JPH0771880A - 金属溶湯保持炉 - Google Patents

金属溶湯保持炉

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JPH0771880A
JPH0771880A JP14299994A JP14299994A JPH0771880A JP H0771880 A JPH0771880 A JP H0771880A JP 14299994 A JP14299994 A JP 14299994A JP 14299994 A JP14299994 A JP 14299994A JP H0771880 A JPH0771880 A JP H0771880A
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Shunji Mochizuki
俊二 望月
Hiromi Takagi
博己 高木
Masahiko Hoshino
昌彦 星野
Kiyoshi Yoshikawa
澄 吉川
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Tounetsu KK
Hanano Shoji KK
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Tounetsu KK
Hanano Shoji KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より不純物の少ない金属溶湯を供給でき、し
かもより効率的な金属溶湯炉を提供する 【構成】 保持炉本体10には、溶湯を保持する保持層
が形成されており、搬入口30よりインゴットが供給さ
れるとともに、酸化物等の汚染物を掻き出す汚染物除去
装置40が設けられている。天井炉壁部34の下面には
傾斜面10hが形成され、保持層内の溶湯はその傾斜面
10aに浸漬している。さらに溶湯を加熱するための浸
漬式バーナ20が溶湯内に浸漬している。また、溶湯内
の不純物を分離するための攪拌器18が同様に溶湯内に
浸漬しており、溶湯を攪拌するとともに、先端部より不
活性ガスを噴出し、溶湯中に含まれる脱水素ガス作用を
引き起こしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属を溶湯状態に保持
する金属溶湯保持炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に従来の金属溶湯保持炉の模式的断
面図を示す。保持炉本体68内には、金属溶湯が保持さ
れる空間を有しており、本体上方の壁に設けられたイン
ゴット投入口62より炉内にインゴットが投入され、炉
内の天井壁部に設けられた加熱ヒータ63により加熱溶
解され、溶湯が所定の温度に維持される。ヒータ63
は、溶湯には直接接触しないよう、溶湯の液面がヒータ
63と距離をおいている。そのため溶湯液面はほぼ水平
に保たれる。また、溶湯の汲み出しにより溶湯面が上下
し、炉と溶湯面との間に空気層が介在する。また、溶湯
を攪拌するとともに先端部より不活性ガスを噴出する所
謂バブリングガスを噴出する攪拌器65を設けて、溶湯
内に含まれる水素ガスの低減を計っている。
【0003】酸化物等の汚染物がある程度分離された溶
湯は、炉内の隔壁をぬって、くみ出し側開口部へ向けて
流入し、くみ出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の炉
の場合、金属溶湯から発生する酸化物は、人手による掻
き出し作業等によって行われており、その作業は非常に
煩雑であり、またそれらによる除去は不十分であったた
め、酸化物等の汚染物が鋳造品に混入する場合があり、
鋳造品の品質の低下を招いていた。また、加熱ヒータ
は、溶湯を間接的に加熱していたため、熱エネルギーの
ロスもあり、効率的ではなかった。
【0005】そこで本発明は、上記問題点に鑑み、より
不純物の少ない金属溶湯を供給でき、しかもより効率的
な金属溶湯炉を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、金属を所定の溶湯状態に保持する金属溶湯
保持炉において、溶解保持される前記金属溶湯の液面を
前記炉の天井部に浸漬させるとともに、前記天井部を傾
斜させるという技術的手段を採用するものである。
【0007】
【作用】本発明によれば、保持炉内の溶湯の液面は、天
井部に浸漬し、しかも液面上方に浮上した不純物は、天
井の傾斜に沿って、その上方へ集積される。また、傾斜
天井で溶湯液面との空間がないため、溶湯の熱エネルギ
ーの放出が抑制される。
【0008】
【実施例】以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明
する。図1は、本発明における金属溶湯保持炉の断面図
である。セラミック系の材質より成る保持炉8には、溶
湯を保持するための空間が形成されており、図中右側上
方に開口する溝6からは、インゴットが供給されるとと
もに、酸化物等の汚染物が掻き出されるようになってい
る。炉の中央部上方には、下面に傾斜状の壁面を有する
シリマナイト質等の材質により形成される傾斜天井部1
があり、溶湯にその傾斜壁面部が浸漬している。さらに
溶湯を加熱するための加熱ヒータ3が、溶湯内に浸漬し
ている。加熱ヒータ3の外壁は、Si3 4 質により形
成されている。また、溶湯内の不純物を分離するための
攪拌器5が同様に溶湯内に浸漬しており、溶湯を攪拌す
るとともに、先端部より不活性ガスを噴出し、溶湯中に
含まれる脱水素ガス作用を引き起こしている。そのた
め、不活性ガス及び攪拌器5の攪拌作用により浮上した
酸化物及び水素ガス等は、炉の天井部の傾斜面に沿って
溝6に向けて集積され、定期的に掻き出される。従って
汚染物は汲み出し口4とは反対の方向へ流れ掻き出され
るため、汲み出し口4へは、汚染物の含まれない良質な
溶湯が集積されることとなる。
【0009】次に、汚染物掻き出し等の自動化の装置を
備えた金属溶湯炉の構造について、図2及び図3に基づ
いて説明する。図2及び図3に示す金属溶湯炉は、アル
ミニュムのインゴットを溶解し、約650°C〜750
°Cの溶湯温度に一定に保つ溶湯保持炉であり、1時間
当たり約150Kgの溶解能力があり、約1600Kg
の溶湯を保持する能力がある。
【0010】保持炉本体10は、セラミック系の材質に
より形成されており、内部に金属溶湯を保持し得る異な
る深さを有する複数の保持層31、32、33が形成さ
れている。第1の保持層31の上方にはAlインゴット
11が投入される投入口30が設けられており、インゴ
ット11が第1の保持層31に向けて滑り込むような傾
斜面10gが形成されている。また、投入口30が第1
の保持層31の上方に向けて開口する部分には開閉壁1
4が設けられており、インゴット投下用シリンダ26に
よって、開閉壁14が上下方向に開閉駆動される。イン
ゴット11を投入しない場合は、投入口30は開閉壁1
4によって閉塞されており、溶湯が外気と接触して酸化
したり、不純物が混入したりするのを防いでいる。
【0011】図2に示すようにインゴット11は、傾斜
面10g上に複数隣接した形で配置されており、その最
左端に設けられたインゴット投入用シリンダ13によ
り、順次インゴット11を保持層に向けて押し出すこと
により、その最先端にあるインゴットが第1の保持層3
1に投下される。投入口30には、外部からインゴット
11をシリンダ13の前面に搬送する為のインゴットコ
ンベア12が設けられている。インゴットコンベア12
は、外周に複数のインゴットを搭載するキャリア12a
が設けられ、コンベアの駆動とともにコンベア外周を移
動する。インゴットコンベア12は、その長手方向を上
下方向に設置し、キャリアが上方へ移動する部分を利用
して、シリンダ13の前面へインゴット11を搬送す
る。
【0012】第1の保持層31の上方には、バーナ25
が設けられており、初期の段階において第1の保持層に
投下されたインゴット11に向けて火炎を放出し、溶解
する。投入口30の上方には煙突35が設けられてお
り、インゴット溶解時の熱を外部へ排出する。第1の保
持層31の溶湯液面部16には、その液面高さを検出す
るための電極15が設けられている。
【0013】第1の保持層と第2の保持層とが連通する
底部付近には、第1の保持層よりやや高い隆起部10b
が形成されている。第2の保持層32は第1の保持層3
1の底部10aよりも深い底部10cを有しており、そ
の上方の天井炉壁部34を貫通して攪拌器18が挿入さ
れている。攪拌器18の上方には、攪拌器18を回転駆
動させるためのモータ19が設けられており、一定の速
度で、また適宜溶湯を攪拌するよう駆動制御される。さ
らに、攪拌器18の先端部には、溶湯内の脱水素ガス作
用を引き起こすためのAr,N2 等の不活性ガスが噴出
する孔が設けられており、不活性ガスは、炉の外部より
攪拌器18の軸内に設けられた通路に導かれ、先端部の
孔より噴出される。
【0014】溶湯を加熱するための浸漬式バーナ20
が、天井炉壁部34を貫通して、第2の保持層32に向
けて挿入されている。また溶湯の補助加熱用として、浸
漬式電気ヒータ21が、浸漬式バーナ20と同様、第2
の保持層に向けて挿入されている。天井炉壁部34の下
面に相当する傾斜壁面10hは、第1保持層の液面16
に向けて高くなるように傾斜しており、かつこの傾斜壁
面10hは全域にわたり、溶湯に浸漬している。
【0015】第2の保持層32と第3の保持層33との
間には、隔壁17が設けられており、第2の保持層32
の底部10c付近にまで延設されており、従って第2の
保持層32と第3の保持層33とは、第2の保持層32
の底部10cの付近でのみ連通する連通通路32aによ
って連通されている。第3の保持層33の上方は、汲み
出し口になっており、この汲み出し口には、溶湯の外気
との接触を最小限に抑えるための、汲み出し口開閉カバ
ー24が設けられており、図示しない駆動装置により、
開閉駆動される。
【0016】また、連通通路32aにはフィルター22
が挿入されており、第2の保持層32に保持される溶湯
は、このフィルター22を通過して第3の保持層33へ
流入される。フィルター22は、中空円筒状のフィルタ
ー保持部22aと、その先端に固着されたプレート状の
セラミックフィルター22bからなり、溶湯内のさらに
微粒な不純物をセラミックフィルター22bによって濾
過する作用を有している。セラミックフィルター22b
の外周は、連通通路32aの壁部に嵌入されるようにな
っており、フィルター保持部22aの上方は、溶湯液面
より突出しており、炉壁部10iに保持されている。従
ってフィルターを交換する際には、溶湯を保持層内から
除去することなく、汲み出し口カバー24を開き、フィ
ルター保持部22aの上方を引き出すことにより、交換
することが可能である。
【0017】第3の保持層33の底部は、連通通路32
a側の底部10eと汲み出し口側の底部10fの2段に
なっており、汲み出し側の底部10fの方が、連通通路
32a側の底部10eよりもさらに高くなっている。汲
み出し口の溶湯液面の上方付近には、液面へ向けてA
r,N2 等の不活性ガスを噴出、被覆する不活性ガス被
覆装置23が設けられており、液面が直接外気と接触す
るのを防止している。
【0018】次に本発明における金属溶湯保持炉の作動
について説明する。炉を設置した初期の段階では、第1
の保持層に投下されたインゴット11をバーナ25によ
って、溶解する。この作業を複数のインゴットに対し連
続的に実施し徐々に溶湯液面が上昇すると、ついには、
第1の保持層31の液面が液面検出用の電極15に達す
る。すると電極15に接続される制御装置(図示せず)
より信号が出力され、その信号に基づいてインゴットの
投入を停止する。
【0019】溶湯が所定の液面まで達した状態で、浸漬
式バーナ20により、溶湯を所望の温度(約650°C
〜750°C)となるよう、加熱制御を行う。通常は、
この浸漬式バーナ20のみによって溶湯の加熱制御を行
うが、作業者等が休日等により炉の監視を行うことが出
来ない場合、バーナを作動状態のままにしておくことは
危険性があるので、そのような場合は、浸漬式バーナ2
0の作動を停止し、浸漬型電気ヒータ21により過熱制
御すれば、より安全性が高まるとともに炉を止めること
なく連続して可動させることができ、エネルギーの省力
化も計ることが出来る。
【0020】また、攪拌器18により、溶湯を攪拌する
とともに、不活性ガスを溶湯内に噴出し、溶湯内に混入
している酸化物、水素ガスを上方へ浮上させる。この
時、溶湯は、天井炉壁部34の傾斜壁面10hに浸漬し
ているため、浮上した汚染物は、その傾斜に沿って、第
1保持層31の液面へ向けて集積される。この液面へ集
積された汚染物は、後述する汚染物除去装置40によ
り、炉の外へ排出除去される。
【0021】一方、第2の保持層において攪拌器18に
より汚染物が分離された溶湯は、フィルター22のセラ
ミックフィルター22bによりさらに微粒な不純物を濾
過し、第3の保持層33へと導かれる。従来からフィル
タを保持炉内に入れることは、一般的に知られている
が、溶湯中の酸化物の量が多いと、短時間で目詰まりを
生じ実用化が困難であったが、上記実施例のように事前
にある程度酸化物を除去した上でフィルタによる濾過を
行うような構成とすれば、そのような問題は生じない。
【0022】第3の保持層33の底部は、10eと、1
0fの2段になっているため、さらに万がいちフィルタ
22を通過した汚染物は、より深い底部10eへ沈降す
るため、汲み出し側は、さらに純度の高い溶湯が導かれ
ることとなる。そして、鋳造に際し、汲み出し口より溶
湯を汲み出す際には、汲み出し口カバー24を開口し
て、より高い底部10fを有する保持層部分より溶湯を
汲み出す。汲み出し口カバー24が開放されている間、
不活性ガス被覆装置23より、汲み出し口付近へ不活性
ガスが噴出される。そのため、その液面は、不活性ガス
により外気との接触が遮断され、溶湯の酸化を防ぐ。
【0023】汲み出しが終了すると、汲み出し口カバー
24は閉じて、汲み出し口付近の液面が外気と接触する
のを防ぐ。溶湯がいったん汲み出されると、第1の保持
層31の液面16も、当然低下する。そして電極15か
ら液面16が離れることにより、信号が出力され、その
信号に応じて、必要なだけ、順次インゴットがコンベア
12により搬入口30へ搬送され、シリンダ13により
投入される。従って、地上に近い位置にあるキャリアに
インゴット11を搭載しておけば、コンベア12によっ
て、上方の投入口30へ自動的に搬送することができる
ので、溶湯の量を常にほぼ一定に保つことが可能とな
り、そのため溶湯の液面揺動がほとんどなくなるため、
温度変化も低減され、温度調節用の浸漬式バーナ、浸漬
式電気ヒータ等の容量も小さくすることが可能となり、
省エネルギー効果が高い。
【0024】第1の保持層に投入されたインゴットは第
1の保持層の底部10aに沈下し、そこで、溶湯の熱及
び浸漬式バーナ20の熱量を受けて溶解する。インゴッ
トが沈下する第1の保持層31の底部10aは、第2の
保持層32の底部10cよりも高く、また、隆起部10
bが形成されているため、インゴットに含まれる大まか
な汚染物は、底部10aに沈降し、第2の保持層32へ
流入することを防いでいる。
【0025】このようにして、複数の保持層を設けて段
階的に汚染物を除去して、より純度の高い溶湯を供給す
ることが可能である。図4には図6に示すような従来の
保持炉と図2に示す本発明における保持炉との溶湯内の
酸化物の発生量の違いを示しており、本発明における保
持炉の方が酸化物の発生が大幅に低減することがわか
る。
【0026】また、図5には、溶湯内のガスの発生量の
違いを示す。ガスの発生量に関しても、同様に本発明に
おける保持炉の方が発生量が少ない。次に液面16に集
積された酸化物等の汚染物を除去する汚染物除去装置4
0とインゴット以外の材料、例えば、鋳造時に製品以外
の余剰となったリターン材料を投入するためのリターン
材料投入装置50の構造について説明する。
【0027】図3は、汚染物除去装置40及びリターン
材料投入装置50を示す図2におけるA−A断面図であ
る。汚染物除去装置40は、屈曲可能で巻き込み、巻き
だし可能な板バネの先端部に掻き出し部41を設けた構
成を有しており、板バネがドラム40内に巻き込まれる
構成となっている。ドラム47は、支持部48により、
地上より支持されており、さらにドラム47を揺動する
シリンダ42が設けられている。
【0028】保持炉本体10には、掻き出し部41が搬
入されるための搬入口46が設けられており、その開口
部には、開閉ドア45が設けられ、必要に応じてシリン
ダ43により、上下に開閉駆動される。掻き出し部41
は通常搬入口46の開口部付近で保持炉本体10の外に
待機しており、その下方には、掻き出した汚染物を集積
するバケット44が設けられている。
【0029】汚染物除去装置40は以上のような構成を
有するので、汚染物を掻き出す際には、まず、シリンダ
43により開閉ドア45を上方へ移動し、搬入口46を
大気に開放するとともに、ドラム47に連結された揺動
シリンダ41を駆動して、ドラム47を上方へ揺動させ
る。その状態で、ドラム47は、巻き込んでいた板バネ
部を排出する方向に駆動して、掻き出し部41を第1の
保持層32の上方空間部へ向けて挿入していく。板バネ
部の排出が終了して、掻き出し部41が、第1保持層3
2のほぼ最先端まで移動すると、揺動シリンダ42を引
き込んで、掻き出し部41をほぼ水平の状態に保つ。こ
れにより掻き出し部41の先端が第1保持層32の液面
16に浸水し、その状態でドラム47により掻き出し部
41の板バネ部を巻き込むことにより、その先端部が液
面16をすくいながら搬入口46側へと移動する。そし
て掻き出し部41の先端部に堆積した汚染物は、掻き出
し部41の移動とともに搬入口46の下面を摺動しつ
つ、バケット44に落とし込まれる。この一連の作業
は、定期的に行われるもので、たとえば、タイマー等を
有する制御装置によって、自動的に一定時間ごとに作動
して、掻き出すようにすることができる。
【0030】リターン材料投入装置50は、汚染物除去
装置40と対照的な位置に配置されており、リターン材
料を搬入口55に搬入するためのコンベア52が、保持
炉本体10に隣接して設置されている。コンベア52に
は、材料を搭載するためのキャリア51が設けられてお
り、コンベア52の駆動により、下方より、搬入口55
に向けて搬送移動するような構成となっている。
【0031】搬入口55にはその開口部を開閉する開閉
ドア55が設けられており、開閉ドア駆動用シリンダ5
3によって上下に開閉駆動する。リターン材料投入装置
50は、以上のような構成を有するのでリターン材料を
投入する際には、地上に近い位置に待機しているキャリ
ア51にリターン材料を搭載し、コンベア52を駆動す
るとともにシリンダ53により開閉ドア54を上方に駆
動し、搬入口55を大気に開放する。キャリア51は、
コンベア52により上方へ移動するとともに、搬入口付
近に達したら、キャリアが反転し、搬入口55に向けて
キャリア51に搭載されたリターン材料が放出される。
放出されたリターン材料は搬入口55の下面の傾斜に沿
って第1の保持層32の溶湯内に投入される。投入後
は、キャリア51をもとの地上付近の待機位置までコン
ベア51によって移動駆動し、また開閉ドア55をシリ
ンダ53により、元の閉塞位置になるよう下方へ移動さ
せる。このような作動からリターン材料投入装置は、必
要に応じて適宜リターン材料を投入することが出来る。
また、投入時以外は、搬入口が大気に触れるないよう開
閉ドアを設けたので、溶湯の大気との接触による酸化
や、不純物の混入を最小限に抑えることができる。
【0032】(その他の実施例)上記実施例において
は、浸漬式バーナ及び浸漬式電気ヒータを第2の保持層
33内に設けたが、これに限らず、第1の保持層32、
第3の保持層33等に設けてもよい。特に、第3の保持
層34に付加的に加熱用バーナもしくはヒータを設け
て、汲み出される溶湯の温度を一定となるように微調整
するような構成とすることも可能である。その場合第3
の保持層34は、第2の保持層33に比べてその溶湯保
持容量も小さいため、温度の微調整に適している。
【0033】
【効果】以上述べたように、本発明においては、金属を
所定の溶湯状態に保持する金属溶湯保持炉において、溶
湯保持される前記金属溶湯の液面を前記炉の天井部に浸
漬させるとともに、前記天井部を傾斜させる構成とした
から、溶湯は、大気に接触する部分が縮小され、溶湯の
酸化を抑制することができるとともに、天井部へ浮上し
た酸化物等の汚染物は天井部の傾斜に沿って集積される
ため、汚染物の除去が容易となり、溶湯の品質を向上さ
せることが出来る。また、溶湯の大気への接触が縮小さ
れたことから熱エネルギーの放出も低減することが出
来、省エネルギーを実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における金属溶湯保持炉の構成を示す断
面図。
【図2】さらに自動化のための装置を付加した本発明に
おける金属溶湯保持炉の断面図。
【図3】図2の金属溶湯保持炉のA−A断面図。
【図4】溶湯内の酸化物の発生量を比較した図。
【図5】溶湯内のガス発生量を比較した図。
【図6】従来の金属溶湯保持炉の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 傾斜天井部 3 過熱ヒータ 5 攪拌器 6 溝 8 保持炉 10 保持炉本体 10h 傾斜壁面 18 攪拌器 20 浸漬式バーナ 21 浸漬式電気ヒータ 22 汲み出し口カバー 23 不活性ガス被覆装置 24 フィルタ 31 第1の保持層 32 第2の保持層 33 第3の保持層 34 天井炉壁部 40 汚染物除去装置 41 掻き出し部 44 バケット 50 リターン材料投入装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 博己 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 星野 昌彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 吉川 澄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属を所定の溶湯状態に保持する金属溶湯
    保持炉において、保持される前記金属溶湯に浸漬し、か
    つ傾斜する天井部を設けたことを特徴とする金属溶湯保
    持炉
  2. 【請求項2】前記金属溶湯を溶湯保持する加熱手段は、
    前記金属溶湯中に浸漬する加熱手段であることを特徴と
    する請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  3. 【請求項3】前記加熱手段は、浸漬式バーナもしくはヒ
    ータであることを特徴とする請求項2記載の金属溶湯保
    持炉。
  4. 【請求項4】金属を所定の溶解状態に保持する金属溶湯
    保持炉において、くみ出しもしくは材料投入等の開口部
    に不活性ガスを溶湯液面に噴出する不活性ガス噴出手段
    を設けたことを特徴とする金属溶湯保持炉。
  5. 【請求項5】前記開口部には、大気に対し開閉する開閉
    手段が設けられていることを特徴とする請求項4記載の
    金属溶湯保持炉。
  6. 【請求項6】前記金属溶湯中に不活性ガスを吹き込みす
    る不活性ガス吹き込み手段を設けたことを特徴とする請
    求項1記載の金属溶湯保持炉。
  7. 【請求項7】前記金属溶湯を攪拌する攪拌手段を設けた
    事を特徴とする請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  8. 【請求項8】前記くみ出し側の金属溶湯中に不純物を除
    去するフィルタを設けたことを特徴とする請求項1記載
    の金属溶湯保持炉。
  9. 【請求項9】溶解前の材料を前記保持炉に投入する材料
    投入手段と、前記材料を溶解する溶解手段が設けられて
    いることを特徴とする請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  10. 【請求項10】前記天井部は、材料投入口側の開口部に
    向けて上方向に傾斜することを特徴とする請求項1記載
    の金属溶湯保持炉。
  11. 【請求項11】前記材料投入口側の開口部の液面を検出
    する検出手段を設け、前記検出手段の信号に応じてイン
    ゴットを投入するインゴット投入装置を設けたことを特
    徴とする請求項10記載の金属溶湯保持炉。
  12. 【請求項12】前記材料投入口側の開口部の液面に集積
    した汚染物を除去する汚染物除去手段を設けたことを特
    徴とする請求項11記載の金属溶湯保持炉。
  13. 【請求項13】リターン材料を投入するリターン材料投
    入装置を設けたことを特徴とする請求項11または請求
    項12に記載の金属溶湯保持炉。
  14. 【請求項14】前記金属溶湯が保持される保持層は、深
    さの異なる複数の保持層からなることを特徴とする請求
    項1記載の金属溶湯保持炉。
  15. 【請求項15】金属溶湯を保持する少なくとも2つの保
    持層から成る金属溶湯保持炉において、インゴットが投
    入される第1の保持層の底部は、第2の保持層よりも高
    く、かつ第1の保持層の底部と第2の保持層の底部との
    間に隆起部を設けたことを特徴とする金属溶湯保持炉。
  16. 【請求項16】前記第2の保持層に隣接して第3の保持
    層を設け、前記第2の保持層と前記第3の保持層との間
    に隔壁を設け、前記第2の保持層の底部付近に第3の保
    持層に向けて連通する通路を設けた事を特徴とする請求
    項15記載の金属溶湯保持炉。
  17. 【請求項17】前記通路にフィルタを設けたことを特徴
    とする請求項15記載の金属溶湯保持炉。
  18. 【請求項18】前記第3の保持層の上部には汲み出し口
    が設けられるとともに、前記汲み出し口を開閉する開閉
    手段を設けたことを特徴とする請求項17記載の金属溶
    湯保持炉。
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