に対してスイッ
チ作動体72は、常時、離間した状態に付勢されてお
り、スイッチ作動体72に外力を加えることによって、
所定のスイッチ82と電気的に接続可能に構成されてい
る。
【0029】図8(b)には、図7でのG−G線に沿う
断面図が示されており、第1の回転体74のうち、スイ
ッチ作動体72に対する回動が規制された位置に、上述
したスイッチ82と同様のスイッチ84が設けられてい
る。かかるスイッチ84は、第2の回転体78及びハン
ドル本体80にも同様に設けられており、ハンドル本体
80に外力を与えて各部材を所定方向に回動させない限
り、各スイッチ82,84は作動しないように図示しな
いばね等の手段で自動復帰している構成となっている。
【0030】しかして、ハンドル本体80は3次元的な
移動および直交する3軸DEGの回りに回転自在になっ
て鏡体部12に取り付けられている。また、前記ハンド
ル本体80には、後述するクラッチスイッチ86が設け
られている。
【0031】図9には、本実施例の手術用顕微鏡に適用
されたポイント指示装置1の構成が概略的に示されてい
る。ポイント指示装置1は、携帯用に適した装置本体8
8を備えており、この装置本体88には、対物レンズ9
0、リレーレンズ92及び接眼レンズ94が内蔵されて
おり、術部(図示しない)から反射した像は、対物レン
ズ90及びリレーレンズ92を介して接眼レンズ94に
導光可能に構成されている。また、対物レンズ90とリ
レーレンズ92との間の結像点には指準用の十字線(図
示しない)が印刷された透明な平行平面板96が介在し
ている。
【0032】装置本体88の外周面には、超音波受信部
50(図1参照)に所定の超音波を発振可能な一対の超
音波位置センサ98,98と、ポイント指示装置1のス
タータとして機能するポイント指示スイッチ100とが
設けられている。
【0033】図10は本実施例の手術用顕微鏡における
制御回路のブロック図が示されている。すなわち、上述
したスイッチ82,84(図8参照)から出力されたス
イッチ信号は、セレクタ回路102に入力される。ま
た、超音波位置センサ98(図9参照)から発振された
所定の超音波信号は、超音波受信部50で受信され、こ
の受信信号は、座標検出回路104から演算回路106
に入力される。
【0034】前記座標検出回路104は、鏡体部12
(図1参照)に対するポイント指示装置1(図9参照)
の相対位置及び相対角度を検出してその検出信号を演算
回路106に出力する機能を有する。
【0035】演算回路106は、入力された検出信号に
基づいて、対応するモータ66(図6参照)の回動量及
びその回転方向の値を演算し、その演算結果信号をセレ
クタ回路102に出力する機能を有する。
【0036】セレクタ回路102は、前記スイッチ信号
及び演算結果信号のいずれか一方を選択して所定の第1
のドライバ回路108に出力する機能を有する。
【0037】また、第1のドライバ回路108は、入力
した信号に基づいて、所定のモータ66を所定時間だけ
駆動させて鏡体部12(図1参照)を所定方向に所定量
だけ移動させる機能を有する。なお、第1のドライバ回
路108には、ロータリーエンコーダ68(図6参照)
が接続されており、モータ66の駆動量を示す信号が入
力される。
【0038】また、ポイント指示スイッチ100(図9
参照)から出力された信号を入力した第1のスイッチ回
路110は、セレクタ回路102及び座標検出回路10
4の動作を制御する機能を有する。
【0039】また、クラッチスイッチ86(図7参照)
から出力された信号を入力した第2のスイッチ回路11
2は、セレクタ回路102の動作を制御する機能を有す
ると共に、第2のドライバ回路114を介して電磁鎖錠
60(図6参照)の動作を制御する機能を有する。
【0040】次に、本実施例の手術用顕微鏡の動作につ
いて説明する。まず、図11で示すように、術者116
は、ポイント指示装置1を覗き込みつつ、術部開口11
8を通じて術部120を観察する。そして、平行平面板
96の十字線に術部120を整合一致させた後、ポイン
ト指示スイッチ100をONして、超音波位置センサ9
8を動作させる。
【0041】ポイント指示スイッチ100から出力され
たON信号を受信した第1のスイッチ回路110は、セ
レクタ回路102を制御して、スイッチ82,84と第
1のドライバ回路108との間の電気的接続状態を遮断
する一方、演算回路106を第1のドライバ回路108
に電気的に接続させる。そして、これと同時に、座標検
出回路104を動作させる。
【0042】この結果、座標検出回路104から出力さ
れた検出信号は、演算回路106に出力されて所定の演
算が施された後、セレクタ回路102を介して所定の第
1のドライバ回路108に出力される。
【0043】第1のドライバ回路108は、演算回路1
06から出力された演算結果信号に基づいて所定のモー
タ66を駆動制御して、鏡体部12を所定方向に所定量
だけ移動させる。具体的には、鏡体部12は、その観察
光軸がポイント指示スイッチ100をONしたときのポ
イント指示装置1の観察光軸に整合一致するように、且
つ、その接眼レンズ46(図1参照)がポイント指示ス
イッチ100をONしたときのポイント指示装置1の接
眼レンズ94(図9参照)の位置に整合一致する図12
の位置に移動させられることになる。
【0044】なお、このとき、電磁鎖錠60(図6参
照)には、電圧が印加されていないため、モータ66の
駆動力は、電磁鎖錠60を介して直接ピニオン軸54に
作用している状態にある。この結果、第1のドライバ回
路108は、セレクタ回路102を介して送られた演算
結果信号に基づいて、所定のモータ66を駆動制御し
て、位置制御機構8及び角度制御機構10(図1及び図
2参照)を作動させる。
【0045】鏡体部12が、所定位置に位置付けられた
際、第1のドライバ回路108には、ロータリーエンコ
ーダ68から信号が入力され、モータ66が入力信号に
対応した駆動量だけ駆動されたことを知らせる。
【0046】このとき、第1のドライバ回路108は、
モータ66を停止させる。なお、これに同期して、セレ
クタ回路102を介してスイッチ82,84と第1のド
ライバ回路108との間の電気的接続状態が復帰され
る。
【0047】このような工程を経た後において、鏡体部
12は、その観察光軸がポイント指示スイッチ100を
ONしたときのポイント指示装置1の観察光軸に整合す
るように、且つ、その接眼レンズ46(図1参照)がポ
イント指示スイッチ100をONしたときのポイント指
示装置1の接眼レンズ94(図9参照)の位置に整合す
るように、位置付けられる(図12参照)。この後は、
対物レンズ44(図1参照)のピントを合わせるだけ
で、手術開始可能状態となる。
【0048】手術開始後、鏡体部12を微妙に移動させ
る場合、術者116(図11参照)は、ハンドル本体8
0(図7参照)を把持しつつ、鏡体部12を移動させた
い方向に力を加える。このとき、力が作用した方向のス
イッチ82,84がONとなり、かかるON信号は、セ
レクタ回路102を介して第1のドライバ回路108に
入力される。第1のドライバ回路108は、スイッチ8
2,84がON状態を維持している間、対応するモータ
66を連続的に駆動させる。この結果、鏡体部12は、
ハンドル本体80に加えられた力の方向に自動的且つ微
妙に移動させることができる。
【0049】一方、手術中に、鏡体部12を大きく移動
させる場合、術者116は、ハンドル本体80を把持し
つつ、クラッチスイッチ86(図7参照)をONした
後、鏡体部12を移動させたい方向に力を加える。この
とき、クラッチスイッチ86から出力されたON信号
は、第2のスイッチ回路112に出力される。
【0050】ON信号を受信した第2のスイッチ回路1
12は、セレクタ回路102を制御して、スイッチ8
2,84と第1のドライバ回路108との間の電気的接
続状態を遮断する一方、第2のドライバ回路114を作
動制御する。
【0051】このとき電磁鎖錠60に電圧が印加され、
ピニオン軸54(図6参照)とモータ66と接続関係が
分離される。この結果、手動操作を介して位置制御機構
8及び角度制御機構10を操作することによって、鏡体
部12を所望の方向に軽く大きく移動させることが可能
となる。
【0052】このように本実施例によれば、手持ちのポ
イント指示装置1を任意の術部観察位置に位置付けるこ
とによって、鏡体部12をかかる術部観察位置に自動
的、かつ高精度に位置付け可能に構成されている。この
ため、簡単な操作で且つ自動的に鏡体部を所定位置に高
精度に位置決めさせることが可能な手術用顕微鏡を提供
することができる。
【0053】さらに、本実施例の手術用顕微鏡には、鏡
体部12を広範囲に且つ迅速に移動させる機能と共に、
微妙に移動させる機能とが設けられており、両機能は、
共通のハンドル48を操作するだけで選択実行可能とな
っている。このため、鏡体部12の操作性を向上させる
ことができる。
【0054】以下、本発明の第2の実施例に係る手術用
顕微鏡について、図13ないし図16を参照して説明す
る。
【0055】まず、図13はハンドル48によって操作
される複合スイッチに組み込まれる前記スイッチ82,
84の変形例を概略的に示したものである。すなわち、
この変形例のスイッチ82,84は、後述する複数のス
イッチ部に取り付けられるハウジング122を有し、こ
のハウジング122はその一端部122aが閉鎖されて
おり、その対向端部122bは開口されている。一端部
122a側の内壁には、第1のスイッチ接片124が設
けられ、その一端部122a側の内部には第1の圧縮コ
イルばね126が収容されている。
【0056】このようなハウジング122の開口部側内
部には移動体128が第1の圧縮コイルばね126の付
勢力に抗して図中矢印H方向に移動自在に嵌入されてい
る。また、移動体128の内端面で、前述した第1のス
イッチ接片124に対向した部分には、第2のスイッチ
接片130が設けられており、この移動体128が第1
の圧縮コイルばね126の付勢力に抗して矢印H方向に
所定量だけ下降した際、第1のスイッチ接片124と第
2のスイッチ接片130が接触して電気的に接続する構
成になっている。
【0057】移動体128には、その上端面128aか
ら矢印H方向に沿って、空洞部128bが内方に向って
所定の長さだけ穿孔されており、この空洞部128bの
下端面には第3のスイッチ接片132が設けられてい
る。また、この空洞部128bには、押しボタン部材1
34が矢印H方向に移動自在に嵌入されている。この押
しボタン部材134の下端面には、前記第3のスイッチ
接片132に対向した部分に位置して、第4のスイッチ
接片136が設けられており、押しボタン部材134が
矢印H方向に所定量だけ下降した際、その第4のスイッ
チ接片136は第3のスイッチ接片132に電気的に接
触する構成となっている。
【0058】また、この押しボタン部材134と移動体
128の上端面128aとの間には、第2の圧縮コイル
ばね138が介装されており、この第2の圧縮コイルば
ね138は、移動体128の上端面128aからの反発
力を受けて、押しボタン部材134を常時移動体128
から離間する方向に付勢している。
【0059】第1の圧縮コイルばね126の付勢力は、
第2の圧縮コイルばね138の付勢力に比して、強く設
定されている。このため、押しボタン部材134を矢印
H方向に通常に押圧すると、まず、押しボタン部材13
4のみが、第2の圧縮コイルばね138の付勢力に抗し
て空洞部128b内を下降する。この結果、第4のスイ
ッチ接片136が第3のスイッチ接片132に接触する
第1のスイッチ動作を行う。この第1のスイッチ動作が
前記第1の実施例における複合スイッチに組み込まれる
スイッチ82,84のスイッチ動作に対応する。
【0060】また、押しボタン部材134を強く押圧す
ると、第3及び第4のスイッチ接片132,136が互
いに接触した状態で、移動体128が第1の圧縮コイル
ばね126の付勢力に抗してハウジング122内を下降
する。この結果、第2のスイッチ接片130が第1のス
イッチ接片124に接触する第2のスイッチ動作を行
う。この第2のスイッチ動作は前述したクラッチスイッ
チ86の代わりの機能となるものである。つまり、第2
のドライバ回路114を介して電磁鎖錠60(図16参
照)の解放動作を制御する機能を有する。したがって、
この実施例のものではクラッチスイッチ86が不要であ
る。
【0061】このように押しボタン部材134は、鏡体
部12に設けるハンドル48を操作する際、スイッチ作
動体72によって適宜、押圧操作され、前述した複合ス
イッチに組み込まれるスイッチ82,84と同様のスイ
ッチ動作を行う他、押しボタン部材134を強く押圧操
作することによりそれに対応した向きの電磁鎖錠60の
解放動作をの移動が解放され、その向きに鏡体部12を
軽く大きく移動させることができる。
【0062】また、本実施例には、図14と図15で示
すような頭部搭載型のポイント指示装置1が用いられ
る。これの説明に際して上述した第1の実施例と同様の
構成についてはその説明を省略することがある。
【0063】図14で示すように、本実施例のポイント
指示装置1は、ヘッドバンド141を用いて、術者11
6の頭部に搭載される。また、内部にはハーフミラー1
40が設けられ、術者116は、このハーフミラー14
0を通じて直接に外部を観察できる術部120を直接観
察できるようになっている。また、前記第1の実施例の
ものと同様に超音波発振部98が取り付けられている。
前記ポイント指示スイッチ100は設けず、これは後述
するフットスイッチ150で代用される。
【0064】図15はこのポイント指示装置1における
術者116の観察眼143近辺と、前記ハーフミラー1
40から後方の部分の構成を模式的に示すものである。
すなわち、術者116の観察眼143の近くには赤外発
光部145が配置され、この赤外発光部145で発生し
た赤外スポット光は、術者116の観察眼143に直接
に入射し、観察眼143からその反射赤外スポット光が
ダイクロイックフイルタ147を介して凸レンズ149
に到達する。なお、ダイクロイックフイルタ147は赤
外線を選択的に通過させるものである。
【0065】さらに、凸レンズ149は通過して到達し
た赤外スポット光を集光し、カメラ回路部151の自己
走査形イメージセンサ(図示しない。)上に、赤外スポ
ット光の小さな実像の輝点を発生させる。つまり、赤外
発光部145、ダイクロイックフイルタ147、凸レン
ズ149およびカメラ回路部151は、アイカメラを構
成する。そして、上記輝点は術者116の観察眼143
の視線の方向に対応しており、カメラ回路部151はこ
の視線の方向に対応した輝点(注視点)を撮影して、映
像信号と座標発生のための信号を輝点座標検出部153
に供給する。
【0066】輝点座標検出部153はその供給された信
号からカメラ回路部151における輝点の座標値を抽出
する。さらに、この輝点の座標値を視線の方向の座標値
に変換してマイコン155に供給する。マイコン155
はこの座標データにもとづいて、後述する測離部157
における半固定ミラー159の駆動部131を制御す
る。
【0067】このポイント指示装置1における測離部1
57は次のように構成される。つまり、ポイント指示装
置1の対物側部分には前記ハーフミラー140と所定の
基線距離を隔ててミラー161が設けられ、視野から入
射した光はハーフミラー140とミラー161で反射す
る。ハーフミラー140で反射した入射光は前述した半
固定ミラー159で反射し、ミラー161で反射した入
射光は振動ミラー163で反射して、それぞれプリズム
165およびレンズ169,171を介してそれぞれに
対応する受光部(受光素子アレイ)173,175に入
射する。ここで、半固定ミラー159は基本的にはフア
インダの中心軸方向に合わせて設定されている。
【0068】そこで、この測離部157は、2つの受光
部173,175に入射して結像する像が合致するよう
に振動ミラー163を動かす。このときの振動ミラー1
63の回転角と前記基線距離から観察術部までの距離を
求める。
【0069】一方、術者116の視線方向がフアインダ
の中心軸方向からずれている場合には、それに応じて半
固定ミラー159の駆動部131を作動させて半固定ミ
ラー159を回転し、その補正を行う。この結果、術者
116の視線方向に合った測離動作が行われる。つま
り、術者116が実際に見ている術部までの距離が求め
られる。また、フアインダの中心軸方向からずれた術者
116の視線方向も求められる。したがって、本実施例
のポイント指示装置1は、術者116が実際に見ている
術部120の視線方向とその観察眼からの距離を求める
ことができる。
【0070】さらに、本実施例に用いる鏡体部はその対
物レンズの焦点距離の変更が、図示しないエンコーダが
取り付けられた同じく図示しないモータにより電動で行
うことができる構成となっている。また、接眼レンズの
観察点は接眼レンズの端部から前記ポイント指示装置1
の厚み分、離れた距離に設定される。
【0071】図16には、本実施例に適用された制御回
路のブロック図が示されているが、第1の実施例と同様
の構成には、同一符号を付してその説明を省略する。前
記ハンドル48の移動によって操作される第1ないし第
4のスイッチ124,130,132,136は、第1
のスイッチ動作による入力信号か、または後述する演算
回路106からの入力信号かのいずれか一方の信号を選
択するセレクタ回路102を介して、第1の実施例と同
様の第1のドライバ回路108に接続されている。セレ
クタ回路102には、鏡体部12の対物レンズ44(図
1参照)の焦点距離を変更すべく、モータ66が第3の
ドライバ回路142を介してそれぞれ接続されている。
【0072】この第3のドライバ回路142に移動距離
の指示があった場合、対物レンズ移動用モータ144の
駆動量を検出する機能を有するロータリーエンコーダ1
46が第3のドライバ回路142に接続されている。
【0073】また、本実施例には、前記ポイント指示装
置を介して術者116の観察眼143の位置と術部12
0との間の距離を検出するための観察位置検出回路14
8が設けられており、この観察位置検出回路148から
出力された観察位置信号は演算回路106に入力され
る。演算回路106は、観察位置信号と座標検出回路1
04から出力された検出信号に基づいて前記複数のモー
タ66,144の回動量及び回動方向を演算して、その
演算結果信号をセレクタ回路102に出力する。
【0074】一方、ポイント指示スイッチの代用として
用いられるフットスイッチ150は、第1のスイッチ回
路110に接続されており、この第1のスイッチ回路1
10は、セレクタ回路102、観察位置検出回路148
及び座標検出回路104の動作を制御する機能を有す
る。
【0075】なお、第1ないし第4のスイッチ124,
130,132,136は、OR回路152に接続され
ており、このOR回路152は、第1ないし第4のスイ
ッチ124,130,132,136のうちからの第2
のスイッチ動作による入力信号を送るべく、いずれのス
イッチが動作したかを検出する機能を有する。このよう
なOR回路152は、第2のスイッチ回路112に接続
されている。
【0076】次に、本実施例の手術用顕微鏡の動作につ
いて、図13ないし図16を参照しつつ説明する。手術
開始にあたり、術部120を観察する際に最適な位置に
鏡体部12(図1参照)を位置付ける場合、まず、術者
116は、その頭部にポイント指示装置1を搭載する
(図14参照)。そして、術者116は、ポイント指示
装置1を介して術部120が観察可能な状態で、フット
スイッチ150をON操作するのである。
【0077】このフットスイッチ150のON信号を受
信した第1のスイッチ回路110は、セレクタ回路10
2を制御して、スイッチ124,130,132,13
6と第1のドライバ回路108との間の電気的接続状態
を遮断する一方、演算回路106を第1のドライバ回路
108に電気的に接続させる。そして、これと同時に、
座標検出回路104及び観察位置検出回路148を作動
させる。
【0078】座標検出回路104は、超音波位置センサ
98から超音波受信部50(図1参照)を介して入力さ
れた信号に基づいて、鏡体部12の位置に対する術者1
16の観察目の位置を座標として検出すべく、座標検出
回路104を作動させる。その検出信号を演算回路10
6に出力する。
【0079】観察位置検出回路148は、術者116の
目の視線位置に対する術部120の位置を検出して、そ
の検出信号を演算回路106に出力する。
【0080】演算回路106は、入力された検出信号に
基づいて、対応するモータ66の回動量及び回動方向を
演算し、その演算結果信号をセレクタ回路102を介し
て第1のドライバ回路108に出力する。
【0081】第1のドライバ回路108は、演算回路1
06から出力された演算結果信号に基づいて所定のモー
タ66を駆動制御して、鏡体部12を所定方向に所定量
だけ移動させる。
【0082】具体的には、鏡体部12の観察光軸がフッ
トスイッチ150をONしたときの術者116の目の位
置と術部120とを結んだ線上に一致するとともに、ポ
イント指示装置1の直前に鏡体部12の接眼レンズ部が
来るように、、演算回路106は、入力された検出信号
に基づいて、モータ66の回動量及び回動方向を演算
し、その演算結果信号をセレクタ回路102を介して第
1のドライバ回路108に出力する。
【0083】同時に、演算回路106は、鏡体部12が
移動後に術部120に焦点が合うべき位置に対物レンズ
を移動するためのモータ144の移動量および移動方向
を算出するとともに、これを入力信号に変換してセレク
タ回路102を介して第3のドライバ回路142に送
る。そして、その演算結果信号に基づいてそのモータ1
44を駆動制御する。この結果、鏡体部12の位置制御
が施され、また、その対物レンズ44の、術部120に
対する合焦が行われる。
【0084】ところで、このとき、電磁鎖錠60(図6
参照)には電圧は印加されていないため、所定のモータ
66の駆動に伴って、位置制御機構8及び角度制御機構
10(図1及び図2参照)が作動する。
【0085】鏡体部12が、所定位置に位置付けられた
際、第1のドライバ回路108には、ロータリーエンコ
ーダ68から信号が入力され、モータ66が入力信号に
対応した駆動量だけ駆動されたことを知らせる。
【0086】このとき、第1のドライバ回路108は、
モータ66を停止させる。なお、これに同期して、セレ
クタ回路102を介してスイッチ124,130,13
2,136と第1のドライバ回路108との間の電気的
接続状態が復帰される。
【0087】このような工程を経た後において、鏡体部
12は、その観察光軸がフットスイッチ150をONし
たときの術者116の目の位置と術部120とを結んだ
線上に一致する。また、その接眼レンズ46が術部12
0にピントが合う状態になり、フットスイッチ150を
ONしたときのポイント指示装置1の直前に位置付けら
れている。したがって、このとき、直ちに手術が開始で
きる状態になる。
【0088】次に、手術開始後、鏡体部12を微妙に移
動させる場合、術者116は、ハンドル48を保持して
鏡体部12を動かしたい方向に弱い力を加える。する
と、前述したような第1のスイッチ動作が行われ、以後
は第1の実施例に準じた作用ができる。
【0089】また、手術中に、鏡体部12を大きく移動
させる場合、術者116は、ハンドル48を把持して、
鏡体部12を移動させたい方向に強い力を加える。する
と、前述したような第2のスイッチ動作が行われ、これ
の信号を受けたOR回路152は第2のスイッチ回路1
12に信号を入力し、第2のドライバ回路114を駆動
して電磁鎖錠60を解錠し、鏡体部12を大きく所望の
方向へ軽く移動させることができる。
【0090】このように本実施例によれば、術者116
は、その頭部に搭載したポイント指示装置1を介して全
く手を使うことなく、且つ、術部120に視線を送るだ
けで鏡体部12の移動制御を行うことができると共に、
ピント合わせも自動的に行うことができるため、より操
作性に富む手術用顕微鏡を提供することができる。
【0091】さらに、本実施例の手術用顕微鏡では、ハ
ンドル48に作用させる力加減及びその力方向を変化さ
せるだけで鏡体部12を所望の方向に任意に移動させる
ことが可能となる。
【0092】以下、本発明の第3の実施例に係る手術用
顕微鏡について、図17を参照して説明する。なお、本
実施例の説明に際し、上述した実施例と同様の構成に
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0093】図17に示すように、本実施例の手術用顕
微鏡は、術部120(図11及び図12参照)を所定の
倍率で観察可能な鏡体部12と、この鏡体部12で観察
されている像を表示するモニタ154とを備えており、
これら鏡体部12及びモニタ154は、夫々、対応する
位置制御機構8及び角度制御機構10を介して天井15
6から吊り下げられている。
【0094】なお、鏡体部12には、撮像素子158が
内蔵されており、この撮像素子158によって撮影され
た像は、画像信号としてモニタ154に送信された後、
モニタ154上に写し出されるように構成されている。
また、モニタ154には、超音波受信部50と同様の機
能を有するモニタ用超音波受信部160が設けられてい
る。
【0095】本実施例の手術用顕微鏡は、第1の実施例
に適用されたポイント指示装置1あるいは第2の実施例
に適用された頭部搭載型ポイント指示装置1と併用する
ことによって、鏡体部12及びモニタ154を所望の位
置及び角度に配置させることができる。なお、他の構成
・動作等については、上述した実施例と同様であるた
め、その説明は両略する。
【0096】本実施例によれば、鏡体部12とモニタ1
54とを分離して設けることによって、モニタ154の
みを任意の位置及び角度に制御することが可能となるた
め、術者116の目の位置はその術者116からの観察
光を受ける鏡体部12の位置に対して自由になるため、
楽な姿勢で手術が可能となり、また、第三者に対して
も、円滑且つ容易に術部120の像を呈示させることが
できる。このため、手術の迅速化及び円滑化を達成する
ことができる。
【0097】さらに、前述した第1の実施例の角度制御
機構10や、図20で示したような傾斜駆動機構では、
例えば、平面的な術部120を真上から観察している状
態から徐々に傾斜させるに従って、視野が徐々に速く移
動するように見えるという弊害が生じる。しかし、図1
8で示したような機構を用いれば、これを除去させるこ
とができる。すなわち、前記ウォーム226とウォーム
ホイール227を直接に噛合せないで、回転軸228に
回動アーム230を取り付け、この回動アーム230の
先端を、前記ウォーム226に螺合するとともに長穴2
32とピン233を有するこま部材231を介して連結
する。この結果、モニタ154上には、一定速度で視野
が移動するように表示させることができ、術部120の
高精度な観察が可能となる。
【0098】
【発明の効果】このように本発明によれば、情報出力手
段から出力された術部に対する相対距離情報及び相対位
置情報ならびに術部に対する観察光軸の相対角度情報に
所定の演算を施すことによって、観察手段を所定方向に
所定量だけ自動的に移動させ且つ術部に対して所定位置
に所定角度で位置付けることができる。この結果、簡単
な操作で且つ自動的に鏡体部を所定位置に迅速に位置決
めさせることが可能な手術用顕微鏡を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る手術用顕微鏡の構
成を概略的に示す側面図。
【図2】本発明の第1の実施例に係る手術用顕微鏡の構
成を概略的に示す平面図。
【図3】本発明の第1の実施例に係る手術用顕微鏡にお
ける鏡体部の位置移動機構の概略図。
【図4】本発明の第1の実施例に係る手術用顕微鏡にお
ける角度制御機構の可動駆動部の断面図。
【図5】図1及び図2に示す手術用顕微鏡に適用された
移動制御機構の構成を概略的に示す断面図。
【図6】前記角度制御機構および移動制御機構を駆動さ
せる駆動系の構成を概略的に示す断面図。
【図7】図1及び図2に示す手術用顕微鏡に適用された
ハンドルの構成を概略的に示す部分断面図。
【図8】(a)は、図7のF−F線に沿う断面図、
(b)は、図7のG−G線に沿う断面図。
【図9】図1及び図2に示す手術用顕微鏡に適用された
ポイント指示装置の構成を概略的に示す断面図。
【図10】図1及び図2に示す手術用顕微鏡に適用され
た制御回路のブロック図。
【図11】図9に示すポイント指示装置を術部に対して
配置させた状態を示す図。
【図12】図1に示す鏡体部を術部に対して配置させた
状態を示す図。
【図13】本発明の第2の実施例に係る手術用顕微鏡に
適用されるスイッチ機構の構成を概略的に示す断面図。
【図14】本発明の第2の実施例に係る手術用顕微鏡に
適用された頭部搭載型のポイント指示装置が術者の頭部
に搭載された状態を示す図。
【図15】本発明の第2の実施例に係る手術用顕微鏡に
適用された頭部搭載型のポイント指示装置の概略的な構
成図。
【図16】本発明の第2の実施例に係る手術用顕微鏡に
適用された制御回路のブロック図。
【図17】本発明の第3の実施例に係る手術用顕微鏡の
構成を概略的に示す図。
【図18】角度移動駆動機構の変形例を示す断面図。
【図19】一般的な位置移動機構の正面図。
【図20】一般的な位置移動機構における角度移動駆動
機構の断面図。
【図21】従来の顕微鏡における鏡体部の配置位置を示
す断面図。
【符号の説明】
8…位置制御機構、10…角度制御機構、12…鏡体
部、48…ハンドル、50…超音波受信部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 術部を任意の倍率で観察可能な観察手段
    を3次元的に移動可能に構成された手術用顕微鏡におい
    て、 前記観察手段を前記術部に対して所定位置に所定角度で
    位置付ける際に必要となる前記術部に対する相対距離情
    報及び相対位置情報ならびに前記術部に対する観察光軸
    の相対角度情報を出力する情報出力手段と、 この情報出力手段から出力された前記相対距離情報及び
    前記相対位置情報ならびに前記相対角度情報に基づい
    て、前記観察手段の移動方向及びその移動量を演算し
    て、その演算結果情報を出力する演算手段と、 この演算手段から出力された前記演算結果情報に基づい
    て、前記観察手段を所定方向に所定量だけ自動的に移動
    させ、かつ前記術部に対して所定位置に所定角度で位置
    付ける移動制御手段とを備えたことを特徴とする手術用
    顕微鏡。
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Cited By (4)

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