JP4023637B2 - 電子燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸気管内に燃料を噴射するエンジンにおける電子燃料噴射制御の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、4サイクル多気筒エンジンにおいて、各吸気ポートに燃料噴射制御弁を設け、吸気弁の背後に向けて燃料を噴射する方式があり、モータサイクルやレース用エンジンの場合には加速応答性を向上させるために各気筒の吸気管内にそれぞれ独立したスロットル弁を設けている。この方式において、バルブオーバーラップを大きくするように設計し、吸気弁を早めに開きその慣性を利用して多量の混合気を吸入すようにすれば、エンジン高回転時の性能を向上させることができるが、アイドル運転等の低回転時においては、吹き抜けが生じたり排気が戻ってくるという問題や、空吹かしのときにエンジンストールが起きてしまうという問題を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本出願人は、特願平9−142313号において(図1参照)、燃料噴射弁16をスロットル弁15の上流側に設置することにより、スロットル弁15を吸気ポート6側に近づけてスロットル弁15の下流側の容積を減少させる方式を提案している。この方式においては、燃料噴射弁16をスロットル弁15の上流側に設置したために、燃料噴射弁16から吸気弁10までの距離が長くなり、スロットル弁を急開した場合、先ずスロットル開度が変化し続いて殆ど時間的な遅れがなく吸入空気が増大するが、吸気管中の燃料は、吸入空気の増量やスロットル開度変化の増大からベースとなる燃料供給量が増加するものの、一部の燃料は吸気管に付着後、蒸発するため、吸入空気の後追いとなるためA/Fはリーンとなる傾向が、スロットル弁15の下流側に燃料噴射弁16をした場合より顕著となる。
【0004】
そこで、燃料噴射弁16の上流側に空気抑制弁17を設け、スロットル弁15が開くのに遅れて空気通路19を開くことにより、スロットル弁15の開操作過度時におけるエンジンへの吸入空気に時定数をもたせ、過度時におけるA/Fを安定させ、滑らかなトルクの発生を実現するようにしている。
【0005】
この空気抑制弁17は、吸気管13に連通する負圧室17c内の負圧、大気圧室17d内の大気圧、スプリング17fのバネの力のバランスで弁体17eの位置、すなわち空気抑制弁17の開度が定まる。通常は、スロットル弁15が所定開度以上になると、空気抑制弁17の開度は流速の上昇により開側に移動し、1回の燃焼工程につきその位置を中心として所定幅で1往復する。この位置と往復運動及び過度応答時の時定数は、吸気管13内の流速と、弁体17eにあけられた連通孔17gの空気抵抗と、スプリング17fのバネ力と、弁体17eの摺動抵抗と、負圧室17cの体積等により定まる。その結果、多気筒エンジンにおいては、空気抑制弁17の加工精度、組立精度等により、各気筒の空気抑制弁17の動きにバラツキを生じ、従って、スロットル開度ではなく空気抑制弁17により空気の流れが制限されるため、前記バラツキにより各気筒に入る空気量にバラツキを生じてしまう。
【0006】
ところで、エンジンの燃料噴射装置においては、吸気管負圧又はスロットル開度とエンジン回転数によりエンジンの運転状態を検出し、これらにより演算を行い燃料噴射量を決定している。燃料噴射量の決定に吸気管負圧を用いる場合、多気筒エンジンにおける吸気管負圧の検出は、図2に示すように、各吸気管13を連結チューブ20で連結し連結チューブ内には絞りを設け干渉を阻止した上で一つの吸気管負圧センサ21で行い、吸気管負圧センサ21の信号処理においては、各気筒の脈動を除去し運転状態のみを検出するようなフィルタ処理を行っている。
【0007】
図3は、1気筒あたりの吸気管負圧センサ出力を示し、吸気管負圧は、吸入行程で大気圧から急激に圧力Pまで低下し、圧縮行程から排気行程にかけて大気圧に戻るという曲線になっている。
【0008】
図4は、4気筒エンジンにおいて、各吸気管を連結して一つの吸気管負圧センサで検出した場合のセンサ出力を示し、#1気筒、#2気筒、#4気筒、#3気筒の順に吸気管負圧の波形Pfが出力される。エンジン回転数はクランク角センサのパルスをCPUに入力し、その周期(trev)を計測することにより求め、また、クランク角センサのパルスタイミングとカムセンサのパルスタイミングにより各気筒がどの行程にあるかが判別できる。燃料噴射量の演算は、各気筒の噴射パルス出力直前のエンジン運転状態に基づいて行う。例えば、#1気筒の噴射パルスは#4気筒の吸入行程中に行われるため、吸気管負圧センサ信号を大きなフィルタ時定数で処理した後の吸気管負圧の値(t1時の吸気管負圧Ps)とエンジン回転数をパラメータとして、マップを参照し燃料噴射量を決めている。
【0009】
このように燃料噴射量を決める場合、図4の中段に示すように、空気抑制弁が無いか或は空気抑制弁が有ってもその製造上のバラツキが無い場合には、吸気管負圧Psに変動がなく問題はないが、実際には、空気抑制弁には前述したよう製造上のばらつきが有るため、図4の下段に示すように、吸気管負圧Psが変動してしまい燃料噴射量に誤差が生じ、加速応答性や燃費等のエンジン性能が低下するという問題を有している。
【0010】
本発明は、上記問題を解決するものであって、スロットル弁の上流側に順に燃料噴射弁、空気抑制弁を設ける多気筒エンジンであって、空気抑制弁の動きがばらついた場合でも、各気筒毎に適正な燃料量を供給することができ、エンジン性能を向上させることができる電子燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の電子燃料噴射制御装置は、多気筒エンジンの各吸気管に配設されたスロットル弁と、該スロットル弁の上流側に配設された燃料噴射弁と、該燃料噴射弁の上流側に配設された空気抑制弁とを備え、各気筒の吸気管負圧とエンジン回転数により各気筒の燃料噴射量を制御し、エンジンの定常運転時に、各気筒の吸気管負圧より気筒間の吸気管負圧差を求め、各気筒の燃料噴射量演算時には、演算時の所定気筒の吸気管負圧に所定の気筒間の前記吸気管負圧差を加え、所望の気筒の吸気管負圧を予想することを特徴とし、請求項2記載の発明は、請求項1において、上記気筒間の吸気管負圧差は、燃料噴射が行われる気筒と、該気筒の燃料噴射タイミング時に少なくとも1つ前の行程の状態にある気筒間の負圧差であることを特徴とし、請求項3記載の発明は、請求項1または2において、気筒間の吸気管負圧差、吸気管負圧値及びその変化率の少なくとも一つにより空気抑制弁の故障を検知する手段を備えたことを特徴とする。
以上
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明が適用されるエンジンの例を示す断面図である。エンジン1は、例えば4サイクル4気筒5バルブエンジンであり、各気筒には3つの吸気弁と2つの排気弁が設けられている。
【0013】
エンジン1は、シリンダケース2、シリンダヘッド3、ヘッドカバー4を有し、シリンダケース2内にはピストン5が摺動自在に装着され、シリンダヘッド3には吸気ポート6及び排気ポート7が形成されている。シリンダヘッド3にはピストン5に対向して点火プラグ9が設けられ、また、吸気ポート6には吸気弁10が、排気ポート7には排気弁11が設けられ、吸気弁10及び排気弁11は、シリンダヘッド3の上部に配設されたカムシャフト12のカム12aにより開閉駆動される。吸気ポート6には吸気管13、エアクリーナ14が連結されている。エアクリーナ14には、空気取入口14a、フィルタ14b及び各吸気管に接続される吸気取入管14cが設けられている。
【0014】
吸気管13には、下流側から順に、スロットル弁15、燃料噴射弁16及び空気抑制弁17が配設されている。なお、スロットル弁15、燃料噴射弁16及び空気抑制弁17は、各気筒の吸気管にそれぞれ設けられている。燃料噴射弁16はスロットル弁15に可能な限り接近させ、燃料をスロットル弁15の上流側からバルブ面に当てるようにしている。
【0015】
上記構成によれば、燃料噴射弁16をスロットル弁15の上流側に配設することにより、スロットル弁15を吸気ポート6側に近づけることができ、スロットル弁15の下流側の容積を減少させることができる。また、燃料噴射弁16をスロットル弁15に可能な限り接近させるため、吸気管13の限られたスペースに空気抑制弁17を装着することができる。
【0016】
次に、本発明の特徴について説明する。図1において、空気抑制弁17は、ハウジング17a内にダイヤフラム17bにより区画される負圧室17c及び大気圧室17dを有し、ダイヤフラム17bには、吸気管13内に摺動自在にされる弁体17eが連結され、弁体17eはスプリング17fにより図で左方向に付勢されている。弁体17eの先端と負圧室17cは連通孔17gにより連通され、また、大気圧室17dは連通孔17hにより大気に連通されている。弁体17eは矩形状になっており、弁体17eが吸気管13にあたる位置(図で左側)で最低開度の空気通路19が確保され、これによりスロットル弁の所定開度までの最低吸気量を確保している。
【0017】
上記構成からなる空気抑制弁17の作用について説明する。空気抑制弁17は、吸気管13に連通する負圧室17c内の負圧、大気圧室17d内の大気圧、スプリング17fのバネの力のバランスで弁体17eの位置、すなわち空気抑制弁17の開度が定まる。従って、スロットル弁15が低開度にあるときの加速では、スロットル弁15を開けるにつれて、空気通路19の流速が早くなり、吸気管13に連通する負圧室17cの負圧が大きくなり、弁体17eが釣り合い方向に動きだし、空気通路19が開き始める。よって、スロットル弁15が開くのに遅れて負圧室17c内の圧力が減少し、空気抑制弁17が開くことにより、スロットル弁15の開操作過度時におけるエンジンへの吸入空気を、ある時定数をもって遅らせ、過度時におけるA/Fを安定させるようにしている。
【0018】
図5は、本発明の電子燃料噴射制御装置の1実施形態を示す制御系の構成図であり、図1及び図2で説明した4サイクル4気筒エンジン1、点火プラグ9、吸気管13、エアクリーナ14、スロットル弁15、燃料噴射弁16、空気抑制弁17、連結チューブ20、吸気管負圧センサ21が示されている。エンジン1には、カム軸センサ(或る気筒の例えば圧縮上死点を判別する気筒判別センサ)、クランク角センサ(エンジン回転数センサ)、水温センサが設けられている。また、スロットル弁15の開度を検出するスロットルセンサ、エアクリーナ14における吸気温度を検知する吸気温センサ、排気系の酸素濃度を検知する酸素センサ、大気圧を検知する大気圧センサが設けられている。
【0019】
各センサの検出信号は、電子制御装置ECUに伝送され、ここで検出信号はデジタル値に変換され、燃料噴射量、燃料噴射時期及び点火時期を決定するための演算処理が行われ、燃料噴射パルス信号及び点火パルス信号が燃料噴射弁16及び点火プラグ9に出力される。また、電子制御装置ECUには、後述する空気抑制弁17の故障を表示するための表示ランプL1、L2、L3、L4が接続されている。
【0020】
図6及び図7は、本発明の電子燃料噴射制御装置の1実施形態を示す制御フロー図である。前述したように、燃料噴射量の演算は、各気筒の噴射パルス出力直前のエンジン運転状態に基づいて行う。例えば、図4に示すように、#1気筒の噴射パルスは#4気筒の吸入行程中に行われるため、吸気管負圧センサ信号を大きなフィルタ時定数で処理した後の吸気管負圧の値(t1時の吸気管負圧Ps)とエンジン回転数をパラメータとして、マップを参照し燃料噴射量を決めている。空気抑制弁17には製造上のばらつきが有るため、図4の下段に示すように、吸気管負圧センサ出力がばらついて出力される。
【0021】
図6(A)の吸気管負圧センサ信号処理は、吸気管負圧センサ信号を読み込み、この信号をバンドパスフィルタにより大きな時定数でフィルタ処理し(ステップS2)、図4の下段に示すPs(吸気管負圧時定数大)として保存する。
【0022】
図6(B)の気筒別負圧演算処理は、先ずステップS4で定常運転時(スロットル開度変化及びエンジン回転数変化が所定範囲内)か否かが判定され、定常運転時のときのみ以下の演算を行う。ステップS5でエンジン回転数N及びスロットル開度THを読み込み、ステップS6で吸気管負圧センサ信号を読み込み、ステップS7で小さな時定数でフィルタ処理を行い、ステップS8で図4の下段に示すPf(吸気管負圧時定数小)として保存する。次に、ステップS9でクランク角カウンタが2であるか否かが判定される。クランク角カウンタ0〜7は、図4に示すように、カムセンサパルス間隔720゜の間でクランク角センサから90゜毎に出力されるパルスを区別するためのカウンタであり、クランク角カウンタが2のときは#1気筒が吸入から圧縮行程に入ったことを意味している。従って、クランク角カウンタが2であれば、そのときのPfを#1気筒の負圧値Pf(#1)とし、ステップS11でエンジン回転数N及びスロットル開度THをパラメータとして負圧値Pf(#1)をメモリ内のマップCに書き込む。
【0023】
次に、ステップS12〜S17において同様にしてクランク角カウンタが4、6、0を判定し、#2気筒、#4気筒、#3気筒の負圧値Pf(#2)、Pf(#4)、Pf(#3)をそれぞれマップCに書き込んで学習処理をしている。以下、運転状態が移行しエンジン定常状態となるごとに上記処理を繰り返し、マップを埋めていく。なお、この処理は工場出荷時や点検修理時に行ってもよいし、走行中に行い、随時、更新するようにしてもよい。
【0024】
図7は、燃料噴射時間演算処理を示し、先ず、ステップS21で#1気筒の計算タイミングか否かを判定する。これは、図4に示すように#1気筒の燃料噴射タイミングは、#4気筒の吸入行程で行うのでそのタイミングで計算する。#1気筒の計算タイミングになっていれば、ステップS22で、#4気筒の負圧値Pf(#4)と#1気筒の負圧値Pf(#1)を図6(B)で求めたマップから読み込み、その差とPf(#4−1)を計算し、次にステップS23で、この差を図6(A)で求めたPs(吸気管負圧時定数大)に加えて補正負圧値Pとし、ステップS24において、この補正負圧値Pとエンジン回転数から周知の方法により燃料噴射時間(図4のパルス幅tinj)を演算する。従って、図4の下段に示すようにPsが変動してもこれにPf(#4−1)を加えるので、適正な燃料噴射量を設定することができる。
【0025】
以下同様に、#2気筒についてはPf(#3−2)を、#4気筒についてはPf(#1−4)を、#3気筒についてはPf(#2−3)を計算し、それぞれPs(吸気管負圧時定数大)に加えて補正負圧値Pとする。
【0026】
図8は、空気抑制弁の故障検出処理のフロー図である。本発明においては、ある気筒の空気抑制弁が故障と判定された場合には、その気筒の空気抑制弁を交換するか、或は過去の正常時の吸気管負圧値に基づいて補正を行い燃料噴射量を制御する。
【0027】
先ず、ステップS51で定常運転時(スロットル開度変化及びエンジン回転数変化が所定範囲内)か否かが判定され、定常運転時のときのみ以下の処理を行う。ステップS52で2つの気筒の負圧差Pf(#n−m)が所定値P(FAIL1)より小さいか否かが判定され、所定値以上であれば、ステップS53で故障した空気抑制弁を特定することができる。本例は、空気抑制弁がスロットル全閉付近で固着した場合の検出方法であり、図9に示すように、#2気筒の空気抑制弁がスロットル全閉付近で固着した場合、他気筒の負圧が大気圧側にシフトしても#2気筒の負圧はその量が少ないため、負圧センサの出力値に差が生じる。この差が所定値以上になったとき故障と判定できる。
【0028】
図10は、#2気筒の空気抑制弁がスムーズに動かず、引っかかりながら動いているよう場合を示し、ステップS54で計測タイミングtaの範囲にあるか否かを判定し、この範囲内にあれば、ステップS55、56でバンドパスフィルタ通過後の大きな時定数で処理した吸気管負圧センサ信号を読み込み、クランク角センサと同期してta間計測し、故障検知信号Pbとして保存し、ステップS57でPb(#n)が所定値PC±P(FAIL2)より小さいか否かが判定され、所定値以上であれば、ステップS58で故障した空気抑制弁を特定することができる。なお、吸気管負圧の脈動は、エンジン回転数の上昇に比例して周波数が上昇するため、バンドパスフィルタの時定数を固定していると特定の運転状態でしか故障検知が行えない。しかし、吸気管負圧センサ信号のフィルタ処理をCPUのソフトウエア処理で実現できるため、バンドパスフィルタを通さない信号をCPUに取り込み、エンジン回転数に応じてバンドパスフィルタの時定数を変えることにより、検出できる運転状態の領域を広げることができる。
【0029】
図11は、全気筒の空気抑制弁がスロットル弁への応答性が悪くなった場合を示し、ステップS59、60でスロットル開度及びエンジン回転数が所定範囲にあるか否かが判定され、所定範囲にあれば、ステップS61でスロットル開度変化率が所定値αthより大きく、かつ所定時間以上継続したか否かが判定され、また、ステップS62でPs変化率が所定値αpより大きく、かつ所定時間以上継続したか否かが判定され、NOであれば、ステップS63で全ての気筒の空気抑制弁が故障と判定する。故障と判定された空気抑制弁に対応してステップS64で表示ランプ(L1〜L4)が点灯される。
【0030】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、各吸気管を連結して一つの吸気管負圧センサにより各気筒の負圧を検出するようにしているが、各気筒に別個に吸気管負圧センサを設けるようにしてもい。
【0031】
また、上記実施形態においては、空気抑制弁を吸気管負圧と大気圧との差により開閉する構造のものを採用しているが、スロットル弁と同様の構造の弁を採用し、これをモータにより制御するようにしてもよい。その場合には、モータにより空気抑制弁の開度の制御が可能になる。また、上記実施形態においては、4気筒5バルブのエンジンについて説明したが、これに限定されるものではない。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1〜4記載の発明によれば、スロットル弁の上流側に順に燃料噴射弁、空気抑制弁を設ける多気筒エンジンであって、空気抑制弁の動きがばらついた場合でも、各気筒毎に適正な燃料量を供給することができ、エンジン性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるエンジンの例を示す断面図である。
【図2】吸気管負圧センサの配置例を示す図である。
【図3】1気筒あたりの吸気管負圧センサ出力を示す図である。
【図4】4気筒エンジンにおいて、各吸気管を連結して一つの吸気管負圧センサで検出した場合のセンサ出力を示す図である。
【図5】本発明の電子燃料噴射制御装置の1実施形態を示す制御系の構成図である。
【図6】本発明の電子燃料噴射制御装置の1実施形態を示す制御フロー図である。
【図7】図6に続く制御フロー図である。
【図8】空気抑制弁の故障検出処理のフロー図である
【図9】故障検出方法の例を説明するための図である。
【図10】故障検出方法の例を説明するための図である。
【図11】故障検出方法の例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…エンジン
13…吸気管
15…スロットル弁
16…燃料噴射弁
17…空気抑制弁
Claims (3)
- 多気筒エンジンの各吸気管に配設されたスロットル弁と、該スロットル弁の上流側に配設された燃料噴射弁と、該燃料噴射弁の上流側に配設された空気抑制弁とを備え、各気筒の吸気管負圧とエンジン回転数により各気筒の燃料噴射量を制御し、エンジンの定常運転時に、各気筒の吸気管負圧より気筒間の吸気管負圧差を求め、各気筒の燃料噴射量演算時には、演算時の所定気筒の吸気管負圧に所定の気筒間の前記吸気管負圧差を加え、所望の気筒の吸気管負圧を予想することを特徴とする電子燃料噴射制御装置。
- 上記気筒間の吸気管負圧差は、燃料噴射が行われる気筒と、該気筒の燃料噴射タイミング時に少なくとも1つ前の行程の状態にある気筒間の負圧差であることを特徴とする請求項1記載の電子燃料噴射制御装置。
- 気筒間の吸気管負圧差、吸気管負圧値及びその変化率の少なくとも一つにより空気抑制弁の故障を検知する手段を備えたことを特徴とする請求項1または2項に記載の電子燃料噴射制御装置。
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