JP2508684B2 - 2サイクル多気筒内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

2サイクル多気筒内燃機関の空燃比制御装置

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JP2508684B2
JP2508684B2 JP62041475A JP4147587A JP2508684B2 JP 2508684 B2 JP2508684 B2 JP 2508684B2 JP 62041475 A JP62041475 A JP 62041475A JP 4147587 A JP4147587 A JP 4147587A JP 2508684 B2 JP2508684 B2 JP 2508684B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は2サイクル多気筒内燃機関に適した燃料供
給量制御装置に関する。
〔従来の技術〕
2サイクル多気筒内燃機関では掃気のために吸気ポー
トと排気ポートとが連通する期間が非常に長くなる。通
常のように気化器により混合気の形で燃料をシリンダに
供給すると吹き抜けにより排気系にそのまま排出される
ことが多い。そこで、燃料インジェクタを設置し、機関
の吸気サイクルにおける所定の期間だけ燃料を噴射させ
るシステムが提案される。そして、燃料噴射量は4サイ
クル内燃機関の燃料噴射装置と同様に負荷や、機関回転
数等の運転条件によって決めている。例えば、特開昭53
−27731号参照。
〔発明が解決しようとする問題点〕
2サイクル内燃機関では、残留排気ガスの影響により
失火のし易い運転域がある。そして、一つの気筒が失火
したとすると、その気筒は次のサイクルも失火する可能
性が高い。これは何故かというと、失火すると筒内圧力
が高くないので、排気行程時の排気ガスが衝撃的に排気
管に流出する現象である所謂ブローダウンが起こらな
い。このブローダウンは筒内圧力な急減を起こし、これ
により新気の筒内への流入を促すということで重要なも
のである。従って、失火するとその気筒への新気量は大
幅に減少する。一方、失火した以外の気筒は燃焼を継続
すると考えられるので、その気筒へはブローダウンによ
り通常の量の新気の導入がされる。そして、各気筒への
燃料噴射量は全体の新気量をエアーフローメータ等によ
り一括して検出することにより均等に分配される。即
ち、燃料噴射量は失火していない気筒へは丁度良い量で
あっても、失火した気筒にとっては過大であり、空燃比
としては可燃限界以上にリッチとなる。厳密には、失火
気筒の新気導入量減少のため、エアフローメータによっ
て計測される全体の新気量が減少し、各気筒へ供給され
る燃料噴射量もやや少な目となるため失火しない気筒で
はわずかにリーン化することになるがその影響は失火気
筒よりはるかに小さい。かくして、失火した気筒は次の
点火時にも失火する可能性が高くなるのである。
この発明では、失火によって各気筒への新気の流入量
が食い違った場合に、これに応じて気筒毎に燃料噴射量
を補正するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明によれば、第1図のように、2サイクル多気
筒内燃機関において、空燃比制御装置は、各気筒毎に設
置され、該気筒に所望の量の燃料を供給する燃料供給手
段1と、内燃機関の負荷や、回転数等の運転条件で決ま
り、同運転条件において所望空燃比を得るための燃料量
である基本燃料供給量を算出する燃料供給量算出手段2
と、算出された量の燃料が各気筒毎に独立したタイミン
グで供給されるように燃料供給手段への燃料供給信号を
形成する手段3と、各気筒毎に独立して失火しているか
否かを検出する失火検出手段4と、失火が検出された気
筒毎に燃料供給量算出手段が算出する燃料供給量を減量
修正する燃料供給量修正手段5を有し、前記燃料供給量
修正手段5は、当該気筒にて失火が連続した場合におい
て燃料供給量の減量程度を徐々に小さくする減量値設定
手段5−1と、当該気筒の連続失火状態が解消された場
合において燃料供給量を燃料供給量算出手段2により算
出される量に即座に復帰せしめる復帰手段5−2とを備
えていることを特徴とする 〔作 用〕 燃料供給量算出手段2は、機関の負荷や回転数等に応
じて燃料供給量を算出し、燃料供給信号形成手段は、燃
料供給量算出手段2により算出された量の燃料が気筒毎
独立のタイミングで供給されるように燃料供給量信号を
形成する。失火検出手段4は気筒毎に独立して失火があ
ればこれを検出する。そして、燃料供給量修正手段5
は、失火状態を検出した気筒毎に独立して燃料供給量算
出手段2が算出する燃料供給量を減量修正する。そのた
め、失火が検出された気筒の燃料供給手段1からの燃料
供給量は減量修正される。減量修正において、減量値設
定手段5−1は当該気筒にて失火が連続した場合におい
て燃料供給量の減量程度を徐々に小さし、復帰手段5−
2は、当該気筒の連続失火状態が解消された場合におい
て燃料供給量を燃料供給量算出手段2により算出される
量に即座に復帰せしめる。
〔実施例〕
第2図は、この発明が応用される吸入弁及び排気弁を
有するタイプの6気筒の2サイクル内燃機関の全体概略
構成を、第3図は一つの気筒を示す。後述するようにこ
のタイプの2サイクル内燃機関はブローダウン後の排気
の逆流時に排気スワールを起こさせて、新気を燃焼室上
部の点火栓の付近に集中させるという成層作用を生起さ
せ、軽負荷運転時の着火性を向上を図る工夫をしたもの
である。しかしながら,この発明はこのタイプの2サイ
クル内燃機関に限定されず、通常のピストンバルブ型の
2サイクル内燃機関にも応用することができる。第2,3
図において、10は内燃機関の本体であり、シリンダブロ
ック12と、シリンダボア14と、クランク軸15と、ピスト
ン16と、燃焼室17と、シリンダヘッド18と、点火栓19と
を備える。シリンダヘッド18は二つの吸気ポート20a,20
b、二つの排気ポート22a,22bを有し、夫々の吸気ポー
ト、排気ポートを開閉するため吸気弁24a,24bと、排気
弁26a,26bとを備えた所謂4バルブ型である。吸気弁及
び排気弁は夫々専用のカム27,28によって開閉駆動され
る。30,31はバルブスプリングである。排気ポート22a,2
2bはブローダウン後に排気ガスがシリンダボアにその負
圧により逆流するときに、シリンダボア内にその垂直軸
線の回りに排気ガスの旋回運動(スワール)が得られる
ような形状に選定される。
第2図において、32はサージタンクを示す、気筒数と
一致した数の吸気管33に接続される。吸気管33は内部仕
切壁33−1を有し、二つの吸気通路34a,34bが形成さ
れ、夫々、吸気ポート20a,20bに接続される。第2の吸
気通路34bはその有効寸法が第1の吸気通路34aより大き
く、かつ吸気制御弁36が設置される。各気筒の吸気制御
弁36はリンク手段36′によってアクチュエータ37に連結
される。アクチュエータ37は、例えば負圧作動のダイヤ
フラム機構であり、図示しない切換弁によって負圧又は
大気圧との間を切り換えられ、吸気制御弁36は吸気通路
34bを開放する位置と、閉鎖する位置とを選択的に取る
ことができる。吸気制御弁36は後述の通り、軽負荷時に
閉鎖され、高負荷時に開放される。燃料インジェクタ38
a,38bが吸気通路34a,34bに配置される。40a,40bはリー
ド弁であり、逆流の制御のため必要に応じて設置され
る。
サージタンク32の上流における吸気系にはインタクー
ラ42、機械式過給機44、スロットル弁46、エアフローメ
ータ48及びエアクリーナ50が順々に配置される。機械式
過給機44は例えばルーツポンプ又はベーンポンプによっ
て構成され、その駆動軸44−1上にプーリ44−2が設け
られ、ベルト44−3によりクランク軸15上のプーリ15′
に連結される。機械式過給機44を迂回するバイパス通路
44′にバイパス制御弁45が設置され、吸気管圧力を調整
する役目を果たすものである。インタクーラ42はこの実
施例では空冷式として構成され、入口容器42−1と、出
口容器42−2と、その間を連通する熱交換管42−3と、
熱交換管42−3上に取り付けられるフィン42−4とから
構成される。
排気マニホルド54は、この実施例では、#1〜#3ま
での気筒グループ、#4〜#6までの気筒グループの夫
々のために二つに別々に設置される。このグループ分け
は、これらの二つのグループ間で点火が交互に起こるよ
うになされる。即ち、この実施例では点火順序は#1,#
6,#2,#4,#3,#5の順序であるものとする。点火を交
互とするグループ分けにより、掃気行程における一つの
気筒の排気圧力が他の気筒の排気圧力によって影響され
ないようにしたものである。#1〜#3の気筒グルー
プ、#4〜#6の気筒グループの排気マニホルド54は夫
々専用の触媒コンバータ(マフラを兼用する又は専用の
マフラを別に設置しても良い)55に接続される。
58はディストリビュータであり、周知のように、各気
筒の点火栓19に接続され、所望のクランク角度で点火が
行われるように、図示しないイグナイタ及び点火コイル
により制御される。
制御回路60はこの発明に従って所望の空燃比が得られ
るようにインジェクタ38a,38bの作動を制御するもので
あり、マイクロコンピュータ・システムとして構成され
る。制御回路60はマイクロプロセシング・ユニット(MP
U)60−1と、メモリ60−2と、入力ポート60−3と、
出力ポート60−4と、これらを接続するバス60−5とか
ら構成される。入力ポート60−3には各センサが接続さ
れ、運転条件信号が入力される。エアフローメータ48
は、体積流量型のものとすることができ、吸気管を通過
する吸入空気の流量Qの計測を行う。エアフローメータ
の代わりに吸気管圧力を検出する圧力センサを設置した
燃料噴射システムにもこの発明は応用することができ
る。この場合は、半導体型の吸気管圧力センサが、例え
ば、スロットル弁46の下流で、過給機44の上流に設置さ
れ、吸気管圧力PMに応じた信号を発生する。クランク角
度センサ62,64がディストリビュータ58に設置される。
第1のクランク角度センサ62はディストリビュータ軸58
−1上に固定されるマグネット片58−2と対面設置され
て、例えばクランク角度で360゜毎(機関1サイクルに
相当)のパルス信号を発生し、基準信号となる。一方、
第2のクランク角度センサ64はディストリビュータ軸58
−1上のマグネット片58−3と対面設置され、例えばク
ランク角度で30゜毎のパルス信号を発生し、機関回転数
を知ることができると共に、燃料噴射ルーチンの開始信
号となる。
この発明によれば、排気ガス圧力センサ65がが設けら
れ、後述のように、排気ガス圧力より失火を各気筒毎に
独立に検出することができる。二つのグループの排気マ
ニホルド54を接続する径の細い連通管63が設けられ、圧
力センサ65は、二つの排気マニホルド54内の排気ガス圧
力を平均化した圧力波形のピーク位置よりブローダウン
の有無を知り、失火の有無を判別することができる。
尚、連通管63の径を絞ることにより二つの排気マニホル
ド54内の圧力の独立性は影響を受けないようにすること
ができる。圧力センサ65は、積分回路66、ピークホール
ド回路67に接続され、積分回路66は排気ガス圧力変動に
おける平均値を検出し、ピークホールド回路67は排気ガ
ス圧力のピークを検出し、そのピーク値の大きさより失
火の有無を知るものである。積分回路66は圧力センサ65
からの出力におけるバックグランド値を検出できるよう
な時定数を持っている。そして、ピークホールド回路67
は圧力センサ66からの信号のピーク値を順次更新し、外
部からの信号によりリセットすることでできる。
MPU60−1はメモリ60−2に格納されたプログラム及
びデータに従って演算処理を実行し、吸気制御弁アクチ
ュエータ37、並びにインジェクタ38a,38bの駆動信号の
形成処理を実行する。出力ポート60−4はアクチュエー
タ37及び各気筒の燃料インジェクタ38a,38bに接続さ
れ、駆動信号が印加される。
第4図はカム27及び28のプロフィール及び向きで決ま
る一つの気筒における吸気弁24a,24b及び排気弁26a,26b
の作動タイミングを示すものである。先ず、排気弁26a,
26bは下死点(BDC)手前80゜で開き始め、下死点(BD
C)後40゜で閉じ終わる。一方、吸気弁24a,24bは下死点
(BDC)手前60゜で開き始め、下死点(BDC)後60゜で閉
じ終わる。Iは燃料噴射期間を示し、下死点(BDC)後2
0゜より始まり、吸気弁の閉弁の少し手前で終了する。
次にこの発明が応用される吸気弁及び排気弁を備えた
タイプの2サイクル内燃機関の燃焼作動について説明す
る。機関の軽負荷時には吸気制御弁36は閉鎖され、吸入
空気は第1の吸気通路34aをのみを介して機関に導入さ
れる。ピストン16の下降の過程において、先ず下死点
(BDC)前80゜付近で排気弁26a,26bが開き始める。その
ため、燃焼室より排気ガスは第5図(イ)の矢印Pのよ
うに排気ポート22a,22bに流出され、所謂ブローダウン
が起こるが、このブローダウンは弱いためすぐに終了す
る。そして、ピストン16が更に下降するとシリンダボア
14内は弱いが負圧となるため、排気ポート22a,22bとの
圧力差によって矢印Qのようにシリンダボアに向けて排
気ガスが逆流する(第5図(ロ))。そして、排気ポー
ト26a,26bの形状故にシリンダボア内に矢印Rで示すよ
うな排気ガスの旋回流(スワール)が形成される。この
頃、吸気弁24a(24bも)が開き始めるが、そのリフトが
未だ小さいこと、スロットル弁46が絞られていること、
吸気制御弁36が閉鎖され、有効寸法の大きい吸気通路34
bは閉鎖され、有効寸法の小さな吸気通路34aのみ空気が
流れ得ること、に基づいて新気の導入は実質的に起こら
ない。ピストン16が更に下降すると、排気ガスのスワー
ルが継続され、一方吸気弁24a,24bのリフトが大きくな
るので新気は矢印Sのようにシリンダボアに導入され、
この際排気ガスはスワールに乗ってシリンダボア14の下
部に移り、一方噴射された燃料と混ざった新気はスワー
ルした排気ガスの部分の上方の点火栓電極の近傍に集ま
る(第5図(ハ))とうい成層化が達成される。このよ
うな排気ガスRと新気Sとの成層状態はピストンが下死
点(BDC)に到達しても維持される(第5図(ニ))。
(ホ)では吸気弁24a,24bが閉鎖され、新気の吹き返し
が防止される。それからピストンは上昇に移行するが、
このような成層状態は圧縮完了まで維持され、点火栓近
傍の新気部分に容易に着火させることができる。
機関の高負荷状態では、吸気制御弁36は開放される。
そのため、今まで閉鎖されていた吸気通路34bが開放さ
れる。第6図においてピストン16の下降の過程で先ず排
気弁26a,26bが開くとシリンダボア14内の排気ガスはブ
ローダウンPによって排気ポート22a,22bに流出される
が、そのブローダウンは軽負荷時と比較して強くかつ持
続時間が長く(第6図(イ))、大量の排気ガスが排気
ポートに排出される。第6図(ロ)の時点で吸気弁24a,
24bが開き始めるが、今度は吸気制御弁36が開放してお
り、スロットル弁46の開度が大きいので、新気の導入が
矢印Tのように行われる。この際、吸気ポート20a,20b
の双方から新気が導入され、この新気は矢印Tのように
シリンダボア壁面に沿って上から下に向け流れ、排気ガ
スを矢印Uのように排気ポート22a,22bに流出せしめ、
所謂横断掃気が実現される。第6図(ハ)の時点では強
いブローダウンに基づく圧力波パルスにおける負圧成分
が現れ、排気ポート22a,22bが一時的に負圧となり、そ
の結果シリンダボアへの新気Tの導入が更に促進され、
一部の新気はVのように排気ポート22a,22bに一旦流出
し貯蔵される。この貯蔵された新気は、排気ポート22a,
22bの圧力が正圧に復帰すると矢印Wのようにシリンダ
ボアに逆流し、新気のスワールXを生成せしめる(第6
図(ニ))。これにより、乱れが発生し着火後の火炎伝
播性が向上する。第6図(ホ)の時点で吸気弁24a,24b
が閉鎖を完了し、新気の吹き返しが防止される。
次に、以上述べた燃焼作動における吸気制御弁36の作
動を行わしめる制御回路60の作動を第7図のフローチャ
ートによって説明する。このルーチンは一定時間毎に実
行させることができる。ステップ100ではフラグFTVIS=
1が否か判別される。FTVIS=0のときはステップ102に
進み、吸入空気量−回転数比hQ/NEが所定値(Q/NE)
より大きいか否か判別され、ステップ104では回転数NE
が所定値(NE)より大きいか否か判別される。吸入空
気量−回転数比Q/NE>所定値(Q/NE)又は回転数NE>
所定値(NE)のときはステップ106に進み、出力ポー
ト60−4よりアクチュエータ37に吸気制御弁36を開放せ
しめる信号が出力される。ステップ108ではフラグFTVIS
=1とセットされる。FTVIS=1のときはステップ110に
進み、吸入空気量−回転数比Q/NEが所定値(Q/NE)
り小さいか否か判別され、ステップ112では回転数NEが
所定値(NE)より小さいか否か判別される。吸入空気
量−回転数比Q/NE<所定値(Q/NE)でかつ回転数NE<
所定値(NE)のときはステップ114に進み、出力ポー
ト60−4よりアクチュエータ37に吸気制御弁36を閉鎖せ
しめる信号が出力される。ステップ116ではフラグFTVIS
=0とセットされる。
次にこの発明の燃料噴射制御について説明する。第8
図は失火判別ルーチンを示し、圧力センサ65からの排気
ガス圧力の変化より失火を気筒毎に検出する。排気ガス
圧力の変化より失火気筒を判別する原理をまず説明する
と、圧力センサ65が設置される管63内の圧力は二つの排
気マニホルド54の圧力を平均化した、第10図(イ)のよ
うに変化する。ピークはブローダウンに相当し、失火し
ていないとすれば、6気筒2サイクル内燃機関では60゜
CA毎に発生する。ところが、失火しているとするとブロ
ーダウンが起こらないから圧力は殆どピークは呈さな
い。第10図では#6,2,5の気筒に失火があったことを示
している。従って、排気ガス圧力のピークの有無を検出
することにより失火の有無を知ることができる。この実
施例では圧力信号のピークをピークホールド回路67で取
り出し、このピーク値を積分回路66で取り出されるバッ
クグランド値と比較することにより失火の有無を知るも
のである。第8図のルーチンは第2クランク角度センサ
64からの30゜毎のクランク角度パルスの到来によって実
行されるクランク角度割り込みルーチンの途中に位置し
ている。ステップ117及び118では、この発明における失
火判別を行う機関運転域か否かが判別される。ステップ
117では機関回転数NEが、 (NE)<NE<(NE) にあるか否か判別される。ここで、(NE)は、例えば
400rpm位の値、(NE)は4000rpm位の値である。ステ
ップ118では吸入空気量−回転数比Q/NE<所定値(Q/N
E)か否かで判別される。機関が高回転・高負荷にあ
るときは排気ガス圧力の変動が大きく正確な失火判別が
困難であり、かつ失火は殆ど発生しないので、失火判別
ルーチンは迂回される。また、機関回転数が極く低いと
きは排気ガス圧力ピークが小さく、判定精度が低下する
ので、失火判別ルーチンを同様に迂回する。失火判別ル
ーチンを迂回するときは、後述の失火フラグMISS(i)
を0とリセットする(ステップ130)。そのため、正規
の量の燃料が噴射される。
失火判別域であれば、ステップ117,118よりステップ1
20に進み、ステップ120ではi番目の気筒のピーク圧力
のサンプリングのためのタイミングであるか否か判別さ
れる。このタイミングはブローダウンによる圧力ピーク
が得られるより少し後のタイミングに設定される。即
ち、ブローダウンは6気筒内燃機関では60゜CA毎に起こ
るから、基準クランク角度からの30゜パルスの数により
今ピークホールド回路67に保持されているピークが何番
目の気筒のブローダウンによるものかを判別できる。i
番目の気筒のピーク圧力のサンプリングのためのタイミ
ングと判別すればステップ122に進み、ピークホールド
回路67に格納されるピーク圧力Ppeakがその気筒iのピ
ーク圧力を格納するアドレスPpeak(i)に転送され
る。ステップ124ではピークホールド回路67のリセット
が実行され(第10図(ハ)のRS)、ピークホールド回路
67は次の気筒のブローダウンによる圧力ピークの保持を
開始する。ステップ126では、積分回路66によって得ら
れた圧力センサ65の信号における圧力平均値Pmeanがバ
ックグランド値として入力される。ステップ128ではそ
の気筒のピーク圧力Ppeak(i)>k×Pmeanか否か判別
される。kは適当な定数である。ブローダウンによる圧
力が生じたときは、 Ppeak(i)>k×Pmean となり、その番号iの気筒は失火しなかったと認識し、
ステップ130に進み、その気筒の失火フラグMISS(i)
=0とする。ブローダウンが生じていないときは、 Ppeak(i)≦k×Pmean となり、その番号iの気筒は失火した認識し、ステップ
132に進み、その気筒の失火フラグMISS(i)=1とす
る。積分回路66は圧力センサ65からの信号を全期間にわ
たって積分するように動作すると説明したが、ブローダ
ウンの期間積分を中止するように構成してもよい。これ
によりバックグランドレベルの把握がより正確に行わ
れ、失火検知精度を向上することができる。
第9図は燃料噴射ルーチンを示すもので、このルーチ
ンも第8図のルーチンと同様に第2クランク角度センサ
64からの30゜CA信号に到来毎に実行されるクランク角度
割り込みルーチンの途中に位置している。ステップ140
ではi番目の気筒の燃料噴射演算タイミングか否かの判
別が行われる。第4図に示すように燃料噴射は吸気弁24
a,24bの開き始め後の所定角度範囲で行われるのでこれ
に僅か先立つ所定のクランク角度でこの演算は実行され
る。このタイミングは第1クランク角度センサ62からの
360゜CA信号によりクリヤされ、第2クランク角度セン
サ64からの30゜CA信号によりインクリメントされるカウ
ンタの値により知ることができる。燃料噴射演算タイミ
ングと判別すれば、ステップ142に進みその番号iの気
筒の失火フラグMISS(i)=1か否か判別する。その番
号iの気筒が失火しているとすれば、MISS(i)=1で
あり、ステップ144に進み、その気筒iの失火燃料補正
係数K(i)=1か否かの判別をする。K(i)は失火
していないときは1に設定されるから、ステップ144でY
esの判別は今回初めて失火したときである。この場合は
ステップ146に進み、K(i)=0.8(初期値)とされ、
燃料噴射量は基本噴射量に対して減量される。
i番目の気筒において前回初めて失火し次も失火であ
ると、ステップ144よりステップ148に進み、失火燃料補
正係数K(i)はαだけインクリメントされる。即ち、
失火してから噴射サイクルが実行される度に補正整数は
少しづつ大きくされる。第11図の実線参照。ステップ15
0ではK(i)≧1.0か否か判別され、K(i)≧1.0の
ときはステップ152に進み、K(i)=1.0に上限を設定
される。
ステップ154以下は電子制御燃料噴射制御装置では通
常行われているのと基本的には変わらない処理である。
ステップ154では基本燃料噴射量Tpが、 Tp=k(Q′/NE) によって算出される。ここにQ′は質量に換算された吸
入空気量Qであり、エアフローメータ48の計測値を吸入
空気温度等で補正した後の値である。(吸気管圧力PMに
より燃料噴射量を知るシステムではQ′/NEの代わりにP
Mを使用することができる。)ステップ156では新気補足
係数fTRのマップ演算が実行される。ここに新気捕捉係
数fTRとはエアフローメータ48により計測される吸入空
気量に対して、吹き抜けにより排気系に流出した新気量
を引いた、シリンダボア内で実際に燃焼に関与する新気
の割合に関する燃料噴射量の補正因子のことを言う。新
気捕捉係数fTRが、吸入空気量−回転数比と回転数とに
対して変化するので、メモリ60−2には吸入空気量−回
転数比と回転数との組み合わせに対する新気捕捉係数f
TRのデータが格納されている。そして、実測の吸入空気
量−回転数比と回転数とによって補間演算が実行され、
現在の運転条件に適合した新気捕捉係数fTRの算出が行
われる。ステップ158では最終燃料噴射量TAUが、 TAU=Tp×K(i)×fTR×α+β によって算出される。ここにα,βはこの発明と直接関
係しないため説明を省略する補正係数、補正量を代表的
に示している。
ステップ160ではフラグFTVIS=1か否か、即ち吸気制
御弁36が開放状態か、閉鎖状態かの判別が行われる。吸
気制御弁36が閉じているときはステップ162に進み、第
1の燃料インジェクタ38aの燃料噴射時間を格納するア
ドレスTAUaにTAUが入れられ、第2の燃料インジェクタ3
8bの燃料噴射時間を格納するアドレスTAUbに零が入れら
れる。即ち、第1のインジェクタ38aのみ作動され、第
2のインジェクタ38bは作動されない。ステップ160で吸
気制御弁36が開いているときはステップ164に進み、第
1の燃料インジェクタ38aの燃料噴射時間を格納するア
ドレスTAUaにTAUの1/3が入れられ、第2の燃料インジェ
クタ38bの燃料噴射時間を格納するアドレスTAUbにTAUの
残りの2/3が入れられる。ここに1/3,2/3は特定の意味は
なく、適合定数であり、第2の吸気通路34bの有効寸法
>第1の吸気通路34aの有効寸法であることから、空燃
比をどちらでも一定とするため、第2のインジェクタ38
bからの燃料噴射量が第1のインジェクタ38aからの燃料
噴射量より多いことを示すに過ぎない。ステップ166で
は所期の噴射開始時期からTAUa,TAUbに応じた期間だけ
i番目の気筒のインジェクタ38a,38bが作動されるよう
に燃料噴射信号形成処理が行われる。この処理自体は周
知であるから詳細説明は省略する。
実施例では排気ガス圧力のピークの有無より失火を検
出しているが、他の失火検出方法を採用することが可能
である。
〔発明の効果〕
この発明では2サイクル多気筒内燃機関において、失
火を気筒毎に検出し、失火があった気筒については燃料
噴射量を減量補正することで、混合気が可燃限界以上に
リッチとなるのが防止され、次の点火においてより着火
しやすくすることで、安定な燃焼を確保することができ
る。
混合気が濃いと失火しやすいので従来の2サイクル内
燃機関では緩機時や始動時にあまりリッチにはできなか
ったが、この発明は失火に対して強くなるので緩機時や
始動直後により濃混合気を使用することができる。その
ため、この運転時の運転性能を向上することができる。
実施例のようなブローダウンによる掃気性能の向上を
狙った2サイクル内燃機関では失火時のその気筒の新気
流入量の減少が極めて多い。失火気筒の新気流入量の低
下量が多いことにより、失火回復が通常は困難となろ
う。ところがこの発明により失火からの回復力が強化さ
れるため、実施例のような掃気性能を上げる設定の2サ
イクル機関の実用性が高めることができる。また、失火
が連続した場合は最初は大きな減量とし、その後は徐々
を徐々に小さくすることにより失火が連続した場合の減
量の過大を防止するとともに、失火がなくなった場合は
即座に本来の燃料量に復帰させることで適正な空燃比と
いつも維持することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成を示す図。 第2図はこの発明の実施例のシステム全体概略図。 第3図は一つの気筒の横断面を示す図(第2図のIII−I
II線に沿う図)。 第4図は機関の1サイクルでの一つの気筒の吸気弁、排
気弁の作動タイミング角度線図。 第5図は軽負荷時におけるこの発明の実施例の吸気弁及
び排気弁付き2サイクル内燃機関の1サイクルにおける
燃焼作動を説明する図。 第6図は高負荷時におけるこの発明の実施例の吸気弁及
び排気弁付き2サイクル内燃機関の1サイクルにおける
燃焼作動を説明する図。 第7図、第8図及び第9図は制御回路の作動を説明する
フローチャート図。 第10図は排気ガス圧力、平均値、ピーク値、ピーク圧力
サンプリングタイミングを説明する時間経過図。 第11図は失火時の燃料噴射量補正係数の時間変化を説明
する図。 10……機関本体 17……燃焼室 24a,24b……吸気弁 26a,26b……排気弁 34a,34b……吸気通路 36……吸気制御弁 38a,38b……燃料インジェクタ 42……インタクーラ 44……機械式過給機 48……エアフローメータ 54……排気マニホルド 60……制御回路 62,64……クランク角度センサ 65……排気ガス圧力センサ 66……積分回路 67……ピークホールド回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅花 豊一 豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−229950(JP,A) 特開 昭59−49329(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2サクイル多気筒内燃機関において、 各気筒毎に設置され、該気筒に所望の量の燃料を供給す
    る燃料供給手段、 内燃機関の負荷や、回転数等の運転条件で決まり、同運
    転条件において所望空燃比を得るための燃料量である基
    本燃料供給量を算出する燃料供給量算出手段、 算出された量の燃料が各気筒毎に独立したタイミングで
    供給されるように燃料供給手段への燃料供給信号を形成
    する手段、 各気筒毎に独立して失火しているか否かを検出する失火
    検出手段、 失火が検出された気筒毎に燃料供給量算出手段が算出す
    る燃料供給量を減量修正する燃料供給量修正手段を有
    し、 前記燃料供給量修正手段は、当該気筒にて失火が連続し
    た場合において燃料供給量の減量程度を徐々に小さくす
    る減量値設定手段と、当該気筒の連続失火状態が解消さ
    れた場合において燃料供給量を燃料供給量算出手段によ
    り算出される量に即座に復帰せしめる復帰手段とを備え
    ていることを特徴とする2サイクル多気筒内燃機関の空
    燃比制御装置。
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