JPH0771288A - 2サイクル多気筒エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

2サイクル多気筒エンジンの燃料噴射制御装置

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JPH0771288A
JPH0771288A JP21777393A JP21777393A JPH0771288A JP H0771288 A JPH0771288 A JP H0771288A JP 21777393 A JP21777393 A JP 21777393A JP 21777393 A JP21777393 A JP 21777393A JP H0771288 A JPH0771288 A JP H0771288A
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JP
Japan
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crank chamber
cylinder
chamber pressure
fuel injection
sensor
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JP21777393A
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Kimihiro Nonaka
公裕 野中
Hiroaki Otani
弘昭 大谷
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Yamaha Marine Co Ltd
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Sanshin Kogyo KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料噴射量の制御を簡単な構造でしかも正確
に行えるエンジンの燃料噴射制御装置を提供する。 【構成】 集合排気型の2サイクル多気筒エンジンの燃
料噴射制御装置において、所定気筒のクランク室圧を検
出するセンサ34と、該センサ34で検出されたクラン
ク室圧に基づいて燃料の噴射を行うインジェクタ12
と、上記センサ34により検出されたクランク室圧を排
気干渉特性及びエンジン回転数に応じて補正して各気筒
の補正クランク室圧を算出する補正クランク室圧算出手
段(ECU)30と、上記補正クランク室圧に応じて上
記インジェクタによる燃料噴射量を制御する噴射量制御
手段(ECU)30とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クランク室圧を検出し
該クランク室圧に応じて燃料噴射を行う2サイクル多気
筒エンジンにおいて、燃料噴射量の制御を簡単な構造で
しかも正確に行える燃料噴射制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば船外機に用いられる集合排気型の
2サイクル多気筒エンジンにおいて、燃費向上等の観点
から燃料噴射用のインジェクタを備えたものが提案され
ている。そして該インジェクタによる燃料噴射を吸入空
気量に応じて行うために、クランク室圧を検出するため
の圧力センサを設け、該圧力センサにより検出されたク
ランク室圧に基づいて燃料噴射を行うようにしたものも
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記エンジンにおい
て、吸入空気量を正確に求めるには各気筒毎に圧力セン
サを設置する必要が生じる。ところが、これでは圧力セ
ンサの数が多くなりすぎ、吸入空気量の演算処理等構造
が複雑化するという問題が生じる。一方、各気筒を代表
して所定気筒のクランク室圧のみを検出するようにした
場合、実際には各気筒のクランク室圧、ひいては吸入空
気量は気筒毎に異なるのであるから、燃料噴射量の正確
な制御はできない。
【0004】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、燃料噴射量の制御を簡単な構造でしかも正確
に行えるエンジンの燃料噴射制御装置を提供することを
目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る2
サイクル多気筒エンジンの燃料噴射制御装置は、集合排
気型の2サイクル多気筒エンジンの燃料噴射制御装置に
おいて、所定気筒のクランク室圧を検出するセンサと、
該センサで検出されたクランク室圧に基づいて燃料の噴
射を行うインジェクタと、上記センサにより検出された
所定気筒のクランク室圧を各気筒間の排気干渉特性等に
応じて求めた補正係数によって補正して各気筒の補正ク
ランク室圧を算出する補正クランク室圧算出手段と、上
記補正クランク室圧に応じて上記インジェクタによる燃
料噴射量を制御する噴射量制御手段とを備えたことを特
徴としている。また請求項2の発明は、上記補正係数が
エンジン回転数に応じて変化するように設定されている
ことを特徴としている。
【0006】
【作用】本発明によれば、クランク室圧の検出は、各気
筒毎に行うのではなく所定気筒についてのみ行われるの
で、各気筒毎にセンサを設ける必要がなくなり、構造を
簡略化できる。そして、所定気筒について検出されたク
ランク室圧を排気干渉特性等に応じて求めた補正係数に
よって補正し、各気筒の補正クランク室圧を算出すると
ともに、この補正クランク室圧に応じてインジェクタの
燃料噴射量を制御する。これにより、燃料噴射量の制御
を正確に行うことができる。また請求項2の発明によれ
ば、補正係数がエンジン回転数に応じた値となっている
ので、各気筒のクランク室圧ひいては燃料噴射量をより
正確に求めることができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1ないし図7は本発明の一実施例による船
外機用2サイクルエンジンの燃料噴射制御装置を説明す
るための図であり、図1は上記燃料噴射制御装置が採用
された船外機用エンジンの概略構成図、図2は図1の拡
大部分図、図3は図1の拡大部分図、図4は図3の拡大
部分図、図5は上記制御装置による気筒別補正時の制御
フローチャート図、図6は該制御フローにおけるクラン
ク室圧の検出タイミングを説明するための図、図7は上
記制御フローにおける各気筒の補正係数を示す図であ
る。なお、図1において、Fは船首側を、Rは船尾側を
示しており、また同図左下部分は左上部分のA−A断面
を示している。
【0008】これらの図において、1はクランク軸縦置
きV型6気筒2サイクルエンジンの船外機であり、これ
はシリンダブロック2のVバンクをなすように形成され
たシリンダボア3a内にピストン3を摺動自在に挿入配
置し、該ピストン3をコンロッド4でクランク軸5に連
結した構造のものである。なお、A−A断面図中、〜
は気筒番号を示している。上記シリンダブロック2の
合面にはシリンダヘッド6が装着されており、該シリン
ダヘッド6に形成された燃焼凹部内には点火プラグ7が
挿入されている。なお、各点火プラグの点火順序は上記
気筒番号順にクランク角60°毎に行われる。上記シリ
ンダブロック2の反ヘッド側にはクランク室8が設けら
れている。また上記シリンダヘッド6には筒内圧を測定
するための圧力センサ31が装着されている。さらに上
記クランク軸5にはクランク角度(エンジン回転数)を
検出するためのセンサ33が設けられ、クランク室内圧
を測定するための圧力センサ34も設けられている。
【0009】上記クランク室8の側部には吸気通路10
が接続されている。該吸気通路10のクランク室側開口
近傍には、吸気の逆流を防止するためのリードバルブ1
1が配設されている。また上記吸気通路10には該吸気
通路内に燃料を噴射するためのインジェクタ12が装着
されており、該インジェクタ12には高圧燃料供給装置
13が接続されている。なお、インジェクタを各気筒共
通としても良い。この場合は吸気マニホールドの集合部
に設けることとなる。また上記吸気通路10のクランク
室側開口部には吸気温または機関の温度を測定するため
の温度センサ32と、吸気中の湿度を検出する湿度セン
サ38とが設けられている。さらに排気通路26(図
1)には、排気ガス中のO2 濃度を検出するためのO2
センサ35と、背圧を検出するための圧力センサ36と
が設けられている。またエンジン温度を検出するための
温度センサ37が設けられている。
【0010】また上記吸気通路10にはスロットルバル
ブ15が配設されており、該スロットルバルブ15のア
イドル位置は、図2に示すように、全閉位置からα度傾
いた位置に設定されている。この角度αは通常のセッテ
ィング角である2〜3゜よりも大きく、好ましくは15
゜〜20゜近辺に設定される。このようにスロットルバ
ルブ15のアイドル位置を全閉位置と全開位置との間の
略中間開度位置に設定することにより、加速時に必要な
流量及び流速の吸気の流れがアイドル運転時にすでに確
保されていることになる。なおスロットルバルブバルブ
15として孔又は溝等の形成されたものを用いることに
より、該バルブ15を全閉としながら実質的に上記略中
間開度位置に相当させるようにしてもよい。
【0011】また図示していないが、該スロットルバル
ブ15の回動量すなわちスロットルバルブ角度を検出す
るセンサが設けられている。さらに該スロットルバルブ
15にはバルブ面と略直角方向に延びるピックアップバ
ー16が取り付けられている。該ピックアップバー16
の先端には球状の当接部17が設けられている。
【0012】一方、上記スロットルバルブ15の側方に
はカム機構20が設けられている。該カム機構20はカ
ム部材22を有しており、該カム部材22の一端には、
回動自在に支持された支軸21が固定されている。該カ
ム部材22にはピン23を介してアクセルバー24の一
端が取り付けられており、該アクセルバー24の他端は
アクセルに連結されている。またアクセルペダルを踏み
込んでいない状態では、上記カム部材22は実線で示す
アイドル位置に位置しており、上記ピックアップバー1
6先端の当接部17との間に所定の隙間sが形成されて
いる。さらに上記支軸部21には、カム部材22の回動
量を検出するためのカムセンサ(図示せず)が設けられ
ている。
【0013】この構成により、カム部材22は、アクセ
ル操作に連動して回動するとともに、当接部17に当接
するピックアップ位置(図2一点鎖線参照)と、ピック
アップバー16を介してスロットルバルブ15を全開位
置にする全開位置(同図二点鎖線位置参照)とをとり得
るようになっている。そして上記カム部材22が上記ピ
ックアップ位置に到るまでは該カム部材22の回動量に
応じて点火時期が制御される。すなわちアイドル時には
点火時期が遅角側に制御され、これにより吸気流量及び
流速の増加にも拘らずエンジンの燃焼が抑制され、また
加速時にはカム機構の回動量に応じて点火時期が進角側
に制御され、その一方、加速時に必要な吸気の流れはす
でに確保されているので、エンジンの燃焼が促進されて
エンジンを短期間のうちに高速回転させることが可能に
なり、加速性を向上できる。
【0014】また上記クランク室圧測定用の圧力センサ
34は、各気筒を代表して例えば番気筒(図1)のシ
リンダブロック2の下部に設けられている(図3参
照)。該圧力センサ34は、図4に示すように、本体4
1の受圧面となる内側ダイヤフラム42と、エンジン内
に露出する外側ダイヤフラム43とから構成される二重
ダイヤフラム構造を有している。両ダイヤフラム42,
43間にはシリコンオイル44が充填されており、該内
側ダイヤフラム42の取付面にはOリング45が装着さ
れている。またこのような二重構造の圧力センサでは、
周波数特性は外側のダイヤフラムの共振周波数によって
定まるが、本実施例では外側ダイヤフラム43の共振周
波数が1kHZ 以上になるように、該外側ダイヤフラム
43の径D,厚みtを適正な値に設定しているので、汚
れに対して強く、しかも良好な周波数特性を得ることが
できる。
【0015】そして掃気通路9の掃気口9a(図3)に
ついて掃気開口後5゜ないし30゜〜掃気閉口前5゜な
いし30゜までは、上記圧力センサ34の受圧面(すな
わち内側ダイヤフラム42)がピストン3のスカート部
3aで覆われ、該受圧面がクランク室8と連通しないよ
うになっている。これによりバックファイヤ発生時の火
炎が該受圧面に到達するのを防止できるため、該圧力セ
ンサ34の信頼性を向上でき、寿命も向上できる。
【0016】上記エンジン1は制御部としてのECU3
0を備えている。該ECU30内には、エンジン回転数
に基づいてクランク室圧検出時期を決定するためのクラ
ンク室圧検出マップと、該クランク室圧に基づいて仮の
吸入空気量を設定するための仮吸気マップと、各気筒間
の排気干渉特性及びエンジン回転数に応じて各気筒のク
ランク室圧の補正係数を設定するための補正値マップ
と、エンジン回転数に応じて燃料噴射量を決定するため
の燃料噴射マップとが格納されている。
【0017】また該ECU30には、上記筒内圧検出セ
ンサ31,スロットル開度(吸気量)検出センサ,カム
角度検出センサ,吸気温(機関温度)検出センサ32,
クランク角度検出センサ33,クランク室内圧検出セン
サ34,O2 センサ35,背圧検出センサ36,エンジ
ン温度検出センサ37,大気圧検出センサ,及び冷却水
検出センサの各入力信号が入力されている。また該EC
U30の出力信号は、上記点火プラグ7及びインジェク
タ12にそれぞれ入力されている。
【0018】次に上記ECU30による制御動作につい
て、図6及び図7を参照しつつ図5のフローチャートを
用いて説明する。なお、図6において、θsoは掃気口9
a(図3)が開くときのクランク角を、θscは掃気口9
aが閉じるときのクランク角をそれぞれ示しており、P
1はクランク角θsoのときのクランク室圧を、P2はク
ランク角θscのときのクランク室圧を示している。また
A部分は番気筒の排気圧の影響の表れるところを、ま
たB部分は番気筒の排気圧の影響の表れるところをそ
れぞれ示している。この排気圧の影響の生じるクランク
角はエンジン回転数が増大するにつれて図示実線→破線
→一点鎖線と変化する。
【0019】プログラムがスタートすると、図5のステ
ップS1においてエンジン回転数を検出する。次にステ
ップS2において、ステップS1で検出されたエンジン
回転数をパラメータとしてクランク室圧検出マップから
クランク室圧P1,P2の検出時期を読み取る。なお、
排気圧の影響のないクランク角θP2´においてクランク
室圧力P2´を検出することも考えられる。
【0020】次にステップS3では、ステップS2で読
み取られたクランク室圧検出時期においてセンサ34に
より番気筒のクランク室圧P1,P2を検出する。次
にステップS4では、該クランク室圧P1,P2をパラ
メータとして、仮吸気マップから仮の吸入空気量G´を
読み取る。なお、クランク室圧P1,P2に相当する空
気量をそれぞれQ1,Q2とすると、各クランク室に導
入された仮吸入空気量G´は G´=Q1−Q2 となる。
【0021】次にステップS5では、エンジン回転数を
パラメータとして、補正値マップ(図7参照)から各気
筒のクランク室圧の補正係数Kを読み取る。なお、この
ように各気筒について補正係数が必要になるのは、本実
施例のような集合排気型の多気筒2サイクルエンジンに
おいては、各気筒の排気管長の違いによって各気筒への
排気干渉特性が異なり、その結果各気筒への吸入空気量
が異なってくるためである。そして排気管形状が定まれ
ば、各気筒における吸入空気量の違いは予め求めること
ができる。これを試験的に求めると、各気筒の補正係数
Kは図7に示すようになる。ここでは番気筒を基準に
しているため、番気筒及びこれと対向配置された番
気筒については、補正係数Kはエンジン回転数の如何に
拘らず常に一定になる。これに対して、,番気筒に
ついては、エンジン回転数が低いときは補正係数Kは大
きく、逆にエンジン回転数が高いときは補正係数Kは徐
々に小さくなっている。また,番気筒については
,番気筒に比べて補正係数Kの変化はよりなだらか
になっている。このように補正係数が異なるのは、,
番気筒と,番気筒では排気干渉特性が大きく異な
るからである。
【0022】次にステップS6では、上記補正係数Kに
基づいて各気筒の補正吸入空気量すなわち実際の吸入空
気量Gを求める。この場合には、上記補正係数Kに上記
仮吸入空気量G´を掛け合わせ、すなわち G=G´・K よりGが求まる。次にステップS7では、上記吸入空気
量G及びエンジン回転数をパラメータとして、上記燃料
噴射マップから燃料噴射量を読み取る。
【0023】このように本実施例では、クランク室圧の
検出は、各気筒毎にではなく番気筒についてのみ行わ
れるので、各気筒毎にセンサを設ける必要がなくなり、
全体の構造を簡略化できる。そして、番気筒について
検出されたクランク室圧を排気干渉特性,エンジン回転
数に応じて補正し、各気筒の補正クランク室圧を算出す
るとともに、この補正クランク室圧に応じてインジェク
タの燃料噴射量を制御する。これにより、燃料噴射量の
制御を正確に行うことができる。
【0024】なお、上記実施例に示すような2サイクル
エンジンにおいては、その構造上失火が生じる場合があ
り、所定気筒のみのクランク室圧を検出することによっ
ても失火を起こしている気筒を以下の要領によって検出
することができる。排気ポートと掃気ポートが同時に開
口している期間は、他気筒の排気圧力がシリンダー,掃
気通路を通ってクランク室内に入り込む。このため他気
筒排気圧力が入り込むタイミングのクランク室圧値は他
気筒の燃焼状態を示し、失火が生じるとクランク室圧値
は小さくなる。故にクランク室圧値でもって他気筒の失
火判定が可能となる。排気,掃気のオーバーラップ期間
はAT123〜237°であるため排気圧力の伝播時間
ずれを考慮すると、番気筒に圧力センサーを設置した
場合、V6エンジンでは60°ずれた番気筒,120
°ずれた番気筒の失火が判定できる。なお、V4エン
ジンでは90°ずれた番気筒,直列3気筒エンジンで
は120°ずれた番気筒の失火が判定できる。
【0025】上記失火時の燃料噴射量の制御(失火補
正)を行う場合について図8ないし図10を用いて説明
する。図8はこの失火補正の制御フローチャートを、図
9はこの制御フローにおけるしきい値を説明するための
図、図10は上記制御フローにおける失火時の燃料噴射
量を示す図である。またこの場合においては、上記圧力
センサ34をクランク角度が180゜離れた気筒、例え
ば気筒と番気筒に設置するようにする。
【0026】まず図8のステップT1において、エンジ
ン回転数を検出する。次にステップT2においてこのエ
ンジン回転数を所定値とを比較する。この所定値とは低
速回転時のある値に設定される。エンジン回転数が当該
所定値以下であると判断されれば、ステップT3に移行
する。
【0027】ステップT3では、エンジン回転数をパラ
メータとして、クランク室圧検出マップから番,番
気筒の各クランク室圧検出タイミングを読み取る。次に
ステップT4では各クランク室圧を検出する。なお、上
記クランク室圧検出タイミングは、他気筒からの排気ガ
ス圧力による影響が出るタイミングが選択させる。
【0028】次にステップT5では、ステップT4で検
出されたクランク室圧と所定値とを比較する。この所定
値は、図9の実線に示すように予め定められたしきい値
である。なお、図9において、斜線領域Nは失火の生じ
ていないクランク室圧領域を、斜線領域Sは失火の生じ
ているクランク室圧領域を、また領域Mはこれらの間の
マージン領域である。上記クランク室圧Pが領域N内に
あると判断されれば、プログラムはステップT1に戻
り、ステップT1〜ステップT4の処理を繰り返す。ま
た上記クランク室圧Pが領域S内にある(図9)と判断
されればステップT6に移行する。
【0029】クランク室圧が上記領域S内にあるという
ことは対応気筒について失火が生じている場合であり、
上記クランク室圧及びエンジン回転数をパラメータとし
て、失火用マップから各気筒についての燃料噴射量の補
正係数を読み取る。そしてステップT7では、各気筒の
燃料噴射量,燃料噴射時期を読み取る。
【0030】次にステップT8では、上記燃料噴射量に
ステップT6で求めた補正係数を掛けて、補正燃料噴射
量を算出する。なお、この場合には、燃料の噴射開始時
期は失火が生じていない気筒の場合と同様であり、噴射
終了時期を短くする。これにより、失火の生じている気
筒に供給される燃料量が減少して(図10参照)、失火
の生じない正常な運転状態に戻すことが可能になるとと
もに、適正な空燃比に維持することができ、燃費を向上
できる。
【0031】ここで、あるサイクルにおけるクランク室
圧P1,P2から吸気量ひいては燃料噴射量を求めた場
合、これを当該サイクルで全て噴射することは困難であ
る。そのため、従来は上記サイクルで求めた噴射量を次
のサイクルにおいて噴射している。しかしより正確に噴
射量を制御するには、当該サイクルで求めた噴射量を当
該サイクルで噴射するのが望ましい。そこで前サイクル
で求めた噴射量の例えば80%を当該サイクルで噴射し
つつ、当該サイクルで求めた噴射量となるように調整す
る。
【0032】上述の方法を図11について説明する。ま
ず当該サイクルにおいて掃気ポートが閉じ終わったタイ
ミングθscにおける圧力P2を検出し、該圧力P2から
クランク室内空気量Q2を求め、その後掃気ポートが開
き始めるタイミングθsoにおける圧力P1を検出し、該
圧力P1からクランク室内空気量Q1を求め、両者の差
から当該サイクルにおける吸入空気量Qを求め、これか
ら当該サイクルにおける必要な燃料噴射量を求める。
【0033】そして上記燃料噴射にあたっては、上述の
ように前サイクルにおける噴射量の例えば80%を上記
θsc〜θsoの期間に噴射し(図11インジェクタ作動図
の実線部分)、残りの20%は上記θso以降に噴射する
(同作動図の破線部分)。なお、上述の燃料噴射を行う
場合は、図11に示すように、インジェクタ12をクラ
ンク室8に直接噴射できるように配設するのがより望ま
しい。
【0034】なお、上記失火補正をV型4気筒エンジン
について行う場合には、圧力センサを例えば番気筒と
番気筒に設置するようにすればよく、また直列3気筒
エンジンについてはいずれか2つの気筒に設置するよう
にすればよい。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明に係る2サイクル多
気筒エンジンの燃料噴射制御装置によれば、クランク室
圧の検出は所定気筒についてのみ行われるので、各気筒
毎にセンサを設ける必要がなくなり、構造を簡略化でき
る。そして、該クランク室圧を排気干渉特性及びエンジ
ン回転数に応じて補正し、各気筒の補正クランク室圧を
算出するとともに、この補正クランク室圧に応じてイン
ジェクタの燃料噴射量を制御するようにしたので、燃料
噴射量の制御を正確に行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による燃料噴射制御装置が採
用された船外機用2サイクル多気筒エンジンの概略構成
図である。
【図2】図1のスロットルバルブ部分の拡大部分図であ
る。
【図3】図1のピストン部分の拡大部分図である。
【図4】図3の拡大部分図である。
【図5】上記燃料噴射制御装置による制御フローチャー
ト図である。
【図6】上記制御フローにおけるクランク室圧の検出タ
イミングを説明するための図である。
【図7】上記制御フローにおける各気筒の補正係数を示
す図である。
【図8】本発明の他の実施例装置において燃料噴射量の
失火補正を行う場合の制御フローチャート図である。
【図9】上記制御フロー(図8)における失火領域をエ
ンジン回転数とクランク室圧との相関関係で示す図であ
る。
【図10】上記制御フロー(図8)における失火時の燃
料噴射量を説明するための図である。
【図11】上記実施例における燃料噴射方法を示す行程
図である。
【符号の説明】
1 エンジン 12 インジェクタ 30 ECU(補正クランク室圧算出手段,燃料噴射量
制御手段) 34 クランク室圧検出用センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集合排気型の2サイクル多気筒エンジン
    の燃料噴射制御装置において、所定気筒のクランク室圧
    を検出するセンサと、該センサで検出されたクランク室
    圧に基づいて燃料の噴射を行うインジェクタと、上記セ
    ンサにより検出された所定気筒のクランク室圧を各気筒
    間の排気干渉特性等に応じて求めた補正係数によって補
    正して各気筒の補正クランク室圧を算出する補正クラン
    ク室圧算出手段と、上記補正クランク室圧に応じて上記
    インジェクタによる燃料噴射量を制御する噴射量制御手
    段とを備えたことを特徴とする2サイクル多気筒エンジ
    ンの燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記補正係数がエン
    ジン回転数に応じて設定されていることを特徴とする2
    サイクル多気筒エンジンの燃料噴射制御装置。
JP21777393A 1993-09-01 1993-09-01 2サイクル多気筒エンジンの燃料噴射制御装置 Withdrawn JPH0771288A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007192226A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Andreas Stihl Ag & Co Kg 内燃エンジンおよび内燃エンジンの作動方法

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JP2007192226A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Andreas Stihl Ag & Co Kg 内燃エンジンおよび内燃エンジンの作動方法

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