JP2927580B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents

内燃機関制御装置

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JP2927580B2 JP22353391A JP22353391A JP2927580B2 JP 2927580 B2 JP2927580 B2 JP 2927580B2 JP 22353391 A JP22353391 A JP 22353391A JP 22353391 A JP22353391 A JP 22353391A JP 2927580 B2 JP2927580 B2 JP 2927580B2
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の燃料噴射制
御装置、点火制御装置等の内燃機関制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関に使用される燃料噴射装置で
は、吸入空気量に応じて燃料噴射量を制御し、運転状態
に対応した最適な混合気濃度を得ることが必要である。
【0003】然るに、従来の燃料噴射装置として、特開
昭59-5875 号公報に記載のものが提案されている。この
燃料噴射装置は、クランク室予圧式2サイクル内燃機関
において、掃気口開口付近時のクランク室内圧P1 と、
掃気口閉口付近時のクランク室内圧P2 との差P1 −P
2 に基づいて、吸入空気量を求め、この吸入空気量を用
いて燃料噴射量を決定するものである。
【0004】即ち、吸入空気量は掃気行程開始時にクラ
ンク室内にある空気重量から、掃気行程終了時にクラン
ク室内に残っている空気重量を減じたものに等しい。そ
して、特開昭59-5875 号にあっては、掃気行程開始時に
クランク室内にある空気重量の代表値として上述のP
1 、掃気行程終了時にクランク室内に残っている空気重
量の代表値として上述のP2 を採用し、P1 −P2 によ
り吸入空気量を求めたものである。
【0005】このため、特開昭59-5875 号の燃料噴射装
置は、クランク室内圧を検出する圧力検出装置と、機関
が基準回転角度位置にあることを検出して基準タイミン
グ信号を発生する基準タイミング発生装置と、基準タイ
ミングを基準として予め定めた掃気口の開閉時期付近の
所定のクランク室内圧取込タイミングを検出するタイミ
ング検出装置と、圧力検出装置とタイミング検出装置の
検出信号から求まる掃気口開口付近時のクランク室内圧
1 、掃気口閉口付近時のクランク室内圧P2を用い
て、吸入空気量Gを求める空気量演算装置と、空気量演
算装置の演算結果に基づき燃料噴射量を決定する噴射制
御装置とを有して構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】即ち、上述の従来技術
では、基準タイミングを基準として予め定めた掃気口の
開閉時期付近の所定のクランク室内圧取込タイミングに
て取込んだクランク室内圧P1 、P2 から吸入空気量G
を求めるものであるため、タイミング検出装置にて正確
にクランク室内圧取込タイミングを検出することが重要
となる。
【0007】然しながら、実際の内燃機関においては、
基準タイミング発生装置を構成する例えばパルサコイル
の検出作業位置と機関の基準回転角度位置(クランク軸
基準回転角度位置又はピストン基準往復動位置)とが、
構成部品の公差もしくは取付け誤差等によってずれ、結
果として、基準タイミング発生装置が基準タイミングを
発生する実機基準タイミングが、正規基準タイミングに
対してずれてしまうことがある。この場合には、タイミ
ング検出装置が、正規基準タイミングを基準としてクラ
ンク室内圧取込タイミングを検出することができないた
め、正確なクランク室内圧取込タイミングを検出できな
い。
【0008】従って、正確な掃気行程開始時のクランク
室内圧P1 と掃気行程終了時のクランク室内圧P2 とに
基づいて吸入空気量を求めるに至らず、吸入空気量の検
出精度が悪い。このことは、燃料噴射量を実際の吸入空
気量に応じて制御することの制御精度が低く、運転状態
に対応した混合気濃度の形成を困難にすることを意味す
る。
【0009】即ち、従来の内燃機関制御装置には、下記
〜の問題点がある(図10参照)。
【0010】工場にて、パルサコイルをシリンダ外部
のクランク軸回りに設けてあるフラマグベース上、所定
角度位置に取付けるとき、この位置精度は出しにくい。
【0011】市場にて、パルサコイルの取付け調整を
する場合でも、機械的に精度を出すことは困難であり、
作業時間がかかる。
【0012】パルサコイルから出る信号は、各燃焼サ
イクルにおける、点火、燃料噴射の動作基準となるもの
であり、これが狂ったままだと、燃焼不良等の不具合を
起こす。
【0013】本発明は、内燃機関の動作基準となる基準
タイミング信号を補正し、内燃機関の制御精度を向上す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】 請求項1に記載の本発
明は、複数気筒を有する2サイクル内燃機関のための内
燃機関制御装置において、吸入空気をクランク室で予圧
し、予圧した吸入空気を掃気口から燃焼室へ供給するに
際し、クランク室内で圧力脈動のない領域を圧力取入位
置として選定し、クランク室内圧を検出する圧力検出装
置と、機関の回転部材に対向して機関ケージング部材に
取付けられ、機関の回転部材の回転位置に基づき、基準
タイミング信号を発生する基準タイミング発生装置と、
基準タイミングを基準として予め定めた掃気口の開閉時
期付近の所定のクランク室内圧取込タイミングを算出す
るタイミング検出装置と、圧力検出装置とタイミング検
出装置の検出信号から求まる掃気口開口付近時のクラン
ク室内圧P1 、掃気口閉口付近時のクランク室内圧P2
を用いて、吸入空気量Gを求める空気量演算装置と、空
気量演算装置の演算結果に基づき燃料噴射量を決定する
噴射制御装置とを有して構成され、基準タイミング発生
装置が発生する実機タイミングが、正規基準タイミング
に対してずれているとき、実機タイミングを基準とし該
ずれ量を補正した基準タイミング信号を発する基準タイ
ミング発生時期補正装置を備えるようにしたものであ
る。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【作用】 本発明によれば、下記〜 の作用効果があ
る。本発明にあっては、基準タイミング発生装置が基
準タイミングを発生する実機基準タイミングが、正規基
準タイミングに対してずれているとき、基準タイミング
発生時期補正装置の存在により、実機基準タイミングを
基準として該ずれ量を補正して上記クランク室内圧取込
タイミングを検出し、正確なクランク室内圧取込タイミ
ングを検出できる。 上述により、2サイクル内燃機
関に特有のクランク室内圧の急変を避け、しかも安定し
た圧力脈動のない領域を圧力検出装置のための圧力取入
位置とすることにより、精度の高い補正が可能となる。
尚、複数気筒を有する2サイクル内燃機関では、集合排
気に起因する排気脈動によりクランク室内圧も影響を受
け易く、本発明によるクランク室内圧取込方法の採用は
特に有益となる。 上述、により、正確な掃気行程
開始時のクランク室内圧P1 と掃気行程終了時のクラン
ク室内圧P2 とに基づいて、吸入空気量を高精度に求め
ることができる。即ち、クランク室予圧式2サイクル内
燃機関の燃料噴射装置において、吸入空気量を高精度に
検出し、結果として燃料噴射量を実際の吸入空気量に応
じて制御することの制御精度を向上し、運転状態に対応
した最適な混合気濃度を形成することができる。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す制御系統図、
図2は図1の内燃機関を示す平面図、図3はタイミング
検出装置の構成例を示すブロック図、図4は基準タイミ
ングのずれとクランク室内圧取込タイミングとを示す時
間線図、図5は基準タイミングのずれによる点火時期の
ずれを示す時間線図、図6は基準タイミングのずれによ
る吸入空気量のずれを示す線図、図7は本発明が適用さ
れる内燃機関の他の例を示す断面図、図8はクランク室
内圧の脈動の有無を示す線図、図9(A)〜(C)は圧
力検出装置の設置状態を示す断面図、図10は基準タイ
ミング補正作業状態を示す模式図である。
【0025】図1、図2で符号10はクランク室予圧式
2サイクル内燃機関、12はシリンダ、12Aは燃焼
室、14はピストン、16は点火栓、18はクランクケ
ース、20はクランク軸、また22はコンロッドであ
る。クランクケース18内にクランク室24が形成され
る。
【0026】26は吸気管であり、この吸気管26はリ
ード弁28を介して吸気ポート30に接続されている。
【0027】32は排気ポート、34は排気管である。
尚、シリンダ12には掃気ポート36が開口し、この掃
気ポート36は掃気通路38によりクランク室24へ連
通している。
【0028】40は燃料タンク、42は燃料中のごみを
除去するためのストレーナ、44は電磁式燃料ポンプで
ある。46は電磁式燃料噴射弁であり、この噴射弁46
へは燃料ポンプ44より圧送された燃料が供給されてい
る。48は圧力調整器であって、燃料ポンプ44より噴
射弁46へ圧送される燃料圧を一定に保つ。即ち、燃料
ポンプ44より噴射弁46へ供給される燃料圧が、所定
の圧力以上になると圧力調整器48が開き燃料の一部を
パイプ50を介して前記燃料タンク40へ還流させる。
【0029】点火栓16は図1に示すCDI点火装置に
て点火動作せしめられる。尚、CDI点火装置は、マグ
ネトの発電用コイル202で発生した電圧をダイオード
203で整流し点火用コンデンサ204に充電開始した
後、点火信号発生器200で発生する信号電流によりS
CR205のゲートが導通状態となると同時に、点火用
コンデンサ204に蓄えていた電荷を急激に点火コイル
206の一次側に印加することによって、点火コイル2
06の二次側に高電圧を発生し、点火栓16に放電を発
生可能としている。
【0030】52はケース18に取付けられた圧力検出
装置であり、クランク室内圧Pを検出する。
【0031】54はクランク軸20まわりに取付けられ
たクランク角度検出装置であり、クランク軸20の回転
角度信号を検出する。
【0032】56はクランク軸20まわりに取付けられ
たパルサコイルであり、クランク軸20が基準回転角度
位置にあることを検出して基準タイミング信号を発生す
る。
【0033】100はタイミング検出装置である。タイ
ミング検出装置100は、パルサコイル56が検出した
基準タイミングBT、クランク角度検出装置54が検出
したクランク軸20の回転角度θを得る。
【0034】そして、タイミング検出装置100は、ク
ランク室内圧取込タイミング設定器57にて設定された
掃気口開口付近時の設定クランク室内圧取込タイミング
θP1DATA と掃気口閉口付近時の設定クランク室内圧取
込タイミングθP2 DATA を得て、基準タイミングBTを
基準とするそれらクランク室内圧取込タイミングθP1'
、θP2' を算出する。
【0035】また、タイミング検出装置100は、噴射
開始タイミング設定器61にて設定された噴射開始タイ
ミングθSP DATA を得て、基準タイミングBTを基準と
する噴射タイミングθSP' を算出する。
【0036】また、タイミング検出装置100は、点火
タイミング設定器201にて設定された点火タイミング
θS DATAを得て、基準タイミングBTを基準とする点火
タイミングθS'を算出する。
【0037】58は空気量演算装置である。空気量演算
装置58は圧力検出装置52とタイミング検出装置10
0の検出結果θP1' 、θP2' を得て、掃気口開口付近時
(θ P1' )のクランク室内圧のP1 、掃気口閉口付近時
(θP2' )のクランク室内圧P2 を用いて、掃気行程開
始時の空気重量G1 、掃気行程終了時の空気重量G2
求め、ひいては前述の(1) 式にて吸入空気量Aを求め
る。
【0038】60は噴射制御装置である。噴射制御装置
60は、タイミング検出装置100の検出結果θSP' 、
パルサコイル56が検出した基準タイミングBT、クラ
ンク角度検出装置54が検出したクランク軸20の回転
角度θ、空気量演算装置58の演算結果A、その他吸気
温度、機関温度、加減速等、運転状況を示す種々の制御
信号が入力される。噴射制御装置60は運転状況に最適
な燃料供給量を、噴射制御装置60内に予め記憶された
演算プログラムに従って算出するとともに、θSP' をス
ロットル開度に合わせて調整し、調整後の実噴射開始タ
イミングθSP1'、実噴射停止タイミングθSP2'を算出
し、これらの実噴射開始タイミング信号θSP1'、実噴射
停止タイミング信号θSP2'を前記噴射弁46へ出力す
る。噴射弁46内の電磁ソレノイドはθSP1'、θSP2'に
よって作動し、噴射弁46を開き、燃料噴射ノズルから
燃料を噴射開始する。
【0039】この噴射制御装置60はデジタル計算器で
構成できることは勿論であるが、アナログ回路で構成し
ても良い。
【0040】200は点火信号発生器である。点火信号
発生器200はタイミング検出装置100の検出結果θ
S'、空気量演算装置58の演算結果Aを得て、θS'をス
ロットル開度に合わせて調整し、実点火タイミング信号
θS1' を算出し、このθS1'を点火栓16へ出力する。
【0041】然るに、タイミング検出装置100は、図
3に示す如く、可変抵抗101、A/D変換器102、
補正値発生器103、加算器104、タイミング信号発
生器105にて構成されている。そして、可変抵抗10
1、A/D変換器102、補正値発生器103、加算器
104は基準タイミング発生時期補正装置を構成する。
基準タイミング発生時期補正装置は、以下に詳述する如
くにより、パルサコイル56が基準タイミングBTを発
生する実機基準タイミングRBTが、正規基準タイミン
グLBTに対してずれているとき、実機基準タイミング
RBTを基準として前述の設定クランク室内圧取込タイ
ミングθP1 DATA 、θP2 DATA 、設定噴射開始タイミン
グθSP DATA 、設定点火タイミングθS DATAを該ずれ量
θA を補正して適正なクランク室内圧取込タイミングθ
P1、θP2を算出するのである(図4参照)。 θP1=θP1 DATA +θA ・・・(2) θP2=θP2 DATA +θA ・・・ (3) θSP=θSP DATA +θA ・・・(4) θS =θS DATA +θA ・・・ (5)
【0042】また、タイミング検出装置100は、上述
加数器104の演算結果と、パルサコイル56の実機基
準タイミングとをタイミング信号発生器105にて処理
し、前述した各実機タイミング信号θP1' 、θP2'、θ
SP' 、θS'を発生するのである(図4参照)。
【0043】そして、タイミング検出装置100は、上
述のクランク室内圧取込タイミングθP1' 、θP2' を空
気量演算装置58に転送し、吸入空気量Aを算出するの
は前述の通りである。
【0044】また、タイミング検出装置100は、上述
の補正後の噴射タイミング信号θSP' を噴射制御装置6
0に転送し、噴射制御装置60は下記(6) 、(7) 式によ
り前述の調整後の実噴射開始タイミングθSP1'、実噴射
停止タイミングθSP2'を算出する。尚、θB(A)は吸入空
気量Aに応じた噴射開始タイミングの調整データ信号で
あり、吸入空気量Aの関数である。また、θC(A)は吸入
空気量Aに応じた噴射弁開の時間データ信号であり、吸
入空気量Aの関数である。 θSP1'=θSP' −θB(A) ・・・ (6) θSP2'=θSP' +θC(A) ・・・ (7)
【0045】更に、タイミング検出装置100は、上述
の補正後の点火タイミング信号θS'を点火信号発生器2
00に転送し、点火信号発生器200は下記(8) 式によ
り前述の調整後の実点火タイミング信号θS1' を算出す
る。尚、θD(A)は吸入空気量Aに応じた点火進角調整デ
ータ信号であり、吸入空気量Aの関数である。 θS1' =θS'−θD(A) ・・・(8)
【0046】ここで、内燃機関10において、補正すべ
きパルサコイル56のずれ量θA は、オペレータにて点
火時期検出手段を用いて実機での点火時期を検出し、そ
の検出結果が正規点火時期θIgとなるようにタイミング
検出装置100の可変抵抗101を調整することにて決
定される。何故ならば、適正なクランク室内圧取込タイ
ミングθP1、θP2と、実機基準タイミングRBTを基準
とした補正なしのクランク室内圧取込タイミングθP1 D
ATA 、θP2 DATA の差θA は、所定の運転モードにおい
て予め定められている正規点火時期θIgと実機での所定
運転モードにおける点火時期θIgr との差に等しいから
である(図5参照)。
【0047】オペレータによる上述の調整は、具体的に
は、以下の通りである。即ち、図10に示す如く、フラ
イホイール20Aを付けたまま、シリンダヘッドの脱着
のみで、パルサコイル56の取付け誤差を下記(a) 、
(b) にて補正する。
【0048】(a) パルサコイル56が正確に取付けられ
たとして、正規基準信号を発するときのピストン14の
位置は予め算出できる。
【0049】(b) 上記(a) のピストン14の位置をダイ
ヤルゲージ300で正確に出し、その後実際のパルサコ
イル56が正規基準信号を発するように、可変抵抗10
1を調整する。これにより、パルサコイル56の位置が
狂っていても、タイミング補正を行なうことができる。
【0050】以下、タイミング検出装置100の検出動
作について説明する。 (1) 可変抵抗101を調整し、電源電圧Vccの分圧値V
Aを得て、このVA をA/D変換機102によりデジタ
ル値NA に変換し、補正値発生器103によりこのNA
に対応する補正値θA を出力する。
【0051】(2) 加算器104は、タイミング設定器5
7にて設定された掃気口開口付近時の設定クランク室内
圧取込タイミングθP1 DATA と掃気口閉口付近時の設定
クランク室内圧取込タイミングθP2 DATA 、設定噴射開
始タイミングθSP DATA 、設定点火タイミングθS DATA
とを読取り、これらの読取値に前述(2)、(3) 、(4)、
(5) 式の如くに補正値θA を加算し、θP1、θP2
θSP、θS を求める。
【0052】(3) タイミング信号発生器105は、加算
器104の加算結果と、クランク角度検出装置54、パ
ルサコイル56の検出結果に基づき、クランク室内圧取
込信号θP1' 、θP2' 、補正後の噴射タイミング信号θ
SP' 、補正後の点火タイミング信号θS'を、空気量演算
装置58と噴射制御装置60と点火時期制御装置200
とに転送する。
【0053】尚、オペレータは、点火時期検出手段にて
前述の如く実機での点火時期を検出し、この検出結果が
正規点火時期θIgとなるように上述(1) にて、可変抵抗
101を調整し、適正な補正値θAを得ることは前述の
通りである。
【0054】(4) 空気量演算装置58は、クランク室内
圧取込信号θP1' 、θP2' に基づき、前述の如くによ
り、吸入空気量Aを算出する。また、噴射制御装置60
は、補正後の噴射タイミング信号θSP' に基づき、前述
の如くにより、調整後の実噴射開始タイミングθSP1'、
実噴射停止タイミングθSP2'を算出し、噴射弁46を駆
動制御する。また、点火信号発生器200は、補正後の
点火タイミング信号θS'に基づき、前述の如くにより、
調整後の実点火タイミングθS1' を算出し、点火栓16
を作動制御する。
【0055】上記実施例によれば、パルサコイル56が
基準タイミングを発生する実機基準タイミングが、正規
基準タイミングに対してずれているとき、タイミング検
出装置100が備えるタイミング補正回路の存在によ
り、実機基準タイミングを基準として該ずれ量を補正し
て適正なるクランク室内圧取込タイミングを検出し、正
確なクランク室内圧取込タイミングを検出できる。
【0056】従って、正確な掃気行程開始時のクランク
室内圧P1 と掃気行程終了時のクランク室内圧P2 とに
基づいて吸入空気量を高精度に求めることができる。即
ち、クランク室予圧式2サイクル内燃機関の燃料噴射装
置において、吸入空気量を高精度に検出し、結果として
燃料噴射量を実際の吸入空気量に応じて制御することの
制御精度を向上し、運転状態に対応した最適な混合気濃
度を形成することができる。
【0057】また、上記実施例によれば、タイミング検
出装置100により正確な点火タイミングを検出でき、
結果として点火制御精度を向上し、運転状態に対応した
最適な燃焼状態を形成することができる。
【0058】尚、上記内燃機関10において、補正すべ
きパルサコイル56のずれ量θA は、空気量演算装置5
8に付帯して設けた空気量表示器58Aの表示をオペレ
ータにて読取り、実機での所定運転モード時の空気量Q
AirRが当該運転モードにおける正規空気量QAir となる
ようにタイミング検出装置100の可変抵抗101を調
整することにて決定することもできる(図6参照)。
【0059】また、本発明の実施においては、図7に示
す如く、噴射弁46を吸気管26に取付け、燃料を吸気
管26内へ噴射し、クランク室24では混合気を予圧縮
するものであっても良い。
【0060】また、本発明の実施においては、吸入空気
量を安定的に求めることができるようにするため、圧力
検出装置52の圧力取入位置として、クランク室24内
で圧力脈動のない領域を選定することが望まれる。即
ち、圧力検出装置52の圧力検出位置としては、クラン
ク室24内においてクランク軸20、コンロッド22、
ピストン14の動きによる乱れを生じない領域を選定す
る必要があり、具体的には下記〜の如くである(図
7参照)。
【0061】リード弁28が設置されている吸気ポー
ト30からクランク軸20のクランクウエブ、大端部、
コンロッド22等の移動軌跡が占める空間までの領域A クランク軸20のクランクウエブ、大端部、コンロッ
ド22等の移動軌跡が占める空間に対面する領域で、か
つクランク軸20の半径方向でない領域(軸方向の領
域)B シリンダ12の内径部でピストン14の下死点より下
方領域C
【0062】尚、クランク室24内において圧力脈動あ
りの領域での検出圧力は図8で実線で示す如くであるの
に対し、圧力脈動なしの領域での検出圧力は図8で破線
で示す如くである。
【0063】また、本発明の実施においては、図9に示
す如く、圧力検出装置52の圧力取入口52Aをクラン
ク室24内壁面に生ずるオイル壁面流が流入しない方
向、位置に設置することが望まれる。具体的には、圧力
検出装置52の圧力取入口52Aをクランク室24内壁
面から圧力検出装置52に向けて斜め上方に指向配置す
る構造(図9(A)参照)、或いは圧力検出装置52の
圧力取入口52Aをクランク室24内壁面から内方に突
出配置する構造(図9(B)、(C)参照)を採用でき
る。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、内燃機関
の動作基準となる基準タイミング信号を補正し、内燃機
関の制御精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す制御系統図であ
る。
【図2】図2は図1の内燃機関を示す平面図である。
【図3】図3はタイミング検出装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図4】図4は基準タイミングのずれとクランク室内圧
取込タイミングとを示す時間線図である。
【図5】図5は基準タイミングのずれによる点火時期の
ずれを示す時間線図である。
【図6】図6は基準タイミングのずれによる吸入空気量
のずれを示す線図である。
【図7】図7は本発明が適用される内燃機関の他の例を
示す断面図である。
【図8】図8はクランク室内圧の脈動の有無を示す線図
である。
【図9】図9(A)〜(C)は圧力検出装置の設置状態
を示す断面図である。
【図10】図10は基準タイミング補正作業状態を示す
模式図である。
【符号の説明】
10 内燃機関 12A 燃焼室 24 クランク室 36 掃気ポート 52 圧力検出装置 54 クランク角度検出装置 56 パルサコイル(基準タイミング発生装置) 57 クランク室圧力読取りタイミング設定器 58 空気量演算装置 60 噴射制御装置 61 噴射開始タイミング設定器 100 タイミング検出装置 103 補正値発生器 201 点火タイミング設定器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−5875(JP,A) 特開 昭57−34404(JP,A) 特開 昭60−25434(JP,A) 特開 昭61−19974(JP,A) 特開 昭61−197742(JP,A) 特開 昭63−129151(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 45/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数気筒を有する2サイクル内燃機関の
    ための内燃機関制御装置において、吸入空気をクランク
    室で予圧し、予圧した吸入空気を掃気口から燃焼室へ供
    給するに際し、クランク室内で圧力脈動のない領域を圧
    力取入位置として選定し、クランク室内圧を検出する圧
    力検出装置と、機関の回転部材に対向して機関ケージン
    グ部材に取付けられ、機関の回転部材の回転位置に基づ
    き、基準タイミング信号を発生する基準タイミング発生
    装置と、基準タイミングを基準として予め定めた掃気口
    の開閉時期付近の所定のクランク室内圧取込タイミング
    を算出するタイミング検出装置と、圧力検出装置とタイ
    ミング検出装置の検出信号から求まる掃気口開口付近時
    のクランク室内圧P1 、掃気口閉口付近時のクランク室
    内圧P2 を用いて、吸入空気量Gを求める空気量演算装
    置と、空気量演算装置の演算結果に基づき燃料噴射量を
    決定する噴射制御装置とを有して構成され、基準タイミ
    ング発生装置が発生する実機タイミングが、正規基準タ
    イミングに対してずれているとき、実機タイミングを基
    準とし該ずれ量を補正した基準タイミング信号を発する
    基準タイミング発生時期補正装置を備えることを特徴と
    する内燃機関制御装置。
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