JP3628040B2 - 金属溶湯保持炉 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、金属を溶湯状態に保持する金属溶湯保持炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6に従来の金属溶湯保持炉の模式的断面図を示す。保持炉本体68内には、金属溶湯が保持される空間を有しており、本体上方の壁に設けられたインゴット投入口62より炉内にインゴットが投入され、炉内の天井壁部に設けられた加熱ヒータ63により加熱溶解され、溶湯が所定の温度に維持される。ヒータ63は、溶湯には直接接触しないよう、溶湯の液面がヒータ63と距離をおいている。そのため溶湯液面はほぼ水平に保たれる。また、溶湯の汲み出しにより溶湯面が上下し、炉と溶湯面との間に空気層が介在する。また、溶湯を攪拌するとともに先端部より不活性ガスを噴出する所謂バブリングガスを噴出する攪拌器65を設けて、溶湯内に含まれる水素ガスの低減を計っている。
【0003】
酸化物等の汚染物がある程度分離された溶湯は、炉内の隔壁をぬって、くみ出し側開口部へ向けて流入し、くみ出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の炉の場合、金属溶湯から発生する酸化物は、人手による掻き出し作業等によって行われており、その作業は非常に煩雑であり、またそれらによる除去は不十分であったため、酸化物等の汚染物が鋳造品に混入する場合があり、鋳造品の品質の低下を招いていた。また、加熱ヒータは、溶湯を間接的に加熱していたため、熱エネルギーのロスもあり、効率的ではなかった。
【0005】
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、より不純物の少ない金属溶湯を供給でき、しかもより効率的な金属溶湯炉を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、金属を所定の溶湯状態に保持する金属溶湯保持炉において、溶解保持される前記金属溶湯の液面を前記炉の天井部に浸漬させるとともに、前記天井部を傾斜させるという技術的手段を採用するものである。
【0007】
【作用】
本発明によれば、保持炉内の溶湯の液面は、天井部に浸漬し、しかも液面上方に浮上した不純物は、天井の傾斜に沿って、その上方へ集積される。また、傾斜天井で溶湯液面との空間がないため、溶湯の熱エネルギーの放出が抑制される。
【0008】
【実施例】
以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明における金属溶湯保持炉の断面図である。セラミック系の材質より成る保持炉8には、溶湯を保持するための空間が形成されており、図中右側上方に開口する溝6からは、インゴットが供給されるとともに、酸化物等の汚染物が掻き出されるようになっている。炉の中央部上方には、下面に傾斜状の壁面を有するシリマナイト質等の材質により形成される傾斜天井部1があり、溶湯にその傾斜壁面部が浸漬している。さらに溶湯を加熱するための加熱ヒータ3が、溶湯内に浸漬している。加熱ヒータ3の外壁は、Si質により形成されている。また、溶湯内の不純物を分離するための攪拌器5が同様に溶湯内に浸漬しており、溶湯を攪拌するとともに、先端部より不活性ガスを噴出し、溶湯中に含まれる脱水素ガス作用を引き起こしている。そのため、不活性ガス及び攪拌器5の攪拌作用により浮上した酸化物及び水素ガス等は、炉の天井部の傾斜面に沿って溝6に向けて集積され、定期的に掻き出される。従って汚染物は汲み出し口4とは反対の方向へ流れ掻き出されるため、汲み出し口4へは、汚染物の含まれない良質な溶湯が集積されることとなる。
【0009】
次に、汚染物掻き出し等の自動化の装置を備えた金属溶湯炉の構造について、図2及び図3に基づいて説明する。図2及び図3に示す金属溶湯炉は、アルミニュムのインゴットを溶解し、約650°C〜750°Cの溶湯温度に一定に保つ溶湯保持炉であり、1時間当たり約150Kgの溶解能力があり、約1600Kgの溶湯を保持する能力がある。
【0010】
保持炉本体10は、セラミック系の材質により形成されており、内部に金属溶湯を保持し得る異なる深さを有する複数の保持層31、32、33が形成されている。
第1の保持層31の上方にはAlインゴット11が投入される投入口30が設けられており、インゴット11が第1の保持層31に向けて滑り込むような傾斜面10gが形成されている。また、投入口30が第1の保持層31の上方に向けて開口する部分には開閉壁14が設けられており、インゴット投下用シリンダ26によって、開閉壁14が上下方向に開閉駆動される。インゴット11を投入しない場合は、投入口30は開閉壁14によって閉塞されており、溶湯が外気と接触して酸化したり、不純物が混入したりするのを防いでいる。
【0011】
図2に示すようにインゴット11は、傾斜面10g上に複数隣接した形で配置されており、その最左端に設けられたインゴット投入用シリンダ13により、順次インゴット11を保持層に向けて押し出すことにより、その最先端にあるインゴットが第1の保持層31に投下される。
投入口30には、外部からインゴット11をシリンダ13の前面に搬送する為のインゴットコンベア12が設けられている。インゴットコンベア12は、外周に複数のインゴットを搭載するキャリア12aが設けられ、コンベアの駆動とともにコンベア外周を移動する。インゴットコンベア12は、その長手方向を上下方向に設置し、キャリアが上方へ移動する部分を利用して、シリンダ13の前面へインゴット11を搬送する。
【0012】
第1の保持層31の上方には、バーナ25が設けられており、初期の段階において第1の保持層に投下されたインゴット11に向けて火炎を放出し、溶解する。投入口30の上方には煙突35が設けられており、インゴット溶解時の熱を外部へ排出する。
第1の保持層31の溶湯液面部16には、その液面高さを検出するための電極15が設けられている。
【0013】
第1の保持層と第2の保持層とが連通する底部付近には、第1の保持層よりやや高い隆起部10bが形成されている。
第2の保持層32は第1の保持層31の底部10aよりも深い底部10cを有しており、その上方の天井炉壁部34を貫通して攪拌器18が挿入されている。
攪拌器18の上方には、攪拌器18を回転駆動させるためのモータ19が設けられており、一定の速度で、また適宜溶湯を攪拌するよう駆動制御される。さらに、攪拌器18の先端部には、溶湯内の脱水素ガス作用を引き起こすためのAr,N等の不活性ガスが噴出する孔が設けられており、不活性ガスは、炉の外部より攪拌器18の軸内に設けられた通路に導かれ、先端部の孔より噴出される。
【0014】
溶湯を加熱するための浸漬式バーナ20が、天井炉壁部34を貫通して、第2の保持層32に向けて挿入されている。また溶湯の補助加熱用として、浸漬式電気ヒータ21が、浸漬式バーナ20と同様、第2の保持層に向けて挿入されている。
天井炉壁部34の下面に相当する傾斜壁面10hは、第1保持層の液面16に向けて高くなるように傾斜しており、かつこの傾斜壁面10hは全域にわたり、溶湯に浸漬している。
【0015】
第2の保持層32と第3の保持層33との間には、隔壁17が設けられており、第2の保持層32の底部10c付近にまで延設されており、従って第2の保持層32と第3の保持層33とは、第2の保持層32の底部10cの付近でのみ連通する連通通路32aによって連通されている。
第3の保持層33の上方は、汲み出し口になっており、この汲み出し口には、溶湯の外気との接触を最小限に抑えるための、汲み出し口開閉カバー24が設けられており、図示しない駆動装置により、開閉駆動される。
【0016】
また、連通通路32aにはフィルター22が挿入されており、第2の保持層32に保持される溶湯は、このフィルター22を通過して第3の保持層33へ流入される。フィルター22は、中空円筒状のフィルター保持部22aと、その先端に固着されたプレート状のセラミックフィルター22bからなり、溶湯内のさらに微粒な不純物をセラミックフィルター22bによって濾過する作用を有している。セラミックフィルター22bの外周は、連通通路32aの壁部に嵌入されるようになっており、フィルター保持部22aの上方は、溶湯液面より突出しており、炉壁部10iに保持されている。従ってフィルターを交換する際には、溶湯を保持層内から除去することなく、汲み出し口カバー24を開き、フィルター保持部22aの上方を引き出すことにより、交換することが可能である。
【0017】
第3の保持層33の底部は、連通通路32a側の底部10eと汲み出し口側の底部10fの2段になっており、汲み出し側の底部10fの方が、連通通路32a側の底部10eよりもさらに高くなっている。
汲み出し口の溶湯液面の上方付近には、液面へ向けてAr,N等の不活性ガスを噴出、被覆する不活性ガス被覆装置23が設けられており、液面が直接外気と接触するのを防止している。
【0018】
次に本発明における金属溶湯保持炉の作動について説明する。
炉を設置した初期の段階では、第1の保持層に投下されたインゴット11をバーナ25によって、溶解する。この作業を複数のインゴットに対し連続的に実施し徐々に溶湯液面が上昇すると、ついには、第1の保持層31の液面が液面検出用の電極15に達する。すると電極15に接続される制御装置(図示せず)より信号が出力され、その信号に基づいてインゴットの投入を停止する。
【0019】
溶湯が所定の液面まで達した状態で、浸漬式バーナ20により、溶湯を所望の温度(約650°C〜750°C)となるよう、加熱制御を行う。
通常は、この浸漬式バーナ20のみによって溶湯の加熱制御を行うが、作業者等が休日等により炉の監視を行うことが出来ない場合、バーナを作動状態のままにしておくことは危険性があるので、そのような場合は、浸漬式バーナ20の作動を停止し、浸漬型電気ヒータ21により過熱制御すれば、より安全性が高まるとともに炉を止めることなく連続して可動させることができ、エネルギーの省力化も計ることが出来る。
【0020】
また、攪拌器18により、溶湯を攪拌するとともに、不活性ガスを溶湯内に噴出し、溶湯内に混入している酸化物、水素ガスを上方へ浮上させる。この時、溶湯は、天井炉壁部34の傾斜壁面10hに浸漬しているため、浮上した汚染物は、その傾斜に沿って、第1保持層31の液面へ向けて集積される。この液面へ集積された汚染物は、後述する汚染物除去装置40により、炉の外へ排出除去される。
【0021】
一方、第2の保持層において攪拌器18により汚染物が分離された溶湯は、フィルター22のセラミックフィルター22bによりさらに微粒な不純物を濾過し、第3の保持層33へと導かれる。従来からフィルタを保持炉内に入れることは、一般的に知られているが、溶湯中の酸化物の量が多いと、短時間で目詰まりを生じ実用化が困難であったが、上記実施例のように事前にある程度酸化物を除去した上でフィルタによる濾過を行うような構成とすれば、そのような問題は生じない。
【0022】
第3の保持層33の底部は、10eと、10fの2段になっているため、さらに万がいちフィルタ22を通過した汚染物は、より深い底部10eへ沈降するため、汲み出し側は、さらに純度の高い溶湯が導かれることとなる。そして、鋳造に際し、汲み出し口より溶湯を汲み出す際には、汲み出し口カバー24を開口して、より高い底部10fを有する保持層部分より溶湯を汲み出す。汲み出し口カバー24が開放されている間、不活性ガス被覆装置23より、汲み出し口付近へ不活性ガスが噴出される。そのため、その液面は、不活性ガスにより外気との接触が遮断され、溶湯の酸化を防ぐ。
【0023】
汲み出しが終了すると、汲み出し口カバー24は閉じて、汲み出し口付近の液面が外気と接触するのを防ぐ。
溶湯がいったん汲み出されると、第1の保持層31の液面16も、当然低下する。そして電極15から液面16が離れることにより、信号が出力され、その信号に応じて、必要なだけ、順次インゴットがコンベア12により搬入口30へ搬送され、シリンダ13により投入される。従って、地上に近い位置にあるキャリアにインゴット11を搭載しておけば、コンベア12によって、上方の投入口30へ自動的に搬送することができるので、溶湯の量を常にほぼ一定に保つことが可能となり、そのため溶湯の液面揺動がほとんどなくなるため、温度変化も低減され、温度調節用の浸漬式バーナ、浸漬式電気ヒータ等の容量も小さくすることが可能となり、省エネルギー効果が高い。
【0024】
第1の保持層に投入されたインゴットは第1の保持層の底部10aに沈下し、そこで、溶湯の熱及び浸漬式バーナ20の熱量を受けて溶解する。インゴットが沈下する第1の保持層31の底部10aは、第2の保持層32の底部10cよりも高く、また、隆起部10bが形成されているため、インゴットに含まれる大まかな汚染物は、底部10aに沈降し、第2の保持層32へ流入することを防いでいる。
【0025】
このようにして、複数の保持層を設けて段階的に汚染物を除去して、より純度の高い溶湯を供給することが可能である。
図4には図6に示すような従来の保持炉と図2に示す本発明における保持炉との溶湯内の酸化物の発生量の違いを示しており、本発明における保持炉の方が酸化物の発生が大幅に低減することがわかる。
【0026】
また、図5には、溶湯内のガスの発生量の違いを示す。ガスの発生量に関しても、同様に本発明における保持炉の方が発生量が少ない。
次に液面16に集積された酸化物等の汚染物を除去する汚染物除去装置40とインゴット以外の材料、例えば、鋳造時に製品以外の余剰となったリターン材料を投入するためのリターン材料投入装置50の構造について説明する。
【0027】
図3は、汚染物除去装置40及びリターン材料投入装置50を示す図2におけるA−A断面図である。
汚染物除去装置40は、屈曲可能で巻き込み、巻きだし可能な板バネの先端部に掻き出し部41を設けた構成を有しており、板バネがドラム40内に巻き込まれる構成となっている。ドラム47は、支持部48により、地上より支持されており、さらにドラム47を揺動するシリンダ42が設けられている。
【0028】
保持炉本体10には、掻き出し部41が搬入されるための搬入口46が設けられており、その開口部には、開閉ドア45が設けられ、必要に応じてシリンダ43により、上下に開閉駆動される。
掻き出し部41は通常搬入口46の開口部付近で保持炉本体10の外に待機しており、その下方には、掻き出した汚染物を集積するバケット44が設けられている。
【0029】
汚染物除去装置40は以上のような構成を有するので、汚染物を掻き出す際には、まず、シリンダ43により開閉ドア45を上方へ移動し、搬入口46を大気に開放するとともに、ドラム47に連結された揺動シリンダ41を駆動して、ドラム47を上方へ揺動させる。その状態で、ドラム47は、巻き込んでいた板バネ部を排出する方向に駆動して、掻き出し部41を第1の保持層32の上方空間部へ向けて挿入していく。板バネ部の排出が終了して、掻き出し部41が、第1保持層32のほぼ最先端まで移動すると、揺動シリンダ42を引き込んで、掻き出し部41をほぼ水平の状態に保つ。これにより掻き出し部41の先端が第1保持層32の液面16に浸水し、その状態でドラム47により掻き出し部41の板バネ部を巻き込むことにより、その先端部が液面16をすくいながら搬入口46側へと移動する。そして掻き出し部41の先端部に堆積した汚染物は、掻き出し部41の移動とともに搬入口46の下面を摺動しつつ、バケット44に落とし込まれる。この一連の作業は、定期的に行われるもので、たとえば、タイマー等を有する制御装置によって、自動的に一定時間ごとに作動して、掻き出すようにすることができる。
【0030】
リターン材料投入装置50は、汚染物除去装置40と対照的な位置に配置されており、リターン材料を搬入口55に搬入するためのコンベア52が、保持炉本体10に隣接して設置されている。コンベア52には、材料を搭載するためのキャリア51が設けられており、コンベア52の駆動により、下方より、搬入口55に向けて搬送移動するような構成となっている。
【0031】
搬入口55にはその開口部を開閉する開閉ドア55が設けられており、開閉ドア駆動用シリンダ53によって上下に開閉駆動する。
リターン材料投入装置50は、以上のような構成を有するのでリターン材料を投入する際には、地上に近い位置に待機しているキャリア51にリターン材料を搭載し、コンベア52を駆動するとともにシリンダ53により開閉ドア54を上方に駆動し、搬入口55を大気に開放する。キャリア51は、コンベア52により上方へ移動するとともに、搬入口付近に達したら、キャリアが反転し、搬入口55に向けてキャリア51に搭載されたリターン材料が放出される。放出されたリターン材料は搬入口55の下面の傾斜に沿って第1の保持層32の溶湯内に投入される。投入後は、キャリア51をもとの地上付近の待機位置までコンベア51によって移動駆動し、また開閉ドア55をシリンダ53により、元の閉塞位置になるよう下方へ移動させる。このような作動からリターン材料投入装置は、必要に応じて適宜リターン材料を投入することが出来る。また、投入時以外は、搬入口が大気に触れるないよう開閉ドアを設けたので、溶湯の大気との接触による酸化や、不純物の混入を最小限に抑えることができる。
【0032】
(その他の実施例)
上記実施例においては、浸漬式バーナ及び浸漬式電気ヒータを第2の保持層33内に設けたが、これに限らず、第1の保持層32、第3の保持層33等に設けてもよい。特に、第3の保持層34に付加的に加熱用バーナもしくはヒータを設けて、汲み出される溶湯の温度を一定となるように微調整するような構成とすることも可能である。その場合第3の保持層34は、第2の保持層33に比べてその溶湯保持容量も小さいため、温度の微調整に適している。
【0033】
【効果】
以上述べたように、本発明においては、金属を所定の溶湯状態に保持する金属溶湯保持炉において、溶湯保持される前記金属溶湯の液面を前記炉の天井部に浸漬させるとともに、前記天井部を傾斜させる構成としたから、溶湯は、大気に接触する部分が縮小され、溶湯の酸化を抑制することができるとともに、天井部へ浮上した酸化物等の汚染物は天井部の傾斜に沿って集積されるため、汚染物の除去が容易となり、溶湯の品質を向上させることが出来る。また、溶湯の大気への接触が縮小されたことから熱エネルギーの放出も低減することが出来、省エネルギーを実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における金属溶湯保持炉の構成を示す断面図。
【図2】さらに自動化のための装置を付加した本発明における金属溶湯保持炉の断面図。
【図3】図2の金属溶湯保持炉のA−A断面図。
【図4】溶湯内の酸化物の発生量を比較した図。
【図5】溶湯内のガス発生量を比較した図。
【図6】従来の金属溶湯保持炉の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 傾斜天井部
3 過熱ヒータ
5 攪拌器
6 溝
8 保持炉
10 保持炉本体
10h 傾斜壁面
18 攪拌器
20 浸漬式バーナ
21 浸漬式電気ヒータ
22 汲み出し口カバー
23 不活性ガス被覆装置
24 フィルタ
31 第1の保持層
32 第2の保持層
33 第3の保持層
34 天井炉壁部
40 汚染物除去装置
41 掻き出し部
44 バケット
50 リターン材料投入装置

Claims (18)

  1. 金属を所定の溶湯状態に保持する金属溶湯保持炉において、保持される前記金属溶湯に浸漬し、かつ傾斜する天井部を設けたことを特徴とする金属溶湯保持炉
  2. 前記金属溶湯を溶湯保持する加熱手段は、前記金属溶湯中に浸漬する加熱手段であることを特徴とする請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  3. 前記加熱手段は、浸漬式バーナもしくはヒータであることを特徴とする請求項2記載の金属溶湯保持炉。
  4. さらに、くみ出しもしくは材料投入等の開口部に不活性ガスを溶湯液面に噴出する不活性ガス噴出手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の金属溶湯保持炉。
  5. 前記開口部には、大気に対し開閉する開閉手段が設けられていることを特徴とする請求項4記載の金属溶湯保持炉。
  6. 前記金属溶湯中に不活性ガスを吹き込みする不活性ガス吹き込み手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  7. 前記金属溶湯を撹拌する撹拌手段を設けた事を特徴とする請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  8. 前記くみ出し側の金属溶湯中に不純物を除去するフィルタを設けたことを特徴とする請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  9. 溶解前の材料を前記保持炉に投入する材料投入手段と、前記材料を溶解する溶解手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  10. 前記天井部は、材料投入口側の開口部に向けて上方向に傾斜することを特徴とする請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  11. 前記材料投入口側の開口部の液面を検出する検出手段を設け、前記検出手段の信号に応じてインゴットを投入するインゴット投入装置を設けたことを特徴とする請求項10記載の金属溶湯保持炉。
  12. 前記材料投入口側の開口部の液面に集積した汚染物を除去する汚染物除去手段を設けたことを特徴とする請求項11記載の金属溶湯保持炉。
  13. リターン材料を投入するリターン材料投入装置を設けたことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の金属溶湯保持炉。
  14. 前記金属溶湯が保持される保持層は、深さの異なる複数の保持層からなることを特徴とする請求項1記載の金属溶湯保持炉。
  15. 前記金属溶湯が保持される保持層は、第1の保持層と、第2の保持層とを有し、インゴットが投入される前記第1の保持層の底部は、前記第2の保持層よりも高く、かつ前記第1の保持層の底部と前記第2の保持層の底部との間に隆起部を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の金属溶湯保持炉。
  16. さらに、前記第2の保持層に隣接して第3の保持層を設け、前記第2の保持層と前記第3の保持層との間に隔壁を設け、前記第2の保持層の底部付近に前記第3の保持層に向けて連通する通路を設けた事を特徴とする請求項15記載の金属溶湯保持炉。
  17. 前記通路にフィルタを設けたことを特徴とする請求項15記載の金属溶湯保持炉。
  18. 前記第3の保持層の上部には汲み出し口が設けられるとともに、前記汲み出し口を開閉する開閉手段を設けたことを特徴とする請求項17記載の金属溶湯保持炉。
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